福祉職員の燃えつき予防とスーパービジョン2 相談援助演習レジュメ 社会福祉士養成学科にて

相談援助演習(ソーシャルワーク演習Ⅳ)レジュメ概要 福祉関連職員の燃えつき・バーンアウト予防2
 日本福祉教育専門学校 社会福祉士養成学科2クラスBにて

*今年度に演習で解説した内容のうち、ブログ未掲載のものをダイジェストで公開します。
<相談援助演習ライブラリ

*レジュメ1の続き

<演習においては、ソーシャワーカーの燃え尽き・バーンアウトの事例から、グループ・ディスカッション等を実施>

・ソーシャルワーカー、福祉関連職員の燃え尽き・バーンアウトの予防のために、スーパービジョンが有効とされている。

①スーパービジョンとは
・社会福祉サービス機関では,新人や中堅専門職の技術の向上,労働環境の向上,管理・運営,効果的な実践,機関内の人間関係機能の向上をめざして監督・指導・支援が行われる。この過程もしくは方法をスーパービジョンとよぶ。現場職員支援のためにも必要不可欠である。

*スーパービジョンの定義 
 スーパーバイザーが行なう、対人援助専門職を養成する過程である。

*スーパービジョンの構成要素
・スーパービジョンの機能を実施する人をスーパーバイザー(supervisor)と呼ぶ。
 その目的,機能に応じて,機関内または機関外の経験保持者がその任にあたる。
・スーパービジョンを受ける側をスーパーバイジー(supervisee)とよぶ。
・スーパービジョン関係を通して、スーパービジョンは実施される。

②スーパービジョンの必要性と機能
・スーパービジョンには,①支持、②教育,③管理・運営の機能が含まれる。
*スーパー・ビジョンは、管理的機能や、援助的機能を有する援助者・学生の成長、教育、訓練法の一環である。
1 支持的機能
 スーパーバイジーに対する、援助的な機能である。
*スーパービジョンの三つの機能のうち、最近は「支持的機能」への関心が高まっている。
・バーンアウトを未然に防止する。
・自己覚知を促し、それに伴う痛みを軽減する
・自己実現を支え、それに伴う葛藤を軽減する

2 教育的・学習的機能
・ワーカーの学習の動機づけを高める
・具体的なケースを通して理論と実際を結ぶ
・ソーシャルワーク実践に必要な知識・技術・価値を伝授する。
*スーパーバイザーが責任を持って、能力を最大限活かしてより良い実践ができる様に援助する過程ともいえる。
*スーパービジョンを通して、技術を身につける、専門的な判断能力の習得、態度や倫理を身につけることが求められる。

3 管理的・調整的機能
・ワーカーが能力を発揮できる職場環境を整える
・ワーカーが組織の一員として活動できるようにする

○スーパービジョンの機会
・スーパービジョンは、施設や機関などの職場内で職場の上司(先輩)が新人スタッフに対して行うのが通例である。
 「職場外」のスーパービジョンは、ほとんどは、「一対多数」の研修会等の形をとる。
・スーパービジョンは、新人のワーカーや実習生に対して行われることが多いが、熟練した援助者にもスーパービジョンの必要性はある。
・通常のスーパービジョンは、定期的に継続して行われるが、加えてスーパーバイジーの困難時にも臨時に行なわれる場合もある。これらは、事前の契約で確認される。

○スーパービジョンの手段
①話し合い

・実践に関して話し合い、スーパーバイザーからの助言等が行なわれる。
 記録が併用されることが多い。

②記録を用いる
・事前にスーパーバイジーは,スーパーバイザーに報告する「記録」を用意する。
フォーマルな記録とは別のものを用意するのがよいとされる。
・その記録とは,面接の時間的順序に沿った過程記録がよく用いられる。
・記録を用いながら話し合う方法が、通常の形態といえる。

