低所得者支援と生活保護 生活保護申請、三重県で生活困窮者へ緊急食料支援開始、貧困の世代間連鎖とは

低所得者に対する支援と生活保護制度
 練習問題 中級

*社会福祉士・精神保健福祉士受験対策 共通科目

問題9 生活保護に関する次の記述のうち、正しいものを一つ選びなさい。

1 生活保護は申請にもとづいて開始される。この為、要保護者が急迫した場合にも職権による保護は全く不可能である。
2 保護の基準は内閣総理大臣が決定する。
3 生活保護法第9条の主旨は、”保護は、要保護者の年齢別、健康状態などその個人または世帯の実際の必要の相違を考慮して、有効且つ適切に行うものとする”と定めている。
4 生活保護法第10条は、「保護は、世帯を単位としてその要否及び程度を定めるものとする」と世帯単位の原則を規定し、例外は全く認めていない。
5 生活扶助は、世帯単位の費用である第1類の経費(個人の飲食費や被服費等)と、個人単位の費用である第2類の経費(光熱費や家具什器等の世帯共通費用)、各種加算、及び一時扶助と勤労控除、特別賞与を中心に構成されている。

生活保護法

*解答と解説:申請保護の原則、生活保護基準、世帯単位の原則、保護請求権
貧困の世代間連鎖・世代的再生産、貧困の文化論
ルイス(Lewis, O.)、貧困家庭、福祉依存問題、サブカルチャーとは 記事の下方をクリック


日刊 福祉施設 社会起業ニュース 関連情報クリップ
三重県で緊急食料支援開始 生活困窮者へ 県生活相談支援センター
2015/07/16 00:00 【伊勢新聞】

引用「県社会福祉協議会は十六日から、津市の県生活相談支援センターで、その日の食べ物にも困るなどの状態にある県内の生活困窮者を緊急に支援するための食料提供事業を開始する。名古屋市のフードバンクと提携し、相談者に約三週間分の食料を届ける仕組み。
 同センターは、四月の生活困窮者自立支援制度の施行に合わせ、四月に県社協内に開設。相談業務に当たる中で、その日の食べ物に困る状態で来る人もあり、これまでの生活福祉資金の貸付制度だけでは不十分だとして、生活保護の申請から支給までの約一カ月をつなぐ現物支援のニーズに応える形で実施が決まった。
 パッケージの破損などで廃棄される食料を取り扱うNPO法人「セカンドハーベスト名古屋」と提携。各市町の社会福祉協議会を通じて同センターに申請すると、早ければ翌日にコメ五キロ、レトルトカレーや調味料など約五十点が給付される。
 一回につき千五百円の手数料は県社協が負担。カセットコンロ、水、おむつなど緊急物品の購入助成事業と合わせ、共同募金の配分事業で実施する。
 同センターの朝倉センター長は「困っている人を支援できる手段が一つ増えた。これをきっかけに関係ができれば後の支援にもつながる」と、利用を呼び掛けている」引用ここまで

介護保険料滞納2年以上が1万人にペナルティー 274億円で過去最高 生活困窮で介護サービス利用にもハードル
2015/06/25 17:40 【共同通信】

引用「介護保険料を2年以上滞納したペナルティーとして、基本1割のサービス利用者負担を3割に引き上げられた高齢者が、2013年度に全国で1万335人いたことが25日、厚生労働省への取材で分かった。右肩上がりの保険料上昇が一因とみられ、介護保険制度が始まった00年度に25億円だった滞納額も、過去最高の274億円に上った。
 生活が困窮して滞納した上、負担割合が高まることでサービス利用を控えざるを得ない人もいるとみられる。厚労省の担当者は「なるべく滞納しないよう、自治体が分納や減免に応じることも必要だ」と指摘する」引用ここまで

高校生介護技術コンテスト 「介護技術」と「ベッドメイキング」の2部門 県内高校生が技術競う 2015年07月14日
2015/07/15 09:41 【熊本日日新聞】

