2017年 09月 09日 ( 1 )

筆者の担当講義 精神保健福祉学科、社会福祉学科にて。
地域福祉の理論と方法 前期第1回講義レジュメ2<概要>

前回記事の続き)
7章 ソーシャルサポートネットワーク
1節 ソーシャルサポートネットワークの考え方とは テキスト196頁
1 相互扶助の歴史とソーシャルサポートネットワーク
・血縁、地縁
・慈善
・博愛 人類愛

*新たな支え合いコミュニティのファシリテーション 
 ソーシャルワーカー=相互支援、共助活動の促進者、組織者、コーディネーター。
 今日的な相互扶助がコミュニティにおいて求められている。子育て支援のホームスタート等。
 福祉教育による支え合いコミュニティの未来に向けて。道徳教育との連携を。
 新たな支え合い、共助活動を住民と共に創る、その組織化を行うコミュニティワークの役割が期待されている。
 コミュニティにおけるシェアリング活動の展望。居住、コミュニティ経済等。

 福祉等の制度に基づくサービス、福祉行政に期待するだけではなく、市民主体の支え合い、共助活動が求められている。
 地域社会密着、工夫と小回りがきく地域福祉活動の出番である。
 福祉コミュニティとは、行政だけではなく、市民、民間団体、企業の皆で創っていく、まちぐるみのビジョンである。
 自立したコミュニティを目指して、わが町のことは市民自身が担い手である。
 生活困窮も「行政の支援が足りない」と言うだけでは何も前に進まない。暗さを嘆くだけではなく、灯を持ち寄ろう。
 出来ることから、民間、コミュニティが支援していく。行政の施策を待っているだけでは、何も実現しない。
 持ち寄り型地域福祉、子育て支援、子ども食堂や居場所づくり、学習支援。
 その先に福祉コミュニティがあるのだろう。

・生活の全体性
・エンパワメント

*ピアサポート、共助による地域福祉
・ピアカウンセリングと障害者支援
・自助グループ、依存症、摂食障害、虐待等被害者、家族問題等のセルフヘルプ・グループ。
・自助(セルフヘルプ)グループとは、弱さと痛みを分かち合い、支え合う共同体
 人間は誰でも痛み、病をそれぞれが持ちながら生きている。例えば、疾患であり、障害、過去、高齢、自尊感情の欠如等である。
 その痛みを癒やすためには、それを自分の目で見つめなければならない。
 人間は、弱さ、痛みを分かち合い、支えあって生きることも出来る。
 排除や搾取ではなく、調和と相互扶助をもたらすことに、社会福祉専門職と行動する当事者たちの役割がある。

*チーム・アプローチ  
 利用者の生活問題やニーズに対する複数の専門職による働きかけのこと。
 複数の専門職が分離して,縦割りで働きかけるのではなく,目標や価値観を共有し,異なった専門性や役割を担当し,それが連携して実施することが重要な課題となる。

*地域包括ケアと多職種連携の課題
 高齢者の抱える生活問題は介護の領域にとどまらない。介護福祉、ケアマネジャーのみでは問題を解決することは難しい場合も多い。
 保健・福祉・医療等の専門職の連携,ボランティアなどの住民主体の地域福祉活動も含めた連携によって,地域の多様な社会資源を統合した地域包括ケアを提供することが必要である。

2 フォーマルサポートとインフォーマルサポート
・ソーシャルサポートのアセスメント

*ソーシャルサポートネットワーク
 制度に基づく専門職によるフォーマルな支援及び、コミュニティの住民によるインフォーマルなサポートのネットワークを形成して援助活動を展開していく技術である。
 つまり、フォーマルな支援とは、機関、施設等による制度的な支援であり、インフォーマルは、家族、友人等によるボランタリーなサポートである。

*インフォーマルサポート
 インフォーマルサポートとは、コミュニティの住民や家族などによる支援である。
 特徴として、相互の情緒面での支援に貢献できる等が挙げられる。
 地域福祉活動の担い手は、社会福祉関連分野の専門職だけではない。
 また生活問題をかかえている当事者、社会福祉サービスの利用者なども、専門職とパートナーシップをもって、社会福祉援助活動を担っている。

*多問題家族と連携による支援
 生活困窮・傷病・心身障害・問題行動など複数の問題群をかかえた家族のことである。
 多様な資源によるネットワーキングによる支援や、当事者の自尊感情を低下させずに問題解決を行うための支援のスキルが必要である。

