人気ブログランキング |

地域福祉の理論と方法 ポイント2 福祉教育、ボランティア協力校、市町村地域福祉計画とは 受験対策講座

地域福祉の理論と方法
 重要ポイント2

第26回社会福祉士・精神保健福祉士共通科目 国家試験受験対策直前講座>

*ご注意:先ず、練習問題を掲載します。
 重要ポイントレジュメは、画面下方の「More 続き」をクリックして下さい

*今日のポイント レジュメ掲載
 市町村地域福祉計画  都道府県地域福祉支援計画  福祉行政の計画的推進
 福祉教育  学童・生徒のボランティア活動普及事業  ボランティア協力校   
 国民の社会福祉に関する活動への参加の促進を図るための措置に関する基本的な指針など


問題1 事例を読んで,社会福祉士の行動に関する次の記述のうち,最も適切なものを一つ選びなさい。
〔事 例〕
 Aさん(80歳)は身体が不自由で引きこもりがちな一人暮らしであるが,介護保険の利用を拒否していた。Aさんの家屋はごみであふれ返っており,近隣住民は迷惑がっていた。そのことを心配していた近隣住民の一人が,社会福祉協議会の職員(社会福祉士)に相談した。社会福祉士は解決に向けて行動を起こした。

1 その近隣住民に,近所で話し合って,ごみを処理するよう依頼した。
2 近隣の不安や迷惑を考慮して,Aさんに対して早い時期に引っ越しをあっせんすることにした。
3 専門職で組織される地域ケア会議において,Aさんの円滑な施設入所支援の方針を提案した。
4 Aさんの家屋のごみ回収について,社会福祉協議会として近隣住民や民生委員,役所などと協力して対応することにした。
5 Aさんが要介護認定を拒否したことから,地域包括支援センターへの連絡はしばらく見合わせることにした。

問題33 ロスマン(Rothman,J.)のコミュニティ・オーガニゼーションの3つのモデルに関する次の記述のうち,適切なものに○,適切でないものに×をつけた場合,その組み合わせとして正しいものを一つ選びなさい

A (小)地域開発モデルは,コミュニティの問題の解決を図ることを主たる目標とするものである。
B ソーシャルアクションモデルは,コミュニティの権力関係の変更や資源の移行を主たる目標とするものである。
C 社会計画モデルは,コミュニティの活動能力や全体的な調和を主たる目標とするものである。
D 統合モデルは,コミュニティの政策実践と運営管理の展開を主たる目標とするものである。

(組み合わせ)
  A  B  C  D
1 ○ ○ × ×
2 ○ × ○ ○
3 × ○ ○ ×
4 × ○ × ×
5 × × ○ ○

問題34 次の記述のうち、誤っているものを一つ選びなさい。

1 1917(大6)年に 岡山県にて民生委員制度が発足したが、それは岡山県知事の笠井信一が考案したものである。
2 上記の岡山県における制度は、ドイツの「エルバーフェルト制度(救済委員制度)」を参考とした。
3 1918(大7)年 に大阪府にて方面委員制度が発足したが、それは大阪府知事の林市蔵が救済事業指導嘱託の小川滋次郎の協力により創設したものである。
4 上記の大阪府における制度は、米騒動の混乱や社会不安が高まるなか、低所得階層の救済のため創設され、「社会測量」と呼ばれていた社会調査とケース・スタディ、また民間社会事業の発展が期待されていた。
5 1948(昭23)年に方面委員法が制定・公布され(即日施行)、任期は3年と規定された。

<当ブログ関連記事バックナンバー>
地域福祉の理論と方法 ポイント1 コミュニティワーク理念、コミュニティケア、インターグループワークとは : 社会福祉士受験支援講座・教員日記

生活保護受給者を対象としたグループワーク ドヤ街「寿町」における実践報告と考察 当ブログ筆者の論文 : 社会福祉士受験支援講座・教員日記

*当ブログ筆者が試験問題の解説を執筆
「2014社会福祉士国家試験過去問解説集 第23回―第25回全問完全解説」 中央法規出版


当ブログ筆者による発表 平成25年度第3回教授法研究会 11月28日(木) 日本福祉教育専門学校
 研究会において、「アクティブ・ラーニングの実際と効用について」というテーマで発表しました。
 演習形式(相談援助実習指導)授業を、アクティブ・ラーニングの方式を用いて、参加型、対話重視の教育実践報告。


