人気ブログランキング | 話題のタグを見る

児童や家庭に対する支援福祉制度、社会理論 問題 家庭学校、準拠集団、団塊の世代、アソシエーションとは

児童や家庭に対する支援と児童・家庭福祉制度 練習問題
 第26回社会福祉士国家試験受験対策講座 専門科目

問題1 以下の文章は,ある人物自身が行ってきた実践の内容について記述したものである。この文章の著者として,次のうち,正しいものを一つ選びなさい。

  人間社会で悪くなった者を人間の多い社会で善くするという事は極めて難しい・・・。・・・葱は不良少年に作られたからというて,汝が作るのだから成長してやらないとは申しますまい。不良少年といえども正直に労働さえすれば必ず好く出来るに違いない。そこで不良少年は考えるであろう,人間は我を不良少年として取り扱うけれども,馬鈴薯や葱は我を不良少年と見て居らぬと見える,いかんとなれば骨折りて労働さえすれば馬鈴薯も葱も善く出来ると,しかして・・・不良少年も大いに面白味を感じて仕事に精出すようになります,これがすなわち自然の感化であります。
  ・・・私は同じ主義方針で巣鴨の地で少年を教育しましたが,・・・自然の背景の下で少青年を教育してみたいというので,北海道・・・の原生林に一千町歩の土地払い下げを出願し,遂に大正3年7月の下旬移住することにしました。
 (注) 日本図書センター発行の「人間の記録」シリーズの第82巻より抜粋。
 なお,原典である『自然と児童の教養』(大正13年刊行)の文章が一部変更されて
 いる。

1 石井十次
2 石井亮一
3 野口幽香
4 留岡幸助
5 高木憲次


社会理論と社会システム 練習問題
 社会福祉士・精神保健福祉士受験対策 共通科目
問題51 社会集団の概念に関する次の記述のうち,正しいものに○,誤っているものに×をつけた場合,その組み合わせとして正しいものを一つ選びなさい。


A ゲマインシャフトとは,管理社会の中で孤立化した人々が人工的に組織する集団である。
B リファレンス・グループとは,個人の態度形成や意思決定の準拠フレームとなる集団である。
C アソシエーションとは,そのメンバーによって,特定の関心や目標の実現を目指そうとする集団である。
D プライマリー・グループとは,生計を成り立たせる上で不可欠な集団であり,主として職場集団のことである。
(組み合わせ)
  A  B  C  D
1 ○ ○ × ×
2 ○ × ○ ×
3 × ○ ○ ×
4 × ○ × ○
5 × × ○ ○

問題52 「団塊世代」に関連する次の記述のうち,適切なものに○,適切でないものに×をつけた場合,その組み合わせとして正しいものを一つ選びなさい。

A 団塊世代が高校に進学する年齢に達した昭和40年代初頭(1960年代半ば)以降,我が国では,電気洗濯機や電気冷蔵庫などの家庭電化製品の普及率は急激に上昇した。
B 団塊世代が大学に進学する年齢に達した昭和40年代半ば(1960年代末)以降,我が国の大学進学率は目立って上昇した。
C 団塊世代は,被用者になるものが多く見られたため,我が国の就業人口に占める自営業の割合を減少させる一方,被用者の割合を増加させた。
D 団塊世代は,進学・就職時に3大都市圏以外に移住した者が多く見られたため,我が国では3大都市圏に居住する人口比率が低下傾向をたどった。
(組み合わせ)
  A  B  C  D
1 ○ ○ ○ ×
2 ○ ○ × ×
3 ○ × ○ ○
4 × ○ × ○
5 × × ○ ○

<お知らせ>
社会福祉士の仕事と就職とは 説明会・相談会 12/11(水)18時から19時半
会場:日本福祉教育専門学校高田校舎
当ブログ筆者(社会福祉士、本校専任講師)が、社会福祉士の実務の中心である、相談援助を中心に、社会福祉士の仕事の実際をご説明します。

 社会福祉士は、医療機関の相談室や、子ども家庭福祉、福祉行政(児童・生活困窮者等)、社会福祉協議会、障害者の就労自立支援などの相談機関、福祉施設・組織で、心理社会的問題の解決・緩和を図る福祉相談援助の専門職です。
*日本福祉教育専門学校 社会福祉士養成学科は、4年制大学卒業(見込)等の方々が対象の、1年制の社会福祉士の養成コースの昼間部です

