社会福祉士・相談援助入門講座web 10 概要・児童福祉施設とは 相談援助の理論と方法等予習資料

社会福祉士・相談援助web入門講座 第10回
<予習・参考資料>

*「相談援助の基盤と専門職」と「相談援助の理論と方法」などの予習・プレ学習として活用して下さい。

社会福祉 各領域の概要・児童福祉(3)
児童福祉施設
1) 児童福祉施設とは
 児童福祉法7条に規定される施設で,児童の保護,自立,機能の向上などを図ることを目的としている。
*同法第七条
「この法律で、児童福祉施設とは、助産施設、乳児院、母子生活支援施設、保育所、児童厚生施設、児童養護施設、知的障害児施設、知的障害児通園施設、盲ろうあ児施設、肢体不自由児施設、重症心身障害児施設、情緒障害児短期治療施設、児童自立支援施設及び児童家庭支援センターとする。」

・児童福祉施設の設備および運営は,児童福祉施設最低基準によって行われる。設置主体や種別等については,社会福祉法に規定される。

2) 主な児童福祉領域の生活施設の現状と課題
1 児童養護施設

 児童福祉法に定められた児童福祉施設の一つ。「保護者のない児童,虐待されている児童その他環境上養護を要する児童を入所させて,これを養護し,あわせてその自立を支援することを目的とする施設」(41条)。 父母と死別、父母に遺棄された、父母が長期にわたり心身に障害があるなど、現に保護者の監護を受けられない、保護者がいても虐待されている、その他、環境上養護を必要とする子どもが入所対象となる。
 1997年の児童福祉法改正では,養護施設から児童養護施設と改称され,その機能もたんに養護するだけでなく,退所後の児童の自立を支援することが機能として付け加えられた。
 施設形態には大舎制,中舎制,小舎制,グループホームなどの形態があるが,圧倒的に大舎制のものが多い。運営主体は,社会福祉法人または都道府県,市町村,財団法人など。
*養育内容
 家庭的環境のなかでの生活・学習・運動などの指導、小学校・中学校・高等学校への通学、各種学校などへの通学(中学校卒業児童)を行ない、自立を支援する。

*養護児童グループホーム
・児童養護施設に入所する子どものうち6人程度の子どもを施設から独立した家屋において、家族的雰囲気の中で養育する。施設分園型、地域小規模型、小規模グループケア地域型ホームがあります。

・児童養護施設のうち、専門的なケアが必要な子どもに対し、手厚い支援を行うための体制を整備した施設を「専門機能強化型児童養護施設」と指定し、適切な支援を行うことにより子どもの社会的自立の促進を図っている。

2 児童自立支援施設
 非行児童(そのおそれがある)、および家庭環境等から生活指導等を要する児童を入所または通所させ,自立の支援を目的とする児童福祉施設。
 1997年の児童福祉法改正で「教護院」から改称され,①対象を非行児童以外に拡大,②小中学校への就学義務,③通所形式の採用等の改革が行われた。児童自立支援専門員,児童生活支援員,精神科医(嘱託可)等が配置されている。政令で都道府県に設置義務が課されている。
 2000年の武蔵野学院(国立の児童自立支援施設)の調査では,約6割の入所児童に被虐待経験がある。
*養育内容
 生活指導、学習指導、職業指導などを通じて心身の健全な育成と自立の支援している。

3 情緒障害児短期治療施設
 軽度の情緒障害を有する児童を短期間入所させ,または保護者のもとから通わせて,その情緒障害を治すことを目的とする施設。
 1997年の児童福祉法改正により,それまでおおむね12歳未満とされていた利用年齢制限を撤廃し,18歳未満までの者が利用可能となった。さらに,必要に応じて満20歳に達するまで利用可能とする延長規定が加わった。職員には,医師,看護師,心理療法を担当する職員,児童指導員,保育士,栄養士等をおくこととなっている。

4 母子生活支援施設
 母子生活支援施設とは、児童福祉法38条に規定されている児童福祉施設の一つ。夫の死亡,離婚,夫の暴力からの避難,未婚での出産などの状況にあり,自立して生活していくことが困難な母子を保護し,母子の自立促進のために生活を支援することを目的としている。1997年の児童福祉法改正以前は,母子寮とよばれていた。

