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「福祉施設職員のストレスケア サポーティブ研修」講座番号85

内容 介護、福祉職員のストレスへの対処や燃えつきの予防、心身の健康のセルフケアを支援する研修
・福祉施設職員の職務ストレスに対するセルフケアの促進、その方法
・ストレッサーのチェック
・実践ストレスのセルフケアのプロセス
・ストレスから復元する力=レジリエンスを強める
・ストレッサーの自己分析 
・福祉の職場の総合的ストレス・マネジメント
・ストレス場面への対処。リラクゼーションの方法
・援助者のエモーショナル・リテラシーの向上 感情のコントロール
・福祉施設職員の実務上の対策、専門職としての成長へ
・職員のメンタルヘルス ストレングス
・実践ストレスを成長に繋げていくために。
・チームリーダーによるサポーティブな職場のファシリテーション 等

「生活困窮者、生活保護受給者対象のグループワーク」講座番号79
内容 貧困、生活保護受給者対象のグループワークプログラムと留意点等を、ブログ筆者の実践や事例に基づき解説

「障害者福祉施設におけるグループワークの基礎」講座番号52
内容 福祉施設におけるグループワークのプロセス、方法、プログラム等の援助技術の基礎を解説。 後述

「福祉施設職員の職業倫理、ハラスメント予防」講座番号86
内容 福祉施設職員に求められるモラルや福祉マインドの基礎と、ハラスメントの予防を含めて解説。

 上記はブログ筆者 関屋光泰が担当する研修です。
この講座は、東京都福祉保健局の委託による、福祉・介護・保育事業所対象の職場研修です。ブログ筆者等の講師が出向きます。講師謝金 無料
申込締切日平成28年9月23日(金)必着

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福祉施設職員のメンタルヘルスの支援 職員のストレスマネジメントと施設のリスクマネジメント 当ブログ筆者の論文 抜粋 リンク

<事業所に対する育成支援事業 登録講師派遣事業 東京都>
 障害者福祉施設におけるグループワークの基礎 研修 抜粋


 講師のグループワーク実践事例から
 生活保護受給、精神障害者対象のグループワーク、精神科デイケアにおけるプログラム。


<1.グループワーク 概要>
①グループワークが活用されている領域

・社会福祉施設等の利用者を対象に、人間関係調整やコミュニケーション、生活意欲の向上などのために展開されている。
・病気の治療、リハビリテーションの一環としての、病院,保健所などにおいて展開される当事者や家族へのグループワークもある。
 社会生活への適応、自立のトレーニングを目的にしたグループワークは、矯正・治療施設でも活用されている。

②グループワークの概要
・グループによる意図的なプログラム活動やグループ内外の相互作用を活用して、個々のメンバーの成長をめざし,個人,集団,社会のさまざまな問題への効果的な対応を支援する援助方法である。
・グループワークは、利用者に所属意識、成長、関係、新たな経験等をもたらすものである。
 ソーシャル・インクルージョン、自立支援を具体化する援助プログラムとしても有効である。
 生活困窮、社会的排除等の問題が存在する今日、社会福祉、就労支援において求められる援助方法であると言えよう。

<2.グループワークの援助媒体>
①援助者(ワーカー)とメンバー(参加者)の援助関係

・援助者の二つの立場-グループ援助の相互性
・二つの視点-メンバー個人とグループ全体を理解する
・援助者の二つの働き-グループの動きの活性化(促進)と、利用者のサポート。

・ワーカーは、可能ならしめる人(側面的な援助)
 (望ましい)変化を起こさせる人
 グループ内外の相互作用の媒介者、社会参加の拡大。

・シュワルツの「平行過程の原理」ワーカーとメンバーの役割分担。
 略 詳細は研修において。

②メンバー間の相互作用
・メンバー間の相互作用から、仲間同士の支持、問題解決の力を引き出すことが、重要な課題である。グループワークは、利用者の相互援助システムを志向する 略 詳細は研修において。
*メンバー間の相互作用の理解-グループの治療教育的力
・グループワークは、援助者が自然発生的あるいは意図的に形成されたグループの利用者の相互作用を活用し、その治療教育的力によってさまざまな目標の達成を目指す。
 しかし、グループの力は「両刃の剣」といわれる 略

③プログラム活動
1)プログラム活動の意味 

・グループワークは、「プログラム活動」を働きかけや動機づけの手段として,計画し,実践し,評価することで相互援助機能を生み出している。
・利用者は、活動を一緒にする過程で起こる相互作用によって,グループのまとまりや協力,連帯,共同などの関係をも生み出していく
⇒ 具体的には 略
 「結果」より活動の「過程」を重要視する 略

2)プログラム計画の前提 
 第1前提:どんなプログラムでも利用者のニーズが何よりも優先しなければならない。
 第2前提:プログラムはどこまでも目標達成のための手段であり,目的ではない。 
 第3前提:援助者はプログラム活動を「助ける人」であり,中心になって「やる人」ではない。

 前田ケイのプログラム活動の定義では、「グループがそのグループ目的に沿って行う,あらゆる具体的な活動を指し,その活動の計画,実行,評価などにわたる全過程を通しての活動を含む」。

3)プログラム材料 
 プログラム活動を進める際に利用されるプログラムの素材のことである。
*プログラムの種類(例)
(1)レクリエーション活動

 各種スポーツ(エアロビクス、ヨガ、ゲートボール),旅行、手芸、芸術(絵画)、音楽(鑑賞・演奏)など。
 プログラム事例 略
(2)社会参加活動
 環境(公園清掃)・リサイクル・緑化活動など。 プログラム事例 略
(3)社全体験学習活動
 プログラム事例 略
(4)訓練・自立支援活動
 調理実習、メンバーミーティング,作業(園芸)など。
(5)日常生活活動
散歩,雑談,会食など。
プログラム事例 略

4)プログラム計画の原則
*プログラムがメンバーの興味とニーズに基づいて設定されているか。
 援助者はメンバーの興味の発見に努めておかなければならない。
*メンバーの能力とレディネス(準備性)が考慮されているか。
 略 利用者の能力等に適合し,全員が参加可能で満足が得られるような活動を考慮することが大切である。

*グループワークにおけるプログラムの意義
①自由な自己表現の可能性
・自己表現の手段を豊かにし,技能を高めていくためのものとして,重要である。
身体的な表現を伴うスポーツ,手工芸などである。
②集団を安定させる機能
グループの発達と展開には,グループのまとまりと安定が必要である。
音楽や単純なルールによって設定されるゲーム,グループ独自の財産(規約,グループの名称,旗)を作り,持つことである。
③新たな集団過程を展開させる可能性
集団の展開は,グループやメンバーが新しい課題に直面し,さまざまな体験,成長させるものとして重要である。
この可能性が高いのは,他のグループと交流、グループの直面する問題についての討論などである。
④グループの組織化を要求される可能性
集団内の役割分担を必要とされる小旅行,演劇などである。


<その他、研修内容 詳細は研修において解説>
*グループワークにおける社会資源


*社会資源の活用にあたって,援助者の役割

<グループワークの展開過程> 
*準備期

 波長合わせ、グループの計画・構成、予備的な接触 
*グループの計画と組織内の合意形成
・複数の利用者のために、必要と考えられるグループをつくっていく=グループの計画である。
また、所属組織内の合意を形成し、職員からの支持を得て、支援体制を樹立する。

*グループ形成計画 グルーピングの実際
(1)利用者の構成要素
・参加メンバーの性別,年齢,学歴,結婚歴,職歴,身体的・精神的特徴,社会経済的状況などを指す。
・要素を限定した同質グループ,又は異質要素をもったグループがある。

(2)参加メンバーの募集,選択

*開放的グループか閉鎖的グループか
*波長合わせ=的確な理解と反応のための準備的行為
 利用者への波長合わせ

*開始期-契約
*グループの特徴
 円滑な開始・接近と逃避
 契約作業-グループの目標と契約(約束)の確認-
 グループの課題(目標)
 グループワークにおける援助者のコミュニケーション技術
 コミュニケーションの媒介
 グループの凝集性を促進させる技術
*グループダイナミクスと援助者
 われわれ感情、グループ規範、グループ圧力等 略

*作業期
*信頼感と凝集性の強化
*人間関係のストレッサー。グループの機能不全
・プログラムに連続性を持たせる
・個々のプログラム活動を全体のプログラム活動の展開の中で見る

*終結期

コノプカによるグループワークの14の原則
1.グループ内での個別化

 利用者個人の独自性、相違点を認識し,それにしたがって支援する
 ワーカーはグループの経験が個々の利用者にどのような効果をもたらし、一人ひとりがどのように考え、感じ、行動しているかを理解し、個別化した支援を行う。

2.グループの個別化
 多種多様のグループをそれぞれ独自のグループとして認識し,行動する
 グループワークはそれぞれグループの特徴をもって実施されている。

3.メンバーの受容
 各個人をその個人独特の長所・短所とともにありのままに受け容れる
*援助者は、共感しているという気持ちを言葉や行動で積極的に伝えていくが、積極的に自分から働きかけてこない利用者は、援助者からの働きかけを最も必要としている。

4.ワーカーとメンバーの援助関係の構築
 グループワーカーとグループメンバーとの間に意図的に援助関係を創ること

5.メンバー間の協力関係の促進
 グループメンバーの間によい協力関係ができるように支える

6.グループ過程の変更

7.参加の原則
 ワーカーは利用者が各々の能力に応じて参加できるような活動を考え、メンバー相互の交流が促進されるよう参加を促していく

8.問題解決過程へのメンバー自身の取り組み
 メンバーが問題解決の過程に参加することができるように援助すること

9.葛藤解決の原則

 メンバー自身の、またグループ内での葛藤に対して,メンバーが自分たちで解決できる方法を見出せるように導くこと。
 ワーカーは,メンバー自身やグループが持つ葛藤に気づき,それを抑圧するのではなく,必要に応じてその葛藤を表出させることが必要となる。そして,逃避することなく葛藤を直視し,主体的に取り組めるように支持しなければならない。
 メンバーにとって,ワーカーの支持がある場面で葛藤の解決方法を学べることはきわめて有意義であり,社会的成長を促進させることにつながる。

10.経験の原則
 人間関係をもつことにおいて,また、ものごとを成就することにおいて,多くの新しい経験を与えること

11.制限の原則
 制限を,各個人およびグループ全体の状況に対する評価に基づいて,巧みに用いてゆくこと
 利用者が自分や他人を脅かしたり、人間関係を破壊する行動をとったりすることがないよう保護し、利用者の自我を強化し、援助者とよりよい援助関係を保っていく。

12.プログラムの活用
 各メンバー,グループ目的および目標、評価に基づいてそれぞれの状況にふさわしいプログラムを意図的に用いていくこと

13.継続的評価
 個人およびグループ過程について継続して評価を行うこと

14.グループワーカーの自己活用
 ワーカーは暖かく,人間的に,訓練によって修得した方法にしたがって自己を活用してゆくこと
*自己を援助の道具として用いること。援助者は集団のなかで利用者と行動をともにするが、ただ集団の過程を観察するために存在するのでなく、必要な援助をするために存在する。


当ブログ筆者が報告を行います お知らせ
第46回全国社会福祉教育セミナー2016 会場 淑徳大学 「ソーシャルワーク教育の新たな発展をめざして」
分科会第4 『一般・短期養成施設や通信課程におけるソーシャルワーカー養成の現状と課題(仮)』2016年10月30日

コーディネーター: 空閑浩人(同志社大学)
発題者: 山本由紀(上智社会福祉専門学校)
     明星明美(日本福祉大学福祉経営学部 通信教育)
     関屋光泰 (日本福祉教育専門学校)
主催 日本社会福祉教育学校連盟 日本社会福祉士養成校協会 日本精神保健福祉士養成校協会



当ブログ筆者執筆の新刊
精神保健福祉援助演習(専門)第2版
精神保健福祉士シリーズ 10
福祉臨床シリーズ編集委員会 編

ISBN978-4-335-61117-9
発行日 2016/02/22 弘文堂

第8章 地域における精神保健問題 依存症と生活困窮(pp.171-178)
<概要>
 簡易宿泊所街「寿町」の精神科診療所におけるアルコール依存症と薬物依存症患者の支援の実践から、回復を図るグループワークや相談援助の課題等を考察した。
 生活保護を受給し簡易宿泊所に居住するアルコール・薬物依存症患者の回復の鍵を握るものとして、レジリアンスを挙げた。具体的には失敗を繰り返しても援助者と繋がり続け、危機を回避するための協働や、訪問やグループワーク等による社会的孤立を防ぎ、全人的な支援の持続が有効であると論じた。