<当ブログ関連記事バックナンバー>
児童や家庭支援と児童・家庭福祉、低所得者支援 練習問題 児童福祉の原理、貧困家庭一時扶助TANFとは : 社会福祉士受験支援講座・教員日記

相談援助の基盤と専門職 第6回講義レジュメ1 パールマン問題解決アプローチ、ワーカビリティ、四つのPとは : 社会福祉士受験支援講座・教員日記

生活保護受給者を対象としたグループワーク ドヤ街「寿町」における実践報告と考察 当ブログ筆者の論文 : 社会福祉士受験支援講座・教員日記

貧困問題と相談援助:9月5日に開催された当ブログ筆者講演の一部の音声記録を公開中
 

*当ブログ筆者が試験問題の解説を執筆
「2014社会福祉士国家試験過去問解説集 第23回―第25回全問完全解説」 中央法規出版


*解答・解説:留岡幸助、テンニース、ゲマインシャフトとゲゼルシャフト、アソシエーション、
準拠集団、団塊の世代とは 
コンコルド感化監獄 感化教育事業 下記をクリック




問題1 答4
解説
*留岡幸助 (1864-1934)
 岡山県出身。生後,留岡家の養子となり,同志社神学校を卒業,牧師を経て,北海道空知の集治監(監獄)教誨師となる。その際,幼年犯の処遇改良の必要性を感じ,1894年,アメリカのコンコルド感化監獄で研修。帰国後,1899年,東京巣鴨に非行少年の感化教育施設「巣鴨家庭学校」を創設。1914年,北海道遠軽に「北海道家庭学校」を創設。家庭的な生活・学習・職業教育を一体とした非行児教育を実践した感化教育事業の開拓者である。

社会理論と社会システム 社会福祉士・精神保健福祉士共通科目
問題51 解答3

問題52  解答1

解説
*テンニースは、近代社会においては、社会的結束が、血縁地縁の結合=ゲマインシャフトから、利害関係による結合=ゲゼルシャフトに変化すると指摘した。

*ゲマインシャフトとゲゼルシャフト
 集団類型論の概念であり,テンニース(Tonnies, F.)によって集団結合の性質に従って展開された。ゲマインシャフトは相互の肯定による愛情と理解に支えられた本質意志(Wesenwille)に基づく関係であり,ゲゼルシャフトは合理的で非人格的な関係として手段的な選択意志(Kurwille)に基づく機械的・人工的な関係である。社会の発展段階を示しており,ゲマインシャフトからゲゼルシャフトへと移行するとされる。

*アソシエーション
 歴史的には,結社,協会,団体,連合,非営利協同組織,労働組合など,自発的な集まりをさすときに使われたことばである。社会学者マッキーヴァーは,コミュニティの対概念としてアソシエーションを位置づけ,コミュニティを基礎として,一定の目的を果たすために,その手段あるいは機関として人為的につくられた集団と定義した。企業,国家,学校,教会等がその例である。

*準拠集団
reference groupとは、態度,信念,行動を決める際に自分と比較したり結びつけて考えたりする集団である。つまり、準拠集団とは,自分の態度や判断の形成に影響を与える。

*団塊の世代
 堺屋太一の小説『団塊の世代』(1976)によって名づけられた,1947年から49年の間に生まれた世代のこと。46年から50年生まれまでとする説もある。1970年代なかば以降,肯定的・否定的さまざまに語られてきたが,主に私生活主義,仲間意識の強さ,対抗文化の創造などが指摘され,やや画一的なイメージを付与されてきた。近年では雇用調整の標的世代として,あるいはシルバーマーケット戦略の対象とみなされてもいる。

・団塊世代が高校に進学する年齢に達した昭和40年代初頭(1960年代半ば)以降,我が国では,電気洗濯機や電気冷蔵庫などの家庭電化製品の普及率は急激に上昇した。
・団塊世代が大学に進学する年齢に達した昭和40年代半ば(1960年代末)以降,我が国の大学進学率は目立って上昇した。
・団塊世代は,被用者になるものが多く見られたため,我が国の就業人口に占める自営業の割合を減少させる一方,被用者の割合を増加させた。
by yrx04167 | 2013-12-04 23:19 | Comments(0)