福祉職員の燃えつき・バーンアウト予防1 相談援助演習レジュメ  社会福祉士養成学科にて

相談援助演習(ソーシャルワーク演習Ⅳ)レジュメ概要 福祉関連職員の燃えつき・バーンアウト予防1
 日本福祉教育専門学校 社会福祉士養成学科2クラスBにて

*今年度に演習で解説した内容のうち、ブログ未掲載のものをダイジェストで公開します。
<相談援助演習ライブラリ

*福祉関連職員の燃え尽き、ストレスの要因
・自らの高い理想、使命感 ⇒ 現実とのギャップ、不満
・利用者やその家族との関係(摩擦などの問題)
・職員各自の健康問題(不眠等。資料参照)
・勤務時間など職場環境(夜勤、労働条件の不満)。仕事内容
・職員間の関係(問題)、相互支援の欠如。
・職員各自のスキルアップ(研修等)、評価
・感情労働としての側面

*これらを踏まえた予防、スーパービジョン、専門職間の相互支援が燃え尽き予防につながると考えられる

*家族介護者の場合:燃え尽き 参
・喪失感
・自己犠牲
・罪悪感
 分離不安
・凝集性の弱さ
・家族の境界
 閉鎖的な場合、脆弱な場合
・役割変化
・孤立、インフォーマル資源の不足

◆燃えつき症候群の原因と症
・アメリカの心理学者フロイディンバーガー(Freudenberger, H. J.)が提唱した概念である。
・まじめで人一倍がんばる勤勉な人が,何らかのきっかけでまるで燃え尽きたように活力を失ってしまう,心身の疲労状態をさす。
 エネルギッシュで気が短く,高い理想をもって仕事に励む性格傾向の人に発症しやすい。
*具体的な症状として、極度の身体の疲労感や感情の摩滅した状態を経験する。
・無気力,抑うつ,しらけ気分,落ち着きのなさ,体力低下,不眠などの症状が現れる。

*燃えつき症候群は、 医療・保健、福祉、教育など、対人援助サービスの従事者に多く見られる。
*原因は、当人の主体的条件だけに帰せられるのではなく、職域で対応しなければならない問題が増加する一方で、そのための資源や支援体制が十分でないなど、客体的要因も大きい。

*職業としての対人援助だけでなく、家族の介護や子どもの養育などもバーン・アウトの原因になり得る。

*感情労
 「肉体労働」が自分の肉体を行使してその対価を得る労働、「頭脳労働」が自分のアイデアなどを相手に提供して対価を得る労働であるのに対して、自分の感情を表に出すことなく相手に合わせた態度とことばで対応することによって対価を得る労働。
 たとえば、旅客機の客室乗務員は客からどんな無理難題を押しつけられても、笑顔で対応しなければならない。自分の感情を表に出してはねつければ相手を怒らせてしまい、それが他の客にも不快感をもたらすことになりかねない。客から理不尽な要求を出されても、それに耐えなければ仕事ができないのである。
看護や介護などを含むサービス業全般において、こうした「感情労働」が要求されるようになっている。

◆燃えつき症候群とストレス症状
・セリエ(Selye, H.)は(ストレスを),生理学的な研究を通して,「生物組織内に非特異的に生じてきた,あらゆる変化よりなる特異的症候群で発現されたある状態」と定義している。 言い換えると,何らかのストレッサーが作用して出現した状態をストレスとよんだのである。
 ストレスという概念は,心理学や社会学など行動科学の分野でも取り入れられ,生体内の反応にとどまらず,心理状態や生活状況の変化を意味するようにもなった。ストレス理論や危機理論においては,生活ストレス(life stress)や社会ストレス(social stress)とも表現される。また,ストレスの持続期間の違いが,ストレスの性質やプロセスを特徴づけることに着目して,急性ストレス(acute stress)と慢性ストレス(chronic stress)とに区分する考えもでてきた。

*ストレッサー
・ストレッサーとは、ストレスを引き起こす因子となるものである。例えば,病気やけが,災害,犯罪被害といった非日常的な出来事から,転居,進学,就職や転職,異動,昇進,結婚,子どもの誕生,身近な人との死別といった,多くの人が経験するような日常的な出来事に至るまで,さまざまなものがストレッサーとなりうる。ただし,ストレッサーとなるかどうか,またどの程度のストレスを引き起こすかについては,大きな個人差がみられる。