平成28年度 社会福祉士・精神保健福祉士全国統一模擬試験

貧困問題と相談援助 当ブログ筆者の講演 音声記録の一部を公開中
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<当ブログ筆者の論文 1 >
関屋光泰「福祉施設職員のメンタルヘルスとリワークの支援」 2016年
日本福祉教育専門学校 研究紀要 55頁から73頁
ISSN 0919-2034

 抜粋
Ⅰ. 福祉施設職員のメンタルヘルス支援プログラム
1. 福祉施設職員ストレスケア研修の開発と実施

 筆者は、福祉施設の介護職や支援員等の職員を研修により支援するため、「福祉施設職員サポーティブ研修」として4テーマのプログラムを、東京都福祉保健局による「事業所に対する育成支援事業 登録講師派遣事業」における研修として立案し、講師として実施した。
 この事業は、筆者を含む登録講師、つまり都内の社会福祉士、介護福祉士及び精神保健福祉士養成施設の教員等を、小・中規模の福祉施設の要望に応じて派遣し、個々の施設の課題に合わせ、専門的・実践的な研修を行うものであり、東京都社会福祉協議会が東京都から委託を受けて実施している。
 筆者が開発し実施した4テーマの研修とは、次のものである。
 「福祉施設職員のストレスケア研修」とは、職員の実践ストレスへの対処や燃えつき・慢性疲労の予防、メンタルヘルスのセルフケアを支援するプログラムである。現場の職員のケアと成長の促進を図る一連の研修の中核である。
 「福祉施設職員の職業倫理 ハラスメント予防」は、職員に求められる倫理やマインドの基礎と、ハラスメントの予防を事例等も踏まえながら解説する研修である。倫理を教条的に講義するのではなく、各施設の現実に沿いながらも倫理を共有し実践することを目指していく。職員の価値の部分を担う、研修の根幹部分である。
 略
 これらの筆者による研修は、都内の高齢者福祉施設及び障害者福祉施設の41箇所で研修を実施した。これらの研修は、介護職員、生活支援員、相談員、看護師、保育士、ケアマネージャー、施設長等の管理職等の合計711名が受講した。

*福祉施設のリスクマネジメントと職員のストレスマネジメント 
 研修プログラムの目的は、介護職員や支援員等の福祉施設職員の質の高い実践の持続を支援し、より良い働き方、生き方の拡充を促進するためである。
 当然ではあるが、個々の職員のメンタルヘルスの不調、混乱は、支援の実践に影響する。福祉施設全体にとっても、職務上のストレス、慢性疲労・燃えつき等によって実践が困難になり、更に休職し復職出来ない職員を生じて、職員の人員不足を招くことは、支援の質の低下や事故に繋がる可能性に直結する。
 職員のメンタルヘルス支援策、施設としてのストレス・マネジメントは、リスク・マネジメントでもある。もし職員の心身の健康の維持と、実践と職員の生活の拡充を促進するならば、良い福祉施設、良いサービスという実を結ぶ。つまり、福祉施設においては、事業の根幹は人にある
 筆者の研修は、離職を防ぐメンタルヘルス対策のみならず、施設と職員の成長、サポーティブな職場づくりをも視野に入れ、開発した。東京都の研修事業として機会を得て、各施設において実施し、現場からのフィードバックを活かし、プログラムの更なる改善を図ってきた。

2.職員の「いきなり退職」-施設共通の痛み
 研修の反応として、多くの福祉施設において語られた共通の問題とは、職員の突然の退職であった。職員のメンタルヘルスが密接に関わる「いきなり退職」は、現場を去る側には逃避の罪悪感を、残される職員には自責を、組織には人材確保の困難をもたらす。当然ではあるが、「いきなり退職」はメンタルヘルスの問題のみならず、複合的な要因が顕れたものであり、多様な側面がある。
 略
 また研修においては、慢性疲労や、職務上の困難を抱える職員をどのように支えていくべきかという課題が挙げられた。特に、メンタルヘルス領域の要因があり、休職中の職員のリワークをどのように進めていくべきかという課題が目立った。


(2)福祉施設職員間の人間関係の問題
 本研修におけるフィードバックからも、施設職員の人間関係における困難が明らかになった。福祉施設における支援は、多様な職種の職員のチームケアによって提供されているのであるから、職員間の人間関係に障壁があるならば、利用者にも働く職員にも影響が大きいことは言うまでもない。
 なぜ、職員間の人間関係には困難が生じるのか。それは、職員個人や組織としての実践の成果の不可視性等の要因によって、自己効用感の減退、無力感等の実践の不全感、否認とも言える感情と、苛立ちなどを含む否定的な感情が、職員の人間関係のなかで噴出されることが一つの要因である。つまり、実践における根源的な問題や、日常的な困難に直面したときの感情を、職員の人間関係の葛藤へと置き換えている。
 ここでは、実践の現実的な問題を、職員間の陰口という形態ではなく、これら否定的な感情の気付きの促進を起点として、感情を整理し、根源的な問題も見出し、改善への取り組みも検討する必要がある。これらを建設的に表現し合い、職員チームとして分析するワークショップ等の形態で、後述する外部者、コンサルタントがチームを支える必要があると考えられる。

(3)コンサルテーションの必要性
 福祉施設職員にとって、セルフケアや職員チーム内外のサポートネットワークによって、実践に踏みとどまっている。しかし、先述の図2の痛みが耐え切れない程になるか、頼りにしていた先輩等、燃えつきのストッパーが配置転換などによって拠り所を失うことによって、危機を迎える。休職によって回復を図るか、職務の課題に無関心になり、諦めや無力感の殻に閉じこもる。
 略
 コンサルタントが支えることによって、現場の職員がより良い実践を望むなかで、各自の能力を引き出し、適材適所で活かす組織マネジメントの促進が求められている。

(4)共通の痛みを緩和する-感情労働
 一人の職員にとっての困難、痛みは、他の職員にとっても同様に困難を生じていると考えられる。何が今の実践のなかで最も困難でストレスを生じているのか、その共通点を見出し、具体的な対策を立案しなければならない。例えば、職員が自身の直面している困難と感情を表現できず沈黙を強いられている状況は、改善を働きかける。また、実践の中で自己の存在価値、意味を見出せない、もしくは自らの仕事や立場に対して過剰な防衛をしてしまう等の問題がある。
 略
 トップダウンでも外部からの注入でもなく、後述するキャンプファイアのかたちで、現場の経験から学び、思考し、不安に対処していく。
 職員に共通する困難として、福祉施設における実践が感情労働の側面を持つことが、一つの要因である。感情労働とは、自分の深層もしくは表層の感情をコントロールし、利用者に適応した態度と言葉、表情、振舞い、配慮等で対応することにより、報酬を得る労働のことである。
 ホックシールドによれば「この労働を行う人は、自分の感情を誘発したり抑圧したりしながら、相手のなかに適切な精神状態をつくり出すために、自分の外見を維持しなければならない。この種の労働は精神と感情の協調を要請し、ひいては、人格にとって深くかつ必須のものとして私たちが重んじている自己の源泉もしばしば使いこむ。例えば、利用者の態度や感情がどのようなものであっても、職員側は受容的な態度と対応、配慮をするための、自身の感情の統制である。
 しかし、職員も感情を持つ人間であり、自らの感情を統制し、時に操作、規制することには限界がある。加えて、職務の忙しさによって時間と精神的なゆとりが減少すると、感情労働の切り詰めや、わりきりが行わざるを得ない。「労働者は、自分がまったくコントロールできないような膨大な数の人々に対して深層演技をするように要求されると、守りの姿勢をとる。この状況で自尊の意識を守り抜く唯一の方策は、その仕事を『幻想作り』として定義し、仕事から自己を引き離し、軽く考え、真剣にならないようにすることである」。
 総じて、福祉施設職員を含む社会福祉、介護、看護等の対人援助領域全般が、感情労働としての側面も持つ。深層演技は、職員の情緒への負担、疲労の蓄積に繋がり、その限界から情緒が摩滅するならば、実践の質に影響が生じる。
 求められているのは、感情労働の疲労等を表現し合い、職員チームとして支え合うことである。

 略
 研修において出会うことが出来た援助者の方々は、他者の痛みに真摯に向き合い、専門職として寄り添いながら支援する上で、慢性的な心身の疲労感、痛みを抱えていることが多かった。福祉施設職員が、利用者のために献身的に実践を続けているのに、自らの心身の健康を維持できない、職員の痛みを支える人は誰もいないということでは、質の高い支援の継続が危ぶまれる。
 また、ワーク・ライフ・バランスを欠き、援助者が自らの家族問題や親密な人間関係における問題が生じることも、援助者自身のサポートネットワークを損ないかねない。援助者の過度の献身性、実践にだけのめり込むことは、脆弱性をもたらす場合もあると言えよう。利用者にとっても、福祉施設という組織にとっても、援助者とその実践の持続可能性が求められている。
 今、援助者を支援しその痛みを緩和するプログラムが切実に求められている。
 総じて、福祉施設職員の痛みに応え、現場の様々なニーズ、声を活かす研修と専門職教育が求められている。
また、研修のフィードバックから、リワーク支援プログラムの実施を現場が求めていると言えよう。
 <以上、論文からの抜粋>

参考文献の一部
 A.R. ホックシールド著,石川准,室伏亜希訳『管理される心─感情が商品になるとき』世界思想社,2000年
 ドナ C アギュララ著,小松源助,荒川義子訳『危機介入の理論と実際 医療・看護・福祉のために』川島書店,1997年
 アントン・オブホルツァー,ヴェガ・ザジェ・ロバーツ編,武井麻子監訳『組織のストレスとコンサルテーション 対人援助サービスと職場の無意識』金剛出版,2014年


<当ブログ筆者の論文 2 >
当ブログ筆者の論文 関屋光泰「福祉施設職員のストレスケア サポーティブ研修プログラムの開発」
日本福祉教育専門学校 研究紀要第23巻1号 37頁から55頁 平成27年4月
ISSN 0919-2034

*福祉施設職員のストレスケア サポーティブ研修の主旨
・福祉施設職員の職務ストレスに対するセルフケアの促進、その方法
・ストレッサーのチェック
・実践ストレスのセルフケアのプロセス
・ストレスから復元する力=レジリエンスを強める
・ストレッサーの自己分析 
・福祉の職場の総合的ストレス・マネジメント
・ストレス場面への対処。リラクゼーションの方法
・援助者のエモーショナル・リテラシーの向上 感情のコントロール
・福祉施設職員の実務上の対策、専門職としての成長へ
・職員のメンタルヘルス ストレングスと自己への語りかけ
・実践ストレスを成長に繋げていくために。語り合いの力
・チームリーダーによるサポーティブな職場のファシリテーション 等

当ブログ筆者執筆の新刊 1
精神保健福祉援助演習(専門)第2版
精神保健福祉士シリーズ 10
福祉臨床シリーズ編集委員会 編

ISBN978-4-335-61117-9
発行日 2016/02/22 弘文堂

第8章 地域における精神保健問題 依存症と生活困窮(pp.171-178)
<概要>
 簡易宿泊所街「寿町」の精神科診療所におけるアルコール依存症と薬物依存症患者の支援の実践から、回復を図るグループワークや相談援助の課題等を考察した。
 生活保護を受給し簡易宿泊所に居住するアルコール・薬物依存症患者の回復の鍵を握るものとして、レジリアンスを挙げた。具体的には失敗を繰り返しても援助者と繋がり続け、危機を回避するための協働や、訪問やグループワーク等による社会的孤立を防ぎ、全人的な支援の持続が有効であると論じた。


関屋光泰(当ブログ筆者)の業績一覧 主要なもの>
(学術論文)
1.簡易宿泊所街における民間支援活動と支援者のあり方について
 単著
 平成21年3月 (修士論文 明治学院大学大学院 社会学研究科 社会福祉学専攻)

2.貧困・社会的排除とホームレス女性についての一考察 単著
 平成20年3月 『Socially』第16号 明治学院大学社会学・社会福祉学会

3.「日本型」社会福祉の源流をもとめて-小河滋次郎著「社会事業と方面委員制度」を読む- (査読付き)共著
 平成20年3月 『社会福祉学』第32号 明治学院大学大学院 社会学研究科社会福祉学専攻

4.簡易宿泊所街における民間支援活動と支援者のあり方について一横浜寿町における民間支援活動をめぐって- (査読付き)単著
 平成22年3月 『社会福祉学』第34号 明治学院大学大学院 社会学研究科社会福祉学専攻(pp.53-56)

5.簡易宿泊所街・横浜寿町地域における民間支援活動-歴史的経緯の概要-
 (査読付き)単著
 平成22年5月 『研究紀要』第18巻第1号 学校法人敬心学園 日本福祉教育専門学校 福祉文化研究所
 (pp.39-48) (ISSN 0919-2034)

