相談援助の理論と方法 第6回講義レジュメ3 インテーク受理面接とは後編 社会福祉士養成科トワイライト
相談援助の理論と方法 第6回講義レジュメ3 2012/5/21 5・6時限(16:30-19:40)
日本福祉教育専門学校 社会福祉士養成科(夜間部トワイライトコース)にて 担当:当ブログ講師
5章 相談援助の展開過程Ⅰ・続き
2 二つ(二重)の不安 テキストP104
<テキストP104>
・社会福祉機関や施設に相談を持ち込む人は,二重の不安を抱いている。
直面する問題からもたらされる不安と,いま直面している問題について,相談を持ち込もうとしている機関や施設の職員が対応してくれるかどうかの不安である。
・援助者はインテーク段階で利用者の話を「傾聴」し,この二重の不安を緩和するという援助を開始する。
・傾聴のための環境を整える。
<補足>
*対応時の留意点
・援助者が利用者の不安を和らげようとするあまり,安易に問題解決を請け負ってしまうことのないようにすべきである。
・インテーク段階での安易な励ましや請け負いは,過度の依存や,問題解決がうまくいかないときの援助者あるいは所属する機関や施設に対する利用者の不信につながる可能性がある。
3 ラポールの形成、傾聴、個別化 テキストP105
・信頼関係とパートナーシップを築くための過程
受容、傾聴、共感 →
不安軽減、問題整理、主訴の明確化、支援見通し →信頼関係とパートナーシップの形成
・信頼関係形成のために、援助者は利用者が表出するニーズや情動を受け止め,理解できていることを利用者に的確に伝える必要がある。
・開かれた質問と閉じた質問を状況に応じて組み合わせることが大切である。
また、面接を行ないながら、相手を観察することも重要となる。
・ソーシャルワークにおけるインテークの特徴は,この段階から援助の一部が開始されていることにある。医療が診断を下すまで治療を開始しないこととは異なる
・インテークは、慎重な対応のうえにも緊張と不安が和らぐような雰囲気のなかで面接が行われる必要がある。
◎解説:傾聴
(後述)
4 かかわり技法 テキストP105
・アイビー『マイクロカウンセリング』
励まし、言い換え、感情・意味の反映・要約など、かかわり技法。
・うなずき、繰り返しなども有効である。
5 スクリーニング テキストP106
・援助要求の確認作業では,その援助が当該の機関や施設では提供できないことが明らかになる場合もある。この場合,相談を持ち込まれた機関や施設が,利用者にほかの機関や施設を紹介したり,その相談を適切な機関に送致する。
・申請者は資源にたどり着いたという状況であり不安感も強いのであるから、つなぎすぎるということはない。
6 緊急度の検討 テキストP106
・クライエントの問題の、緊急度の検討が必要不可欠である。
・急迫した問題や、利用者がパニック状態になっている場合、インテークも必要最小限にとどめ、援助者の判断で必要な援助を行ない、状況が安定した段階で、改めてインテークから個別援助の過程を開始すべきである。
状況が安定した後に、利用者自身が今後のことを考えていけるよう援助することも重要である。
◆役割とサービス内容の明確化
・インテークでは,問題解決における援助者の役割と援助者が属する機関や施設が提供するサービスについて,利用者に説明する。
これは,社会福祉制度のもとに保障された利用者の権利を明らかにするとともに,過度の依存や不信を回避するためにも必要な作業である。
◆援助担当者との引継ぎ
・福祉事務所における生活保護申請窓口や,一部の児童相談所,民間の相談機関にはインテーク専門のワーカーが配置されているが,インテークが終わった段階で援助担当者に引き継がれることになる。
・インテークを担当したワーカーは,担当者の変更を利用者に伝え,継続して援助を利用するうえでの動機づけを行う。
また,インテークワーカーは援助担当者にインテークで得られた情報を提供し,アセスメント以降の課題についても伝達する。
・インテークにおける情報収集の留意事項は、必要事項を自然な流れで聞き,傾聴に集中する,情報は本人だけでなく,家族や関係者からも聞くことも必要な場合がある,個人情報保護、守秘義務について注意する,などである。
<レジュメ4に続く>
社会福祉士受験支援講座・教員日記 : 相談援助の理論と方法 第6回講義レジュメ1 アウトリーチ、多問題家族支援方法とは 5/21 社会福祉士養成科
社会福祉士受験支援講座・教員日記 : 相談援助の理論と方法 第6回講義レジュメ2 インテーク受理面接とは前編5/21 社会福祉士養成科トワイライト
日本福祉教育専門学校 社会福祉士養成学科・養成科
*日本福祉教育専門学校 社会福祉士養成学科は、4年制大学卒業(見込)等の方々が対象の、1年制の社会福祉士の養成コースの昼間部です 。
社会福祉士 相談援助の実際 説明会・相談会
日本福祉教育専門学校社会福祉士養成(学)科
6/6(水)18:00から19:30
担当:当ブログ講師(本校専任講師)
会場:日本福祉教育専門学校高田校舎
社会福祉士の主要な業務である相談援助について、わかりやすく解説します。進路検討中の方、ご参加下さい。
社会福祉士及び介護福祉士法
*用語解説は下記をクリック
◎解説:傾聴
ソーシャルワークの面接技法の一つである。クライエントの最大の関心事にしっかりと焦点を当て,その言語的・非言語的メッセージを理解する。たんに黙って耳を傾けるのではなく,積極的関心を示す態度や表情で,適切な相槌や質問を用いて,クライエントが十分考えや感情を表現できるように促す。特に,クライエントとワーカーの関係が確立されていない援助の初期段階では,こうしたワーカーの聴く姿勢がクライエントとの良好な関係の基礎となる。
