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講義:相談援助の基盤と専門職 前期第2回レジュメ(2)4月16日*社会福祉士養成学科

相談援助の基盤と専門職 前期第2回 講義レジュメ(2) 
*4月16日(金)、*社会福祉士養成学科にて講義予定。

2節 現代社会と地域生活
1 現代社会とは
*解説:平均寿命
 平均余命とは、ある国のある年齢の人々が、その後生きられる平均の年数。国勢調査に基づく年齢別死亡率から統計的に算出する。零歳のものを平均寿命という。
平成19年:平均寿命は女性85.99歳、男性79.19歳 (平成19年簡易生命表 厚生労働省)
平成20年:平均寿命は女性86.05歳、男性79.29歳 (平成20 簡易生命表 同上)

*解説:高齢者
 年齢が高い人。厳密な基準はなく、高齢運転者標識では70歳以上を対象とし、後期高齢者医療制度では65歳以上75歳未満を前期高齢者、75歳以上を後期高齢者という。また、WHO(世界保健機関)では65歳以上を高齢者とする。 (大辞泉)

*解説:高齢化率
・65歳以上の高齢者人口は、過去最高の2,822万人(前年2,746万人)となり、総人口に占める割合(高齢化率)も22.1%(前年21.5%)となり、22%を超える結果となった。
また、高齢者人口のうち、「65~74歳人口」(前期高齢者)は1,500万人(男性706万人、女性794万人、性比88.9)で総人口に占める割合は11.7%、「75歳以上人口」(後期高齢者)は1,322万人(男性499万人、女性823万人、性比60.6)で、総人口に占める割合は10.4%となり、初めて10%を超えた。

・合計特殊出生率
 2007(平成19)年 1.34  出生数1089818人 (厚生労働省 人口動態統計)
 2008(平成20)年 1.37  出生数1091150人 (概数  同上 )
<1973(昭和48)年 2.14 出生数2091983人 (厚生労働省 人口動態統計)>

・平均世帯人数は2.63人 (平成20年 国民生活基礎調査 厚生労働省)


2 地域での生活
*限界集落

 過疎と高齢化で存続が危ぶまれている集落。具体的には65歳以上の高齢者が住民の50%以上となっている集落である。共同体における自治会活動や祭礼の維持、稲刈りや田植えの共同作業といった機能も急速に衰えることになる。中山間地域や離島などで増えてきている。住民が減ることによって地方自治体が徴収する税金は減り、逆に提供する行政サービスの経費が膨らみ、森林荒廃による災害の危険性なども高まる。

*解説:孤独死
 独居の高齢者などが自宅で誰にも看取られないまま死亡して,その後に発見される状況のこと。高齢者の単独世帯の増加に加えて,近隣との交流関係の希薄化という社会状況の変化や,高齢者自身の心身機能の低下や社会的地位・役割の喪失・変化等により社会との接点を失い,孤独な状況となることなどが原因と考えられている。また,阪神・淡路大震災後の仮設住宅における中高年の孤独死が社会問題として注目された。対策としては,見守りネットワークや緊急通報システム等による安否確認や緊急時の通報等が行われている。


3.地域や家庭内で起きていること
*深刻な問題や課題の顕在化

・多様な問題(家族、地域社会等)の顕在化と、相互扶助機能の低下、社会的な孤立の深刻化。

・超高齢・少子社会、多様な社会福祉に関連する問題の顕在化は、公助、共助、自助の全て、つまり国家と地方自治体、地域社会、近隣や職場、家族の参加のうえに、社会福祉の総体が構築されなければならない時代に到達したとされる。参加型の福祉社会とも換言できよう。

*ソーシャルワーカーのはたらきが求められてきている
・相互扶助の機能低下を補完する、地域を基盤とした、総合的・包括的なソーシャルワークが必要とされている。
・ソーシャルワークは、公的責任と利用者主体の論理を前提として、福祉社会に生きる人間の共生・参加・協働とともに活動する専門職でとなる必要がある。
 つまり、公的なサービスの活用、コミュニティや住民の参加の促進、支援ネットワークの構成などを行ない、支援活動を展開する。


