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相談援助の基盤と専門職 後期第10回講義レジュメ 概要1
当ブログ筆者(本校専任教員、社会福祉士)が、社会福祉士養成学科にて2016年11月に講義      
<この記事は、ダイジェスト版と講義当日の補足。レジュメ完全版は講義にて配布。解説の詳細は講義にて>


専門職および地域住民との連携・協働 テキストP141
1 専門職の協力体制
 社会福祉におけるコーディネーション 概要

・ソーシャルワーカー等が担う「調整者」としての役割である。
・利用者がが直面している問題によっては,さまざまな職種の専門職が連携を図り,様々な社会サービスを調整しながら援助を進めていくことが求められる。
・当事者、クライエントの立場にたってサービスの調整を行うことが重要とされている。

・コーディネーション(coordination)とは、ある目的の達成のために、その目的に適合しそうな社会資源、関係などを調整することである。
・社会福祉・ソーシャルワークの領域においては、「協働」「連携」「連絡調整」などの意味である。
・クライエントのニーズに応えるべく、有る専門職が中心となって他の専門職者との連携や連絡調整を図りながら、機関や施設が提供するサービスメニューを作成し、サービスの供給体制を構築したりして、ソーシャル・サポート・ネットワークの構築を図ることを意味する(横山2002)。

・地域包括ケアシステムの構築を目指して。
 その具体策。
 課題。

・包括的な相談支援システム 縦割りではない、地域を基盤とした総合的な相談体制
 例 ワンストップ型相談
 


・NPO等との連携、広範なネットワークの構築


・地域保健分野のケアコーディネーションの機能

 人々の健康問題にともなう生活問題の解決・改善・現状維持、安らかなターミナルケア期のケア、QOLの実現をめざして、社会資源を必要なときに適切に速やかに利用者に提供できるように、チームケアにより効果・効率的に連絡・調整・サービスの統合を図る。また、社会資源をつくり替え、新たに開発し、ケアシステムの形成と発展を図ることにある。

・「コーディネーション」とは、「クライエントへの最善の支援に向けての各機関・団体の合意に基づく連携を指し、一機関・団体では実現できない援助の質を多機関・団体の連携のもとで実現しようとする行為である。
狭義の領域としては保健、医療、福祉の専門職間連携であり、広義にはクライエントはもとより家族、近隣、ボランティアなどのインフォーマル・サポートおよび生活関連資源の連携までを含める。また、その連携は、既存の主体や社会資源間だけでなく、クライエントの利益に必要な支援を開発、創造することを含んだ連携のあり方であると定義できる。

<補足>
*概要:協働

 協力しつつ機能すること。共通の目的に対し,複数の個人や集団が協力して目標達成をめざしていく。

*チームケア

 担当者会議(カンファレンス)
 ケアマネジメント過程を相互に連携を図りながら一元的に行うことが求められる。

 専門職の協力形態
*コーディネーションが求められる背景
・福祉分野において、コーディネーションが使用されだしたのは1980年代以降である。
施設福祉から在宅福祉、地域福祉が重視されることにより、地域生活支援を行なううえで社会資源の調整が必要になったためである。
・コーディネーションは、ボランティアコーディネートの登場、ケアマネジメントの導入に現れた。
 利用契約制度においては、コーディネーションはソーシャルワークの重要な機能として、重視された。

・また地域生活支援においては、家族との調整、地域(住民)との調整が必要とされている。
 クライエントの地域社会への参加、地域ケアへの地域住民の参加が求められる。

・地域共生社会への課題
 福祉コミュニティづくり。地域福祉活動の促進。
 多世代交流、多様性尊重。
 
・地域住民の参画と協働
 共助(互助、相互支援)のつながり。
・住民主体による地域課題の解決力強化。痛みを共有するコミュニティへ。
 草の根の地域福祉。

・市町村による包括的な相談支援体制の整備

 地域における住民主体の課題解決
制度や分野にとらわれない地域課題の把握
 アクションリサーチ

・住民団体、インフォーマルサポートの支援、
 見守り活動、公的な相談支援機関へのつなぎや、課題の共有を担うコーディネート機能など地域課題の解決に向けた体制

<補足>
*ボランティア・コーディネーター

 ボランタリーな活動を支援し,その実際の活動において力が発揮できるよう,市民が課題や活動,組織と出会うことを支援したり,組織内でサービス利用者や有給職員との調整を行う専門職。
ボランティア・センターなど,福祉施設や病院,NPOなどのボランティア受入れ組織に配置される。
1995年の阪神・淡路大震災において災害ボランティアのコーディネーションが注目されてからである。

*ボランティア・センター
 ボランティア活動の仲介支援機関・拠点。ボランティアの養成・研修,情報提供,コーディネーション,相談,会場備品提供などを行う。1960年代に善意銀行,ボランティア協会などのかたちで広がり,70年代に各地の社会福祉協議会のなかに設置された

*コーディネーションの構成要素
・「連携能力の向上」-情報の収集、他領域に関する知識習得。
・「多職種間連携」-共通基盤が異なる多職種間
 目的、情報の共有化、相互の専門性とともに所属機関の特質を理解した協力関係が求められる。定期的なケア会議をもつ

*コーディネーターの基本的な姿勢
・コーディネーションは、一般のビジネススキルとしても重要である。

コーディネーションの留意点
・コーディネーションは効果だけでなく、その連携のあり方によっては弊害も生み出すおそれがある。
クライエントからみた弊害-プライバシー保護との葛藤等。

・連携・協働は、クライエント側に立った参加志向で進める必要がある。

<コーディネーションの留意点>
*相互に向上する関係の維持に留意する。

*連携する社会資源を広くとらえる
・地域のあらゆる資源との連携を目指す。

*住民、市民との連携
 まちづくりの連携・協働者としての住民、市民。

*クライエント側に立った連携を堅持する。
 参加型のシステムを志向する。

*共同事業化、開発への道筋の保障
 中長期的な展望を持つ。

ネットワーキングとは
・リップナック・スタンプ夫妻Lipnack, J. & Stamps, Jによれば
「ネットワークとはわれわれを結びつけ、活動、希望、理想の分かち合いを可能にするリンクである。ネットワーキングとは、他人とのつながりを形成するプロセスである」。

<補足>
・夫妻らが市民活動の手法として提唱し,「既存の組織への所属とか,居住する地域とか差異や制約をはるかに越えて,人間的な連繋をつくりあげていく活動」を意味するとされている。

・金子によれば「ネットワーキングという言葉は、一般にネットワークが形成される過程を意味するものであるが、それは同時にネットワーク形成過程の背後にある個と個の関係、個と全体の関係についての個人的な思想や想いを暗示する言葉である。(略)ネットワークというのは、それぞれ独立した「個」が互いの違いを認識しあいながらも、相互依存関係で自発的に結びついたもの(略)プロセスである」。
・ネットワーキングとは、個々の違いを認めつつ、多様化と多元化を促進する動態的、創造的なつながりづくりの過程を指す。

ネットワーキングが求められる背景
・不況や少子高齢化、また、核家族化や単身化等の世帯の縮小化に伴うコミュニティの希薄化などの閉塞感から、既存組織制度を超えて、新たな社会を創造していく「つながり方」を模索している。

<補足>
・家族やコミュニティのケア機能が低下したため、社会サービスが必要である
=「介護の社会化」の方向性

・ネットワーキングは,共生社会(ノーマライゼーションを含む)を目標として個人・集団・組織などを再組織化していくアプローチである。
・インフォーマルな結びつき、セルフヘルプグループのネットワークなど。

<補足>
*補足:介護の社会化
 家庭のなかで行われてきた介護を社会全体で担うこと。介護を社会的に支える一つの方策として介護保険制度がある。

*補足:ネットワーキングの必要性
・地域における社会福祉サービス提供機関の連携や協力、ネットワーク化の必要性。
在宅福祉サービスの提供を円滑に行う地域ケアシステムの充実を図るために、福祉施設、各種関連サービス提供者、社会福祉協議会などが相互に連絡調整を行えるような体制づくりである。

*補足:当事者活動と地域福祉活動
・上記に併せて、当事者や地域住民の組織化、ネットワークづくりの必要性がある。
住民参加の福祉活動、当事者活動への支援が必要な場合もある。
 例えば、福祉ニーズを抱える本人や家族等の当事者団体である「認知症老人の家族の会」や「患者の会」などの組織化が必要である。


全国社会福祉教育セミナー分科会第4 社会福祉士養成校におけるソーシャルワーク専門職養成 前編
当ブログ筆者


社会福祉教育セミナー分科会 社会福祉士養成校における専門職養成2 ソーシャルワーカー卒後教育 ブログ筆者



福祉施設職員のメンタルヘルスの支援 職員のストレスマネジメントと施設のリスクマネジメント論文 当ブログ筆者の業績一覧

貧困問題と相談援助 当ブログ筆者の講演 音声記録の一部を公開中

当ブログ筆者の論文
『福祉施設職員のストレスケア サポーティブ研修プログラムの開発』
日本福祉教育専門学校 研究紀要第23巻1号
37頁から55頁 平成27年4月
ISSN 0919-2034


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精神保健福祉士シリーズ 10
福祉臨床シリーズ編集委員会 編

ISBN978-4-335-61117-9
発行日 2016/02/22 弘文堂

第8章 地域における精神保健問題 依存症と生活困窮(pp.171-178)
<概要>
 簡易宿泊所街「寿町」の精神科診療所におけるアルコール依存症と薬物依存症患者の支援の実践から、回復を図るグループワークや相談援助の課題等を考察した。
 生活保護を受給し簡易宿泊所に居住するアルコール・薬物依存症患者の回復の鍵を握るものとして、レジリアンスを挙げた。具体的には失敗を繰り返しても援助者と繋がり続け、危機を回避するための協働や、訪問やグループワーク等による社会的孤立を防ぎ、全人的な支援の持続が有効であると論じた。
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当ブログ筆者が全国社会福祉教育セミナーにて報告を行います お知らせ
第46回全国社会福祉教育セミナー2016 会場 淑徳大学 「ソーシャルワーク教育の新たな発展をめざして」
分科会第4 『一般・短期養成施設や通信課程におけるソーシャルワーカー養成の現状と課題(仮)』2016年10月30日

コーディネーター: 空閑浩人氏(同志社大学)
発題者: 山本由紀氏(上智社会福祉専門学校)
     明星明美氏(日本福祉大学福祉経営学部 通信教育)
     関屋光泰 (日本福祉教育専門学校)
主催 日本社会福祉教育学校連盟 日本社会福祉士養成校協会 日本精神保健福祉士養成校協会


全国社会福祉教育セミナー分科会第4 社会福祉士養成校におけるソーシャルワーク専門職養成1 当ブログ筆者

福祉施設職員のメンタルヘルスの支援 職員のストレスマネジメントと施設のリスクマネジメント論文 業績一覧

貧困問題と相談援助 当ブログ筆者の講演 音声記録の一部を公開中


相談援助の基盤と専門職 後期第4回講義レジュメ概要1
当ブログ筆者(本校専任教員、社会福祉士)が、社会福祉士養成学科にて2016年10月に講義      
<この記事は、ダイジェスト版と講義当日の補足。レジュメ完全版は講義にて配布。解説の詳細は講義にて>


ソーシャルワークの統合化とジェネラリスト・ソーシャルワーク
・ソーシャルワークの統合化の過程とその到達点を理解することは、現代のソーシャルワークを理解するために必要である。
1 ソーシャルワークの統合化とジェネラリストアプローチの成立
・ソーシャルワークの統合化とは、ソーシャルワークの共通基盤、その主要な三方法であるケースワーク、グループワーク、コミュニティワーク(コミュニティオーガニゼーション)の共通基盤を明らかにして、一体化してとらえようとする一連の動向のことである。
・ソーシャルワークが専門職として成立する過程において、これらの三方法は独自の発展、それぞれの理論の発達を遂げた。
 しかし、専門分化を超えて、ソーシャルワークを全体的にとらえ、一体化による実践が課題であった。
 略 講義にて解説。

・1929年のミルフォード会議報告書
 初めて「ジェネリック」という概念が登場し、統合化へのさきがけとなった。

*全米ソーシャルワーカー協会の結成
・1955年に全米ソーシャルワーカー協会結成を直接的な契機として、統合化への動きが本格化した。

<米国の専門職団体の設置と統合化の経緯>
*1910~20年代、実践分野が専門分化していた為、各分野ごとに専門職団体が組織された
 また1946年、集団援助技術が、社会福祉援助技術の一方法であると公式に定義づけられたのを受けて、グループワーカーの専門職団体(AAGW=アメリカグループワーカー協会)が結成された。
1918年  医療ソーシャルワーカー協会設立
1919年  学校ソーシャルワーカー協会設立
1921年  アメリカ・ソーシャルワーカー協会設立 (実践分野の統合化を目指して設置)
1926年  アメリカ精神医学ソーシャルワーカー協会設立
1946年 アメリカ・グループワーカー協会設立
1946年  コミュニティ・オーガニゼーション研究協会設立
1949年  社会福祉調査グループ

*1955年 NASW(National Association of Social Workers:全米ソーシャルワーカー協会)の結成
 参加した諸団体
 略 講義にて解説。

・イギリスでは、1968年発表の社会福祉制度の改革を目的とする「シーボーム報告」の影響による。
 この報告書により、あらゆるクライエントを統合的に処遇できるソーシャルワーカーの養成が必要とされた。
 講義にて解説。

*補足:カリキュラム研究と、米国の資格制度
 1952年に設立されたソーシャルワーク教育協議会(Council on Social Work Education;CSWE)にて、W・ベームの指導のもとにカリキュラム研究が進められた。
・1959年,13巻に及ぶ『カリキュラム研究』として報告され、社会福祉援助技術教育における画期的な研究となった。また、その後のカリキュラム研究の基礎となるものである

・CSWEは、従来、ソーシャルワーク修士(Master of Social Work;MSW)の資格認定を行ない、CSWEの認可を受けた卒業生は専門のソーシャルワーカーと認められてきた。
・1960年代の社会福祉サービスの急速な拡大から人材の拡大が必要とされ、1969年にはNASWが学部卒のソーシャルワーカーを承認し、1974年からCSWEはソーシャルワーク学士(Bachelor of Social Work;BSW)の資格認定も行うこととなった。

*システム理論
講義にて解説。
◆ソーシャルワークの統合化の段階


*統合化の三つの形態
① コンビネーションアプローチ
 講義にて解説。
② マルチメソッドアプローチ

③ジェネラリストアプローチ

◆用語解説:ホリス Hollis, Florence (1907-87)
 講義にて解説。
 状況の中にある人間」(the-person-in-his situation)
 「人と状況の全体関連性」(person-situation configuration)
[主著] Casework : A Psychosocial Therapy, Random House, 1964 (邦題『ケースワーク――心理社会療法』岩崎学術出版社,1966).

○解説:NASW National Association of Social Workers

○解説:シーボーム報告

 Report of the Committee on Local Authority and Allied Personal Social Services
 1968年にイギリス政府に提出された公式報告書。

2 ジェネラリストアプローチからジェネラリスト・ソーシャルワークへ

 ジャーメインとギッターマン(Gitterman, A.)

