相談、面接技術、訪問コミュニケーション、ユマニチュードとは 10/30相談援助理論 第27回講義レジュメ1

相談援助の理論と方法 第27回講義レジュメ概要 前半
 2014/10/30 当ブログ筆者(専任講師、社会福祉士)日本福祉教育専門学校 社会福祉士養成科(1年制通学 夜間)にて講義


12章4節 相談援助における面接の形態
*その他:面接に必要な事項
・利用者がもっている強さ、ストレングスを支持する。語り、ことばの力を認めること。
 クライエントの語りを中心に、クライエント自身や周囲の環境、困難な状況、苦悩への肯定的な意味づけを援助していく。
・クライエントの沈黙の尊重。沈黙の意味を理解するように努める
 援助者からの質問が理解が困難なものなのか、言葉を選んでいるのか。
・しかし、利用者がタブー視している領域についても話すように支持していく-必要に応じて。
・クライエントが、生育歴のなかで周囲から強いられてきた「良い子」等のイメージを脱ぎ捨てて、ありのままの自分でいる時期にきたこと、援助者等の周囲はそれを尊重することを強調する。
・クライエントへの尊重や歓迎の感情や、笑顔の節約は良くない。ほほえみや理解の出し惜しみは、人間にとっての最高の贈り物を出し惜しみしているのと同じである。共感が伴わない援助技術は虚しいものである。
・準備の必要性=事前に把握できる情報からクライエントを予備的に理解=波長合わせ。
前回までのケース記録等を確認-今回の面接における取り上げる事項を確認する
・取り組みを妨げている感情の動きを確認する 略

「喪失は成長の王道である。喪失の劫火をくぐることによって、わたしたちは人生の向こう側に行くことができる。喪失によって、わたしたちは本物の男、本物の女になる。本物の友人、本物の夫、本物の妻になる」。 キューブラー・ロス


1 面接の構造 テキストP260要旨
・面接はさまざまな構造をもつ-面接の目的、面接の対象、面接の形態、面接の時間的・空間的条件など。
・面接の目的とは、援助全体の目的、個々の面接の目的がある。
・面接の対象は、クライエント本人、その家族、他の専門職、近隣・友人等も対象となる。

*面接の時間的条件
・面接の時間的条件は、面接の時間と時間的制限の設定の有無により規定される。
初回面接や急迫した場合など、より長い時間を必要とする場合もある。
制度説明だけで終わる面接等は、短い時間で終わることもある。
・あらかじめ時間制限を設けて、面接を行なうことが原則である。面接時間は有効に活用されるべきである。
 また臨機応変に面接時間を設定することが重要である。
・予約をして面接を行うことも有効であり、クライエントの面接に対する動機づけが強化される。またワーカーは、必要な準備(波長合わせ)ができる。

*面接の空間的条件=、面接を行なう場所に関する条件

 その条件として、秘密が守られ、雑音がなく、温度調整ができ、落ち着きのある雰囲気など面接に集中しやすい、人の出入りや電話により面接が中断されないなどである。物理的な阻害要因が作用せず,リラックスして話ができるような環境に配慮する。
・面接室は広さ、明るさ、色彩、家具の配置等に配慮が望まれる。
・地理的条件も考慮する。クライエントにとって遠すぎる場所、交通アクセスが極端に悪い、身体的精神的条件により来所が困難な場所などは避けたい。略

*構造化面接と非構造化面接
・何らかの筋道・過程に沿って、方法や回数、場所等を設定して行なう面接のことを「構造化面接」という。
・随時に対処する形の面接は「非構造化面接」という(面接の枠はある程度ある)。
 略

・面接の形態
 個別面接(一対一)
 合同面接:クライエント等の複数の人に一人のワーカーが面接する(家族合同面接等)
 並行面接:一ケースで、複数の人がそれぞれ個別面接を並行して行う(親子並行面接等)
 協同面接:一つの面接に複数のワーカーが参加する

2 生活場面面接 テキストP261要旨
事例:簡易宿泊所の訪問で分かる、生活保護受給の精神障害者や認知症高齢者の単身生活の実際。
アルコール依存症、生活や健康のリスク発見と、危機の予防。
クライエント理解のために有効な方法である。

*生活場面面接、訪問活動の勧め。
 福祉事務所公的扶助ケースワークにおける訪問のポイント。
公的扶助ケースワークのように、他の領域においても全利用者の訪問も1つの方法かもしれない。生活を捉え、QOL、支援の質の向上を図るために。


・生活場面面接とは、クライエントの生活場面で行われる面接のことである。クライエントの居宅、生活施設の居室、病院のベッドサイド等で行われる。
・居宅訪問面接が多くを占める。
 生活保護・公的扶助ケースワークにおいて、居宅訪問面接は従来から重視されてきた。
 利点は、クライエントの生活環境を観察できる、生活上のリスク(虐待等)を発見しやすい、通常は来所しない家族に会い、面接することができるなどである。クライエントの生活全般の情報を具体的に得ることが可能である。居宅での介護サービスを利用している場合など、クライエント本人と面接する機会が得にくい事例では、本人と接する機会となる。
・反面、時間設定がしにくい、ほかの家族がいることで秘密が守りにくい、面接内容が深まりにくい場合があるなどのデメリットもある。 略

・訪問時間はクライエントの生活に合わせ、落ち着いて面接ができる時間を選び、設定することが重要である。
・ワーカーは、居宅訪問において、リスク発見についても観察する技術の熟練が求められる。