4 自らの生活の主体となって自分らしい人生を送るために
*支援概念の特徴
①共生を目的、
②共助の関係と参加、
③自己実現への協働を方法とする、
④協働の過程からの実効を重視、
⑤参加と協働への責任を担う、
⑥形態は互助・相互協力を原型とする
・ソーシャルワークは、これらの支援概念を中心に、人間の社会生活の支援を目標としている。

*入所施設と通所施設
・施設入所のみの時代もあった。
・入所施設も在宅・地域福祉も必要である。

*コミュニティ(地域)・ケアcommunity care
 長期ケアを必要とする障害者や高齢者等が,在宅や施設でサービスを利用しながら,その人らしい地域生活を実現できるように支援するサービス,政策を示す概念である。

*施設ケア institutional care ; residential care
 施設ケアにおいては,日常生活における基本的なニーズを充足しながら,保護,自立,機能回復など,各施設に求められる機能の提供が行われる。

*レジデンシャル・ソーシャルワーク(residential social work)
 居住とともに社会的なケアを提供する社会福祉施設において,入所者に対して行われる生活支援の総称。社会福祉施設という固有の生活形態に応じた総合的なソーシャルワークが必要とされるという観点から用いられる用語である。入所者の自立支援を目指し,日常生活の援助,人間関係の調整,社会参加の促進など幅広い援助が含まれる。

*児童養護施設で生活する児童

*障害者の地域生活支援
・「自立生活」、自己決定に基づく支援・長期の生活全体のコーディネート

*認知症高齢者の在宅生活


5 ソーシャルワーク実践とその基盤となる知識
ホリスティック・全人的な支援や、判断能力が不十分な場合の自己決定の支援が求められる。


*用語解説は下記をクリック



*解説:人口 population ; human population
 時間的・空間的に限定された何らかの標識によって捉えられた人間の集団のこと。例えばある地域に居住する人口のうち,そのなかの部分人口(女子人口など)を捉えるときこれを下位人口(sub-population)とよぶ。人口はその規模と構造によって特徴づけられる。また,その規模と構造は出生・死亡・流入・流出の4要因によって変動し,これを人口変動という。人口現象分析の基本となる人口学的方程式では,増加人口=(出生-死亡)+(流入-流出)=自然増加+社会増加と表す。また,ある空間のある瞬間を切り取った姿が人口静態で,例えば10月1日時点の人口規模・構造を調べる国勢調査は人口静態統計である。一方,人口変動要因の動きを示すのが人口動態で,例えばある1年間の出生・死亡・婚姻・離婚・死産の発生を調べてまとめたものが人口動態統計である。


*解説:過疎 depopulation
 地域社会の人口減少が過度に進み,産業,教育,福祉などといった社会生活の維持が困難となる状態。1960年代以降の高度経済成長期に,就労を目的として青壮年層が農山村などから大都市圏に向けて急速に流出した結果,農村地域を中心に過疎が進行し,流出先の都市地域では過密が起こった。近年では,こうした人口動態の社会減を原因とする状態から,少子高齢化の深化とともに自然減による過疎も進行しつつある。

*解説:過密 overpopulation
 主に都市地域における過剰人口状態の結果,さまざまな社会問題が生じることをさす。都市化の過程に起こる現象として過疎と表裏一体の関係にある。高度経済成長期に起こった地方から大都市圏への人口流入の際,急激な人口増加に生活基盤の整備が対応できず,大気汚染などの公害,慢性的な交通渋滞,狭小な住宅などといった生活環境の悪化が社会問題となったことから用いられた。近年,ごみ処理などの新たな問題が生じつつある。

