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社会福祉士相談入門講座第6回 危機介入とは 相談後編 介護職ストレスセルフケア、広汎性発達障害カップル

社会福祉士 相談援助入門講座 第6回
この4月から社会福祉士を目指す方などを対象としたweb予習、参考資料。入学前の学習として活用して下さい。 詳細は4月からの講義にて解説します。

*社会福祉士や介護職等、援助者のストレスとセルフケア 1
 人間を支援する福祉、介護、看護、保育、教育、リハビリテーション、医療等の専門職にとって、職務によるストレスは回避出来ないものもある。そのため、ストレスケア、特にセルフケアが、援助者個人の健康、メンタルヘルスの維持のため不可欠である。

 援助者は、先ず自分自身をケアできない場合、他者をケア、援助することはできない。援助者は、自身のための情緒的な補充がなければ、遅かれ早かれ、自身の力の源泉が枯渇する。それは限られた器から水を注ぐことと同じで、すぐに枯れてしまう。補充することなく水を注ぎ続けることは出来ないからだ。
 しかし多くの場合、援助者は自分自身のケアするために充分な時間を取ることが困難である。援助者は、どの職種であっても、他者のケア、援助に関して使命感を持ち、日々他者のために働くことを目的としている。しかし、本来は援助者に不可欠なセルフケアに、日常的に取り組む援助者を見つけることは容易ではない。

 援助者自身の生活の重要な部分を犠牲にすることなく、その実践に従事する姿勢が求められている。実践上の困難にもかかわらず、前向きな姿勢を維持する能力とも言えよう。
 現状では、例えば、共感疲労やバーンアウト、心身の慢性疲労等の問題がある。
 福祉施設は、ワーク・ライフ・バランスの確立や、子育て中の女性や男性の働きやすい職場として、先駆的な役割を今後も果たしていくべきである。

 なぜ、ブログ筆者は、援助者のストレスケアの必要性を強調するのか。
 ストレスケアは、単に援助者自身のメンタルヘルス、生活のための個人的な問題ではない。それは他者のケアをするため、その実践を持続していくための、福祉施設としての課題である。
 様々な要素が含まれる。利用者と援助者、援助者と援助者等、親密な、かつ葛藤も抱え易い、脆くもあるが貴重で、継続する関係性のなかのコミュニケーションの問題等が挙げられる。
 続く


当ブログ筆者の論文 
『福祉施設職員のストレスケア サポーティブ研修プログラムの開発』
日本福祉教育専門学校 研究紀要第23巻1号
37頁から55頁 平成27年4月



相談援助ケースワークのプロセス(後編)
4.援助計画 (プランニング)
援助を計画する過程によって、目標の達成度や事後評価など効果の測定を可能にする道筋をつけることができる。
 ニーズの充足状態や援助過程における整合性や進捗状況が明確化できる。
*計画は、利用者及び援助者にとっても実行可能な範囲であることが望ましい。 略
  事態の変化や状況の推移によって臨機応変に修正・変更、フィードバックすることも必要となる。

*援助の実施=介入
 ケースワーク(相談援助)において、援助を実施する段階であるインターベンションでは,クライエントやその環境及びその両者への介入を行い,必要に応じて社会資源の開発などを図ることもある。
 クライエントの問題の解決や、能力の向上、成長は、一直線に上昇していくのではなく、螺旋状に前進していく。

・ストレングスを見出す支援
 問題解決のプロセスは、個人やコミュニティが抱えている痛みを緩和する取り組みである。この困難からの復元、回復の力は、全ての人々が持っている。クライエントの潜在能力や人格に敬意を払い、尊重し、支える実践が求められている。これによって、クライエントの可能性が高められる。
 また、クライエントの生活環境において、喪失したものや、周囲の人々との一体感の回復を図っていく。

 また、コミュニティにもストレングス、潜在能力が存在する。それは、個人の能力や努力よりも、広く、豊かなものである。
 繋がりのなかの一人、一家族としてコミュニティの中で共に生きていく。繋がりのなかで生かされている。このことを認識し、コミュニティを個性的につくりだしていくこと、それは住民の主体的な選択に委ねられている。
 つまり、創造的に生きることを、共有するコミュニティづくりを、ソーシャルワークは促進する。

・社会的孤立への支援の課題
 人間は、困難なかで孤立し、拠り所が無い中では、不安と不信が蓄積され、翻弄される。選択し決断する能力も損なわれる場合もある。
 過去の出来事のトラウマや、何らかのきっかけによるフラッシュバック等。離人症。
 過去の出来事による罪悪感、恥、怒りの感情。抑うつ状態や不眠。
 ソーシャルワークにとって、これらのクライエントとその家族の過去が要因となった生きづらさも、主要なテーマの一つである。
 介入は、苦境のなかにいるクライエントに、全人的な受容と尊重に基づいて寄り添い、拠り所をもたらす。それは人々の生命と権利、生活を守るための共生の取り組みである。

