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社会福祉士相談援助講座11 児童福祉の概要1 子ども虐待、社会的養護とは 一人親家庭配食サービス開始

社会福祉士 相談援助入門講座 第11回
<4月から社会福祉士を目指す方などを対象としたweb予習・参考資料。プレ学習として活用して下さい。 詳細は4月からの講義にて解説>

社会福祉 各領域の概要・児童福祉1
<児童福祉とは>
 子どもの権利を擁護し、児童福祉の理念を実現することを目的として,国,地方自治体および社会全体が児童およびその家庭を援助するために行なう、各種の事業や福祉活動の全体を指す。
 児童福祉は,社会福祉法,児童福祉法,「児童虐待の防止等に関する法律」,児童福祉施設最低基準等の法令と国および地方自治体の通知等に基づいて制度化されている。児童相談所,福祉事務所,保健所等の行政機関や,保育所,児童館,児童養護施設などの公私の児童福祉施設等で,社会福祉や保育等の専門職が援助を行っている。
 専門職の援助だけでなく,児童委員・主任児童委員や子ども会,PTA,子育てサークル等の住民参加の地域福祉活動やNPO,企業等,多様な組織が児童福祉を支えている。

*社会的養護とは
 社会的養護の役割は、子どもの権利擁護を基本とし、子どもの安全・安心な生活を確保するにとどまらず、必要な心身のケアや治療を行い、その子どもの社会的自立までを支援することにある。
 家族の再統合や家族や地域の養育機能の再生・強化といった親も含めた家族や地域に対する支援も、社会的養護本来の役割として取り組むことが必要である。

*歴史的経緯、現状と課題
 児童福祉の基本である「児童福祉法」は、戦後、困窮する児童を保護、救済する必要性と、さらに、次代を担う児童の健全な育成を図るため、昭和22(1947)年に制定された。
 児童福祉法のもと、昭和26(1951)年に制定された「児童憲章」や、平成6(1994)年の国連「児童の権利に関する条約」の批准といった「児童の権利保障」という理念の定着化とあいまって、児童福祉の諸制度は広く児童の最善の利益を保障する観点から充実が図られてきた。
 現在では、児童福祉法に基づいていろいろな問題から家庭で暮らすことのできない児童等への施設サービス(児童養護施設、乳児院、母子生活支援施設等)や、保育所における保育サービス、障害児に対する在宅・施設サービス等が実施されている他、少子化の一層の進行や、児童虐待といった新たな課題に対応すべく、「次世代育成支援対策推進法」や「児童虐待防止法」による施策も進みつつある。
 児童福祉は、要保護児童の保護、救済といった限定的な制度から、すべての児童の健全な発達保障へとその対象について変遷をたどってきたが、これからは、社会・経済状況の変化や価値観の多様化等を背景として子育てを社会全体で支える視点からの制度の充実が必要であり、労働施策等との連携を含めた施策の推進が一層求められている。

<児童福祉の今日的な課題>
*児童虐待 child abuse 概要
 児童虐待は,
 ①身体的虐待(殴る,蹴るなどの身体的暴力),
 ②心理的虐待(子どもの情緒的発達を阻害する無視やことば),
 ③性的虐待,
 ④ネグレクト(養育の放棄・怠慢)に分類される。 略

*子ども虐待の定
 児童虐待防止法第2条ー次回

*具体的には、以下のものが児童虐待に該当する
ア.身体的虐待(第1号
・外傷とは打撲傷、あざ(内出血)、骨折、頭蓋内出血などの頭部外傷、たばこによる火傷など。
・生命に危険のある暴行とは首を絞める、殴る、蹴る、投げ落とす、激しく揺さぶる、熱湯をかける、溺れさせる、逆さ吊りにする、異物をのませる、冬戸外にしめだす、一室に拘束するなど。
・意図的に子どもを病気にさせる。 など

イ.性的虐待(第2号)

ウ.ネグレクト(第3号

・子どもの健康・安全への配慮を怠っているなど。例えば、(1)家に閉じこめる(子どもの意思に反して学校等に登校させない)、(2)重大な病気になっても病院に連れて行かない、(3)乳幼児を家に残したまま度々外出する、(4)乳幼児を車の中に放置するなど。
・食事、衣服、住居などが極端に不適切で、健康状態を損なうほどの無関心・怠慢など。
 例えば、(1)適切な食事を与えない、(2)下着など長期間ひどく不潔なままにする、(3)極端に不潔な環境の中で生活をさせるなど。
・親がパチンコに熱中している間、乳幼児を自動車の中に放置し、熱中症で子どもが死亡したり、誘拐されたり、乳幼児だけを家に残して火災で子どもが焼死したりする事件も、ネグレクトという虐待の結果であることに留意すべきである。
・祖父母、きょうだい、保護者の恋人などの同居人がア、イ又はエに掲げる行為と同様の行為を行っているにもかかわらず、それを放置する。 など