6.簡易宿泊所街・寿町における、生活保護受給者等を対象とする精神科デイケア-開始段階の実践に関する考察 (査読付き)単著
 平成24年『研究紀要』第20巻第1号,学校法人敬心学園日本福祉教育専門学校福祉文化研究所
 (pp.35-48) (ISSN 0919-2034)

7.生活保護受給者を対象としたグループワーク -ドヤ街「寿町」における実践報告と考察-
 (査読付き)単著
 平成25年4月 『研究紀要』第21巻第1号,日本福祉教育専門学校福祉文化研究所
 (pp.39-52)(ISSN 0919-2034)

8.福祉専門職への転職と実践を支えるアクティブ・ラーニング (査読付き)単著
 平成26年4月 『研究紀要』第22巻第1号,日本福祉教育専門学校福祉文化研究所
 (pp.17-36)(ISSN 0919-2034)

(以下は、実践報告等)
9.『名古屋<笹島>野宿者聞き取り報告書』 共著

第一章 第三節 「仕事のない日の過ごし方」
平成7年10月 笹島の現状を明らかにする会
(pp.62-65)

10.野宿者の人々と共に創る演劇 単著
平成11年12月『Shelter-less』 (通号4),現代企画室 
(pp.71-76) (ISBN 4-7738-9934-4)

11.書評:冨江直子著『救貧のなかの日本近代-生存の義務-』 (査読付き)単著
 平成20年3月 『研究所年報』38号 明治学院大学社会学部付属研究所 (pp.211-213)

12.職業訓練生たち-1年目職員が感じた介護&ストレス 単著
 平成27年2月『介護人材Q&A』2015年2月号,産労総合研究所(pp.40-43)

(その他)
「第27回社会福祉士国家試験対策 ステップアップ講座テキスト」 平成26年8月
 日本福祉大学 社会福祉総合研修センターの社会福祉士国家試験対策講座のテキスト、社会福祉士全19科目、全194頁を執筆。

当ブログ筆者執筆の新刊 2
2017社会福祉士国家試験過去問解説集 第26回-第28回全問完全解説 日本社会福祉士養成校協会編集 中央法規出版
ISBN978-4-8058-5338-2


当ブログ筆者執筆の新刊 3
2017精神保健福祉士国家試験過去問解説集
一般社団法人日本社会福祉士養成校協会、一般社団法人日本精神保健福祉士養成校協会=編集中央法規出版
ISBN978-4-8058-5339-9



当ブログ筆者が報告を行います お知らせ
全国社会福祉教育セミナー2016 会場 淑徳大学 「ソーシャルワーク教育の新たな発展をめざして」
分科会第4 『一般・短期養成施設や通信課程におけるソーシャルワーカー養成の現状と課題(仮)』2016年10月30日

コーディネーター: 空閑浩人(同志社大学)
発題者: 山本由紀(上智社会福祉専門学校)
     明星明美(日本福祉大学福祉経営学部 通信教育)
     関屋光泰 (日本福祉教育専門学校)
主催 日本社会福祉教育学校連盟 日本社会福祉士養成校協会 日本精神保健福祉士養成校協会



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 下記は、当ブログ筆者(日本福祉教育専門学校社会福祉士養成学科 学科長、大学講師)が講師が担当する研修です。

「福祉施設職員のストレスケア サポーティブ研修」講座番号101

内容 介護、保育、福祉職員のストレスへの対処や燃えつきの予防、心身の健康のセルフケアを支援する研修
 ストレスケアを促進することにより、職員の退職を予防し、成長する専門職とそのチームを目指していく。
 具体的には、下記のテーマを解説
・福祉施設職員の職務ストレスに対するセルフケアの促進、その方法
・ストレッサーのチェック
・実践ストレスのセルフケアのプロセス
・ストレスから復元する力=レジリエンスを強める
・ストレッサーの自己分析 
・福祉の職場の総合的ストレス・マネジメント
・ストレス場面への対処。リラクゼーションの方法
・援助者の感情のコントロール
・福祉施設職員の実務上の対策、専門職としての成長へ
・職員のメンタルヘルス ストレングスと自己への語りかけ
・実践ストレスを成長に繋げていくために。語り合いの力
・チームリーダーによるサポーティブな職場のファシリテーション 等

*福祉施設職員のストレスケア サポーティブ研修の主旨
 この研修の機会が媒介となって、各職員のストレス対処法とその力の共有を図り、職場のストレスケアを促進するプログラムである。職員のストレスケアは、退職予防はもちろん、福祉施設の事業の安定、質の高いサービスの提供に直結する課題である。換言するならば、持続可能な実践、事業のために不可欠な課題であると言えよう。
 着手が可能なところから、職員のセルフケアの促進と現場職員の支援策、サポーティブな職場づくりを開始する必要がある。これらは単なるストレス対策のみならず、施設と職員の成長も目指すポジティブな内容も含む。

「生活困窮者、生活保護受給者対象のグループワーク」講座番号93
内容 貧困、生活保護受給者対象のグループワークプログラムと留意点等を、ブログ筆者の実践や事例に基づき解説
 具体的には、下記のテーマを解説
・社会的孤立を脱し、自立や就労の意欲の向上、生活の拡充を図る支援ーグループの活用
・作業等のプログラムによる承認の機会の創出、利用者の自信の強化、自己表現の促進
・人間関係の向上、グループづくり、コミュニケーションの媒介、繋がりの構築、トラブルの解決
・アルコール依存症等、関連する問題
・グループにおいて進めるエンパワメント、利用者の主体的な参加の促進
・相互援助の意識を高めるプログラム
・人間的成長を促進するプログラム、ポジティブな視点への転換
・危機の予防、金銭管理等の地域生活の支援
・利用者のセルフケアの向上、生き抜く技法と力の促進
・職員のチームアプローチ 等

*「生活困窮者、生活保護受給者対象のグループワーク」研修とは
・貧困問題の当事者等が、働くことや人間関係からの疎外、社会的孤立、自尊感情が持ちづらい状態から、グループワークによって生活問題の主体的な解決の促進や相互支援を目指していく。
 生活保護受給者等のグループワークの留意点として、当事者の人間関係、コミュニケーションの特性等が挙げられる。グループにおいては、これらの特性を踏まえた集団や個人への働きかけ、当事者に合ったプログラムの立案と活用が必須となる。
 具体的な課題は上記に加え、
・相互援助の意識を高めるプログラム
・グループにおいて進めるエンパワメント
・アルコール依存症からの回復、断酒の継続、ギャンブル問題
 心身の健康と日常生活の維持
 金銭管理の支援


「障害者福祉施設におけるグループワークの基礎」講座番号61
内容 福祉施設等におけるグループワークのプロセス、方法、プログラム等の援助技術の基礎を解説。
 具体的には、下記のテーマに関して解説。
・福祉施設等におけるグループワークの活用例。
 福祉施設の利用者等を対象に、人間関係の調整や、コミュニケーション、生活意欲向上などのために展開されるグループ。リハビリテーションの一環。
*グループワークの概要
・グループによる意図的なプログラム活動やグループ内外の相互作用を活用して、個々のメンバー(参加者)とグループの全人的な成長をめざし,個人,集団,社会のさまざまな問題への効果的な対応を支援する援助方法である。
 例:自他による受容と仲間づくり、自尊感情の回復へ
*スタッフとメンバー(参加者)の援助関係、相互作用の媒介者としてのスタッフ。
 グループのまとまりや相互の理解と協力,緩やかなつながり、人間関係を生み出す。
*メンバー間の相互作用を活用し、その治療教育的力によってさまざまな目標の達成を目指す。関わりなどの新たな経験を提供する。

*プログラムの種類(実例)グループワーク実践から
 プログラム計画の原則 進め方,スタッフの役割

*グループワークにおけるプログラムの意義 
①自由な自己表現の可能性
②集団を安定させる機能
③新たな集団過程を展開させる可能性
④グループの組織化
*グループワークのプロセス、進め方
 準備期、開始期、作業期、終結期
 グループの構成、リーダーシップ、波長合わせ
*グループワークの留意点

「福祉施設職員の職業倫理と福祉マインド、ハラスメント予防」講座番号102
内容 介護、保育、福祉職員に求められるモラルや福祉マインドの基礎と、ハラスメントの予防を含めて解説。
 具体的には、下記のテーマに関して解説。
・福祉施設職員の職業倫理、社会福祉の価値
・利用者・家族との専門的援助関係、配慮のある挨拶と言葉づかい、コミュニケーションスキル
・倫理的なリスクマネジメント
・虐待、権利侵害の予防
・福祉施設職員の使命、人間の尊厳、生き方、利用者の苦境・痛みの軽減、変化の可能性
・インフォームド・コンセント、自己決定の尊重
・ホリスティック・全人的な視野、利用者の多様性と個別性
・利用者の利益の最優先、利用者本位 等

*この研修では、福祉施設職員としての倫理や福祉マインドを、職場や職員のなかで共有を図っていくために、倫理と実践の課題を解説し、整理を行う。当ブログ筆者(担当講師)の実践経験等も踏まえながら、実践的、現場からの視点でハラスメント予防を考えていく。
 質の高いサービス、より良い職場と職員チームづくり、職員支援の中心として、社会福祉の価値、ミッションが必要不可欠である。
 リスク・マネジメントとしての、倫理の内在化、ハラスメント予防の促進。
 ミスとしての倫理違反や、判断ミスや失敗も起こり得る。
 燃えつきバーンアウト、慢性疲労等の状態は、適切な実践を損なってしまう要因ともなり得る。個々の職員だけの課題ではなく、職場全体の課題である。
・職業倫理と現実との往復、対話が求められる。

 上記は当ブログ筆者の 関屋光泰 が講師を担当する職員研修です。
 この講座は、東京都福祉保健局の委託による、福祉・介護・保育事業所対象の職場研修です。上記の講座は、ブログ筆者が講師として出向きます講師謝金 無料
 申込締切 平成28年5月31日
詳しくは下記をクリック
東京都社会福祉協議会登録講師派遣事業

 この事業の参加対象(次のいずれかの事業所、保育園)
(1) 利用定員のある事業所

 施設サービスの事業所は定員 110 人以下
例)特養、養護・軽費・有料老人ホーム、老人保健福祉施設、小規模多機能型居宅介護、グループホーム、施設入所支援、保育園
 在宅サービスの事業所は定員 50 人以下
 例)通所介護・リハビリ、ショートステイ、生活介護、就労継続支援
(2) 利用定員のない事業所
 1サービスあたりの利用実人員(直近 1 か月または直近3か月平均)が 110 人以下
 例)訪問介護、訪問看護
(3) 上記に定める他、東京都及び東京都社会福祉協議会が協議の上、特に支援が必要と認められる事業所

3 講師謝金・講師旅費
 無 料
※ただし、研修で使用する資料印刷等は、原則として事業所の負担となります。
5 申込締切日 平成 28 年 5 月 31 日(火)必着

【お問合せ先】東京都福祉人材センター研修室
電話 03-5800-3335



 ブログ筆者は、福祉施設の介護職や支援員等の職員を研修により支援するため、「福祉施設職員サポーティブ研修」として上記4テーマのプログラムを、東京都による「事業所に対する育成支援事業 登録講師派遣事業」における研修として立案し、講師として実施した。
 この事業は、筆者を含む登録講師、つまり都内の社会福祉士、介護福祉士及び精神保健福祉士養成施設の教員等を、小・中規模の福祉施設の要望に応じて派遣し、個々の施設の課題に合わせ、専門的・実践的な研修を行うものであり、東京都社会福祉協議会が東京都から委託を受けて実施している。
 これらの筆者による研修は、一昨年度から都内の高齢者福祉施設及び障害者福祉施設の41箇所で研修を実施した。これらの研修は、介護職員、生活支援員、相談員、看護師、保育士、ケアマネージャー、施設長等の管理職等の合計711名が受講した。

<職員の退職予防を図る研修>
 筆者の研修プログラムの目的は、介護職員や支援員等の福祉施設職員の質の高い実践の持続を支援し、より良い働き方、生き方の拡充を促進するためである。
 個々の職員のメンタルヘルスの不調、混乱は、支援の実践に影響する。福祉施設全体にとっても、職務上のストレス、慢性疲労・燃えつき 等によって実践が困難になり、更に休職し復職出来ない職員を生じて、職員の人員不足を招くことは、支援の質の低下や事故に繋がる可能性に直結する。
 職員のメンタルヘルス支援策、施設としてのストレス・マネジメントは、リスク・マネジメントでもある。もし職員の心身の健康の維持と、実践と職員の生活の拡充を促進するならば、良い福祉施設、良いサービスという実を結ぶ。つまり、福祉施設においては、事業の根幹は人にある。
 筆者の研修は、離職を防ぐメンタルヘルス対策のみならず、施設と職員の成長、サポーティブな職場づくりをも視野に入れ、開発した。東京都の研修事業として機会を得て、各施設において実施し、現場からのフィードバックを活かし、プログラムの更なる改善を図ってきた。