*エコロジカル・パースペクティブとライフ・モデル

<解説>
1 エコシステム接近方法

ライフモデル(生活モデル)

用語解説:一般システム理論 general systems theory
 1968年,生物学者ベルタランフィ(バータランフィ Bertalanffy, L. v.)

用語解説:ジェネラリスト・ソーシャルワーカーgeneralist social worker


講義概要 少年事件、児童自立支援施設、保護観察、補導援護、遵守事項とは 大学社会福祉士講座 第29回

講義概要 貧困の再発見、相対的剥奪、タウンゼント、ヘッドスタート計画とは 現代社会と福祉



社会理論と社会システム 練習問題
第29回社会福祉士・精神保健福祉士国家試験受験対策 共通科目
問題3 次の記述のうち,デュルケム(Durkheim,E.)の提起した考えはどれか。適切なものを一つ選びなさい。


1 科学や技術のような物質文化に比べて非物質的な文化はそれほど急速に変化しないので,その間に遅滞の問題が生じる。
2 同じ業績を上げているにもかかわらず,準拠集団の人々と比べて,自己の社会的な評価が低い場合,相対的な不満・剥奪が生じる。
3 犯罪行動は,パーソナルな集団における他者との相互作用を通して犯罪文化に接触することにより学習される。
4 経済発展により人々の欲望は肥大化していくが,これを抑制する社会的規制力は次第に弱まり,不満や幻滅が強まる。
5 都市化により家族や親族,近隣などのきずなが弱まり,パーソナリティの統合性が失われて,孤独感や不安が生み出される。

<解答と解説:デュルケム、準拠集団とは
比較型準拠集団 規範型準拠集団とは 記事下方をクリック>


障害者に対する支援と障害者自立支援 練習問題
第29回社会福祉士・精神保健福祉士受験対策 共通科目

問題93 障害及び障害者の法的定義に関する次の記述のうち,誤っているものを一つ選びなさい

1 障害者の雇用の促進等に関する法律による障害者とは,「身体障害,知的障害又は精神障害があるため,長期にわたり,職業生活に相当の制限を受け,又は職業生活を営むことが著しく困難な者」をいう。
2 障害者基本法による障害者とは,「身体障害,知的障害又は精神障害があるため,継続的に日常生活又は社会生活に相当な制限を受ける者」をいう。
3 身体障害者福祉法による身体障害者とは,「別表に掲げる身体上の障害がある18歳以上の者であって,都道府県知事から身体障害者手帳の交付を受けたもの」をいう。
4 精神保健及び精神障害者福祉に関する法律による精神障害者とは,「統合失調症,精神作用物質による急性中毒又はその依存症,知的障害,精神病質その他の精神疾患を有する者であって,都道府県知事から精神障害者保健福祉手帳の交付を受けた者」をいう。
5 発達障害者支援法による発達障害とは,「自閉症,アスペルガー症候群その他の広汎(こうはん)性発達障害,学習障害,注意欠陥多動性障害その他これに類する脳機能の障害であってその症状が通常低年齢において発現するものとして政令で定めるもの」をいう。

*解答と解説:精神保健及び精神障害者福祉に関する法律、精神障害者とは
精神衛生法 精神障害者保健福祉手帳 社会復帰施設 任意入院 医療保護入院 措置入院
移送制度,精神保健福祉センター 保健所 精神医療審査会 精神保健指定医
精神障害者保健福祉手帳とは 記事下方をクリック



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発行日 2016/02/22 弘文堂

第8章 地域における精神保健問題 依存症と生活困窮(pp.171-178)
<概要>
 簡易宿泊所街「寿町」の精神科診療所におけるアルコール依存症と薬物依存症患者の支援の実践から、回復を図るグループワークや相談援助の課題等を考察した。
 生活保護を受給し簡易宿泊所に居住するアルコール・薬物依存症患者の回復の鍵を握るものとして、レジリアンスを挙げた。具体的には失敗を繰り返しても援助者と繋がり続け、危機を回避するための協働や、訪問やグループワーク等による社会的孤立を防ぎ、全人的な支援の持続が有効であると論じた。


0から福祉業界へ 社会福祉士の活躍先 説明会
10/13(木) 18:30から20:00
社会福祉士養成学科、社会福祉士養成科説明会
日本福祉教育専門学校 高田校舎

 福祉経験がない方向けの説明会です。福祉業界の就職や転職動向について、当ブログ筆者(社会福祉士養成学科 学科長)がお話しいたします。
 国家資格取得後の活躍の場所や、就職状況がよく分かる説明会です。社会福祉士の仕事がイメージできて、当校の学生が幅広い分野に就職していることも実感いただけます。就職や転職のことについて、直接いろいろ質問や相談もできますので、是非ご参加ください

<練習問題 解答は下記をクリック>

More解答と解説:デュルケム、準拠集団とは ⇒⇒
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相談援助の基盤と専門職 後期第3回講義レジュメ概要1
当ブログ筆者(本校専任教員、社会福祉士)が、社会福祉士養成学科にて2016年10月に講義      
<この記事は、ダイジェスト版と講義当日の補足。レジュメ完全版は講義にて配布。解説の詳細は講義にて>


1 社会不安とソーシャルワーク ―ケースワークへの批判―
<概要>

 ケースワークの批判期と呼ばれる1960年代から1970年代までは、「貧困の再発見」が強調され、貧困問題を忘れたソーシャルワーカーは「愛されぬ専門職」とも呼ばれ批判された。
 また公民権運動や福祉権運動からは、利用者に問題があるという前提に立った、精神分析偏重の援助技術への批判がなされた。

*「貧困の再発見」と「貧困戦争」
60年代に入ると、ベトナム戦争の長期化、国内の貧困問題、人種差別、麻薬、失業等、アメリカの社会問題の深刻化が進んだ。

・「貧困の再発見」とは
・いぎりエイベル- スミスとタウンゼントの『貧困者と極貧者』(1965)が,アメリカではハリントン(Harrington, M.)の『もう一つのアメリカ』(1963)や、ガルブレイスの『ゆたかな社会』(1958)が,貧困の再発見に貢献した。

<補足>
*解説:タウンゼントTownsend, Peter (1928- )
・エイベル-スミス(Abel-Smith,B.)とタウンゼント(Townsend,P.)は,『貧困層と極貧層』において,1953/1954年から1960年にかけて貧困者が増大しており,そのうち,34.6%が世帯主が常用労働者の世帯に属することを明らかにした。
第19回社会福祉士国家試験

 公的扶助のテイクアップ率(捕捉率)

*相対的剥奪 relative deprivation

*絶対的貧困 absolute poverty

*貧困線 poverty line

*貧困の文化論  culture of poverty theory
・ルイス(Lewis, O.)は,文化人類学の観点から,貧困者に共通して形成・継承される生活様式である「貧困の文化(culture of poverty)」を浮き彫りにし,それが世代的に再生産されていくことを描いた。
 第20回社会福祉士国家試験出題

*貧困の世代的再生産(世代間連鎖)  generational cycle of poverty

*貧困戦争

*解説:アファーマティブ・アクション affirmative action
ポジティブ・アクション(positive action)ともいう。

*解説:ヘッド・スタート計画 Head Start Project
 貧困家庭の就学前児童や障害児を対象とする補償教育事業。

*さまざまな社会問題の発生とソーシャルワーク
 ソーシャルワークの内外からのケースワーク批判から、心理主義に偏重し、社会的環境を見落としたケースワーク理論への反省がなされた。ケースワークの批判期とも呼ばれる。

・人種差別と貧困の撤廃を求めた公民権運動の意義とは、
 ①アメリカの貧困問題は人種差別から発しているという認識を広めた
 ②差別を受けてきた当事者たちが自ら立ち上がり、要求実現にむけて社会運動を起こした
 ③貧困問題解決は国家責任であることを明らかにした などが挙げられる。

○解説:公民権運動 civil rights movement

・福祉権運動


・エンパワメントの概念は,アメリカの公民権運動において,バーバラ・ソロモン(Solomon,B.)が『黒人のエンパワメント』を刊行したのを契機に,「スティグマの対象となり,否定的な評価を受けてパワーが欠如した状態の人々」に注目したことに始まる。
 第17回社会福祉士国家試験

・一方で活発化した公民権運動や福祉権運動の担い手から、中産階級的価値観の体現者になりすまし、利用者の人格に問題があるという前提に立って援助を開始する、心理主義、精神分析学に偏重したケースワークに厳しい批判がなされた。
・このような時代の流れから、貧困問題を忘れた社会福祉援助者は「愛されぬ専門職」と呼ばれて厳しく批判された。それは、深刻な貧困問題など社会福祉改革に無関心であるが故の評価であった。

*「ケースワークは死んだ」
 これらの批判に加えて、1965年にHマイヤーらによって女子職業訓練学校におけるケースワークの効果測定が実施され、ケースワークの援助には何ら効果が認められないとの実験結果がもたらされた。
・これらを受けて、H.パールマンは1967年に「ケースワークは死んだ」との自己批判と、ケースワークの存在意義、再生への期待を強調した論文を発表している。

・このような状況に対応して、全米ソーシャルワーカー協会(NASW)は、ソーシャルワーカーの新しい役割として「アドボカシー(権利擁護)」と、社会変革に関わることなどを打ち出した。
 これは、ケースワークは擁護的機能をもつとして、自分の要求や権利を自分の手で守ることのできない利用者に代わって、彼らの権利や要求、立場を擁護しようとする役割である。
 また、クライエントと社会資源との仲介者、福祉政策・制度策定へのソーシャルアクションを担うことも加えられた。

◆用語解説 アドボカシー

 社会福祉領域でも、社会的排除の問題点と、問題の緩和を図るソーシャルインクルージョン等が昨今、注目されている。
 社会的排除とソーシャルインクルージョンは対になった概念である。社会的排除とは、貧困の現代的な概念とも言える。
 岩田は、社会的排除とは「お金がない、という意味での貧困が、貧困ラインの上や下(アップ・アンド・ダウン)として把握できるとすれば、社会的排除は通常の社会的関係への組み込まれと排除(イン・アンド・アウト)として描かれうる。」と述べている 。
 換言するならば、現代における貧困とは、市民社会の内部における経済的困窮と職業等の地位の下降ではなく、市民社会のその外部への放逐、つまり排除であると考えられる。それは、市民としての資格、社会のなかでの居場所の喪失とも言える。
 また、バラとラペールによれば、社会的排除とは多次元的なものであり、社会的排除の3つの主要な側面とは、次のものである。
 1.経済的な次元として、他の人びとが有している雇用や所得、住宅、保健、教育、サービスへのアクセスからの排除である。
 2.社会的な次元とは、他の人々が得ている「社会関係の織物(ファブリック)」や、医療や教育などの社会サービス、一般的労働市場へのアクセスからの排除である。
 3.政治的な次元とは、他の人々が有している市民的権利(表現の自由など)、政治的権利(参政権)、社会経済的権利(機会の平等)からの排除である 。
 つまり、社会的排除とは、多次元的で構造的な過程であり、貧困を単なる経済的・物質的な困窮と捉らえるものではない。それは、経済的脆弱さ、地域社会や人間関係からの疎外・参加機会の喪失、社会的結束・ネットワークの喪失、社会、所得保障・住宅・医療・教育等の社会サービスへのアクセス困難、労働市場からの排除等をもたらす、社会的剥奪であると捉らえる 。社会的排除とは、社会関係の喪失に焦点をあてた、安定した生活の為の資源やサービスからの排除と考えられる。
 一方のソーシャルインクルージョンは、『ソーシャルワーカーの倫理綱領』において、倫理基準として、次のように掲げられている。
 「1.(ソーシャル・インクルージョン)ソーシャルワーカーは、人々をあらゆる差別、貧困、抑圧、排除、暴力、環境破壊などから守り、包含的な社会を目指すよう努める」 。
 また、「社会的な援護を要する人々に対する社会福祉のあり方に関する検討会」の報告書では、「イギリスやフランスでも、“ソーシャル・インクルージョン”が一つの政策目標とされるに至っているが、これらは“つながり”の再構築に向けての歩みと理解することも可能であろう」 とされており、また、「つながり」の構築を通じて偏見・差別を克服し、人間の関係性を重視するところに、社会福祉の役割があるとも述べられている。
 つまり、ソーシャルインクルージョンとは、社会関係の再構築に焦点をあてた、共生・包摂型社会を目指す概念と言えよう。

 貧困・社会的排除に対して、地域社会や民間支援活動は、どのように支援すべきなのか。もちろん、生存権・ナショナルミニマム保障の理念に基づき、生活保護法を中心とした公的な施策が不可欠である。しかし、民間支援活動が果たすべき、固有の役割があると考えられる。それは、当事者のアドボカシ-や公的支援施策の利用支援、社会的な繋がりや、生きがいとQOLの向上を図る活動ではないだろうか。
 つまり、貧困領域において、公的支援施策は、生活の保障を中心とした、ハード面の支援が責務である。民間活動には、QOLの向上や社会的繋がりの構築等に関わる、ソフト面の支援に固有の役割があると考えられる。


<続く>

児童福祉、子ども虐待と社会福祉士 講義概要 地域福祉の理論と方法 ボランタリズム、隣友運動とは


現代社会と福祉 練習問題 中級編
精神保健福祉士、社会福祉士共通科目受験対策

問題 我が国の社会福祉における資源供給の方法に関する次の記述のうち,適切でないものを一つ選びなさい

1 「割当(rationing)」とは,必要量に対し資源が不足しているときに,価格メカニズムによる資源配分の調整ができなかったり望ましくなかったりする場合に,市場を通さずに資源供給を行う方法をいう。
2 市場化テストとは,国及び地方公共団体の公共サービスに関し,民間でできることは民間にゆだねる観点からこれを見直し,官民競争入札又は民間競争入札を行うことで,公共サービスの質の維持向上と経費削減を図る手続をいう。
3 団体委任事務とは,地方公共団体が,住民の福祉を増進することを目的に設置する公の施設の管理権限を,条例に定めた手続によって,指定した民間事業者に委託する場合の事務をいう。
4 PFI(Private Finance Initiative)とは,公共サービスの効率的かつ効果的な供給を目指し,民間の資金,経営能力,技術的能力を活用して,公共施設等の建設や運営を行う方法をいう。
5 公共政策の手段としての「バウチャー」とは,金券や利用券等の証票の形をとる個人を対象に補助金を交付する方法のことであり,一定の選択権の付与,使途制限,譲渡制限という特徴をもつ。

福祉行財政と福祉計画 練習問題
社会福祉士・精神保健福祉士共通科目 受験対策

問題1 地方自治法による我が国の地方自治制度に関する次の記述のうち,正しいものを一つ選びなさい


1 都道府県は、基礎的な地方公共団体であり.市町村が処理するものとされているものを除き.一般的に.地域における事務等を処理する
2 広域連合とは,複数の地方公共団体が共同出資することによって設立された第3 セクターの一つであり,私法人とされる
3 都及び指定都市における区は.いずれも首長の権限に属する事務を分掌させるために.条例によりその区域を分けて設置されたものである
4 指定都市,中核市及び特例市は,大都市行政の円滑化.地方大都市の権限の強化. 権限委譲の促進などの観点から,一般の市と事務配分を異にしようとする制度である。
5 都・府・県のうち,都及び府には,大都市行政の観点から,県とは異なる特例が 設けられている。