 また、孤立を脱することは重要な課題であるが、狭い仲間内でかたまるだけでもなく、ファッション等の同質なものに揃えるという、同質性の強制、圧力でもない。多様性を包摂した緩やかな繋がりを求めていきたい。


 ソーシャルワーカーの援助の中核である、クライエントのニーズと社会資源を結び付ける機能を「仲介機能」という。

*危機介入の援助
・ソーシャルワークが対処する今日的な問題として、ドメスティックバイオレンスや児童虐待等の、危機への対応、予防が重要なものとなっている。
 援助の方法の一つである危機介入アプローチでは,災害や急病、犯罪といった突発的な出来事ばかりでなく,ライフサイクル上の課題等によるストレスも視野に入れて介入を行う。
 災害の被災者は自らの生命の危険を感じるだけでなく,死別や喪失,生活変化などで急性ストレスや慢性ストレスが生じやすい。
 犯罪被害者に対する支援は,被害者がストレスなどに対処し,自ら立ち直っていくことを必要な範囲で援助するという姿勢が基本である。

*家族問題への対応
 家族関係、家族問題はソーシャルワークにとって、昔も今も主要なテーマである。
 家族システムアプローチ 略

*ストレスマネジメント
・ストレスの成立を阻止するための対応策を総称してストレスマネジメントと呼ぶが,心の問題の発生を予防する重要な手段の一つである。
・対人援助職がセルフコントロールやセルフリラクセーションの方法を習得することは,援助スキルの理解にとどまらず,自らのストレス対処方略にも役立つ。

5.援助活動 (介入)
*援助活動は大きく次の三つに分けることができる。
 ①個人に重点をかけて援助を展開する場合
 ②利用者を取り巻く社会環境に比重をかけて援助を行う場合
 ③個人と環境の関係に主として関わる援助を行う場合

*援助者及び施設・機関が保有しているあらゆる機能を活用し,動員可能な社会資源を有効適切に活用するとともに,利用者のもてる可能性や潜在能力,問題解決への動機や強さや健康な側面をあますところなく発揮できるような場と機会を用意することが肝心である。

自己点検・自己評価を実施し,モニタリングを怠ってはならない。

<介入の方向性として重要な概念>
*エンパワーメント
 パワーの脆弱化,無力化をディスエンパワーメント(disempowerment),パワーの欠如状態をパワーレスネス(powerlessness)とそれぞれよんでいる。こうした状態にあるクライエントに対して,パワーの回復を図っていくソーシャルワークのプロセスである。 略

 ソーシャルワークにおいて、この概念を初めて取り上げたのは,ソロモン(Solomon, B.)の著書『黒人のエンパワーメント』(1976)である。 

*ソーシャルサポート・ネットワーク
*インフォーマル・ケア
 家族,親戚,友人,近隣,ボランティア等が制度に基づかずに行うケアの総称。フォーマル・セクターが行うケアの対概念。インフォーマル・サポートともよばれる。 略

6.事後評価
サービスの供給が利用者にとってどのような意味と効果をもたらしたかを総合的に判断する過程である。
 援助者側の基準でサービスの効果測定を行うだけではなく,利用者側からも援助者側の対応の内容やあり方を点検する。 

7.終 結 
*利用者が提起した問題が達成され,もはやこれ以上援助を必要としないと双方で判断した場合,終結段階を迎える。
 利用者は自らの力量で自立していかなくてはならない
 この分離(separation)を利用者の成長・発達の経験としてどのように役立てるかが問題となる。 略

8.追跡調査


*以上のように社会福祉援助活動(ソーシャルワーク)は申請者のインテークから始まって終結に至るまで,さまざまな知識・技能・手法等を活用して援助実践を試みるものであるが,あくまでも典型的なモデルとしての過程であって,実際にはさまざまな展開をみせるものであり,柔軟かつ弾力的な対応が求められる

*スティグマ
 社会学者のゴフマンによるもの 略

*インフォームド・コンセント
 説明と同意 略

*オンブズマン(パーソン)
 
