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現代社会と福祉 練習問題 基礎編 ILO *社会福祉士受験対策

現代社会と福祉 練習問題 基礎編

*社会福祉士 精神保健福祉士受験対策

問題12 社会福祉の国際動向に関する次の記述のうち、正しいものの組み合わせを一つ選びなさい。

A ILO(国際労働機関)第102号条約では,社会保障に関する最低基準を定めているが,我が国はこれを批准していない。
B イギリスでは,1970年代末に成立したサッチャー政権によって,1990年代初めまで社会保障支出削減のための諸改革が行われた。
C アメリカでは,高齢者等を対象にしたメディケアと、低所得者を対象にしたメディケイドが,公的医療保障制度の柱になっている。
D スウェーデンでは,ノーマライゼーションの理念に基づく高齢者福祉・障害者福祉が発達している。

 (組み合わせ)
  A  B  C  D
1 ×  ○  ○  ○
2 ○  ×  ×  ×
3 ○  ×  ×  ○
4 ×  ×  ×  ○
5 ○  ○  ○  ×



*解答は下記をクリック



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<解答>

問題12  答1 

A 誤り。1952年にILO(国際労働機関)で採択された第102号条約は,「社会保障の最低基準に関する条約」とも呼ばれ,我が国では1976年にこれを批准している。
B 正しい。イギリスのサッチャー保守党政権は,政府による手厚い福祉を保障していた福祉国家路線を改め,社会保障支出の削減に向けた政策を実施して,個人の自立を基本とする「小さな政府」の実現を目指した。
C 正しい。
D 正しい。ノーマライゼーションは,北欧において発達した理念であり,スウェーデンの社会保障制度はまさにこうした考えに基づいて高齢者福祉・障害者福祉を充実させている。


<解説>
*国際労働機関 International Labour Organization ; ILO
 1919年のベルサイユ条約に基づいて創設された国際機関であり,現在は国際連合経済社会理事会の専門諮問機関として活動している。その目的は,労働条件や社会保障に関する国際基準を設定すること(2002年現在,184の国際条約と192の勧告を採択)と,同分野での調査研究活動を行うこと,さらに開発途上国への技術援助である。

*ILO条約
 ILO(国際労働機関)が毎年の総会で採択し,加盟各国に批准を求める国際条約。勧告よりも拘束力が強く,批准国は国内法改正や実施に関する報告を義務づけられる。
 ILOは1919年第1回総会以来,労働条件,安全衛生,人権・差別撤廃,労働行政,労使関係,雇用政策,社会保障等を含む,労働・雇用にかかわる問題を網羅する180を超える条約と185を超える勧告を採択している。そのうち,強制労働(29号),結社の自由(87号),団結権・団体交渉権(98号),同一報酬(100号),強制労働廃止(105号),差別待遇(雇用・職業)(111号),最低年齢(138号),児童労働(182号)の八つは,基本的な条約とされ優先して批准することが求められる。社会保障最低基準(102号)条約は,医療,老齢等9部門について適用事故,被保険者等の最低基準を定める。




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by yrx04167 | 2009-10-11 12:48 | Comments(0)