解答と解説
 一部事務組合及び広域連合、普通地方公共団体、特別区、
 指定都市「政令指定都市」 、中核市、特例市
 特別地方公共団体  地方自治法 精神保健及び精神障害者の福祉に関する事務
 PFI、アウトソーシングとは 記事下方をクリック


地方自治法

練習問題バックナンバー : 社会福祉士受験支援講座・教員日記



福祉施設職員のメンタルヘルスの支援 職員のストレスマネジメントと施設のリスクマネジメント論文 業績一覧

貧困問題と相談援助 当ブログ筆者の講演 音声記録の一部を公開中

当ブログ筆者が全国社会福祉教育セミナーにて報告を行います お知らせ
第46回全国社会福祉教育セミナー2016 会場 淑徳大学 「ソーシャルワーク教育の新たな発展をめざして」
分科会第4 『一般・短期養成施設や通信課程におけるソーシャルワーカー養成の現状と課題(仮)』2016年10月30日

コーディネーター: 空閑浩人(同志社大学)
発題者: 山本由紀(上智社会福祉専門学校)
     明星明美(日本福祉大学福祉経営学部 通信教育)
     関屋光泰 (日本福祉教育専門学校)
主催 日本社会福祉教育学校連盟 日本社会福祉士養成校協会 日本精神保健福祉士養成校協会


当ブログ筆者執筆の新刊
精神保健福祉援助演習(専門)第2版
精神保健福祉士シリーズ 10
福祉臨床シリーズ編集委員会 編

ISBN978-4-335-61117-9
発行日 2016/02/22 弘文堂

第8章 地域における精神保健問題 依存症と生活困窮(pp.171-178)
<概要>
 簡易宿泊所街「寿町」の精神科診療所におけるアルコール依存症と薬物依存症患者の支援の実践から、回復を図るグループワークや相談援助の課題等を考察した。
 生活保護を受給し簡易宿泊所に居住するアルコール・薬物依存症患者の回復の鍵を握るものとして、レジリアンスを挙げた。具体的には失敗を繰り返しても援助者と繋がり続け、危機を回避するための協働や、訪問やグループワーク等による社会的孤立を防ぎ、全人的な支援の持続が有効であると論じた。


*解答と解説: 下記をクリック

More解説:一部事務組合及び広域連合、指定都市、中核市、特例市とは⇒⇒
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相談援助の基盤と専門職 前期第13回講義レジュメ概要2
 当ブログ筆者(本校専任教員、社会福祉士)が、社会福祉士養成学科にて、2016年7月に講義      
<この記事は、ダイジェスト版と講義当日の補足。レジュメ完全版は講義にて配布。解説の詳細は講義にて>


ソーシャルワークの歴史 相談援助の形成過程Ⅰ
1節 ソーシャルワークの源流
<前回講義レジュメからの続き 相談援助の基盤と専門職講義 劣等処遇の原則、マルサス人口の原理、混合収容とは>
2 慈善組織協会・セツルメント・YMCA(1)

・ハワードの監獄改良運動―人道的な処遇を求めた、ソーシャルアクションの先駆的な実践。
*1777年、『イングランドおよびウェールズにおける監獄事情』公刊-ジョン・ハワード
<ハワード John Howard (1726―1790)>

 イギリスにおける監獄改良運動を実践した。ハワード自身のフランスにおける捕虜生活の経験が、その動機の一つとなった。慈善事業を実践した。
 1773年、ベッドフォード州の地方長官となって、監獄等を視察、自らの獄中体験と同じ惨状を知った。
 イギリス各地の監獄の実情の調査から、監獄熱等の伝染病など劣悪な環境、獄吏の生活費が囚人の手数料でまかなわれること等の多くの問題が明らかになった。
 ヨーロッパ各地の監獄を調査し、各国の人道的な処遇を解説し、獄内の環境、生活の改善、作業の採用等を提言した。
 1777年には『イングランドおよびウェールズにおける監獄事情』を公刊し、監獄改良運動に多大の影響を与えた。

岩波文庫
『十八世紀ヨーロッパ監獄事情』
ジョン・ハワード著 川北稔,森本真美 訳
ISBN4-00-334651-3
引用「自らの拘禁経験と博愛主義の精神から,延べ六回にわたりヨーロッパ十一カ国の監獄を歴訪したジョン・ハワード(一七二六―九〇)は,徹底した調査と観察にもとづいて,監獄の現状を記し,改革を提言する報告書をまとめた.本書は,その一部を訳出したものであるが,伝聞を排し,直接見たことだけを記述した社会史の一級史料である」

*1785年、「見知らぬ人の友の会」、ロンドンで設立
・各地からロンドンに流入し、窮乏している人々への救済活動の実践であった。

*「隣友運動」チャルマーズ Chalmars, Thomas
・チャルマーズはスコットランドの長老教会の牧師、神学者
*貧困家庭訪問の開始と信仰復興
 チャルマーズは、1811年以降、キルメニー教区において、貧民への救済と訪問の活動を開始した。
宗教者となった後、自身が療養生活を強いられたことが契機となり、信仰の復興を経験した。
 その後、教会における説教も雄弁となり、また貧困家庭の訪問等の隣友運動を熱意を持って開始した。

*グラスゴーにおける隣友運動の展開
 その後、グラスゴー市のトロン教区(後にセント・ジョン教区)において、教区を地区に細分化し、教会の長老等の地区担当制による「隣友運動」を展開した。
 貧困家庭への友愛訪問、つまり貧困者の友人としての訪問活動や、個別の事情、ニーズに応じた周囲の資源の活用を含めた組織的な援助、貧困児童の教育など、相互扶助、生活の自助、親族の援助、有産階級の慈善という「四源泉」を重視する慈善活動を開拓した。
 総じて、隣人愛による民間の活動を重視する、民間主体主義の救済方法であった。これらの活動を進めた組織は、「セント・ジョン機関」とも呼ばれた。

*貧困者の援助は民間の役割、自助と相互扶助こそが重要
 セント・ジョンは、グラスゴーで最も貧困教区であった。彼の隣友運動は、精神的な救済、感化を重視したものであった。教会を、富を持っている者が持たざるものを自発的に扶ける愛の共同体とするビジョンを持っていた。
 彼は救貧法による公的援助には反対し、貧困者への援助は民間慈善団体が中心であると考え、実践した。貧しい者を助ける方法とは、自助と教会、地域、親族の相互扶助であると主張し、隣友運動は信仰と愛の共同体の実践であった。

*チャルマーズの隣友運動=友愛訪問の創始 の限界
・チャルマーズの実践思想は、貧困の社会・環境的要因を考慮していない観点であるが,この事業がチャルマーズと、そのスタッフの個人的力量と組織によってある程度の成功を収めた。
 チャルマーズも後に,この救済システムの弱点は,その成果が事業を総括する責任者の資質に左右されることであるとも証言している。

*1840年代、友愛訪問員の活動。
 首都訪問救済協会、困窮者救済協会等の活動。

<YMCA 青少年活動の開始>
1844年、YMCA(Young Men's Christian Associationキリスト教青年会)が、ジョージ・ウイリアムズらによって、ロンドンで創立。

・祈祷会・聖書研究会を目的に設立。
①貧困な青年たちにクラブ・レクレーション活動を通じて生活技術と精神面の指導を図る
②人格的な交流を基礎とした社会教育活動
③健康で人間らしい生活の権利への意識を高める活動
 なお現在YMCAは、青少年活動の支援などを行なうキリスト教の組織として、120以上の国で活動している。

1855年、YWCA(Young Women's Christian Associationキリスト教女子青年会)
 同じくイギリスで設立された。現在はキリスト教の女性団体の一つである。

*1865年にロンドンのイースト・エンドで救世軍が創設

 救世軍とは、プロテスタントの一教派である。1865年にロンドンのイースト・エンドで、ブースWilliam Boothらによって始められた。
 福音の伝道、信仰的共同体の形成、貧困と悪徳を敵として社会改善のために戦うことを目的とする団体である。ブースはその実践の最善の方法として、軍隊用語と軍服型の制服と軍隊方式の組織を採用した。創意工夫を生かしてスラム街で伝道活動を展開した。
 教理を「救いと聖潔」、「血と火」
 現在ロンドンに万国本営を置き、各国に本営―連隊―小隊―分隊などの組織をもつ。

*産業革命後の貧困
 19世紀末、産業革命後のイギリス社会においては,貧富の格差が拡大し、ロンドン等の都市への貧民の流入と、都市における貧困地区(スラム)の存在、失業と貧困、劣悪な労働環境と健康被害・病気など、社会問題が山積した。
 しかし、公的な対策は「救貧法体制」のもと、貧民への劣等処遇の原則、労役場(ワークハウス)への収容と強制労働などに留まっていた。
 このような背景から、慈善団体の発展がはじまっていた。しかし当時、貧困の原因とは、道徳的な問題であるとみなす考えが社会では主流であった。多くの慈善団体も同様に、道徳的に感化すること、向上させることが貧困からの脱却につながると考えていた。またロンドン市内では、慈善活動が乱立する傾向もあって、救済の重複と救済漏れの問題が生じた。
 1861年にはロンドン市内に約640の慈善団体が存在した。


夜間部等 臨時休講のお知らせ 2016/8/22
【夜間部・休講のお知らせ】台風9号に伴う悪天候のため、本日8/22(月)は臨時休講となります。
 社会福祉士養成科(トワイライトコース・ナイトコース)
 精神保健福祉士養成科(トワイライトコース・ナイトコース)

 学生の皆さまの通学における安全確保のため臨時休講となりました。
 ご不明な点は、本校舎教務課までお問い合わせください。 TEL : 03-3205-1611

【休講のお知らせ】国家試験受験対策コース 社会福祉士・精神保健福祉士 2016/08/22
 社会福祉士国家試験受験対策コース
 精神保健福祉士国家試験受験対策コース

台風9号に伴う悪天候のため、本日8/22(月)は臨時休講となります。
 高田校舎 TEL : 03-3982-2511


<保健医療サービス 練習問題>
問題11 診療報酬の額を定めた診療報酬点数表は, 中央社会保険医療協議会が厚生労働大臣に諮問して,その意見をもとに定めることになっている。

問題12 診療報酬は,中央社会保険医療協議会の審議を踏まえ厚生労働大臣が定めることとなっている。

問題13 診療報酬は,いわゆる定額払い制が基本であるが,近年では一部に出来高払い制が導入され,その対象は拡大傾向にある。

問題14 公費負担医療制度における医療費については,例外なく医療保険の診療報酬とは別個の算定方法が用いられる。

問題15 特定療養費制度の高度先進医療や差額ベッドの場合には,保険医療機関は診療報酬によって算定される額以外の料金を患者から徴収することができる。

問題16 診療報酬は,厚生労働大臣の諮問を受けて中央社会保険医擦協議会が審議・答申し,国会が定めることとなっている。

問題17 日本における診療報酬は基本的に出来高払い制である。

問題18 医療保険と老人保健以外で,国庫負担によって行われている医療保障の仕組みを公費負担医療という

問題19 公費負担医療にかかる医療費は,例外もあるが,基本的には医療保険の診療報酬点数表に基づいて算定されることになる。


児童や家庭に対する支援と児童 家庭福祉制度 練習問題 中級
社会福祉士国家試験受験対策web講座 専門科目


問題1 民生委員・児童委員に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい

1 児童委員は、都道府県民生委員・児童委員推薦会の推薦にもとづき、都道府県知事が委嘱する。
2 主任児童委員は、児童委員活動要領によれば、主任児童委員としての本務に支障がない限り、生活福祉資金貸付業務や老人世帯への訪問活動に積極的に協力しなければならない。
3 児童委員は、地域住民の実情把握と記録、相談・援助、児童健全育成の地域活動、連絡通報、児童虐待への取り組みなどの活動を行う。
4 民生委員・児童委員の相談支援件数は年間約900万件(平成14年度)であるが、このうち、児童に直接関係する相談がほぼ半数を占めている。
5 主任児童委員は,児童福祉サービスを提供する者の連絡調整,他の児童委員に対する助言,指導を行う専門委員で,民生委員推薦会が児童委員経験者の中から推薦し,それに基づき都道府県知事が指名した者がその任に就くことができる。

民生委員法

児童福祉法

問題2 「児童の権利に関する条約」第3条第1項の条文の空欄Aに該当する語句として,次のうち,正しいものを一つ選びなさい

 児童に関するすべての措置をとるに当たっては,公的若しくは私的な社会福祉施設,裁判所,行政当局又は立法機関のいずれによって行われるものであっても,「 A 」が主として考慮されるものとする。

1 親からの分離禁止
2 児童の最善の利益
3 児童の意見
4 親を知る権利
5 親の第一次的養育責任

*解答と解説:児童委員 児童健全育成 要保護児童通告、民生委員、
主任児童委員 「主任児童委員の設置について」(厚生省通知,平成5年児発283号)、
児童の最善の利益、「児童の権利に関するジュネーブ宣言」
児童の権利に関する条約・抜粋 国際連合「児童の権利に関する委員会」、
児童の世紀 エレン・ケイ(Key, E.)
 養子縁組とは 記事の下方をクリック


精神疾患休職の教員53人 15年度の佐賀県内
2016/04/26 10:27 【佐賀新聞】

引用「多忙、クレーム対応要因うつ病などの精神性疾患で病気休職した佐賀県内の教員は2015年度53人(速報値)に上り、過去10年で最多だった前年度と同数の高い水準だった。多忙化や保護者からのクレーム対応などが原因とみられ、県教委は相談体制を充実させ、早期発見や職場復帰などを支援していく」
引用ここまで

ギャンブル依存症が増加傾向
2016/05/09 09:25 【佐賀新聞】

引用「佐賀県でギャンブル依存症の受診者が目立ってきた。厚生労働省の依存症治療拠点機関の指定を受ける肥前精神医療センター(神埼郡吉野ケ里町)では2015年度の受診者が17人で、前年度の9人からほぼ倍増した。県精神保健福祉センター(小城市)への相談も絶えず、「増加傾向にある」と危惧する関係者もいる」引用ここまで


当ブログ筆者執筆の新刊
精神保健福祉援助演習(専門)第2版
精神保健福祉士シリーズ 10
福祉臨床シリーズ編集委員会 編

ISBN978-4-335-61117-9
発行日 2016/02/22 弘文堂

第8章 地域における精神保健問題 依存症と生活困窮(pp.171-178)
<概要>
 簡易宿泊所街「寿町」の精神科診療所におけるアルコール依存症と薬物依存症患者の支援の実践から、回復を図るグループワークや相談援助の課題等を考察した。
 生活保護を受給し簡易宿泊所に居住するアルコール・薬物依存症患者の回復の鍵を握るものとして、レジリアンスを挙げた。具体的には失敗を繰り返しても援助者と繋がり続け、危機を回避するための協働や、訪問やグループワーク等による社会的孤立を防ぎ、全人的な支援の持続が有効であると論じた。

