人気ブログランキング | 話題のタグを見る

受験対策:低所得者に対する支援と生活保護制度 重要ポイント 2

<社会福祉士・精神保健福祉士 受験対策web講座:今日の重要ポイント>
受験対策:低所得者に対する支援と生活保護制度
 重要ポイント 2


*参照テキスト:福祉士養成講座編集委員会『新版 社会福祉士養成講座 公的扶助論 第4版』等

◎生活保護法の「四つの基本原理」 テキストP55~
 生活保護法の1条~4条は「基本原理」といわれ,生活保護法の理念を整理している。
①国の責任において最低生活保障と自立助長の二つの目的を達すること(1条),
②無差別平等(2条),
③最低生活(3条),
④保護の補足性(4条)であり,生活保護法の基本的な性格づけがなされている。

①国家責任による最低生活保障の原理(国家責任の原理)
 生活に困窮する国民の最低生活保障を国がその責任において行うことを規定した原理である。また、単に生活に困窮する国民の最低限度の生活を保障するだけでなく、保護を受ける者がその能力に応じ、自立して社会生活を送ることができるように自立助長を図ることも併せて規定している。

②無差別平等の原理

 救護法及び旧生活保護法においては、素行不良な者などについては救護や保護は行わないこととする欠格条項が設けられていた。
 しかし、現在の生活保護法は第2条において、「すべて国民は、この法律の定める要件を満たす限り、この法律による保護を、無差別平等に受けることができる」と規定し、生活困窮に陥った原因による差別を否定している。
 したがってもっぱら生活に困窮しているかどうかという経済的状態に着目して保護が行われる。

③健康で文化的な最低生活保障の原理(最低生活の原理)
 生活保護法は、日本国憲法第25条に規定する生存権保障の理念を具現するための制度であるから、その保障される生活水準は、当然、憲法上の権利として保障されている生活を可能にするものでなくてはならない。このため生活保護法第3条において、「この法律により保障される最低限度の生活は、健康で文化的な生活水準を維持することができるものでなければならない」と規定されている。

④保護の補足性の原理 テキストP46~
 第4条は、「①保護は、生活に困窮する者が、その利用し得る資産、能力その他あらゆるものを、その最低限度の生活の維持のために活用することを要件として行われる。②民法に定める扶養義務者の扶養及び他の法律に定める扶助は、すべてこの法律による保護に優先して行われるものとする」と規定している。

◆「資産の活用」とは=保護を受けるためには、資産を最低生活の維持のために活用しなければならない。しかし、保有している方が生活維持等に実劾が上がるものは処分しなくてよい。→P47

◆「能力の活用」とは=能力も活用することが必要とされる。しかし、就労能力があり求職活動を行なっていても就労先が無い場合には、保護を受けることが出来る。

*この原理は,生活保護の開始決定の前提として,生活自己責任の社会規範を背景とした自己の資産・能力等の活用(1項),民法上の扶養義務者の扶養や他の社会保障制度の給付など(2項)が先行してなされる必要があり,生活保護法による援助はその不足分を補う限りにおいてなされるという趣旨である。これらに関する調査は資産調査(ミーンズ・テスト)を行なう。
 なお4条3項に但し書きとして急迫保護の規定がある。


<社会福祉士の仕事 Web オリエンテーション 下記をクリック>
社会福祉士の資格と仕事<社会福祉士 Web オリエンテーション・全般の解説>
社会福祉士 Webオリエンテーション 各分野の紹介1 医療ソーシャルワーカー
社会福祉士 Webオリエンテーション 各分野の紹介2―児童福祉
社会福祉士 Webオリエンテーション 各分野の紹介3―高齢者福祉
社会福祉士の資格・仕事 Web オリエンテーション 各分野の紹介4-社会福祉行政機関
社会福祉士 Web オリエンテーション 各分野の紹介 5 貧困・低所得者支援と生活保護の施設・事業
社会福祉士 Web オリエンテーション 各分野の紹介6 地域福祉 コミュニティ・ワーク


<こちらもご活用ください  下記をクリック>
*筆者のニュースクリップ ソーシャル・ニュース・レビュー。社会福祉関連の動向、ニュースのクリップ
社会福祉士「受験三点セット」参考書等の紹介⇒受験勉強中の方々にオススメ
社会福祉士 受験対策サイト集
社会福祉士・入門書のご案内(1)⇒入学予定・検討中の方々にオススメ
by yrx04167 | 2009-12-06 11:25 | Comments(0)