*スティグマ stigma
 社会学者のゴッフマン

3 ソーシャルサポートネットワークづくり
・ネットワーキング

・コミュニティにおけるグループワークの役割

*グループワーク
・グループによる意図的なプログラム活動や、グループの相互作用を活用して個人の成長をめざし,個人,集団,社会のさまざまな問題への効果的な対応を支援するソーシャルワークの方法である。
・グループワークの援助媒体とは,ソーシャルワーカーがグループの目的を達成するために用いる手段のことである
①ワーカーとメンバー間の専門的援助関係,
②メンバーの相互作用,
③プログラム活動,
④社会資源である。

*グループワークのプロセス
◆準備期 -波長合わせ-
◆開始期 -契約-
◆作業期 -媒介-
◆終結期 -移行-

*「三大援助技術」
 ソーシャルワーク・社会福祉援助技術のうち、ケースワーク(個別援助技術)、グループワーク(集団援助技術)、コミュニティワーク(地域援助技術)のことである。

*ソーシャルワーク社会福祉援助技術の「三大分類」とは、直接援助技術、間接援助技術、関連援助技術である。

*「直接援助技術」
 利用者自身への直接的な、固有の方法からなる援助技術で、ケースワークとグループワークから構成される。   

*「間接援助技術」
 地域の支援体制づくりなどの方法レパートリーであり、コミュニティワーク・地域援助技術、ソーシャルワークリサーチ・社会福祉調査、アドミニストレーション・社会福祉運営管理、ソーシャルアクション・社会活動法、社会福祉計画法から構成される。

*「関連援助技術」
 隣接科学を援用した方法レパートリーが含まれており、ネットワーク、ケアマネジメント、スーパービジョン、カウンセリング、コンサルテーションで構成される。

当ブログ筆者のコメント 地域福祉と子ども食堂、子どもの居場所づくり>
 先日、子ども食堂の活動に参加させて頂いた。
 子ども食堂のプログラム前半は、学習の時間で小学生等が机に向かい、算数や国語の勉強をする。ボランティアの先生方のサポートは貴重なものだと思う。
 後半は、8月は通常より少なめの30人超の子どもと大人20人程が、モロヘイヤあんかけ肉じゃが、胡瓜と車麩のサラダ、和風デザート等の食卓を囲んだ。シェフのリードによって力を合わせて調理したメニュー、食材を寄付して下さる方々にも支えられている。
 食事と学習の支援、食育の機会でもあり、同じコミュニティでも関係が無かった住民、子どもに互いに繋がりが生まれる場、居場所づくりでもある。


<貧困問題関連>
日時:9月28日(木)19時~
会場:神奈川県司法書士会館
当日参加可,参加費無料
 引用「いま,高校を卒業した生徒の7割以上が大学や専門学校へ進学する一方,生活保護世帯の 生徒たちの進学率は,3割程度とその半分以下にとどまっています。
 しかし,制度をよく理解し,活用すれば,生活保護世帯からでも進学は可能です。
 反貧困ネットワーク神奈川では,今回,進学のために活用できる制度などをまとめたリーフレット「生活保護世帯から大学・専門学校へ進学するために」を作成しました。
 リーフレットの紹介と合わせ,学生生活の実態を踏まえて進学のためのお金の問題をどう 乗り越えるか,学費問題に取り組んで10年以上の西川治弁護士が報告します。
 大学・専門学校への進学格差の問題に触れつつ,生活保護世帯から大学等への進学をサポートするための諸制度の内容や注意点等を紹介します。ご参加をお待ちしております」引用ここまで


引用「勉強したいなぁ、と思っても、できない時ってありませんか?
 塾に行きたいけど、お父さんやお母さん、周りの人に言えない時ってありませんか?
 お金がないから、って言われて、がっかりしたことありませんか?
 豊中つばめ塾は皆さんが「学びたい」という気持ちを、持ち続けていられるようにしたいと思っています。

 対象:中学生(小学生、高校生はご相談ください)
 ※ただし、つばめ塾設立の趣旨に基づき、私立、国立の「中学校」に通う生徒さんはご遠慮ください。

 条件
1.ご家庭が経済的に困難であること
2.他の有料塾、家庭教師に習っていないこと
3.本人に勉強をする気があること
以上3つの条件にすべて当てはまらないと入塾はできません。

 費用:無料

引用「厚生労働省は2日までに、生活保護受給世帯など経済的に困窮している家庭の子供を対象に自治体が実施している学習支援事業について、主な対象としている小中学生に加え、2018年度から高校中退者や中卒者にも対象を広げる方針を決めた」引用ここまで


