面接、相談、個別支援の技術 生活困窮者支援研修1 当ブログ筆者が講師を担当 生活保護施設職員研修

キーワード 生活困窮とアルコール依存症、ギャンブル依存症の回復支援、生活保護受給者のグループワーク、福祉施設の面接、相談の担い手、脆弱性、集団生活の困難、コミュニケーションの問題、家族問題、インフォーマルサポートからの孤立

個別支援、面接、相談の技術 生活困窮者支援研修1 概要
 当ブログ筆者が講師を担当した社会福祉法人研修 後述

1 個別支援、相談、面接の技術 はじめに
 福祉施設における「相談」「面接」とは何か。誰が担うのか。
面接者とは。面接、相談、個別支援、訪問を行う人とは。
・面接の無際限性 。
 人とは基本的に捉え尽くせないもの、無限なもの、『分からない』もの、謎である。
・面接における「先入観」。
・クライエント、来談者の個性、問題、人間関係、家族等。
・専門職としての傾聴、理解、受容等。相談を受ける側に求められている役割。
・来談者の感情のなかに入っていく
・全体像をみる。
・面接者の柔軟性

*面接におけるクライエントの抵抗、関わりの拒否
・問題を自力で解決出来ないことの、恥の感情、苛立ち。
・抵抗。

*クライエントの抵抗の現れ
・自分自身の問題を直視することへの抵抗。

*専門的な援助関係とは
・専門的な援助関係は、援助契約のもと、信頼関係を一から築き、かつ専門的な距離を置く。

*援助関係はケースワークの魂であり、水路である。バイステックによる
・ケースワーク、相談援助は、さまざまな心理・社会的問題をもつ人びとを援助する一つの技法である。
 援助関係はケースワークという臨床過程そのものに流れをつくる水路である。この水路を通して、個人の能力と地域の資源は動員されるのであり、ケースワークの面接、調査、診断、治療それぞれの過程もこの水路に沿って進められるのである。
・人と人との.あいだで営まれるさまざまな関係こそ、人間に真の幸福をもたらす主要な、おそらくは唯一の源泉と考えられるからである 。
・その逆もいえる。すなわち貧しい人間関係こそ、人に不幸をもたらすもっとも重要な唯一の源泉である。  

・良好な援助関係の形成。
 バイスティックは、援助関係を、ワーカーとクライエントの間に生まれる態度と感情による力動的な相互作用と捉え,この関係の目的はクライエントの適応の過程を支援することにあるとした。

・人間関係の重要性
・人格的交流の必要性

*信頼関係とパートナーシップの構築
 望ましい援助関係のためには、援助者と利用者との間の信頼関係が必要となる。
・対クライエントのコミュニケーションは、状況、問題、ニーズ、資源の正確な把握のために必要不可欠なものである。

・クライエントにとって、専門的援助関係によって、コミュニケーション能力や社会的スキルを身につける新たな経験ともなる。

*コミュニケーション 言語・非言語
・「言語コミュニケーション」と「非言語コミュニケーション(表情、視線、態度、うなずきなど)」。
・信頼関係を専門的な援助関係へと高める為に、継続的なコミュニケーションが必要であるることに努める。

*利用者の言葉の二面性
・自分とその感情を、他者の前で表出することの恐れ、信頼感の欠如
 自信、自尊感情の問題

*非言語(ノンバーバル)コミュニケーション

*後光効果

*観察の重要性
 観察について、フロレンス・ナイチンゲールは、「看護は、観察にはじまり、観察に終わる。生命を守り健康と安楽とを増進させるためにこそ、観察をするのである」と述べている『看護覚え書 』。

・言葉にならない表現の観察

*非言語的コミュニケーション行動による援助技法の例-相互性
① 共感性:肯定的な頭のうなずき,顔の表情。
② 尊敬:クライエントと時間を共有する,全身を傾けて向き合う。
③ 思いやり:笑顔,接近 。
④ 純粋性:言葉と非言語行動の一致性(一貫性)。
⑤ 具体性:話の内容を図示したり,身体動作を用いて明確化する,明確かつ適度の音声。
⑥ 自己開示:冷静な表情で真剣に自己を語る姿勢。
⑦ 直面化:冷静な(自然な) 声の調子
⑧ 即時性:その場その瞬間に熱中する姿勢