エ. 心理的虐待(第4号
・ことばによる脅かし、脅迫など。 子どもを無視したり、拒否的な態度を示す。
・子どもの心を傷つけることを繰り返し言う。 子どもの自尊心を傷つけるような言動など。
・他のきょうだいとは著しく差別的な扱いをする。
・子どもの面前で配偶者やその他の家族などに対し暴力をふるう。

*児童虐待防止対
  従来は 、児童相談所のみで対応する仕組みであったが、平成16年の児童虐待防止法等の改正により、
「市町村」も虐待の通告先となり、「市町村」と「児童相談所」が二層構造で対応する仕組みとなっている
○市町村虐待相談対応件数 平成17年度 40,222件 → 平成21年度 57,299件
○各市町村単位で、子どもを守る地域ネットワーク(要保護児童対策地域協議会)の設置が進んでいる。
(平成22年4月1日現在、95.6%の市町村で設置(任意設置の虐待防止ネットワークを含むと98.7%))。
○平成20年の児童福祉法改正法により、21年4月より、協議会の支援対象について、これまでの要保護児童に加え、乳児家庭全戸訪問事業等で把握した養育支援を必要とする児童や出産前から支援を行うことが特に必要である妊婦も追加された。

*児童虐待の発生予防における取り組み
 可能な限り、虐待の発生を未然に防止することが極めて重要である。専門職による専門的な支援については、これまでの「支援を望む人に幅広く」から「支援を必要とする人によりきめ細かく」という考え方に転換し、支援の重点化を図っていくことが必要である。

*早期発見・早期対応 虐待防止ネットワ-ク、児童自立生活援助事業(自立援助ホ-ム)
 虐待対応の中心的機関である児童相談所の現行の体制には限界もあるとの認識の下、業務の市町村との役割分担、より幅広い専門職種との連携強化、市町村における虐待防止ネットワ-クの設置の一層の推進を図ることが必要である。

*保護・自立支援における取り組み 虐待保護者の治療・指導プログラム
 虐待を受けた子どものみならず、虐待を行った親など「家族」への支援という視点に立ち、保護者に対する治療・指導プログラムの充実・普及、家族再統合に向けたプログラム開発の研究を進め、家族再統合・家族の養育機能の再生・強化を図ることが必要である。
 また、親子の分離(保護)を行った場合であっても、可能な限り家庭的な生活環境を保障し、子どもの個々の状況に応じてきめ細やかなケアを行えるよう、里親制度の充実や施設におけるケア形態の小規模化、児童自立生活援助事業(自立援助ホ-ム)の充実など自立を促していくための支援を充実していくことが必要である。

 総じて、虐待を受けた子どもの保護・自立に向けた支援など子ども虐待対応の各段階に応じた切れ目のない総合的な対策が求められている。

*児童虐待と多問題家族
 多くの生活問題を抱えながら、虐待の悪影響、加害行為であり、許されないことだと分かっていても繰り返してしまう親。
 虐待する親、加害者への働きかけ、ケアのあり方が問われている。
 多問題家族への援助の課題。  
 多くの問題を抱える家族への福祉的支援のあり方という課題がある。
 様々な形態の家族、望ましい家族関係のあり方とは。
 根底には、人間は家族と尊重し合い、支え合って生きることも出来る、誰でも人間は変わりうるという、価値がある。


*不登校
 略

 詳細は4月からの講義にて。本校入学式は4月2日です。夜間部開講式は4月1日です

2015年4月の入学が決定した皆様へ(社会福祉士養成学科・社会福祉士養成科)
 3月16日には、第27回社会福祉士国家試験(2015年1月)を受験し、合格した在校生達(養成学科)による、
 「合格体験報告会」を行います。入学決定者の皆様限定の報告会です。
 在校生から、受験勉強のコツ、使用したテキスト、受験体験、合格の理由、学校生活の感想等、今年度の在校生たちから、4月から学ぶ皆様への応援メッセージです。
 当ブログ筆者も、今回の社会福祉士国家試験の概要を解説します。
 専門職と国家試験合格への第一歩はここから。
 社会福祉士養成学科・養成科の入学決定者の皆様は、ぜひご参加下さい。
 入学前講座の案内
をご参照下さい。
日本福祉教育専門学校 電話:0120-166-255


