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相談援助演習・前期第1回 レジュメ 福祉ニーズ、ライフサイクル

相談援助演習 前期1回目 演習レジュメ
■演習の進め方について:オリエンテーション

1 日常生活におけるソーシャルワークの視点
A.人間の欲求と動機づけ
■マズローのヒューマン・ニーズの階層 
 第1段階は生理的なニーズ、第2段階は安全と安定のニーズ、第3段階は所属と愛情のニーズ、第4段階は自尊のニーズ、第5段階は自己実現のニーズである。

・マズローは、人間の欲求・動機を階層構造として捉え,生理的欲求,安全欲求,社会的欲求,尊敬欲求,そしてその頂点に自己実現があるとし,低次元の欲求が満たされてはじめてより高次元の欲求の満足が求められるという考え方を提示した。
 前提条件は「言論の自由、自己防衛の自由、正義、公正」等とされる。

■自己実現 self-realization
 自己実現は,ある個人が自分の能力や可能性をあますところなく発揮し,その結果としての創造的活動,自己の成長を望む欲求をさす。

*人々は所得の高低、疾病の有無、障害の有無、さらには老若男女を問わず、「人間のもつ基本的欲求は変わらない=Common Human Needs」ことを示したのはC.トール(C.Towle)である。

■用語解説:C.トール.
 アメリカの社会福祉研究者。利用者が人間として共通の欲求を持っているという観点から、クライエントの理解と援助の原則、ケースワークの理論と実際を考察した。ケースワークと公的扶助行政の関係を論じた。

*全人的視点を基盤に、岡村重夫は人々が社会生活を営む上での基本的要求を、以下の七つに整理した。
①経済的安定の要求、
②職業的安定の要求、
③医療の機会に対する要求、
④家族的安定の要求、
⑤教育の機会への要求、
⑥社会的協同への要求、
⑦文化・娯楽の機会への要求

*福祉ニーズの定義と分類
・ニーズとは、必要もしくは要援護性と訳される。文脈によっては,ニード(need)と単数形が用いられる。ニーズ(ニード)の定義についてさまざまな見解があるが,三浦文夫による定義では、「何らかの基準に基づいて把握された状態が,社会的に改善・解決を必要とすると社会的に認められた場合に,その状態をニード(要援護状態)とすることができる」とされる。

*非貨幣的ニーズとは、貨幣で測定することが困難で,物品や人的サービス等の現物給付によって充足するのが適当とみなされるニーズである。多くの先進諸国と同様,わが国の社会福祉においても,経済成長と社会保障制度の確立の結果,貨幣的ニーズよりも非貨幣的ニーズへの対応に重点がおかれるようになっている。貨幣的ニーズとは、販売されていて代価を支払えば手に入るもの。三浦文夫が提唱した。



B.日常生活における不安とソーシャルワーカー
■ミクロ・メゾ・マクロ
 ミクロ(小領域),メゾ(中領域),およびマクロ(大領域)に、ソーシャルワーク実践の対象は分けられる。
 ミクロ領域の実践には,個人のもつ生活問題や精神保健問題への支援,家族や小集団への介入や支援などが含まれる。メゾ領域には,地域住民の組織化や支援や社会福祉機関の管理・運営などが含まれる。また,マクロ領域には,自治体の調査,計画立案,実施と評価,国の政策立案,実施,評価,社会サービスの管理・運営などが含まれる。小領域,中領域のソーシャルワーク実践に対し,組織の管理・運営や組織化,政策立案などの指向性を含んだ実践をマクロレベルの実践とよぶ。