日本福祉教育専門学校 社会福祉士養成科(夜間部トワイライトコース)にて 担当:当ブログ講師
5章 相談援助の展開過程Ⅰ・続き
2 二つ(二重)の不安 テキストP104
<テキストP104>
・社会福祉機関や施設に相談を持ち込む人は,二重の不安を抱いている。
直面する問題からもたらされる不安と,いま直面している問題について,相談を持ち込もうとしている機関や施設の職員が対応してくれるかどうかの不安である。
・援助者はインテーク段階で利用者の話を「傾聴」し,この二重の不安を緩和するという援助を開始する。
・傾聴のための環境を整える。
<補足>
*対応時の留意点
・援助者が利用者の不安を和らげようとするあまり,安易に問題解決を請け負ってしまうことのないようにすべきである。
・インテーク段階での安易な励ましや請け負いは,過度の依存や,問題解決がうまくいかないときの援助者あるいは所属する機関や施設に対する利用者の不信につながる可能性がある。
3 ラポールの形成、傾聴、個別化 テキストP105
・信頼関係とパートナーシップを築くための過程
受容、傾聴、共感 →
不安軽減、問題整理、主訴の明確化、支援見通し →信頼関係とパートナーシップの形成
・信頼関係形成のために、援助者は利用者が表出するニーズや情動を受け止め,理解できていることを利用者に的確に伝える必要がある。
・開かれた質問と閉じた質問を状況に応じて組み合わせることが大切である。
また、面接を行ないながら、相手を観察することも重要となる。
・ソーシャルワークにおけるインテークの特徴は,この段階から援助の一部が開始されていることにある。医療が診断を下すまで治療を開始しないこととは異なる
・インテークは、慎重な対応のうえにも緊張と不安が和らぐような雰囲気のなかで面接が行われる必要がある。
◎解説:傾聴
(後述)
4 かかわり技法 テキストP105
・アイビー『マイクロカウンセリング』
励まし、言い換え、感情・意味の反映・要約など、かかわり技法。
・うなずき、繰り返しなども有効である。
5 スクリーニング テキストP106
・援助要求の確認作業では,その援助が当該の機関や施設では提供できないことが明らかになる場合もある。この場合,相談を持ち込まれた機関や施設が,利用者にほかの機関や施設を紹介したり,その相談を適切な機関に送致する。
・申請者は資源にたどり着いたという状況であり不安感も強いのであるから、つなぎすぎるということはない。
6 緊急度の検討 テキストP106
・クライエントの問題の、緊急度の検討が必要不可欠である。
・急迫した問題や、利用者がパニック状態になっている場合、インテークも必要最小限にとどめ、援助者の判断で必要な援助を行ない、状況が安定した段階で、改めてインテークから個別援助の過程を開始すべきである。
状況が安定した後に、利用者自身が今後のことを考えていけるよう援助することも重要である。
◆役割とサービス内容の明確化
・インテークでは,問題解決における援助者の役割と援助者が属する機関や施設が提供するサービスについて,利用者に説明する。
これは,社会福祉制度のもとに保障された利用者の権利を明らかにするとともに,過度の依存や不信を回避するためにも必要な作業である。
◆援助担当者との引継ぎ
・福祉事務所における生活保護申請窓口や,一部の児童相談所,民間の相談機関にはインテーク専門のワーカーが配置されているが,インテークが終わった段階で援助担当者に引き継がれることになる。
・インテークを担当したワーカーは,担当者の変更を利用者に伝え,継続して援助を利用するうえでの動機づけを行う。
また,インテークワーカーは援助担当者にインテークで得られた情報を提供し,アセスメント以降の課題についても伝達する。
・インテークにおける情報収集の留意事項は、必要事項を自然な流れで聞き,傾聴に集中する,情報は本人だけでなく,家族や関係者からも聞くことも必要な場合がある,個人情報保護、守秘義務について注意する,などである。
<レジュメ4に続く>
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日本福祉教育専門学校 社会福祉士養成学科・養成科
*日本福祉教育専門学校 社会福祉士養成学科は、4年制大学卒業(見込)等の方々が対象の、1年制の社会福祉士の養成コースの昼間部です 。
社会福祉士 相談援助の実際 説明会・相談会
日本福祉教育専門学校社会福祉士養成(学)科
6/6(水)18:00から19:30
担当:当ブログ講師(本校専任講師)
会場:日本福祉教育専門学校高田校舎
社会福祉士の主要な業務である相談援助について、わかりやすく解説します。進路検討中の方、ご参加下さい。
社会福祉士及び介護福祉士法
*用語解説は下記をクリック
◎解説:傾聴
ソーシャルワークの面接技法の一つである。クライエントの最大の関心事にしっかりと焦点を当て,その言語的・非言語的メッセージを理解する。たんに黙って耳を傾けるのではなく,積極的関心を示す態度や表情で,適切な相槌や質問を用いて,クライエントが十分考えや感情を表現できるように促す。特に,クライエントとワーカーの関係が確立されていない援助の初期段階では,こうしたワーカーの聴く姿勢がクライエントとの良好な関係の基礎となる。
by yrx04167
| 2012-05-23 12:54
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