ソーシャルワーク実践研究会 卒業生社会福祉士の現場報告 一般公開 卒業生、4月入学の学生、ブログ閲覧中の皆様
日時 2015年4月18日(土) 14:30から16:30(研究会の終了予定時刻)
会場:日本福祉教育専門学校 高田校舎(旧高田馬場校舎)



社会福祉士 相談援助入門講座2 医療ソーシャルワーカー相談室、心理社会的問題とは 引きこもり出張相談

社会福祉士相談援助入門講座第3回 コミュニケーションスキル、専門的援助関係とは シングルマザー貧困連鎖

社会福祉士相談援助入門講座6 社会福祉協議会コミュニティワーク、アウトリーチ、子どもシェルターとは

社会福祉士相談入門講座7 ソーシャルインクルージョンとは、生活困窮者自立支援法モデル事業相談窓口

相談入門講座8 コミュニティソーシャルワーカーとは 障害者雇用企業支援センター、ジョブコーチ養成研修

社会福祉士相談援助講座9 学校福祉教育プログラム、企業の社会貢献とは ひきこもり地域支援センター

社会福祉士相談援助講座10 孤立死 孤独死予防コミュニティソーシャルワークとは 福祉教育 盲導犬体験学習


日刊 社会福祉ニュース 情報クリップ
母子・父子家庭に配食サービス 鹿島市 子どもの食生活改善と見守り目的 
佐賀新聞 2015年02月25日 10時11分

引用「鹿島市は新年度から、母子や父子家庭の子どもを対象にした弁当の配達サービスを始める。一人親の家庭が増え、早朝や夜勤の就労形態から家が留守になりがちな中、子どもの食生活の改善や安否確認を助ける狙い。市によると、県内でも珍しい取り組みという。
 弁当の製造と配達は、市内の社会福祉法人に委託する。中学生までが対象で、1食900円のうち市が500円、本人が400円を負担し、1人当たり週2食程度の利用を目安とする。市福祉事務所は4月の市報で制度を呼び掛けるとし、「需要がどれだけあるか分からないが、反響に応じて拡充したい」と話す。市内で高校生までの子どもがいる一人親は、08年3月末で330人、14年度末見込みで約380人となっている」。引用ここまで

子ども虐待防止マラソン 元都職員井上さん宮崎県表敬
2015/02/23 18:30 【宮崎日日新聞】

引用「子どもの虐待防止を訴える日本一周マラソンに挑戦中の元東京都職員井上さん(61)が宮崎県入りし、児童養護施設やNPO法人などを回っている。23日は、井上さんに先駆け2013年に日本一周した元県職員・甲斐英幸さん(58)らとともに県庁を訪れ、「地域や関係機関が一つにまとまって子育て支援することが大事」と呼び掛けた」。引用ここまで


<当ブログ筆者の説明会 個別相談 今年度最終 3/11(水)18時 進路検討中の皆様へ>
社会福祉士養成学科(1年制)今年度最終説明会 個別相談あり まだ間に合う2015年4月入学
2015年 3/11(水)18:00から19:30
会場 日本福祉教育専門学校  高田校舎

 相談援助の専門職である社会福祉士。1年間で社会福祉士の資格取得と就職を目指す当学科の特徴を、実務19年の現役の社会福祉士でもある当ブログ筆者(本校専任講師)が、ご説明します。進路のご相談も歓迎です。
 今年度、最後の学科説明会です。ご参加をお待ちしております。
日本福祉教育専門学校 電話:0120-166-255
<お知らせ>
AO入試締切迫る!募集定員まで残りわずかです!お急ぎください
社会福祉士養成学科と社会福祉士養成科 2015年4月入学
2015/02/25 日本福祉教育専門学校


日本福祉教育専門学校 社会福祉士養成学科・養成科
*日本福祉教育専門学校 社会福祉士養成学科は、4年制大学卒業(見込)等の方々が対象の、1年制の社会福祉士の養成コースの昼間部です

日本福祉教育専門学校 公式チャンネル - YouTube


貧困問題と相談援助:当ブログ筆者講演の音声記録の一部を公開中
by yrx04167 | 2015-02-28 11:20 | Comments(0)