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筆者の担当講義 精神保健福祉学科、社会福祉学科にて。
地域福祉の理論と方法 前期第1回講義レジュメ2<概要>

前回記事の続き)
7章 ソーシャルサポートネットワーク
1節 ソーシャルサポートネットワークの考え方とは テキスト196頁
1 相互扶助の歴史とソーシャルサポートネットワーク
・血縁、地縁
・慈善
・博愛 人類愛

*新たな支え合いコミュニティのファシリテーション 
 ソーシャルワーカー=相互支援、共助活動の促進者、組織者、コーディネーター。
 今日的な相互扶助がコミュニティにおいて求められている。子育て支援のホームスタート等。
 福祉教育による支え合いコミュニティの未来に向けて。道徳教育との連携を。
 新たな支え合い、共助活動を住民と共に創る、その組織化を行うコミュニティワークの役割が期待されている。
 コミュニティにおけるシェアリング活動の展望。居住、コミュニティ経済等。

 福祉等の制度に基づくサービス、福祉行政に期待するだけではなく、市民主体の支え合い、共助活動が求められている。
 地域社会密着、工夫と小回りがきく地域福祉活動の出番である。
 福祉コミュニティとは、行政だけではなく、市民、民間団体、企業の皆で創っていく、まちぐるみのビジョンである。
 自立したコミュニティを目指して、わが町のことは市民自身が担い手である。
 生活困窮も「行政の支援が足りない」と言うだけでは何も前に進まない。暗さを嘆くだけではなく、灯を持ち寄ろう。
 出来ることから、民間、コミュニティが支援していく。行政の施策を待っているだけでは、何も実現しない。
 持ち寄り型地域福祉、子育て支援、子ども食堂や居場所づくり、学習支援。
 その先に福祉コミュニティがあるのだろう。

・生活の全体性
・エンパワメント

*ピアサポート、共助による地域福祉
・ピアカウンセリングと障害者支援
・自助グループ、依存症、摂食障害、虐待等被害者、家族問題等のセルフヘルプ・グループ。
・自助(セルフヘルプ)グループとは、弱さと痛みを分かち合い、支え合う共同体
 人間は誰でも痛み、病をそれぞれが持ちながら生きている。例えば、疾患であり、障害、過去、高齢、自尊感情の欠如等である。
 その痛みを癒やすためには、それを自分の目で見つめなければならない。
 人間は、弱さ、痛みを分かち合い、支えあって生きることも出来る。
 排除や搾取ではなく、調和と相互扶助をもたらすことに、社会福祉専門職と行動する当事者たちの役割がある。

*チーム・アプローチ  
 利用者の生活問題やニーズに対する複数の専門職による働きかけのこと。
 複数の専門職が分離して,縦割りで働きかけるのではなく,目標や価値観を共有し,異なった専門性や役割を担当し,それが連携して実施することが重要な課題となる。

*地域包括ケアと多職種連携の課題
 高齢者の抱える生活問題は介護の領域にとどまらない。介護福祉、ケアマネジャーのみでは問題を解決することは難しい場合も多い。
 保健・福祉・医療等の専門職の連携,ボランティアなどの住民主体の地域福祉活動も含めた連携によって,地域の多様な社会資源を統合した地域包括ケアを提供することが必要である。

2 フォーマルサポートとインフォーマルサポート
・ソーシャルサポートのアセスメント

*ソーシャルサポートネットワーク
 制度に基づく専門職によるフォーマルな支援及び、コミュニティの住民によるインフォーマルなサポートのネットワークを形成して援助活動を展開していく技術である。
 つまり、フォーマルな支援とは、機関、施設等による制度的な支援であり、インフォーマルは、家族、友人等によるボランタリーなサポートである。

*インフォーマルサポート
 インフォーマルサポートとは、コミュニティの住民や家族などによる支援である。
 特徴として、相互の情緒面での支援に貢献できる等が挙げられる。
 地域福祉活動の担い手は、社会福祉関連分野の専門職だけではない。
 また生活問題をかかえている当事者、社会福祉サービスの利用者なども、専門職とパートナーシップをもって、社会福祉援助活動を担っている。

*多問題家族と連携による支援
 生活困窮・傷病・心身障害・問題行動など複数の問題群をかかえた家族のことである。
 多様な資源によるネットワーキングによる支援や、当事者の自尊感情を低下させずに問題解決を行うための支援のスキルが必要である。

*スティグマ stigma
 社会学者のゴッフマン

3 ソーシャルサポートネットワークづくり
・ネットワーキング

・コミュニティにおけるグループワークの役割

*グループワーク
・グループによる意図的なプログラム活動や、グループの相互作用を活用して個人の成長をめざし,個人,集団,社会のさまざまな問題への効果的な対応を支援するソーシャルワークの方法である。
・グループワークの援助媒体とは,ソーシャルワーカーがグループの目的を達成するために用いる手段のことである
①ワーカーとメンバー間の専門的援助関係,
②メンバーの相互作用,
③プログラム活動,
④社会資源である。

*グループワークのプロセス
◆準備期 -波長合わせ-
◆開始期 -契約-
◆作業期 -媒介-
◆終結期 -移行-

*「三大援助技術」
 ソーシャルワーク・社会福祉援助技術のうち、ケースワーク(個別援助技術)、グループワーク(集団援助技術)、コミュニティワーク(地域援助技術)のことである。

*ソーシャルワーク社会福祉援助技術の「三大分類」とは、直接援助技術、間接援助技術、関連援助技術である。

*「直接援助技術」
 利用者自身への直接的な、固有の方法からなる援助技術で、ケースワークとグループワークから構成される。   

*「間接援助技術」
 地域の支援体制づくりなどの方法レパートリーであり、コミュニティワーク・地域援助技術、ソーシャルワークリサーチ・社会福祉調査、アドミニストレーション・社会福祉運営管理、ソーシャルアクション・社会活動法、社会福祉計画法から構成される。

*「関連援助技術」
 隣接科学を援用した方法レパートリーが含まれており、ネットワーク、ケアマネジメント、スーパービジョン、カウンセリング、コンサルテーションで構成される。

当ブログ筆者のコメント 地域福祉と子ども食堂、子どもの居場所づくり>
 先日、子ども食堂の活動に参加させて頂いた。
 子ども食堂のプログラム前半は、学習の時間で小学生等が机に向かい、算数や国語の勉強をする。ボランティアの先生方のサポートは貴重なものだと思う。
 後半は、8月は通常より少なめの30人超の子どもと大人20人程が、モロヘイヤあんかけ肉じゃが、胡瓜と車麩のサラダ、和風デザート等の食卓を囲んだ。シェフのリードによって力を合わせて調理したメニュー、食材を寄付して下さる方々にも支えられている。
 食事と学習の支援、食育の機会でもあり、同じコミュニティでも関係が無かった住民、子どもに互いに繋がりが生まれる場、居場所づくりでもある。


<貧困問題関連>
日時:9月28日(木)19時~
会場:神奈川県司法書士会館
当日参加可,参加費無料
 引用「いま,高校を卒業した生徒の7割以上が大学や専門学校へ進学する一方,生活保護世帯の 生徒たちの進学率は,3割程度とその半分以下にとどまっています。
 しかし,制度をよく理解し,活用すれば,生活保護世帯からでも進学は可能です。
 反貧困ネットワーク神奈川では,今回,進学のために活用できる制度などをまとめたリーフレット「生活保護世帯から大学・専門学校へ進学するために」を作成しました。
 リーフレットの紹介と合わせ,学生生活の実態を踏まえて進学のためのお金の問題をどう 乗り越えるか,学費問題に取り組んで10年以上の西川治弁護士が報告します。
 大学・専門学校への進学格差の問題に触れつつ,生活保護世帯から大学等への進学をサポートするための諸制度の内容や注意点等を紹介します。ご参加をお待ちしております」引用ここまで


引用「勉強したいなぁ、と思っても、できない時ってありませんか?
 塾に行きたいけど、お父さんやお母さん、周りの人に言えない時ってありませんか?
 お金がないから、って言われて、がっかりしたことありませんか?
 豊中つばめ塾は皆さんが「学びたい」という気持ちを、持ち続けていられるようにしたいと思っています。

 対象:中学生(小学生、高校生はご相談ください)
 ※ただし、つばめ塾設立の趣旨に基づき、私立、国立の「中学校」に通う生徒さんはご遠慮ください。

 条件
1.ご家庭が経済的に困難であること
2.他の有料塾、家庭教師に習っていないこと
3.本人に勉強をする気があること
以上3つの条件にすべて当てはまらないと入塾はできません。

 費用:無料

引用「厚生労働省は2日までに、生活保護受給世帯など経済的に困窮している家庭の子供を対象に自治体が実施している学習支援事業について、主な対象としている小中学生に加え、2018年度から高校中退者や中卒者にも対象を広げる方針を決めた」引用ここまで


<当ブログ バックナンバー等>
 人間のいのちを支えることを使命とする福祉施設において、このようないのちが軽く扱われてしまう事件が起きてしまうことは残念でならない。再発防止のために解明が待たれる。
 社会福祉の倫理の最重要なものは、人間の尊重である。人間は,人間であること自体で価値があり、社会福祉は人間を平等に尊重する。
 人間のいのちと権利を尊重すること、護ることが、社会福祉実践の使命である。特に、障害者福祉分野は、当事者組織の活動の歴史もあって、権利の保障、ノーマライゼーションが獲得されてきた。これらの理念は、福祉施設職員の標準であるはずだ。


*関連報道 宇都宮障害者施設職員の暴行事件
引用「宇都宮市の知的障害者支援施設で今年4月、入所していた20歳代後半の男性が腰の骨を折るなどして一時、意識不明となっていたことが、栃木県警の捜査関係者などへの取材で分かった。
 けがの状態や現場の状況などから、施設職員から暴行を受けた可能性が高いとみて、県警は傷害事件として捜査している。
 捜査関係者によると、男性は昨年8月に入所。今年4月15日夕から体調不良となり、翌日夜、極度の貧血で意識がもうろうとしているのを夜勤の職員が見つけ、病院に救急搬送された」引用ここまで

引用「県警は施設内で職員から暴行を受けた疑いもあるとみて、傷害事件として捜査している。
 連絡を受けた県警は職員らを事情聴取。けがの状態などから、男性を暴行した職員がいるとみて捜査を進めている。
 施設側も内部調査を行ったが、これまで職員による暴行は確認されていないという。施設は「受傷者が出た責任はある。警察の捜査には協力したい」としている」引用ここまで

引用「警察は11日午前、男性が職員から暴行を受けた疑いがあるとして、施設などの家宅捜索に入りました。
家宅捜索が入ったのは宇都宮市の障害者支援施設と、施設を運営する社会福祉法人の本部などです」引用ここまで

引用「県警は同日、傷害の疑いで同施設に勤務していた男(22)を逮捕。職員の女(25)の逮捕状を取り、捜査を進めている」引用ここまで

引用「2人の逮捕容疑は、4月15日にビ・ブライト内で、入所者の男性(28)の腰付近を代わる代わる数回足蹴りするなどの暴行を加え、腰椎骨折など6カ月の重傷を負わせた疑い」引用ここまで

引用「県警は13日、傷害の疑いで施設を運営する社会福祉法人「瑞宝会」職員で当時、同施設に勤務していた同市、松本容疑者(25)を逮捕した。調べに対し「殴ったり蹴ったりした」などと容疑を認めているという。一方、施設内の防犯カメラの録画記録に事件前後の映像が残っていないことが判明。県警は意図的に消された疑いも視野に捜査している。
 ほかに同容疑で逮捕されたのは、事件当時に同施設で就労訓練中で、現在は那須町湯本の関連施設に入所する無職佐藤容疑者(22)。
軽度の知的障害があるが、県警は刑事責任能力に問題はないとみている。県警は13日、送検した。
 2人の逮捕容疑は共謀して4月15日夕、「ビ・ブライト」内で入所者の都内、無職男性(28)の腰付近を代わる代わる数回蹴るなど暴行し、腰の骨を折るなど約6カ月の重傷を負わせた疑い」引用ここまで

引用「社会福祉法人「瑞宝会」(本部・宇都宮市)が運営する宇都宮市の知的障害者支援施設「ビ・ブライト」で入所者の男性(28)が重傷を負った事件で、同法人運営の別の知的障害者支援施設「カーサ・エスペランサ」(栃木市)でも入所者が虐待された疑いがあるとして、栃木市が調査していることが14日、分かった」引用ここまで

引用「社会福祉法人「瑞宝会」が運営する栃木市都賀町の知的障害者支援施設「カーサ・エスペランサ」で今月、入所者の50代女性が施設から逃げ出し「職員から暴行を受けた」と訴えていたことが、14日までに分かった」引用ここまで

引用「傷害の疑いで逮捕された職員の女ら2人が県警の調べに「(男性の言動に)腹が立ってやった」などと供述していることが14日、捜査関係者への取材で分かった。県警は2人が衝動的に事件を起こした可能性が高いとみて、動機や経緯を調べている。
 一方、事件を受け、福田富一(ふくだとみかず)知事は同日の定例記者会見で、同施設を運営する社会福祉法人「瑞宝会」が設置する別の5施設で「現地調査を実施したい」との意向を明らかにした」引用ここまで


<当ブログバックナンバー>
 2017年7月26日 朝日新聞朝刊 全国 「悩む職員の心のケア」(やまゆり園事件が残したもの:下)
 朝日新聞から取材を受け、障害者福祉施設等において支援、ケアを担う現場職員を支援する必要性を提言した。
 また、筆者の開発した「福祉施設職員のストレスケア研修」プログラムは、福祉施設の現場を支えたいという想いから開発し、施設職員のストレス対処、感情労働、セルフケアをサポートするために実施を続けていること等をコメントした。 

関屋光泰『職業訓練生たち-1年目職員が感じた介護&ストレス』
「介護人材Q&A 2015年2月号 介護職員「こころの健康管理」その施策と工夫」,産労総合研究所

ブログ筆者の論文 要約
 離職、職業訓練(求職者支援制度)を経て、介護施設へ就職をした元訓練生の介護職員対象のグループインタビュー、ヒアリング等から、彼ら彼女らの介護現場における離職等につながり得るストレス要因について考察したものである。




ファシリテーター養成講座 福祉のまちづくりを協働により推進する
ルーテル学院大学

引用「地域福祉ファシリテーターとは?
 地域の福祉課題や地域の中で支援を必要としている人を発見し、自らが持つ能力や人脈、社会資源を生かしながら、具体的な「新たな支え合い」活動を企画・実施する中核となる人々のことを指します。この講座では、講義だけでなく、体験的な演習やフィールドワークを盛り込み、講座修了後には、具体的な「新たな支え合い活動」が実際に展開されることを目標としています」引用ここまで