<福祉施設職員の方々を支えたいという願いから生まれた研修>
 サポーティブ研修プログラムの開発と、実施を決意させたものがある。それは、次のような一教員としての気掛かりである。
 筆者が、福祉専門職養成の教壇に立ち始めてから、12年が過ぎた。その間に、筆者が講師を務めた専門学校や大学、職業訓練を経て、福祉施設等の現場に送り出した社会福祉士、精神保健福祉士、介護福祉士等の卒業生たちは、援助者として働きがいを持ち続け、ワーク・ライフ・バランスを保っているだろうか。スーパービジョンや研修等によって、成長出来ているだろうか。福祉施設が直面している困難を耳にする機会があると、気に掛かる。
 全ての卒業生を含む福祉施設職員のフォローを続けることは、現実的ではない。しかし、間接的にも何らかの支えになれたらという願いから、昨年度からこのサポーティブな研修プログラムを開始した。

<当ブログ筆者の論文>
当ブログ筆者の論文 最新 「福祉施設職員のストレスケア サポーティブ研修プログラムの開発」
日本福祉教育専門学校 研究紀要第23巻1号 37頁から55頁 平成27年4月


<ブログ記事 バックナンバー>
当ブログ記事バックナンバー 福祉施設職員研修


当ブログ筆者執筆の新刊
精神保健福祉援助演習(専門)第2版
精神保健福祉士シリーズ 10
福祉臨床シリーズ編集委員会 編

ISBN978-4-335-61117-9
発行日 2016/02/22 弘文堂

第8章 地域における精神保健問題(依存症と生活困窮)

2017社会福祉士国家試験過去問解説集 第26回-第28回全問完全解説 日本社会福祉士養成校協会編集 中央法規出版
ISBN978-4-8058-5338-2

 450問を選択肢ごとに詳しく解説、科目別ポイント。過去3年分の国家試験全問題を掲載。最新の制度や数値にアップデート。

貧困問題と相談援助:当ブログ筆者講演の音声記録の一部を公開中
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本校卒業生、新入生、福祉職員等、ブログ閲覧中の皆様にお知らせ 一般公開
日本福祉教育専門学校 社会福祉士養成学科主催
ソーシャルワーク実践研究会 卒業生社会福祉士の現場報告
今回のテーマ 生活困窮者の相談事業 実践報告 
参加無料 参加申し込み不要、直接会場へ

 ソーシャルワーク実践研究会は、子ども家庭福祉、コミュニティ福祉、生活困窮者支援、医療ソーシャルワーク、障害者福祉、高齢者福祉等、毎回さまざまなテーマで、本校社会福祉士養成学科の卒業生等の社会福祉士からの実践報告、現場レポートなどを行なっています。
  また、それぞれの実践の経験からの知識を共有するディスカッションを行い、卒業生と在校生、教員、福祉職員、参加者とのネットワークの場ともなっています。
 この研究会は、社会福祉士養成学科等の本校卒業生の支援と、継続した学習の場、学生や参加者との交流のオープンな集まりです
 今回は、卒業生社会福祉士の、生活困窮者の相談事業に関しての実践報告を中心に、生活困窮者支援を考えます。 

 この3月に卒業した社会福祉士養成学科(通学1年課程)の卒業生は、病院相談室の医療ソーシャルワーカーや地域包括支援センター、福祉職公務員、社会福祉協議会、スクールソーシャルワーカー等に就職する傾向です。
 3月に卒業したばかりの卒業生の皆さんも、ぜひ気軽に参加して下さい。それ以前のOB・OGからも参加の連絡が入っています。
 また、この4月からは社会福祉士養成学科と社会福祉士養成科合わせて160名を超える新入生を迎えて、学校も学科も新たな体制のもと新年度がはじまります。
 もちろん、本校新入生の皆さんの参加も歓迎します。


 ソーシャルワーク実践研究会は、社会福祉士養成学科・養成科等の本校の学生や卒業生はもちろん、入学予定の方、現場の福祉職員の方々や社会福祉に関心をお持ちの一般の皆様の参加も歓迎です。進路検討中の方もご参加ください。
 当ブログ筆者(本校専任教員)等の教員も参加予定です。
 ブログ閲覧中の皆様、是非ご参加ください。

<実践からの知識を共有する場>
 この研究会は、卒業生、福祉職員の皆様にとって、実践におけるストレスや、戸惑い等も話せる飾らない学びと交流の場であり、ディスカッションのなかに課題解決のヒントがあるかもしれません。
 また、現場の困難を切り抜け方など、実践の経験からの知識が、参加者や教員から語られ、シェアされることもあります。
 毎回、様々な参加者が集まる肩肘張らない集いです。福祉職員の皆様も、一般の皆様もお気軽にお立ち寄り下さい
 参加申し込みは不要です。直接、会場にお越しください。

日時:2016年4月16日(土)14:30から16:00(研究会の終了予定時刻)
会場:日本福祉教育専門学校 高田校舎(旧高田馬場校舎)(1階窓口近くに使用教室を掲示します)
 JR山手線・東京メトロ東西線・西武新宿線「高田馬場駅」下車徒歩7分
 東京都豊島区高田3-6-15

参加費:無料(どなたでも参加できます、参加申し込みは不要です)

<日本福祉教育専門学校 高田馬場校舎 交通アクセス>
JR山手線・東京メトロ東西線・西武新宿線「高田馬場駅」徒歩7分
 案内図です

<お問い合わせ先> 
 学校法人敬心学園 日本福祉教育専門学校
 電話:0120-166-255


日本福祉教育専門学校 社会福祉士養成学科・養成科
*日本福祉教育専門学校 社会福祉士養成学科は、4年制大学卒業(見込)等の方々が対象の、1年制の社会福祉士の養成コースの昼間部です
電話:0120-166-255


日本福祉教育専門学校 公式チャンネル - YouTube

*社会福祉士とは
  「社会福祉士及び介護福祉士法」により定められた、相談援助、運営管理、グループワーク等、ソーシャルワークに携わる専門職の国家資格です。
 各種の相談機関、福祉行政機関、福祉施設・団体、医療機関などにおいて,専門的知識と技術をもって,福祉サービス利用者の相談援助や,グループワーク、施設の運営管理、地域福祉活動等を行なう社会福祉専門職です。
 社会福祉士は、子ども、コミュニティ、障害者、貧困、女性、高齢者、更生保護等、多岐にわたる領域で、相談援助、社会貢献等の実務を担っています。
社会福祉士及び介護福祉士法


社会福祉士国家試験合格報告会 合格者が語る受験勉強法 社会福祉士養成学科合格率84.9% 入学前講義


【MeMoカフェ】 MeMoプロジェクトとは、日本福祉教育専門学校の高田コミュニティにおける認知症ケア活動です。
次回の認知症カフェは、4月29日(祝・金)13:30から日本福祉教育専門学校高田校舎です。



貧困問題と相談援助:当ブログ筆者講演の音声記録の一部を公開中

社会福祉士受験支援講座・教員日記ブログのリニューアルを検討中 コメントを下さい 当ブログ筆者
<300万PV(アクセス)ありがとうございます。2009年3月から>

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 ブログのリニューアルを検討中 社会福祉士受験支援講座・教員日記筆者
300万PV(アクセス)ありがとうございます。2009年3月から>

 当ブログ「社会福祉士受験支援講座・教員日記」を閲覧して下さっている皆様、いつもありがとうございます。
 昨年度からはじまった、東京都の「登録講師派遣事業」による福祉施設研修においても、たくさんの職員の皆様に、このブログについて筆者に声を掛けて頂きました。やはり、社会福祉士通信課程の課題学習等で、参考にされた方が多いようです。
 2009年3月から、社会福祉士試験の受験の支援を中心とした個人ブログとして、国家試験科目の重要事項や、受験対策用練習問題の公開を続けてきました。
 これまでの300万PV(アクセス)に感謝します。
 今後も、社会福祉士受験の支援は、当ブログの起点として、可能な範囲で続けていきたいと願っております。

<社会福祉士講座と、福祉施設の援助者を支えるブログを目指して>
 今後、当ブログ筆者が更に力を入れていきたい内容としては、次のものになります。 
 当ブログ筆者の、社会福祉士養成校や大学における講義の概要や、参考資料の掲載を継続します。
 生活困窮、貧困と、これらに関連するテーマ(生活困窮と依存症等メンタルヘルス、子どもの貧困、生活保護受給者のグループワーク、コミュニティの支援活動、簡易宿泊所街など)、ソーシャルワーク実践についても継続して発信します。
 また、社会福祉士等の福祉専門職に関する情報も発信します。
 加えて、今後の当ブログのもう一つの柱として考えているのは、当ブログ筆者が講師を担当している福祉施設職員研修とその関連事項です。
 筆者による研修の中心は、 福祉施設職員のストレスケアサポーティブ研修です

 当ブログ筆者は、介護職員等の福祉施設職員を、後述の研修プログラムにより支援するため、「福祉施設職員サポーティブ研修」として4テーマのプログラムを、東京都福祉保健局による「事業所に対する育成支援事業 登録講師派遣事業」における研修として立案し、講師として実施した。この事業は、筆者を含む登録講師、都内の社会福祉士、介護福祉士等養成施設の教員を、福祉施設の要望に応じて派遣し、個々の施設の課題に合わせ、専門的・実践的な研修を行うものである。東京都社会福祉協議会が東京都から委託を受けて実施している。
 筆者が開発し実施している4テーマの研修とは、次のものである。
 「福祉施設職員のストレスケア研修」
 職員のストレスへの対処や燃えつきの予防、メンタルヘルスのセルフケアを支援するプログラムである。現場の職員を支援する一連のサポーティブ研修の中核である。
 「福祉施設職員の職業倫理 ハラスメント予防」
 職員に求められる倫理やマインドの基礎と、ハラスメントの予防を事例等も踏まえながら解説する研修である。倫理を教条的に講義するのではなく、各施設の実践の現実と往復する倫理を共有することを目指していく。職員の価値の部分を担う、研修の根幹部分である。
 また、生活困窮者支援と障害者福祉等のそれぞれの実践領域に求められる技術、知識を提供する実践的なプログラムが、次の二つである。
 「生活困窮者、生活保護受給者のグループワーク」
 貧困・生活保護受給者対象のグループワークプログラムと留意点等を、筆者の実践 や事例に基づき解説する。
 「障害者福祉施設のグループワーク」
 障害者福祉施設におけるグループワークのプロセス、方法、プログラム等の基礎を解説する。
 これらの筆者による研修は、都内の高齢者福祉施設及び障害者福祉施設の41箇所で研修を実施してきた。これらの研修は、介護職員、生活支援員、相談員、看護師、保育士、ケアマネージャー、施設長等の管理職、事務職員等が受講した。
 筆者による研修プログラムの目的は、介護職員や支援員等の福祉施設職員の質の高い実践の持続を支援し、より良い働き方、生き方の拡充を促進するためである。もし職員の心身の健康の維持と、実践と職員の生活の拡充を促進するならば、良い福祉施設、良いサービスという実を結ぶ。つまり、福祉施設においては、事業の根幹は人にある。
 筆者の研修は、離職を防ぐメンタルヘルス対策のみならず、施設と職員の成長、サポーティブな職場づくりをも視野に入れ、開発した。東京都の研修事業として機会を得て、各施設において実施し、現場からのフィードバックを活かし、プログラムの更なる改善を図ってきた。

 リニューアルの具体的な内容とは、これらブログの軸のシフト<社会福祉士養成及び現場の援助者を支えるブログへ>と、名は体を表すと言いますが、ブログの名称の変更も検討しています。
例えば、「社会福祉士受験支援講座」に、新たなキーワード等を追加などの名称のリニューアルです。
 皆様のご理解を頂けたら、幸いです。
 コメントがありましたら、下記までどうぞ。

 当ブログ筆者(社会福祉士養成校教員、大学講師、福祉施設研修講師、社会福祉士、精神保健福祉士)

<当ブログ筆者の論文 最新>
当ブログ筆者の論文 最新 「福祉施設職員のストレスケア サポーティブ研修プログラムの開発」
日本福祉教育専門学校 研究紀要第23巻1号 37頁から55頁 平成27年4月