◆燃えつき症候群への対応(個人的レベル
・ラザラス(Lazarus, R. S.)らの「ストレス―対処理論」によれば,ある刺激がストレスとなるかどうかは,人間と環境の関係を個人がどのように認知的評価(appraisal)をするかによると考えられている。そして,ストレスとなりうる状況下では,それをどのように認知的評価をし,どのような行動をとるかが,ストレスを緩和するうえでの鍵となる。

*ストレス・マネジメント
 ストレスに対して積極的に対処することで,ストレスを緩和していこうとする方法である。日常生活において避けられないストレスとうまく付き合うことで,ストレスからの悪い影響を防ごうという考え方に基づく。
 具体的には,ストレスへの認知的評価を変えたり,ストレスを緩和させる対処を習得したりするような,さまざまなプログラムが考案されている。

*チーム・アプローチ
・クライエントの問題やニーズに対する複数の専門職による働きかけ。ただし,複数の専門職が分離して,別々に働きかけるのではなく,目標や価値観を共有し,異なった専門性や役割を担当し,なおかつそれが連携,統合されて実施されることに意義がある。近年の専門分化や専門職の高度化が進むにつれ,チーム・アプローチが求められるようになってきたが,今後,より効率的・効果的なチーム運営の方法が展開される必要がある。

<レジュメ2に続く>

<記事バックナンバー 講義レジュメ等>
社会福祉士受験支援講座・教員日記 : ソーシャルワークの価値と貧困 相談援助の基盤と専門職 後期15回講義レジュメ1 1/20 社会福祉士養成学科

社会福祉士受験支援講座・教員日記 : 貧困と犯罪・薬物・暴力・闇経済 相談援助の基盤と専門職 後期15回講義レジュメ2 社会福祉士養成学科にて

社会福祉士受験支援講座・教員日記 : 貧困と相談援助 相談援助の基盤と専門職 後期15回講義レジュメ3 社会福祉士養成学科にて講義

社会福祉士受験支援講座・教員日記 : 相談援助演習 第1回レジュメ11年4月11日 寿町の地域福祉・貧困とソーシャルワーク 社会福祉士養成学科

社会福祉士受験支援講座・教員日記 : 相談援助演習レジュメ 孤独死予防とソーシャルワーク4 孤独死予防事例・常盤平団地 社会福祉士養成学科

社会福祉士受験支援講座・教員日記 : 日刊 社会福祉ニュース 児童虐待再発防止訪問、児童相談所職員増員、子ども虐待の連鎖相談、虐待被害


社会福祉士受験支援講座・教員日記 : 解答速報 社会福祉士国家試験(第24回23年度)一覧 2012年1月 社会福祉士国家試験受験生の皆様へ


日本福祉教育専門学校 社会福祉士養成学科・養成科
*日本福祉教育専門学校 社会福祉士養成学科は、4年制大学卒業(見込)等の方々が対象の、1年制の社会福祉士の養成コースの昼間部です
 社会福祉士養成科は、4年制大学卒業(見込)等の方々が対象の、1年制の社会福祉士の養成コースの夜間部(2コース)です

社会福祉士及び介護福祉士法

<卒業生、在校生、一般の皆様、入学予定の方へお知らせ>
ソーシャルワーク実践研究会 卒業生現場報告<一般公開> 社会福祉士養成学科・養成科

 ソーシャルワーク実践研究会 2012年2月18日(土)14:30から16:00
  会場:日本福祉教育専門学校高田馬場校舎 JR山手線・東京メトロ東西線 高田馬場駅徒歩7分

*今回のテーマ:子供家庭支援センターにおける相談援助・社会福祉士の実践
 子供家庭支援センターとは、子供と家庭の問題に関する総合相談窓口です。子育てや家族問題、子供に関するサービス情報の提供やケース援助等を行っています。