<ルーテル学院大学 ファシリテーター養成講座修了生グループの活動紹介>
 関心をお持ちの皆様、ぜひ、ご参加下さい。
*詳細は下記をクリック
 災害発生時、困難に直面する方々の孤立防止に関心をお持ちの方のための情報!
日時:平成29年10月28日(土)14時から16時30分
会場:前原暫定集会施設A会議室
講師:荒井康善さん(小金井市聴覚障害者協会 会長)

*プログラム
第1部 講演会 午後2時から3時
     聴覚障がいとは
     東日本、熊本大震災を見ての現状
第2部 ワークショップ 午後3時10分から4時10分
     第3部 災害ボランティア、情報の交差点から情報提供 午後4時半終了

対象:障がい、福祉に関心のある方 聴覚障がいについて知りたい方
参加費:無料
定員:30名(定員に達し次第締め切ります)
主催:情報の交差点チーム
共催:小金井市社会福祉協議会
後援:三鷹市社会福祉協議会・武蔵野市民社会福祉協議会
協力:ルーテル学院大学


<貧困問題関連>
キッズドア
☆☆☆学習会・開催概要☆☆☆
◇日程:毎週水曜日 

◇時間:18:00~21:00 (指導時間 18:30-20:30)

◇場所:足立区生涯学習センター(@北千住駅から徒歩15分)

◇対象:経済的な困難を抱える中学1年~3年

◇内容:個別指導+アクティビティ


≪ボランティア説明会のご案内≫
【日時】9月13日(水)18:00~(1時間程度)

【参加費】無料

【会場】足立区生涯学習センター 北千住駅徒歩15分


 
引用「ミャンマーでは民政化以降、経済特区の開発などが急激に進み、今までミャンマーが経験したことのない規模やスピードで経済が動き始めました。
 東南アジアで既に経済発展を遂げた国々では、開発のなかで従来の暮らしが成り立たなくなった地域もあり、人々の間の経済格差は拡大しています。最後のフロンティアといわれるミャンマーでは、これからどうなっていくでしょうか。
 日本の政府や企業は、ミャンマーの経済開発で重要な推進役となっています。じつは日本の私たち一人ひとりも、知らないうちに納税者や消費者としてその開発に関与しています。私たちが、ミャンマーの人たちの生活に直結した切実な想いに配慮し、格差を生まない開発を実現していくポイントは何でしょうか。
 この企画では、異なる立場の利害関係者間に「対話」を生み出すことで、開発の負の影響を受けているミャンマー住民の支援を行う日本のNGOの経験をうかがい、ビジネスで人権や環境に配慮する意義と課題を見つめます。企業と開発地の住民と私たちがどう関係性を構築していけばよいのか、グローバルな経済の動きと足元の暮らしの関係を一緒に考えましょう。
■ゲスト: 黒田かをりさん
■基調講演: 木口 由香さん
日時:2017年9月21日 18:30~21:00(開場18:00)
■会場:新宿区 若松地域センター 2階  第2集会室
         東京都新宿区若松町12-6 (大江戸線・若松河田駅 河田口 歩2分)
■参加費: 一般1,000円/学生500円 ※当日受付にてお支払ください。
主催: 認定NPO法人まちぽっと ソーシャル・ジャスティス基金(SJF)
  Tel 03-5941-7948、Fax 03-3200-9250

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筆者のコメント 「生活保護アパート」等の火災再び
 居住福祉、社会福祉における居住の支援の必要性、人間にふさわしい居住環境とは。
 居住の貧困とは。生活困窮者、高齢者、障害者、生活保護受給者に安全で健康的な住まいを求めて。

共同通信2017/8/22 19:06
引用「秋田県横手市のアパート火災で、県警や地元消防は22日午後、現場の「かねや南町ハイツ」を重機で捜索し、住人とみられる1遺体を発見、死者は計4人となった。県警は、4人の身元や連絡が取れない残る1人の安否確認を急ぐとともに、出火原因を調べている。
 横手市などによると、管理人を除く住人は20~70代の24人で、このうち17人が精神科の病院に通院しながら社会復帰を目指して暮らしていた。また、12人は生活保護を受給していた。防火設備の不備なし」引用ここまで

<筆者のコメント>
 先ず、犠牲になられた方々のご冥福と、負傷されている方々のご回復を祈念します。
 今回の火災や、居住されていた人々の詳細はまだ、十分には分かっていない。解明が待たれる。

 筆者が言えることは、生活困窮者、生活保護受給者、高齢者の方々の住まいの火災が繰り返されてしまったということである。
 火災の事例をいくつか挙げたい。他にも犠牲者をだしてしまった火災はあるだろう。
 2009年、高齢者施設「たまゆら」(群馬県渋川市)の火災では、10人の入居中の高齢者がお亡くなりになった。
 2011年11月6日、新宿区大久保の木造二階建てアパートの火災で、5人の住民が亡くなった。そのアパートは、住民23名のうち19名が生活保護受給者であり、集住していた物件だったことが分かった。
 2015年5月17日未明の、川崎市の簡易宿泊所「吉田屋」と「よしの」の火災では11人が亡くなった。

*生活困窮者と火災、簡易宿泊所 
 かつて簡易宿泊所街にとって、木造の簡易宿泊所の火災は、延焼を招き、火災の犠牲者、生活の破壊は大きな生活問題だった。
 これについては後述する。
 つまり、生活困窮者、生活保護受給者にとって、火災が生命、健康、生活を脅かす問題として復活したといっても過言ではないだろう。

*居住福祉、住まいの支援
 誰でも、住まいは安全で、健康な生活が維持され、可能な限り快適であってほしい。
 社会福祉と関連する領域では、「居住福祉」という考え方がある。
 引用すると、居住福祉とは「人間にふさわしい居住が,いのちの安全や健康や福祉や教育やほんとうの豊かさや人間としての尊厳の基礎であり,安心して生きる社会の基礎である」(早川和男『居住福祉』1997)。
 人間らしい生活の基盤は、人間にふさわしい住まいからという考え方と言えるだろう。
 誰にとっても、暮らしや健康にとって、住まいは欠かせない。
 それは、食生活、周囲の環境、移動、孤立等も含めた総合的な人間にふさわしい居住のあり方が問われる。
 生活に困窮しても、高齢になっても、ハンディキャップを持ってもコミュニティで暮らすために、住まいの質と、居住の場におけるサポートのあり方が問われている。火災の予防、万が一の火災時の避難のためにも支援が必要と言える。
 また、居住の場を運営する事業者、支援を行う事業所に対する社会的支援も求められている。

*新たな居住の貧困 低所得者シェアハウス
 加えて、単身高齢者や障害者等の生活困窮者や生活保護受給者の住まいとして、これらの人々が集住する木造老朽化アパートや簡易宿泊所に加えて、若年生活困窮者が住む傾向があるのがネットカフェ(参考記事) やシェアハウスである。シェアハウスは快適でお洒落な物件と、住宅困窮者向けシェアハウス(参考記事)の格差が拡大し、注目していく必要があるだろう。

<報道から>
引用「
横手署などによると、アパートは築50年ほどで、部屋はすべて和室6畳。1階の13部屋には11人、2階の15部屋には14人が入居していて、亡くなるか連絡が取れていない5人は全員2階に住んでいた。
 火は隣接する空き家2軒と、市の子育て支援施設「わんぱく館」の計3軒に燃え広がり、約5時間後に消し止められた。
 アパートを管理する会社の役員は朝日新聞の取材に対し、アパートは食事提供がある下宿という位置づけだと説明。日曜祝日以外は朝食、夕食が出て、1カ月の家賃は食費込みで5万1840円だったと話した。
 同社の佐々木社長(48)によると、2年前に別のアパートで火災が起き、それ以降、室内では火気の使用を禁じ、消火訓練などをしてきたという。再び火災が起きたことについて「対策を練ってきたつもりだったが(死者が出て)大変残念だ」と話した」引用ここまで


 引用「「かねや南町ハイツ」を経営する佐々木社長は日常的にアパートを訪れ、住人と面識が深かった。気の合う住人同士で互いの部屋を行き来し、「穏やかな日常だった」と振り返った。
 佐々木社長によると、遺体で見つかった千田さん(58)はパソコンが得意で、インターネットで情報収集するなど知識豊富な人だった。佐藤さん(62)は自転車で遠出することが多く、県内に泊まりがけの旅行に出掛けるなど活動的だったという。
 山本さん(78)について、アパートの管理人の奥山さん(63)は「気が強いけれど親切な人。缶コーヒーをくれることもあった」としのんだ。当該物件の見取り図等」引用ここまで

 
<筆者の論文から 関屋2009>
*簡易宿泊所火災による“罹災保障”の要求のソーシャルアクション 横浜市寿町の地域福祉活動
 1968年5月25日、簡易宿泊所の祥雲荘、扇屋、ことぶき荘の三軒の簡易宿泊所が、火災により全半焼し、罹災者は204世帯、265人に及んだ。
 この火災をきっかけに「罹災者同盟」が発足した。横浜市寿生活館のケースワーカー等の支援者がその組織化、罹災保障要求のソーシャルアクションを支援した。
 およそ二ヵ月にわたって簡易宿泊所経営者と交渉し、罹災者1人につき2000円の見舞金と無料宿泊券5日分という条件で合意に至った。以降、寿町の簡易宿泊所で火災が発生した場合は、簡易宿泊所経営者の組合から罹災者に見舞金を支給するという慣行が継続された 。
 1960年以降では、寿町の簡易宿泊所火災は13件発生し、15人が死亡している。例えば、「長者荘」の火災では、延焼し5軒の簡易宿泊所が全焼、2人が死亡し、4人が重軽傷を負い、361人が罹災している。 

*当時の寿町地域の居住環境とは
 寿町に最初の簡易宿泊所「恵会館」が、1956(昭和31)年4月に建築申請されてから、寿町は簡易宿泊所街としての基礎が形成されていった。
 1963(昭和38)年末に、横浜市建築局が把握していた寿町地域の簡易宿泊所は81軒であった。
 当時の寿町の簡易宿泊所は「2階4層」の不法・違法建築もあり、また「ベッドハウス」形式の簡易宿泊所も存在していた。宿泊者数は、推測に頼るほかないが、宿泊所の収容能力から約8000人程度であった。
 この時期の寿町の住民生活に関連する特徴的な出来事として、1963年4月に、簡易宿泊所「丸井荘」で集団赤痢が発生し、1人が死亡、15人を隔離したことが挙げられる。簡易宿泊所に居住する義務教育未就学児童の問題とも合わせて、住民の生活と居住環境の問題が顕在化しつつあったと言えよう 。
 福祉行政による寿町支援施策として、その嚆矢となる、中民生安定所の夜間出張相談が、1962(昭和37)年5月から開始された 。また、民間による支援の先駆けとして、この出張相談に、地域の民生委員も協力している。
 翌1963(昭和38)年4月には飛鳥田横浜市長が就任し、革新市政となった。同年9月には「横浜市青少年相談センター」が扇町に開所された。公的な寿町支援施策の開始となった。

序章 
第1節 問題の所在
第2節 研究の目的と方法
第3節 論文の構成

第1章 民間支援活動の位置づけと支援に関する先行研究
第1節 支援の概念と寿町における民間支援活動の位置づけ
第2節 貧困領域における民間支援活動および支援者に関する先行研究
第3節 寿町における民間支援活動および支援者に関する先行研究 

第2章 開始期:子どもへの支援とセツルメント-寿町における支援活動の歴史的変遷と特徴-
第1節 支援活動の歴史的変遷と特徴-文献から- 
第2節 証言としてのインタビュー    
第3節 考察                

第3章 発展期:福祉事業化と神奈川県域への拡大
第1節 支援活動の歴史的変遷と特徴-文献から-     
第2節 証言としてのインタビュー                     
第3節 考察                                 

第4章 模索期:活動の多様化と新たな支援のあり方の模索
第1節 支援活動の歴史的変遷と特徴-文献から-     
第2節 証言としてのインタビュー            
第3節 考察                      

終章  考察 -支援者の存在意義と民間支援活動の展望-  

「寿町」 地域とは、横浜市中区の簡易宿泊所 が密集した「ドヤ街」 である。
 かつての横浜港で働く日雇労働者とその家族のドヤ街 の面影は無く、現在は、高齢者や障害者等の生活保護受給者が単身で集住する「福祉の町」である 。

<筆者の論文 抜粋 寿町地域の簡易宿泊所の居住福祉を考える>
「簡易宿泊所街・寿町における、生活保護受給者等を対象とする精神科デイケア

 -開始段階の実践に関する考察―」から抜粋

1 簡易宿泊所の住環境=3畳の和室、外出の障壁、トイレ問題
 寿町の簡易宿泊所の住環境と居住者の心身の健康への影響に関して述べる。
 簡易宿泊所は1泊2200円という料金が多く、個室である。多くは三畳の和室で、窓があり、ベランダが付いている場合もある。寿町には、山谷 や釜ヶ崎(あいりん地区) 等に見られる、2段ベッドの集団部屋で宿泊する「ベッドハウス」と称されるものは現存しない。
 近年、寿町の宿泊所のなかには、介護対応やバリアフリー等と称して、洋室の介護用ベッドが入れられる部屋や、やや広くなり四畳の部屋、寿町等で「帳場」と称されている管理人への呼出用コール、介護対応浴室等を設備した宿泊所も登場した。デイケア開設時の1999年の時点では、このような「バリアフリー」新型簡易宿泊所は登場していない。
 エアコンの設備がある宿泊所と無い宿泊所があるが、後者は熱中症の危険が増す。エレベーター設置の宿泊所もあるが、階段のみの老朽化した宿泊所も現存し、通常よりも階段が急な宿泊所もある。老朽化した宿泊所は、和室の入口には段差があり、採光や照明の不良により廊下が暗い。これらは、高齢者や身体障害者の外出、移動の障壁になり、転倒の危険を増している。居住する高齢・障害者が自室に閉じ篭りがちになる要因である。
 個室内には、キッチンやトイレは設備が無く、各階に共同のものがある。老朽化した宿泊所の共同トイレは、和式便器であり、高齢や障害のある居住者にとって使用し辛く、臭気も強くて清潔とは言い難いところもある。これらは、居住者をトイレから遠のかせる、つまり排泄を我慢させることにも繋がる。自室外にあることから、間に合わないこともあり、自室内での失禁、排泄を繰り返し、住環境の衛生面を悪化させる居住者も少なくない。また、尿瓶等を利用する居住者もいる。なお、トイレには暖房が無い為、冬期は特に、寒暖差からも、健康への悪影響があると思われる。
 寿町の簡易宿泊所は、コインシャワーとコインランドリーの設備を持つところが多く、当然、有料であり、入浴や洗濯をしたがらない居住者もいる。銭湯は、地域内と隣接地域にある。入浴や洗濯から遠ざかり、衛生上の問題もあって、南京虫等に悩まされる居住者も珍しくない。