5 乳児院
 保護者の病気や家族の病気で付添看護を必要とする場合,出産,離婚,家出,遺棄や,その他やむをえない事情で乳児を育てられない場合に利用できる児童福祉施設。児童福祉法37条に,「乳児(保健上その他の理由により特に必要のある場合には,おおむね2歳未満の幼児を含む)を入院させて,これを養育することを目的とする施設」と規定されている。
・入所対象となる乳幼児とは、次の状態にあるおおむね2歳未満の子どもである。
 保護者がいない場合。 保護者の病気その他の事情で、保護者による養育が困難または不適当な場合。
*養育内容
 保護者がいない場合および、養育が困難または不適当な場合に、保護者に代わって養育する。
 精神発達の観察・指導、授乳、食事、おむつ交換、入浴、外気浴、健康診断など、家庭に代わって24時間養育を行なう。

6 自立援助ホーム
 義務教育終了後に、児童養護施設や児童自立支援施設を退所し、就職する20歳未満までの子ども等のうち、援助の必要な子どもに対して、相談その他の日常生活上の援助および生活指導を行う事によって、社会的に自立するよう援助する施設。食費や光熱水費など、各ホームで設定した寮費を負担する。根拠法令は、
児童福祉法である。
*援助の内容
 職業や生活についての相談および指導を行う
 子どもの生活指導や勤務先との調整を行う
 企業等の理解を深め、職場の開拓を行う

<その他>
*ファミリーホーム(小規模住居型児童養育事業)
 一定の要件を備えた養育者の住居において、5人または6人の保護を必要とする子どもを、子ども同士の相互作用を活かしつつ、家庭的な環境のもとで養育する。

*養育家庭
 保護者がいないか、保護者がいても様々な理由から家庭で暮らせない子どもを、養子縁組を目的とせずに、一定期間家庭において養育する制度。原則として、2か月以内の短期間子どもを養育する短期条件付養育家庭や、他の里親が養育している子どもを一時的に預かるレスパイト限定養育家庭もある。養育期間中は、里親手当や生活費等の養育費が支払われる。

参考:児童福祉法 抜粋
(昭和二十二年十二月十二日法律第百六十四号

第六条の二  この法律で、児童自立生活援助事業とは、第二十五条の七第一項第三号に規定する児童自立生活援助の実施に係る義務教育終了児童等(義務教育を終了した児童又は児童以外の満二十歳に満たない者であつて、第二十七条第一項第三号に規定する措置のうち政令で定めるものを解除されたものその他政令で定めるものをいう。以下同じ。)につき第三十三条の六第一項に規定する住居において同項に規定する日常生活上の援助及び生活指導並びに就業の支援を行い、あわせて第二十五条の七第一項第三号に規定する児童自立生活援助の実施を解除された者につき相談その他の援助を行う事業をいう。

○2  この法律で、放課後児童健全育成事業とは、小学校に就学しているおおむね十歳未満の児童であつて、その保護者が労働等により昼間家庭にいないものに、政令で定める基準に従い、授業の終了後に児童厚生施設等の施設を利用して適切な遊び及び生活の場を与えて、その健全な育成を図る事業をいう。

○3  この法律で、子育て短期支援事業とは、保護者の疾病その他の理由により家庭において養育を受けることが一時的に困難となつた児童について、厚生労働省令で定めるところにより、児童養護施設その他の厚生労働省令で定める施設に入所させ、その者につき必要な保護を行う事業をいう。

○4  この法律で、乳児家庭全戸訪問事業とは、一の市町村(特別区を含む。以下同じ。)の区域内における原則としてすべての乳児のいる家庭を訪問することにより、厚生労働省令で定めるところにより、子育てに関する情報の提供並びに乳児及びその保護者の心身の状況及び養育環境の把握を行うほか、養育についての相談に応じ、助言その他の援助を行う事業をいう。