*ソーシャルワーク実践研究会は、社会福祉士養成学科・養成科等の卒業後の教育とフォロー、交流の集まりです。毎回さまざまなテーマで、卒業生・社会福祉士からの実践報告・現場レポートや、ディスカッションなどを行なっています。当ブログ筆者(本校専任教員)も参加予定です。
 ソーシャルワーク実践研究会は、在校生はもちろん、一般の皆様の参加も歓迎です。卒業生から、社会福祉士の職場・仕事の実際を聞ける機会です。参加申し込みは不要です。お気軽にお越し下さい。
■会場:日本福祉教育専門学校 高田馬場校舎
 JR山手線・東京メトロ東西線・西武新宿線「高田馬場駅」下車徒歩7分
 東京都豊島区高田3-6-15 電話:0120-166-255

参加費:無料(どなたでも参加できます)


*相談援助演習ライブラリ は下記をクリック



<相談援助演習ライブラリ>
社会福祉士受験支援講座・教員日記 : 相談援助演習レジュメ ドメスティック・バイオレンスへの対応・サポート1 社会福祉士養成学科にて

社会福祉士受験支援講座・教員日記 : 相談援助演習 レジュメ ドメスティック・バイオレンスへの対応・サポート2 社会福祉士養成学科にて

社会福祉士受験支援講座・教員日記 : 相談援助演習レジュメ ドメスティック・バイオレンスへの対応・サポート3 社会福祉士養成学科にて

社会福祉士受験支援講座・教員日記 : 相談援助演習レジュメ 子ども虐待・児童福祉1 児童虐待の定義とは 社会福祉士養成学科

社会福祉士受験支援講座・教員日記 : 相談援助演習レジュメ 子ども虐待・児童福祉2 児童相談所・子ども虐待対応とは 社会福祉士養成学科

社会福祉士受験支援講座・教員日記 : 相談援助演習レジュメ 子ども虐待・児童福祉3 児童虐待とDV配偶者からの暴力対応とは 社会福祉士養成学科

社会福祉士受験支援講座・教員日記 : 相談援助演習レジュメ 緩和ケア・看取り1 ホスピス・精神的苦痛の緩和とは 社会福祉士養成学科

社会福祉士受験支援講座・教員日記 : 相談援助演習レジュメ 緩和ケア・看取り2 ホスピス・社会的・経済的苦痛の緩和とは 社会福祉士養成学科

社会福祉士受験支援講座・教員日記 : 相談援助演習 後期レジュメ 緩和ケア・ホスピス・看取り3 家族・遺族へのケアとは 社会福祉士養成学科



<卒業生、在校生、一般の皆様、入学予定の方へお知らせ>
ソーシャルワーク実践研究会 卒業生現場報告<一般公開> 社会福祉士養成学科・養成科

 ソーシャルワーク実践研究会 2012年2月18日(土)14:30から16:00
  会場:日本福祉教育専門学校高田馬場校舎 JR山手線・東京メトロ東西線 高田馬場駅徒歩7分

*今回のテーマ:子供家庭支援センターにおける社会福祉士の実践<予定>
 子供家庭支援センターとは、子供と家庭の問題に関する総合相談窓口です。子育てや家族問題、子供に関するサービス情報の提供やケース援助等を行っています。

*ソーシャルワーク実践研究会は、社会福祉士養成学科・養成科等の卒業後の教育とフォロー、交流の集まりです。毎回さまざまなテーマで、卒業生・社会福祉士からの実践報告・現場レポートや、ディスカッションなどを行なっています。当ブログ筆者(本校専任教員)も参加予定です。
 ソーシャルワーク実践研究会は、在校生はもちろん、社会福祉に関心をお持ちの一般の皆様の参加も歓迎です。卒業生から、社会福祉士の職場・仕事の実際を聞ける機会です。
 参加申し込みは不要です。皆様の参加をお持ちしています。お気軽にお越し下さい。


<進路検討中の皆様へ>
社会福祉士の就職セミナー 社会福祉士養成(学)科説明会 2/15(水)18:30から20:00 会場日本福祉教育専門学校高田馬場校舎 参加無料
担当:当ブログ筆者(本校専任講師)
 社会福祉士=相談援助の専門職の働く領域や仕事内容などを説明します。イベント終了後に個別相談もできます。社会福祉士の資格と仕事等に関心をお持ちの皆さん、ぜひご参加ください

<参加申し込み・お問い合わせ先>
 学校法人敬心学園 日本福祉教育専門学校
 電話:0120-166-255

[PR]
by yrx04167 | 2012-02-12 16:34 | Comments(0)