医療ソーシャルワーカーの仕事の実際 医療機関における生活困窮者の相談、グループワークとは

 医療ソーシャルワーカーとは、病院やクリニックの相談員として働く社会福祉士
 医療機関の相談員として、医療に関わる患者本人やその家族等の人々の心理社会的問題への相談援助を行っています。
 医療の現場における、ソーシャルワークの専門職として社会福祉士と精神保健福祉士があります。心理社会的な問題に対し、ソーシャルワークを用いて援助しています。
 今日の医療は、QOL(クオリティ・オブ・ライフ 生活の質、生命の質)尊重の治療、ケアを、多職種によるチームで行うことを目指しています。


 今回の説明会では、社会福祉士養成学科(通学1年制昼間部)や社会福祉士養成科(同 夜間部)の卒業生の多くが活躍する、医療機関において相談援助を行う社会福祉士=「医療ソーシャルワーカー MSW」の仕事の実際を中心にお話します。

 当ブログ筆者も社会福祉士として、医療機関に勤務し、生活困窮者の精神科医療に関わる相談援助や、グループワーク、精神科リハビリテーションを約20年間、実践してきました。

 また毎年、社会福祉士養成学科学生の20%程が、医療機関に医療ソーシャルワーカーとして就職していきます。当学科では最も人気のある就職先です。

医療ソーシャルワーカーの仕事の実際とは
 病院やクリニック等で、入院・通院中の患者やその家族の方々の、病気やケガの療養と、関連する心理社会的な問題について相談援助等を行う専門職です。
 つまり、病気によって失業、子育ての困難、在宅生活における不自由、経済的困窮等の生活問題が生じることがあります。
 逆に、仕事や人間関係におけるストレス、食生活や生活環境の問題等が、心身の健康を損なう要因の1つになることもあります。
 人間と生活の全体を捉えた医療ソーシャルワーカーによる相談援助が、医療機関において求められています。

 医療機関において医療ソーシャルワーカーは、健康問題に伴う患者の心理的不安、社会的な痛み、喪失への悲嘆、患者の家族の予期悲嘆、障害やターミナルの受容等に寄り添い、相談援助等のソーシャルワークによって支援していきます。
 患者の権利擁護や、患者・家族と医療専門職や病院との関係の形成、調整、媒介を行っています。

 病気と、生きていることに意味を見出す、自己を見つめることを支えるソーシャルワーク。
 ひとりの人間と人間として向き合い、感情表現を支えること等の課題。


 医療ソーシャルワーカーの相談室に持ち込まれる相談内容とは
 病気や療養に伴う不安や、痛み・後遺症・ハンディキャップの困難、家族関係の問題、貧困、社会的孤立などの生活問題についてです。
 また、退院して自宅等で療養する準備や、メンタルヘルスやアルコール依存症の相談、学校や職場に復帰するために障害となる問題の解決等の役割を担っています。
 これらの心理社会的問題が放置されれば、入院による治療や退院後の療養や通院の継続が難しくなります。

 人間を支援し社会貢献の専門職
 医療ソーシャルワーカーは、ソーシャルワークによって問題の解決を図り、患者のいのちと健康、その人らしい生き方を支えます。
 つまり、病気や後遺症等の困難に対して、入院からリハビリテーション、退院後の地域生活に向けて、総合的に支援する相談援助の専門職です。
 具体的には、入院、転院や退院等の相談、退院後の在宅療養、在宅生活支援、制度の案内、訪問看護等の社会資源との連携、家族関係の調整等。

 なお、厚生労働省は、「医療ソーシャルワーカー業務指針」として、下記のように医療ソーシャルワーカーの職務を通知しています。その概要を紹介します。
(1)療養中の心理的・社会的問題の解決
受診や入院、在宅医療に伴う不安等の問題の解決を援助し、心理的に支援する。
各種福祉サービス等の活用や、傷病や療養に伴って生じる家族関係の葛藤等の調整を行う。

(2) 退院援助
退院後の、在宅医療に伴う患者、家族の不安等の問題の解決を援助する。
傷病や障害の状況に応じたサービスの利用の方向性を検討し、退院後の各種施設やサービスの活用等を支援する。

(3)社会復帰援助
(4)受診・受療援助
診断、治療内容に関する不安がある場合、患者、家族の心理的・社会的状況を踏まえて、その理解を援助する。
また、心理的・社会的原因で症状の出る患者について情報を収集し、医師等へ提供し、人間関係の調整、社会資源の活用等による問題の解決を援助する。

(5) 経済的問題の解決
(6) 地域活動
地域の保健医療福祉システムづくりに参画を行う。

【2月4日の説明会 13時半開始】
 今回のオープンキャンパスでは、学科説明等に加えて、『医療ソーシャルワーカーの仕事の実際』を学科卒業生の医療ソーシャルワーカーのミニ講演を予定しています。質問等も歓迎です。
 医療ソーシャルワーカーをはじめ、人間を支え社会に貢献する専門職である社会福祉士の資格と仕事に関心をお持ちの皆さま、ぜひ、ご参加ください。


当ブログ筆者担当の講座
社会福祉入門講座
平成 29 年 2月 23 日( 木)18:30から19:30
「貧困問題とソーシャルワーク」 講義 当ブログ筆者

会場 日本福祉教育専門学校
社会福祉士養成学科・養成科 入学前講義



貧困問題と相談援助:当ブログ筆者講演の音声記録の一部を公開中
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by yrx04167 | 2017-02-03 13:24 | Comments(0)