○5  この法律で、養育支援訪問事業とは、厚生労働省令で定めるところにより、乳児家庭全戸訪問事業の実施その他により把握した保護者の養育を支援することが特に必要と認められる児童(第八項に規定する要保護児童に該当するものを除く。以下「要支援児童」という。)若しくは保護者に監護させることが不適当であると認められる児童及びその保護者又は出産後の養育について出産前において支援を行うことが特に必要と認められる妊婦(以下「特定妊婦」という。)(以下「要支援児童等」という。)に対し、その養育が適切に行われるよう、当該要支援児童等の居宅において、養育に関する相談、指導、助言その他必要な支援を行う事業をいう。

○6  この法律で、地域子育て支援拠点事業とは、厚生労働省令で定めるところにより、乳児又は幼児及びその保護者が相互の交流を行う場所を開設し、子育てについての相談、情報の提供、助言その他の援助を行う事業をいう。

○7  この法律で、一時預かり事業とは、家庭において保育を受けることが一時的に困難となつた乳児又は幼児について、厚生労働省令で定めるところにより、主として昼間において、保育所その他の場所において、一時的に預かり、必要な保護を行う事業をいう。

○8  この法律で、小規模住居型児童養育事業とは、第二十七条第一項第三号の措置に係る児童について、厚生労働省令で定めるところにより、保護者のない児童又は保護者に監護させることが不適当であると認められる児童(以下「要保護児童」という。)の養育に関し相当の経験を有する者その他の厚生労働省令で定める者(次条第一項に規定する里親を除く。)の住居において養育を行う事業をいう。

○9  この法律で、家庭的保育事業とは、乳児又は幼児であつて、市町村が第二十四条第一項に規定する児童に該当すると認めるものについて、家庭的保育者(市町村長(特別区の区長を含む。以下同じ。)が行う研修を修了した保育士その他の厚生労働省令で定める者であつて、これらの乳児又は幼児の保育を行う者として市町村長が適当と認めるものをいう。以下同じ。)の居宅その他の場所において、家庭的保育者による保育を行う事業をいう。

第六条の三  この法律で、里親とは、養育里親及び厚生労働省令で定める人数以下の要保護児童を養育することを希望する者であつて、養子縁組によつて養親となることを希望するものその他のこれに類する者として厚生労働省令で定めるもののうち、都道府県知事が第二十七条第一項第三号の規定により児童を委託する者として適当と認めるものをいう。

○2  この法律で、養育里親とは、前項に規定する厚生労働省令で定める人数以下の要保護児童を養育することを希望し、かつ、都道府県知事が厚生労働省令で定めるところにより行う研修を修了したことその他の厚生労働省令で定める要件を満たす者であつて、第三十四条の十八に規定する養育里親名簿に登録されたものをいう。

第七条  この法律で、児童福祉施設とは、助産施設、乳児院、母子生活支援施設、保育所、児童厚生施設、児童養護施設、知的障害児施設、知的障害児通園施設、盲ろうあ児施設、肢体不自由児施設、重症心身障害児施設、情緒障害児短期治療施設、児童自立支援施設及び児童家庭支援センターとする。

○2  この法律で、障害児施設支援とは、知的障害児施設支援、知的障害児通園施設支援、盲ろうあ児施設支援、肢体不自由児施設支援及び重症心身障害児施設支援をいう。

○3  この法律で、知的障害児施設支援とは、知的障害児施設に入所する知的障害のある児童に対して行われる保護又は治療及び知識技能の付与をいう。

○4  この法律で、知的障害児通園施設支援とは、知的障害児通園施設に通う知的障害のある児童に対して行われる保護及び知識技能の付与をいう。

○5  この法律で、盲ろうあ児施設支援とは、盲ろうあ児施設に入所する盲児(強度の弱視児を含む。)又はろうあ児(強度の難聴児を含む。)に対して行われる保護及び指導又は援助をいう。

○6  この法律で、肢体不自由児施設支援とは、肢体不自由児施設又は国立高度専門医療センター若しくは独立行政法人国立病院機構若しくは高度専門医療に関する研究等を行う独立行政法人に関する法律 (平成二十年法律第九十三号)第四条第一項 に規定する国立高度専門医療研究センターの設置する医療機関であつて厚生労働大臣が指定するもの(以下「指定医療機関」という。)において、上肢、下肢又は体幹の機能の障害(以下「肢体不自由」という。)のある児童に対して行われる治療及び知識技能の付与をいう。