「貧困問題と相談援助」 当ブログ筆者の講演 音声記録の一部を公開中

福祉施設職員のストレスケア研修 ブログ筆者が出張講義 東京都登録講師派遣事業 講師謝金無料

<ブログ記事 バックナンバー>
当ブログ記事バックナンバー 福祉施設職員研修


社会福祉士実習目標・実習計画記入例 モデル 相談援助実習指導 筆者の講義レジュメ2014/6/19

認知症カフェ MeMoカフェオープン レポート 会場 日本福祉教育専門学校高田校舎 次回3月26日



当ブログ筆者執筆の新刊
精神保健福祉援助演習(専門)第2版
精神保健福祉士シリーズ 10
福祉臨床シリーズ編集委員会 編
ISBN978-4-335-61117-9
発行日 2016/02/22 弘文堂
第8章 地域における精神保健問題(依存症と生活困窮)


精神保健福祉士シリーズ

社会福祉士シリーズ
 


**筆者宛てのメールはこちら**
<ご感想など、当ブログ筆者へのコメントを、このフォームから送信して下さい。匿名も可です>



<進路検討中の皆様へお知らせ>
新大学4年生向け 社会福祉士説明会 相談会
2016年3/23(水)18時から
会場:日本福祉教育専門学校 高田校舎

 社会福祉士の仕事の実際、就職先、将来性、待遇等、素朴な疑問になんでもお答えする説明会です。社会福祉士として実務20年の当ブログ筆者(専任教員)が、 社会福祉士の実際について、分かり易くお話します。当ブログ筆者への相談も歓迎です。社会福祉士などに関心をお持ちの皆様、進路模索中の方もお気軽にご参加ください。参加無料


お問い合わせ 日本福祉教育専門学校 電話:0120-166-255

*社会福祉士とは
  「社会福祉士及び介護福祉士法」により定められた、相談援助、運営管理、グループワーク等、ソーシャルワークに携わる専門職の国家資格です。
 各種の相談機関、福祉行政機関、福祉施設・団体、医療機関などにおいて,専門的知識と技術をもって,福祉サービス利用者の相談援助や,グループワーク、施設の運営管理、地域福祉活動等を行なう社会福祉専門職です。
 社会福祉士は、子ども、コミュニティ、障害者、貧困、女性、高齢者、更生保護等、多岐にわたる領域で、相談援助、社会貢献等の実務を担っています。
 社会福祉士は、様々な生きづらさ、生活問題を持った人々を相談やグループワーク等によって支える、人間支援の専門職です。自分らしさと優しさを活かしながら働ける、職業として社会貢献を行う専門職でもあります。

社会福祉士及び介護福祉士法
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卒業生、学生、福祉職員等、ブログ閲覧者の皆様にお知らせ 一般公開
 日本福祉教育専門学校社会福祉士養成学科 社会福祉士養成科主催
ソーシャルワーク実践研究会
参加無料 参加申し込み不要、直接会場へ

 ソーシャルワーク実践研究会
は、子ども家庭福祉、障害者福祉、コミュニティ福祉、生活困窮者支援、高齢者福祉、スクールソーシャルワーク、医療ソーシャルワーク等、毎回さまざまなテーマで、本校社会福祉士養成学科等の卒業生の社会福祉士からの実践報告、現場レポートなどを行なっています。
  また、それぞれの実践の経験からの知識を共有するディスカッションを行い、卒業生と在校生、教員、福祉職員、参加者との交流の場ともなっています。卒業生と学生等の継続した学びとフォロー、交流会のオープンな集まりです
  ソーシャルワーク実践研究会は、社会福祉士養成学科・養成科等の本校の学生や卒業生はもちろん、入学予定の方、現場の福祉職員の方々や社会福祉に関心をお持ちの一般の皆様の参加も歓迎です。進路検討中の方もご参加ください。
 当ブログ筆者(本校専任講師)等の教員も参加予定です。
 ブログ閲覧中の皆様、是非ご参加ください。

<実践からの知識を共有する場>
 卒業生、福祉職員の皆様にとって、実践における困りごと、戸惑い等も話せる飾らない交流の場であり、ディスカッションのなかにヒントがあるかもしれません。
 また、現場の困難を切り抜け方など、実践の経験からの知識が、参加者や教員から語られることもあります。
 毎回、様々な人が集まる肩肘張らない研究会と交流会です。進路検討中の皆さん、福祉職員の皆様も、社会福祉の実際を率直に語り合うこの集まりに、お気軽にお立ち寄り下さい

 参加申し込みは不要です。直接、会場にお越しください。

日時 2015年12月19日(土) 14:30から16:30(研究会の終了予定時刻)
会場:日本福祉教育専門学校 高田校舎(旧高田馬場校舎)(1階窓口近くに使用教室を掲示します)
 JR山手線・東京メトロ東西線・西武新宿線「高田馬場駅」下車徒歩7分
 東京都豊島区高田3-6-15

参加費:無料(どなたでも参加できます、参加申し込みは不要です)

<日本福祉教育専門学校 高田馬場校舎 交通アクセス>
JR山手線・東京メトロ東西線・西武新宿線「高田馬場駅」徒歩7分
 案内図です

<お問い合わせ先> 
 学校法人敬心学園 日本福祉教育専門学校
 電話:0120-166-255


日本福祉教育専門学校 社会福祉士養成学科・養成科
*日本福祉教育専門学校 社会福祉士養成学科は、4年制大学卒業(見込)等の方々が対象の、1年制の社会福祉士の養成コースの昼間部です
電話:0120-166-255


<進路検討中の皆様>
社会福祉士養成学科(通学1年 昼間部)は、今年度のAO入試エントリー受付を終了しました。入学希望の方は、一般入試にお申し込みください。
 AO入試の規定人数に達したため、社会福祉士養成学科(昼間部)は、AO入試エントリーの受付を終了いたしました。


日本福祉教育専門学校 公式チャンネル - YouTube

*社会福祉士とは
  「社会福祉士及び介護福祉士法」により定められた、相談援助、運営管理、グループワーク等、ソーシャルワークに携わる専門職の国家資格です。
 各種の相談機関、福祉行政機関、福祉施設・団体、医療機関などにおいて,専門的知識と技術をもって,福祉サービス利用者の相談援助や,グループワーク、施設の運営管理、地域福祉活動等を行なう社会福祉専門職です。
 社会福祉士は、子ども、コミュニティ、障害者、貧困、女性、高齢者、更生保護等、多岐にわたる領域で、相談援助、社会貢献等の実務を担っています。
社会福祉士及び介護福祉士法

貧困問題と相談援助:当ブログ筆者講演の音声記録の一部を公開中
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ブログ閲覧中の皆様、卒業生、学生、福祉施設職員や一般の皆様にお知らせ 2015年11月7日(土)14時半から16時
日本福祉教育専門学校社会福祉士養成学科 主催
ソーシャルワーク実践研究会 関心をお持ちの方、どなたでも参加可能です。
参加無料 参加申し込み不要、直接会場へ


 今回は公開特別企画
 テーマ 社会福祉士の今後 社会福祉施設経営の立場から
  社会福祉士として福祉施設を経営する卒業生の実践報告
 本校社会福祉士養成学科(通学1年課程昼間部)を卒業後、高齢者福祉施設、事業所を経営する社会福祉士2名の実践報告です。関心をお持ちの皆様、ぜひご参加ください。


 ソーシャルワーク実践研究会は、子ども家庭福祉、地域福祉、貧困生活困窮者支援、高齢者や障害者福祉、スクールソーシャルワーク等、毎回さまざまなテーマで、本校社会福祉士養成学科の卒業生等の社会福祉士からの実践報告、現場レポートなどを行なっています。一般公開です。
また、それぞれの実践の経験からの知識を共有するディスカッションを行い、卒業生と在校生、教員、福祉施設職員、一般の参加者との交流の場ともなっています。卒業生と学生等の継続した学びとフォロー、交流会のオープンな集まりです。
  ソーシャルワーク実践研究会は、社会福祉士養成学科・養成科等の本校の学生や卒業生はもちろん、現場の福祉職員の方々や社会福祉に関心をお持ちの一般の皆様の参加も歓迎です。進路検討中の方もご参加ください。
 当ブログ筆者(本校専任教員)等の教員も参加予定です。

 本校等で学ぶ学生や進路検討中のの皆様、福祉施設や機関の職員の皆様、社会福祉に関心をお持ちの方も、是非ご参加ください。
 毎回、様々な人が集まる肩肘張らない研究会と交流会です。進路検討中の皆さん、福祉職員の皆様も、社会福祉の実際を率直に語り合うこの集まりに、お気軽にお立ち寄り下さい
 参加申し込みは不要です。直接、会場にお越しください。
 ブログ閲覧中の皆様の参加をお持ちしています。お気軽にお越し下さい


<今回のテーマ>
 社会福祉士として福祉施設を経営する卒業生の実践報告
 社会福祉士の今後 社会福祉施設経営の立場から 公開特別企画


◎語り手
 社会福祉士養成学科卒業生の福祉施設経営者(高齢者福祉領域)

日時 2015年11月7日(土)14:30から16:00(研究会の終了予定時刻)
会場:日本福祉教育専門学校 高田校舎4階(旧高田馬場校舎)(1階窓口近くに使用教室を掲示します)
 JR山手線・東京メトロ東西線・西武新宿線「高田馬場駅」下車徒歩7分
 東京都豊島区高田3-6-15

参加費:無料(どなたでも参加できます、参加申し込みは不要です)

<日本福祉教育専門学校 高田馬場校舎 交通アクセス>
JR山手線・東京メトロ東西線・西武新宿線「高田馬場駅」徒歩7分
 案内図です

<お問い合わせ先> 
 学校法人敬心学園 日本福祉教育専門学校
 電話:0120-166-255


日本福祉教育専門学校 社会福祉士養成学科・養成科
*日本福祉教育専門学校 社会福祉士養成学科は、4年制大学卒業(見込)等の方々が対象の、1年制の社会福祉士の養成コースの昼間部です
電話:0120-166-255


日本福祉教育専門学校 公式チャンネル - YouTube

*社会福祉士とは
  「社会福祉士及び介護福祉士法」により定められた、相談援助、運営管理、グループワーク等、ソーシャルワークに携わる専門職の国家資格です。
 各種の相談機関、福祉行政機関、福祉施設・団体、医療機関などにおいて,専門的知識と技術をもって,福祉サービス利用者の相談援助や,グループワーク、施設の運営管理、地域福祉活動等を行なう社会福祉専門職です。
 社会福祉士は、子ども、コミュニティ、障害者、貧困、女性、高齢者、更生保護等、多岐にわたる領域で、相談援助、社会貢献等の実務を担っています。
社会福祉士及び介護福祉士法


<ご紹介 同日、介護福祉士学科卒業生によるイベント>
パネルディスカッション
 介護福祉学科卒業生に聞いてみよう 認知症ケアのこと

【主催】日本介護福祉実践研究会
【日時】2015年11月7日(土)12時 から13時 日本福祉教育専門学校高田校舎にて
【詳細】認知症ケアで悩んでいること、不安に思っていることを、最前線で働いている卒業生にぶつけてみようという企画。
 介護や認知症ケアに興味があるかたは、ぜひご参加ください。一般の方もご参加いただけます。参加申し込みは不要です。


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生活保護受給者、簡易宿泊所街「寿町」の精神障害者を対象とした精神科デイケア、グループワーク実践
 当ブログ筆者の論文
 『生活保護受給者を対象としたグループワーク-ドヤ街「寿町」における実践報告と考察-』
 日本福祉教育専門学校研修紀要第21巻1号 39頁から52頁 2013年5月
 上記の論文の抜粋
 この部分の概要
*生活保護受給者、生活困窮者の金銭管理やコミュニケーション、メンタルヘルスの障害を支援するグループワーク

 金銭管理能力の障害から、生活保護を受給しているにもかかわらず、経済的な困窮に陥る当事者も目立つ。当診療所の患者のなかには、経済的困窮による抑うつ、強い不安等、心身の不調の訴えに繋がる場合も見られる。当然ではあるが、これらの場合の経済的困窮も、当事者の心理に影響を与える。もちろん、経済的なゆとりが無いことによる社会的孤立、食事を含めた不自由さ、生活の幅の縮小という社会的困窮をもたらす。
 また、生活保護受給者、生活困窮者は、コミュニケーションの円滑さ、人間関係の維持に課題がある人々が多い。グループワークは、これらのエンパワメントを図りながら、今、ここで起きている現実を教材に、コニュニケーションの促進、能力の向上を図ってきた。
 次に、生活困窮者にとって、精神疾患・精神障害を切り離すことは出来ない。集団における精神科リハビリテーションとして働きかけ、支援する基盤として、観察技法が不可欠である。
 誰にとっても食べること、栄養は生きていくなかで重要なものであるが、生活保護受給者であり、何らかの病を持つ利用者にとっては、食べることは生きることに直結する。精神科デイケアでは、共同調理を通して、共につくり、共に食べ、共に生きる実践を1999年の開設の日から今日まで続けてきた。

