福祉介護職員のピアサポート、援助者の当事者性とは 講義レジュメ相談援助の理論と方法 第23回講義

相談援助の理論と方法Ⅰ 第23回講義レジュメ概要 前半
 当ブログ筆者(本校専任講師、社会福祉士)が、社会福祉士養成科トワイライト・ナイトにて、2014/10/02に講義            
<レジュメ完全版は講義にて配布。解説の詳細は講義にて>


7 計画されたソーシャルアクションとしての実践介入 テキストP214
・テキストは、1973年「ソーシャル・ワークの未来」(講演)ヤングハズバンドから。
 これらの概要と考察。
・クライエントだった人を援助者(ワーカー)に。
・ソーシャルワークの未来の専門性には、効果的な介入手法とターゲットとなる層に関する知識と技法が必要となる。特定の利用者層の理解と介入の専門知識である。

・ミクロからマクロに及ぶ実践が必要とされる。

・援助者(ソーシャルワーカー、ケアワーカー等)の当事者性-参考文献と参考資料から。
・援助者には、家族問題や疾病等の様々な困難を経て、援助者を志望し、繋がる仲間と自らが承認される職場を獲得した当事者性を持つ援助者を含む。これらの自らの生きづらさを抱える援助者は、職業としての他者への援助によって、自らの根源にある問題や、過去の自分の問題に直面することもあろう。そして援助者として承認されるとともに、援助者は自己を受容し、成長していく。ピアサポート等による相互支援も含めて、援助者のグループ等で自身を語ることが必要なのかもしれない と考えられる。
 当ブログ筆者「福祉専門職への転職と実践を支えるアクティブ・ラーニング」2014 抜粋。

・援助者は、自らの痛みを認めること。また、過去に関わる感情(怖れや怒り等)のなかには、徐々に手放す必要があるものも含まれる。
・自らの家族問題と援助者 事例 略

 吉岡によれば、援助者が援助者という職業を選び、続けているのには、明確な理由、意味がある。吉岡自身も、子ども時代、親からの否定的な評価を受け、自らを不要な、無力な存在という感覚が自らに浸透した。承認されない自己という物語である。これらを、クライエントによって気付かされた。つまり、援助者という職業、職場、関係性のなかで、援助者自身のなかで新たな意味づけが行なわれる。総じて吉岡は、援助者が自分自身を語ることを強調している。
 吉岡隆 編著『援助職援助論 援助職が「私」を語るということ』明石書店, 2009年


<援助者のセルフケア、支え合うチーム>
 援助者自身も様々な側面を持っている。自らを見詰め、更に豊なものとしていく。
 時に自らを省みる、内省的な視点と思考。
 同僚の良いところを探す、他者を裁かない。
 他者は容易には変えられない、相手の良さを引きだすことの方が現実的である。
 基本姿勢は、自分にしてほしいことを他人に行うということをシンプルに考え、実行する。
 チームワークとは、同僚や周囲への気遣いが基本にあるべきである。
 配慮のある職場が、お互いを楽にする。 


 テキスト抜粋 ・ヤングハズバンドは、1973年「ソーシャル・ワークの未来」(講演)において、シーボーム報告を高く評価している。シーボーム報告は、社会的介入の方法を考察している。
・「未来のソーシャル・サービス部局では、ソーシャル・ワーカーの基本的業務の1つは広範な社会的状況の評定、つまり、危機に直面している特定の階層が 、危機的状況に放置されているのか、長期にわたる援助を必要としているのか、それに対応するコミュニティの資質などを評価することになるだろう。あるいは、社会全体の対策が変化すべき傾向、 略  移民、青少年に必要な多様なサービスを評価することになるだろう。」
・「未来の専門性は、効果的なソーシャル・ワーク介入手法と、特定の階層や境遇に関連した多様な知識と技法、この両方が必要になると思う。この専門性とは社会科学と行動科学に関する知識の増加に補強され、ソーシャル・ワーカーの研究、記録、実践から示唆されながら自己の技法を発展させる諸条件の整備と相まって、サービスを提供する体験から派生してくる」
・「未来のソーシャル・ワークは、内面的世界の体験から大規模な社会評定、社会計画、社会変動をもたらし、それらを制御できるように計画されたソーシャル・アクションに到達できる ような調整機能をもたねばならないように思われる」。
・「ソーシャル・サービス部局にクライエントやクライエントだった人をワーカーとして活用する 」。

