講義レジュメ 支援計画プランニングの留意点とは 支援サービス拒否事例、援助者 専門職間の摩擦、チーム

相談援助の理論と方法Ⅰ 前期第14回講義レジュメ概要2
 当ブログ筆者(専任講師)が、社会福祉士養成学科にて、2015/07/15 に講義            
<レジュメ完全版は講義にて配布。解説の詳細は講義にて>

受験対策 社会福祉士等国家試験 チームアプローチ
 保健,医療,福祉職のチームアプローチにおいては,情報が交換されるが,それぞれの領域における守秘義務は共通して守らなければならない。
 チームケアにおける多職種の、守秘義務の共通。
*多職種連携、チームアプローチに関する問題
 異なる専門職、多職種がチームを編成して共通の目的を達成するために協力し合う。
 支援チームでは,ピアサポーターなどの非専門職、インフォーマルサポートも含め対応する。
 各専門職の役割や業務の明確化及び相互信頼が前提となる。
 他の専門職からの助言を問題解決の契機とする。

<前回レジュメの続き ソーシャルワークの支援計画(プランニング)の方法、留意点
 援助プランの事例
*援助者の役割と技術
○クライエントとの関わり

・援助者には、利用者のワーカビリティ、社会資源活用の可能性と限界なども含めて、計画を立案する。
 利用者の潜在的能力、成長への視点が必要となる。
*クライエントの動機付け、意欲
・問題解決のために、利用者自身が具体的な行動をとるためには、その行動の必要性について、利用者の十分な理解が必要である。またクライエントの計画立案への参加は動機付けを高める。
・計画策定は,クライエントの積極的参加と合意を必要とする。
 ソーシャルワーカーは,クライエントに問題状況,双方の役割分担,制度や資源活用の意味などについてのインフォームド・コンセントを実施する。
 略
・計画段階におけるクライエントは、 略 目標や解決のための手段が具体的になるにしたがって、過大な期待が生ずることもある。援助者は、利用者の不安や期待に添いつつ、状況の確認を行いながら、計画を立案することが必要である。

・クライエントの社会的機能の向上を重視した計画づくり。
 ソーシャルスキル。

○ネットワークへの視野
・クライエントとソーシャルワーカーばかりでなく、地域や施設・機関まで視野に入れた計画が必要となる。
 
・クライエントにとって、生活や環境の「変化」という不安、それゆえの抵抗もある。

・専門職の支援によっても、サービスの利用によっても「解決」できない問題もある。
 現状、生活の維持という課題-「現状維持」も支援の大きな成果である。


*支援計画の留意点
 支援計画、援助、サービスの計画は、誰のものか。クライエントの将来に関わる計画であるのだから、クライエント自身のものである。

*クライエントの希望を支える計画-成長する計画として
 クライエントは、大きな困難、危機のうねりの只中にあり、人生の岐路に立たされている。
 支援計画立案を促進するソーシャルワーカーは、クライエントの強みストレングスを明確に捉えて、計画に活かす。併せて、クライエントと周囲の人々、関わる組織に、改善の余地のある点を指摘し、成長を目指す行動に繋げるすことが求められている。
 つまり、ソーシャルワーカーは、計画立案プランニングにおいてもクライエントを励まし、トラブルを整理し、希望を抱けるように支えていく。

*支援プロセスからクライエントの日常生活への移行
 問題の緩和、解決、支援の終了までの一時的な役割である。ソーシャルワーカーを含む医療や福祉の専門職は、サービスが終了すれば、関係も終了する。しかし、クライエントの人生は、周囲の人々、コミュニティの日常と共に続いていく。支援計画をはじめ、支援プロセス全体も、クライエントが主体であるべき理由の一つである