2 簡易宿泊所居住者の食生活-インスタントラーメン、弁当、惣菜の孤食-
 寿町地域の簡易宿泊所の共同炊事場は、ガスコンロや流しの設備があるが、調理の度に自室から、鍋やフライパン、まな板、包丁、食材等を持参しなければならない。盗難を防ぐため、炊事場から離れることも出来ない。老朽化した宿泊所では、流しは水道のみであり、コンロも古く、使用し辛く、かつ衛生的とは言い難い。炊事場には冷暖房の設備も無い。
 略

3 簡易宿泊所街の人間関係-希薄・匿名性故の住み易さと孤立・孤独死の危険-
 続く

当ブログ筆者の論文 リンク

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<当ブログ バックナンバー>
 2017年7月26日 朝日新聞朝刊 全国 「悩む職員の心のケア」(やまゆり園事件が残したもの:下)
 朝日新聞から取材を受け、障害者福祉施設等において支援、ケアを担う現場職員を支援する必要性を提言した。
 また、筆者の開発した「福祉施設職員のストレスケア研修」プログラムは、福祉施設の現場を支えたいという想いから開発し、施設職員のストレス対処、感情労働、セルフケアをサポートするために実施を続けていること等をコメントした。 

関屋光泰『職業訓練生たち-1年目職員が感じた介護&ストレス』
「介護人材Q&A 2015年2月号 介護職員「こころの健康管理」その施策と工夫」,産労総合研究所

ブログ筆者の論文 要約
 離職、職業訓練(求職者支援制度)を経て、介護施設へ就職をした元訓練生の介護職員対象のグループインタビュー、ヒアリング等から、彼ら彼女らの介護現場における離職等につながり得るストレス要因について考察したものである。

 介護留学生支援、外国出身の介護福祉士(在留資格「介護」の創設)の増員と並行して行うべきことがある。
 障害者福祉施設の支援員、高齢者福祉のケアワーカー、児童福祉施設の指導員や保育士等、現場の福祉施設職員への支援である。
 介護福祉、社会福祉領域の従事者の離職率の高さ、つまり福祉の現場から人が逃げていくかの様な状況を放置せず、改善を図らなければならない。介護士や支援員等、福祉施設職員の働く環境の問題等の課題がある。
 専門職キャリアの入口の支援だけではなく、職員の研修や個別の支援、メンタルヘルスへのサポートを拡充すべきと考える。
 <「全国社会福祉教育セミナー2016(主催 日本社会福祉教育学校連盟 日本社会福祉士養成校協会 日本精神保健福祉士養成校協会 於:淑徳大学)」における筆者の報告に、加筆したものである>



ファシリテーター養成講座 福祉のまちづくりを協働により推進する
ルーテル学院大学

引用「地域福祉ファシリテーターとは?
 地域の福祉課題や地域の中で支援を必要としている人を発見し、自らが持つ能力や人脈、社会資源を生かしながら、具体的な「新たな支え合い」活動を企画・実施する中核となる人々のことを指します。この講座では、講義だけでなく、体験的な演習やフィールドワークを盛り込み、講座修了後には、具体的な「新たな支え合い活動」が実際に展開されることを目標としています」引用ここまで


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筆者の担当講義 精神保健福祉学科、社会福祉学科にて。
 寿町の地域精神医療、生活困窮者支援と地域福祉活動とは

地域福祉の理論と方法 前期第1回講義レジュメ前半<概要>
1.はじめに
・ことぶき共同診療所の地域精神医療、精神科デイケア、グループワーク。
 筆者の地域福祉、コミュニティワークの実践事例
・横浜市の簡易宿泊所街「寿町」の地域福祉活動
 (後述)

2.科目オリエンテーション
 シラバス参照 当日配布

*地域福祉とは 概要
・地域社会、コミュニティ
・住民主体
・国・地方自治体,住民組織,民間組織・NPOの協働
・地域福祉活動

・住民主体、参加型福祉社会 課題

・今日の生活問題の特徴
 ニーズの多様化と新たな生活問題の出現、問題の重複(例:家族問題+貧困+精神疾患+問題行動+社会的孤立)が挙げられる。
 社会的孤立、多問題家族等。
・社会的孤立は、各地域、社会福祉の各分野共通の課題である。
 誰にも相談できない、誰にも分かってもらえないという孤独の痛み。
 支えになる人、頼れる人がいない。拠りどころがない。
 人間は独りでは生きていけない。周囲と繋がって生きている=人間の社会性。
 人間は、他者との繋がり、関わり、支え合いを希求する想いを抱いている。
・人との繋がりを結ぶのもボランティア、地域福祉の働きの一つである。

*権利擁護
・マイノリティへの差別、バッシングの傾向。
 精神障害者に限らず、差別されている全ての人々、全てのマイノリティの擁護者としての役割を持ちたい。
 また、困難もあるが、地域社会のなかでマイノリティへの理解を促進する福祉教育を実践することが求められている。社会福祉協議会などの役割が大きい。社会福祉協議会にとっては、今後の大きなテーマの一つであろう。

・マジョリティ側の課題

*相互性、互酬性
 双方向の関わりである。お互いのための活動である。
 ボランティアの自己理解、自分に向き合う-自分探し、自分の可能性を発見
 社会について学ぶもう一つの学校
 出会いと共感
 意識化、気付き

*参加型福祉社会
 住民参加型在宅福祉団体やNPOなど,民間のボランティアや非営利組織が,参加しながら行政と協働してつくっていく福祉社会のあり方。

・介護保険制度

・参加型福祉社会-協働、パートナーシップ、福祉社会の担い手
・コミュニティの再生を図る、ネットワークを構築する。
・グローバルに考えローカルに行動する

・ふれあいのまちづくり事業

・横浜市の簡易宿泊所街「寿町」の地域福祉活動
 貧困領域における民間組織による支援、地域福祉活動は、戦後、簡易宿泊所街である、東京「山谷」や、大阪「釜ヶ崎」、横浜「寿町」と、「寄せ場」と呼称される日雇労働市場である名古屋「笹島」等で行なわれてきた。
 論文(関屋,1999)で概要を述べているが、寿町地域においては、福祉行政による支援施策は、1962(昭和37)年5月に開始された中民生安定所の夜間出張相談が、また民間の活動としては、1964(昭和39)年の「子ども会ぼっこ」の活動の開始が、支援の嚆矢となった。
 その翌年には、横浜市の隣保施設「寿生活館」が設置され、福祉行政と民間支援活動の拠点となった。寿生活館は、住居のない者及び簡易宿泊所宿泊者等の更生と福祉を図るために、横浜市が設置した。
 1966(昭和41)年には、これらの活動を担っていた横浜市職員が、町内の簡易宿泊所に住み込み、セツルメントを志向した取り組みが開始された。その後、住民主体の地域福祉活動とソーシャルアクションが展開されていった。
 1973(昭和48)年には、支援者が寿町に生活の場を置く「ことぶき共同保育」が開始され、民間のセツルメント的な実践が定着したと言えよう。
 また、各地の寄せ場等に共通する、寄せ場日雇労働者やホームレス等の民間支援活動の三大領域とも言える、
 1.「炊き出し」と呼ばれる給食活動と、
 2.「(人民)パトロール」等と称せられる、野宿者を嫌がらせや「シノギ(モガキ)」と呼ばれる路上強盗から防衛し、アウトリーチ・安否確認の為の巡回、
 3.医療支援活動と、年末年始期に集中的に取り組まれる支援活動の「越冬活動」のスタイルが、1973年12月に完成した。

*簡易宿泊所街「寿町」
「寿町」地域は、横浜市中区の簡易宿泊所街である。この地域は、中区寿町2丁目の一部と3~4丁目、扇町3丁目の一部と4丁目、松影町3~4丁目、三吉町の一部、長者町1丁目の一部を含む、簡易宿泊所(通称:ドヤ)の密集地である。面積は、およそ0.06平方キロメートルである。

*簡易宿泊所
 「簡易宿泊所」とは、旅館業法における4種(ホテル、旅館、簡易宿所、下宿)の旅館営業許可業種のうちのひとつである

*簡易宿泊所街、寄せ場
 簡易宿泊所街は、「ドヤ街」とも蔑称される。ドヤとは、宿の逆語であり、旅館やホテルと区別された、日雇労働者の簡易宿泊所である。
 青木によれば、寄せ場とは、大都市内のドヤの密集地域に位置づく日雇労働者の就労場所をいう。多くの場合、寄せ場は、周辺スラムとともに複合地域を形成する。寄せ場は、日雇労働者が集まる都市下層地域として、固有の社会と文化(生活様式)をもつ。それは、他の下層地域とは異なる
 青木秀男『寄せ場労働者の生と死』 明石書店, 1989年,19頁,20頁

*山谷
 「山谷」とは、東京都台東区と荒川区にまたがる、簡易宿泊所街・寄せ場である。「泪橋交差点」を中心にした、簡易宿泊所が集中する地域であるが、地域名として、「山谷」は残っていない。
 松沢哲成「主要寄せ場についての概要」日本寄せ場学会年報編集委員会編『寄せ場文献精読306選』,202頁~213頁,日本寄せ場学会,2004年,205頁~207頁

*釜ヶ崎、あいりん地区
 釜ヶ崎は、大阪市西成区萩之茶屋周辺の簡易宿泊所街・寄せ場である。1966年の「第五次釜ヶ崎暴動」以降は、行政や大阪府警により「あいりん地区」の呼称が用いられるようになった。 前掲書,2004年,202頁~205頁

*笹島
 名古屋市中村区名駅南にある名古屋中公共職業安定所の周辺の寄せ場である。簡易宿泊所街は無く、日雇労働市場のみである。
 前掲書,2004年,210頁~212頁


<第1回講義 後半に続く>

<当ブログ バックナンバー>
関屋光泰『職業訓練生たち-1年目職員が感じた介護&ストレス』
「介護人材Q&A 2015年2月号 介護職員「こころの健康管理」その施策と工夫」,産労総合研究所

ブログ筆者の論文 要約
 離職、職業訓練(求職者支援制度)を経て、介護施設へ就職をした元訓練生の介護職員対象のグループインタビュー、ヒアリング等から、彼ら彼女らの介護現場における離職等につながり得るストレス要因について考察したものである。

福祉施設職員のストレスケア、メンタルヘルス、感情労働とは 筆者のコメントが新聞に掲載されました
 2017年7月26日 朝日新聞朝刊 全国 「悩む職員の心のケア」(やまゆり園事件が残したもの:下)
 朝日新聞から取材を受け、障害者福祉施設等において支援、ケアを担う現場職員を支援する必要性を提言した。
 また、筆者の開発した「福祉施設職員のストレスケア研修」プログラムは、福祉施設の現場を支えたいという想いから開発し、施設職員のストレス対処、感情労働、セルフケアをサポートするために実施を続けていること等をコメントした。 

 介護留学生支援、外国出身の介護福祉士(在留資格「介護」の創設)の増員と並行して行うべきことがある。
 障害者福祉施設の支援員、高齢者福祉のケアワーカー、児童福祉施設の指導員や保育士等、現場の福祉施設職員への支援である。
 介護福祉、社会福祉領域の従事者の離職率の高さ、つまり福祉の現場から人が逃げていくかの様な状況を放置せず、改善を図らなければならない。介護士や支援員等、福祉施設職員の働く環境の問題等の課題がある。
 専門職キャリアの入口の支援だけではなく、職員の研修や個別の支援、メンタルヘルスへのサポートを拡充すべきと考える。
 <「全国社会福祉教育セミナー2016(主催 日本社会福祉教育学校連盟 日本社会福祉士養成校協会 日本精神保健福祉士養成校協会 於:淑徳大学)」における筆者の報告に、加筆したものである>


<ルーテル学院大学 ファシリテーター養成講座修了生グループの活動紹介>
 関心をお持ちの皆様、ぜひ、ご参加下さい。
*詳細は下記をクリック
 災害発生時、困難に直面する方々の孤立防止に関心をお持ちの方のための情報!
日時:平成29年10月28日(土)14時から16時30分
会場:前原暫定集会施設A会議室
講師:荒井康善さん(小金井市聴覚障害者協会 会長)

*プログラム
第1部 講演会 午後2時から3時
     聴覚障がいとは
     東日本、熊本大震災を見ての現状
第2部 ワークショップ 午後3時10分から4時10分
     第3部 災害ボランティア、情報の交差点から情報提供 午後4時半終了

対象:障がい、福祉に関心のある方 聴覚障がいについて知りたい方
参加費:無料
定員:30名(定員に達し次第締め切ります)
主催:情報の交差点チーム
共催:小金井市社会福祉協議会
後援:三鷹市社会福祉協議会・武蔵野市民社会福祉協議会
協力:ルーテル学院大学

ファシリテーター養成講座 福祉のまちづくりを協働により推進する
ルーテル学院大学

引用「地域福祉ファシリテーターとは?
 地域の福祉課題や地域の中で支援を必要としている人を発見し、自らが持つ能力や人脈、社会資源を生かしながら、具体的な「新たな支え合い」活動を企画・実施する中核となる人々のことを指します。この講座では、講義だけでなく、体験的な演習やフィールドワークを盛り込み、講座修了後には、具体的な「新たな支え合い活動」が実際に展開されることを目標としています」引用ここまで


<子どもと家族の生活困窮、ソーシャルワーク 関連情報>
 千葉県里親家庭支援センター主催の社会的養護の勉強会。
 今回は、アメリカの里親に実親としての権限を与えて、里子たちの生活をより“ふつうの生活”に近づけようという社会的養護の潮流等がテーマ。
引用「ワシントン州では、Prudent Parent 法案が可決してから、里親さんに実親としての権限を与えて、里子たちの生活をより“ふつうの生活” に近づけようという動きがあります。
 また、米国全体に、ノーマルシーについての Working Group ができていて、ユースや児童福祉の専門職がさかんにこのテーマについて語り合う場をもうけています。日本ではまだ、聞きなれない言葉かも知れませんが、里親養育、そして養子縁組とたいへん密接な関係がある取り組みなので、里親さんたち、また里親養育について学んでいる方たちとの活発な話し合いができればと思っています
 日 時       
 2017年 9月12日(火曜日)午後1時30分~4時30分
 場 所
 市川男女参画センター 6階研修室F
 参加費
 1000円
 お申込み方法 HP 参照」

<ソーシャルビジネス、社会的起業 関連情報>
引用「本イベントは、公益財団法人村上財団の支援を受け実施しているU-25 TOHOKUソーシャルビジネスコンテストのキックオフイベントとして、コンテストの詳細や、参加自治体による課題の説明のほか、
 東日本大震災を契機に地元に戻り岩手県大船渡市でワイナリー建設に取り組んでいる起業家 及川 武宏氏の講演や、
 NHKのニュースキャスターを経て、様々な発信を続ける人気ジャーナリスト・キャスターの 堀 潤氏、
 東京から震災支援のコーディネーターとして南三陸町に入り本年南三陸町に起業家の誘致と育成を行う事業を立ち上げた 山内 亮太氏、
 内閣府の子どもの未来応援国民運動の発起人でもあるNPO法人キッズドア理事長 渡辺 由美子によるパネルディスカッションなどを行います。
 東日本大震災から7年目に入り、人口流出が大きな課題です。地元が好きだから地元に残りたいけれど、仕事がないから出て行くしかないという声を聞きます。これからは、東北の魅力を生かし、いろいろな仕事を作ることが必要です。本イベントは、起業のハードルを下げ、「挑戦してみよう」と思ってもらうためのイベントです。一人でも多くの方にご参加いただき東北を盛り上げていきたいと思っております。
◆被災地に行かなくても東北支援がしたい方
◆東北の地元の良さをビジネスにつなげたい方
◆何か面白いことで東北を盛り上げたい方
 など、東北の方も、そうでない方も、老若男女どなたでもたくさんのご参加をお待ちしております。
▶︎日時:8月26日土曜日
▶︎時間:13:00〜17:30(途中入退場自由)
▶︎ 会場: 常盤木学園高校
 (宮城県仙台市青葉区小田原四丁目3-20)
 https://www.tokiwagi.ed.jp/access/

▶︎アクセス:仙台駅・東照宮駅から徒歩20分、
      宮城野通駅から徒歩15分
▶︎ 参加費:無料
▶︎対象:どなたでも
【第1部】 13:00 – 15:30
1.賞金100万円を目指せ!コンテスト概要説明
2. コンテスト優勝のコツはまず課題の把握から!
  8自治体による課題のプレゼンテーション 

【第2部】 15:40 – 17:30
3.メイン講演: 株式会社スリーピークス 及川武宏
  「大船渡にワイン文化を根付かせたい!故郷で起業するまで」
4. パネルディスカッション
  若い起業家が未来をつくる!これからの東北を応援!