*解答・受験対策レジュメ 地域福祉の理論と方法 続き は下記をクリック



============================
<解答>
問題1  答4

問題33 解答4

問題34  答1


<解説>
■済世顧問制度

 今日の民生委員制度の源といわれる済世顧問制度は,1917年に岡山県において当時の笠井信一知事によって創設されたものである。済世顧問設置規程1条で「済世顧問ハ県下市町村ノ防貧事業ヲ遂行シ個人並ニ社会ヲ向上セシムルコトヲ以テ目的トス」とされ,防貧活動をその使命としていた。なお,防貧方法は精神上の感化,物質上の斡旋等によって行い,現在および将来にわたる「貧困ノ原因ヲ消滅セシムルモノ」とされた。救済事業団体の少ない当時にあって,済世顧問は各地に社会施設や社会事業団体を設置し活動を行っていった。済世顧問は名誉職とされ,1917年末までに65名が委嘱された。なお,1921年には済世顧問を補充する制度として「済世委員制度」も設けられた。なお,済世顧問制度が創設された翌年の1918年には,東京府慈善協会による救済委員制度,大阪府での方面委員制度が創設された。

■方面委員制度
 済世顧問制度が創設された翌年(1918年)に大阪府に設けられた制度で,当時の大阪府知事林市蔵と社会事業家であった小河滋次郎がその制度創設に尽力した。当時の社会・経済状況は物価の高騰,米騒動の勃発など社会不安が広がる状況にあったが,方面委員を市町村の小学校通学区域に配置し,区域内の生活状態の調査,改善・向上方法の攻究,要救護者の状況調査と救済方法の攻究,生活安定の方法の攻究などが行われた。その後,1928年までに同様の制度が全国すべての道府県に設置されるようになったが,必ずしも制度内容は全国統一のものではなく,資格や選び方,職務についても違いがあった。1932年には救護法が実施され,救護委員に方面委員があたることとされたので,1936年に全国統一の組織と運営を行うために方面委員令が制定された。

受験対策夏期講習 地域福祉の理論と方法
 重要ポイント 2

3 地域福祉計画
■福祉行政の計画的推進(社会福祉士第13回試験出題・精神3回試験)
・1990年代になると、福祉行政領域でも,法律が行政計画の策定を国または自治体の義務または責務とする例が増えた。老人保健福祉計画,介護保険事業計画,障害者計画,地域福祉計画などである。

◆市町村地域福祉計画
・法的には,2000年に改正された社会福祉法107条に規定されるように,地域福祉の推進に関する事項を一体的に定めるために市町村が策定する計画のことであり,
 ①地域における福祉サービスの適切な利用の推進に関する事項,
 ②地域における社会福祉を目的とする事業の健全な発達に関する事項,
 ③地域福祉に関する活動への住民の参加の促進に関する事項をその内容とする。 (2003年4月施行)
 
◆都道府県地域福祉支援計画
・2000年の社会福祉法への改正に伴い,都道府県は,市町村の地域福祉計画の達成を支援するために都道府県地域福祉支援計画を策定することが定められた。具体的事項は,市町村の地域福祉の推進を支援するための基本的方針に関する事項,社会福祉を目的とする事業に従事する者の確保または資質の向上に関する事項,福祉サービスの適切な利用の推進および社会福祉を目的とする事業の健全な発達のための基盤整備に関する事項である。

4 福祉教育
■福祉教育 (第14・4回試験出題)