平成28年度 社会福祉士・精神保健福祉士全国統一模擬試験

当ブログ筆者が報告を行います お知らせ
第46回全国社会福祉教育セミナー2016 会場 淑徳大学 「ソーシャルワーク教育の新たな発展をめざして」
分科会第4 『一般・短期養成施設や通信課程におけるソーシャルワーカー養成の現状と課題(仮)』2016年10月30日

コーディネーター: 空閑浩人(同志社大学)
発題者: 山本由紀(上智社会福祉専門学校)
     明星明美(日本福祉大学福祉経営学部 通信教育)
     関屋光泰 (日本福祉教育専門学校)
主催 日本社会福祉教育学校連盟 日本社会福祉士養成校協会 日本精神保健福祉士養成校協会


福祉施設職員のメンタルヘルスの支援 職員のストレスマネジメントと施設のリスクマネジメント 当ブログ筆者の論文 抜粋 リンク

<当ブログ筆者の論文>
当ブログ筆者の論文 「福祉施設職員のストレスケア サポーティブ研修プログラムの開発」
日本福祉教育専門学校 研究紀要第23巻1号 37頁から55頁 平成27年4月
ISSN 0919-2034

 東京都による福祉施設職員の実践を支援する研修プログラムとして、開発し、実施を継続している。
 福祉施設職員のストレスケア、燃えつき予防を支援するために、この研修プログラムを開発した。職員のメンタルヘルスの不調等の課題は、実践に影響し、施設にとって支援の質の低下に繋がる。職員のストレス・マネジメントは、施設のリスク・マネジメントでもある。この研修は、離職を防ぐメンタルヘルス対策のみならず、サポーティブな職場づくり、質の高い実践の持続をも視野に入れ、開発した。各施設において実施し、現場からのフィードバックを活かし、プログラムの更なる改善を図った。

貧困問題と相談援助 当ブログ筆者の講演 音声記録の一部を公開中

*解答と解説 下記をクリック

More*解答と解説:児童の権利に関する条約・抜粋、児童の世紀⇒⇒⇒
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相談援助の基盤と専門職 前期第13回講義レジュメ概要1
 当ブログ筆者(本校専任教員、社会福祉士)が、社会福祉士養成学科にて、2016年7月に講義            
<この記事は、ダイジェスト版と講義当日の補足。レジュメ完全版は講義にて配布。解説の詳細は講義にて>


ソーシャルワークの歴史 相談援助の形成過程Ⅰ
1節 ソーシャルワークの源流 
1 ソーシャルワークの前史 

・イギリスにおける救貧院(10世紀頃から)
 修道院に付設。

*社会変動に伴う対応
・エンクロージャー
 耕地の牧場への転換、「羊が人間を食う」-貧農の離村、貧困化。
 羊毛とその取引は、農民(貧農)から耕作地を奪い、牧羊に転換が図られた。貧農たちは、土地を離れ、都市に流入することを余儀なくされた。

<初期の救貧の法制>
 16世紀になり、住居を喪失した貧民が増加した。農地の囲い込み(第一次)、自営農家(ヨーマン)の減少、食糧不足等の影響があった。
 ヘンリー8世の王令、1531年の王令、1536年、1572年 略、当日の講義にて解説。

<ヘンリー8世 [1491~1547]在位1509~1547>
 結婚問題を契機に、イギリス国教会を設立、ローマカトリック教会から独立した。また、修道院を解散した。
 修道院は、貧民にとって避難場所であったため、その解散は慈善活動への影響が大きかった。また修道院の解散が引き起こした混乱は、人々の価値観にも影響をもたらした。

・総じて、中世の社会システムの変化によって、影響を受けたと言えよう。
 封建制度は、身分、階層の強固なヒエラルキーが構築されていたが、領主等は、自分たちの土地の農民の保護も担っていた。

*エリザベス救貧法の完成 (1601年)
<ポイント>
・労働能力の有無を基準に、①有能貧民、②無能力貧民、③児童に分類し、就労を強制したり、教区徒弟として送り出した。救貧法に基づく制度は、教区ごとに救貧税を徴収して救貧事業を行うものであった。

<解説>
 都市に流入した住居喪失貧民の増加などにより、イギリスではヘンリー8世の救貧立法、各地方の個別の救貧行政が行なわれていたが、手に余る教区・都市も出始めていた。
 そこで1601年、「エリザベス救貧法」として知られる救貧立法の集大成がなされた。 略、当日の講義にて解説。

<補足>
◎エリザベス救貧法は当時の公的救済制度の基本法。
 教区を救貧行政の単位とし,治安判事の監督のもとで,貧民監督官が貧民の保護・監督にあたり,費用として救貧税の課税・徴収を行った。
・エリザベス救貧法の特徴は、国家単位での救貧行政という点にあり、中央集権化が図られた。貧民の待遇は抑圧的(収容と強制労働が基本)であり続けた。

<救貧法体制>
枢密院
 治安判事
 貧民監督官は、貧困層の救済を行い、貧困層の監視者でもあった。 略

*エリザベス1世[1533~1603]
 イングランド女王。在位1558~1603。イギリス国教会を確立、スペインの無敵艦隊を破って海外発展を果たし、イギリス絶対主義の最盛期を築く。

清教徒革命、ピューリタン、王の処刑(1649年)
王政復古 1660年
名誉革命 168年ウィリアム3世、権利宣言と権利章典

・17世紀初めに一応の完成をみたイギリスの救貧法は,時代の変遷により改正を経ながら,その後300年余り,20世紀前半まで存続した。 第21回社会福祉士国家試験問題
・エリザベス救貧法(1601年)は,救済の対象者を,労働能力のある貧民,労働能力のない貧民,親が扶養できないとみなされる児童の3つに分類した。


1722年、ワークハウステスト法の成立

 労役場で労働能力のある者に作業をさせる方法がとられた。作業資材を提供した。
◎救貧法による救済は労役場への収容に限定されることとなった。
・労役場は、ときに健常者と病気を持つ者を分け隔てなく収容し、院内での伝染病の集団感染もおこった。こうした劣悪な処遇から脱走を試みる貧民はあとを絶たなかった。貧困問題の根治には至らなかった。
・施設収容による保護=院内救済。
・一括して施設へ収容=混合収容。

*産業革命:1733年「飛びひ」発明(紡績機械の発達の始め)。1765年、蒸気機関発明。

1782年 ギルバート法制定

 有能貧民の雇用斡旋や院外救済の実施。労役場は労働能力のない貧民の収容施設となった。労働能力ある貧民に仕事の世話と就業までの賃金不足分を補充した。労役場中心の救貧立法から院外の居宅保護(院外救済)への転換を促した。
・ギルバート法(1782年)は,労働能力のある貧民に対して,労役場以外の場である在宅での救済を認めた。<第18回社会福祉士等国家試験出題>

1795年 スピーナムランド制度
 労働貧民の賃金補助制度である。食糧価格が上昇し、労働者の実質賃金が下がったとき、扶養家族数に応じて不足分を給付した。一揆(暴動、内乱)の危険があり,賃金補助制度が行われた。1834年まで続く。
・スピーナムランド制度(1795年)は,働いている労働者や失業者を対象として,パン価格と家族数にスライドして定められた最低生活水準を設定して,その基準に満たない分を救貧税から手当として支給するものであった。<第18回社会福祉士等国家試験出題>

・スピーナムランド制度は、ベーシック・インカムのさきがけの一例との位置づけもある。
 略、当日の講義にて解説。

1798年 マルサス『人口の原理』 An Essay on the Principle of Population
 イギリスの新救貧法の思想的根拠は、マルサスの『人口の原理』(1798年)に置かれ、有効な貧困対策は、人口抑制策以外にはないとするものであった。
(人口の増加と食糧増産。予防的人口抑制)

1834年、新救貧法(改正救貧法)の成立 
 内容は、①救済水準を全国均一とする、②有能貧民の居宅保護を廃止し、救済をワークハウス(労役場)収容に限定する、③劣等処遇の原則の明示。

◎劣等処遇の原則 principle of less eligibility
 救貧法による救済対象となる貧困者の生活水準とは,労働して自活する最下層の労働者(ワーキングプア)の生活よりも劣った、低いものでなければならないとする原則である。
 これは、劣悪な処遇によって,救済を受けることを自発的に躊躇させること,救済を受ける貧困者の数を制限し,救貧事業に要する費用を節約しようとする意図もあった。救貧法のへの批判  略、当日の講義にて解説。

<社会福祉士等国家試験出題実践:救貧法>
・改正救貧法(1834年)による救済を受ける者は,最下層の独立自活している労働者の生活水準よりも実質・外見ともに低いものでなければならないとされた。第18回社福
・イギリスの改正救貧法(1834年)の原則 - 中央集権的で効率的な救貧行政を目指し,行政水準の全国的な統一を原則とした。  第21回社会福祉士国家試験問題


*ワーキングプア
 働く低所得層である。不安定な就労を行う人々の貧困問題ともいえる。

*今日の貧困、生活困窮とは
 貧困とは、複合的な生活問題であると考えられる。それは、失業等の要因によって経済的困窮に陥り、その影響により、医療や教育、住宅等の社会サービスの利用が困難になり、健康悪化や教育格差、不安定居住の生活問題を生じ、虐待やアルコール依存症等の個人や家族の病理とも言える問題をも併発する傾向がある。逆に、個人の病理が契機となり、失業し経済的困窮を招くこともあるだろう。このような貧困を巡り、諸問題が重層化する傾向がみられる。 略、当日の講義にて解説。

<続く>


当ブログ筆者が報告を行います お知らせ
第46回全国社会福祉教育セミナー2016 会場 淑徳大学 「ソーシャルワーク教育の新たな発展をめざして」
分科会第4 『一般・短期養成施設や通信課程におけるソーシャルワーカー養成の現状と課題(仮)』2016年10月30日

コーディネーター: 空閑浩人(同志社大学)
発題者: 山本由紀(上智社会福祉専門学校)
     明星明美(日本福祉大学福祉経営学部 通信教育)
     関屋光泰 (日本福祉教育専門学校)
主催 日本社会福祉教育学校連盟 日本社会福祉士養成校協会 日本精神保健福祉士養成校協会


福祉施設職員のメンタルヘルスの支援 職員のストレスマネジメントと施設のリスクマネジメント 当ブログ筆者の論文 抜粋 リンク

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<保健医療サービス 練習問題>
問題1 1か月当たりの自己負担が一定額を超える部分は償還されるという高額療養費制度において、その金額は,被用者保険と国民健康保険とで異なっている。

問題2 高度先進医療や一定の医療について特定療養費制度があり,基礎的療養部分は保険給付以外の部分は本人負担とされている。

問題3 健康保険組合は,法定給付のほかに付加給付を実施することができる。

問題4 医療サービスについては,被保険者は医療機関からサービスそのものを受けるという現物給付が原則である。

問題5 医療機関に支払われる診療報酬の額は,厚生労働大臣によって定められている。

問題6 高額療養費制度の仕組みは,被用者保険(健康保険)でも国民健康保険でも同じである。

問題7 高度先進医療,特別の擦養室への入院,特殊な材料を使用した歯科治療等にかかった費用の,その一定割合は特定療養費として現物給付される。

問題8 医療保険の給付は,診療報酬の仕組みに基づいて給付することが義務づけられた法定給付と,これに上乗せして保険者が自らの裁量によって行う付加給付がある。

問題9 日本の医療保険の給付(療養の給付)は,原則として現金給付(償還払い)である。

問題10 現金給付とは、患者に対して医療サービスを直接行うのが基本である。



障害者に対する支援と障害者自立支援制度 練習問題 中級
<社会福祉士・精神保健福祉士共通科目受験対策講座web>

問題1 障害者運動及び民間活動に関する次の記述のうち,正しいものを2つ選びなさい

1 1970年代に入り,アメリカの自立生活(Independent Living)運動は,重度の身体障害児をもつ親の会の活動として出発し,発達保障という考え方を提唱した。
2 我が国における精神障害者の家族会の全国組織は,1940年代後半に設立されたが,精神障害者本人による全国組織はまだ設立されていない。
3 1950年代に,知的障害児の親の会として出発した全日本手をつなぐ育成会(当時は,全日本精神薄弱児育成会)は,現在では知的障害者の本人部会を設けている。
4 我が国における小規模作業所づくりは,1980年代から精神障害者の自主運営活動として始まったが,1990年代に入り,知的障害者や身体障害者の作業所づくりが始まった。
5 障害者インターナショナル(DPI)は,1981年の国際障害者年を契機に設立され,身体障害にとどまらず知的障害や精神障害等様々な種類の障害のある人が活動する場となっている。

問題2 国際生活機能分類(ICF)に関する次の記述のうち、誤っているものを一つ選びなさい

1 2001年の国際生活機能分類(ICF)において、生活機能は「心身機能・身体構造」,「活動」,「参加」から構成され,背景として環境因子,個人因子の各要因の、相互作用モデルが採用された。
2 国際生活機能分類(ICF)における「活動」とは、日常生活動作だけでなく様々な生活行為である。
3 国際生活機能分類(ICF)で介護者は、背景のうちの「個人因子」に含まれる。
4 国際生活機能分類(ICF)の環境因子には、他の人々の社会的な態度による環境の持つ影響力が含まれる。
5 国際生活機能分類(ICF)の活用で、生活機能や疾病等の共通理解が進むと期待されている。


当ブログ筆者執筆の新刊
精神保健福祉援助演習(専門)第2版
精神保健福祉士シリーズ 10
福祉臨床シリーズ編集委員会 編

ISBN978-4-335-61117-9
発行日 2016/02/22 弘文堂

第8章 地域における精神保健問題 依存症と生活困窮(pp.171-178)
<概要>
 簡易宿泊所街「寿町」の精神科診療所におけるアルコール依存症と薬物依存症患者の支援の実践から、回復を図るグループワークや相談援助の課題等を考察した。
 生活保護を受給し簡易宿泊所に居住するアルコール・薬物依存症患者の回復の鍵を握るものとして、レジリアンスを挙げた。具体的には失敗を繰り返しても援助者と繋がり続け、危機を回避するための協働や、訪問やグループワーク等による社会的孤立を防ぎ、全人的な支援の持続が有効であると論じた。

平成28年度 社会福祉士・精神保健福祉士全国統一模擬試験


<お知らせ>
 当ブログ筆者(社会福祉士養成学科 学科長 社会福祉士、精神保健福祉士)が、社会福祉士=「医療ソーシャルワーカー MSW」の仕事の実際を説明します。
 私自身、社会福祉士として医療機関に勤務し、相談援助やグループワークを約20年間、実践してきました。
 また毎年、当校の社会福祉士養成学科卒業生の20%程が、医療機関に、医療ソーシャルワーカーとして就職していきます。
 下記の9月4日オープンキャンパスで、筆者が事例も交えて、はじめての方にも分りやすく解説します。

