相談援助理論Ⅰ第2回講義レジュメ前半 コミュニティエンパワメント、貧困ストレッサー、コンフリクトとは

相談援助の理論と方法Ⅰ 第2回講義レジュメ概要・前半
 当ブログ筆者(本校専任講師)が、社会福祉士養成科(トワイライト、ナイト)にて、4月16日5・6時限に講義    
<レジュメ完全版は講義にて配布 詳細は講義にて


*前回講義の参考文献テーマ(回覧)
・貧困・生活保護領域(公的扶助)におけるグループワーク・精神科デイケア実践事例(筆者)
 その援助方法と具体的なプログラム
・生活保護受給者のアルコール依存症と、その回復を図るプログラムとは
・生活保護受給者の高齢者の在宅福祉の事例
・簡易宿泊所街の訪問介護


*今回の講義レジュメ
<はじめに>
*前回のまとめ ソーシャルワーク実践とは何か
*実践知の必要性 テキストP14

・経験知等とも言われる。実践の経験等から得た知識である。実践の現場で培われ、体得された知識である。
 理論との往復(専門知識と併せた活用)、実践知の交流や集積が望ましい。

*事例から

1章2節 仕事からとらえたソーシャルワークの定義と枠組み
1 ソーシャルワークの定義と役割 テキストP5
*ソーシャルワークの定義(国際ソーシャルワーカー連盟

 ソーシャルワーク専門職は、人間の福利(ウェルビーイング)の増進を目指して、社会の変革を進め人間関係における問題解決を図り、人びとのエンパワメントと解放を促していく。ソーシャルワークは、人間の行動と社会のシステムに関する理論を利用して、人びとがその環境と相互に影響し合う接点に介入する。人権と社会正義の原理は、ソーシャルワークの拠り所とする基盤である。

・国際ソーシャルワーカー連盟の定義は、利用者個人の問題の解決を、それを生み出す社会構造との関わりで考える視点をもたらし、解決するには積極的に、その原因となっている社会構造を変革し社会的不正義に挑戦することと示している。
具体的には、社会の差別・偏見、排除の緩和、社会的コンフリクトへの介入、また、不十分な社会資源、政策の改善と開発に向けての働きかけを含むマクロ・ソーシャルワークが求められる。

*施設= 地域コンフリクト 社会的コンフリクト 略

*エンパワーメント(エンパワメント)
 個人や集団(グループ)、コミュニティが,その個人の生活に関わるもの,また人間関係的,もしくはマクロの社会や経済的な影響力(パワー)を回復し、強め,それによってその取り巻く環境の改善を実現させていくこと,その過程、それらが実現された状態を指す。
 ソロモン(Solomon,B.)は,エンパワメント概念をソーシャルワーク理論に導入し,個人が持っている素質や能力ではなく,差別的・抑圧的な環境によって,人々は無力な状態に追いやられるのだと主張している。
 つまり、沈黙と諦めに捕らわれている人々を解放し、力の回復の過程を支援する。当事者の解放は、当事者の自身の力によらなければならない。
 エンパワメントとソーシャルアクションの過程が、更なる力の獲得に結びつく源泉である。
 エンパワメントの具体的な方法として、代弁よりも、当事者との協働、包摂が望ましいとされる。
・これらのコミュニティのエンパワメント、ソーシャルアクションの目的は,無力化しているコミュニティや抑圧された人びとが,必要なサービスや資源を要求し,確保することである。
 自らとコミュニティの生活の質の改善に向けて行動を起こすことは,集団及び個人の精神保健にとって重要である。
 つまり、住民が生活問題状況を自覚し,自分たちの生活をコントロールしたり,改善したりする能力の形成を目指すことは,「エンパワメント」の考え方に含まれる。

・学習性無力感とは、学習された無力感に関して 略 詳細は講義にて

<ソーシャルワークの目的>
*社会生活機能を高める

 社会生活機能とは、社会環境からの要求・要請と、それに対処している人との間の、交換及び均衡・バランスのこと。社会生活への適応の働きとも言えよう。

*社会生活機能を高めるためのソーシャルワークの作
・人々と社会資源を調整する
・社会資源に向けての働きかけ(制度の修正)
・人々に向けての働きかけ(能力の向上)

*ウェルビーイングの増
 ウェルビーイングとは、一人一人の生活が快適である状態を意味することばであり,生活の質(QOL)の豊かさを示す概念である。

*クオリティ・オブ・ライフ QOL  quality of lifeの向
 クオリティ・オブ・ライフ(QOL)は,「生活の質」「生命の質」「生の質」などと訳されている。 略

*ソーシャルワーカーの業務内容-NASWによる、4点の整理(テキストP6 図1-1参照
①サービス提供システム(制度)と人々を結び、調整する。
②上記の効果的・人間的に機能するよう推進する
③社会政策の改善と開発
④人々の問題解決、対処の能力の向上を支援する