《パネリスト》
 堀 潤:ジャーナリスト・キャスター。
     市民投稿型ニュースサイト「8bitNews」主宰。
 及川 武宏:株式会社スリーピークス 代表取締役
 山内亮太:株式会社ESCCA 代表取締役 
 渡辺 由美子:特定非営利活動法人キッズドア 理事長
▶︎ 主催:特定非営利活動法人キッズドア


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<子どもと家族の生活困窮、貧困家庭の教育支援関連 情報提供>
「子どもの貧困 貧困の連鎖をどう断ち切ればよいのか その現状と課題」シンポジウム 7月14日
引用「 知っていますか?子どもの貧困とその連鎖」
 日本の子供の貧困率は、OECD(経済協力開発機構)加盟諸国と比較して、高い水準にあります。子ども期の貧困は、大人になってからも不利益をもたらし、さらには次世代に貧困が受け継がれる原因にもなっています。
 この「貧困の連鎖」を断ち切るためには、子どもの貧困に関する現状と課題を広く,正確に共有する必要があります。
 子どもの貧困を多様なデータから可視化した首都大学東京教授の阿部彩先生をお招きして、「貧困の連鎖」を断ち切るために、我々は何を知り、何をしなければならないのかについて、ご講演いただきます」
日時:2017年7月14日(金) 18:30~20:30(18:15より受付開始)
場所:専修大学神田キャンパス1号館 1階 105教室(東京都千代田区神田神保町3-8)
講師:阿部 彩 氏(首都大学東京教授)

 首都大学東京都市教養学部人文・社会系教授、同大子ども・若者貧困研究センター長。
「生活保護の経済分析」(共著、東京大学出版会、2008年) にて第51回日経・経済図書文化賞を受賞。
※参加費無料、申込不要

【主催】公益社団法人自由人権協会(JCLU)


【7/16(日)10:00~説明会】高校受験をサポートする[タダゼミ]あだち学生ボランティア募集!
 キッズドア

引用「塾に通えない中3生のための
 無料の都立高校入試対策講座[タダゼミ]あだち
 2017年度学生メンバー募集ボランティア説明会


 あなたの高校受験の経験を活かして
 中学生の受験勉強に力を貸してください!

タダゼミってなに?
 大学生ボランティアによる中学3年生向けの無料学習支援です。経済的理由で塾に通うことができない中学生に対して、都立入試合格に向けた指導を行っています


タダゼミならではの特徴とは?
 タダゼミでは、生徒の隣で個別にフォローをしながら授業を進めています。仲間と切磋琢磨できるという集団授業のメリットと、生徒ひとりひとりに合わせたフォローができるという個別授業のメリットの両方を兼ね備えた新たな形の指導を行っています。多くのボランティアのご協力により、このようなきめの細かい丁寧な指導体系が可能となっています!   

◆開催日時
7/16 10:00~11:00
 
◆会場
足立区生涯学習センタ

◆住所
足立区千住5-13-5
東京メトロ日比谷線・千代田線 北千住駅下車 西口徒歩12分


なくそう!子どもの貧困 全国ネットワーク
なくそう!子どもの貧困 全国ネットワーク Facebook



Reライフ 子どもの貧困シンポジウム
【日時】2017年7月14日(金)18:00~19:30

【場所】富岡八幡宮 婚儀殿
〒135-0047 東京都江東区富岡 1-20-3
【参加費】無料
【申込先】info@relife-soudan.com
  件名を7月14日(金)シンポジウム申込としていただき、
  文中にお名前・会社名・参加人数・連絡先アドレス・お電話番号
  をご記載ください。

【プログラム】
●講演:「子どもの貧困の現状について」 
 特定非営利活動法人キッズドア理事長 渡辺由美子

●パネルディスカッション:
「冠婚葬祭業社が子どもたちにできること」

株式会社アーバンフューネスコーポレーション 
 代表取締役社長兼CEO 中川貴之氏
  株式会社チャプター・ツー代表取締役 三村麻子氏
特定非営利活動法人キッズドア理事長 渡辺由美子

●質疑応答

●Reライフ子どもてらす「ワンコイン500円 想いのしずく」プロジェクトの説明
引用「冠婚葬祭の儀式をつかさどる業者の皆様が、未来を創っていく、すべての子どもたちが、将来や未来に希望が持てる社会を実現できるように…社会貢献を果たすことの重要性を考えます。
 地域の未来に貢献したい、子どもたちへの支援に寄与したい、という想いを持つ冠婚葬祭事業社さま達との出会いがあり、社会貢献活動の一つとして冠婚葬祭事業社様が施工ごとに「ワンコイン500円」を子ども支援に寄付していただく『ワンコイン500円 想いのしずく』プロジェクトをこれからスタートいたします」


7/29(土)説明会【2017 夏の短期ボランティア大募集!】足立区・中央区・目黒区・港区
夏の短期ボランティア募集!

@足立区・中央区・目黒区・港区
「夏」×「教育格差解消」
夏にしかできないボランティアに参加してみませんか?

【応募対象者】
4年制大学生・短期大学生・専門学校生・高等専門学校生・大学院生・社会人
※タダゼミあだちは学生のみの募集です。ご了承ください。

【交通費】
上限1,000円まで支給

★短期ボランティアに興味のある方は、まずはお気軽にボランティア登録説明会へお越しください!

【日時】7月29日(土)14:00~16:00
【会場】キッズドア・ラーニングラボTOKYO
【住所】〒104-0033 東京都中央区新川2-1-11八重洲第一パークビル7階
【アクセス】日比谷線「八丁堀」駅 A4出口より徒歩2分
      日比谷線・東西線「茅場町」駅 1番出口より徒歩4分
夏、子どもたちの「できる」を増やすボランティアがここにあります


今回、足立区・中央区・目黒区・港区で開催する
夏期講習のお手伝いをしてくれる学習支援ボランティアスタッフの募集を行います!

夏の予定を探しているみなさん、一緒に夏期講習を盛り上げてくれませんか?

 NPO法人キッズドアとは?
キッズドアは2007年より、「すべての子どもが夢と希望のもてる社会」の実現に向けて活動しています。
活動内容は主に、子どもの貧困・教育格差の問題解決のカギとなる「無料の学習支援事業」です。
学習支援の対象者は、生活困窮家庭の児童・ひとり親家庭の児童・児童養護施設で暮らす児童・母子生活支援施設で暮らす児童・都立高校に通う生徒たちと様々です」

【アドボカシーカフェ】『経済開発と格差 日本のミャンマー支援と現地の人々』(9/21)
主催: 認定NPO法人まちぽっと ソーシャル・ジャスティス基金(SJF)

引用「私たちが、ミャンマーの人たちの生活に直結した切実な想いに配慮し、格差を生まない開発を実現していくポイントは何でしょうか。
 異なる立場の利害関係者間に「対話」を生み出すことで、開発の負の影響を受けているミャンマー住民の支援を行う日本のNGOの経験をうかがい、ビジネスで人権や環境に配慮する意義と課題を見つめます。企業と開発地の住民と私たちがどう関係性を構築していけばよいのか、グローバルな経済の動きと足元の暮らしの関係を一緒に考えましょう」


日本こども虐待防止学会第23回学術集会ちば大会 キックオフイベント
シンポジウム  「こどもの笑顔のために、各機関ができること」

日時:2017年7月30日(日)13:30〜16:30
場所:幕張メッセ国際会議場 3F会議室
 医療機関    国保旭中央病院小児科部長 仙田 昌義     
 母子保健    千葉市美浜保健福祉センター健康課課長(保健師) 岡田 明子
 教育機関    千葉県スクールソーシャルワーカー 田中 真紀
 民間団体    CAPグループ千葉連絡協議会 小貫 松江
 児童相談所   市川児童相談所所長 渡邉 直
 市町村     浦安市こども家庭支援センター 竹内 勇介
 児童養護施設  生活クラブ風の村はぐくみの杜君津施設長 高橋 克己
 民間支援機関  子どもセンター帆希理事 内田 徳子 

主催:日本子ども虐待防止学会第 23 回学術集会ちば大会実行委員会 
 千葉県内で活動する「虐待等不適切な対応を受けたこどもに対し健やかに成長することを願い活動している関係機関」
の方々から、「虐待に対て何をやっているの?」という現状や、課題の報告をしていただきます。

<情報提供ここまで>
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ボランティア・市民活動論 第1回 レジュメ概要1
<今回のテーマ ボランティアの概要-ボランティアとは何か>

 当ブログ筆者の担当講義
・コミュニティカフェ活動に関して。地域の多世代交流を広げる。
 子ども食堂、子どもを支援するのであるから「子どもサポーティブ食堂」、繋がりを創り支援等との媒介である「ソーシャル食堂」とも言えるだろう。
 コミュニティに開かれた空間を創るー居場所、交流の拠点づくり。

*ユニバーサルデザインの居場所とピアサポート
 近隣の助け合い、繋がりの再生を目指す。
 誰もが集えるユニバーサルデザインの居場所を地域社会のなかで増やしていく。
 子どもも大人もピアサポートによる助け合い、対等な学び合いの場、接点とも言えるだろう。


・社会福祉士・ソーシャルワーカー等、福祉専門職の今日的な役割としてのボランティア活動のコーディネート、マネジメント等の支援、協働の必要性がある。
 社会福祉士等の専門職として、コミュニティの共助活動を促進する。
 つまり、地域の住民参加型の福祉活動、相互扶助としての地域活動のファシリテーターとしての役割が、社会福祉士等に求められている。換言すれば、今日の地域を基盤とするソーシャルワーカーは共助活動、共生のコミュニティを創る専門職である。

1.はじめに
 生活困窮・貧困問題とボランティア活動の経緯。
 子どもと家族の生活困窮が顕在化した今日、再びセツルメント的な地域福祉実践が求められている。


*ボランティア volunteer とは
 ラテン語のvoluntariusという「自由意志」を意味することばが語源である。
 ボランティアは,個人の意志や責任において活動を行う自由な市民という意味でもある。

2.「ボランティア」のイメージ
 キーワードとしての相互性。
 ボランティアの側も自らを問い直す。自分の“当たり前”や思い込みが覆される経験。
 ボランティア活動への参加による自己理解の深化。
 一方的な援助ではなく、お互いの生活、生き方、生命を護り合い、尊重し合う取り組み。
 生き方の違いを超えて、共に生き抜いてきた経緯を称え合う。

3.ボランティアの体験 事例
 ⇒スライドを使用
 生活困窮者対象の医療相談ボランティア活動のコーディネーターとしての実践から。
・思い込みや押しつけの支援ではなく、人間的な関わりが求められている。 
・相談を待つのでなく、当事者のいるところに出向いていくという姿勢 
・関わる全ての人、出来事から学ぶ 
・活動の中心は会議や事務所でなく、現場にある 
・理念や熱意が無い活動は虚しい
 しかし、ボランティアの熱意が先行して、当事者にプログラムを押し付け、ニーズに対応していない活動は避けたい。
 調査の実施等により、当事者のニーズを考慮して、住民の真のニーズに応える支援プログラムを実行したい。

・エンカウンター=フィールド、当事者、自分自身、仲間、知識等との出会いの機会。

4.ボランティアの特性、理念
・「ボランティアは,一般的には,自発的な意志に基づき他人や社会に貢献すること」。

 ボランティア活動の中長期的な振興方策について(意見具申)
 平成5年7月 中央社会福祉審議会 地域福祉専門分科会

*基本的な性格(の今日的な課題)
①「自発性(自由意志性)

 ボランティア活動とは、自分の意志が尊重され,自己の決定によって行う活動である。
 その活動は,他者に操作されない自由なものであり,ボランティア本人が自らの意志で主体的に企画・推進するべきものである。
 これを草地賢一(前・PHD協会総主事)は,「言われなくてもするが,言われても(自分が納得しなければ)しない」と表現した。
 自発性とは・他人から命令や指示を受けたり,強制されたりせず,主体的に,つまり自分の意思にもとづき,ボランティアにかかわること。
 自らを束縛するものから解き放たれ、自由な自己表現を、ボランティア活動は促進する。

②「無給性(無償性)」
 ボランティア活動とは、金銭的利益を目的としたり、労働としての対価を求めたりしない非営利の活動である。
 無償性とは,ボランティアを行ったことの代償を期待しないということ。ボランティアの労力に対し,その村価としての金銭や物品,さらには地位や名誉などの見返りを求めない。

③「公益性(公共性)」
 その成果が広く人々や社会に利益をもたらすこと。
 ⇒「皆のために」-「皆」とは誰か。
 対象的な「ゲーテッド・コミュニティ」、壁は何を防ぎ、何を護ろうとするのか。
 隣人とは誰か。コミュニティの「フリーライダー」とは。

④「創造性(先駆性)」
 ボランティア活動の特性として、新しい分野や問題に対してより積極的に取り組み,提言し新たなシステム、社会を開発していくこと。
 オルタナティブな市民活動、アクションでもある。