・言語による情報提供-分かりやすさ、慎重さ

2 生活困窮者支援の課題 どのように対処したらよいのか 概要
*負の連鎖、悪循環、バンドリング
リスク要因
 経済的な困窮、社会的地位の低下

*レジリエンス
 レジリエンスは深刻な逆境の中で、肯定的な適応をもたらす力動的な過程である。自然治癒力、折れない心とも 。
 ポイント:対処能力、自己効力感、自尊心、人間的な強さ、個性(前向きな性格等)、人間関係の維持。
「精神的回復力」「抵抗力」「復元力」「耐久力」

*個別支援(相談)の確立
 多様な自立(幅の広い自立、自己実現)、多様な支援(性別、年齢、専門性、外部)
 医療との連携
 交流相談、居場所スペースの可能性。
 役割の付与
 人間関係重視、成長へ。

*自己開示
・(ある意味)経験と感情等の類似性の自己開示。
・援助者自身の経験や感情など個人的な情報をクライエントに開示すること。
 自己開示は適切に用いる。タイミングと内容、関係性、機関の特性。

*リフレーミング
 事柄の枠組み(フレーム)を再構築すること。

*面接に必要な事項
・ストレングス視点、視座。
 クライエント自身がもっている強さを強調する視点。
 クライエントとは異なる捉え方、視点の提案も行う。捉え方の転換によって、変わるもの。強み、良さを見出し、尊重する。

3 精神障害者、生活保護受給者対象のグループワーク実践 精神科デイケア、地域精神医療 簡易宿泊所街地域における
 概要
 アルコール依存症、ギャンブル依存症、薬物依存症等の回復支援。
 グループワーク、各プログラムの実施。
 コミュニティワーク、地域福祉活動、地域精神医療の展開

*精神科デイケア、グループワークの概要(地域精神医療)
・精神疾患(統合失調症、重症ケースも)
・アルコール依存症(覚醒剤 )
 ハームリダクション
 ミーティングの場
・高齢化と介護保険事業
 簡易宿泊所を含めたコミュニティの課題として。

・若年層
 繊細さ、多問題の傾向(例 いじめ被害の経験、就労先の被害)
 グループ、コミュニケーションの課題
 子ども時代からの生活問題(暴走族等)
 家族問題、インフォーマルサポートの不足、社会的孤立
 非土木・建設労働
 金銭管理、生活管理等の課題。生活の範囲
・プラスの側面
 趣味。コミュニケーションを求める傾向も。
 自己表現、積極的な参加、生活意欲

 以上は、当ブログ筆者が  講師を担当した「生活困窮者への相談援助について」法人研修(2018年2月)の概要です。

 ご依頼を頂いた有隣協会様が報告して下さっています。

 社会福祉法人有隣協会様 ブログ

  有隣協会様、ブログで研修をご紹介して下さり、ありがとうございます。御礼を申し上げます。



 当ブログ筆者は、自身の約23年間のソーシャルワーク実践(生活困窮者や精神障害者対象のグループワーク、相談援助、精神科デイケア等)の経験、事例を活かした研修を下記の東京都「登録講師事業」等で実施しています。社会福祉士や介護福祉士、精神保健福祉士等の養成に携わってきた、ソーシャルワーク教員としての知識も用いています。
 福祉施設の現場を支えるため、職員のストレスケアやグループワークの技術、障害者福祉や生活困窮者支援等の研修を80ヵ所程の福祉施設で実施してきました。

新聞に筆者のコメントが掲載されました「ルーテル学院大の関屋光泰 助教は、東京都内を中心に約60カ所の障害者施設などで職員向けのストレスケア研修を行ってきた。「忙しい時に利用者への言葉がきつくなり、そんな自分を責めてしまう」、研修の受講者からは、そんな悩みが多く寄せられる。<略>「自分が理想とする支援ができず、自己嫌悪に陥る職員も多い。職員のケアの必要性に目を向けるべきだ」と訴える」抜粋
(やまゆり園事件が残したもの:下)地域に開く、支え合い歩む
2017年7月26日 朝日新聞朝刊 全国



 福祉施設職員の困難の原因と、ストレス対処方法を事例も用い学びます。
 高齢者介護職や障害者施設の支援員、保育等の施設職員の燃えつきや離職を予防し、心身のセルフケア等により、職員と職場をサポートする研修です。

福祉施設職員の人間関係、コミュニケーション 事例から学ぶ 科目番号117
 福祉施設の職員間の人間関係の難しさと改善の方法を、また利用者とのコミュニケーションの課題を、事例も用い学びます。
 障害者・高齢者福祉施設等の人間関係と職場の改善を図り、職員のストレスの緩和を図る研修です。

障害者福祉施設等におけるグループワークの基礎 科目番号63
 グループワークのプロセスや、プログラム立案と実例、形態、考え方等、援助技術の基礎を解説。
 福祉施設や集団の人間関係を深め、生活の活性化を図るグループワークの方法を、事例も用い学びます。

