相談援助の理論と方法 第24回講義レジュメ2 社会的支援ネットワーク、承認による支援、相互的な関係とは

相談援助の理論と方法 第24回講義レジュメ2 2011/09/29 6・7時限
日本福祉教育専門学校 社会福祉士養成科(夜間部トワイライトコース) 担当:当ブログ筆者

4章 コーディネーションとネットワーキング・続き
4節 ネットワーキングの方法
○補足:ソーシャルサポート・ネットワーク

・ソーシャル・サポート・ネットワークは、「社会的支援」等とも呼ばれ、1970年代以降、欧米の地域精神保健、社会福祉などの様々な領域において用いられてきた概念である。
・今日的にはフォーマル及びインフォーマルなネットワークを統合して援助活動を展開していく技術と、直接援助技術に必要な理論となってきている。
・クライエントが有するさまざまな関係網の全体を意味する社会ネットワークと,そのネットワークを介して交換されるソーシャルサポートを総称した概念(後述)。

・ネットワークとは、「網状のつながり」を意味する。しかし,福祉や社会運動でネットワークという場合,ムラの人間関係のつながりのような縦型のつながりではなく,対等な市民の横のつながりという,ポジティブな意味づけが与えられている場合が多い。

・社会的支援とは社会関係(ネットワーク)のなかで3つの点、①「配慮されている」、②「尊重されている」、③「承認されている」ことが個人の成長・発達と社会生活の面で大切であるとする。それぞれを①配慮による支援、②尊重による支援、③承認による支援と呼ぶ。

・ウィタカー(Whittaker ,J .K.) とガルバリーノ (Garbarino ,J.) は、エコロジカル・パースペクティブを理論的基礎に据え、ソーシャル・サポート・ネットワークを次のように定義した。
「あらゆる形式の愛情に満ちた世話、つまり「支え (nurturance) 」のパターンを促進し、日々の生活に対処していくことができるような条件としての支援を提供する、人々の集まりの間に起こる相互的な関係のひとまとまり」と定義する 。

1 ソーシャル・サポート・ネットワークの意義と概念 テキストP88
<テキスト解説>
*ソーシャル・サポート・ネットワークの意

・ソーシャル・サポート・ネットワークとは、個人をとりまく家族、友人、近隣、ボランティアなどによる援助=インフォーマル・サポートと、公的機関やさまざまな専門職による援助=フォーマル・サポートに基づく援助関係の総体を指す(渡辺2006)。

・エコロジカルアブローチの視点からみた場合、本来、クライエントの社会関係は、インフォーマルな関係が前提である。フォーマル・サポートは、新たな関係構築を支援する社会資源であり、インフォーマルな社会関係を補完する役割にある。

・これらの前提のもと、地域生活支援において、インフォーマル・サポートとフォーマル・サポートの連携は重要である。

*ソーシャル・サポート・ネットワークの概
・ソーシャル・サポート・ネットワークは、ソーシャル・サポート(社会生活上の支援)を提供するソーシャル・ネットワーク(社会関係)という二つの基礎概念で説明される。
・ソーシャル・ネットワークとは、個人のもつ社会関係の構造を指す。
・ソーシャル・サポートとは、人間関係における個人を支持する機能をいう。
 ソーシャル・ネットワークのうち、クライエント本人に有益とみなされるネットワークを指す。
 これらは、情緒・評価・情報・物的手段によるサポートに分類される。

・ソーシャル・サポートは多様なネットワークを通して提供される。
 ①家族、隣人など「自然発生的に存在するサポートシステム」
 ②セルフヘルプグループなど「意図的につくられるサポートシステム」
 ③専門機関など「社会制度化されているサポートシステム」

・フォーマルな専門職が、インフォーマルな援助を活用しながら実践活動を展開することをソーシャル・サポート・ネットワーク・アプローチ(社会的支援ネットワーク・アプローチ)という。

<補足>
*ソーシャル・ネットワーク

 有斐閣『社会学小辞典 増補版』によれば、「人間は、友人、隣人、親族、職場の人びと、教育・保健・医療・福祉機関等の専門家など、さまざまな人びとと何らかの関係を持ちながら社会生活を営んでいるが、このような個人や集団を中心とする社会関係の網の目をいう」

*ソーシャル・サポート
 全米ソーシャルワーカー協会 NASW)によれば、「社会生活を営むための人間のニーズに対して提供されるフォーマル、インフォーマルな活動と関係であり、ニーズとは教育、収入の保障、ヘルス・ケア、そして特に励まし、接触、共感、役割モデル、社会的アイデンティティを与えてくれる個々人あるいは集団のネットワークを含むもの」 と定義される。
・ソーシャル・サポートは、尊重や愛情のような情緒的に作用するサポート、助言や提案など手段として有益なサポート、物や金銭の提供および具体的な援助活動などを包括する「多次元的構成物」であると考えられる。

2 ソーシャル・サポート・ネットワークの方法 テキストP89
*ソーシャル・サポート・ネットワークの方法
<フロランドの分類

・個人ネットワーク法
・ボランティア連結法
・相互援助ネットワーク法
・近隣地区援助者法
・地域活性化法

<マグワァイアのソーシャル・サポート・ネットワークの分類
・ネットワーク介入アプローチ
・ケースマネジメントアプローチ
・システム開発アプローチ

・総じて、支援を要する程度により、フォーマル・サービスとインフォーマル・サポートの連携のあり方は変化する。

*マグワァイアによるソーシャル・サポート・ネットワークのプロセス
 「換気」「アセスメント」「明確化」「計画立案」「再組織化」
 テキストP90参照

<レジュメ3に続く

社会福祉士受験支援講座・教員日記 : 相談援助の理論と方法 第24回講義レジュメ1 ソーシャルサポートネットワークとは 社会福祉士養成科9/29

社会福祉士受験支援講座・教員日記 : 相談援助の理論と方法 第23回講義レジュメ1 自助・セルフヘルプグループ特徴とは 社会福祉士養成科9/22
社会福祉士受験支援講座・教員日記 : 相談援助の理論と方法 第23回講義レジュメ2 コーディネーション目的と意義 社会福祉士養成科9/22


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社会福祉士及び介護福祉士法
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by yrx04167 | 2011-09-29 19:46 | Comments(0)