③ロールプレイを活用する
・役割演技・ロールプレイは、基本的な技法を学ぶために用いることが多いが,スーパービジョンでも大事な訓練・教育の方法である。
・間接的だが,必要な場面を想定し,練習できる。

④録音テープ,ビデオテープ,メールを用いる
・実際の場面をテープによって再現する。紙の記録よりも臨場感が伝わる。繰り返し検討できるので自己学習も可能である。
・スーパービジョンの方法は多様になっており,最近では実習先の学生と教員がメールを用いて、指導・サポートする方法も試みられている。

*解説:ロールプレイ(役割演技
 場面と登場人物の役割が設定され,筋書きのない即興劇を演じること。今日では,援助や治療だけでなく,学習そのものを目的として,援助者の訓練や学習の教育的方法とし,スーパービジョン場面などでも用いられている。

③スーパービジョンの形態
*個人スーパービジョン

・スーパービジョンの原型であり、スーパーバイザー-スーパーバイジーの1対1で実施される。
・個別スーパービジョンでは、スーパーバイザーはケースワークと同じような面接技法を用い、また、スーパーバイジーの援助記録をもとにディスカッションが行われることが多い。
・スーパーバイジーの自己覚知や自己実現を含む個別の課題、関心に合わせて実施できる。
 これらを掘り下げることが可能である。
・しかし、スーパーバイザーの人材の課題や、スーパービジョンの時間の確保が困難という問題もある。

*グループスーパービジョン
・スーパーバイジーが複数で、グループ形式のスーパービジョンの形態をさす。
・個別に深く検討できないという問題がある反面,スーパーバイザー以外にも他参加者から多様な意見,評価,示唆,支持を得ることができ,スーパーバイジー同士が相互に影響し合い、それぞれ学びあうことが可能である。その機能は個別スーパービジョンと同様であり,方法は,事例研究的方法,ロールプレイ,共通の課題について検討する共同参加型法などがあり,目的に合わせて使い分けることが望ましい。

・グループ・スーパービジョンは、グループを活用してスーパーバイジー同士の相互作用による質的な向上を目指すものであり、その過程は、グループワークの過程とほぼ同じである。
<詳細は後述>

*ライブ・スーパービジョン
・スーパービジョンとして、「今,この場で」(here and now)職員の指導や援助を行う方法である。
・面接や指導等の実践場面で,スーパーバイザーがスーパーバイジーの関わり方を指導したり,効果的な関わり方を実際にモデルとして見せることをさす。スーパーバイザーは,スーパーバイジーの感想や意見を交えながら,方法・技術そして援助の基本的な考え方にも及んで教育的にスーパービジョンを行う。
・ライブ・スーパービジョンは実践場面で起きていることを中心に行われるため,教育的スーパービジョンとしての効果が高い。
・ライブ・スーパービジョンは、スーパーバイザーとスーパーバイジーが進行中のケース(事例)に一緒にあたる、つまり、実際にクライエントに接しながら(援助しながら)行われる。

*ピア・スーパービジョン
・一般的に,スーパービジョンとは,実践への経験および知識をもつスーパーバイザーによって実施されるが,ピア・スーパービジョンとは,上下関係の生じない仲間や同僚間で行われるスーパービジョンのことである。
・ピア・スーパービジョンにおいて、ソーシャルワーカーや学生同士が互いに事例を出し合ってスーパービジョンを行うこともある。

・アメリカ合衆国では、スーパービジョンを終了し、自立したワーカーが自主的に学習集団をつくって活動している形態をピア・スーパービジョンと呼んでいる。

*セルフ・スーパービジョン
・ワーカーが自分自身で行なうスーパービジョンである。
困難な場面において、状況(出来事、自身の気持ち、自分自身の行動、その結果)など、記録等を活用し、過去の自らを客観視して、自身に助言を行なう。