*ボランタリズム
 ボランティア活動の精神である自由意志,自発性,無償性,先駆性,連帯性などを表す際に使われることばである。
 ボランタリズムの実践がボランティア活動であり,それを行う人がボランティアということになる。

*福祉性
 どのような活動領域のボランティア活動も、関わる全ての人の生を支える、生命の尊重という基本姿勢。

*貧困、生活困窮の今日的な特徴
・今日の生活問題の特徴とは、ニーズの多様化と新たな生活問題の出現、問題の重複(例:家族問題+貧困+精神疾患+問題行動+社会的孤立)が挙げられる。社会的孤立、多問題家族等。
・社会的孤立は、各地域、社会福祉の各分野共通の課題である。
 孤独感とは、誰にも相談できない、誰にも分かってもらえないという痛み。
 支えになる人、頼れる人はいるのか。拠りどころはあるのか。誰に相談出来るか、頼れるか、支えられているか。
 人間は独りでは生きていけない。周囲と繋がって生きている-人間の社会性。他者との繋がり、関わり、支え合いを希求する想いを抱いている。

 ボランティアへの参加・協力を求めることにより、意識の変革を図り、将来の活動に向けての動機づけを実施
・こうした活動により、その地域における生活上の課題を自ら発見するよう支援する。

 繋がりを結ぶのもボランティアの働きの一つである
 社会の人々は、マイノリティに対して無関心、誤解が生じることもあるが、ボランティア活動は関わる人々の想いを一つにする。
 ボランティア活動は、当事者の権利擁護の取り組みでもある。

 社会福祉のシステムは、結果として、サービスの利用者を市民社会の主流の規範、習慣に統合している側面もある。自身のライフスタイルやプライバシーと引き換えに、給付を受けているとも言えるだろう。

*ボランティア=生活者、ボランティアの当事者性
 自分たちの生活は、自分たちで護るという、生活者としての当事者性が、ボランティア活動には含まれる。

地域の実情に応じたボランティア活動を行うことにより、支援を必要とする人々が地域社会で自立し、安定した生活を営めるよう支援する。

 繋がりが希薄になりつつある社会において、高齢者、障害者等、誰もが参加できる共同性、ソーシャルインクルージョンの理念を取り入れ、繋がりの拡大を図る。


当ブログ筆者の論文
当ブログ筆者の論文 「福祉施設職員のストレスケア サポーティブ研修プログラムの開発」
日本福祉教育専門学校 研究紀要第23巻1号 37頁から55頁 平成27年4月



関連ニュース
こども食堂で地域交流 無料で食事提供 折り紙・バルーン作り 杉並・妙法寺
2017/04/05 07:04 【産業経済新聞】
 杉並区堀ノ内の妙法寺で4日、子供たちに無料で食事を提供し、折り紙やバルーン作りを楽しむ催し「みょうほうじ 子ども食堂」が開かれた。寺で開催する子供食堂は珍しく、初めて開催した同寺の総務部長、望月隆行(りゅうこう)さん(44)は「いろいろな形で地域の親子さんたちが交流できる場を目指したい」と話している。
 子供食堂は、一人親や共働き家庭、経済的な理由で満足な食事を取れない子供を救うため、子供1人で来ても食事を提供できるよう始まった社会運動。食材は寄付でまかない、調理は地域のボランティアなどが手掛ける。
 「みょうほうじ 子ども食堂」は、妙法寺近くのボランティアからなる妙法寺子ども食堂実行委員会と、地域奉仕に力を入れる一般社団法人「東京キワニスクラブ」が主催、この日は300人以上の親子連れが訪れた。
 学士会館精養軒(千代田区)から提供されたビーフカレーが振る舞われ、茶道体験も行われた。
 育児休職明けで、ならし保育中の女性会社員(41)は、「子供が小さく大声で泣くため、レストランには行きにくい。ほかのお母さんや子供と伸び伸びと食事や遊びが楽しめる機会は非常にありがたい」と強調した。会場には折り紙やアートバルーン作りのコーナーも設けられた」引用ここまで

生活困窮者自立支援全国ネットワーク

子どもの貧困対策の推進に関する法律

クラウドファンディング readyfor
アフリカにルーツを持つ子どもたちへ、キャンプで自信と誇りを!
アフ リカンキッズクラブ(AKC)



<福祉専門職 就職関連情報>
平成29年度第1回 福祉業界合同採用試験
東京都社会福祉協議会 東京都福祉人材センター 本事業は、東京都から受託して実施

引用「都内の福祉施設がネットワークを組んで、合同採用試験を実施します。この試験に合格してネットワークパスポートを取得すると、複数の施設との面接試験が可能になります。
 ネットワークに参加している施設は、一定の労働条件を満たしている施設なので、安心して就活ができます。また、3年後にはネットワーク内の施設への出向や転籍によるキャリアアップを応援します。
<平成29年度第1回福祉業界合同採用試験 エントリー期間を6月15日(木)17時までに延長しました>

1度の試験合格で複数施設に応募可能
1度の試験(小論文、適性検査)に合格するだけで、複数の施設や事業所と面接が出来るネットワークパスポートを取得できます。

ネットワークに参加できる法人・施設は、一定の条件を満たしている施設です。
・給与は、東社協が平成29年1月に定めた「平成29年度版東社協参考給料表」を適用した水準に概ね準拠していること
②福祉サービス第三者評価事業や利用者に対する調査等を適切に受審しています。
③労働基準法等の各種法令を遵守するとともに、コンプライアンスを重視しています」引用ここまで


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子ども食堂、居場所づくりの情報 子どもの生活困窮関連ニュース

「子ども食堂」支援基金創設 開設経費10万円以内補助等 高知県
2017/04/04 17:41 【高知新聞】から紹介

引用「子ども食堂は、ひとり親や共働きといった家庭の子どもらに、地域住民らが低額または無料で食事を提供する取り組み。高知県によると、3月末現在で高知県内に7市町20カ所(期間限定も含む)が開設されている。
 運営費や食材の確保などの課題もあり、高知県は賛同者から寄付を募る「高知県子ども食堂支援基金」を3月下旬に創設。匿名の寄付100万円と高知県予算1千万円を原資にし、月1回以上開催▼参加する子どもを家庭環境などで限定しない▼食品衛生法の順守―など一定要件を満たした団体を対象に、高知県に登録した上で開設経費10万円以内、運営経費1回6500円以内を補助する。
こども食堂かもだ実行委員会(筒井美由紀代表)が4月4日、高知市鴨部2丁目で「春休みクッキング教室」を初めて開き、小中学生9人と地域住民が調理を通じて交流を深めた。
(略)
 こども食堂かもだ実行委員会が4月4日、「春休みクッキング教室」を初めて開き、小中学生9人と地域住民が調理を通じて交流を深めた。
 「こども食堂かもだ」は鴨田地区に住む元教諭や元調理師ら女性が中心になり、1月から毎月第3日曜日に「コープかもべ」2階で開催。毎回、子どもから高齢者まで100人以上が訪れている。
 教室は「食に関心を持ってもらい、料理の楽しさや喜びを知ってもらおう」と企画。小学2年から中学1年の9人が参加した。子ども1人ずつに地域の人が寄り添い、米のとぎ方や包丁を使う際の左手の添え方などを優しく手ほどき。
 筒井代表(67)は「普段の食堂は用意で慌ただしいが、一緒に料理をしながらたくさん話せた」。子どもたちとの距離が近くなったことを喜んでいた」引用ここまで

参考 内閣府HP
国及び地方公共団体による「子供の居場所づくり」を支援する施策調べについて

引用「地域における子供の貧困対策の推進に当たって、子ども食堂のような、家でも学校でもなく自分の居場所と思えるような場所を提供する支援が重要視されている。
 そうした居場所づくりに活用できる施策の情報を一覧化することで、地方公共団体や現場で活動する NPO 団体等による居場所づくりの取組に資するため、各府省庁、各地方公共団体による「子供の居場所」を設置・運営すること等に対する支援について、実施状況を調査した。
 「居場所づくり」は家でも学校でもない、子供の貧困対策になりうる居場所の提供を想定。
(略)
・国が実施する「子供の居場所づくり」への支援施策について
 主に「子ども食堂」を開設する場合に活用できる施策の例
 A)地域子供の未来応援交付金(内閣府)

…子ども食堂を含め、地域の資源を活かした子供の貧困対策を支援
 D)子どもの生活・学習支援事業(厚生労働省)
…基本的な生活習慣の習得支援、学習支援と併せて食事の提供等を行うことが可能な居場所づくりを支援
 主に「学習支援」を実施する場合に活用できる施策の例
A)地域子供の未来応援交付金(内閣府)

…学習支援を含め、地域の資源を活かした子供の貧困対策を支援
B)地域未来塾(文部科学省)
…学習が遅れがちな中学生、高校生が主な対象
C)生活保護世帯を含む生活困窮世帯の子供への学習支援(厚生労働省)
…生活困窮世帯の子供が主な対象(地方公共団体が対象の範囲を設定)
D)子どもの生活・学習支援事業(厚生労働省)
…ひとり親家庭の子供が主な対象

・地方公共団体が独自に実施する「子供の居場所づくり」への支援施策について
どのような支援を行っているかは地方公共団体によって様々であり、例えば、代表的な支援のあり方として、以下のようなものがある。
A)居場所の立ち上げを補助するもの(例:群馬県)
B)食材費、印刷費など運営費を補助するもの(例:福岡県福岡市)
C)「子ども食堂」に特化して支援するもの(例:兵庫県明石市)
D)居場所づくりを行う団体に無償で公有財産を使わせるもの(例:長野県原村)
E)地方公共団体が、民間団体等に居場所づくりの運営を委託し、実施するもの
(例:千葉県千葉市)」引用ここまで


<ブログ筆者のメモ つぶやき>
*こども食堂、居場所への補助、助成情報
 子ども食堂、子ども等の居場所づくり地域活動への助成は、上記の国や地方自治体によるものの他、財団による支援や、コープ、フードバンク等の民間組織などによる食材提供が確認できる。

*地域共助としてのこども食堂、地域共生社会 
 子ども食堂・居場所の活動は、コミュニティで子どもを育てる共助、地域共生の取り組みとして重要である。だからこそ、経済的な助成、食材提供、広報や調理等の役割分担できる協力者などを活用し、持続した取り組みとするためのコーディネートが必要であるのは明らかである。このブログも情報提供と交流の役割が果たしていきたい。

*食で繋ぐ総合的子育て支援
 子ども食堂が担う生活支援、子育て支援の働きは、生活の質の向上やさまざまなニーズを満たすために、食事の提供を繋がりのきっかけとして、教育・学習の支援、人間関係づくり、生活問題(福祉、健康、子育て、生活環境改善など)への取り組みへの媒介が支援の要諦と言えるだろう。
 換言すれば、子ども食堂からはじまる子育て支援の多世代共生のまちづくりである。

*ソーシャル食堂、子どもサポーティブ食堂
 子ども食堂を巡る議論のなかでそのネーミングがある。
 今後、しっかりと提案したいが筆者は、例えば下記のようなものを提案したい。
 「ソーシャル食堂」 コミュニティカフェという先行事例にならい、繋がりの構築、支援との架け橋、地域への視点等を含意して。「交流食堂」の方がストレートかもしれない。
 「共同食堂」 みんなの食堂、多世代交流の食堂の意味。
 「共助食堂」 先行する「おたがいさま食堂」「たすけあい食堂」にヒント。
 子どもの必要に応じて、社会的な支援を行う「子どもサポーティブ食堂」であることも考え、コミュニティへの働きかけ、社会的自立等も考えるならば、「ソーシャル食堂」がフィットするのかもしれない

*繋がりの再構築、エンパワーメントによる支援
 不安、喪失のなかで孤独・孤立から、食卓を囲み、食事と生命、知恵を分かち合う繋がりを創ること。共にいて、寛容に受け容れ合うこと、痛みや喜びも分かち合う関わりこそ、生き方の豊かさに不可欠とも言えるのではないか。
 それは、心理的、社会的な障壁をなくしていく交流の場からはじまる。対等な、相互に尊重する人間対人間の暖かな交流こそ最重要な事柄だと言えるだろう。
 子どもは、家族やコミュニティの人間尊重、愛情、共生の中で成長し、心からの人間的な交流のなかで生きる。人間支援とは、全存在を受容し、謙虚に関わり、対象者自身が立ち上がるのを助けることである。

*社会的孤立を越えた共生のコミュニティづくり
 支援の場、居場所、コミュニティづくりの核心とは、その場、コミュニティそのものが目的なのではなく、その場に集う一人一人の人間が重要だということである。
 その場はプロセスであって、ゴールではない。全ての人の成長のための過程、接点、媒介の場とも言えるだろう。



食料困窮 子育て世帯2割 北海道調査結果 受診断念は17%経験
2017/04/06 07:00 【北海道新聞】から紹介

引用「北海道は5日、北大と共同で行った子どもの貧困に関する全道実態調査の集計結果を発表した。過去1年間に経済的理由で家族が必要とする食料を買えなかった経験があると答えた世帯が20・5%に上るなど、子育て世帯の厳しい経済状況が浮き彫りになった」引用ここまで

参考HP 北海道 子どもの貧困対策について
参考 北海道子どもの貧困対策推進計画 より
引用「子どもの貧困の課題
 本道においては、生活保護世帯が年々増加傾向にあり、また、ひとり親家庭の母子世帯、父子世帯ともに低所得者層が多く、親の就業率や子どもの保育所や幼稚園への就園率が全国に比べ低位で推移している状況などから、子どもの貧困の一層の拡大が懸念されます。

〇 本道においては、全国に比べ、生活保護世帯や、収入の低いひとり親家庭の子どもの割合が高く、経済的に厳しい状況にある家庭が多い状況にあります。
 このため、生活保護世帯やひとり親家庭の親の就業に向けた支援や経済的な支援などを充実して、収入の増加と安定を図るほか、保育所への優先入所など、ひとり親家庭の親が働きやすい環境づくりを進める必要があります。
〇 生活保護世帯の子どもや児童養護施設の子どもの大学等への進学率は、全道平均と比較するといずれも低く、大変厳しい状況にあります。
このため、就学援助制度の普及に加え、学習支援ボランティアの派遣など、教育支援の充実を図るとともに、高校を卒業し施設を退所した子どもたちの社会的自立に向けた支援に重点を置いた対策を着実に推進していく必要があります。
 こうした現状把握や分析結果から、本道は子どもの貧困の状況が、全国の中でも大変
厳しい地域の一つであると考えられる」引用ここまで