(1) 金銭管理と人間関係のトラブルの予防-生活保護受給者
 生活保護受給者と生活困窮者の支援の領域としては、経済状態と金銭管理の適切さを把握するため、在宅時の食事が摂れているか、また孤立の深刻さや、逆に借金、たかり等を意図して近づく人物はいないか等、人間関係を把握することも必要である。これらはドヤ街である寿町の特性とも言えよう。
 また寿町の当事者のなかには、経済的な弱みを握られた他の住民の使い走りをさせられていた事例もあった。生活保護受給者やサービス利用者に対する観察によるトラブルの早期発見と、事実関係の確認、必要に応じて関連機関と連携しながらの介入の実施等が求められる。
 精神科デイケアの開設時から、本論が報告した期間に引き継がれた問題として、利用者のなかには、生活保護費の自己管理が困難な人も少なくないことが挙げられる。 略  利用者の精神障害や知的障害もしくはそのボーダーライン等も、要因として考えなければならないだろう。
 生活保護受給者が金銭管理の障害のために、経済的に困窮した場合、生活はどうするのか。寿町の簡易宿泊所には有料のコインシャワーが併設されているが、入浴はせず、同じく宿泊所のコインランドリーによる洗濯もしない。 略 これらの生き抜く技法、力とも言えるものが現れている。
 略 これらの人々は、適切な金銭管理のために支援を要している。これに対し、職員側は、買い物への同行や、インスタント食品や米のような食料等の必需品の、生活保護費支給日の購入等の提案や助言などによって、支援を実施した。

(2) 利用者観察の要点-視線、虱や南京虫、服装等

 利用者の全人的な理解、把握が求められるが、利用者の非言語的、外見の観察の要点として、以下を挙げることが出来る。
 貧困・公的扶助領域の当事者の特徴として、感情の抑制や、感情表現を抑えることに課題がある事例も多く、また、稀に衝動的であったり、豹変する場合もある。これらの感情の大きな変化は、視線や、眼の表情に最初に現れることが多いため、観察のポイントである。
 統合失調症の患者は、不調の訴えや自覚が無い場合もあるので、注意を要する。また、簡易宿泊所の居住環境では虱、南京虫、ダニ等によって、皮膚に問題が生じる場合もある。これらを発見した場合は、当事者のケアに加え、薬剤(スミスリン等)等を用いた駆除が必要な場合もある。
 姿勢も観察を要する。デイケアの利用者は、不安や抑うつ、幻聴等の精神的な不調・不安定や、孤立感、他の利用者に対する警戒、被害的な意識が姿勢に現れることがある。また、日雇労働、トラックやタクシー運転手の職歴を持つ利用者が多い為、腰痛が蔓延しており、不適切な姿勢に繋がっている。
 顔面の表情として、統合失調症の利用者は無表情、空笑等の特徴がある。また、人格障害が疑われる利用者には「演技」もみられ、引きつった様な過剰な笑い声、話す調子の不自然さ等に現れることもある。躁状態の利用者も、表情の観察が状態の把握の一助になる。
 心身の不調、気分の異変が、「貧乏ゆすり」や身体の震え、地団駄、上着や髪等を触る反復に現れることもある。個別援助を必要としているサインとして、見逃してはならない。しかし、利用者の身体的な不調や痛みの訴えは、時には大げさな表現を用いたり、精神的にも抑うつ状態になる傾向もある。
 特に、利用者の服装は観察すべきである。デイケア通所時は、作業着やスウェットの利用者が目立つが、常に同じ服装の利用者や、対照的に洒落た服装を心がけている少数の利用者もいる。また、夏でも着替えない人や、季節に合わせた服装への転換が困難な統合失調症の利用者は、支援を要する。多くの利用者は、ジャンパー等を室内でも脱がない生活習慣の傾向があるので、室内スポーツプログラムでは、脱ぐことを促さなければならない。

(3) グループ観察の要点-横暴なボスの予防
 グループを全体的に観察し、グループ規範や利用者間の相互作用、特に摩擦や排除等の動きを早期に察知することが求められる。また、利用者間のリーダーシップが、横暴な「ボス」的なものとならないよう、観察と適正化の介入を必要とする。
 グループの観察を基に、グループのなかで、利用者の自由な表現や、諸活動への集中を可能とするために、側面的な支援を行い、グループとしての成長を図る。また、グループワークにおける経験が、利用者の行動や心理、考え方にどのような影響をもたらしているかを観察する。
 総じて、不安感や緊張感を持ちながら参加している利用者も、グループに対して安心感、居心地の良さを感じることを可能とする為に、観察に基づくグループへの介入、調整が必要である。観察は、グループを安定させる為に不可欠である。

(4)共同調理と利用者の食生活
 利用者の多くは、デイケアの昼食に期待を持っている。利用者にとっては、食事は、デイケアへの参加を誘引するものであり、また集合時間に遅刻した場合、昼食は食べられない等の規範を遵守する要因ともなっている。つまり、昼食のプログラムは、このグループを維持する要とも言え、併せて個々の利用者の健康と生活を支えるためにも不可欠なものである。
 しかし、この様に重要な食事ではあっても、貧困領域の当事者の多くは食べるスピードが速い。開設時から今日まで変わらぬ特徴である。利用者のなかには、入れ歯を使用していたり、歯がほぼ残存していない等、歯の問題がある利用者もこのスピードは変わらない。長年の単身生活のなかで、日常では一人での食事を続けてきたことが要因であろうかと思われる。
 また、利用者の多くは、主菜や汁物が濃い味付けにすることを好み、マヨネーズやソース等も多量に用いる傾向がある。なお、本論の時期は、利用者の多くは、主菜とご飯の量を多くするよう求めていた。稀に、隣の席の利用者の、主菜の肉が自分のより数個多いと怒った利用者もいた。大食自慢話の競い合いもあった。近年、これら大食の傾向を持つ利用者は減少した。職員からの健康を維持する為の働きかけや、利用者達の年齢、障害等が影響しているものと考えられる。
 障害等の要因により極端な偏食の利用者や、身体的な疾患のため、毎食のご飯の計量を要する利用者等、個別のケアを行った。
また、メニューを考える際には、寿町の食生活の特徴や、パン食は圧倒的に不人気である等の利用者の傾向も踏まえなければならない。配膳時、主菜等の盛り付けをセルフサービスとすることは、適切ではない。利用者の中には、自分の食事の確保には関心があっても、適切な配分を考えない人もいるからである。

 以上、抜粋

 本稿における実践とは、横浜市中区の簡易宿泊所街「寿町」の精神科診療所に併設された精神科デイケアという形態のグループワークにより、園芸・緑化、調理等の作業、田植や稲刈り等の農作業、造形や絵画、書道の創作活動、ゲートボール等のスポーツなどのプログラムが、筆者も参画し1999年から実践を開始した。
 診療所は、精神科・内科等の医療機関であり、通院する殆どの患者が、地域内の簡易宿泊所に住む生活保護受給者である。併設の精神科デイケアの利用者は、簡易宿泊所に単身で居住し、疾患は、アルコール依存症、薬物精神病(依存症、主に覚醒剤)、統合失調症等の多岐にわたる。
 各利用者の精神科リハビリテーションの課題は、断酒の継続、心身の健康と日常生活の維持、ギャンブル問題の改善、人間関係やコミュニケーションの向上、お互いに支え合う関わり、就労等であり、年齢層と合わせて幅広い。
 生活保護受給者を対象としたグループワーク、精神科デイケアの実践の報告と考察である。


<当ブログ筆者の論文 最新>
当ブログ筆者の論文 最新 「福祉施設職員のストレスケア サポーティブ研修プログラムの開発」
日本福祉教育専門学校 研究紀要第23巻1号 37頁から55頁 平成27年4月


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社会福祉士受験対策web夏期講習 相談援助の理論と方法編 第7回
ナラティブアプローチ
○概要:ナラティブ・アプローチ 

・ナラティブ・アプローチは,クライエントが語るストーリーを重視して,新たな意味の世界を創り出すことを援助する。
 つまり、ナラティブ(物語)モデルは、クライエントの語る「物語」を通して援助を行なうものである。クライエントの現実として存在し、支配している「物語」を、ソーシャルワーカーは、クライエントとともに見い出していく作業が、出発点として求められる。そして、クライエントとの共同作業により、新たな意味の世界を利用者が創り出すことにより、問題状況から決別させる。
 ナラティブ(物語)・モデルの考え方では,クライエントの現実として存在し,支配している物語を,ソーシャルワーカーはクライエントとともに共同して見いだしていく作業が求められる。
 クライエントの心理的葛藤に着目し,クライエント自身が語ることを支援する。 

*ナラティブ・アプローチは社会構成主義の視点をソーシャルワークに応用した援助方法である。
 M.ホワイトとD.エプストンは、家族を対象としたソーシャルワークに社会構成主義の考えを取り入れた。A.ハートマンとJ.レアードもこの考えをとっている。

1)社会構成主義の概要
*社会構成主義は、人は自分のもつ認識の枠組みや知識を使って世界を理解し、自分なりの意味を生成するとみなす(意味世界)。

*社会構成主義とはモダニズムの考え方を否定し、乗り越えるポスト・モダニズムを基礎としている。

・ナラティブ・アプローチは、社会構成主義に基づくアプローチである。
 社会構成主義は,これまでの主観・客観の二分的見方をとらず、「現実は人々の間で構成される」と捉える。理解は治療の場におけるクライエントと援助者の間の対話そのものにあるとする。「無知のアプローチ」に基づく「いま,ここで」の対話とその解釈が重視され,「治療的対話」に主眼がおかれる。

*ナラティブ・アプローチはクライエントが自己について否定的な物語、価値観を抱き、それを変えることができないと信じ込んでいる場合に有効である。このようにクライエントのなかで確立している物語をドミナント・ストーリーという。
 まず、クライエントは、援助者との対話を通して、ドミナント・ストーリーを解体する。(「自己」についての否定的なストーリーが、変えられないものではないことに気づく)この作業を問題の外在化という。 そして、クライエント自身が新たに構成するストーリーをオルタナティブ・ ストーリーという。

*ナラティブ・アプローチはストレングス(強さ志向)・アプローチの一種ともいえる。

<テキスト解説>
1 起源と基盤理論

・理論基盤は、社会構成主義にあり、「現実は社会的に構成されたもの」「現実は、人と人との対話を通じてつくられるもの」という認識論であり、フーコーの影響を受けている。
・人は「現実」を常に「意味づけ」しながら生きており、それは過去からの流れのなかでの経験に対する解釈である。自分自身について、自らの意味世界を物語として編み出している。
・家族療法のホワイトやエプストンらの理論と実践を基盤にし、ソーシャルワーク、心理臨床等の領域に導入されてきた。

2 ナラティブアプローチを理解するためのキーワード
*ドミナント・ストーリー

 過去からの流れのなかでとらえてきたクライエントの「物語」であり、問題が染み込んだストーリーである。

*オルタナティブ・ストーリー
・「物語」を変容し、新たに描き出された物語である。

3 適用対象・適用課題
・家族ソーシャルワーク等の領域が考えられる。
しかし、重度の精神障害の場合など、医学的要因がある事例は、適用が難しいとされる。

4 支援焦点
・クライエントが、自身の生活や人生を、問題により否定的に支配されたと捉えるのではなく、肯定的に捉えることができるように支援する。
 自らの人生を構成するストーリーを理解し、新たなストーリーに書き換えていく=人生の再構築を図る。

5 支援展開
・展開過程  テキストP170 図
・クライエントのストーリーの傾聴 ⇒ 反省的質問、問題の外在化 挑戦する問題の明確化、経験に新しい意味を付与、新しいストーリーを著述する。
・具体的には、クライエントとワーカー間で手紙のやり取りを実施する、面接過程に関与する専門支援者集団のフィードバックを取り入れるなどの方法が用いられる。

*ナラティプアブローチの展開過程
1 ドミナント・ストーリーを傾聴する

2 問題を外在化する
 クライエントから問題を引き離す。問題のこれまでの影響について別の捉え方で視る。

3 反省的質問をする
 問題の維持に誰がかかわり、出来事、経験が関与しているか考察する。

4ユニークな結果を見出していく
 (ドミナント・ストーリーとは異なる結果)

5 オルタナティブーストーリーを構築していく
 これまでの経験に新しい意味づけを行い、新たな物語を、共同で構築していく

危機介入アプローチ 悲嘆、ストレスマネジメントとは 相談援助理論 ソーシャルインクルージョンと民間支援

簡易宿泊所街 寿町の生活保護受給者対象の精神科デイケア 実践 相談援助の理論 行動変容アプローチ

エンパワメントアプローチ ソロモンの定義とは 生活保護受給者 生活困窮者コミュニケーション問題と支援法



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生活保護受給者、簡易宿泊所街「寿町」の精神障害者を対象とした精神科デイケア、グループワーク実践
 当ブログ筆者の論文
 『生活保護受給者を対象としたグループワーク-ドヤ街「寿町」における実践報告と考察-』
 日本福祉教育専門学校研修紀要第21巻1号 39頁から52頁 2013年5月