○7  この法律で、重症心身障害児施設支援とは、重症心身障害児施設に入所し、又は指定医療機関に入院する重度の知的障害及び重度の肢体不自由が重複している児童に対して行われる保護並びに治療及び日常生活の指導をいう。

「震災遺児」をどう支えるか - NHK クローズアップ現代 動画 2011年6月27日(月)放送

<社会福祉士web入門講座バックナンバー>
社会福祉士・相談援助web予習講座1 社会福祉士とは 相談援助の基盤と専門職、相談援助の理論と方法等 : 社会福祉士受験支援講座・教員日記

社会福祉士・相談援助web入門講座2 ソーシャルワーカーとは相談援助の基盤と専門職等参考資料 : 社会福祉士受験支援講座・教員日記

社会福祉士・相談援助web入門講座3 コミュニケーション・スキルとは 相談援助の基盤と専門職等 : 社会福祉士受験支援講座・教員日記

社会福祉士・相談援助web入門講座 その4 インテーク、アセスメントとは 相談援助の基盤と専門職等 : 社会福祉士受験支援講座・教員日記

社会福祉士・相談援助web入門講座 第5回 相談援助のプロセス・後編<入学予定の方等対象の予習資料> : 社会福祉士受験支援講座・教員日記

社会福祉士・相談援助web入門講座6 アウトリーチ、権利擁護アドボカシーとは 相談援助の理論と方法等予習 : 社会福祉士受験支援講座・教員日記

社会福祉士・相談援助入門講座web 7 ソーシャル・インクルージョンとは 相談援助の理論と方法等予習資料 : 社会福祉士受験支援講座・教員日記

社会福祉士・相談援助入門講座web 8 児童福祉の概要1 虐待とは 相談援助の理論と方法等予習資料 : 社会福祉士受験支援講座・教員日記

社会福祉士・相談援助入門講座web9 児童福祉の概要2 被虐待児童の支援とは 相談援助の理論と方法予習資料 : 社会福祉士受験支援講座・教員日記


*社会福祉士とは
  「社会福祉士及び介護福祉士法」により定められた、相談援助、運営管理等、ソーシャルワークに携わる専門職の国家資格です。
 各種の相談機関、福祉行政機関、福祉施設・団体、医療機関などにおいて,専門的知識と技術をもって,福祉サービス利用者の相談援助や,グループワーク、施設の運営管理、地域福祉活動等を行なう社会福祉専門職です。
 社会福祉士は、子ども、コミュニティ、障害者、貧困、女性、高齢者、更生保護等、多岐にわたる領域で、相談援助等の実務を担っています。
社会福祉士及び介護福祉士法


日本福祉教育専門学校 社会福祉士養成学科・養成科
*日本福祉教育専門学校 社会福祉士養成学科は、4年制大学卒業(見込)等の方々が対象の、1年制の社会福祉士の養成コースの昼間部です
 社会福祉士養成科は、4年制大学卒業(見込)等の方々が対象の、1年制の社会福祉士の養成コースの夜間部(2コース)です


<入学予定・検討中の皆様へ―社会福祉士養成学科・養成科の入学前講義>
認知症高齢者問題の現状と課題 社会福祉士入門講座

2/21(木)19時から21時 日本福祉教育専門学校高田校舎
・社会福祉士を目指す方を対象としたプレスクール・入学前講義です。これから本校の受験を検討されている方、すでに本校に合格された方が対象です。参加無料。

<進路検討中の皆様へ 学校説明会>
日本福祉教育専門学校説明会オープンキャンパス
2/23(土)13:20-15:30 参加予約不要、無料

会場:日本福祉教育専門学校本校舎 JR・東京メトロ 高田馬場駅から徒歩1分
・当ブログ筆者(日本福祉教育専門学校 専任講師、社会福祉士)が、社会福祉士の資格と就職、社会福祉士養成科・学科の概要を解説します。


<お問い合わせ先> 
 学校法人敬心学園 日本福祉教育専門学校
 電話:0120-166-255

[PR]
by yrx04167 | 2013-02-15 12:38 | Comments(0)