<参考イベント>
子どもの貧困対策センター 公益財団法人あすのばHPから
【法成立4周年・あすのば設立2周年のつどい】6/17(土)開催

(以下、引用)
2009年、初めて「子どもの貧困率」が発表され、「子どもの貧困対策法をつくろう」と当事者の学生たちが声をあげてから7年半。
2013年6月19日、悲願の「子どもの貧困対策法」がすべての国会議員の賛成で成立。まもなく4年に!
2015年6月19日、子どもの貧困対策センター「あすのば」が誕生。まもなく2年を迎えます!
 今回のつどいでは、NHKで子どもの貧困などの取材をしてきた鎌田靖さんの記念講演。
 そして、高校生・大学生らの座談会などのプログラムです。
日時 2017年6月17日(土)10時~13時
会場 国立オリンピック記念青少年総合センター 国際交流棟 国際会議室
主催 公益財団法人 あすのば

プログラム(予定)
記念講演「貧困問題と子どもたち」鎌田靖さん(ジャーナリスト)
高校生と大学生らの座談会「私たちの困りごと」
子どもの貧困対策法成立からの4年間をふりかえって
あすのば設立から2年間のあゆみ
子ども支援-高校生・大学生らからの提言
「あすのば3か年中期ビジョン」発表 など
参加費 1,000円(学生・子ども・当事者の保護者 無料)」引用ここまで

引用「大学2年生・市川てらこや学生理事のたいやきさんです!
 千葉県で行われるキャラバンに千葉県内の活動団体として協力させて頂きます!
 私は、あすのばさんとの出会いで、改めて子どもの貧困について考える機会が出来ました。
 子どもの貧困はお金がないというだけで、塾に通うことが出来ない、好きなものを買えない、学校の授業料が払えないなどといった支障が生じます。
 私が高校2年生の時、地元で塾に行きたくても行けない子を対象として活動する学習支援団体の大学生の方々に1年間ほどお世話になったことがあります。そこに同じく通っていた父子家庭で育った中学3年生の女の子がいました。その子は、「勉強がしたくても塾に行けないから思うように勉強ができない…」と悲しい顔を浮かべていました。その顔は今でも思い出します。同じような子が他にもいると思うと心が痛みます。
 千葉県で考えられる機会が出来たので、貧困を理由に勉強ができない、好きなものを買えない、学校に通えないなどのことで困っているこども達や家庭の力になれるようなキャラバンにしていきたいと思います。
 子どもたちのために自分ができること
 市川てらこやに所属していて、市川市を拠点に活動しています。
 こどもの居場所づくりや豊富な体験を学生と一緒にすることなどが目的です。貧困の子どもたちにも居場所があることや体験したことがないことを、活動を通して感じてもらいたいと思います。しかし、私に必要なことは子どもの貧困の現状を理解することだと思います。それを理解した上で、苦しんでいる子ども達が気持ち的に少しでも解放されるような活動を展開して、市川てらこやメンバーを巻き込んで子どもたちの新たな居場所づくりをしていけることが私にできる事だと思っています。
 経済状況で1人1人の人生が狂ってしまうことは、当然望ましくありません。貧困を他人事だと思わず、悩み苦しんでいる子どもたちの力になりたい」引用ここまで

子どもの食事支援へ 貧困対策など 食事支援のボランティア派遣、訪問調理や弁当 江戸川区
毎日新聞2017年6月28日 地方版

引用「貧困などを理由に家庭で十分な食事をとれない子どもを支援するため、江戸川区は8月から、ボランティアが訪問して食事を作ったり、弁当を届けたりする事業を始める。
 食事支援のボランティア派遣は都内初の取り組みで、全国的にも珍しいという。6月定例議会で「子どもの食の支援事業」として1232万円の補正予算案を全会一致で可決した。
 ボランティアの派遣事業は名付けて「おうち食堂」」引用ここまで

なくそう!子どもの貧困 全国ネットワーク
なくそう!子どもの貧困 全国ネットワーク Facebook


子どもの貧困対策の推進に関する法律


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<参考 情報提供>
子どもの貧困にむきあう  公開研究会
一般公開・無料・申し込み不要・先着順
2017年3月12日(日) 13時00分~17時45分(開場12:30)

13:00~14:40 第1部 映画上映会「さとにきたらええやん」
15:00~16:30 第2部 講演会 講師 荘保共子氏
 映画の主人公の一人、荘保さんご自身に「こどもの里」での取り組みと、中学校区を拠点にした学校教員との連携の取り組みについて、語っていただきます。
(会場:慶應義塾大学三田キャンパス北館ホール)
慶應義塾大学教職課程センター 公開研究会 研究交流・懇親会

映画「さとにきたらええやん」 以下、公式HPから引用
「大阪市西成区釜ヶ崎。“日雇い労働者の街”と呼ばれてきたこの地で38年にわたり取り組みを続ける「こどもの里」。
 “さと”と呼ばれるこの場所は、障がいの有無や国籍の違いに関わらず、0歳からおおむね20歳までの子どもが無料で利用することができます。学校帰りに遊びに来る子、一時的に宿泊する子、様々な事情から親元を離れている子、そして親や大人たちも休息できる場として、それぞれの家庭の事情に寄り添いながら、地域の貴重な集い場として在り続けてきました。
 本作では「こどもの里」を舞台に、時に悩み、立ち止まりながらも全力で生きる子どもたちと、彼らに全力で向き合う職員や大人たちに密着。子どもたちの繊細な心の揺れ動きを丹念に見つめ、子どもも大人も抱える「しんどさ」と、関わり向き合いながらともに立ち向かう姿を追いました。

 1977年、釜ヶ崎のこどもたちに健全で自由な遊び場を提供したいとの思いから、こどもたちの遊び場(ミニ児童館)「子どもの広場」としてスタート。
 1980年に現在の場所で「こどもの里」を開設以降、放課後の子どもたちの居場所としてだけでなく、生活の不安定さに揺れる子どもたちや親たちのサポートをし続けている。家庭環境によって行き場のない子どもたちのニーズも高まり、緊急一時保護の場、生活の場の提供も。
 2013年、大阪市の「子どもの家事業」を廃止を受けて存続が危ぶまれたが、「特定非営利活動法人(NPO法人)こどもの里」を設立し、現在も変わらず、こどもが安心して遊べる場の提供と生活相談を中心に、常にこどもの立場に立ち、こどもの権利を守り、こどものニーズに応じる、をモットーに活動を続けている」引用ここまで




<参考>
権利擁護セミナー
「精神障害がある人の権利擁護―病院・地域での支援を考える」

日時:2017年3月25日(土)PM1:30~4:30
会場:兵庫県私学会館(JR・阪神元町駅 東出口北側 徒歩5分)
 078(331)6623 (http://www.hyogo-shigaku.or.jp)

講演 PM1:30~2:50
 原昌平さん(読売新聞大阪本社編集委員・精神保健福祉士) 
鼎談 PM3:00~4:30
 岩尾俊一郎さん(岩尾クリニック院長・精神科医師)
 北村拓也さん(すずらん法律事務所・弁護士)
 原昌平さん(上記)
受講対象者:精神保健福祉士、施設職員、社会福祉士、保健師、臨床心理士、
当事者、家族、法律家など
参加費:無料
主催:NPO法人権利擁護・神戸心の相談センター
申し込み:NPO法人権利擁護・神戸心の相談センターへFAX・E-mailで。
FAX:078-754-7326 E-mail: officeあっとkobe-cocoro.org
(氏名、職種、所属、所属の住所、電話番号、E-mailアドレス、
その他質問事項を記載してください)


社会福祉協議会における社会福祉士の仕事、その実際
2017年3/12(日)13:30~16:00
会場 日本福祉教育専門学校 本校舎

 社会福祉士養成学科(通学1年)と社会福祉士養成科(夜間通学1年)の学科説明、社会福祉士の資格と仕事の概要を解説します。
<お問い合わせ先 会場> 
 学校法人敬心学園 日本福祉教育専門学校
 電話:0120-166-255



貧困と社会福祉士の実践 公的扶助ソーシャルワークとは 当ブログ筆者の公開講座

貧困問題と相談援助:当ブログ筆者講演の音声記録の一部を公開中
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ブログ閲覧中の皆様へお知らせ 2016年2月25日18時半 会場は高田馬場 公開講座 参加無料 
「貧困問題とソーシャルワーク実践」
 当ブログ筆者の社会福祉入門講座(一般公開)

 平成28年2月25日(木)18:30から20:00
 会場:日本福祉教育専門学校 高田校舎 電話:0120-166-255
当ブログ筆者が担当


*貧困、生活困窮と社会福祉士の実践 医療ソーシャルワーカーやスクールソーシャルワーカー
 今回は、貧困問題と社会福祉士による支援の実際、子どもの貧困、世代間連鎖、アルコールや薬物依存症等のメンタルヘルス、医療ソーシャルワークの課題等を解説します。また、貧困を緩和するソーシャルインクルージョンなどの社会福祉の理念もお話しします。
 これらのテーマを、貧困問題に20年間ほど取り組み続けてきた当ブログ筆者(専任教員)が、はじめての方にも分かりやすく解説します。

 生活困窮者自立支援制度による自立相談支援事業や困窮世帯の子どもの学習支援等、新たな支援事業も全国で開始されました。当学科の卒業生のなかにも、これらの相談事業を担い、自立と社会参加に向けた支援、生活や就労の意欲の向上、繋がりの構築、福祉制度の活用とプラン作成、生活の助言等を通じて、生活問題の解決とメンタルヘルスを支援しています。
 生活困窮家庭と子どもへの包括的な支援は、医療ソーシャルワーカーやスクールソーシャルワーカー等の社会福祉士にとっても、更に重要なテーマとなりました。
 
 今回は、貧困・低所得者支援に関連する生活や家族の問題と、貧困を緩和するソーシャルワークの実践、相談援助やグループワークの支援の方法などを重点的にお話しします。
 社会福祉士を目指す方、本校入学予定の方、テーマに関心をお持ちの方等を対象とした公開の社会福祉入門講座(入学前講座)。
 参加者の方々の学習や進路等のご相談も歓迎です。
 一般公開、参加無料。ブログ閲覧中の皆様、関心をお持ちの皆様、ご参加下さい。

<内容予告 貧困問題とソーシャルワーク実践>
・貧困問題とは何か。生活困窮者とは誰か。
・ソーシャルワークによる生活困窮者への支援、エンパワメントを中心として。
 相談援助は、人間対人間の率直な関わりが基盤にある。それは、マニュアルに縛られない、人間に双方向で関わり、支える仕事である。
 個々の自分らしさ、人間らしさが活かされる、人間的な仕事でもある。
 困窮の痛みを抱えている人、孤独、病気のなかにいる人々と共にある専門職。痛みへの共感が起点となる。
 社会福祉士は、困窮のなかにある人々を支えるために、新たな取り組みを創造していく。
 エンパワメントとは、自らの力で問題に取り組み、変化を起こす力を高めることを目指す支援。

・ブログ筆者の貧困・生活困窮者支援領域のソーシャルワーク実践
 筆者の、生活困窮者、生活保護受給者を対象としたソーシャルワーク実践-相談援助、グループワーク等の実際。
 事例も用いて解説。

・子どもの貧困、生活困窮の世代間連鎖等、子どもの格差。
 スクールソーシャルワークの課題。貧困と教育。
・生活困窮化に対するソーシャルワーク
・心身の健康破壊、社会的孤立、コミュニケーション・繋がりの貧困とは。
・虐待、ドメスティックバイオレンスDV被害。
・アルコール・薬物等の依存症問題、メンタルヘルス等の健康問題の重複
 貧困・生活困窮者と医療ソーシャルワーク。
 
・貧困問題の緩和を目指して-生活困窮者の相談援助、グループワーク 社会福祉士
・社会的孤立、心身の健康破壊からの回復を目指す相談援助


貧困問題と相談援助:当ブログ筆者講演の音声記録の一部を公開中


日時:2016年2月25日(木)18:30から20:00
会場:日本福祉教育専門学校 高田校舎(1階窓口で使用教室をお問い合わせ下さい)
 JR山手線・東京メトロ東西線・西武新宿線「高田馬場駅」下車徒歩7分
 東京都豊島区高田3-6-15

参加費:無料(どなたでも参加できます)

<日本福祉教育専門学校 高田馬場校舎 交通アクセス>
JR山手線・東京メトロ東西線・西武新宿線「高田馬場駅」徒歩7分
 案内図です

<お問い合わせ先> 
 学校法人敬心学園 日本福祉教育専門学校
 電話:0120-166-255


日本福祉教育専門学校 社会福祉士養成学科・養成科
*日本福祉教育専門学校 社会福祉士養成学科は、4年制大学卒業(見込)等の方々が対象の、1年制の社会福祉士の養成コースの昼間部です
電話:0120-166-255


日本福祉教育専門学校 公式チャンネル - YouTube

*社会福祉士とは
  「社会福祉士及び介護福祉士法」により定められた、相談援助、運営管理、グループワーク等、ソーシャルワークに携わる専門職の国家資格です。
 各種の相談機関、福祉行政機関、福祉施設・団体、医療機関などにおいて,専門的知識と技術をもって,福祉サービス利用者の相談援助や,グループワーク、施設の運営管理、地域福祉活動等を行なう社会福祉専門職です。
 社会福祉士は、子ども、コミュニティ、障害者、貧困、女性、高齢者、更生保護等、多岐にわたる領域で、相談援助、社会貢献等の実務を担っています。
 社会福祉士は、様々な生きづらさ、生活問題を持った人々を相談やグループワーク等によって支える、人間支援の専門職です。自分らしさと優しさを活かしながら働ける、職業として社会貢献を行う専門職でもあります。

社会福祉士及び介護福祉士法

 
日本福祉教育専門学校の地域社会貢献 【MeMoプロジェクト】  コミュニティと共に、認知症ケア活動
いよいよ今週末!『MeMoカフェ』 2月27日(土)遂にオープン!!!
 認知症の方やご家族の方、地域住民の方と過ごしやすい街作りを目指し、
 MeMoカフェで楽しい時間を過ごしませんか?
 皆さまのご来店、心よりお待ちしております♪

【開催日時】※開店時間※
2/27(土) 13:30 ~ 15:30
会場 日本福祉教育専門学校高田校舎
 〒171-0033
 東京都豊島区高田3-6-15
【定員】
20名様
【参加費】
100円
【参加方法】
直接会場にお越しください。
※ご予約は承っておりません

【MeMoプロジェクトとは】 MeMoプロジェクトFacebook
認知症の方やご家族、地域の方々が
安心して住み慣れた街で過ごせるように、
「MeMoカフェ(認知症カフェ)」・「認知症サポーター養成講座」・
「認知症に関する公開講座」など
、本校が提供する認知症ケア活動です。