2.生活保護受給者、精神障害者や依存症者対象のグループワークの援助関係
(1)生活保護受給者、生活困窮者の人間関係の問題

 生活保護受給者や生活困窮者の人間関係、コミュニケーションには特性と、大きな問題がある。後述するように、過去の「縦の人間関係」の影響から、グループワークにおいても相互不信に陥り利用者間で対等な関わりを構築出来なかったり、自分よりも弱い対象を排除する「内なる排除」を行ってしまう傾向も見られる。
 貧困問題の当事者の社会的孤立を緩和し、孤独死を予防するためのは、繋がりを創ることを支援することが不可欠である。どのような方法で、関わりを媒介することをなし得るのか。ソーシャルワークにおいては、グループワークによって、全人的な交流を持つ新たな経験と場の提供を実施することが可能である。コミュニケーションが意欲を喚起し、生活の質の向上と、やがて地域における相互支援へと成長することを促進する。
 当ブログ筆者の、1999年から今日に至る生活保護受給者対象のグループワーク、精神科デイケアの実践の報告と考察である。

(2)貧困問題当事者の「内なる排除」 弱いものを叩く「縦の人間関係」からのオルタナティブへ
 簡易宿泊所街「寿町」において、生活保護受給中の精神障害者、アルコールや覚醒剤依存症者等が日々通所するこの精神科デイケアの利用者は、コミュニケーションが不得手な人が多く、元来、他の利用者にはあまり関心を持たない。人間関係そのものへの関心が希薄とも言えよう。また、利用者には、児童養護施設等で育った、もしくは精神病院への長期入院、「暴走族」等のアウトサイダーの組織に関係していた、刑務所の服役等を経て、簡易宿泊所街とこのデイケアの通所に至っている場合もある。
 つまり、このような生活歴を経て、人間関係の持ち方が独特なものとなっている。過去には、管理や支配等、主に「縦の人間関係」のなかで生きてきたというのも過言ではないだろう。
 当然ながら、これら利用者者対象のグループワーク、デイケアにおいては、支配と被支配、利用する・されるではない、利用者と職員間では、対等な専門的援助関係を、利用者間では水平な相互支援の繋がりを築いていくことを目指している。

(3)生活保護受給者対象グループワークの援助技法

 利用者の古い人間関係のあり方の影響を、職員側は分析しつつ、新たな関わりの形態や協調を、言動により、時にはモデルとなり、方向を示す必要がある。デイケアでは、日中の6時間程を共に過ごし、調理や作業等の様々な恊働の場面があること、加えて多様な職員の、それぞれの専門性、個性を活用した働きかけによって可能となったと考えられる。
 利用者と職員の関わりにおいて、専門的な距離感を持ちながらも、情緒的に関わろうとする姿勢が無ければ、個別の援助関係も、ましてグループワークも成立しない。しかし、寿町の利用者の中には、職員に対する過度の依存や独占欲を持ち、適切な関わりを持つことが困難な利用者もいる。時には、職員を独占した利用者への、他の利用者からの嫉妬、羨望に繋がることがある。援助関係を確立するために、職員は過度に巻き込まれないことと、客観的かつ全人的な視点が不可欠である。
 また、利用者の多くは、「SOS」、支援の要請を素直に発しづらい特性がある。支援を必要としていても「放っといてくれ」等の、言語による表面的な情報と、裏側に潜む感情や真のメッセージが異なる。このような場面では、利用者の言語だけではなく、表情や態度などの非言語にも注目し、理解を基に働きかける必要がある。

(4)処遇困難事例へのチームアプローチ 利用者の「嘘」と暴力

 また、稀に利用者は、職員に不調や薬の紛失を訴え、薬の処方を要求する等、職員を利用しようとすることがある。また、一職員が許可した等の嘘をついて、職員を操作しようとする場合もある。職員チーム内での情報の共有により、適切に対処しなければならない。
 加えて、利用者の中には、ルールを無視して食事を求めたり、自分の希望が通らないと、声をあらげる場合もある。実際に、職員に対して「ババア」等と暴言を吐いたり、職員に物品を投げつけた利用者もいた。必要に応じて、複数の職員での対応等、毅然とした姿勢が必要であろう。また、ルールや許容範囲等を各職員が共通認識を持たなければならない。利用者も個々の職員とチームを観察し、職員側のルール等の解釈の不一致、あいまいさ、チームワークの隙を突くことがある。

(5) 観察による幻聴等の精神症状悪化の早期発見 覚醒剤依存症からの回復
 多様な個性を持つ利用者を注意深く観察しつつ、個別に関わることによって、各個人の独自性を認識することが必要とされる。利用者が参加するグループワークの基本的技術ではあるが、デイケアにおいては、心身の健康状態、睡眠や、気分障害の利用者のうつと躁の変化、生活の様子等の観察と関わりによる理解によって、症状の悪化の早期発見が可能となる。
 特に利用者の幻聴の中には「屋上から"飛び降りろ"と、男性の声で仕向けられる」といったものもあるが、危険な幻聴や妄想は、薬物依存症者に目立つ。これらに支配された言動や自殺のほのめかしに対し、本人や周囲の安全を守るために、注意を要する。
 生活困窮者の薬物依存においては、少年時代はシンナーを乱用し、その後に覚醒剤を使用していた事例が目立つ。
 また、適切に服薬しているか否かを観察し、本人から聞き取り、必要に応じて、簡易宿泊所を訪問して確認する実践も行われた。

 以上、抜粋

 横浜市中区の簡易宿泊所街「寿町」の精神科診療所に併設された精神科デイケアという形態のグループワークにより、園芸・緑化、調理等の作業、田植や稲刈り等の農作業、造形や絵画、書道の創作活動、ゲートボール等のスポーツなどのプログラムが、筆者も参画し1999年から実践を開始した。
 診療所は、精神科・内科等の医療機関であり、通院する殆どの患者が、地域内の簡易宿泊所に住む生活保護受給者である。併設の精神科デイケアの利用者は、簡易宿泊所に単身で居住し、疾患は、アルコール依存症、薬物精神病(依存症、主に覚醒剤)、統合失調症等の多岐にわたる。
 各利用者の精神科リハビリテーションの課題は、断酒の継続、心身の健康と日常生活の維持、ギャンブル問題の改善、人間関係やコミュニケーションの向上、お互いに支え合う関わり、就労等であり、年齢層と合わせて幅広い。
 生活保護受給者を対象としたグループワーク、精神科デイケアの実践の報告と考察である。


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内容 貧困・生保受給者対象のグループワークプログラムと留意点等を、講師(ブログ筆者)の実践や事例に基づき解説

「福祉施設職員の職業倫理と福祉マインド、ハラスメント予防」講座番号32
内容 福祉施設職員に求められるモラルや福祉マインドの基礎と、ハラスメントの予防を含めて解説。

「グループワークの基礎」講座番号33
内容 福祉施設におけるグループワークのプロセス、方法、プログラム等の基礎を解説。

 上記は当ブログ筆者が担当する研修の一部です。
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社会福祉士受験対策web夏期講習 相談援助の理論と方法編 第6回
*エンパワメントアプローチ
*概要:エンパワメント

・エンパワメントの考え方は,クライエントが自ら力を回復し,自分たちを取り巻く問題状況を解決していけるようにしようというものである。
 エンパワメントでは,クライエント自身が,問題解決に必要な知識やスキルを習得することを支援する。
・エンパワメント・アプローチとは、クライエント、利用者が本来もっている力、潜在的な力、可能性に着目し、その力を引き出して積極的に利用、援助することをいう。今日、社会福祉をはじめとして、多様な領域で取り入れられている。
・人間の福利(ウェルビーイング)と社会の変革を進め,人びとのエンパワメントと解放を促していくことが,国際ソーシャルワーカー連盟の「ソーシャルワークの定義」(2000年)で唱えられている。
・ケアマネジメント実践では,利用者主体の地域生活を目指すために,エンパワメントの視点による支援が強調され,障害者福祉の分野でも障害者が地域生活を自らマネジメントできる力をつけることが重視されている。
・サレエベイ(Sallebey,D.)によれば,ストレングスとは,「人間は困難でショッキングな人生経験を軽視したり,人生の苦悩を無視したりせず,むしろこのような試練を教訓にし,耐えていく能力である復元力を基本にしている」という。

・住民が生活問題状況を自覚し,自分たちの生活をコントロールしたり,改善したりする能力の形成を目指すことは,「エンパワメント」の考え方に含まれる。
 福祉サービスを必要とする地域住民が,自らの問題への気づき,仲間づくりなどを通して,生活主体者としての自己決定能力を高めるなどのエンパワメントアプローチの手法は,地域福祉の実践にとっても有意義である。

・ エンパワメントが社会福祉、ソーシャルワークのあらゆる領域で取りいれられるようになった背景には、ソーシャルワーク理論として一般システム論やエコシステム論、ライフモデルが定着したことがある。
エンパワメントは、1960年代のアメリカにおける公民権運動やブラックパワー運動を源流とする。

*B.ソロモンによるエンパワメントの定義
・エンパワメントは、1976年にソロモンによって初めて用いられた用語である。
 「エンパワメントとは、スティグマ化されている集団の構成メンバーであることによって加えられた否定的な評価によって引き起こされたパワーの欠如状態を減らすことを目指して、クライエントもしくはクライエント・システムに対応する一連の諸活動にソーシャルワーカーが関わっていく過程である」とソロモンは定義した。

・エンパワメントは、クライエントの潜在能力や能力の強さに焦点を当てる。
 エンパワメントは、クライエント自身が問題解決の主導者であることを前提としており、ソーシャルワーカーは原則として側面的援助に徹するべきである。
 エンパワメントの視点は生活モデル(生態学的視点)の実践展開に方向性を与える側面がある。
 エンパワメントは、ミクロの個人的問題に対する心理調整と、マクロの社会構造の改革という、両者の援助に同時に関わる。
*エンパワメントは、長期にわたって社会的ケアを受けなければならない状況におかれているような高齢者、身体や精神に障害のある人々へのソーシャルワーク実践に拡大されている。
*エンパワメントにおける「パワー」は、ソーシャルワーク実践を統合していく重要な構成要素である。また、医学モデルに基づいたクライエントシステムの病理や弱さの側面を志向するあり方を脱却しつつ、クライエントの健康や強さの側面を重視する「強さ志向の視点」の必要性が強調されるようになった。

<テキスト解説>
1 起源と基盤理論 テキストP164

・17世紀の法律用語が起源と言われ、「公的な権威や法律的な権限を与えること」の意味。アメリカの公民権運動等を経て、広範に用いられ、現在は学際的用語として定着した。
・ソロモン(B.Solomon)は、『黒人へのエンパワメント 抑圧された地域社会におけるソーシャルワーク』を1976年に著した。
・ポストモダニズムの潮流に沿い、障害者運動、セルフヘルプ活動などの影響を受けた。
・ソーシャルアクションのレイノルズの思想と実践、マルシオの「コンピテンス概念」を摂取した。昨今のストレングス、リカバリーの概念等との親和性をもっている。
・国際ソーシャルワーカー連盟・ソーシャルワーク定義において、専門職の役割として明示された。
 
2 エンパワメントアプローチを理解するためのキーワード
*ポストモダニズム

・建築分野発祥の概念であり、論理性、実証性、合理性の近代主義(モダン)を否定し、脱近代を目標とする思想的潮流。
・近代を超えようとする文化・芸術運動であり、近代の合理主義的傾向を否定する考え方。もともとは、機能主義・合理主義に対置する新しい建築を意味した。
・社会学では、ポストモダン哲学の影響を強く受け、従来の部分/全体の二元論的発想、近代的自我に根ざした社会分析を離れつつも、難渋かつ抽象的な哲学論議に深入りすることなく、「主体の脱中心化」のテーマに則った経験的記述の方法論が彫琢されている。

*パワー
・人が、自律性を確保し、生活を維持のために他者と協働しつつ、自らの人生に影響を行使する力。

*パワーレスネス
・問題解決のための資源との接触が制限されていたり、知識や技術が不足している状態。

3 適用対象・適用課題 テキストP165
・障害、人種、貧困、性など、社会的マイノリティであることを理由に抑圧され、パワーレスな状態におかれてた人々と、その課題全般である。

4 支援焦点
・支援展開は、クライエント自らが、抑圧状況を認識し、自らの潜在能力に気づき、能力を高め、抱える問題に対処する。加えて、抑圧状況の要因を変革していく。