*解説:小地域ネットワーク活動(小地域福祉活動)
 小地域のエリアにおいて,近隣住民等の協力態勢により,ひとり暮らし高齢者をはじめとする要援護者に対して行う見守りなどの援助活動のことをいう。これまで社会福祉協議会が中心となり取り組まれてきている。要援護者が地域で満足度の高い生活を営むには,フォーマルな制度・サービスだけでなく,住民が主体的に行うインフォーマルな支援も重要である。近年,特に後者の支援として,小地域福祉活動・ネットワーク活動が重視されてきている。主な機能としては,日々変化する要援護者の福祉ニーズを把握したり,発見することである。さらに,安否確認,相談相手,緊急時の対応などの支援活動と組み合わせて進められることも重要となっている。ここでの小地域とは,おおむね小学校区や自治会・町内会等のエリアをさす場合が多い。効果として,孤独になりがちな要援護者の人間関係の回復や,ニーズの早期発見・早期対応(福祉サービス利用につなげる)等がある。


*ノーマライゼーション normalization
・社会福祉サービスの利用者も、一般市民と同様に地域社会での生活を共に送ることがノーマルであるという概念。社会福祉分野において共生原理を明示した根本理念の一つ。
もともとは,デンマークで1950年代前半に設立された知的障害者の親の会での議論を踏まえて,1959年に制定された知的障害者法において,行政官バンク- ミケルセンが「知的障害者の生活を可能な限り通常の生活状態に近づけるようにすること」と定義づけたことに始まる。その後,1967年にスウェーデンで制定された知的障害者援護法にもノーマライゼーションの理念が盛り込まれ,その制定に尽力したニーリエが1969年に論文「ノーマライゼーションの原理」を発表するに至って,世界各国の関係者に広く知られるようになった。ニーリエは,ノーマライゼーションをすべての知的障害者の「日常生活の様式や条件を社会の普通の環境や生活方法にできるだけ近づけること」と定義したうえで,1日・1週間・1年のノーマルなリズム,ライフサイクルにおけるノーマルな経験,ノーマルな要求や自己決定の尊重,男女両性のいる暮らし,ノーマルな経済的水準,ノーマルな住環境水準といった具体的な目標を提示している。1970年代以降になると,71年の「知的障害者の権利宣言」,75年の「障害者権利宣言」,80年の「国際障害者年行動計画」などでも基本的理念の一つと位置づけられ,国際的にも普及していくことになるが,この理念を北米に導入したヴォルフェンスベルガーは,1972年に「可能な限り文化的に通常である身体的な行動や特徴を維持したり,確立するために可能な限り文化的に通常となっている手段を利用すること」と定義している。

*施設の社会化 socialization of institutions
 社会福祉施設,特に入所施設における処遇や,その機能,運営を,地域や社会に開かれたものにしていこうという方向性,ないし考え方。施設の専門分化や大規模化,さらにはコストの増加に対する批判が高まると同時に,在宅ケア,地域ケアに対する関心が大きくなり,1970年前後から,それまでの閉鎖的な施設ケアのあり方を見直すとともに,施設機能の地域開放(短期入所,入浴サービス,食事サービス等)や,住民代表の運営参加等が進められた。


*解説:インフォーマルサポート
 インフォーマルサポートとは、専門職・職業としてではなく、地域住民や家族の会などによる支援である。特徴として、専門性は低く、安定した供給は無理であるが、情緒面での支援に貢献できる点が挙げられる、とされている。
 社会福祉援助活動の担い手は、社会福祉および社会福祉関連分野の専門家のみではない。今日では、社会福祉問題をかかえている当事者、社会福祉サービスの利用者、そして家族や友人、隣人、ボランティアなどが、専門の教育・訓練を受けた専門家とパートナーシップを組んで、全体として社会福祉援助活動を担っていくものと考えられるようになった。
 したがって社会福祉援助活動は、広い意味では、何らかの制度的規定の有無や社会的承認の程度による「フォーマルな活動とインフォーマルな活動」、担い手の専門性による「専門的活動と非専門的活動」などの全体を含むが、狭い意味では、専門的な社会福祉援助活動に限定してソーシャルワークといわれている。


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by yrx04167 | 2010-04-16 06:08 | Comments(0)