認知症カフェ MeMoカフェオープン レポート 会場 日本福祉教育専門学校高田校舎 次回3月26日


社会福祉士受験支援講座・教員日記ブログのリニューアルを検討中 コメントを下さい 当ブログ筆者
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生活保護受給者、簡易宿泊所街「寿町」の精神障害者を対象とした精神科デイケア、グループワーク実践
 当ブログ筆者の論文
 『生活保護受給者を対象としたグループワーク-ドヤ街「寿町」における実践報告と考察-』
 日本福祉教育専門学校研修紀要第21巻1号 39頁から52頁 2013年5月
 上記の論文の抜粋
 この部分の概要
*生活保護受給者、生活困窮者の金銭管理やコミュニケーション、メンタルヘルスの障害を支援するグループワーク

 金銭管理能力の障害から、生活保護を受給しているにもかかわらず、経済的な困窮に陥る当事者も目立つ。当診療所の患者のなかには、経済的困窮による抑うつ、強い不安等、心身の不調の訴えに繋がる場合も見られる。当然ではあるが、これらの場合の経済的困窮も、当事者の心理に影響を与える。もちろん、経済的なゆとりが無いことによる社会的孤立、食事を含めた不自由さ、生活の幅の縮小という社会的困窮をもたらす。
 また、生活保護受給者、生活困窮者は、コミュニケーションの円滑さ、人間関係の維持に課題がある人々が多い。グループワークは、これらのエンパワメントを図りながら、今、ここで起きている現実を教材に、コニュニケーションの促進、能力の向上を図ってきた。
 次に、生活困窮者にとって、精神疾患・精神障害を切り離すことは出来ない。集団における精神科リハビリテーションとして働きかけ、支援する基盤として、観察技法が不可欠である。
 誰にとっても食べること、栄養は生きていくなかで重要なものであるが、生活保護受給者であり、何らかの病を持つ利用者にとっては、食べることは生きることに直結する。精神科デイケアでは、共同調理を通して、共につくり、共に食べ、共に生きる実践を1999年の開設の日から今日まで続けてきた。

(1) 金銭管理と人間関係のトラブルの予防-生活保護受給者
 生活保護受給者と生活困窮者の支援の領域としては、経済状態と金銭管理の適切さを把握するため、在宅時の食事が摂れているか、また孤立の深刻さや、逆に借金、たかり等を意図して近づく人物はいないか等、人間関係を把握することも必要である。これらはドヤ街である寿町の特性とも言えよう。
 また寿町の当事者のなかには、経済的な弱みを握られた他の住民の使い走りをさせられていた事例もあった。生活保護受給者やサービス利用者に対する観察によるトラブルの早期発見と、事実関係の確認、必要に応じて関連機関と連携しながらの介入の実施等が求められる。
 精神科デイケアの開設時から、本論が報告した期間に引き継がれた問題として、利用者のなかには、生活保護費の自己管理が困難な人も少なくないことが挙げられる。 略  利用者の精神障害や知的障害もしくはそのボーダーライン等も、要因として考えなければならないだろう。
 生活保護受給者が金銭管理の障害のために、経済的に困窮した場合、生活はどうするのか。寿町の簡易宿泊所には有料のコインシャワーが併設されているが、入浴はせず、同じく宿泊所のコインランドリーによる洗濯もしない。 略 これらの生き抜く技法、力とも言えるものが現れている。
 略 これらの人々は、適切な金銭管理のために支援を要している。これに対し、職員側は、買い物への同行や、インスタント食品や米のような食料等の必需品の、生活保護費支給日の購入等の提案や助言などによって、支援を実施した。

(2) 利用者観察の要点-視線、虱や南京虫、服装等

 利用者の全人的な理解、把握が求められるが、利用者の非言語的、外見の観察の要点として、以下を挙げることが出来る。
 貧困・公的扶助領域の当事者の特徴として、感情の抑制や、感情表現を抑えることに課題がある事例も多く、また、稀に衝動的であったり、豹変する場合もある。これらの感情の大きな変化は、視線や、眼の表情に最初に現れることが多いため、観察のポイントである。
 統合失調症の患者は、不調の訴えや自覚が無い場合もあるので、注意を要する。また、簡易宿泊所の居住環境では虱、南京虫、ダニ等によって、皮膚に問題が生じる場合もある。これらを発見した場合は、当事者のケアに加え、薬剤(スミスリン等)等を用いた駆除が必要な場合もある。
 姿勢も観察を要する。デイケアの利用者は、不安や抑うつ、幻聴等の精神的な不調・不安定や、孤立感、他の利用者に対する警戒、被害的な意識が姿勢に現れることがある。また、日雇労働、トラックやタクシー運転手の職歴を持つ利用者が多い為、腰痛が蔓延しており、不適切な姿勢に繋がっている。
 顔面の表情として、統合失調症の利用者は無表情、空笑等の特徴がある。また、人格障害が疑われる利用者には「演技」もみられ、引きつった様な過剰な笑い声、話す調子の不自然さ等に現れることもある。躁状態の利用者も、表情の観察が状態の把握の一助になる。
 心身の不調、気分の異変が、「貧乏ゆすり」や身体の震え、地団駄、上着や髪等を触る反復に現れることもある。個別援助を必要としているサインとして、見逃してはならない。しかし、利用者の身体的な不調や痛みの訴えは、時には大げさな表現を用いたり、精神的にも抑うつ状態になる傾向もある。
 特に、利用者の服装は観察すべきである。デイケア通所時は、作業着やスウェットの利用者が目立つが、常に同じ服装の利用者や、対照的に洒落た服装を心がけている少数の利用者もいる。また、夏でも着替えない人や、季節に合わせた服装への転換が困難な統合失調症の利用者は、支援を要する。多くの利用者は、ジャンパー等を室内でも脱がない生活習慣の傾向があるので、室内スポーツプログラムでは、脱ぐことを促さなければならない。

(3) グループ観察の要点-横暴なボスの予防
 グループを全体的に観察し、グループ規範や利用者間の相互作用、特に摩擦や排除等の動きを早期に察知することが求められる。また、利用者間のリーダーシップが、横暴な「ボス」的なものとならないよう、観察と適正化の介入を必要とする。
 グループの観察を基に、グループのなかで、利用者の自由な表現や、諸活動への集中を可能とするために、側面的な支援を行い、グループとしての成長を図る。また、グループワークにおける経験が、利用者の行動や心理、考え方にどのような影響をもたらしているかを観察する。
 総じて、不安感や緊張感を持ちながら参加している利用者も、グループに対して安心感、居心地の良さを感じることを可能とする為に、観察に基づくグループへの介入、調整が必要である。観察は、グループを安定させる為に不可欠である。

(4)共同調理と利用者の食生活
 利用者の多くは、デイケアの昼食に期待を持っている。利用者にとっては、食事は、デイケアへの参加を誘引するものであり、また集合時間に遅刻した場合、昼食は食べられない等の規範を遵守する要因ともなっている。つまり、昼食のプログラムは、このグループを維持する要とも言え、併せて個々の利用者の健康と生活を支えるためにも不可欠なものである。
 しかし、この様に重要な食事ではあっても、貧困領域の当事者の多くは食べるスピードが速い。開設時から今日まで変わらぬ特徴である。利用者のなかには、入れ歯を使用していたり、歯がほぼ残存していない等、歯の問題がある利用者もこのスピードは変わらない。長年の単身生活のなかで、日常では一人での食事を続けてきたことが要因であろうかと思われる。
 また、利用者の多くは、主菜や汁物が濃い味付けにすることを好み、マヨネーズやソース等も多量に用いる傾向がある。なお、本論の時期は、利用者の多くは、主菜とご飯の量を多くするよう求めていた。稀に、隣の席の利用者の、主菜の肉が自分のより数個多いと怒った利用者もいた。大食自慢話の競い合いもあった。近年、これら大食の傾向を持つ利用者は減少した。職員からの健康を維持する為の働きかけや、利用者達の年齢、障害等が影響しているものと考えられる。
 障害等の要因により極端な偏食の利用者や、身体的な疾患のため、毎食のご飯の計量を要する利用者等、個別のケアを行った。
また、メニューを考える際には、寿町の食生活の特徴や、パン食は圧倒的に不人気である等の利用者の傾向も踏まえなければならない。配膳時、主菜等の盛り付けをセルフサービスとすることは、適切ではない。利用者の中には、自分の食事の確保には関心があっても、適切な配分を考えない人もいるからである。

 以上、抜粋

 本稿における実践とは、横浜市中区の簡易宿泊所街「寿町」の精神科診療所に併設された精神科デイケアという形態のグループワークにより、園芸・緑化、調理等の作業、田植や稲刈り等の農作業、造形や絵画、書道の創作活動、ゲートボール等のスポーツなどのプログラムが、筆者も参画し1999年から実践を開始した。
 診療所は、精神科・内科等の医療機関であり、通院する殆どの患者が、地域内の簡易宿泊所に住む生活保護受給者である。併設の精神科デイケアの利用者は、簡易宿泊所に単身で居住し、疾患は、アルコール依存症、薬物精神病(依存症、主に覚醒剤)、統合失調症等の多岐にわたる。
 各利用者の精神科リハビリテーションの課題は、断酒の継続、心身の健康と日常生活の維持、ギャンブル問題の改善、人間関係やコミュニケーションの向上、お互いに支え合う関わり、就労等であり、年齢層と合わせて幅広い。
 生活保護受給者を対象としたグループワーク、精神科デイケアの実践の報告と考察である。


<当ブログ筆者の論文 最新>
当ブログ筆者の論文 最新 「福祉施設職員のストレスケア サポーティブ研修プログラムの開発」
日本福祉教育専門学校 研究紀要第23巻1号 37頁から55頁 平成27年4月


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社会福祉士受験対策web夏期講習 相談援助の理論と方法編 第7回
ナラティブアプローチ
○概要:ナラティブ・アプローチ 

・ナラティブ・アプローチは,クライエントが語るストーリーを重視して,新たな意味の世界を創り出すことを援助する。
 つまり、ナラティブ(物語)モデルは、クライエントの語る「物語」を通して援助を行なうものである。クライエントの現実として存在し、支配している「物語」を、ソーシャルワーカーは、クライエントとともに見い出していく作業が、出発点として求められる。そして、クライエントとの共同作業により、新たな意味の世界を利用者が創り出すことにより、問題状況から決別させる。
 ナラティブ(物語)・モデルの考え方では,クライエントの現実として存在し,支配している物語を,ソーシャルワーカーはクライエントとともに共同して見いだしていく作業が求められる。
 クライエントの心理的葛藤に着目し,クライエント自身が語ることを支援する。 

*ナラティブ・アプローチは社会構成主義の視点をソーシャルワークに応用した援助方法である。
 M.ホワイトとD.エプストンは、家族を対象としたソーシャルワークに社会構成主義の考えを取り入れた。A.ハートマンとJ.レアードもこの考えをとっている。

1)社会構成主義の概要
*社会構成主義は、人は自分のもつ認識の枠組みや知識を使って世界を理解し、自分なりの意味を生成するとみなす(意味世界)。

*社会構成主義とはモダニズムの考え方を否定し、乗り越えるポスト・モダニズムを基礎としている。

・ナラティブ・アプローチは、社会構成主義に基づくアプローチである。
 社会構成主義は,これまでの主観・客観の二分的見方をとらず、「現実は人々の間で構成される」と捉える。理解は治療の場におけるクライエントと援助者の間の対話そのものにあるとする。「無知のアプローチ」に基づく「いま,ここで」の対話とその解釈が重視され,「治療的対話」に主眼がおかれる。

*ナラティブ・アプローチはクライエントが自己について否定的な物語、価値観を抱き、それを変えることができないと信じ込んでいる場合に有効である。このようにクライエントのなかで確立している物語をドミナント・ストーリーという。
 まず、クライエントは、援助者との対話を通して、ドミナント・ストーリーを解体する。(「自己」についての否定的なストーリーが、変えられないものではないことに気づく)この作業を問題の外在化という。 そして、クライエント自身が新たに構成するストーリーをオルタナティブ・ ストーリーという。

*ナラティブ・アプローチはストレングス(強さ志向)・アプローチの一種ともいえる。

<テキスト解説>
1 起源と基盤理論

・理論基盤は、社会構成主義にあり、「現実は社会的に構成されたもの」「現実は、人と人との対話を通じてつくられるもの」という認識論であり、フーコーの影響を受けている。
・人は「現実」を常に「意味づけ」しながら生きており、それは過去からの流れのなかでの経験に対する解釈である。自分自身について、自らの意味世界を物語として編み出している。
・家族療法のホワイトやエプストンらの理論と実践を基盤にし、ソーシャルワーク、心理臨床等の領域に導入されてきた。

2 ナラティブアプローチを理解するためのキーワード
*ドミナント・ストーリー

 過去からの流れのなかでとらえてきたクライエントの「物語」であり、問題が染み込んだストーリーである。

*オルタナティブ・ストーリー
・「物語」を変容し、新たに描き出された物語である。

3 適用対象・適用課題
・家族ソーシャルワーク等の領域が考えられる。
しかし、重度の精神障害の場合など、医学的要因がある事例は、適用が難しいとされる。

4 支援焦点
・クライエントが、自身の生活や人生を、問題により否定的に支配されたと捉えるのではなく、肯定的に捉えることができるように支援する。
 自らの人生を構成するストーリーを理解し、新たなストーリーに書き換えていく=人生の再構築を図る。

5 支援展開
・展開過程  テキストP170 図
・クライエントのストーリーの傾聴 ⇒ 反省的質問、問題の外在化 挑戦する問題の明確化、経験に新しい意味を付与、新しいストーリーを著述する。
・具体的には、クライエントとワーカー間で手紙のやり取りを実施する、面接過程に関与する専門支援者集団のフィードバックを取り入れるなどの方法が用いられる。

*ナラティプアブローチの展開過程
1 ドミナント・ストーリーを傾聴する

2 問題を外在化する
 クライエントから問題を引き離す。問題のこれまでの影響について別の捉え方で視る。

3 反省的質問をする
 問題の維持に誰がかかわり、出来事、経験が関与しているか考察する。

4ユニークな結果を見出していく
 (ドミナント・ストーリーとは異なる結果)

5 オルタナティブーストーリーを構築していく
 これまでの経験に新しい意味づけを行い、新たな物語を、共同で構築していく

危機介入アプローチ 悲嘆、ストレスマネジメントとは 相談援助理論 ソーシャルインクルージョンと民間支援

簡易宿泊所街 寿町の生活保護受給者対象の精神科デイケア 実践 相談援助の理論 行動変容アプローチ

エンパワメントアプローチ ソロモンの定義とは 生活保護受給者 生活困窮者コミュニケーション問題と支援法



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生活保護受給者、簡易宿泊所街「寿町」の精神障害者を対象とした精神科デイケア、グループワーク実践
 当ブログ筆者の論文
 『生活保護受給者を対象としたグループワーク-ドヤ街「寿町」における実践報告と考察-』
 日本福祉教育専門学校研修紀要第21巻1号 39頁から52頁 2013年5月