 医療ソーシャルワーカーの仕事 オープンキャンパスミニプログラム
 9/4(日)13:30から16:00 日本福祉教育専門学校 本校舎 高田馬場駅から1分

 社会福祉士養成学科(1年) 社会福祉士養成科(夜間1年)〔トワイライトコース・ナイトコース〕
 

*解答と解説:発達保障の理論 糸賀一雄 療育実践 適応・順応訓練、
小規模作業所 共同作業所 無認可作業所,地域作業所 アクティビティ、
全日本育成会 インクルージョン 自己決定 家族支援、自立生活運動とは
 下記をクリック

*解答と解説:国際障害分類、ICF(国際生活機能分類)、
肢体不自由 脳性麻痺 中途障害、脊髄損傷 自律神経機能障害、
現実見当識訓練(Reality Orientation:RO) 教室ROとは 下記をクリック


More*解答と解説:発達保障の理論、小規模作業所、全日本育成会、自立生活運動とは⇒⇒⇒
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当ブログ筆者が報告を行います お知らせ
第46回全国社会福祉教育セミナー2016 会場 淑徳大学 「ソーシャルワーク教育の新たな発展をめざして」
分科会第4 『一般・短期養成施設や通信課程におけるソーシャルワーカー養成の現状と課題(仮)』2016年10月30日

コーディネーター: 空閑浩人(同志社大学)
発題者: 山本由紀(上智社会福祉専門学校)
     明星明美(日本福祉大学福祉経営学部 通信教育)
     関屋光泰 (日本福祉教育専門学校)
主催 日本社会福祉教育学校連盟 日本社会福祉士養成校協会 日本精神保健福祉士養成校協会


福祉施設職員のメンタルヘルスの支援 職員のストレスマネジメントと施設のリスクマネジメント 当ブログ筆者の論文 抜粋 リンク


相談援助の理論と方法Ⅰ 前期第17回講義レジュメ概要
 当ブログ筆者(専任講師)が、社会福祉士養成学科にて、2015/8/5 に講義            
<レジュメ完全版は講義にて配布。解説の詳細は講義にて>

7章2節 アウトリーチの方法と留意点 テキストP155~
<ポイント>

 アウトリーチの手法とは、支援を必要としている当事者と出会い、サービス提供システムに対する誤解を解き、支援の拒絶を解消することから開始する。
 アウトリーチには、包括的アセスメントが必要とされる。また、現場の援助者へのバックアップの体制も必要となる。

 事例:地域包括支援センターにおいて、生活問題を抱える高齢者やその家族に対して、アウトリーチの積極的な実施。

1 援助過程とアウトリーチの具体的方法 テキストP161
*孤立した当事者の発見

・クライエントレベルでの対応
 アウトリーチは、地域に出向き対象を発見する。対象を援助へと引き入れていく支援の方法、あり方である。

*諦めと無力を越えて関わる-アウトリーチの力
 支援に繋がっていない当事者は、自らの現状について諦めや無力感が強く、問題意識をもっていないか、解決の動機づけに乏しい場合もある。
 事例
 「これまでも相談しても何にもならなかった。曖昧な笑顔しか帰ってこなかった」
 「皆が当たり前に出来ていることだから、助けて欲しいなんて言ってはいけないのではないか。依存、甘えではないか」
 「このように困っているのは自分一人だけだ。誰にもこの悩みは分かってもらえない」
 「どんなに説明しても理解してもらえない」
 孤独、虚しさ、諦め、絶望のなかで疲れ、眠れぬ夜を過ごす。
 このような当事者に、支援を行おうとしている専門職や住民の声は届かない。

 専門職の側からのアプローチを行い、静かに呼びかけ続け、関わりを創ることから支援ははじまる。
 当事者も専門職の側も、問題をありのままに共に認識できることから問題解決へと繋がる。

 当事者と援助者との関係構築の出発点として、「顔と名前の分かる関係」、対面での関わりがある。人間対人間の信頼関係形成の入り口である。
 当事者が孤立した点と点の状態から、当事者と援助者との、また当事者相互の繋がりの構築を目指す。

・当事者にサービス利用への強い抵抗感がある場合もある。
 過去の否定的な被援助・拒絶体験や、サービス提供システムへの誤解から抵抗が生じていることもある。

・ワーカーは、これらの背景を理解し、受容的な対話により誤解を解き、問題解決の動機づけを高める働きかけを行なう。
 クライエントの、支援を求めることへの障壁を取り除く。
 このため、入口として、クライエントとの間に信頼関係を構築することが不可欠であるが、単に献身的にかかわれば実現するのではない


・トロッター(C.Trotter)は、「ワーカーとクライエントの役割をクライエントが理解するように支援すること(正確な役割の明確化)、社会的にみて望ましいと思われる行動をクライエントがとることを示し、賞賛や何らかの心理的報酬によって強化していくこと(向社会的価値のモデリングと強化)、クライエントが定義した問題の解決に協働で取り組むことなどが有効」。

事例:クライエントがワーカーに対し、「これまでの人とは違う」と実感することが、信頼関係を築くことを促進する。
 実践的には、何度も対象者のもとに通い、気にかけていること、全人的な共感と受容を行動で示す必要な場合もある。
 率直な言葉、訪問の繰り返しという行動で伝える。

 このような関係を継続し、クライエントが感じている問題に共感するスタンスが不可欠である。

*孤立・セルフネグレクトを脱け出すために、訪問というソーシャルワークの基本に立ち戻る
 人間は、困難によって、怒りや絶望のなか、他者との関わりを閉ざすこともある。根底にあるのは、他者への不信である。
 他者との関わりを怖れ、人間関係、社会から隠れているという側面もある。しかし、逃避、隠れることによって、生きていくことが出来ることもある。それは、間違いではない。
 しかし、関わりたい、近づきたいという、人間への希求も存在し、アンビバレントな内面の状態だと言えよう。
 人間は、他者との繋がりによって、自らの力と希望、現実との絆を取り戻すこと、自分の弱さを受け入れることも可能になる。

*緩やかなつながりを拠りどころへ 居場所を創るソーシャルワーク
 自分が強さを、力を持っていることに気づけない、信じられないことからも、劣等感は生まれる。
 一歩づつ誇りを回復していく途が必要だと言える。それは、人の集いのなかでこそ、支え合える。
 その居場所を創り、繋がりを深めていく支援が求められている。
 やがて繋がりは、生きていくことの、大きな困難、痛み、やりきれなさを相互に支え合う拠りどころに成長していく。

*生活困窮者、貧困、ホームレス支援におけるアウトリーチ
 従来、各地のホームレス、ドヤ街等の民間支援活動の三大領域として、
1.「炊き出し」と呼ばれる給食活動、緊急支援、
2.訪問・アウトリーチ活動、「夜回り」「パトロール」等と称せられる。アウトリーチ・安否確認、ホームレスへの嫌がらせ予防の為の巡回活動、
3.医療支援、相談活動 が継続されている。
 日本において、ホームレス支援における訪問(パトロール)が、アウトリーチ活動の初期の実践と言えるのではないか。
 アウトリーチにおいては、関わりのきっかけづくりとして、スープやお茶、ゆでたまご、ニュースレターを配布する団体もある。
 多くの場合、夜間に実施している。一部、行政機関から専門職への委託の場合、昼間に行われているものもある。


・システムレベルでの対応
・イギリスのケアマネジメント 略
 関連システムの、市民に対する広報が重要 略
・住民や関係機関による、ケース発見のネットワークを構築することも重要である。ケアシステム。
 具体的には、見守り活動等の小地域福祉活動が、インボランタリー・クライエントの早期発見・早期対応を可能にする重要な課題である。


*家族関係アセスメント
 ストレングスの発見、積極的な支持
・ライフストーリーの振り返り(一人一人)と、語りの促し-個人と家族の隠された歴史を語るということ。
 家族のなかで無かったことにされているエピソード
・家族の規範、価値観のモニター
・リフレーミング
・家族の課題の提供
・家族の行事や神話の見直し
 偽りの解決。
・気付きの促し
 直面を避けている痛み。

<社会診断>
・全体的に見てどうなのか
・家族全員と会うこと 
・結びつきの強弱-家族
・食生活・食習慣
 金銭管理-収入と支出
 住居―観察:トイレ、湿気、暗い部屋、過密、給水。
・飲酒問題
 退屈なだけの仕事(苦役)と、酒と賭博
 健康的な刺激を


・情報収集と包括的なアセスメントが必要である。情報とは、心理・社会的、過去、内的世界の理解をもたらす情報などである。
・クライエントの関係者によるカンファレンスを開き、情報の共有と、共通理解を図ることも有効である。

*モニタリング
・クライエントの家庭訪問(生活場面面接)は、生活の様子、戸外の都市環境、住宅の物理的環境、近隣関係の把握に有効である。クライエントの本心も語りやすい。
・インフォーマルな協力がある場合は、訪問時に訪ね、情報収集と、負担への配慮をする。
 インフォーマル支援と、人間関係の維持のために必要である。
・サービス利用を行なっている場合は、機関の担当者を訪ね、情報収集や協議を行なう。
 サービス提供の現場を訪ねることも有効である。

2 アウトリーチを行なうための留意点 テキストP164
<補足:訪問活動の理念>
・家族中心
 生活の基盤としての家族。家族のニーズを理解する。
・コミュニティ基盤
 地域社会における相互扶助。
・協働システム
 家族や地域住民との協働。


*アウトリーチを可能にする要因 テキストP164
 座間によるアウトリーチを可能にする要因
①職員に対する要因
アウトリーチの必要性に対するワーカーの認識・力量、職員体制の課題。
②サービスに関する要因
クライエントの個別性に合わせた工夫、柔軟なサービス提供。
③組織的要因
ワーカーが資源活用に関する実質的な権限をもつ、他機関と積極的に連携をとる。
④地域の状況
ワーカー・機関と地域との関係の構築。

*事例:地域包括支援センターの地域連携・地域づくりの活動
①広報活動:市民に相談機関の存在をアピールする。
②地域ケア会議の開催:関係者のカンファレンス実施。
③民生委員・児童委員、学区社会福祉協議会、各種関係機関等との連携
④出前講座、相談会の実施
⑤社会資源調査と情報発信
⑥実態把握活動


*アウトリーチ活動を行なうワーカーのバックアップ体制
 略
・アウトリーチを正当な業務として認める管理者・機関の姿勢が必要である。
 略
<補足>
・アウトリーチを実施できる体制の整備は、機関・施設の運営管理の課題である。


<前回レジュメの補足>
7 ネットワークと連携  テキストP152

 ケアマネジメントの導入以降、サービス担当者のチーム体制、関係機関のネットワーク構築が一般的となってきている。
 地域の問題解決・対応能力として、ネットワークの充実の必要性がある。ソーシャル・サポート・ネットワークの構築、関係機関との連携協力体制を強化することなどが含まれる。

<補足:ネットワークの構築>
 サービス担当者のチーム体制、関係機関のネットワーク構築 

 コミュニティワークは,社会資源の開発の技術として大きな役割を発揮してきた。
 今後も,福祉施設・団体・機関、住民活動などの連携・調整機能,サービスの開発機能を発揮することが求められている。
 「ネットワーク」とは、実践を行なう際に連携したり,組織間のネットワークを構築していくということを指す。
 ソーシャルワークにおいては、問題の改善を援助するにあたって,ひとつの組織による相談援助やサービス提供だけでは効果的でないことは少なくない。
 効果的な援助を行うために,関連する団体間のコミュニケーションを促進し 、て協働するネットワークづくりが必要である。

 しかし、ネットワークには困難が伴う。
 組織間の特性、活動の経緯、方針、メンバーの問題意識、支援方法の違い等が存在する。ネットワークの維持には力量が問われる。
 テーマによる緩やかな連合、得意分野の活用という課題。
<補足:地域への取り組み>
・住民の課題、共通の関心を確認するために地域社会や住民のニーズアセスメントを実施する 。
 地域福祉活動への住民の参加の促進、その効果的な方法の検討。
住民の主体的かつ積極的な参加-住民自身の利益になる変化をもたらす活動。
・地域の活動が民主的に進められるよう、育てる。ルールづくり(意思決定)、役員の構成。
・住民との頻繁な接触、コミュニケーションの促進。
 住民との話し込みからはじまるコミュニティワーク。
 地域の特性、住民を理解する。情報を集める。調査の実施。
・住民相互による支援を発展させ、維持する。


・フォーマル,インフォーマルシステム,政策,経済が,個人や家族,コミュニティに影響を及ぼす。
 住民の生活に影響を及ぼす地域社会の特徴的な要素とは,交通システム,公衆衛生,安全,資源の利用しやすさ,公平性,地域社会の健康の質,教育や社会サービスなどである。
 地域社会からの、個々の住民の生活への影響の検討、相互の助け合い(品物やサービスの交換)。
・フォーマル,インフォーマルな組織を体系化するための基盤(地区のクラブ,PTA、寺・神社・教会等 )
・住民が活躍できる場
・地域社会や近隣におけるストレッサー

・社会調査の技術が求められる
 多様な支援者を募る。


<相談援助の基盤と専門職 前期講義のキーワード集1>
 ソーシャルワークの価値
 ソーシャルワーカーの専門性、現代の社会福祉士に求められる専門性
 支援のための知識
 社会福祉士及び介護福祉士法における位置づけ
 ニーズ・ニードの定義
 社会福祉における「相談」
 社会福祉士の資格の特性
 ソーシャルワークの使命
 Z.T.ブトゥリム(川田誉音訳)『ソーシャルワークとは何か』川島書店
 QOL  quality of life
 ソーシャルワークを構成する要素
 ディーセント‐ワーク
 地域包括支援センター
 生活困窮者自立支援法が意味するもの
 自尊感情の貧困

 「ハード福祉=社会福祉制度」と、「ソフト福祉=ソーシャルワーク」
 ソーシャルワークの根源的な課題
 自己決定
 精神保健福祉士の役割と社会福祉士との協働
 精神保健福祉士法(平成9年 法律第百三十一号)
 精神保健福祉士の専門性
 ソーシャル・サポート・ネットワーク
 セルフヘルプ・グループ(自助グループ)
 アルコホリクス・アノニマス AA
 アルコール依存症の概要
 スティグマ
 福祉教育

 全人的なニーズの捉え方と支援のあり方
 マイノリティとソーシャルワーク
 補充関係 メイヤロフ
 孤独死
 深刻な問題や課題の顕在化
 ソーシャル・インクルージョン
 子育て支援
 多問題家族
 貧困の世代的再生産(世代間連鎖)
 引きこもり・ニート
 DVのサイクル
 虐待  試し行動、愛着行動
 拒否的 インボランタリークライエント
 超高齢・少子社会
 公助、共助、自助