社会福祉士受験支援講座・教員日記 : 福祉職員の燃えつき・バーンアウト予防1 相談援助演習レジュメ  社会福祉士養成学科にて

<記事バックナンバー 講義レジュメ等>
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日本福祉教育専門学校 社会福祉士養成学科・養成科
*日本福祉教育専門学校 社会福祉士養成学科は、4年制大学卒業(見込)等の方々が対象の、1年制の社会福祉士の養成コースの昼間部です
 社会福祉士養成科は、4年制大学卒業(見込)等の方々が対象の、1年制の社会福祉士の養成コースの夜間部(2コース)です

社会福祉士及び介護福祉士法

<入学予定・検討中の皆様へ 入学前講義のお知らせ>
社会福祉士入門講座「貧困問題とソーシャルワーク実践」
 日本福祉教育専門学校 社会福祉士養成学科・養成科

2/17(金)19:00から21:00 参加無料
担当:当ブログ筆者(本校専任講師) 会場:日本福祉教育専門学校 高田馬場校舎 高田馬場駅徒歩7分

*社会福祉士を目指す方を対象としたプレスクール・入門講座です。
 実際の授業を受講できる入学前教育です。本校に入学予定の方(参加自由)、受験を検討中の方、お待ちしています。
■会場:日本福祉教育専門学校 高田馬場校舎
 JR山手線・東京メトロ東西線・西武新宿線「高田馬場駅」下車徒歩7分
 東京都豊島区高田3-6-15  
*参加申し込み先 日本福祉教育専門学校  電話:0120-166-255

参加費:無料(どなたでも参加できます)


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<相談援助演習ライブラリ>
社会福祉士受験支援講座・教員日記 : 相談援助演習レジュメ ドメスティック・バイオレンスへの対応・サポート1 社会福祉士養成学科にて

社会福祉士受験支援講座・教員日記 : 相談援助演習 レジュメ ドメスティック・バイオレンスへの対応・サポート2 社会福祉士養成学科にて

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<卒業生、在校生、一般の皆様、入学予定の方へお知らせ>
ソーシャルワーク実践研究会 卒業生現場報告<一般公開> 社会福祉士養成学科・養成科

 ソーシャルワーク実践研究会 2012年2月18日(土)14:30から16:00
  会場:日本福祉教育専門学校高田馬場校舎 JR山手線・東京メトロ東西線 高田馬場駅徒歩7分

*今回のテーマ:子供家庭支援センターにおける社会福祉士の実践<予定>
 子供家庭支援センターとは、子供と家庭の問題に関する総合相談窓口です。子育てや家族問題、子供に関するサービス情報の提供やケース援助等を行っています。

*ソーシャルワーク実践研究会は、社会福祉士養成学科・養成科等の卒業後の教育とフォロー、交流の集まりです。毎回さまざまなテーマで、卒業生・社会福祉士からの実践報告・現場レポートや、ディスカッションなどを行なっています。当ブログ筆者(本校専任教員)も参加予定です。
 ソーシャルワーク実践研究会は、在校生はもちろん、社会福祉に関心をお持ちの一般の皆様の参加も歓迎です。卒業生から、社会福祉士の職場・仕事の実際を聞ける機会です。
 参加申し込みは不要です。皆様の参加をお持ちしています。お気軽にお越し下さい。


<進路検討中の皆様へ>
社会福祉士の就職セミナー 社会福祉士養成(学)科説明会 2/15(水)18:30から20:00 会場日本福祉教育専門学校高田馬場校舎 参加無料
担当:当ブログ筆者(本校専任講師)
 社会福祉士=相談援助の専門職の働く領域や仕事内容などを説明します。イベント終了後に個別相談もできます。社会福祉士の資格と仕事等に関心をお持ちの皆さん、ぜひご参加ください

<参加申し込み・お問い合わせ先>
 学校法人敬心学園 日本福祉教育専門学校
 電話:0120-166-255

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by yrx04167 | 2012-02-12 20:54 | Comments(0)