・狭義の福祉教育とは,児童・生徒や一般住民に対して,社会福祉に関する理解と関心,参加を促すために,学校をはじめ社会福祉協議会,社会福祉施設,公民館などで行われる教育・学習活動をいう。
(広義には,①学校を中心とした児童・生徒に対する福祉教育,②公民館や社会福祉協議会などが展開する一般住民に対する福祉教育,③福祉系の高等学校や大学などで展開される社会福祉従事者養成教育としての福祉教育の三つに大別される。)
*福祉教育の目標としては、福祉的な心情や態度を培うこと、社会福祉についての知的理解・関心を深めること等が挙げられる。福祉教育の目標達成のための方法とは、地域の社会福祉問題と住民の日常生活をつなぐ学習、問題解決を目指した体験・参加型の学習等が挙げられる。
 大橋謙策による、狭義の福祉教育の概念規定は,「福祉教育とは,憲法第13条,第25条などに規定された基本的人権を前提にして成り立つ平和と民主主義社会を作りあげるために,歴史的にも,社会的にも疎外されてきた社会福祉問題を素材として学習することであり,それらとの切り結びを通して社会福祉制度,社会福祉活動への関心と理解をすすめ,自らの人間形成を図りつつ,社会福祉サービスを利用している人々を社会から,地域から疎外することなく,ともに手をたずさえて豊かに生きていく力,社会福祉問題を解決する実践力を身につけることを目的に行われる意図的な活動」である。
 要するに,福祉教育は,人権思想を基盤に,福祉社会や福祉のまちづくりをめざして日常的な実践や運動に取り組む住民主体形成を図ろうとする教育活動である。より具体的には,①福祉的な心情や態度を培う,②社会福祉についての知的理解・関心を深める,③社会福祉への自発的・市民的参加(実践や運動)を促すことなどを目標に展開される。

 福祉教育実践の源は,徳島県の子供民生委員制度(1946年)、共同募金会の教育活動(1948年)、大阪市民生局による中学校社会科副読本の刊行(1949年)、神奈川県の社会福祉研究普及校制度(1950年)などに見出すことができる。
 福祉教育が全国的に展開されるようになるのは,1977年、厚生省が国庫補助事業として「学童・生徒のボランティア活動普及事業」を開始したことによる。その背景には,社会福祉問題の現れとともに,少子高齢社会の進展や,社会・経済の急激な変化による子ども・青年の生活や発達のひずみの顕在化などがあった。最近では,学校における福祉教育だけでなく,地域を基盤とした地域福祉の主体形成としての、福祉教育の展開が強く求められる。
 教育改革に関しては,学習指導要領の改訂に伴って創設された「総合的な学習の時間」(小・中学校は2002年度から全面実施,高等学校は2003年度から学年進行により実施)や完全学校週5日制(2002年度実施),高校教科「福祉」(2003年度新設)などと福祉教育の関連や,そこでの福祉教育実践のあり方が問われている。

■学童・生徒のボランティア活動普及事業
・厚生省(当時)と全国社会福祉協議会によって、1977(昭和52)年に創設された国庫補助事業で,通称「福祉協力校」事業。目的は,「小中学校及び高等学校の学童・生徒を対象として,社会福祉への理解と関心を高め,社会奉仕,社会連帯の精神を養うとともに,学童・生徒を通じて家庭及び地域社会の啓発を図ること」とされた。福祉協力校(1989年以降,「ボランティア協力校」)を指定し,福祉教育の機会を提供し,体験・交流活動などを推進した。

■国民の社会福祉に関する活動への参加の促進を図るための措置に関する基本的な指針
第12・2回、第13・3回

・1990年の社会福祉事業法(現・社会福祉法)の改正により,社会福祉の推進にあたっては地域住民等の理解と協力を得るように努めなければならないとされた。その後1992年の改正に基づいて,厚生大臣(現・厚生労働大臣)は,国民の社会福祉事業に対する理解を深め,社会福祉活動への参加を促進するための基本的な指針を1993年に告示した(平成5年厚生省告示117号)。この指針では,福祉教育・学習の必要性や,福祉活動を進めていくための条件整備,また支援のあり方について述べられている。
*参加促進に当たっての考え方として、
 ボランティア活動や住民参加による福祉活動の自主性、自発性及び創造性を最大限に尊重する。
 地域社会の構成員が、互いに助け合い交流するという広い意味の福祉マインドに基づくコミュニティづくりを目指す。
 公的サービスとの役割分担と連携。社会福祉の基礎的需要は行政が第一義的に供給する。
 地域福祉の総合的推進。公私の福祉サービスが総合的に提供される。


<ご感想、ご意見など、当講座・サイトの筆者(編集・管理人)へのコメントを、このフォームから送信してください。お名前・アドレス等は記入無しも、匿名も可です。>
by yrx04167 | 2013-12-19 12:27 | Comments(0)