<当ブログ バックナンバー等>
 人間のいのちを支えることを使命とする福祉施設において、このようないのちが軽く扱われてしまう事件が起きてしまうことは残念でならない。再発防止のために解明が待たれる。
 社会福祉の倫理の最重要なものは、人間の尊重である。人間は,人間であること自体で価値があり、社会福祉は人間を平等に尊重する。
 人間のいのちと権利を尊重すること、護ることが、社会福祉実践の使命である。特に、障害者福祉分野は、当事者組織の活動の歴史もあって、権利の保障、ノーマライゼーションが獲得されてきた。これらの理念は、福祉施設職員の標準であるはずだ。


*関連報道 宇都宮障害者施設職員の暴行事件
引用「宇都宮市の知的障害者支援施設で今年4月、入所していた20歳代後半の男性が腰の骨を折るなどして一時、意識不明となっていたことが、栃木県警の捜査関係者などへの取材で分かった。
 けがの状態や現場の状況などから、施設職員から暴行を受けた可能性が高いとみて、県警は傷害事件として捜査している。
 捜査関係者によると、男性は昨年8月に入所。今年4月15日夕から体調不良となり、翌日夜、極度の貧血で意識がもうろうとしているのを夜勤の職員が見つけ、病院に救急搬送された」引用ここまで

引用「県警は施設内で職員から暴行を受けた疑いもあるとみて、傷害事件として捜査している。
 連絡を受けた県警は職員らを事情聴取。けがの状態などから、男性を暴行した職員がいるとみて捜査を進めている。
 施設側も内部調査を行ったが、これまで職員による暴行は確認されていないという。施設は「受傷者が出た責任はある。警察の捜査には協力したい」としている」引用ここまで

引用「警察は11日午前、男性が職員から暴行を受けた疑いがあるとして、施設などの家宅捜索に入りました。
家宅捜索が入ったのは宇都宮市の障害者支援施設と、施設を運営する社会福祉法人の本部などです」引用ここまで

引用「県警は同日、傷害の疑いで同施設に勤務していた男(22)を逮捕。職員の女(25)の逮捕状を取り、捜査を進めている」引用ここまで

引用「2人の逮捕容疑は、4月15日にビ・ブライト内で、入所者の男性(28)の腰付近を代わる代わる数回足蹴りするなどの暴行を加え、腰椎骨折など6カ月の重傷を負わせた疑い」引用ここまで

引用「県警は13日、傷害の疑いで施設を運営する社会福祉法人「瑞宝会」職員で当時、同施設に勤務していた同市、松本容疑者(25)を逮捕した。調べに対し「殴ったり蹴ったりした」などと容疑を認めているという。一方、施設内の防犯カメラの録画記録に事件前後の映像が残っていないことが判明。県警は意図的に消された疑いも視野に捜査している。
 ほかに同容疑で逮捕されたのは、事件当時に同施設で就労訓練中で、現在は那須町湯本の関連施設に入所する無職佐藤容疑者(22)。
軽度の知的障害があるが、県警は刑事責任能力に問題はないとみている。県警は13日、送検した。
 2人の逮捕容疑は共謀して4月15日夕、「ビ・ブライト」内で入所者の都内、無職男性(28)の腰付近を代わる代わる数回蹴るなど暴行し、腰の骨を折るなど約6カ月の重傷を負わせた疑い」引用ここまで

引用「社会福祉法人「瑞宝会」(本部・宇都宮市)が運営する宇都宮市の知的障害者支援施設「ビ・ブライト」で入所者の男性(28)が重傷を負った事件で、同法人運営の別の知的障害者支援施設「カーサ・エスペランサ」(栃木市)でも入所者が虐待された疑いがあるとして、栃木市が調査していることが14日、分かった」引用ここまで

引用「社会福祉法人「瑞宝会」が運営する栃木市都賀町の知的障害者支援施設「カーサ・エスペランサ」で今月、入所者の50代女性が施設から逃げ出し「職員から暴行を受けた」と訴えていたことが、14日までに分かった」引用ここまで

引用「傷害の疑いで逮捕された職員の女ら2人が県警の調べに「(男性の言動に)腹が立ってやった」などと供述していることが14日、捜査関係者への取材で分かった。県警は2人が衝動的に事件を起こした可能性が高いとみて、動機や経緯を調べている。
 一方、事件を受け、福田富一(ふくだとみかず)知事は同日の定例記者会見で、同施設を運営する社会福祉法人「瑞宝会」が設置する別の5施設で「現地調査を実施したい」との意向を明らかにした」引用ここまで


<当ブログバックナンバー>
 2017年7月26日 朝日新聞朝刊 全国 「悩む職員の心のケア」(やまゆり園事件が残したもの:下)
 朝日新聞から取材を受け、障害者福祉施設等において支援、ケアを担う現場職員を支援する必要性を提言した。
 また、筆者の開発した「福祉施設職員のストレスケア研修」プログラムは、福祉施設の現場を支えたいという想いから開発し、施設職員のストレス対処、感情労働、セルフケアをサポートするために実施を続けていること等をコメントした。 