 コミュニティづくり
 社会福祉協議会
 コミュニティソーシャルワーカー
 利用者の価値観と支援の困難
 ネットカフェ難民
 協同労働 ワーカーズ・コレクティブ
 生活保護制度
 生活の主体
 コミュニティ(地域)・ケア
 施設ケア
 レジデンシャル・ソーシャルワーク(residential social work)
 施設の社会化
 施設症 institutionalism
 ネグレクト
 子ども虐待の定義
 ユニットケア
 大舎制,中舎制,小舎制,
 学校(スクール)ソーシャルワーカー
 障害者の地域生活支援
 自立生活思想
 ピア・カウンセリング
 福祉コミュニティ
 小地域ネットワーク活動(小地域福祉活動)
 チームアプローチ
 フォーマルサポート
 ホリスティック
 ストレングス
 生活の全体性


貧困問題と相談援助 当ブログ筆者の講演 音声記録の一部を公開中

当ブログ筆者執筆の新刊
精神保健福祉援助演習(専門)第2版
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福祉臨床シリーズ編集委員会 編

ISBN978-4-335-61117-9
発行日 2016/02/22 弘文堂

第8章 地域における精神保健問題(依存症と生活困窮)

当ブログ筆者執筆の新刊
2017社会福祉士国家試験過去問解説集 第26回-第28回全問完全解説 日本社会福祉士養成校協会編集 中央法規出版
ISBN978-4-8058-5338-2

 450問を選択肢ごとに詳しく解説、科目別ポイント。過去3年分の国家試験全問題を掲載。最新の制度や数値にアップデート。

<当ブログ筆者の論文>
当ブログ筆者の論文 「福祉施設職員のストレスケア サポーティブ研修プログラムの開発」
日本福祉教育専門学校 研究紀要第23巻1号 37頁から55頁 平成27年4月


<ブログ記事 バックナンバー>
当ブログ記事バックナンバー 福祉施設職員研修



第28回社会福祉士国家試験合格発表2016年 正答と合格基準 日本福祉教育専門学校 社会福祉士養成学科 合格率84.9%62人合格 一般養成施設ルート(通学)合格者数全国第1位。

社会福祉士 国家試験受験対策コース 当ブログ筆者の受験対策講義

平成28年度 社会福祉士・精神保健福祉士全国統一模擬試験

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相談援助の基盤と専門職 前期第10回講義レジュメ概要1
 当ブログ筆者(本校専任講師、社会福祉士)が、社会福祉士養成学科にて、2016年6月に講義            
<この記事は、ダイジェスト版と講義当日の補足。レジュメ完全版は講義にて配布。解説の詳細は講義にて>


8章 相談援助専門職の倫理
3.倫理的ジレンマ
*はじめに

・価値・倫理の必要性-リアリティ・ショック。実践の指針としての価値・倫理。
・リアリティ・ショックとは、理想と現実のギャップとも言えよう。
 対人援助領域の専門職の実習や、これらの新人職員の実践で語られることが多い傾向にある。
 高い期待と実際の職務での失望させるような経験との衝突である。モチベーションに影響を与える。
 これらを語る場、シェアの機会が必要である。

・例えば、看取り(ターミナルケア)における人間の尊厳、最期とその後の支援のあり方。理想、あるべき姿と実践の限界とのギャップ。
 事例

・実習は、目指す専門職や、実践のモデルに出会う機会でもある。


A.倫理的ジレンマとは テキストP125
・倫理的ジレンマとは、相反する複数の倫理的根拠が存在し、何れも重要と考えられる場合、専門職として葛藤し、方針の決定が困難となることである。
・ソーシャルワーカーはクライエント、所属組織、行政、専門性、社会のそれぞれ、または全てに対し義務を負っている。
・職員としての義務と、専門職としての価値が対立する場合、どれを優先するのか等、ジレンマが生じる。→全てが尊重すべき価値であり、果たすべき義務でもある。

*倫理的ジレンマとは テキストP125参照
・倫理的ジレンマには様々なテーマがあり得る。事例で解説-当日の講義を参照。
 自殺(願望)を巡って。
 他害行為(復讐)-虐待者に対するものだったら-自己と他者を傷つけることは許されないが、ジレンマは深まる。
 緩慢な自殺・依存症。生活習慣病と食生活等の健康維持のモチベーション。
 HIVを巡って。
 抑制
 利用者の死、看取り
 個別援助において生命倫理に関わること-人間の生命の誕生と最期をどのように支えるのか。
 当事者の生活による限界もある。援助者自身の信条と、専門職としての責任のはざま。

 事例 精神疾患を持つ利用者と癌。

 事例 家族、身寄りが無い当事者のインフォームド・コンセント。

・また、利用者と施設、利用者と職員、利用者とコミュニティ、施設とコミュニティ等のコンフリクト(摩擦)が生じることもあるが、これらを含んだ結びつきも生じる。

・ジレンマは、メゾ・マクロシステム(施設、地方自治体等)に内在する根底的な問題を明らかにするという側面もある。システムの改善への展望を開くものである。
 個人、組織にとっても、自らの内面を客観的に見つめ直す機会となる。ジレンマは、自己の探求の機会ともなる。
 意識の変革からはじまり、持続可能な実践、組織への転換、発展にも繋がりうる。


*「自己決定」を巡って
 事例:医療を拒否する人-看護や介護、福祉サービス、面接・訪問、食事・入浴の拒否を含めれば多くの事例に該当する。
・統合失調症で引きこもり、診療に来ない、拒否。入院の拒否。食べない、入浴しない。
 認知症高齢者、アルコール依存症等。
 生活困窮者支援、医療ソーシャルワークの関連する課題でもある。


*セルフネグレクト
 必要な食事をとらず、医療を拒否し、不衛生な環境で生活を続け、家族や周囲から孤立し、孤独死に至る場合がある。
 生活困窮者支援、地域福祉の今日的な問題のうち、主要なものの一つであろう。


 クライエント本人の存在を承認することから、本人が見失った自らの尊厳、いのちの価値、自尊感情があることを言動で伝え、尊重する関わりがはじまる。
 援助者として、クライエントの隣人になること、関わりを深めること。


*自己決定とクライエントの保護義務
・クライエントの自己決定が、本人に不利益、脅威を与えると予想される場合。
 事例:危機的状況であるのに、治療・サービスの拒否を自己決定するホームレス。

・危機・脅威の内容や程度の検討、クライエントの判断能力の確認、情報の有無、真の自己決定であるのかを検討する必要がある。
 第三者の権利・利益の侵害の可能性も確認する。

<考察のポイント>
・ソーシャルワーク実践で生じるジレンマが 全て倫理的なものではない。多様な要素が含まれることもある-利用者との関わりの課題、組織運営等のシステムの課題が挙げられよう。
 ジレンマが、制度的な問題であるのか。
 組織的な制約が要因になっているのか。
 ⇒それぞれ、解決の手法が異なる。
 社会福祉の全ての問題を、倫理的な問題にすり替えてしまうことは、解決から遠ざかることになる。

・社会における多様性は、既に進み、定着の段階を迎えている。
 寛容を掲げるソーシャルワーク、倫理的、理論的根拠が求められる。


*守秘義務と第三者の利益を守る義務 P126
・守秘義務は、専門職の明確な義務であるが、状況によりジレンマの要因となる。
・事例:「加害」側とピアカウンセリングの「ルール」。
 HIVのケース。

・クライエントが第三者を害する可能性に関する情報等は、守秘義務と第三者の権利や利益を守る義務が対立する。
・第三者への影響の度合いや、情報の信憑性などを考慮して対処するべきである。
・社会福祉士及び介護福祉士法 抜粋
(秘密保持義務)
第四十六条  社会福祉士又は介護福祉士は、正当な理由がなく、その業務に関して知り得た人の秘密を漏らしてはならない。社会福祉士又は介護福祉士でなくなつた後においても、同様とする。

*クライエントに対する義務と所属組織に対する義務 とのジレンマ。 P126

 テキスト事例:組織・同僚を守るため、施設の利用率向上のためのジレンマ等。
・特に、社会福祉以外の価値に基づく組織ではこれらの差異が生じる可能性が比較的高い。
・一時しのぎの対応ではなく、日頃から所属組織の価値・方針の改善を図る。

*同僚に対する義務と専門性への義務 P126



・価値・倫理は、職員間、組織との間で互いに影響を与え合うものでもある。
 ⇒対話と相互理解の必要性。ソーシャルワーカーは、媒介の役割を担う。

・個人の内面でも、価値、倫理は、せめぎあう。
例えば、専門職等としての価値、あるべき姿
 自らの価値
 組織の価値
 他の専門職の価値
 市民社会の価値

<受験対策キーワード 講義の練習問題から>
行動変容(行動療法)アプローチ

ストレングス
サレエベイ(サリービー Sallebey,D.)
「人間は困難でショッキングな人生経験を軽視したり,人生の苦悩を無視したりせず,むしろこのような試練を教訓にし,耐えていく能力である復元力を基本にしている」

コノプカ(Konopka,G.)

ジェンダー・トラック
ジェンダー・セグレゲーション

ナショナルミニマム
ノーマライゼーション
ソーシャルインクルージョン

「スティグマの対象となり,否定的な評価を受けてパワーが欠如した状態の人々」

 詳しくは、講義を参照。


ソーシャルワーカー自己覚知、自己理解方法、スーパービジョン、ワークショップとは 相談援助理論と方法 講義概要


地域福祉の理論と方法 練習問題 初級
社会福祉士・精神保健福祉士共通科目 基礎
 <この4月から学習を開始した受講生向き練習問題入門編>


問題1 企業の社会貢献活動に関する次の文章の空欄A,B,Cに該当する語句の組み合わせとして,正しいものを一つ選びなさい

 我が国で,行われている企業の社会貢献活動の形態としては,芸術文化活動を支援する< A >と,博愛精神に基づき自発的に行われる社会的活動を中心とする<  B  >に大別される。また,平成2年に日本経済団体連合会が打ち出した1%クラブ,従業員と企業が共に同額の寄付を行う<  C  >などの活動が行われ,いずれも地域社会における「企業市民」としての新しい企業のあり方を考える上で重要なものである。
     A         B          C
1 カリタス----フィランソロピ--ユナイテッドウェイ
2 メセナ-----カリタス-----ステークホルダー
3 フィランソロピー--メセナ-----ステークホルダー
4 メセナ------フィランソロピー--マッチングギフト
5 フィランソロピー--カリタス-----ユナイテッドウェイ

心理学理論と心理的支援 練習問題 初級
社会福祉士・精神保健福祉士共通科目 基礎


問題2 心理療法に関する次の文章の空欄A、B、C、に該当する語句の組み合わせとして正しいものを一つ選びなさい。
 箱庭療法は、< A >によって心理療法の技法として発展・確立された。箱庭療法では< B >にして保護された空間の中で、クライエントの奥底の眠るイメージに形を与えることに意味がある。治療者は箱庭作品の流れの中で読み取っていく< C >が必要である。
      A                B         C
1 カルフ(Kalff,D.) ―――― 制限的―――― 洞 察
2 カルフ(Kalff,D.) ―――――自 由―――― 系列的理解
3 ローエンフェルト(Lowenfeld,M.)――自 由―――― 洞 察
4 ローエンフェルト(Lowenfeld,M.)―――制限的―――― 系列的理解
5 ユング(Jung,C.)――――――――――自 由―――― 分 析

低所得者に対する支援と生活保護制度 練習問題・初級

問題3  生活保護制度の生活扶助について、次の記述の空欄AとBとCに該当する語句の組み合わせとして正しいものを一つ選びなさい。

 生活扶助は、個人単位の費用である第1類の経費(飲食費・被服費等)と(  A  )の費用である第2類の経費(光熱費・家具什器等の世帯共通費用)、各種( B )、及び一時扶助と勤労控除を中心に構成されており、原則として( C )により一か月分を世帯主又はこれに準ずる者に対して交付される。
<組み合わせ>
    A        B      C
1 世帯単位    加算    金銭給付
2 地域単位    加算    現物給付
3 家族単位    賞与    金銭給付
4 親族単位    慰労金   日用品配給
5 夫婦単位    恩賜金   現物給付

生活保護法

*解答・解説:1%クラブ、企業の社会貢献、企業ボランティア、マッチング・ギフト制度、ボランティア休暇とは
箱庭療法、ローウェンフェルト、生活扶助、経常的最低生活費、臨時的最低生活費、基準生活費とは下記をクリック



当ブログ筆者執筆の新刊
精神保健福祉援助演習(専門)第2版
精神保健福祉士シリーズ 10
福祉臨床シリーズ編集委員会 編

ISBN978-4-335-61117-9
発行日 2016/02/22 弘文堂

第8章 地域における精神保健問題(依存症と生活困窮)

2017社会福祉士国家試験過去問解説集 第26回-第28回全問完全解説 日本社会福祉士養成校協会編集 中央法規出版
ISBN978-4-8058-5338-2

 450問を選択肢ごとに詳しく解説、科目別ポイント。過去3年分の国家試験全問題を掲載。最新の制度や数値にアップデート。

貧困問題と相談援助:当ブログ筆者講演の音声記録の一部を公開中

<当ブログ筆者の論文>
当ブログ筆者の論文 「福祉施設職員のストレスケア サポーティブ研修プログラムの開発」
日本福祉教育専門学校 研究紀要第23巻1号 37頁から55頁 平成27年4月


<当ブログ筆者の論文 最新>
「福祉施設職員のメンタルヘルスとリワークの支援」
日本福祉教育専門学校 研究紀要 55頁から73頁


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第13回 敬心学園学術研究会
テーマ 「保健、医療、福祉分野における人材育成 -地域・産学との連携を中心として-」

日時:2016年6月26日(日)10時~17時
会場:日本福祉教育専門学校 高田校舎 (東京都豊島区高田 3-6-15)



*解答・解説は下記をクリック

More解答と解説 経常的最低生活費、臨時的最低生活費、基準生活費とは⇒
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相談援助の基盤と専門職 前期第7回講義レジュメ概要1
 当ブログ筆者(本校専任講師、社会福祉士)が、社会福祉士養成学科にて、2016年6月に講義            
<この記事は、ダイジェスト版と講義当日の補足。レジュメ完全版は講義にて配布。解説の詳細は講義にて>


2.相談援助における権利擁護の概念、範囲、意義 テキストP91
A.相談援助における権利擁護の概念 テキストP91
*介入のレベル(マクロ、ミクロ)
 アドボカシーとは,当事者の代弁のみならず,当事者の自己決定を援助し,利用者の権利を擁護する活動である。
 エンパワーメントによる介入、支援である。

・アドボカシーは,個人または家族に対して行われる活動であるケース・アドボカシー(パーソナル・アドボカシー)と,
 同じような問題に直面する特定の集団に対して行われるクラス・アドボカシー(class advocacy コーズ・アドボカシー)に大別される。

・アドボカシーには、担い手による分類としてセルフ・アドボカシー、シチズン・アドボカシー、リーガル・アドボカシー等がある。

*生活困窮者のアドボカシー、権利擁護の事例
 住まいを巡って、当事者の希望、交渉。

・家庭、企業、社会-権利侵害の場は異なるが、抑圧されていた当事者が、権利と自分自身、自尊感情を取り戻す取り組みとも言えよう 。
 「そのままの自分でよいのだ」と先ず自らを肯定し、次に「権利を主張してよいのだ」という権利意識を回復するための支援が、アドボカシーの実現につながっていくともいえよう。

