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相談援助の理論と方法 前期第11回講義レジュメ1 ソーシャルワークの介入インターベンションの技術、定義、目的とは

相談援助の理論と方法 前期第11回講義レジュメ<1> 2011/06/23 5・6時限
社会福祉士養成科(夜間部トワイライトコース)

10章 相談援助のための介入の技術
1節 介入の意義と目的
<ポイント

・介入とは、具体的な援助を展開する段階である。相談援助(ケースワーク)過程の中核として,援助・支援計画の実行を指す。

1 介入の意義 テキストP201
*介人の定

・ソーシャルワークの介入の必要性:孤独死、老老介護、児童・高齢者虐待等。
 これらは、社会資源の活用、ソーシャル・サポート・ネットワークの構築等が課題となる。

・「介入」という用語は、interventionの訳語である。interveneには、「あるものを改善する、あるいは支援するために状況にかかわること」という意味がある。
・「介入」という用語は、1950年代終わりから1960年代初頭に、ソーシャルワークの文献に現れた。診断主義ケースワーク等の医学モデルの「社会診断⇒社会的治療」にかわり、「アセスメント⇒インターベンション(介入)」の用語が用いられることになった。

*補足:介入とは何
・今日、利用者の生活を重視する立場から、援助の実施を「処遇」という言葉ではなく、「介入(インターベンション)」という言葉で呼ぶことが多い。
 それは、利用者とその周囲の環境、両者の相互関係にも関心が向けられているからである。
・援助者は、問題解決過程を、援助関係を基盤として、専門的知識と技術により援助する。利用者主体によって問題解決はなされる。

・「介入」は,利用者主体の援助方法を意味する用語である。その意義は,生活者としての利用者の「生の過程」をこれまで以上に尊重し,社会福祉の「援助の過程」を,利用者の「生の過程」に「介入」するものと位置づけることにある。
 これは,診断主義等、医学モデルのパターナリズムへの反省から生まれたといってよい。

<ジョンソン(L.C.Johnson)らの定義
・「介入」は、ソーシャルワークの領域では以下のように定義される。
「変化を起こすために、人間のシステムや過程と関連づけて、ワーカーが為す特定の行為。この行為はワーカーの熟練技術及び知識と専門職の価値によって導かれる」。

・「変化」とは、クライエント・システムが抱える問題の解決のための変化である。
変化を起こす主体は、ワーカー・システムとクライエント・システムの協働による。

・今日、価値判断を含まない中立的な概念として、実施・実行(implementation)、実践活動(practice action)という概念も使用されることがある。

*介入の目
・2000年7月、国際ソーシャルワーカー連盟(IFSW)総会で採択「ソーシャルワークの定義」の「実践」(Practice)の項で、以下のように提示されている。

<介入の目的>
「ソーシャルワークは、社会に存在する障壁、不平等および不公正に働きかけて取り組む」。
<介入の実践>
「日常の個人的問題や社会的問題だけでなく、危機と緊急事態にも対応する」。
<介入の技術>
「ソーシャルワークは、人と環境についての全体論的なとらえ方に焦点を合わせた様ざまな技能、技術、および活動を利用する。ソーシャルワークによる介入の範囲は、主として個人に焦点を置いた心理社会的プロセスから社会政策、社会計画および社会開発への参画にまで及ぶ。この中には、人びとがコミュニティの中でサービスや社会資源を利用できるように援助する努力だけでなく、カウンセリング、臨床ソーシャルワーク、グループワーク、社会教育ワークおよび家族への援助や家族療法までも含まれる。ソーシャルワークの介入には、さらに、施設機関の運営、コミュニティ・オーガニゼーション、社会政策および経済開発に影響を及ぼす社会的・政治的活動に携わることも含まれる。
<社会状況による差異>
「ソーシャルワークのこの全体論的な視点は、普遍的なものであるが、ソーシャルワーク実践での優先順位は、文化的、歴史的、および社会経済的条件の違いにより、国や時代によって異なってくるであろう」

*補足:介入活動の範
 インターベンションの範囲には、個人の変化を促すことから地域や社会全体の変化を促すことまで多様な実践がある。それには、個別あるいは集団・地域との話し合いを重用すること、環境や資源を分析することが含まれる。
それゆえに、インターベンションには、アセスメント(事前評価)や情報収集が欠かせない。また、被援助者をサポートするコミュニティを構築するためにも、人的・制度的ネットワークづくりを必要とする。この点に関しては、ネットワークに参加する人々への教育活動や訓練が好影響をもたらすことになる。さらに、資源を調整・仲介・開発していくために社会そのものを改善する働きかけも必要となる。
 いずれにしても、援助関係の中で、インターベンションを企図する場合には、被援助者の参加をいかに保障するかが課題となる。
また、介入の過程は実用的であることが望まれるために、目標を明確にし、被援助者にわかりやすく説明がなされなければならない。そして、同意と承諾を得ながら、被援助者の権利が守られるようにしなければならないことも重要である。モニタリングをしながら介入活動は展開される。

2 介入のターゲット テキストP203
・介入のターゲットは、次の三つである。
1.人・「人間
・今日的には、クライエント・システムとして捉え、変化を引き起こすために、エンパワメント等の働きかけを行なう。

2.環
・環境の応答性を引き起こすよう働きかける。
 チェッコー・ヤヌーフは、環境として「家族環境、参加環境、地域環境、国家環境、国際環境、宇宙環境」を提示した(図10-1)。
・介入は、問題に関連するシステムの単一、複数のシステムをターゲット(的)とする。

3.人と環境の交互作
・介入は、クライエント・システムと環境の交互作用に変化を引き起こすように働きかける。
・ジョンソンらは、交互作用は「(人-状況の現象における関係の特質)、他の相互作用によって影響を受けた相互作用である」と説明している(図10-2)。
・相互作用の観点:クライエントと家族は互いに影響を与え合っている。
交互作用の観点:クライエントと家族は、他の家族メンバーや近隣などの環境とも影響を与え合っている。

<補足:介入と環境>
*社会資源の検

 介入は、人々や社会システム及び両者の関連性のみならず、社会的な改善に関わる課題を達成するためにとられる援助機能を伴い、社会資源の掘り起こしや開発に関与することまで含む。
問題解決のため、制度に基づく社会資源・サービス及び、インフォーマルな支援とのネットワークを形成することが必要である。近隣などのインフォーマル資源も積極的に取り入れる。

*利用者と環境の相互関
・利用者の役割遂行不調―利用者と社会資源との不調整の問題。
・利用者が役割を果たせない場合
 役割が果たせない利用者は、ストレスか資源に対する不信を抱き、利用から遠ざかるおそれがある。
・ネットワーク
 ネットワーク形成と調整による援助が求められる。
 ネットワークにおける情報の共有について、利用者から了承を得る。
・エンパワメント
 利用者が、パワーの欠如した状態にあり、それがスティグマによる否定的評価と社会的な抑圧によるものである場合がある。その結果として,社会的役割を遂行するうえで、有用な資源を活用できない状態に陥っていることがある。

<レジュメ2に続く

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1 アウトリーチの必要性 テキストP151


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by yrx04167 | 2011-06-23 12:58 | Comments(0)