<補足>
*解説:シーボーム報告 

Report of the Committee on Local Authority and Allied Personal Social Services
 1968年にイギリス政府に提出された公式報告書。 略

11章1節 経過観察(モニタリング) テキストP218
1 相談援助のプロセスとモニタリング・再アセスメント・効果測定・評価 テキストP218

*モニタリングのポイント
・実施されたサービスが、支援計画・プランどおりに行われているか,サービスが利用者の変化に対応できるかなど,その状況・経過の観察である。
・進めてきた援助過程が効果的な結果をもたらしているか 略
・モニタリングでは,面接だけでなく,記録に残すこと 略
・モニタリングとは、クライエント・システムの状況を追跡し、継続して介入の経過や標的となる問題の変化 略
・介入がどのように進行しているかによって、ソーシャルワーカーは介入を計画に沿って続けるのか、修正するのかを判断する。もし望んでいた変化が起こらず介入の効果がない場合は、現在の介入を修正、もしくは中止し、新しい計画と合意をつくり直す 略
・モニタリングの対象となるクライエント・システムには、個人、家族、グループ、コミュニティなど 略

・P218図「相談援助のプロセス」参照

・得られた情報の整理と定期的な分析、再アセスメントの適宜実施、用いられたサービスの効果測定、相談援助の評価といったことが行われ、援助の終結、アフターケアへと至る。

*モニタリングの主な目的<テキストP219要旨>
①問題解決、ニーズ充足に対する援助、サービス提供が当初の計画どおりに進んでいるかを観察・分析 略

②介入・計画実施のプロセスにおいて、新たなニーズや問題が生じているか 略
 効果測定や評価にも活用される。

<社会福祉士等試験 出題実績>
・実施されたサービスがプランどおりに行われているか 略 第20回社会福祉士国家試験問題
・モニタリングでは,面接だけでなく 略 第20回社会福祉士
・(モニタリングにおいては)これまで進めてきた援助過程が効果的な結果 略 第6回精神保健福祉士国家試験

2 ソーシャルワークの重要な特性としての「マネジメント」 テキストP219
・必要な資源を見つけ出し、必要とするときに的確に提供するリンケージ(連結、連関)を中心としたマネジメント(運営)の手法 略

・問題解決とニーズの充足のためにどのような資源(サービス)を活用すればよいのかを、判断し援助することが、ソーシャルワークの主要な課題の一つである。

3 モニタリングの手続き テキストP220
・テキストP220図「モニタリングの手続き」参照
1.モニターする「対象者」を明確にする
クライエントとその家族に加えて、サービス提供者、インフォーマル資源の人々など 略

2.クライエント等のニーズ、問題を「対象問題」として明確にする
対象問題は、クライエント等の「行動」として捉えることもある。

・問題行動について、モニタリングとスモールステップによる動機付けを併せた支援の手法。

3.提供された援助、サービス資源を整理する
 略

4.モニタリングのスケジュール、方法等を明らかにする。
 略
得られた情報を整理し、再アセスメントや、計画の修正、変更、効果測定のために活用する。


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「福祉専門職への転職と実践を支えるアクティブ・ラーニング」 『研究紀要』第22巻第1号,2014年

同『研究紀要』』第22巻第1号 全頁 2014年 日本福祉教育専門学校


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by yrx04167 | 2014-10-07 23:48 | Comments(0)