相談援助の理論と方法 第47回講義 レジュメ コンサルテーションとは

相談援助の理論と方法 第47回講義 レジュメ・前半 2010/11/22
*社会福祉士養成科・夜間部にて講義

9章3節 コンサルテーション
概要:コンサルテーション

・コンサルテーションとは,独立して仕事をする能力のあるワーカーが,業務遂行上,ある特定の専門的な領域の知識や技術について助言をえる必要のある時,その領域の専門家つまり,コンサルタントと相談することを言う。
・日本においては、重要性が指摘されているにもかかわらず、十分に体系化されていない。

・コンサルテーションは、専門家であるコンサルタントと、現在の仕事上の問題に関してコンサルタントの援助を必要としているコンサルティの、2人の専門職が交わる過程である。また,問題とはコンサルティが仕事上で直面し,他の専門家の領域の問題だと判定された問題である。

・コンサルテーションとは、ある領域の専門職が,自分の担当しているケースの援助に当たって,他領域の専門的な知識が必要となった場合に,その知識を十分にもっていないために,その領域の専門職にアドバイスをもとめる過程のことである。
・ソーシャルワーカーは、関連する事柄のすべてに精通していることはなく、クライエントの援助に関して、他領域からの専門的なアドバイスを必要としている。それらの専門職から有効なアドバイスを受けて,援助に生かせることも重要な技術なのである。

<テキスト解説>
1 コンサルテーションの意義 テキストP201

・専門職の養成に対するニーズが高まり、スーパービジョンは浸透しつつある。
・クライエントのニーズの複雑・多様化により、専門的知識・情報の不足もあり、苦慮するワーカーも少なくない。
・スーパービジョンとは別に、コンサルテーションの活用も有効な手段である。
・しかし、対人援助の領域では、この両者が混同や誤用され易い。

2 コンサルテーションとは
・業務遂行上、特定の専門的な領域の知識や技術について助言を得る必要があるとき、その領域の専門職から助言を受け、新しい情報・知識・技術を習得する過程である。その専門職をコンサルタント、受け手をコンサルティーと呼ぶ。

*コンサルテーションの特
・機関外あるいは他の部門からの人材に依頼し実施
・コンサルタントは、直接、援助活動に関与しない(原則)
・専門分野に関する特別な知識や技能を教示する内容である
・機関(所属部門)の管理者としての機能を有しない

・ケースの全般的なことではなく、特定の問題についてその専門家(上司や業務管理者ではない)に助言を求めること。

3 ワーカーとコンサルタントの関係 テキストP202
・スーパービジョン関係は、専門的援助関係と共通する特徴がある。また組織内におけるスーパーバイザーは、ワーカーの業務に管理責任をもち、指導、評価を行なう。
・コンサルテーションにおける、ワーカーとコンサルタントは、任意で対等な関係である。パートナーシップに基づく。
・コンサルタントは、助言はするが、ワーカーの業務には責任を負わない。
・その助言は、問題解決の方法を専門的に示唆するものではある。しかし具体的な問題解決の業務に有効とは限らない。コンサルタントの助言を採用し、実行するかは、ワーカーの裁量に任されている。

4 コンサルテーションの形
・コンサルタントは、内科医、精神科医などの医療専門職、臨床心理士、弁護士など必要に応じ、外部講師に依頼する。
逆に、社会福祉専門職が福祉関連企業等に、コンサルタントとして招かれることもある。
・会議への参加と助言、サービスへの助言等、多様な手法がある。
コンサルタントを個人、集団あるいは組織で受ける場合もある。
・他分野の専門性を必要とする場合、コンサルタントからの指導が有効である。

*補足:コンサルテーションのタイプ
①実際の援助を行っている時にコンサルタントはいないタイプ(非参加型コンサルテーション)
②援助を行っている時にコンサルタントがおり,何らかの役割を果たしているタイプ(参加型コンサルテーション)
③コンサルタントは直接的に情報を入手するが,その時には積極的に関与はしないタイプ(観察型コンサルテーション)である。
・観察型コンサルテーションにおいて、コンサルタントは、直接的観察やビデオ等から処遇に関する情報を入手し,後に,コンサルティからの要請でコンサルテーションを行う方法である。

*「非参加型コンサルテーション」は、更に分類ができる。
・個別指導型
専門家が個別的に相談にのり,アドバイスする。
・並列的ピア・コンサルテーション
同僚が1対1で,お互いにコンサルテーションし合う。
・ファシリテイター付のグループ・コンサルテーション
 グループによるコンサルテーションで,進行役がいるもの。
・グループ・コンサルテーション
・ピア・グループ・コンサルテーション
 同僚が上下の関係なく,グループで行うコンサルテーション。

*参加型コンサルテーションは、更に分類ができる。
・ジョイント・ワーク
 コンサルタントとコンサルティが個人や家族の処遇に共同で取り組む。
・リブ・コンサルテーション
 面接にコンサルタントも同席するが,コンサルタントとしての役割に徹する。

5 スーパービジョンとコンサルテーション
・ワーカーの養成・訓練はスーパービジョンによって行ない、やがて独り立ちする。その後、コンサルタントの活用に移行すると考えられる。
アメリカなどでは、スーパービジョンからコンサルテーションへと切り替える時期の見極めが重要とされる。また、スーパービジョンとコンサルテーションを併用する時期を設ける方法が有効とされる。
・日本においては、コンサルテーションやスーパービジョンの実践方法や人材が確立されていない。スーパービジョンとコンサルテーションを、当初から併用することが現実的である。
・ケースカンファレンスにおける医療・保健・リハビリテーションなどの専門職からの助言は、スーパービジョンなのかコンサルテーションなのか「判断は難しい」(テキスト)。
業務に責任を負う他領域の専門職が、助言する場合は、スーパービジョンと考えてよい。

*スーパービジョンとの相違
・スーパーピジョンの機能として,管理的機能と教育的機能と支持的機能がある。しかし、コンサルテーションには、ワーカーを管理したり,教育したりするものではないし,しいて言えば,他領域からその専門的知識でワーカーの仕事を支持するものと言うことができる。

<後半に続く>


*前回講義のレジュメ 下記をクリック
社会福祉士受験支援講座・教員日記 : 相談援助の理論と方法 第46回講義 レジュメ・前半11/19*スーパービジョン・機能*社会福祉士養成科
社会福祉士受験支援講座・教員日記 : 相談援助の理論と方法 第46回講義 レジュメ・後半11/19スーパービジョンの方法・形態*社会福祉士養成科


日本福祉教育専門学校 社会福祉士養成学科
社会福祉士及び介護福祉士法


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概要:コンサルテーション
・ソーシャルワーカーが,組織や機関の経験している問題を改善したり,変化させたりするために,他の専門職や機関に対して介入することによって行われるプロセスである。機関内で起こる複数のゴール同士の葛藤,目的を達成するための方法をつくりあげることができないといった問題,組織の構造上起こってくる問題,あるいはある特別な対象グループに対して有効な援助の仕方をスタッフがもっていないという問題などを扱う。
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by yrx04167 | 2010-11-24 17:03 | Comments(0)