相談援助の理論と方法 第45回講義 レジュメ前半 11/15 スーパービジョン、バーンアウト

相談援助の理論と方法 第45回講義 レジュメ・前半 2010/11/15
*社会福祉士養成科・夜間部にて講義

9章1節 スーパービジョンの意義と目的 
 解説:燃え尽き症候群(バーンアウト)

 スーパービジョンの今日的な課題として、専門職のストレス、バーンアウトが挙げられる。
◆燃えつき症候群の原因と症状
・アメリカの心理学者フロイディンバーガー(Freudenberger, H. J.)が提唱した概念である。まじめで人一倍がんばる勤勉な人が,何らかのきっかけでまるで燃え尽きたように活力を失ってしまう,心身の疲労状態をさす。無気力,抑うつ,しらけ気分,落ち着きのなさ,体力低下,不眠などの症状が現れる。エネルギッシュで気が短く,高い理想をもって仕事に励む性格傾向の人に発症しやすい。

*燃えつき症候群は、 医療・保健、福祉、教育など、対人援助サービスの従事者に多く見られる。
*具体的な症状として、極度の身体の疲労感や感情の摩滅した状態を経験する。
*原因は、当人の主体的条件だけに帰せられるのではなく、職域で対応しなければならない問題が増加する一方で、そのための資源や支援体制が十分でないなど、客体的要因も大きい。

*職業としての対人援助だけでなく、家族の介護や子どもの養育などもバーン・アウトの原因になり得る。

<テキスト解説>
1 スーパービジョンとは テキストP185から

・社会福祉サービス機関では,新人や中堅専門職の技術の向上,労働環境の向上,管理・運営,効果的な実践,機関内の人間関係機能の向上をめざして監督・指導が行われる。この過程もしくは方法をスーパービジョンとよぶ。

*スーパービジョンの定義 ⇒ テキストP185参照
 スーパーバイザーが行なう、ソーシャルワーク専門職を養成する過程である。

*スーパービジョンの構成要素 P186
・スーパービジョンの機能を実施する人をスーパーバイザー(supervisor)と呼ぶ。
スーパービジョンはその目的,機能に応じて,機関内または機関外の経験保持者がその任にあたる。

・スーパービジョンを受ける側をスーパーバイジー(supervisee)とよぶ。

・スーパービジョン関係を通して、スーパービジョンは実施される。

*その他の要素
①契約

・スーパービジョンの前提として、スーパーバイジーとスーパーバイザーの双方が、目標や課題等について協議し、確認のうえ、開始することが必要となる。

②過程
・スーパーバイジーの専門職養成の過程である。
 ソーシャルワークの過程と重複する。

③相互作用
・スーパーバイジーとスーパーバイザー、両者の相互作用により進められる。

<後半に続く>


*前回講義のレジュメ等
社会福祉士受験支援講座・教員日記 : 相談援助の理論と方法 第44回講義レジュメ・前半11/12*フェミニストアプローチ*社会福祉士養成科・夜間
社会福祉士受験支援講座・教員日記 : 相談援助の理論と方法 第44回講義レジュメ・後半11/12*解決志向アプローチ*社会福祉士養成科

社会福祉士受験支援講座・教員日記 : 相談援助の理論と方法 練習問題11/15 スーパービジョン*社会福祉士養成科


日本福祉教育専門学校 社会福祉士養成学科
社会福祉士及び介護福祉士法


*用語解説は下記をクリック



◆燃えつき症候群とストレス症状
・セリエ(Selye, H.)は,生理学的な研究を通して,「生物組織内に非特異的に生じてきた,あらゆる変化よりなる特異的症候群で発現されたある状態」と定義している。言い換えると,何らかのストレッサーが作用して出現した状態をストレスとよんだのである。ストレスという概念は,心理学や社会学など行動科学の分野でも取り入れられ,生体内の反応にとどまらず,心理状態や生活状況の変化を意味するようにもなった。ストレス理論や危機理論においては,生活ストレス(life stress)や社会ストレス(social stress)とも表現される。また,ストレスの持続期間の違いが,ストレスの性質やプロセスを特徴づけることに着目して,急性ストレス(acute stress)と慢性ストレス(chronic stress)とに区分する考えもでてきた。

■ストレッサー
・ストレッサーとは、ストレスを引き起こす因子となるものである。例えば,病気やけが,災害,犯罪被害といった非日常的な出来事から,転居,進学,就職や転職,異動,昇進,結婚,子どもの誕生,身近な人との死別といった,多くの人が経験するような日常的な出来事に至るまで,さまざまなものがストレッサーとなりうる。ただし,ストレッサーとなるかどうか,またどの程度のストレスを引き起こすかについては,大きな個人差がみられる。

◆燃えつき症候群への対応(個人的レベル)
・ラザラス(Lazarus, R. S.)らの「ストレス―対処理論」によれば,ある刺激がストレスとなるかどうかは,人間と環境の関係を個人がどのように認知的評価(appraisal)をするかによると考えられている。そして,ストレスとなりうる状況下では,それをどのように認知的評価をし,どのような行動をとるかが,ストレスを緩和するうえでの鍵となる。
・ストレス・マネジメントとは、ストレスに対して積極的に対処することで,ストレスを緩和していこうとする方法である。日常生活において避けられないストレスとうまく付き合うことで,ストレスからの悪い影響を防ごうという考え方に基づく。具体的には,ストレスへの認知的評価を変えたり,ストレスを緩和させる対処を習得したりするような,さまざまなプログラムが考案されている。

■チーム・アプローチ
・クライエントの問題やニーズに対する複数の専門職による働きかけ。ただし,複数の専門職が分離して,別々に働きかけるのではなく,目標や価値観を共有し,異なった専門性や役割を担当し,なおかつそれが連携,統合されて実施されることに意義がある。近年の専門分化や専門職の高度化が進むにつれ,チーム・アプローチが求められるようになってきたが,今後,より効率的・効果的なチーム運営の方法が展開される必要がある。
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by yrx04167 | 2010-11-17 12:28 | Comments(0)