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講義:相談援助の基盤と専門職 前期第11回レジュメ 2010/06/25 *社会福祉士養成学科

講義:相談援助の基盤と専門職 前期第11回レジュメ 2010/06/25
社会福祉士養成学科にて講義

相談援助の基盤と専門職 前期11回 講義レジュメ
7章 1節 専門職の概念
1 専門職と倫理 テキストP120から
*専門職倫理とは何か

 専門職としての倫理は、基本的には専門職個人の自己の職業に対する使命感に由来し、醸成されるものであろう。また、職業倫理は、社会(他者)から専門職者である自己に向けられている期待や信頼にこたえていこうとする内発的な動機でもある。専門職者としての自主的、内発的な動機、規律にゆだねられて確立するべきであって、外からの法律や規則で縛られるものではない。すなわち、職業倫理とは、自己の職業に寄せられている、社会からの信頼、期待にこたえるための、それに従事する者の自己規制とも言えるだろう。

*倫理的判断
 具体的な援助実践では、ソーシャルワーカーは援助過程において、利用者にまつわる事態に対する専門職的判断を下すことになる。その際のソーシャルワーカーの意思決定の判断基準、指針のひとつになるものが倫理である。社会福祉援助において、価値が目指すべき到達点であるならば、倫理はそれを実現するための取り決めごとの体系とも言えるだろう。

2 専門職倫理の必要性
 社会福祉専門職は、人と人との生身の接触によって成立する職業である。特に、クライエント・利用者との専門的援助関係の形成を重視するソーシャルワーカーにおいては、相手のことをよく知り、理解することによって、はじめて質の高い援助、サービス提供が可能となる。その際、生活に密着した相談に伴って聴取する利用者の情報は、当然にプライバシーに踏み込んだものとなる。
 利用者は本来ならば他者には知られたくない事柄や、生活上の問題に伴う自分自身の「弱み」をソーシャルワーカーに告白することを引き替えにして、援助やサービスを受けるという関係になる。
そのため、利用者から見れば援助者であるソーシャルワーカーの姿が強者に映ることもあるかもしれない。対等であるべき援助関係が、ややもすると「強者一弱者」、「支配一被支配」の関係に変質してしまう危険性を少なからず孕んでいることをよく自覚しなければならない。
また、このような両者のやりとりや関係性の実態は、社会福祉援助の性質上、外側からは見えにくいものである。援助者の守秘義務をはじめとする高い倫理性がソーシャルワーカーに要求される理由がここにある。

・一般的に専門職に必要とされるのは,共有する倫理,また専門的な知識や技術などがあげられている。

・「専門職団体」は、専門職の倫理、質の維持・向上などのために研修などを行なう。
・専門職団体とは専門職に従事する者によって構成される職能団体であり、一般的にはプロフェッショナルとしての矜持や倫理性に支えられつつ,研修・研鑽や技量向上の機会提供,資格認定の制度化に関する社会的主張などを行う。社会的地位を確保したり,経済的権益を享受する基盤となることもある。
 日本の福祉領域の専門職団体としては,日本社会福祉士会、日本ソーシャルワーカー協会,日本精神保健福祉士協会,日本医療社会事業協会(MSW協会)、日本介護福祉士会があげられる。

・倫理綱領とは、専門職として準拠する価値や,専門職団体の立場・目的・方針,個人の行動規範などを要約して表したもの。倫理綱領の機能としては,①教育・開発的機能,②価値志向的機能,③管理的機能,④制裁的機能,などがあげられる。世界的には「全米ソーシャルワーカー協会の倫理綱領」が有名である。

・ソーシャルワーカーが所属機関の期待・制約・要求を受け入れつつ,利用者の権利などを守る立場をいかに保つかは大きな課題である。
by yrx04167 | 2010-07-05 12:42 | Comments(0)