■ノーマライゼーション(Normalization)
 ノーマライゼーションは、社会福祉分野において共生原理を明示した根本理念の一つである。ノーマライゼーションは、障害を持つ人々も持たない人々も社会的に共生をするのが人間にとって正常=ノーマルな社会であるとの考え方である。
 この概念はデンマークの社会省行政官バンク・ミケルセンにより初めて提唱され、スウェーデンのベングト・ニリエにより世界に広められた。バンク・ミケルセンは「知的障害者の生活を可能な限り通常の生活状態に近づけるようにすること」と定義し、ニーリエは1969年に論文「ノーマライゼーションの原理」において、ノーマライゼーションをすべての知的障害者の「日常生活の様式や条件を社会の普通の環境や生活方法にできるだけ近づけること」と定義した。また、ニーリエは1日・1週間・1年のノーマルなリズム,ライフサイクルにおけるノーマルな経験,ノーマルな要求や自己決定の尊重,男女両性のいる暮らし,ノーマルな経済的水準,ノーマルな住環境水準といった具体的な目標を提示している。
そ の後、「国際障害者年」(1983年)とそれに続く「国連・障害者の10年」(1983~1992年)を通して世界的な福祉思想となった。今日でも社会福祉全般に重要な課題を提示している。
 日本においては、1960年代、日本の重症心身障害児の教育と福祉に取り組んできた糸賀一雄が、「この子らを世の光に」といった生命と生活の価値を問い直す福祉理念を提唱した。

■アドボカシー活動
 たんに利用者の代弁をするだけではなく,自己決定を援助し,利用者の生活と権利を擁護する活動である。力のない人に力を与え,声にならない人に声を与える直接介入,エンパワーメント介入である。アドボカシーは,個人または家族に対して行われる活動であるケース・アドボカシーと,同じような問題に直面する特定の集団に対して行われるクラス・アドボカシー(class advocacy)に大別される。ソーシャルワーカーは,利用者を支持し,倫理的な原則に基づいて利用者の最善の利益に向けて目的的行動を行う。つまり,ソーシャルワーカーの知識と技術を使って,行政・制度や社会福祉機関,サービス供給主体に対して,利用者が最も適切で最良のサービスが受けられるよう柔軟な対応や変革を求めていく一連の行動である。


2 専門的なソーシャルワークの視点
■社会福祉法
 社会福祉事業に関する全分野の共通的な基本事項を定めた法律。福祉サービス利用者の利益保護や地域福祉の推進,社会福祉事業の公明かつ適正な実施の確保,社会福祉を目的とする事業の健全な発達,社会福祉の増進等を目的としており,2000年5月に成立した「社会福祉の増進のための社会福祉事業法等の一部を改正する等の法律」によって社会福祉事業法(昭和26年法律45号)から題名が改正された。

■措置から契約へ
 社会福祉サービスの利用の仕方に関して,従来の措置制度による方式では,利用者はサービスを選択することができず,またその権利性も脆弱であるとして,福祉サービスを契約によって利用できるようにすべきだとの観点から行われた,一連の議論と制度改革の流れを言い表したことば。

■措置制度
 社会福祉サービスの対象者に対して,「措置」とよばれる行政機関の行政行為に基づいてサービスを提供する仕組のこと。日本の福祉制度は,第二次世界大戦後,この措置制度のもとで充実が図られてきた。ちなみに,措置を行う権限をもつ行政機関(行政庁)を措置権者(措置機関)という。いわゆる「措置委託」とは,この措置権者が民間の社会福祉施設へ入所の委託をすることである。また,国民の福祉需要も多様化していき,措置制度による福祉サービスの利用のしにくさが問題とされるようになり,近年では新たな利用方式としての介護保険制度(2000年4月から施行)等が導入されるに至っている。なお,これらの新しい方式が導入された後においても,児童養護施設など要保護児童を対象とした施設サービスや老人福祉施設のなかの養護老人ホームについては,措置制度が用いられている。

■ケアマネジメント
 利用者を中心とするインフォーマルな支援と在宅サービスのネットワークを形成し,運営する方法。アメリカにおいて,1960年代に起こった精神障害者や知的障害者の脱施設化運動に端を発し,施設ケアから在宅・地域ケアへ生活支援サービスの提供の場が移行するなかで,地域で暮らすために必要なサービスを統合し,継続的な援助を行うための手法として,1970年代なかばにマネジメントが確立された。
 ケアマネジメントは,複数のニーズをもった利用者およびその家族を中心としたサービス提供のアプローチであり,地域に散在し,連携・調整機能を基本的にもたない縦割り的な社会資源を,ネットワーク化することによりケアの統合と継続性を達成する方法である。また,社会資源として,行政機関などによるフォーマルなサービスだけでなく,家族,親戚,友人,同僚,近隣,ボランティアなどのインフォーマルな資源も積極的に取り入れる。さらに,ケアマネジメントでは,利用者の自立支援および自己決定という理念のもと,利用者自身がもつ能力や資産などの内的資源を最大限に活用することが求められる。社会資源を活用し,ケアサービス利用者が適切なケアを必要なときに必要なだけ受けられることにより,安定した状態で生活することが可能となると同時に,サービスの効率的提供が可能となる。