2.生活保護受給者、精神障害者や依存症者対象のグループワークの援助関係
(1)生活保護受給者、生活困窮者の人間関係の問題

 生活保護受給者や生活困窮者の人間関係、コミュニケーションには特性と、大きな問題がある。後述するように、過去の「縦の人間関係」の影響から、グループワークにおいても相互不信に陥り利用者間で対等な関わりを構築出来なかったり、自分よりも弱い対象を排除する「内なる排除」を行ってしまう傾向も見られる。
 貧困問題の当事者の社会的孤立を緩和し、孤独死を予防するためのは、繋がりを創ることを支援することが不可欠である。どのような方法で、関わりを媒介することをなし得るのか。ソーシャルワークにおいては、グループワークによって、全人的な交流を持つ新たな経験と場の提供を実施することが可能である。コミュニケーションが意欲を喚起し、生活の質の向上と、やがて地域における相互支援へと成長することを促進する。
 当ブログ筆者の、1999年から今日に至る生活保護受給者対象のグループワーク、精神科デイケアの実践の報告と考察である。

(2)貧困問題当事者の「内なる排除」 弱いものを叩く「縦の人間関係」からのオルタナティブへ
 簡易宿泊所街「寿町」において、生活保護受給中の精神障害者、アルコールや覚醒剤依存症者等が日々通所するこの精神科デイケアの利用者は、コミュニケーションが不得手な人が多く、元来、他の利用者にはあまり関心を持たない。人間関係そのものへの関心が希薄とも言えよう。また、利用者には、児童養護施設等で育った、もしくは精神病院への長期入院、「暴走族」等のアウトサイダーの組織に関係していた、刑務所の服役等を経て、簡易宿泊所街とこのデイケアの通所に至っている場合もある。
 つまり、このような生活歴を経て、人間関係の持ち方が独特なものとなっている。過去には、管理や支配等、主に「縦の人間関係」のなかで生きてきたというのも過言ではないだろう。
 当然ながら、これら利用者者対象のグループワーク、デイケアにおいては、支配と被支配、利用する・されるではない、利用者と職員間では、対等な専門的援助関係を、利用者間では水平な相互支援の繋がりを築いていくことを目指している。

(3)生活保護受給者対象グループワークの援助技法

 利用者の古い人間関係のあり方の影響を、職員側は分析しつつ、新たな関わりの形態や協調を、言動により、時にはモデルとなり、方向を示す必要がある。デイケアでは、日中の6時間程を共に過ごし、調理や作業等の様々な恊働の場面があること、加えて多様な職員の、それぞれの専門性、個性を活用した働きかけによって可能となったと考えられる。
 利用者と職員の関わりにおいて、専門的な距離感を持ちながらも、情緒的に関わろうとする姿勢が無ければ、個別の援助関係も、ましてグループワークも成立しない。しかし、寿町の利用者の中には、職員に対する過度の依存や独占欲を持ち、適切な関わりを持つことが困難な利用者もいる。時には、職員を独占した利用者への、他の利用者からの嫉妬、羨望に繋がることがある。援助関係を確立するために、職員は過度に巻き込まれないことと、客観的かつ全人的な視点が不可欠である。
 また、利用者の多くは、「SOS」、支援の要請を素直に発しづらい特性がある。支援を必要としていても「放っといてくれ」等の、言語による表面的な情報と、裏側に潜む感情や真のメッセージが異なる。このような場面では、利用者の言語だけではなく、表情や態度などの非言語にも注目し、理解を基に働きかける必要がある。

(4)処遇困難事例へのチームアプローチ 利用者の「嘘」と暴力

 また、稀に利用者は、職員に不調や薬の紛失を訴え、薬の処方を要求する等、職員を利用しようとすることがある。また、一職員が許可した等の嘘をついて、職員を操作しようとする場合もある。職員チーム内での情報の共有により、適切に対処しなければならない。
 加えて、利用者の中には、ルールを無視して食事を求めたり、自分の希望が通らないと、声をあらげる場合もある。実際に、職員に対して「ババア」等と暴言を吐いたり、職員に物品を投げつけた利用者もいた。必要に応じて、複数の職員での対応等、毅然とした姿勢が必要であろう。また、ルールや許容範囲等を各職員が共通認識を持たなければならない。利用者も個々の職員とチームを観察し、職員側のルール等の解釈の不一致、あいまいさ、チームワークの隙を突くことがある。

(5) 観察による幻聴等の精神症状悪化の早期発見 覚醒剤依存症からの回復
 多様な個性を持つ利用者を注意深く観察しつつ、個別に関わることによって、各個人の独自性を認識することが必要とされる。利用者が参加するグループワークの基本的技術ではあるが、デイケアにおいては、心身の健康状態、睡眠や、気分障害の利用者のうつと躁の変化、生活の様子等の観察と関わりによる理解によって、症状の悪化の早期発見が可能となる。
 特に利用者の幻聴の中には「屋上から"飛び降りろ"と、男性の声で仕向けられる」といったものもあるが、危険な幻聴や妄想は、薬物依存症者に目立つ。これらに支配された言動や自殺のほのめかしに対し、本人や周囲の安全を守るために、注意を要する。
 生活困窮者の薬物依存においては、少年時代はシンナーを乱用し、その後に覚醒剤を使用していた事例が目立つ。
 また、適切に服薬しているか否かを観察し、本人から聞き取り、必要に応じて、簡易宿泊所を訪問して確認する実践も行われた。

 以上、抜粋

 横浜市中区の簡易宿泊所街「寿町」の精神科診療所に併設された精神科デイケアという形態のグループワークにより、園芸・緑化、調理等の作業、田植や稲刈り等の農作業、造形や絵画、書道の創作活動、ゲートボール等のスポーツなどのプログラムが、筆者も参画し1999年から実践を開始した。
 診療所は、精神科・内科等の医療機関であり、通院する殆どの患者が、地域内の簡易宿泊所に住む生活保護受給者である。併設の精神科デイケアの利用者は、簡易宿泊所に単身で居住し、疾患は、アルコール依存症、薬物精神病(依存症、主に覚醒剤)、統合失調症等の多岐にわたる。
 各利用者の精神科リハビリテーションの課題は、断酒の継続、心身の健康と日常生活の維持、ギャンブル問題の改善、人間関係やコミュニケーションの向上、お互いに支え合う関わり、就労等であり、年齢層と合わせて幅広い。
 生活保護受給者を対象としたグループワーク、精神科デイケアの実践の報告と考察である。


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東京都の登録講師派遣事業<研修申込受付 平成27年9月23日まで>
「福祉施設職員のストレスケア サポーティブ研修」講座番号31
内容 福祉施設職員のストレスへの対処や燃えつきの予防、心身の健康のセルフケアを支援する研修
 ストレスケアを促進することにより、職員の退職を予防し、成長する専門職とそのチームを目指していく。

「生活困窮者、生活保護受給者対象のグループワーク」講座番号84
内容 貧困・生保受給者対象のグループワークプログラムと留意点等を、講師(ブログ筆者)の実践や事例に基づき解説

「福祉施設職員の職業倫理と福祉マインド、ハラスメント予防」講座番号32
内容 福祉施設職員に求められるモラルや福祉マインドの基礎と、ハラスメントの予防を含めて解説。

「グループワークの基礎」講座番号33
内容 福祉施設におけるグループワークのプロセス、方法、プログラム等の基礎を解説。

 上記は当ブログ筆者が担当する研修の一部です。
この講座は、東京都福祉保健局の委託による、福祉・介護事業所対象の職場研修です。ブログ筆者等の派遣講師が出向きます。講師謝金・講師派遣 無料

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社会福祉士受験対策web夏期講習 相談援助の理論と方法編 第6回
*エンパワメントアプローチ
*概要:エンパワメント

・エンパワメントの考え方は,クライエントが自ら力を回復し,自分たちを取り巻く問題状況を解決していけるようにしようというものである。
 エンパワメントでは,クライエント自身が,問題解決に必要な知識やスキルを習得することを支援する。
・エンパワメント・アプローチとは、クライエント、利用者が本来もっている力、潜在的な力、可能性に着目し、その力を引き出して積極的に利用、援助することをいう。今日、社会福祉をはじめとして、多様な領域で取り入れられている。
・人間の福利(ウェルビーイング)と社会の変革を進め,人びとのエンパワメントと解放を促していくことが,国際ソーシャルワーカー連盟の「ソーシャルワークの定義」(2000年)で唱えられている。
・ケアマネジメント実践では,利用者主体の地域生活を目指すために,エンパワメントの視点による支援が強調され,障害者福祉の分野でも障害者が地域生活を自らマネジメントできる力をつけることが重視されている。
・サレエベイ(Sallebey,D.)によれば,ストレングスとは,「人間は困難でショッキングな人生経験を軽視したり,人生の苦悩を無視したりせず,むしろこのような試練を教訓にし,耐えていく能力である復元力を基本にしている」という。

・住民が生活問題状況を自覚し,自分たちの生活をコントロールしたり,改善したりする能力の形成を目指すことは,「エンパワメント」の考え方に含まれる。
 福祉サービスを必要とする地域住民が,自らの問題への気づき,仲間づくりなどを通して,生活主体者としての自己決定能力を高めるなどのエンパワメントアプローチの手法は,地域福祉の実践にとっても有意義である。

・ エンパワメントが社会福祉、ソーシャルワークのあらゆる領域で取りいれられるようになった背景には、ソーシャルワーク理論として一般システム論やエコシステム論、ライフモデルが定着したことがある。
エンパワメントは、1960年代のアメリカにおける公民権運動やブラックパワー運動を源流とする。

*B.ソロモンによるエンパワメントの定義
・エンパワメントは、1976年にソロモンによって初めて用いられた用語である。
 「エンパワメントとは、スティグマ化されている集団の構成メンバーであることによって加えられた否定的な評価によって引き起こされたパワーの欠如状態を減らすことを目指して、クライエントもしくはクライエント・システムに対応する一連の諸活動にソーシャルワーカーが関わっていく過程である」とソロモンは定義した。

・エンパワメントは、クライエントの潜在能力や能力の強さに焦点を当てる。
 エンパワメントは、クライエント自身が問題解決の主導者であることを前提としており、ソーシャルワーカーは原則として側面的援助に徹するべきである。
 エンパワメントの視点は生活モデル(生態学的視点)の実践展開に方向性を与える側面がある。
 エンパワメントは、ミクロの個人的問題に対する心理調整と、マクロの社会構造の改革という、両者の援助に同時に関わる。
*エンパワメントは、長期にわたって社会的ケアを受けなければならない状況におかれているような高齢者、身体や精神に障害のある人々へのソーシャルワーク実践に拡大されている。
*エンパワメントにおける「パワー」は、ソーシャルワーク実践を統合していく重要な構成要素である。また、医学モデルに基づいたクライエントシステムの病理や弱さの側面を志向するあり方を脱却しつつ、クライエントの健康や強さの側面を重視する「強さ志向の視点」の必要性が強調されるようになった。

<テキスト解説>
1 起源と基盤理論 テキストP164

・17世紀の法律用語が起源と言われ、「公的な権威や法律的な権限を与えること」の意味。アメリカの公民権運動等を経て、広範に用いられ、現在は学際的用語として定着した。
・ソロモン(B.Solomon)は、『黒人へのエンパワメント 抑圧された地域社会におけるソーシャルワーク』を1976年に著した。
・ポストモダニズムの潮流に沿い、障害者運動、セルフヘルプ活動などの影響を受けた。
・ソーシャルアクションのレイノルズの思想と実践、マルシオの「コンピテンス概念」を摂取した。昨今のストレングス、リカバリーの概念等との親和性をもっている。
・国際ソーシャルワーカー連盟・ソーシャルワーク定義において、専門職の役割として明示された。
 
2 エンパワメントアプローチを理解するためのキーワード
*ポストモダニズム

・建築分野発祥の概念であり、論理性、実証性、合理性の近代主義(モダン)を否定し、脱近代を目標とする思想的潮流。
・近代を超えようとする文化・芸術運動であり、近代の合理主義的傾向を否定する考え方。もともとは、機能主義・合理主義に対置する新しい建築を意味した。
・社会学では、ポストモダン哲学の影響を強く受け、従来の部分/全体の二元論的発想、近代的自我に根ざした社会分析を離れつつも、難渋かつ抽象的な哲学論議に深入りすることなく、「主体の脱中心化」のテーマに則った経験的記述の方法論が彫琢されている。

*パワー
・人が、自律性を確保し、生活を維持のために他者と協働しつつ、自らの人生に影響を行使する力。

*パワーレスネス
・問題解決のための資源との接触が制限されていたり、知識や技術が不足している状態。

3 適用対象・適用課題 テキストP165
・障害、人種、貧困、性など、社会的マイノリティであることを理由に抑圧され、パワーレスな状態におかれてた人々と、その課題全般である。

4 支援焦点
・支援展開は、クライエント自らが、抑圧状況を認識し、自らの潜在能力に気づき、能力を高め、抱える問題に対処する。加えて、抑圧状況の要因を変革していく。

5 支援展開
・エンパワメントアプローチの具体的内容(デュボイスとミレイ)
  テキストP166表
・援助の当初より、ミクロ・メゾ・マクロの各次元への介入、環境との交互作用を意識し、複眼的視点で同時併行的に、問題・課題の解決に挑戦する。

・クライエントとの面接、社会生活技能訓練(SST)、グループワーク・自助グループ活動、アドボカシー活動、ソーシャルアクションなどの手法が活用されている。

危機介入アプローチ 悲嘆、ストレスマネジメントとは 相談援助理論 ソーシャルインクルージョンと民間支援

簡易宿泊所街 寿町の生活保護受給者対象の精神科デイケア 実践 相談援助の理論 行動変容アプローチ


新刊 当ブログ筆者が試験問題解説を執筆 
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 450問を選択肢ごとに詳しく解説し、科目別ポイントを収載。第27回を含む過去3年分の国家試験全問題を掲載した問題集。過去2年分も最新の制度や数値にアップデートし、次回試験に完全対応。基本の理解、実力試し、傾向対策、総復習で着実に学習効果を発揮。 中央法規出版



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相談援助職とは 社会福祉士の仕事の実際 説明会 相談会 一般公開 参加無料
10/15(木)18:30から20:00
会場 日本福祉教育専門学校 高田校舎

社会福祉士の主要な職務である、相談援助の仕事の具体的な内容についてお話しする説明会。また、社会福祉士の仕事の実際など、皆様の疑問に答えます。個別相談も歓迎です。
 子ども福祉、医療ソーシャルワーク、コミュニティ福祉などの多様な分野で人間を支援する社会福祉士の仕事の実際を、社会福祉士として実践を20年程続けてきた当ブログ筆者(社会福祉士養成学科学科長)が、その経験、事例も踏まえて説明します。

お問い合わせ 日本福祉教育専門学校 電話:0120-166-255
日本福祉教育専門学校本校舎は高田馬場駅から徒歩1分
新宿区高田馬場2-16-3

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