相談援助の理論と方法 第45回講義レジュメ後半 スーパービジョンの歴史的変遷 社会福祉士養成科

相談援助の理論と方法 第45回講義 レジュメ・後半 2010/11/15
*社会福祉士養成科・夜間部にて講義

9章1節 スーパービジョンの意義と目的
2 スーパービジョンの歴史的変遷 テキストP187
<アメリカにおけるスーパービジョンの発展>
*スーパービジョンの萌芽期(1880年代~1920年代)

・慈善組織協会における友愛訪問員の教育・訓練に発祥がある。
・個別援助の進展と、COSの有給専門ワーカーの雇用もあり、本格的にスーパービジョンが発展し始めた。

*スーパービジョンの確立期(1920年代~1960年代)
・1920年代、ケースワークの焦点は、リッチモンドの理論から、個人の心理・精神内界へと移った。
それとともに、スーパービジョン関係が「治療的関係」であることが強調された。
 
・1930年代、社会福祉の財政が縮小し、効率的なサービス提供が求められた。福祉機関の管理運営的なニーズが高まり、スーパービジョンにおいても管理的機能が発展した。

・1950年代、教育と管理的機能を、同時並行で一人のスーパーバイザーにより可能か議論が行われた。

*スーパービジョンの発展期(1960年代以降)
・1960年代、グループワークやコミュニティ・オーガニゼーションへのスーパービジョンの適用が図られた。それぞれの方法論に合った理論化が行われたわけではない。
・また貧困問題の顕在化により、社会改良が焦点化し、スーパービジョンが軽視された。

・1970年代、ワーカーのストレスやバーンアウトが顕在化した。
この軽減のため、スーパービジョンの支持的機能が注目された。

<わが国におけるスーパービジョンの発展>
*スーパービジョンの導入期(1950年代~1960年代)

・1950年代にスーパービジョンが導入された。心理学等の影響から、内容は困難事例の心理分析・評価が中心であった。限られた病院等が導入したに過ぎない。
・福祉事務所に「査察指導員(指導監督を行う所員)」が設置され、スーパービジョンが制度として導入された。しかし、査察指導員自身が専門性をもたない場合も多い。

*スーパービジョンの展開期(1970年代~1980年代)
・1970年代、援助関係やワーカー自身の自己覚知がスーパービジョンに取り入れられた。
・1980年代、スーパービジョンが専門職養成の過程として位置づけられ始めた。専門職団体等で、研修に「スーパービジョン」という言葉が使われ、演習プログラムが取り入れられた。

*スーパービジョンの確立に向けた発展期(1990年代以降)
・社会福祉基礎構造改革、契約制度への変革は、クライエントの選択、質の高いサービス、効率のよい総合的なサービス提供、連携などが重視されるようになった。高度な知識や技術をもつ専門職の養成が求められた。
・加えて、介護支援専門員(ケアマネジャー)のように、医療や保健など隣接領域の専門職もソーシャルワークに参入し、スーパービジョンは幅広く必要とされている。

*解説:査察指導 supervision
 スーパービジョンの訳。指導・監督ともいう。対人援助を行うソーシャルワーカーに対し,相談・援助活動を適切・有効に行っていけるよう支援していくこと。その機能として,ワーカーに対して行う業務管理,教育,個別支援などがあげられる。生活保護領域でこの職務を行う職員を査察指導員と規定している。
・社会福祉法第十五条「福祉に関する事務所には、長及び少なくとも次の所員を置かなければならない。ただし、所の長が、その職務の遂行に支障がない場合において、自ら現業事務の指導監督を行うときは、第一号の所員を置くことを要しない。
一  指導監督を行う所員
二  現業を行う所員
三  事務を行う所員
(略)
3  指導監督を行う所員は、所の長の指揮監督を受けて、現業事務の指導監督をつかさどる」


3 スーパービジョンの必要性と機能
・スーパービジョンには,①支持、②教育,③管理・運営の機能が含まれる。
*スーパー・ビジョンは、管理的機能や、援助的機能を有する援助者・学生の成長、教育、訓練法の一環である。
①支持的機能
スーパーバイジーに対する、援助的な機能である。

*スーパービジョンの三つの機能のうち、最近は「支持的機能」への関心が高まっている。

・バーンアウトを未然に防止する。

・自己覚知を促し、それに伴う痛みを軽減する

・自己実現を支え、それに伴う葛藤を軽減する

②教育的・学習的機能
・ワーカーの学習の動機づけを高める

・具体的なケースを通して理論と実際を結ぶ

・ソーシャルワーク実践に必要な知識・技術・価値を伝授する。

*スーパーバイザーが責任を持って、能力を最大限活かしてより良い実践ができる様に援助する過程ともいえる。

*スーパービジョンを通して、技術を身につける、専門的な判断能力の習得、態度や倫理を身につけることが求められる。

③管理的・調整的機能
・ワーカーが能力を発揮できる職場環境を整える

・ワーカーが組織の一員として活動できるようにする

*3つの機能の関連



*前回講義のレジュメ等
社会福祉士受験支援講座・教員日記 : 相談援助の理論と方法 第44回講義レジュメ・前半11/12*フェミニストアプローチ*社会福祉士養成科・夜間
社会福祉士受験支援講座・教員日記 : 相談援助の理論と方法 第44回講義レジュメ・後半11/12*解決志向アプローチ*社会福祉士養成科
社会福祉士受験支援講座・教員日記 : 相談援助の理論と方法 練習問題11/15 スーパービジョン*社会福祉士養成科

社会福祉士受験支援講座・教員日記 : 相談援助の理論と方法 第45回講義 レジュメ・前半 11/15*スーパービジョン、バーンアウト

日本福祉教育専門学校 社会福祉士養成学科
社会福祉士及び介護福祉士法


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by yrx04167 | 2010-11-17 12:57 | Comments(0)