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社会調査の基礎 第8回講義 レジュメ前半 量的調査の手順、調査対象、母集団とは

社会調査の基礎 第8回講義レジュメ<前半> 2011/06/17 3時限
日本福祉教育専門学校 ソーシャルケア学科 にて講義

2章 量的調査の手順と調査技術 
・社会福祉調査・社会調査の過程において、全過程の方向性を決定する上で,最重要なのは準備段階である。

・量的調査の計画にあたっては,調査の全過程で想定される問題点を明らかにして,実行可能な方針を決めなければならない。
 量的調査の作業過程は,いったん進み始めると後戻りできない連続性をもっている。例えば,データ収集段階に入ってしまってから途中で方針変更をすると,それまでに実施したものと整合性がとれなくなるから,始めからやり直さなければならない。

2 量的調査の企画と準備 テキストP34など
*調査の企画、仮説-調査課題の明確化 P29

・研究において、最初に研究テーマを選択し、決定する過程が必要である。
 調査課題の作成とは、何が問題であるか明確にする作業である。
 抽象的な調査目的を、具体的な調査課題に細分化しなければならない。それは、調査目的および結果を左右する。

・このテーマ設定、調査企画の段階では、社会福祉・社会についての問題関心(例:「なぜ、精神障害者への偏見が生じるのか」、「単身の利用者の孤独死(死後の発見)が相次ぐのは、なぜなのだろうか」)を、過去の調査結果を参照にしながら、より明確な調査の問い(=仮説)へ練り上げていく段階であるとも言える。

A 調査の規模・費用・スケジュール テキストP34
1)調査の規模-調査に関する企画・設計

・実証研究の方法(量的・質的・実験)の決定

*調査対象・調査方法の決定 テキストP39など
・調査単位を決定する。(例えば、個々の利用者単位、家族単位、施設単位など。)
<量的調査の場合>
 母集団を決定する。(例えば、あるひとつの施設の利用者、市内全域のサービス利用者など)。母集団の明確な想定は、量的調査の基本である。
 全数調査,標本調査かを決定する。
 標本調査ならば,対象の標本(サンプル)を決定しなければならない。
 標本抽出は大別すると、有意抽出法(縁故法等)と、無作為抽出法(単純無作為抽出法等)がある(後述)。

2)費用
 調査は費用面から見ても実行可能でないと,予算が不十分なため途中で挫折しないとも限らない。また、データの分析は調査の最後に行うものではあるが,どのような分析方法を用いるかを最初に考えておかないと,収集するデータの性質を決定することができない。

3)スケジュール
・実査の実施準備としては、調査員の調達と教育等が挙げられる。調査にかかわる人員(調査対象者は除く)を専門的,学術的な分野から選び,責任者がグループを運営し仕事を分担する。
・調査実施前の重要な留意点として、調査対象者から調査の主旨や内容の理解を得,調査者の信用を得ることがある。そして対象者の人権を守るために調査内容および結果について秘密保持を守ることを前提に調査が実施される。さらに調査に参加する調査員を集めて説明と指導をする機会をつくるべきである。
・このような調査の準備を経て,調査を実施することになる。

*データの収集
 研究方法・計画に沿って、データの収集が行なわれる。データ収集の状況によっては、研究計画の変更も必要となる。記述的な実証研究では、計画に沿ったデータの収集の必要性が高い。一方、探索的な実証研究では、研究計画の融通性が高い。

*データの分析
 実証研究では、データをより理解しやすい形に変換する=データ分析の必要がある。
 統計とは、生データから有益な情報を得るツールである。研究の成果をより正確に導き出すことができる。
○アフターコーディング
・自由回答、または選択肢の「その他」欄に回答者に自由に書き込んでもらった回答を、後でカテゴリーに分けてコード番号に変える作業のことである。
・コーディングとは符号化のことであり,調査項目と回答に対してカテゴリーをつけて分類し,符号を付けて(coding)集計しやすいようにする作業である。

*調査結果の理解
 研究において、研究目的に沿って、データ分析に基づき結果を導き出す。記述的な研究ならば、集団・現象・問題を正しく理解するために、分かり易くまとめる。一方、仮説検証型の説明的研究ならば、結果がその仮説を支持しているか確認する。また、プログラム評価を目的とした実証研究ならば、効果の確認と、問題点と改善点について明確にする。
 全ての研究において、明確になった結果のみならず、不明確な点や新たな疑問等も整理する必要がある。

*結果報告
 研究も、学会や学術誌、調査報告書、専門職団体等において公表し、その成果が共有されるならば、研究は社会福祉全体の向上に貢献が出来る。

*レジュメ後半に続く

社会福祉士受験支援講座・教員日記 : 社会調査の基礎 第6回講義レジュメ・前半6/3 実験、EBP、独立変数、従属変数とは ソーシャルケア学科
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<実験・効果測定 1・続き>
*概要:単一事例実験計画法(シングル・システム・デザイン)
社会福祉士受験支援講座・教員日記 : 社会調査の基礎 第6回講義練習問題6/3 グラウンデッド・セオリーとは ソーシャルケア学科


日本福祉教育専門学校 社会福祉士養成学科・養成科
*日本福祉教育専門学校 社会福祉士養成学科は、4年制大学卒業(見込)等の方々が対象の、1年制の社会福祉士の養成コースの昼間部です
 社会福祉士養成科は、4年制大学卒業(見込)等の方々が対象の、1年制の社会福祉士の養成コースの夜間部(2コース)です

社会福祉士及び介護福祉士法
by yrx04167 | 2011-06-20 12:23 | Comments(0)