*人と環境への働きかけ
・社会生活上の困難の要因が、人・パーソナリティに問題がある場合、環境に問題がある場合、その双方、相互作用に問題がある場合などが挙げられる。
・ソーシャルワーカーは、人と環境の相互作用に着目し,両者の適応、利用者のエンパワーメントと環境の改善を図っていくことを役割としている。
・ソーシャルワーカーとは、生活問題・心理社会的問題に対応する、トータルな生活支援を目指した社会福祉サービスを提供する専門職である。 
*ソーシャルワークにおける問題とは個人や家族と,彼らを取り巻く環境間とその接触面(インターフェイス)における不適切な相互作用の結果として発生するとみなし,人間のプラスの側面に目を向け,対処の能力(コーピング)を高め,環境の応答性(レスポンス)を増してストレスを軽減し,新しい適応のバランスを得ることをめざして援助を行うという方向性である。

*具体的には-現代のストレッサー
・ストレッサーは,たびたび貧困と差別に強い影響を受けている。貧困と差別自体がすでに大きなストレッサーである。貧困と差別は住民に不安感を与え,地域社会や近隣のフォーマルな,インフォーマルな構造,健康,感情的安寧,住民の社会的機能をむしばみ,偏見のある場所にしてしまう。
・地域社会のストレッサーは,社会的,物理的環境の面での資源や社会的供給の欠除から起る。これは,支持的でないソーシャル・ネットワーク,独断的に資源の提供を差し控える機関,そして,貧困,暴力やその他の社会的問題に対する社会的黙認を含む。ある種の快適な設備を欠いた悪質な住宅や住宅街は,物理的環境が生活のストレッサーになる危険性がある。 略

<解説>
*解説:全米ソーシャルワーカー協会 NASW  National Association of Social Workers

 設立は1955年。協会は,「会員の専門性の発展」,「ソーシャルワーク専門職の基準の創造と維持」,「堅実な社会的政策の提言」を目標に掲げ活動している。

*解説 Addams, Jane (1860-1935)
 略 詳細は講義にて

*ハルハウスHull House
  J. アダムスが1889年にシカゴに開設したセツルメント・ハウスである。 略

*リッチモンド:ケースワークの定義 
 「ソーシャルケースワークは人間と社会環境との間を個別に,意識的に調整することを通して人格(パーソナリティ)を発達させる諸過程である」
 M.リッチモンド 1922年『What Is Social Case Work ?(ソーシャルケースワークとは何か)』 より

*M.リッチモンド Richmond, Mary Ellen (1861-1928)
・ケースワークを初めて体系化し、ソーシャルワークの専門職としての基礎を築いたことから「ケースワークの母」と呼ばれている。 略

*解説:パーソナリティ personality
 略

*ホリスティックな視点、アプローチ
 ヒューマン・サービス従事者に求められる視点で,人を全体として,人として捉えることが重要であるとする見方である。 略

<レジュメ後半に続く 詳細は4月16日5・6時限の社会福祉士養成科(トワイライト・ナイト)の講義にて>

<関連ニュース リンク>
孤独死や自殺等の「事故物件」あえて借ります? 家賃は相場の半額、縁起悪いより家賃安い (毎日新聞 4月7日(月)15時0分配信) - Yahoo!ニュース

引用「写真:ワンルームマンションの「事故物件」の部屋に帰宅する元派遣社員の男性=東京都内で
 自殺や孤独死、殺人事件など…家賃は相場の半額
 賃貸物件の家屋内で自殺や孤独死、殺人事件などが発生したため、「縁起が悪い」などとして敬遠されがちな「事故物件」をあえて指定して借りるケースが目立ってきている。経済的に余裕がない人たちが、安い家賃を求めて入居しているようだ」。引用ここまで

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*日本福祉教育専門学校 社会福祉士養成学科は、4年制大学卒業(見込)等の方々が対象の、1年制の社会福祉士の養成コースの昼間部(通学)です
日本福祉教育専門学校 公式チャンネル - YouTube


<速報>
第26回社会福祉士国家試験255名合格、精神保健福祉士278名合格 2014年3月発表 日本福祉教育専門学校
合格率89.2%、合格者74名、当ブログ筆者が専任講師の社会福祉士養成学科=一般養成施設ルート(昼間通学)合格者数 全国第1位


<在校生、卒業生、一般の皆様へお知らせ>
ソーシャルワーク実践研究会<卒業生社会福祉士 現場報告会、一般公開>
2014年4月19日(土)14:30から16:00
会場:日本福祉教育専門学校高田校舎 電話:0120-166-255

 毎回、多様なテーマで、社会福祉士養成学科・養成科の卒業生の社会福祉士からの現場の実践報告や、ディスカッションを行っています。卒業生と在校生、教員、参加者との交流の場でもあります。当ブログ筆者(本校専任講師)も参加予定。
 参加無料、一般公開


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by yrx04167 | 2014-04-13 15:51 | Comments(0)