引用「第5回県高校生介護技術コンテストが11日、熊本市であり、福祉を学ぶ高校生たちが安全に配慮した介護の技を競った。
 県高校教育研究会福祉部会主催。「介護技術」と「ベッドメイキング」の2部門に、県内8校から42人が出場した。
 「介護技術」の部では「脳梗塞で右半身がまひした82歳女性の排せつ介助をする」という設定。高校生らは、羞恥心に配慮した立ち位置を考えたり、リハビリを意識したりするなど工夫した介助を披露した。適切な説明、安全への配慮、自己決定の尊重などを基準に介護福祉士らが審査した。
 最優秀賞には慶誠高3年の石坂光さん、東香里さん、栃原悠香さん、田口綾華さんが選ばれた。石坂さんらは「リハビリと衛生面を考えて、トイレの位置をベッドから少し離した。笑顔を絶やさないようにしました」と話した。同校の最優秀賞は5年連続。8月25日、大分県である九州大会に出場する」引用ここまで

<関連資料 バックナンバー>
貧困・低所得・生活保護 : 社会福祉士受験支援講座・教員日記


当ブログ筆者の論文 最新 「福祉施設職員のストレスケア サポーティブ研修プログラムの開発」
日本福祉教育専門学校 研究紀要第23巻1号 37頁から55頁 平成27年4月


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お問い合せは 日本福祉教育専門学校 電話:0120-166-255


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*解答と解説 下記をクリック



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<解答>

問題9 正答3

3が正しい。

*生活保護の原則
 生活保護法では7条から10条までを「保護の原則」としており,主に生活保護を具体的に実施していく場合の行政行為の指針を示している。当然ながらこの原則は,1条から4条に掲げる保護の原理(理念)の下位体系であり,生活保護の理念を具体化する条文としても把握する必要がある。7条は「申請保護の原則」であり,保護は要保護者の申請に基づいて開始されるべきことを趣旨としている。これは生活保護法が国民の保護請求権を認めたうえで,その権利を行使する主体(要保護者)の意思表示を明確にさせる意義を有する。8条は「基準及び程度の原則」で,健康で文化的な生活(3条)を保障すべき保護基準の決定権限を厚生労働大臣に託していることなどを規定している。9条は「必要即応の原則」で,2条で宣言した無差別平等の理念が,国民生活の個別性や多様性を無視した機械的取扱いにつながらないよう戒める条文である。10条の「世帯単位の原則」は,生活の消費単位を世帯と認めて保護の要否や程度を決定することを原則とし,個人単位を補完的に位置づけている。

*生活保護法 抜粋
(申請保護の原則)
第七条  保護は、要保護者、その扶養義務者又はその他の同居の親族の申請に基いて開始するものとする。但し、要保護者が急迫した状況にあるときは、保護の申請がなくても、必要な保護を行うことができる。

(基準及び程度の原則)
第八条  保護は、厚生労働大臣の定める基準により測定した要保護者の需要を基とし、そのうち、その者の金銭又は物品で満たすことのできない不足分を補う程度において行うものとする。
2  前項の基準は、要保護者の年齢別、性別、世帯構成別、所在地域別その他保護の種類に応じて必要な事情を考慮した最低限度の生活の需要を満たすに十分なものであつて、且つ、これをこえないものでなければならない。

(必要即応の原則)
第九条  保護は、要保護者の年齢別、性別、健康状態等その個人又は世帯の実際の必要の相違を考慮して、有効且つ適切に行うものとする。

(世帯単位の原則)
第十条  保護は、世帯を単位としてその要否及び程度を定めるものとする。但し、これによりがたいときは、個人を単位として定めることができる。

<解説>
*貧困の世代間連鎖、世代的再生産 generational cycle of poverty
 貧困状態の家庭で育った者が,そこで習得した生活様式や価値観,教育経験や勤労態度などによって,大人になって自ら生計や家庭を営むようになってもまた貧困状態にいたってしまうこと。親世代から子ども世代という異なる世代間において,貧困が再び繰り返されることになる。ルイス(Lewis, O.)の「貧困の文化」論なども,その一例といえる。そのような循環を断ち切るために,貧困家庭の子どもへの教育の早期化などが議論される。

*貧困の文化論 culture of poverty theory
 「貧困の文化」はルイス(Lewis, O.)が提唱した概念である。経済発展から取り残された貧しい人々は,適応のために独自の生活様式を築き,これが文化全体のなかの一つのサブカルチャーとなっている。この文化は中途退学や婚外子出産等のかたちで次世代に継承され,貧困の世代的再生産の構図が成立する。この議論には実証的な反論もあるが,先進国での福祉依存問題に示唆するところが多い。


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by yrx04167 | 2015-07-19 23:21 | Comments(0)