*生きる勇気と力の回復プロセス 存在を無条件に認め、受けとめることから
 生きていくなかで遭遇する大きすぎる困難に対して、誰も寄り添う人がいない孤立や、社会からの排除・差別は、人間として生きる尊厳を損なう。つまり、病気や障害、困窮、立場等から居場所を得られなかった経験は、自尊感情を傷つける。
 排除からの回復の計画の起点は、存在を認め、関わりを深め、尊重することからはじまる。支援計画の実行は、具体的な問題解決のプロセスであると同時に、クライエントが、生きる勇気と力、意味、誇り、繋がり、希望を回復していくプロセスでもある。
 クライエントの生きていくプロセスのなかで、一時ではあるが、寄り添い共に歩む援助者の存在、働きによって、これらのものを取り戻していく。


*医療ソーシャルワークの支援計画と治療計画
・医療機関では、治療計画が優先され、それに沿った援助計画が求められる。その特徴とは 略
退院援助とは、 略
退院計画とは 略

解説:チーム医療
 医療に関連する多職種により共同して行われる医療 略 全人的な対応が可能になるという利点 略

解説:スーパービジョン supervision
 スーパービジョンには,①教育,②管理・運営,および,③表現と支持 機能が含まれる 略
スーパーバイザー(supervisor)
スーパーバイジー(supervisee) 略

<生活困窮者、アルコール依存症者支援による援助者側のストレス・続き 当ブログ筆者の論文から>
 生活困窮者支援における援助者のストレス要因を、筆者の20年間程の実践のなかから抽出した。
 前回の続き
 寿町における社会福祉や医療領域の援助者からの聞き取りからも、実践の困難とストレスを抽出した。 
(6) 当事者の「仲間」か「よそ者」か-距離感
 援助者が親しみを感じている当事者にとっても、結局は「よそ者」として寿町の「外」から訪れている立場でしかないこと、また当事者に対して優越感を感じている自己に対してや、実践を自らのために利用していることへの気付きである。また、当事者との適切な距離感や境界、具体的には当事者からの付きまといや誤解に関するストレスである。援助者の実践思想として痛みの分かち合いや共生等を抱いていても、完全な「仲間」にはなれないのである。

(7) 支援の拒絶や逃避という自己決定を巡って
 支援を必要な当事者がいて、懸命に支援しようとしても、当事者の拒絶によって支援に繋がらない場合がある。また、援助者の支援によって入院や施設入所しても、自ら療養を中断して退院・退所する場合もある。薬物依存症者の覚醒剤使用の繰り返しや、糖尿病患者の暴飲暴食も含まれるが、自らの不利益、健康や生命の危機を招きかねない「無謀な自己決定」からのストレスである。

(8) 援助者間の摩擦-実践思想と人間関係
 当事者の捉え方、関連制度や社会の捉え方等の実践思想、団体の特性や背景、経緯の違いが援助者間や組織間で大きい。加えて、長年の活動の経緯のなかでの葛藤もある。ネットワークの維持が困難な局面もある。

 筆者自身の実践から言えることは、貧困領域の当事者は、困窮化の過程のなかで自尊感情を傷つけられ、強い劣等感、無力感を抱いていることが多い。同じ境遇の当事者や隣接する階層の人々と繋がれず、むしろ自身と優劣を比較し見下げ、市民社会の主流にどれだけ近いかに依拠して自尊感情を保とうとしている傾向もある。
 直面している生活問題への対処や社会的孤立の解消は、小さな違いを乗り越え、多様性を認め合う連帯による相互支援によって、実現に近付くことが出来るだろう。しかし、貧困の当事者たちは、自ら孤立と分断を招いていることが、援助者のストレスの一つである。