■アウトリーチ
*予防的な援助活動として,申請を待つばかりではなく,援助者が地域や家庭に出向くというアウトリーチの活動の重要性も広がっている。

*アセスメント(事前評価)では,問題の病理のみならず利用者の強さ(strengths),健全な側面,可能性,潜在能力等プラスの側面も積極的に取り上げていく。
 アセスメントは,問題や病理にすべてを収斂していくような情報収集ではなく,強さや健全な側面に重点をかけた事前評価となっているところに特徴がある。


3 問題解決の視点
◆ライフサイクルと援助過程
*ライフサイクルとは生活周期と訳される。人間の誕生から死に至る一生にはいくつかの段階がある。

(1)乳幼児期
*両親をはじめとする家族との様々な相互作用を通じて「人間らしさ」への第一歩を踏み出し、人間としての基盤を形成する。
*子どもが家族を出て、幼児の仲間グループに所属する。自分の努力や能力によってグループでの地位や役割を獲得できる水平的な構造である。家族グループとは違うヨコの人間関係によって結ばれるグループに所属する。
 自己中心性を抑制し,しだいに他人の立場を認め、仲間への協力、自律、責任などのパーソナリティの諸特性を発達させていく。

(2)児童期
*仲間グループや学校集団が大きな影響力をおよぼす。
*この時期、直線的から具体的・操作的思考の段階へと移行し、他者の経験を自分の経験と比較することができるようになる。社会性においても自己中心性から脱却し、自分の行動基準に他者が入り込む。
*グループの独自の規範や文化をつくり、団結を強める。このような仲間グループにおいて、自主性,積極性,個性,自律性を身につけていく。

(3)青年期
*青年とは子どもでもなく、かといって大人でもない「マージナル・マン」(境界人)である。
 またモラトリアム期(役割猶予期)と呼ばれ,子どもと大人のどちらの世界にも帰属しない中途半端な過渡的段階である。
*帰属への強い欲求と、自我の分裂から抜け出すために,新しい自我の確立を目指していく。自己の安定化が図れる友人関係が得られる仲間グループが必要となる。自分の内面を本当に理解し合う「心の友」を求める。

(4)成人期
*ライフサイクルにおける段階のなかで最も変化に富んだ時期である。課せられた責任や義務を果たさなければならない。
*40歳を過ぎると働き盛りであり、また家庭生活、社会生活においてもいろいろな課題を抱え,困難な段階を迎える。
*困難な局面を乗り越え,40歳後半から50歳にかけては人生で最も充実した段階を迎える。
*この段階は職場グループ,家族、地域社会におけるグループに囲まれている。
*職場グループは成人の発達に大きな影響力をおよぼす。職場グループには、人為的に組織化されたグループ、自然発生的に形成された仲間グループが存在する。

(5)高齢期
*身体的にも精神的にも機能の衰えがみえ始め,老化現象が起こる。
*再び地域での個人的生活が中心となる。家族グループにおいても、再び夫婦中心の生活となり、独立した子ども夫婦との協力関係となる。
*高齢期においては,多くの人はいま一度「生きがい」を求めての人生設計をし直すことになる。


*用語解説:顕在的ニーズ
・ニーズの把握にあたって,そのニーズがどのような性質をもっているかという観点からニーズを分類したとき,ニーズをもつ本人あるいは彼らに関連ある人々が,その状態の解決の必要性を自覚している場合のニーズをいう。ニーズは,社会資源に対応するもので,福祉サービスの供給体制が未整備の場合には,ニーズは存在していても顕在的ニーズにはならない。

*用語解説:潜在的ニーズ
 ニーズをもつ本人あるいは彼らに関連ある人々が,あるニーズの存在をまだ自覚あるいは感得(会得)していない場合のニーズをいう。しかし,その状態は,一定の目標なり基準から乖離しており,その解決が必要であると社会的にも認められた状態であるため,当事者がニーズを顕在化できるようにするためのアプローチが処遇実践家等の専門家に求められる。

