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相談援助演習 第5回レジュメ5/16 援助対象者の理解、援助関係・コミュニケーション 社会福祉士養成学科

相談援助演習 第5回講義レジュメ 2011/05/16 2・3・4時限
日本福祉教育専門学校 社会福祉士養成学科2Bグループ

*他者の支援と関係 その4
<本日のテーマ:援助対象者の理解(体験学習)、援助関係におけるコミュニケーション>
*本日は、ソーシャルワーク援助対象の理解として、体験学習を実施した。
1 ソーシャルワークにおける面接の構造と特

・面接は、その場面に限定して外見的にとらえると、主として言語のコミュニケーションの展開を通じ、援助目標を目指した対人関係から構成されている。
 しかし、面接は、人間の日常生活の広がりと流れに対応して、専門的な方法のもとに、総合的に継続して積み上げられる過程から成り立っている。
 面接は、その専門的方法を用いた技術的過程からなる援助活動ということになる。

*面接を構成する要
①面接者(ソーシャルワーカー)
②被面接者(クライエント)
③コミュニケーション
④援助目的
⑤援助方法(援助の展開)
⑥課題(解決を必要とするクライエントのニーズ・問題)
⑦空間(面接の場所)
⑧時間(面接時間の確保とその過程)
・これらは最低限必要なもので、どれを欠いても面接は成り立たない。

2 面接の特性、機能
1 面接場

内容 ①対面関係、②信頼関係、③協同・協働・参加
・一般的には、電話や手紙などではなく、面接という対面関係で、信頼感を醸成しつつ、      クライエントとワーカーの双方が援助関係に協同して参加するという特性である。

2 面接技
例:傾聴、受容、個別化等。
・ケースワークの基本原則でもあるが、クライエント自らの状況と感情(生の過程における特殊な出来事)の表出を促し、それを理解しようとする姿勢を基盤とする。
 個人的事情を、一般論や客観的評価で価値判断するのではなく、特殊な理由と根拠のあるものとして理解しようとする専門的態度である。特殊な状況を、個別化して対応しようとする特性に、面接技法の基本が集約されているといえよう。

3 面接の目的、特
内容 ①課題解決過程、②変容過程、③自助の援助過程等。
・具体的な社会資源の活用、サービスの提供を通じた課題の解決、その主体であるクライエントの成長と変容、それを可能にする援助姿勢としての自助などを目標にした援助過程に、面接の特性があるということである。

4 ソーシャルワーク面接の特殊
内容 ①トータルな生活援助概念、 ②クライエント中心的視点 ⑨家族の参加と援助など。
・生活領域を統合的に網羅し、個々の生き方、生活をそのまま生態やシステムとして把握・援助すること、クライエントを中心にした発想、全体としての家族をつねに視野に入れ、援助過程への参加を促す視点などである。

3 面接・コミュニケーション技法(一部)
<参考:マイクロカウンセリングより

1)かかわり行動
かかわり行動には、次の四つの重要な項目が含まれている。
1,視線を合わせること。(ここの文化にあった視線の合わせ方をする。)
2,身体言語に気を配る。(リラックスしたポーズや動作をする。)
3,声の調子(ごく自然な話し方をする。)
4,言語的追跡(カウンセラーの方からは決して話題を飛躍させてはならない。)

*援助者の視
・クライエントを凝視するのではなく,自然で暖かい視線が求められる。
 日本人の場合,目のやり場や捨て場がある程度用意された方が話し易いことが多い。そのために座る位置も真正面より少し斜め横に位置する方が落ち着くことが多い。また初回面接時は、施設のパンフレット等があると、クライエントは目のやり場に苦慮せずに済む。

*援助者の姿
 クライエントが安心して話ができるように,適度にリラックスし,少し前かがみになって関心を向けている姿勢を伝える。椅子の背にもたれかかる,足や腕を組む等,知らないうちに癖がでてしまう場合があるので注意が必要である。身振りもごく自然でやさしい感じが望ましい。

*言語による応
・クライエントの聴力については、確認を要する。障害がある場合は、確認しつつ、分かり易く、ゆっくりと話す。必要に応じて、筆談等の手段も用いる。
・暖かく豊かな調子で,クライエントの話の中から話題を進め,不用意にさえぎらず,傾聴する姿勢が基本である。
・援助者の受容等は、相手に伝える。
・クライエントの語りへの肯定的な応答が必要である。

*面接の導入部分=挨
・面接の開始時、「お暑い(お寒い)ところを、よくおいでくださいましたね」「随分遠かったでしょう」など、クライエントを気遣った、挨拶でスタートさせる。
・クライエントの体調への気遣い、クライエントが子ども連れならば、子どもへの配慮等も必要である。
・これらは、個々のクライエントの置かれている状況を観察し,適した方法で伝えることが大切である。

4 コミュニケーション*信頼関係を専門的な援助関係へと高める為に、継続的なコミュニケーションが必要である。
補足:コミュニケーション communication
 記号,情報などを媒介にして,意思や意味のある事柄を相互に伝え合い,理解しあうこと。

*コミュニケーションには以下のような特徴がある。
・「言語コミュニケーション」と「非言語コミュニケーション(=表情、視線、態度、うなずきなど)」。
・フォーマルな面接とインフォーマルな会話。

*言葉のコミュニケーションは、共感のもとに、感受性をめぐらしながら理解することに努める。

*利用者の言葉の二面
・時として利用者の言葉は、「表面的な(言語による)情報」と「裏側に潜む感情や価値観を含んだメッセージ」といったような、二つの面からできていることがある。裏側への気づきが必要である。
(特に高齢者の場合に、配慮を要すると考えられる。)

*そのため、対人援助の場面では,援助者は利用者が言語で表出した感情や情報だけではなく,表情や身振り,視線,態度などの非言語(ノンバーバル)コミュニケーションにも注目して相互に信頼関係を結ぶ。
 さらに,傾聴や共感的理解といったコミュニケーション技術を活用して,利用者自身が課題を明確化し自らの能力を最大限に活用して問題解決ができるよう働きかける。

*非言語(ノンバーバル)コミュニケーション
 ことばや文字を直接には用いないコミュニケーション形態で,身振り,姿勢,表情などの身体動作から,空間意識や接触行動,化粧や服装などにまで及ぶ。
 意図的,意識的な言語コミュニケーションとは対照的に無意図的,無意識的な色彩が濃いが,対人関係において相互の感情状態を判断したり,パーソナリティや社会的地位に関する情報を交換する積極的機能も果たす。
 言語コミュニケーションを円滑にし相互理解を深める補助手段としても重要である。

社会福祉士受験支援講座・教員日記 : 相談援助演習 前期第4回レジュメ5/9 バイステックの7原則とは 社会福祉士養成学科


日本福祉教育専門学校 社会福祉士養成学科・養成科
*日本福祉教育専門学校 社会福祉士養成学科は、4年制大学卒業(見込)等の方々が対象の、1年制の社会福祉士の養成コースの昼間部です
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社会福祉士及び介護福祉士法
by yrx04167 | 2011-05-16 17:24 | Comments(0)