・施設・医療機関における生活場面面接では、同室者などに面接内容が聞かれず、秘密が守られることに配慮する必要がある。また、離床が困難な場合には、その身体的状態等を考えて、クライエントに負担をかけないよう面接時間等を設定することが求められる。

*なぜ、利用者が高齢である、障害や疾病を持っているということによって、「子供扱い」をするのか。
 利用者自身にとって、重要な決定がなされる際、子どものような扱いを受けたり、自分の意思が尊重されなかったりするということ。

*ベッドサイドマナー 終末期の患者の側にいる場合等。
・ベッドサイドに座り込み、寄り添う。
・患者に触れたり、沈黙の時を大切にするなど、非言語的コミュニケーションを図る。
・笑顔で接し、患者の希望を支える。
・会話は、背景にある感情を汲み取りながら患者の話に傾聴する。
・援助者は一方的に話さず、患者の語りを尊重し、質問の機会をつくる。
・患者が最も心配なことはどんなことかを尋ねる。患者自らによる意味づけの支援。
・患者の心配事(苦痛、障害、死)について詳しく尋ねる。
・患者の個性、これまでの活動、技能、誇りなどについて耳を傾け、機会をみて敬意を表する。
・患者が遭遇している苦境について理解を示し、安易な励ましを避けて常に側にいること、共に取り組むことを知らせる。
・面接時に、患者の希望で、すぐ実行出来る具体的なことを提供する。
 これらのベッドサイドマナーは重要であり、「ユマニチュード」とも重なるところがある。


*援助者のストレス対処(その一部)
 ケアや面接、グループワーク等の実践において、ストレスとなる場面にどのように対処するか。
 事例 クライエントの怒りの感情の表出。
 ⇒しかし、この援助者個人に対する怒りではないことも多い。
 例えば、死の受容プロセスにおける「怒り」の段階である。看護やケアを行う身近な援助者に、怒りの感情を表出する。
・クライエントの怒りには、何らかの理由が存在する。援助者は、その怒りの意味を捉え、怒りに伴う不安や絶望を受け容れ、冷静な対処が求められる。
 怒りに翻弄されない平常心、専門職倫理が求められる。


<当ブログ記事 バックナンバー>
福祉専門職への転職と実践を支えるアクティブ・ラーニング2 福祉・介護職員の燃えつき予防とストレスケア : 社会福祉士受験支援講座・教員日記

要約:福祉専門職への転職と実践を支えるアクティブ・ラーニング<前半>当ブログ筆者の論文 抜粋

ソーシャルワーク相談、面接の特性、姿勢、生活場面面接とは 相談援助の理論方法講義レジュメ 第25回前半


当ブログ筆者の講演が試聴できます。音声のみ。
貧困問題と相談援助  講演の一部を公開中  (2013年9月5日)


*当ブログ筆者の論文
『生活保護受給者を対象としたグループワーク
-ドヤ街「寿町」における実践報告と考察-』
日本福祉教育専門学校 研究紀要第21巻1号
39頁から52頁


上記の論文の概要と筆者による関連する論文一覧

筆者の論文 最新
「福祉専門職への転職と実践を支えるアクティブ・ラーニング」 『研究紀要』第22巻第1号,2014年

同『研究紀要』』第22巻第1号 全頁 2014年 日本福祉教育専門学校


*筆者の論文要約
『簡易宿泊所街における民間支援活動と支援者のあり方について』


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 2014年5月10日発行
最新の第26回を含む3年分、450問を選択肢ごとに詳しく解説。過去2年分も最新の制度、統計情報にアップデート、出題傾向と対策がわかる科目別ポイント解説。第27回試験に完全対応。

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 相談援助の専門職=社会福祉士の国家試験の合格、資格取得は専門職としてのスタートラインです。
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日本福祉教育専門学校社会福祉士養成学科・養成科(1年制通学)電話0120-166-255

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地域福祉、社会福祉協議会における社会福祉士 シンポジウム 卒業生報告 ソーシャルワーク実践研究会
2014年11月1日(土)午後2時から4時 無料 会場 日本福祉教育専門学校高田校舎244教室(旧高田馬場校舎)

 公開シンポジウム 地域福祉における社会福祉士の実践報告
 <社会福祉協議会、コミュニティソーシャルワーカーCSW、福祉コミュニティ構築の展望>

 今回は、社会福祉協議会に勤務する本校社会福祉士養成学科卒業生の社会福祉士の、地域福祉を推進する社会福祉士、社会福祉協議会の実践の報告が中心です。
 また、コミュニティの孤立死・孤独死等の福祉問題の実際と、予防に取り組むコミュニティソーシャルワーカーCSWのあり方等、今日的な地域福祉の課題について議論を深めていきたいと考えています。
 一般公開です。テーマや社会福祉に関心をお持ちの皆様、本校の卒業生や在校生、どなたでも参加できます。参加申し込みは不要です、お気軽にお越し下さい。
 当ブログ筆者(本校専任講師、社会福祉士)等、本校の教員も参加します。ブログ閲覧中の皆様の参加をお持ちしています。


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社会福祉入門講座
「貧困問題とソーシャルワーク実践」
11/27(木)18時半から20時 会場:日本福祉教育専門学校 高田校舎
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by yrx04167 | 2014-10-30 23:58 | Comments(0)