5 支援展開
・エンパワメントアプローチの具体的内容(デュボイスとミレイ)
  テキストP166表
・援助の当初より、ミクロ・メゾ・マクロの各次元への介入、環境との交互作用を意識し、複眼的視点で同時併行的に、問題・課題の解決に挑戦する。

・クライエントとの面接、社会生活技能訓練(SST)、グループワーク・自助グループ活動、アドボカシー活動、ソーシャルアクションなどの手法が活用されている。

危機介入アプローチ 悲嘆、ストレスマネジメントとは 相談援助理論 ソーシャルインクルージョンと民間支援

簡易宿泊所街 寿町の生活保護受給者対象の精神科デイケア 実践 相談援助の理論 行動変容アプローチ


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相談援助職とは 社会福祉士の仕事の実際 説明会 相談会 一般公開 参加無料
10/15(木)18:30から20:00
会場 日本福祉教育専門学校 高田校舎

社会福祉士の主要な職務である、相談援助の仕事の具体的な内容についてお話しする説明会。また、社会福祉士の仕事の実際など、皆様の疑問に答えます。個別相談も歓迎です。
 子ども福祉、医療ソーシャルワーク、コミュニティ福祉などの多様な分野で人間を支援する社会福祉士の仕事の実際を、社会福祉士として実践を20年程続けてきた当ブログ筆者(社会福祉士養成学科学科長)が、その経験、事例も踏まえて説明します。

お問い合わせ 日本福祉教育専門学校 電話:0120-166-255
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生活保護受給者、簡易宿泊所街「寿町」の精神障害者を対象とした精神科デイケア、グループワーク実践

 当ブログ筆者の論文
『生活保護受給者を対象としたグループワーク-ドヤ街「寿町」における実践報告と考察-』
日本福祉教育専門学校研修紀要第21巻1号 39頁から52頁 2013年5月


抜粋
 精神科診療所に併設された精神科デイケアという形態のグループワークにより、園芸・緑化、調理等の作業、田植や稲刈り等の農作業、造形や絵画、書道の創作活動、ゲートボール等のスポーツなどのプログラムが、筆者も参画し1999年から実施された。簡易宿泊所街における、生活保護受給者を対象としたグループワーク、精神科デイケアの実践の報告と考察である。

Ⅲ.寿町のグループワークの手法-実践からの抽出
1.グループワークの援助の視点
 デイケアのグループワーク実践から導き出される、支援を有効なものとするために必要であった視点は、次の7点である。
(1) 引きこもりを脱し、生活の拡充を図る支援
 調理や外出、その他のプログラムが、個々の利用者の生活のリハーサルとなって、生活の幅、生活圏を広げることを支援する方向性である。利用者は、デイケア終了後に簡易宿泊所の自室に帰れば、引きこもる場合が多い。グループワークを通じて、人間関係を持つことや、プログラムにより様々な事柄に取り組むことにおいて、新たな経験を提供したと考えられる。また、利用者の自信を強化し、自尊感情を支え、生活の質の向上も目指した。

(2) 各種作業における承認の機会
 個々の利用者の、強み、能力、意欲を持って取り組める作業を見出し、承認する場面をつくることである。利用者自身の力で出来ることは取り組みを促し、職員は側面から支援する姿勢である。取り組みの結果は、率直に受け止め、次の方策を考える。例えば、飲食業等調理に関連する職歴を持つ利用者は、昼食の調理において活躍する場面をつくり、能力を引き出しつつ本人のエンパワメントを推進する。例えば、公園の緑化作業や農作業においては、穴掘り作業等は、土木・建設の元プロフェッショナル達の独壇場である。

(3) グループワークと個別援助の併用
 統合失調症や覚醒剤依存の後遺症、アルコール依存症等、症状や生活が不安定な利用者等に対して、情緒的な安定を図るために、面接や簡易宿泊所への訪問などの個別援助を、必要に応じ、グループワークに併せて実施することである。また、健康や生活の危機の予防も図る。事例として、他者からの批判や攻撃を恐れ、周囲の視線が常に気になって通所が困難になり、個別のフォローを必要とした利用者もいた。加えて、利用者の危機に際しては、主治医等の医療スタッフと共同での訪問等の対応や、福祉事務所の担当ケースワーカーとの連携を行った。

(4) 創作活動による自己表現の機会の提供
 造形や書道等の創作活動プログラムによって、自己表現を促すことである。デイケアの利用者のなかには、全ての創作活動に対して「不器用だから」等の苦手意識を抱えていたり、アートに関心が皆無、集中が続かない人も少なくなかった。利用者の取り組みを職員が個別に励まし、優れている点を誉め、自己表現を豊かにし、その技能を高めていく実践を行った。

(5) 社会資源の適切な利用の為の情報提供
 デイケアの利用者は、社会資源を含む様々な情報に対し、誤解を持っていたり、噂に左右されていることが少なくない。職員が情報を提供し、もしくは利用者相互に情報の共有化を図って、正しい理解を持つことが、資源の適切な活用にも繋がる。

(6)柔軟な参加形態と能力の向上
 個々の利用者の心身の健康状態や障害の程度、グループへの抵抗に応じて、参加するよう個別に働きかける。全日程参加の利用者が多数ではあるが、曜日を定めたり、特定のプログラムのみの参加も認めている。個別の目標やスケジュールを、利用者と職員が共同で設定し、障害が重くても参加できる活動を考える。なお、利用者には、主体的に参加するよう励まし、また能力を更に高めるため、やさしい内容から難しい内容へと段階的に目標達成へと進む働きかけを行う。

(7)ドヤ街の生活と文化に合ったプログラムの立案
 次の様な留意点が必要となる。プログラムは、利用者の持つ文化、関心、その生活を基に立案されなければならない。しかし、寿町の住民は、これらの幅が狭い傾向がある。あまりに迎合すると、利用者に新たな経験や生活の拡充をもたらすことが困難となり、マンネリ化に陥る。利用者の生活からかけ離れたものは、利用者の参加意欲や満足度、グループの求心力の低下に繋がる。これらのバランスが求められる。また、寿町故の特殊なニーズとして、 略  行き先の選定時に配慮を要する。
 略
 利用者とグループに望ましい変化と、その動機付け、グループ内外の相互作用の促進が図られた。利用者は、プログラムを経験することで、自らの新たな側面を見出し、職員からエンパワーされていった。また、グループのまとまりや共同性、協力、責任、社会との関わり等を生み出した。これらは、個々の利用者の情緒的な安定、意欲の向上、地域生活の維持に繋がっていくものであったと言えよう。
 略
 「寿町」 地域とは、横浜市中区の簡易宿泊所が密集した「ドヤ街」 である。現在は、高齢者や障害者等の生活保護受給者が単身で集住する「福祉の町」である。
 当診療所は、精神科・内科・整形外科等の医療機関であり、通院する殆どの患者が、寿町の簡易宿泊所に住む生活保護受給者である。
 併設の精神科デイケア(以降、デイケアと表記)は、利用者のほぼ全員が、寿町の簡易宿泊所に単身で居住する精神障害者であり、生活保護を受給している。
 利用者の疾患は、アルコール依存症、薬物精神病(依存症、主に覚醒剤)、統合失調症等の多岐にわたる。
 各利用者の精神科リハビリテーションとしての課題は、断酒の継続、心身の健康と日常生活の維持、借金・ギャンブル問題の改善、人間関係やコミュニケーションの向上、就労等であり、年齢層と合わせて幅広い。
 現在、デイケアは火曜日から土曜日の午前10 時から午後4 時まで、午前は共同調理と会食、午後は公園の緑化・園芸作業、造形と書道の創作活動、音楽・茶道・エアロビ・ヨガの教室、卓球等のスポーツ、散歩や映画鑑賞などのプログラムを実施している。
 また、季節毎の農作業等の宿泊プログラム、運動会、餅つきなどの年間行事を実施している。
 これまでのデイケアにおける実践の成果としては、統合失調症で簡易宿泊所に閉じこもっていた利用者が、デイケアに欠かさず通所し生活も安定した事例や、アルコール依存症から回復した事例等が挙げられる。
 反面、毎日通所していたが自室で孤独死、自殺を迎えた利用者も目立つ。
 筆者は、準備段階を含めて1999年3月から現在まで、かつては常勤職員、現在は非常勤職員として、この診療所とデイケアにおける実践を継続中である。
(註)
 簡易宿泊所とは、旅館業法における4種(ホテル、旅館、簡易宿所、下宿)の旅館営業許可業種のうち
のひとつである。
 ドヤ街は他に、「山谷」や、「釜ヶ崎」が現存する。山谷は、東京都台東区と荒川区にまたがる、「泪橋交差点」を中心としたドヤ街である。釜ヶ崎は、大阪市西成区萩之茶屋周辺の簡易宿泊所街・寄せ場である。1966年の「第五次釜ヶ崎暴動」以降は、行政や大阪府警により「あいりん地区」の呼称が用いられるようになった。


 以上、抜粋 

<当ブログ筆者の論文 最新>
当ブログ筆者の論文 最新 「福祉施設職員のストレスケア サポーティブ研修プログラムの開発」
日本福祉教育専門学校 研究紀要第23巻1号 37頁から55頁 平成27年4月


「貧困問題と相談援助」 当ブログ筆者の講演 音声記録の一部を公開中

<関連資料 ブログ記事バックナンバー>
貧困・低所得・生活保護 : 社会福祉士受験支援講座・教員日記



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 上記は当ブログ筆者が担当する研修の一部です。
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社会福祉士受験対策web夏期講習 相談援助の理論と方法編 第5回
6節 行動変容アプローチ
○概要:行動変容アプローチ(行動主義モデル) E.トーマスら  1967年

 この行動主義モデルでは,クライエントの行動変容を目指して援助が行われる。
 つまり、主には「特定の好ましくない行動の明確化及び修正」が、支援の焦点となる。
 利用者の問題行動の原因や動機にさかのぼることをせず、問題行動そのものを取り上げて、特定の問題行動の変容を目標に働きかけるアプローチである。ケースワークに、学習理論、行動療法を導入した。あくまで目的は問題行動それ自体の解消、修正であって、問題行動の原因や動機を解消、修正することや、クライエントの意識や思考の変容は直接の目的ではない。

 行動療法とは、学習理論を基礎とし,すべての行動は経験を通して学習されたものであると考える治療方法。

*解説:学習理論
 人の行動は学習によって形成され、また、その改善も学習によって達成されるとする理論である。

1 起源と基盤理論 テキストP159
・行動変容(行動療法)アプローチとも呼ばれる。行動療法をソーシャルワークに導入した。
・1960年代後半、精神分析や自我心理学の影響を受けたソーシャルワークへの批判から出発。
・基盤は、学習理論であり、リスボンデント条件づけ等、認知行動療法が折衷・統合的に導入されている。

2 行動変容アプローチを理解するためのキーワード
*学習理論

 広義には、人間の「学習」の成立過程を説明する理論を意味する。連合説は、刺激とそれへの反応の連合=学習である。認知説は、人間の環境に対する認知構造=学習である。

*オペラント条件づけ
・行動の結果の如何により、その行動の生起頻度が変容される過程。正と負、強化と罰の両側面をもつ。トークンエコノミー法などの具体的方法を用いる。

○補足:オペラント条件づけ
 レスポンデント反応
 古典的条件づけ
 オペラント反応
 スキナーの実験
 強化子 略

*モデリング
 人間の行動は、他者の行動を観察し、模倣により学習する=社会学習理論に基づき、学習すべき行動を示す具体的方法。ロールプレイング法などが活用される。

○補足:モデリング(観察学習)
 他者の行動を観察することによって学習が成立することをモデリング(観察学習)と呼ぶ。 略

3 適用対象・適用課題 テキストP160
・多様な範囲が支援対象となり得る。不安や抑うつ、対人関係上の問題、暴力、問題行動などの課題に適応可能である。

4 支援焦点
・具体的に、望ましい行動を増加させ、望ましくない行動を減少させることである。

5 支援展開
・行動変容アプローチの展開過程-テキストP161図参照。
アセスメントの着眼点(方法)、目標設定や介入技法、また評価方法に特徴がある。

*補足:行動変容アプローチ
 学習理論をケースワーク理論に導入したもので、条件反射の消去あるいは強化によって特定の症状の解決を図るものである。利用者の問題行動の原因や動機にさかのぼることをせず、問題行動そのものに焦点を置き、変化すべき行動を観察することによって、特定の問題行動の変容を目標に働きかけ(条件反射の消去か強化)、問題行動を修正しようとする考え方をいう。
行動修正モデルにおいては、援助者は利用者の行動の原因を突き止めようとはしないし、なぜそうするのかも探ろうとはしない。問題行動の社会生活史をとることは援助者の目的ではないとされている。


危機介入アプローチ 悲嘆、ストレスマネジメントとは 相談援助理論 ソーシャルインクルージョンと民間支援

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