寿町地域 とは、横浜市中区の簡易宿泊所 が密集した「ドヤ街」 である。現在は、高齢化した元日雇労働者や精神障害者等の生活保護受給者が単身で集住する地域である 。筆者は、1999年からは寿町の「ことぶき共同診療所」における精神科デイケアにおいて、主にグループワークの実践を継続して今日に至っている 。利用者は簡易宿泊所に単身で住む生活保護受給者であり、アルコール・薬物(覚醒剤等)依存症、統合失調症等の多様な疾患・障害を持つ。
 貧困・生活困窮者支援・公的扶助領域も、支援のあり方、成果を巡る矛盾や、援助者へのストレスも目立つ。これらのストレッサーに囲まれ、筆者も20年間ほどのこの領域の実践において、燃えつきの様な状態を経験したこともある。この領域の特徴の一つは、ストレスの要因は、貧困の当事者のみならず、関係者や組織、マクロにもわたって多元的であることが挙げられる。


 下記の当ブログ筆者の論文から抜粋、次回に続く。
当ブログ筆者の論文 最新 「福祉施設職員のストレスケア サポーティブ研修プログラムの開発」
日本福祉教育専門学校 研究紀要第23巻1号 37頁から55頁 平成27年4月


貧困問題と相談援助:当ブログ筆者講演の音声記録の一部を公開中

講義レジュメ ストレッサーのアセスメントとは 生活困窮者アルコール依存症者支援による援助者のストレス

講義レジュメ ストレングスの成長と力のソーシャルワークとは 生活困窮、生保受給者の孤立死と自殺、自責

講義レジュメ 支援計画事例、生活保護受給者の金銭管理支援とは 生活困窮者のコミュニケーション問題
 

新刊 当ブログ筆者が試験問題解説を執筆 
「2016社会福祉士国家試験過去問解説集 第25回─第27回全問完全解説」日本社会福祉士養成校協会編集 ISBN 978-4-8058-5161-6
 中央法規出版 2015年5月10日発行

 450問を選択肢ごとに詳しく解説し、科目別ポイントを収載。第27回を含む過去3年分の国家試験全問題を掲載した問題集。過去2年分も最新の制度や数値にアップデートし、次回試験に完全対応。基本の理解、実力試し、傾向対策、総復習で着実に学習効果を発揮。 中央法規出版


ブログ閲覧中の社会福祉士国家試験受験生の皆様へ
<当ブログ筆者の社会福祉士 国家試験対策講座 模擬試験+ポイント解説>
 日本福祉大学の社会福祉士受験対策講座
【社会福祉士養成校協会】全国統一模試+ポイント解説講座
講座は、東京会場と岡山会場をブログ筆者が担当
10月25日(日)東京会場
10月31日(土)岡山会場

お問い合わせは日本福祉大学名古屋オフィス 電話052-242-3069



ソーシャルワークのグローバル定義 解説 2014年 社会開発、社会的結束、集団的責任とは 講義レジュメ

<関連資料 バックナンバー>
貧困・低所得・生活保護 : 社会福祉士受験支援講座・教員日記


<ブログ閲覧中の皆様へ 当ブログ筆者の説明会>
社会福祉士国家試験合格率81.9%(合格者数全国1位)が高い理由と社会福祉士国家試験問題の実際 説明会
8/20(木)18時から19時半 参加無料
会場 日本福祉教育専門学校 高田校舎

 2015年社会福祉士の国家試験合格率が81.9%と合格者数全国1位の社会福祉士養成学科。圧倒的な実績の理由と、社会福祉士国家試験問題にも触れていただける受験対策体験説明会。
 社会福祉士の国家試験問題の実際や、受験対策の方法等の疑問に当ブログ筆者(社会福祉士養成学科 学科長)がお答えします。
 関心をお持ちの皆様、お気軽にご参加下さい、参加無料


*日本福祉教育専門学校 社会福祉士養成学科は、4年制大学卒業(見込)等の方々が対象の、1年制の社会福祉士の養成コースの昼間部(通学)です
お問い合せは 日本福祉教育専門学校 電話:0120-166-255


日本福祉教育専門学校 公式チャンネル - YouTube
[PR]
by yrx04167 | 2015-07-19 09:50 | Comments(0)