講義レジュメ 再アセスメント方法、支援見直し、実践による援助者の気付きと成長とは 相談援助の理論

相談援助の理論と方法Ⅰ 前期第15回講義レジュメ概要1
 当ブログ筆者(専任講師)が、社会福祉士養成学科にて、2015/07/22 に講義            
<レジュメ完全版は講義にて配布。解説の詳細は講義にて>


6章2節 再アセスメントと支援の強化
<ポイント>

・相談援助のプロセスにおける再アセスメントとは、状況や課題を再検討することである。
 クライエントの問題や状況をモニタリングし、改善が不十分であったり、悪化していると判断されれば、速やかにこれを実施する。
 つまり、問題が緩和、改善していない―改善を目指した支援の強化のための再検討のプロセス=支援の見直し作業である。
 再アセスメントにおいては、新たなを問題の発生の確認や、危機状態か否かの判断も必要となる。

1 再アセスメントの考え方 テキストP142
・介入後の状況の変化、潜在的なニーズ、新たに得られた情報を把握する。
・クライエントとその家族の生活の継続という課題にも焦点を当てる。
 これまでの生活の経緯、生き方を尊重し、可能な限り維持する
・新たな問題・ニーズの解決・改善を図るため、支援体制の強化を図る。

*コミュニケーション能力の向上を支援する-相互作用による生き方支援
 支援=他者との関わり、関係を結ぶことは、何らかの変化を内面にもたらす。
 相互作用であるから、援助者側も影響を受ける。相談援助のプロセスは、相互作用と相互の働きかけ、変容のプロセスでもある。
 このクライエントとの双方向の関わりは、クライエントが孤独を脱して、相互信頼を築き上げていく道のりである。
 やがて繋がりはコミュニティに広がり、深化し、前進していく。
 単にコミュニケーションの困難を克服する、コミュニケーション能力の向上というテーマではなく、相互の生き方全体に関わる。


*ケースカンファレンスの目的
 援助目標や方針を共有する。
 援助活動を追体験し,共感的な理解を深める。
 援助技術を向上させるための方策を導き出す。など

○解説:潜在的ニーズとは potential needs  略

2 再アセスメントの方法 テキストP142要旨

・緊急性の高いニーズには、即応する。
・クライエントの生活には多様な側面がある。支援の視点の拡大が求められる。
 各実践モデル・アプローチ・理論は、生活のある側面に視点を定め、アセスメントに活用ができる。例えば、クライエントとその家族の、顕在化していない、不安感や負担感、関係の特徴などに焦点を当てた分析・評価に有効である。

 生活というものの多様な側面 仕事、住まい、家族など

*家族介護におけるストレングス
 クライエントとその家族自身の問題解決の意欲や、問題に対処する独自の手法・力がある。
 ストレングスに着目することも重要である。
 家族には、独自の生活支援や介護の進め方・やり方がある
 例:家族介護
・マッサージ、声がけによる全人的な活性化

*家族の価値を支えるソーシャルワークへ-子どもはコミュニティの未来
・家族にとって、当たり前のことではあっても、共に過ごす時間は、貴重なものである。特に、子どもにとって、家族が集い、共に笑い声、歌声をあげることは、何にも勝るものである。日常のなかの家族の時間の価値を、社会は、全ての人々は忘れてはならない。
 また、家族が属するコミュニティが、安全に子育てができる場所として共有することが出来るならば、子どもが未来のモデルとなり得る多くの人々との関わりがある。家族や人々と穏やかに関わることが出来る。
 家族とコミュニティの再建を待ち望みたい。


3 支援目標の再設定 テキストP143要旨
・再アセスメントの結果に基づき、目標を再設定する。
 支援体制を強化する 略
 新たな問題・ニーズの解決・改善を図る。
 予防的な対応、問題の悪化防止も考えられる。
・実践モデル・アプローチ・理論を活用して、家族の関係・コミュニケーションの改善や、介護者・家族の役割遂行を支援するなどの目標も考えられる。
 家族内の役割の調整 略
 リフレーミングとは 略

・生活の主体はクライエント・家族であり、課題に取り組む人々を支援する視点の目標も重要である。 略
・ソーシャルワークは、解決できない問題・課題を抱えたまま生活を続けなければならない状況にも取り組む。

○解説:コミュニケーションcommunication 略

○解説:(生活)ライフモデル・アプローチ life model approach 略

4 支援内容の見直しと強化 テキストP144要旨
・インフォーマルサポートにも着目し、サポートネットワークを強化する。
 フォーマル・サポートも必要であるが、クライエントの生活環境における資源も考慮する。
・関係者の共通理解のために、カンファレンス、担当者会議などを、クライエント・家族を交えて開催し、再度、支援内容について検討する。
・クライエント・家族との話し合い等に、生活と問題解決はクライエント・家族自身が主体であり、その取組みを支持するというエンパワメントの姿勢で働きかけることは重要である。 略

・クライエントの自己効力感

・緊急時の対応、予防的な対応を考慮する。

○解説:役割理論とは


<生活困窮者、アルコール依存症者支援による援助者側のストレス・続き 当ブログ筆者の論文から>
2.生活困窮者支援を継続する理由

 筆者の実践における経験や、寿町のソーシャルワークや医療の専門職の聞き取りから抽出した、実践を継続する理由は次のものである。ストレスケアの一つの道標となるであろう。
(1) 内省と実践思想の深化が力の源泉
 内省とは、援助者自身の実践のあり方や意義、姿勢、生き方、内面への問い直しである。自らへの内省的視点と現場とを往復しながらの実践である。
 実践の意義等がゆらぐことも怖れない内省は、実践思想を深めることに繋がる。
 実践思想は多様なものがあるが、根源には、人間への希求と当事者と援助者の生の拡充への願いがある。実践を持続する力の源泉の一つは、実践思想であるとも言える。

(2) オルタナティブな関係と支援のあり方
 援助者は、当事者から学ぶという姿勢によって、自らとは異なる当事者の生活と文化等を理解し、その個性と生き方を尊重することを続けてきた。人間対人間の対等で自由な関係性を基盤とした、当事者との協働をも志向したオルタナティブな支援の方法、あり方の追求である。
 具体的には、援助者とその家族、及び寿町の子どもと住民達のコミューン(共同生活)による「共同保育」の実践等が挙げられる。

(3) 実践による援助者自身の気づきと成長
 寿町における実践は、多様な価値観や意見を持つ当事者、関係者とそのグループとの関わりのなかで、多様な価値観と意見との対話と適応が求められる。
 また、当事者や関係者との相互作用によって、双方に気づきと成長がもたらされるという側面もある。

 寿町地域とは、横浜市中区の簡易宿泊所が密集した「ドヤ街」 である。現在は、高齢化した元日雇労働者や精神障害者等の生活保護受給者が単身で集住する地域である。筆者は、1999年からは寿町の「ことぶき共同診療所」における精神科デイケアにおいて、主にグループワークの実践を継続して今日に至っている。利用者は簡易宿泊所に単身で住む生活保護受給者であり、アルコール・薬物(覚醒剤等)依存症、統合失調症等の多様な疾患・障害を持つ。


 下記の当ブログ筆者の論文から抜粋、次回に続く。
当ブログ筆者の論文 最新 「福祉施設職員のストレスケア サポーティブ研修プログラムの開発」
日本福祉教育専門学校 研究紀要第23巻1号 37頁から55頁 平成27年4月



<関連資料 バックナンバー>
貧困・低所得・生活保護 : 社会福祉士受験支援講座・教員日記


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by yrx04167 | 2015-07-21 23:22 | Comments(0)