■フラストレーション
 自らのもつ欲求が実現しない(阻止される)ことからくる緊張状態。欲求不満と訳されるのが一般的であるが,要求不満,欲求阻止,要求阻止などと訳されることもある。フラストレーションの発生は,欲求の種類,欲求阻止の条件,健康状態などによって左右される。筋肉の緊張,脈拍数の増加,攻撃性,焦燥感,集中力の欠如など,生理的あるいは心理的変化を伴うことが多い。フラストレーションに耐える能力の個人差を欲求不満耐性(frustration tolerance)という。


■用語解説:モラトリアムmoratorium
 本来,経済的な債務支払の猶予・猶予期間を意味する用語を,エリクソンが心理学の領域で用いた概念。若者が大人社会の課業や義務を免除され,さまざまな社会的役割を試行錯誤しながらアイデンティティ形成をしていく時期の特徴を表す。

■用語解説:アイデンティティidentity
 自己同一性。エリクソンが理論化した精神分析的自我心理学の基本概念。主体的実存感覚あるいは自己意識の総体。「自分は自分,これでよし」という自己への肯定感や受容感,存在感,有能感などの実感から感覚的に自覚される。アイデンティティの確立は青年期の課題で,これに失敗するとアイデンティティ拡散が起こり,病理的な現象を引き起こすことがある。


■ストレングス視点 strengths perspective
・アメリカにおいて,1980年代以降提唱されている視点。それまで支配的であった病理・欠陥視点を批判する立場をとる。ストレングスとは,人が上手だと思うもの,生得的な才能,獲得した能力,スキルなど,潜在的能力のようなものを意味する。ストレングス視点とは,援助者がクライエントの病理・欠陥に焦点を当てるのではなく,上手さ,豊かさ,強さ,たくましさ,資源などのストレングスに焦点を当てることを強調する視点であり,援助観である。従来のソーシャルワークの実践は利用者の「弱さ」に焦点を当てていたことへの批判から、人や家族、グループ、コミュニティが潜在的にもつ力や能力に視点を置いたソーシャルワークの視点である。

*用語解説:パターナリズム paternalism
・人間関係を権利と義務の関係としてではなく,恩顧と保護の関係で捉える考え方。包括的な場合であったり個別的な場合であったり,あるいは弱者と強者の関係であったり,または相手方の同意がなくてもよいとされる場合や相手方の意思に反しても干渉してよいとされる場合などがある。親子関係あるいは父子関係になぞらえて,国家や医者は,子どもや病人などに対して,相手方の最善の利益のために干渉することができると説くもの。

■エンパワーメント empowerment
・ソーシャルワークにおいて一致した定義はいまだないが,おおむね,個人,家族,集団あるいはコミュニティが,その個人的,対人関係的,社会経済的および政治的な影響力(パワー)を強め,それによってその取り巻く環境の改善を実現させていくこと,あるいはそれらが実現された状態を意味している。パワーの脆弱化,無力化をディスエンパワーメント(disempowerment),パワーの欠如状態をパワーレスネス(powerlessness)とそれぞれよんでいる。この概念に基づくソーシャルワーク実践は,すべての人間はどのような悪い状況にあってもそれを改善していける能力とパワーを有しているという基本的人間観にたち,クライエントとワーカーとのパートナーシップを通して,クライエント自身がエンパワーメントしていくことが目標になる。加えて,以下のような特徴があることが指摘されている。①制度や社会構造との関係において人はパワーが欠如した状態におかれ,その結果,社会資源をコントロールしたり,獲得することが困難になる,②クライエント= ワーカー関係におけるパワーの不平等性はクライエントのエンパワーメントを阻害する恐れがあるために,両者がパワーを共有しあえる協働関係の樹立が望まれる,③クライエントとそれを取り巻く環境の強さ(strength)が強調される,④ワーカーの介入は,ミクロからマクロにまたがるジェネリックなアプローチが基本とされる,⑤パワーの欠如状態を発生せしめた原因は主にマクロ的なものであるという認識から,特に資源配置上の公平性確保といった政治的パワー回復が重視される,⑥問題解決の前提として,クライエントが変化に向けての責任をもつべきであるという視点にたつ。

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by yrx04167 | 2009-04-09 20:55