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相談援助の理論と方法 第2回講義レジュメ3 ミクロ・メゾ・マクロソーシャルワークとは 社会福祉士養成科

相談援助の理論と方法 第2回講義レジュメ3 4月16日5・6時限(16:30-19:40)
日本福祉教育専門学校 社会福祉士養成科(夜間部トワイライトコース) 担当:当ブログ筆者

*ソーシャルワークの方法・技能 テキストP14
 傾聴と理解、問題の構造化、専門的援助関係、信頼関係、専門職としての役割と機能等々の技能が必要とされている。
・ソーシャルワークの方法―前回レジュメを参照

*ミクロ・メゾ・マクロソーシャルワーク=今日的な援助・介入対象・技術・方法の分
・ソーシャルワーク実践の対象は,ミクロ(小領域),メゾ(中領域),およびマクロ(大領域)に分けられる。
・ミクロ領域の実践には,個人のもつ生活問題や精神保健問題への支援,家族(小集団)等への介入や支援などが含まれる。個人や家族など最小システムを対象にして行われる援助全般を表し,個人面接,家族面接,エンパワーメントなどが含まれる。

・メゾ領域の実践は,(集団にかかわるもの)、(地域社会)と、社会福祉サービスを提供する機関などにおいて行われる。メゾ領域で用いられる介入技術・実践方法には,(地域住民の組織化の支援,コミュニティ・地域福祉活動の形成,地域計画の立案),社会福祉機関の管理・運営などが含まれる。

・マクロ領域には,(地域社会とその実践)、自治体の調査,計画立案,実施と評価,国の政策立案,実施,評価,社会サービスの管理・運営などが含まれる。

*ソーシャルワークの技
 ⇒テキストP15参照

*ソーシャルワークへの権限の委任(テキストP15参照
・ソーシャルワークへの「権限の委任」とは、ソーシャルワークに対して社会全体からその存在について承認を得ていくことである。

・委託・承認をするのは、
 国や地方自治体
 雇用者団体や個々の雇用機関・団体
 職能団体や養成団体
 利用者

<用語解説>
*解説:ストレングス視点 strengths perspective

(後述)

*解説:パターナリズム paternalism
(後述)

1章4節 ソーシャルワークの職場
1 ソーシャルワークの仕事の分類 テキストP19
*ソーシャルワークの四側面 テキストP20参照、解説。

*ソーシャルワークの方法・分類(前回の補足を含む

・「三大援助技術」とは、ソーシャルワークの方法のうち、ケースワーク、グループワーク、コミュニティワークのことである。

<前回を参照>
*「三大分類」とは、直接援助技術、間接援助技術、関連援助技術である。
・「直接援助技術」とは、利用者自身への直接的な、固有の方法からなる援助技術で、ケースワーク、グループワークから構成される。   
・「間接援助技術」とは、地域の支援体制づくりなどの方法レパートリーであり、コミュニティワーク、社会福祉調査法(リサーチ)、社会福祉運営管理(アドミニストレーション)、社会活動法(アクション)、社会福祉計画法(プランニング)から構成される。
・「関連援助技術」は、隣接科学を援用した方法が含まれ、ネットワーク、ケアマネジメント、スーパービジョン、カウンセリング、コンサルテーションで構成される。

*実践領域の分類(テキストP19)
 第一次分野・領

・第一次分野に属するものとは、社会福祉援助技術やサービスを第一義的に提供することを目的とし,社会福祉援助者が主導的に援助を行うといった条件を備えた組織体である。
 社会福祉機関及び公私の施設が挙げられる。

 第二次分野・領
・社会福祉援助が一義的な目的でなく,他の職種によって果たされるサービスの提供が本来の目的の機関である。一次的な目的を達成させるために,社会福祉援助は補完的役割である。
 医療・ 保健機関での医療相談室,校内相談室,司法福祉領域における保護観察所等が挙げられる。

<補足
・ソーシャルワーク実践は、それぞれの時代や地域特性といった背景を交錯させながら生じる個人と集団および、その環境間の不調和からもたらされる問題が、社会的援助を必要とするとき、その問題の解決もしくは問題を軽減するために展開され、専門性を高めてきた。

<レジュメ4に続く


福祉施設職員のメンタルヘルスの支援 職員のストレスマネジメントと施設のリスクマネジメント論文 業績一覧



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第8章 地域における精神保健問題 依存症と生活困窮
<概要>
 簡易宿泊所街「寿町」の精神科診療所におけるアルコール依存症と薬物依存症患者の支援の実践から、回復を図るグループワークや相談援助の課題等を考察した。
 生活保護を受給し簡易宿泊所に居住するアルコール・薬物依存症患者の回復の鍵を握るものとして、レジリアンスを挙げた。具体的には失敗を繰り返しても援助者と繋がり続け、危機を回避するための協働や、訪問やグループワーク等による社会的孤立を防ぎ、全人的な支援の持続が有効であると論じた。


社会福祉士受験支援講座・教員日記 : 相談援助の理論と方法 第2回講義レジュメ1 ソーシャルワーク価値・倫理 4/16 社会福祉士養成科トワイライト

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日本福祉教育専門学校 社会福祉士養成学科・養成科
*日本福祉教育専門学校 社会福祉士養成学科は、4年制大学卒業(見込)等の方々が対象の、1年制の社会福祉士の養成コースの昼間部です
社会福祉士及び介護福祉士法

<卒業生、在校生、一般の皆様へお知らせ>
ソーシャルワーク実践研究会 社会福祉士現場報告 一般公開 4/21(土)日本福祉教育専門学校社会福祉士養成学科・養成科
 2012年4月21日(土)14:30から16:00
 会場:日本福祉教育専門学校高田校舎 JR山手線・東京メトロ東西線 高田馬場駅徒歩7分
 ソーシャルワーク実践研究会は、毎回(隔月)さまざまなテーマで、社会福祉士からの実践報告・現場レポートや、ディスカッション、交流などを行なっています


*用語解説は下記をクリック



<用語解説>
*解説:ストレングス視点 strengths perspective

 ストレングスとは,人が上手だと思うもの,生得的な才能,獲得した能力,スキルなど,潜在的能力のようなものを意味する。ストレングス視点とは,援助者がクライエントの病理・欠陥に焦点を当てるのではなく,上手さ,豊かさ,強さ,たくましさ,資源などのストレングスに焦点を当てることを強調する視点であり,援助観である。従来のソーシャルワークの実践は利用者の「弱さ」に焦点を当てていたことへの批判から、人や家族、グループ、コミュニティが潜在的にもつ力や能力に視点を置いたソーシャルワーク援助である。

*解説:パターナリズム paternalism
・人間関係を権利と義務の関係としてではなく,恩顧と保護の関係で捉える考え方。包括的な場合であったり個別的な場合であったり,あるいは弱者と強者の関係であったり,または相手方の同意がなくてもよいとされる場合や相手方の意思に反しても干渉してよいとされる場合などがある。親子関係あるいは父子関係になぞらえて,国家や医者は,子どもや病人などに対して,相手方の最善の利益のために干渉することができると説くもの。
by yrx04167 | 2012-04-18 12:51 | Comments(0)