関屋光泰『職業訓練生たち-1年目職員が感じた介護&ストレス』
「介護人材Q&A 2015年2月号 介護職員「こころの健康管理」その施策と工夫」,産労総合研究所

ブログ筆者の論文 要約
 離職、職業訓練(求職者支援制度)を経て、介護施設へ就職をした元訓練生の介護職員対象のグループインタビュー、ヒアリング等から、彼ら彼女らの介護現場における離職等につながり得るストレス要因について考察したものである。




ファシリテーター養成講座 福祉のまちづくりを協働により推進する
ルーテル学院大学

引用「地域福祉ファシリテーターとは?
 地域の福祉課題や地域の中で支援を必要としている人を発見し、自らが持つ能力や人脈、社会資源を生かしながら、具体的な「新たな支え合い」活動を企画・実施する中核となる人々のことを指します。この講座では、講義だけでなく、体験的な演習やフィールドワークを盛り込み、講座修了後には、具体的な「新たな支え合い活動」が実際に展開されることを目標としています」引用ここまで

<ルーテル学院大学 ファシリテーター養成講座修了生グループの活動紹介>
 関心をお持ちの皆様、ぜひ、ご参加下さい。
*詳細は下記をクリック
 災害発生時、困難に直面する方々の孤立防止に関心をお持ちの方のための情報!
日時:平成29年10月28日(土)14時から16時30分
会場:前原暫定集会施設A会議室
講師:荒井康善さん(小金井市聴覚障害者協会 会長)

*プログラム
第1部 講演会 午後2時から3時
     聴覚障がいとは
     東日本、熊本大震災を見ての現状
第2部 ワークショップ 午後3時10分から4時10分
     第3部 災害ボランティア、情報の交差点から情報提供 午後4時半終了

対象:障がい、福祉に関心のある方 聴覚障がいについて知りたい方
参加費:無料
定員:30名(定員に達し次第締め切ります)
主催:情報の交差点チーム
共催:小金井市社会福祉協議会
後援:三鷹市社会福祉協議会・武蔵野市民社会福祉協議会
協力:ルーテル学院大学


<貧困問題関連>
キッズドア
☆☆☆学習会・開催概要☆☆☆
◇日程:毎週水曜日 

◇時間:18:00~21:00 (指導時間 18:30-20:30)

◇場所:足立区生涯学習センター(@北千住駅から徒歩15分)

◇対象:経済的な困難を抱える中学1年~3年

◇内容:個別指導+アクティビティ


≪ボランティア説明会のご案内≫
【日時】9月13日(水)18:00~(1時間程度)

【参加費】無料

【会場】足立区生涯学習センター 北千住駅徒歩15分


 
引用「ミャンマーでは民政化以降、経済特区の開発などが急激に進み、今までミャンマーが経験したことのない規模やスピードで経済が動き始めました。
 東南アジアで既に経済発展を遂げた国々では、開発のなかで従来の暮らしが成り立たなくなった地域もあり、人々の間の経済格差は拡大しています。最後のフロンティアといわれるミャンマーでは、これからどうなっていくでしょうか。
 日本の政府や企業は、ミャンマーの経済開発で重要な推進役となっています。じつは日本の私たち一人ひとりも、知らないうちに納税者や消費者としてその開発に関与しています。私たちが、ミャンマーの人たちの生活に直結した切実な想いに配慮し、格差を生まない開発を実現していくポイントは何でしょうか。
 この企画では、異なる立場の利害関係者間に「対話」を生み出すことで、開発の負の影響を受けているミャンマー住民の支援を行う日本のNGOの経験をうかがい、ビジネスで人権や環境に配慮する意義と課題を見つめます。企業と開発地の住民と私たちがどう関係性を構築していけばよいのか、グローバルな経済の動きと足元の暮らしの関係を一緒に考えましょう。
■ゲスト: 黒田かをりさん
■基調講演: 木口 由香さん
日時:2017年9月21日 18:30~21:00(開場18:00)
■会場:新宿区 若松地域センター 2階  第2集会室
         東京都新宿区若松町12-6 (大江戸線・若松河田駅 河田口 歩2分)
■参加費: 一般1,000円/学生500円 ※当日受付にてお支払ください。
主催: 認定NPO法人まちぽっと ソーシャル・ジャスティス基金(SJF)
  Tel 03-5941-7948、Fax 03-3200-9250

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