*アンビバレンス
 両価性の意。 略

<詳細は4月からの講義にて。>

社会福祉士及び介護福祉士法

<次回に続く>

社会福祉士相談入門講座第5回 インテーク、アセスメントとは 相談前編 児童自立支援施設、障害者ラグビー


ブログ閲覧中の皆様へお知らせ 当ブログ筆者の公開講座 2月25日
「貧困問題とソーシャルワーク実践」
 当ブログ筆者の公開講座
 社会福祉入門講座(一般公開)

 (社会福祉士養成学科(通学1年制昼間部)、養成科(同 夜間部)では、平成28年度4月入学予定の方々、進路検討中の方等を対象とした入学前講義として行っています)
 平成28年2月25日(木)18:30から20:00
 会場:日本福祉教育専門学校 高田校舎
当ブログ筆者担当

 子どもの貧困と教育問題、貧困の世代間連鎖等の問題が、マスメディアでも報道されています。
 また、貧困家庭の学習支援、生活困窮者の相談支援等の新たな事業が全国各地で取り組まれ、学習支援等のように新たに制度化された事業もあります。生活困窮家庭と子どもへの支援は、社会福祉士にとってこれから重要なテーマとなっていくでしょう。
 今回は、貧困問題・生活困窮の実際と、関連する子どもの貧困、世代間連鎖、アルコール・薬物依存症、家族等の問題を解説します。
 また、貧困を緩和するソーシャルワークの実践、支援の方法などもお話しします。
 これらのテーマを、貧困問題に20年間ほど取り組み続けてきた当ブログ筆者(専任教員)が、はじめての方にも分かりやすく解説します。
 一般公開、参加無料。関心をお持ちの皆様、ぜひご参加下さい。

貧困問題と相談援助:当ブログ筆者講演の音声記録の一部を公開中


以下は、参考資料 引用
発達障害理解に一役 「障害者カップルの日常から学べる」エッセー
2016/01/23 03:01 【大分合同新聞】

引用「漫画家・寺島ヒロさん(46)は障害者カップルの日常を描いたコミックエッセー「ボクの彼女は発達障害」の漫画を担当している。「カップルの日常を通して、障害について学べる」と好評だ。
 本に登場するのは進行性聴覚障害のあるくらげさん(ペンネーム、東京都)と、その交際相手で広汎性発達障害のあおさん。あおさんは「少々」や「適当」など曖昧な表現が多い料理本を理解するのが難しいなどさまざまな問題に直面する。そんなエピソードを彼氏であるくらげさんの目線で面白く紹介している。
 くらげさんは彼女との出来事を短文投稿サイトにつづっていた。投稿をチェックしていた寺島さんは、「私が漫画を描きたい!」と手を挙げた。略
 「等身大カップルの日常から発達障害者との付き合い方が学べる」と評判となり、第1弾に続き、昨年7月には第2弾も出版された。
 寺島さんは「発達障害のある当事者が恋愛について語る機会は非常に少ない。他者を理解するという観点から多くの人に読んでもらいたい」と話した」引用ここまで

発達障害、引きこもり 就労弱者の特産品発送事業人気 南あわじのNPO
2016/01/22 05:30 【神戸新聞】

引用「淡路島で採れる季節の食材を、心身にハンディのある人らの手で詰め合わせて発送する事業「あぬけだまギフト」が認知度を高めている。引きこもりや軽度の発達障害などの事情を抱える就労弱者のトレーニングとして、NPO法人「ソーシャルデザインセンター淡路」(南あわじ市)が2013年から展開。顧客の大切な人へ心を込めてこだわり品を届ける仕事を通じ、コミュニケーション能力が向上するなど成長が見られる。作業を通じて就労弱者を支援する」引用ここまで

西陣織法衣をインテリアに 京都、発達障害者制作
2016/01/16 11:50 【京都新聞】

引用「不要になった西陣織の法衣を再利用したカンバスに、障害のある人が絵を描いたインテリア製品を京都市の障害者支援事業所が制作した。和の雰囲気あふれる作品に「京都らしい製品を通じて、障害者の感性をPRしたい」。
 支援事業所を運営するNAGOMIは、発達障害などがある人に、職業訓練や工芸品制作の補助を指導している。
 カンバスにする布は、西陣織の法衣を手掛ける会社から譲り受けた 略 」引用ここまで

参考
独立行政法人福祉医療機構社会福祉振興助成事業
「パーソナルサポート付ステップアップシェルター」報告会
生活困窮者支援制度とホームレス問題

3月20日(日曜日)  午後1時半~5時
会場 豊島区民センター4階会議室   池袋駅東口徒歩5分
 資料代 500円
 申し込み不要(定員150人) 終了後交流会あり(別途費用)
主催 ホームレス資料センター
by yrx04167 | 2016-02-21 12:07 | Comments(0)