障害者福祉施設の新人職員等基礎研修 科目番号115
 障害者支援の視点やコミュニケーションスキル、職員の倫理等の基礎を、事例も交え解説します。
 新人職員等の資質向上もテーマに、福祉援助技術の基礎、姿勢、考え方など、障害者福祉施設の職員をサポートする研修です。

貧困、生活困窮者対象のグループワーク実践 科目番号217
 生活保護受給者、生活困窮者等を対象としたグループワークのプログラムと留意点などを、講師の実践や事例も用いて解説。
 アルコール依存症の回復支援等の精神保健福祉、地域生活支援、孤立予防の課題も学びます。

貧困、生活困窮者(子ども)支援の考え方 共生社会の課題 科目番号218
 子ども食堂等の地域福祉活動の拡大をふまえ、社会的排除、貧困の捉え方や、生活困窮者・児童支援の考え方、関連する健康問題等の基礎を解説。
 共生社会、ソーシャルインクルージョン志向の活動事例や、アウトリーチ等の課題も解説。

初回面接(インテーク)の基礎 初対面の利用者とのコミュニケーション技術 科目番号178
 訪問等における、初対面の利用者とのコミュニケーションや電話相談にも応用可能な、インテーク面接、相談の基礎を、生活困窮の事例も交え解説。
 早期支援により、社会的孤立と危機を防ぐアウトリーチの考え方も扱います。

面接の基礎 バイステック7原則を基盤に学ぶ援助関係の構築 科目番号179
 相談や訪問における利用者との人間関係の構築、面接技術、相談の基礎を事例を交えて学びます。
 バイステックの7原則を基盤に、利用者との良好なコミュニケーションの方法、姿勢、視点等を解説します。

福祉施設職員の職業倫理、ハラスメント予防研修 科目番号155
 高齢者や障害者福祉施設等におけるハラスメントの予防を図る、事例やチェックリストを用いた職業倫理の研修です。
 介護職員や障害者施設の支援員に求められる倫理や福祉マインドの基礎を学び、資質向上を図ります。

社会福祉の歴史の基礎 福祉援助の源流から学ぶ 科目番号216
 セツルメント等の地域福祉活動、貧困問題と児童福祉、訪問・相談事業など福祉援助の源流を探り、歴史や先人から学びます。
 今日のコミュニティ福祉、共生社会、ソーシャルインクルージョンの課題解決のヒントを歴史から探究する研修です。

 上記はブログ筆者 関屋光泰が担当する研修です。
 この講座は、東京都福祉保健局の委託による、福祉・介護・保育事業所対象の職場研修です。講師が施設に出向きます。講師謝金 無料
申込締切日 
平成30年5月28日(月)17:00まで
詳しくは下記をクリック
東京都社会福祉協議会登録講師派遣事業

東京都の「登録講師派遣事業 第1期・事業所向け派遣研修」 平成30年5月28日(月)17:00 申込締切

申込方法

研修企画一覧から受講を希望する科目を選び、東社協研修受付システム「けんとくん」このリンクは別ウィンドウで開きますからお申込みください。

【お問合せ先】東京都福祉人材センター研修室 電話 03-5800-3335

当ブログ筆者執筆
精神保健福祉援助演習(専門)第2版
精神保健福祉士シリーズ 10
福祉臨床シリーズ編集委員会 編

ISBN978-4-335-61117-9
発行日 2016/02/22 弘文堂

第8章 地域における精神保健問題(依存症と生活困窮)

 内容

 アルコール依存症からの回復とレジリアンス。

 アルコール依存症、薬物依存症と貧困、生活困窮の実践事例。

 精神科グループワーク、精神科デイケア、地域精神医療による総合的な地域生活支援。

 コミュニティワークとソーシャルサポートネットワークの構築。

 多職種によるチームアプローチ、連携。

 地域の特性。スティグマ。自尊感情の課題。

 人間の根源的な痛みと人間的孤立。


当ブログバックナンバー

障害者施設職員研修報告2 江東区障害者福祉センター社会福祉協議会主催 燃えつきの症状と回復プロセスの事例 当ブログ筆者の研修


国立武蔵野学院 附属児童自立支援専門員養成所にて、ブログ筆者の講義概要(第1日目)

公的扶助論 講義の概要4 生活保護と扶養義務、自動車、対象、無差別平等、第2のセーフティネットとは ブログ筆者の担当講義



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by yrx04167 | 2018-05-07 10:38 | Comments(0)