 加えて、環境、他者、自らが縛っていたものから解放され、自分の意志で自由に動けるようになるということ。
 権利擁護は、束縛などの権利侵害から解放され、自由の回復を支援する過程とも言えよう。
 自分の生き方、ライフスタイルは自分で決める。


◎解説:セルフ・アドボカシー
 当事者が権利を自ら主張するのがセルフ・アドボカシーであり, 略 「エンパワーメント」の支援が,権利擁護においては特に重要となってくる。

◎解説:ペイシェント(患者)アドボカシー
 「患者とともに患者権利の擁護のために闘うこと」とされる。
◎患者の権利 patient's rights とは
 権利内容は,統一されてはいないが,おおむね患者の自己決定権,情報アクセス権(カルテ開示請求権等),同意権,治療拒否権,プライバシー権,苦情申立権などがある。
 医療制度に関するもの(例えば,医療サービスアクセス権)などを含む。

・自分の病気を理解する能力と自己決定 事例

<受験対策 社会福祉士等の国家試験における出題実績>
◎権利擁護者(advocate)の役割として,クライエントが資源やサービスを利用する権利を擁護し,さらには,個々のクライエントやクライエント集団に不利益をもたらすプログラムや政策を変えていくことを支援する。第16回社会福祉士国家試験出題
◎セルフ・アドボカシーにおいては,当事者自身が自ら自己変革を遂げ,直接主張し行動していくことが重要である。
◎クライエントの行為が本人や他者に害を及ぼす危険があるときには,クライエントの自己決定権にソーシャルワーカーが干渉する場合がある。
◎自立とは,経済的自立のみならず,多様性や個別性を尊重する社会の中で,必要な支援を受けつつも,主体的に生活を行うことをも意味している。第15回社会福祉士国家試験出題
◎アドボカシーを行うソーシャルワーカーは,サービス提供機関などの方針とクライエントの意向が対立する場合,クライエントの立場を優先的に考える。(第20回社会福祉士国家試験出題)
◎アドボカシーを行うソーシャルワーカーは,専門的知識と技術を用いて,クライエントを支持し,クライエントの最善の利益に向けて行動する。 (第20回)
◎ワーカーがクライエントの訴えを聴き,それを関係者に伝えてクライエントの権利を擁護する機能である。 (第21回国家試験出題)

B.相談援助における権利擁護の範囲 テキストP92
・ミクロレベルにおける権利侵害からの回復を図る権利擁護
 事例:児童虐待の、被害児童の擁護
・マクロレベルにおける権利侵害からの回復を図る権利擁護
・ソーシャルアクションとして、権利の擁護、制度の要求運動、社会資源の創設。

・権利侵害を予防する擁護活動
 予防的なソーシャルワーク実践。

*補足:ソーシャルワーク実践としての権利擁護
 権利擁護の専門的機能として,利用者の側にたって,①発見,②調整,③介入,④対決,⑤変革があげられている。
・「対決」を巡って。

*権利侵害からの回復を図るソーシャルワーク実践
・クライエントの主張を代弁し、調整、交渉が、アドボカシー実践の有効な手段である。
・調整、交渉の段階では、関係者の多様な意見、視点を尊重し合うよう促す。
 交渉によって相互理解を追求し、共通の基盤や一致点、現実的な解決策を協働でを見出す。

C.相談援助における権利擁護の意義  テキストP93
・マイノリティの不可視化-見えない人権侵害、見えない困窮-見えなくされて主流から排除された人々―周縁化。
・クライエントの権利と自尊心を取り戻し、新たな道を開く(自己実現)の働きかけ

*相談援助における契約と権利擁護 テキストP91
*権利侵害からの回復を図る権利擁護
 アドボカシーを担う人のことを、アドボケート advocateと呼ぶ。

○解説:ユニバーサルデザイン universal design
 ロナルド・メイス(Mace, R.)


○解説:バリアフリー barrier free

○解説:トータル・インスティテューション total institution
 全制的施設と訳される。社会学者ゴッフマンによる概念。

○解説:施設症 institutionalism

○解説:脱施設化 deinstitutionalization


・1968年、全米ソーシャルワーカー協会が、アドボカシーをソーシャルワークの機能の一つとして位置づけた。

*制度、事業、業務としての権利擁護
・成年後見制度
・虐待対応・予防
・日常生活自立支援事業(旧称 地域福祉権利擁護事業)

*レビー小体型認知症とは

*ピック病

*脳血管性認知症

*アルツハイマー型認知症

 記憶障害,見当識障害,失語・失行・失認などの大脳巣症状,理解力・判断力の障害が中核症状
 せん妄,抑うつ,焦燥,徘徊などのBPSD(behavioral and psychological symptoms of dementia)

 パーキンソン病,プリオン病(クロイツフェルト・ヤコブ病)

*プライマリ・ヘルスケア
 アルマアタ宣言

心理学理論と心理的支援 練習問題 中級
 社会福祉士・精神保健福祉士共通科目


問題1 心理学の基礎知識に関する次の記述のうち,正しいものを二つ選びなさい。
1 「自分はどのような人間なのか」「自分の社会的役割は何か」を確立することを,心理・社会的モラトリアムの達成という。
2 一般に,達成動機の低い人は,成功を自己の能力や努力に帰属させ,失敗を自己の努力不足に帰属させる傾向を持つ。
3 チンパンジーが天井からぶらさがったバナナを木箱を積み上げて取るような問題解決の仕方を,レスポンデント条件づけによる学習という。
4 「自分は何が分からないかが分かる」のような認知をメタ認知という。
5 学習とは,経験によって生ずる持続性のある行動の変容であり,試行錯誤,洞察,条件づけ,模倣などの理論がある。

*解答・解説:アイデンティティ、エリクソン、アイデンティティ拡散、アイデンティティ形成、
レスポンデント条件づけ、オペラント条件づけ、学習理論、行動療法、パヴロフ 記事下方をクリック


低所得者に対する支援と生活保護制度 練習問題・初級
社会福祉士・精神保健福祉士共通科目
今年4月から学習を開始した受講生向き


問題3 次の記述の空欄AとBとCに該当する語句の組み合わせとして正しいものを一つ選びなさい。
 生活保護法第8条において,保護は(  A  )の定める基準により測定した要保護者の(  B  )を基とし,そのうち,その者の金銭及び物品で満たすことのできない不足分を(  C  )程度において行うものとすると,基準及び程度の原則を示している。
<組み合わせ>
   A        B    C
1 社会保障審議会   要求  超える
2 国会        需要  超える
3 厚生労働大臣    需要  補う
4 厚生労働省     要求  補う
5 総理大臣      事情  補う

*解答・解説:生活保護の原則  申請保護の原則、基準及び程度の原則、
必要即応の原則、世帯単位の原則とは 等は 記事下方をクリック



当ブログ筆者執筆の新刊
精神保健福祉援助演習(専門)第2版
精神保健福祉士シリーズ 10
福祉臨床シリーズ編集委員会 編

ISBN978-4-335-61117-9
発行日 2016/02/22 弘文堂

第8章 地域における精神保健問題(依存症と生活困窮)

2017社会福祉士国家試験過去問解説集 第26回-第28回全問完全解説 日本社会福祉士養成校協会編集 中央法規出版
ISBN978-4-8058-5338-2

 450問を選択肢ごとに詳しく解説、科目別ポイント。過去3年分の国家試験全問題を掲載。最新の制度や数値にアップデート。

貧困問題と相談援助:当ブログ筆者講演の音声記録の一部を公開中

<当ブログ筆者の論文>
当ブログ筆者の論文 最新 「福祉施設職員のストレスケア サポーティブ研修プログラムの開発」
日本福祉教育専門学校 研究紀要第23巻1号 37頁から55頁 平成27年4月


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当ブログ記事バックナンバー 福祉施設職員研修


当ブログ筆者の出張講義 福祉施設職員研修 無料
東京都の登録講師派遣事業
「福祉施設職員のストレスケア サポーティブ研修」講座番号101

内容 介護、福祉職員のストレスへの対処や燃えつきの予防、心身の健康のセルフケアを支援する研修

「生活困窮者、生活保護受給者対象のグループワーク」講座番号93
内容 貧困、生活保護受給者対象のグループワークプログラムと留意点等を、ブログ筆者の実践や事例に基づき解説

「障害者福祉施設におけるグループワークの基礎」講座番号61
内容 福祉施設におけるグループワークのプロセス、方法、プログラム等の援助技術の基礎を解説。

「福祉施設職員の職業倫理と福祉マインド、ハラスメント予防」講座番号102
内容 福祉施設職員に求められるモラルや福祉マインドの基礎と、ハラスメントの予防を含めて解説。

 上記は当ブログ筆者が担当する研修です。
この講座は、東京都福祉保健局の委託による、福祉・介護・保育事業所対象の職場研修です。ブログ筆者等の講師が出向きます。講師謝金 無料
申込締切 平成28年5月31日
詳しくは下記をクリック
東京都社会福祉協議会登録講師派遣事業


当ブログ筆者の担当講義 相談援助の理論と方法
<実際の授業を見学しよう! リアル授業見学会 要予約>
6/15(水)・6/22(水)・6/29(水)
18:10~19:40

日本福祉教育専門学校 社会福祉士養成学科・養成科



<進路検討中の皆様>
0から福祉業界へ 個別相談あり 社会福祉士の就職 転職の実際説明会
6/23(木)18時から19時半 日本福祉教育専門学校高田校舎

 福祉経験がない方におすすめの説明会です。社会福祉士の就職や転職、仕事の実際についてお話しいたします。専門職としての就職を目指しませんか。 当ブログ筆者(社会福祉士養成学科 学科長)が、はじめての方にも分かり易く解説します。ご相談も歓迎。参加無料

お問い合わせ 日本福祉教育専門学校 電話:0120-166-255
日本福祉教育専門学校本校舎は高田馬場駅から徒歩1分
新宿区高田馬場2-16-3



<テレビ番組紹介 NNNドキュメント 日テレ>
孤独に苦しめられる人たち
SOSを出せないあなたへ
2016年6月5日(日) 24:55

引用「いま「助けて」と言えない働き盛りが増えているといわれています。悩みは千差万別、でもSOSが出せない共通の理由は"孤立"にあります。"ひとり"だから解決策が見つからない"現実"。「この2,30年で、みんなひとりぼっちになった」そう話すのは、孤独を救おうと奔走する大阪・豊中市社会福祉協議会の勝部麗子氏です」 引用ここまで。

参考
コミュニティソーシャルワーカー(CSW)とは  豊中市社会福祉協議会

引用:コミュニティソーシャルワーカーの役割
 コミュニティソーシャルワーカーは、制度の狭間の問題など個別の課題に対応し、地域の課題として共有する場を設け、課題提起し、新たな支援対策を検討しています。

*主な役割
 福祉なんでも相談窓口のバックアップ
・社会的援護を要する人々への対応
・複数機関の連携による支援
・公民協働でのサポート
・地域との関係調整
 地域福祉ネットワーク会議の運営
 地域福祉計画の支援
 保育所や学校の行事のとき
 セーフティネットの体制づくり
 要援護者に対する見守り・相談

・ライフセーフティネット

*協働プロジェクト
 個別事例を通して町の課題を把握し、新たな協働や仕組みで解決の取り組みを展開しています。
 徘徊SOSメールプロジェクト
 同じ立場の人をつなぐ・・・交流会の開催
・男性家族介護者交流の集い
・若い家族介護者の交流会
・広汎性発達障害者の家族交流会・・・自主グループ化「一歩の会」
・高次脳機能障害者の家族交流会・・・自主グループ化「アンダンテ」
 団塊塾とよなか…団塊世代の地域デビューをめざして
 ひとり暮らし高齢者支援方策検討委員会 ⇒ 安心生活創造事業へ
 外国人のためのボランティアガイド作成 など

引用ここまで

*解答・解説 下記をクリック

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相談援助の基盤と専門職 前期第5回講義レジュメ概要1
 当ブログ筆者(本校専任講師、社会福祉士)が、社会福祉士養成学科にて、2016年5月に講義            
<この記事は、ダイジェスト版と講義当日の補足。レジュメ完全版は講義にて配布。解説の詳細は講義にて>


2.利用者を大切にする相談援助のために テキストP64
・ソーシャルワークは、その価値に基づく専門的技術である。また、専門職各自の価値の内在化と、価値を基盤とする言動と実践、姿勢が求められる。その基礎となる概念を整理する。
◎「無差別平等」,「秘密保持」,「自己決定の尊重」は,社会福祉援助活動に限らず,他の専門職にも共通して取り上げられることの多い重要な倫理項目といえる。
・ソーシャルワーカー社会福祉士は、これらを護るというミッションを持つ専門職とも言えよう。
 その技術に、内面に宿っていなければならないもの=内在化の必要性。


・国際ソーシャルワーカー連盟の定義からは、人権尊重と社会正義がソーシャルワークの原理であると掲げられている。
A.人権尊重  テキストP64
・人権とは、人が生まれながらに当然に有する権利とされるもの。たんに人権,あるいは基本的人権ともいう。
・人権の固有性-全ての人は人間としての権利を持つ
・人権の不可侵性-公権力に侵害・制限されない
・人権の普遍性-全ての人々と共有できるもの

・社会のなかの差別(例:ホームレス、生活困窮者、非正規労働者、精神障害者等)、経済等の格差(子どもの貧困)、慣行(地域社会)等により、この3点の特性は脅かされる。
 事例によっては、社会問題化する場合もある。マクロの側面。
 しかし、社会的コンフリクトは、相互理解、関係構築への可能性も含む。
・ソーシャルワーカーとその実践には、差別の緩和、解消を目指し、マイノリティのいのちと権利を護り、理解を拡げる使命がある。
 ミクロの側面-事例における関係者全ての人権を守ることが出来るのか?

・人権の尊重が、ソーシャルワークの志向性として重要な位置付けである
-実践に活かすために、多面的な視点と理解が必要不可欠となる。当事者と共感的に交流することから。
⇒関係者それぞれの視点で考えること-多様な捉え方を知り、理解し、受容する。


*「社会福祉士の倫理綱領」価値と原則  テキストP65
 「社会福祉士は、すべての人間を、出自、人種、性別、年齢、身体的精神的状況、宗教的文化的背景、社会的地位、経済状況等の違いにかかわらず、かけがえのない存在として尊重する」

<補足>
・「すべて人間は、生まれながらにして自由であり、尊厳と権利において平等である」とした「世界人権宣言」(1948年国際連合第3回総会で採択) 略 講義にて解説
 国際障害者年」とそれに続く「国連・障害者の10年」を通して世界的に広まった「ノーマライゼーション」の思想が、「生活の質quality of life、QOL」 略 講義にて解説
・教育における保障
 民主主義の根幹

・差別、人権侵害に反対することは、ソーシャルワークの昔も今も変わらぬ使命、日々、実践していく。

B.社会正義 テキストP65
・社会正義とは 略  社会的公正とも同義。

(倫理綱領)
「(社会正義)社会福祉士は、差別、貧困、抑圧、排除、暴力、環境破壊などの無い、自由、平等、共生に基づく社会正義の実現をめざす。
 (貢献)社会福祉士は、人間の尊厳の尊重と社会正義の実現に貢献する。」

*人権の尊重、社会正義の実現に重要な事柄
・ソーシャルワーカーは、人々を差別、貧困、抑圧、排除、暴力等から解放するための実践を行なう専門職である。問題意識と実行力が求められる。 
例 貧困による心身の健康、逃避(薬物、飲酒、ギャンブル)、犯罪、暴力の世代間連鎖といった問題がある。
 貧困問題とその関連領域=フォーマルとインフォーマル(労働、犯罪、薬物等)への関心の必要性。
 領域ごとの専門知識(理論と実践知)の深化が必要である。
 社会問題への関心と理解を深めること、当事者との交流等も有効である。

・社会正義の実現のため、ミクロ・メゾ・マクロ領域において、人と環境の問題を対象に、ソーシャルワークの方法・メソッドを用いる。

・社会の合意形成-相互扶助

*補足:正義
 アリストテレス
 配分的正義と矯正的(整調的)正義
 自然的正義と人為的正義

確認小テスト キーワード 講義にて解説
アドボカシー  権利擁護
精神保健福祉士法  精神科ソーシャルワーカー
社会福祉援助技術  ソーシャルワーク
社会福祉士及び介護福祉士法  名称独占資格、業務独占
「信用失墜行為の禁止」や「秘密保持(守秘)義務」


ストレングス、人間関係支援、ソーシャルワーク人間観、マターナルディプリベーション 相談援助理論講義
 相談援助の理論と方法 前期第5回講義レジュメ概要 社会福祉士養成科にて

現代社会と福祉 練習問題 初級
社会福祉士・精神保健福祉士共通科目
 今年4月から学習を開始した受講生向き 練習問題基礎


問題2 次の文章の空欄A、B、Cに該当する語句の組み合わせとして正しいものを一つ選びなさい。
 1601年、「<  A  >救貧法」と称せられる、救貧立法の集大成がなされ、17世紀を通じて< B  >の救貧行政の基本法となった。教区を救貧行政の単位とし,治安判事の監督のもとで,貧民監督官が貧民の保護・監督を行ない,その費用としての<  C  >の課税・徴収を行った。
(組み合わせ)
   A        B       C
1 エリザベス    イギリス    救貧税
2 チャーチル    フランス    消費税
3 カルロス     スペイン    所得税
4 チャールズ    ポルトガル   人頭税
5 ビスマルク    プロイセン   酒税

*解答・解説:救貧制度、救貧法、ワークハウス、ワークハウス・テスト法、ギルバート法とは 記事下方をクリック

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内容 介護、福祉職員のストレスへの対処や燃えつきの予防、心身の健康のセルフケアを支援する研修

「生活困窮者、生活保護受給者対象のグループワーク」講座番号93
内容 貧困、生活保護受給者対象のグループワークプログラムと留意点等を、ブログ筆者の実践や事例に基づき解説

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<当ブログ筆者の論文>
当ブログ筆者の論文 最新 「福祉施設職員のストレスケア サポーティブ研修プログラムの開発」
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第8章 地域における精神保健問題(依存症と生活困窮)

2017社会福祉士国家試験過去問解説集 第26回-第28回全問完全解説 日本社会福祉士養成校協会編集 中央法規出版
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 相談援助専門職の国家資格である社会福祉士。その仕事内容の実際や、就職先、待遇などを当ブログ筆者(社会福祉士養成学科 学科長)が、はじめての方にも分かり易く解説します。専門職としての就職を目指してみませんか。
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More*解答・解説 救貧法、ワークハウス、ワークハウス・テスト法、ギルバート法とは
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相談援助の基盤と専門職 前期第3回講義レジュメ概要
 当ブログ筆者(本校専任講師、社会福祉士)が、社会福祉士養成学科にて、2016/4/27・28に講義            
<この記事は、ダイジェスト版と講義当日の補足。レジュメ完全版は講義にて配布。解説の詳細は講義にて>


2.ソーシャルワークの国際定義 2000年定義
・ソーシャルワーカーは、ミクロ=個別事例の問題解決から、マクロ=関連制度や社会問題の改善を促進する専門職である。

1 国際ソーシャルワーカー連盟の定義 2000年  テキストP38
*概要:国際ソーシャルワーカー連盟の定義(2000年定義)
・2000年7月27日、モントリオールにおける国際ソーシャルワーカー連盟(International Federation of Social Workers,IFSW)総会において採択された。
 国際ソーシャルワーカー連盟の定義は、利用者個人の問題の解決を、それを生み出す社会構造との関わりで考える視点をもたらし、解決するには積極的に、その原因となっている社会構造を変革し社会的不正義に挑戦することを示している。

*国際ソーシャルワーカー連盟の「ソーシャルワークの定義」(2000年定義) テキストP38
 「ソーシャルワーク専門職は、人間の福利(ウェルビーイング)の増進を目指して、社会の変革を進め人間関係における問題解決を図り、人びとのエンパワメントと解放を促していく。ソーシャルワークは、人間の行動と社会のシステムに関する理論を利用して、人びとがその環境と相互に影響し合う接点に介入する。人権と社会正義の原理は、ソーシャルワークの拠り所とする基盤である」。

・解説 テキストP39
 様ざまな形態をもって行われるソーシャルワークは、人びととその環境の間の多様で複雑な相互作用に働きかける。その使命は、すべての人びとが、彼らのもつ可能性を十分に発展させ、その生活を豊かなものにし、かつ、機能不全を防ぐことができるようにすることである。
 専門職としてのソーシャルワークが、焦点を置くのは、問題解決と変革である。従ってこの意味で、ソーシャルワーカーは、社会においての、かつ、ソーシャルワーカーが支援する個人、家族、コニュニティの人びとの生活にとっての、変革をもたらす仲介者である。
 ソーシャルワークとは、価値、理論、および実践が相互に関連しあうシステムである。

*解説:エンパワーメント( エンパワメント) empowerment
 エンパワメント・アプローチでは,クライエント自身が,問題解決に必要な知識やスキルを習得することを支援する。
 エンパワメントの概念は,1970年代のアメリカの公民権運動において,バーバラ・ソロモン(Solomon,B.)が『黒人のエンパワメント』を刊行したのを契機に,「スティグマの対象となり,否定的な評価を受けてパワーが欠如した状態の人々」に注目したことに始まる。
 パワーの脆弱化,無力化をディスエンパワーメント(disempowerment),パワーの欠如状態をパワーレスネス(powerlessness)(あるいはパワーレスな状態) 略
 ソロモン(Solomon, B.)の著書『黒人のエンパワーメント』(1976) 略

 エンパワメント、自分の価値が認められない経験-自己の存在、価値の否定は、力、気力を奪うものである。
 先ず、それぞれの尊さ、ありのままの強さ、可能性を伝えることからアプローチははじまる。


*解説:スティグマ stigma
 Goffman, E., Stigma, Penguin Books, 1963(石黒毅訳『スティグマの社会学』せりか書房, 1984) 略
・講義の補足:スティグマを考える-「危険、暴力的」等といった烙印、自他による烙印に支配された生き方を克服していく。
 ソーシャルワークの支援の課題の一つである。


<国際定義 2000年 補足>
 つまり、人間の福利(ウェルビーイング)と社会の変革を進め,人びとのエンパワメントと解放を促していくことが,国際ソーシャルワーカー連盟の「ソーシャルワークの定義」(2000年)で唱えられている。

①人間の福利(ウェルビーイング)の増進を目指す
 ウェルビーイングとは人間として良好・快適な状態(身体・精神・社会・行動)が続いていることを指し、人権の尊重と自己実現、最大限の可能性の追求が主題となる。略
 ウェルビーイング(well-being)とは、国際連合などの国際機関や欧米諸国では,「積極的に人権を尊重し,自己実現を保障する」概念として定着してきている。

講義の補足:福利・安寧・満足・幸福は、“人によって異なる”ものである(ある意味)。
・「意義のある人生」、しかし意義が自身では見いだせない人々もいる(特に貧困領域支援の課題 )
 意義が見いだせない=虚しい人生とも言えよう。
 意義の有無は、誰が判断するのかという課題もある。
 これらの人生の意義に対する支援が必要な人々とは。根源的なものの安定が心にあるか。


*自己実現
・自己に潜在する素質や能力、可能性などを最大限に発展・拡充させ、より完全な自己、自分がなりえるものを実現してゆくこと。生の拡充。
⇒ これらをアセスメントにおける課題の分析や、エンパワメントによる介入の基盤とする。
 今、なにができるかよりも、どうなりたいかが重要である。
・自己実現、ありのままの自分を阻むもの-不寛容な社会からの圧力も考えなければならないだろう。

②社会の変革を進める
 利用者個人の問題を社会構造との関わりで考える視点が必要である。また、個々の問題を解決するため、原因となっている社会構造・問題の変革や、社会的不正義(差別・不平等など)に立ち向かう姿勢が必要となる。
⇒ 個別事例の問題の根本的解決を目指す。
 マクロ領域のソーシャルワーク実践の必要性。ソーシャルワークはミクロの問題解決のみではない。
・マイノリティの問題の根本的解決とは。
・リッチモンドによる、「社会改良の小売的方法」


*社会の変革
 暗いと不満を言うだけではなく、先ず身近なところでたいまつをかざすこと。グローバルに考え、ローカルで実践するという姿勢。

*解説:マイノリティとは minority  略
・マイノリティの当事者が、自らのために社会を変革し、新たなシステムを創るためには、この変革、解放のプロセスには、自らが主体となり成就するという、主体性が必要となる。当事者主体の活動により、更なる力の獲得が図られる。
 マイノリティの解放は、マイノリティの仕事でなければならない。援助者は、リーダーではなく、共にあって共に苦しみ、泣き、笑う者、隣人となる。セツルメントの歴史から学ぶ。
 また、ソーシャルワークは、マジョリティとの架け橋、媒介となる。そして、マジョリティをも、抑圧から解放する働きである。


*法制度、サービス運用方法の変革
・ソーシャルワークは、クライエント重視(主導)の姿勢を原則とする。
 制度にクライエントを適応させるかのようなマネジメントでは本末転倒である。ここを間違えるならば、ソーシャルワークの根本が揺らぐ。
 ソーシャルワークは、ニーズ主体の実践である。


・個別の援助と社会変革-ミクロもマクロも
・マクロソーシャルワーク、ソーシャルアクションの必要性が今日も問われている。
 例:従来のホームレス支援活動=野宿労働者「労働と福祉の狭間」である。


*解説:セーフティネットとは 略

③人間関係における問題解決を図る
・人間関係上の問題解決(家族と社会)と、そのためのエンパワメントの視点の必要性。
・社会的孤立(人間関係の貧困)。脆弱性。
 昨今、様々な職業でコミュニケーション能力が求められているが。
・人間関係の困難-具体的には、グループワークで、新たな経験、新たな人間関係等の機会と場所を提供するソーシャルワーク。


*家族における人間関係の問題解決を図る
 家族の多様な問題(ルール、役割、コミュニケーション、虐待、貧困、過去、未来等)の解決・緩和を図る。
 家族問題は、昔も今もソーシャルワークの重要なテーマである。児童虐待、DV、高齢者虐待等の顕在化された問題もある。


*家族問題 自己覚知が重要である
 家族を捉えるとき、誰の立場で考えるのか?全員に共感すること。
 的確な分離・保護・新たな家庭・再統合と再生、中立による関係の調整が求められる場合が多い。
 援助者は、自己の痛みの記憶、感情に振り回されてはいけない。しかし、痛みを抱えたまま生きて、実践していく。


*解説:システム

*家族システム理論
 
 家族システムの理論は,症状や問題を持った人に対処する場合,家族成員は相互に関連しあっていて切り離しては理解できないという視点に立つ。したがって,家族は単に問題解決の協力者ではなく,問題を持っていないと思われる家族成員も含めて対象となる。

*利用している機関における人間関係の問題解決を図る
 関係者と対象者との相互理解を、集団の相互扶助を促進する。
 調整の必要性。

*地域における人間関係の問題解決を図る
 排除、葛藤・摩擦(コンフリクト)の仲介(媒介)者となり、調和を図る。
・地域への働きかけー共生、ノーマライゼーション、相互扶助、共同等の価値を伝えていく 。
 手を差し伸べ合う共同体を目指すコミュニティワーク。違いを超えて共生するコミュニティづくり。
・弱さと痛みを分かち合う共同体を目指して。
 人間は弱さ、痛み、病をそれぞれが持つ。
 例えば、疾患であり、障害(スティグマ)、過去、高齢、自尊感情の欠如等である。
 人間の醜悪さ-他者の弱さにつけこんで利益を得ることも社会では起きている-ハイエナのように。
 人間に宿る良心、善、愛情-弱さ、痛みを分かち合い、支えあって生きることも出来る。
 排除や搾取ではなく、調和と相互扶助をもたらす-福祉専門職の役割がここにある。私たちの望みもここにある。
 共生のコミュニティや、セルフヘルプグループとは、弱さと痛みを共有するコミュニティでもある。


④人びとのエンパワメントと解放を促す
 不利益・不公正な状況からの解放を促進するためのエンパワーメント。
・社会的包摂(ソーシャルインクルージョン)を促進する。
・不平等、不利益を被っている人びとの解放を促進する。
・人生のスタートラインの不平等-子どもの貧困。 
・エンパワメント、人間の内なる光、潜在能力・才能を引き出すこと。
 先ずはワーカーが認め、高くその光を掲げさせ、社会も気づき、認めること。

⑤人間の発達と行動、そして社会システムに関する理論を活用
 これらの理論、ソーシャルワークの専門知識を持ち、対象理解や支援の際に応用する。

⑥人びとがその環境と相互に影響し合う接点に介入
・人は環境から多大な影響を受けるが、環境を変えていく力(潜在能力)、可能性を持つ。

・問題を抱える人々と彼らを取り巻く環境、その相互・交互作用、人と環境の接点への介入。
・しかし、単純な「環境と個人」ではない
⇒ 貧困等の社会問題によって、生き方、意識等が縛られ、規定されてしまう。
・人と環境の望ましい変化を促進する介入は、多様で幅広い。


*人権と社会正義の原理は、ソーシャルワークの拠り所とする基盤である
 ソーシャルワーカーの専門職としての基盤は、人権と社会正義の原理である。人間の尊厳、生命の価値を守り、正義と公正、人々の最大限の幸福を追求する活動なのである。

相談入門講座15回 情緒障害児短期治療施設とは 生活困窮子育支援、ファミリーサポートセンター利用助成


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当ブログ筆者の論文 最新 「福祉施設職員のストレスケア サポーティブ研修プログラムの開発」
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当ブログ記事バックナンバー 福祉施設職員研修


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