社会福祉士、精神保健福祉士 共通科目受験対策 通信課程学習
基礎練習問題 現代社会と福祉
正しいものは○、誤っているものは×で解答しなさい。
問題1 1601年にイギリスで制定された救貧法は,救貧行政の中央集権化を確立するとともに,劣等処遇の原則を確立した。
問題2 ビスマルクの「飴と鞭」の政策は,19世紀後半に労働者保護と社会主義運動の取締りを目的として,デンマークで実施された政策をいう。
問題3 社会保障という名称を持つ法律は,世界恐慌後の1935年にスウェーデンにおいて世界で最初に制定された。
問題4 イギリスのウェッブ夫妻によって20世紀初頭に提唱されたナショナルミニマム論は,福祉国家構想に影響を与えた。
問題5 イギリスでは、第二次世界大戦後、「チャルマーズ報告」にもとづき、社会保険でナショナル・ミニマムの基本二一ズを保障し、不足する部分を公的扶助で、超遇する部分は任意保険でまかなうという方法で、福祉国家が成立した。
問題6 日本では、幕末維新による窮民の増加のため、1874(明治7)年、恤救規則が制定されたが、相互扶助を重視し、国家責任や貧困の社会性を否定した、制限の強いものであった。
問題7 日本では大正末期から昭和初期は不況であり、貧困問題が顕在化し、恤救規則ではこの問題に対処できず、1929(昭和4)年に救護法が公布され、同年に実施された
問題8 日本では1946年、旧生活保護法が交布されたが、国家責任による無差別平等の扶助をはじめて示したものの、素行不良者・怠惰者などは排除し、保護請求権・不服申立て権を認めないものであった。
<バックナンバー>
<今年度の講義レジュメ 当ブログ筆者>
ドヤ街、簡易宿泊所、寄せ場とは 日本の貧困問題の基盤
「山谷」とは 山谷フィールドワークをふまえて
1973年8月、寿町における子ども食堂の開始
<関連イベントのご紹介>
超高齢社会・人口減少社会を迎え、地域においても「支え手」と「受け手」を分けない支援体制をどうつくるかが模索されています。
世代を超えて「個食」が拡がるいま、多世代に向けた様々な食の支援について考えてみませんか。
高齢者の栄養問題からみたこれから求められる食支援のあり方についての講義や、食を通じた支援施策や事例紹介、仲間や理解者を増やすことをテーマとしたワークショップなど、1日を通してじっくり学びます。関心のある方ならどなたでも参加できます。
【日時】2018年7月29日(日)10:10~16:30
【場所】ジョンソン・エンド・ジョンソン日本法人グループ
(JR水道橋 地下鉄九段下)
【参加費】3,000円(学生は1,500円)弁当つき
【プログラム】
オープニング「来て、見て、知って つながる食の居場所」
子どもから高齢者まで、さまざまな食支援の取組みポスター展示
セッション1 〔高齢者の栄養問題を見つめて〕
地域における食支援のこれから
講師 熊谷 修さん(東京都健康長寿医療センター研究員)
セッション2 〔施策・先進事例を知る〕
食・居場所を通じた生活支援の取り組み
《話し手》三政 貴秀さん(秋田県小坂町役場町民課)
松本 春美さん(社福)青山里会栄養管理部 部長/四日市市)
山崎 美貴子さん(東京ボランティア・市民活動センター所長)
セッション3 〔グループワーク〕
仲間が増える活動の伝え方 活動の価値や効果をうまく伝えよう
《ファシリテーター》鈴木 訪子さん(荒川区社会福祉協議会)
協賛 ジョンソン・エンド・ジョンソン社会貢献委員会 明治安田生命保険相互会社 株式会社安田保険センター
<参考資料>
平成30(2018)年6月6日 毎日新聞 東京朝刊
引用「子どもの就寝時間は「遅い」ことより「不規則」なことの方が、問題行動などにつながりやすいとの論文を、東京医科歯科大の研究チームがオランダの学術誌に発表した。小学1年生約4000人を対象にした調査で、平日の就寝時間が不規則な子は、逆境を乗り越える力が低い傾向があったという。
チームは東京都足立区の協力を受け、2015年に区立小69校の1年生(6〜7歳)の保護者に、国際的に広く使われている「子どもの強さと困難さアンケート」などを配布。4291人から有効回答を得た。このうち13.6%の児童は平日の就寝が午後10時以降で、7.5%は就寝時間が不規則だった。
こうした睡眠の習慣と、「レジリエンス」と呼ばれる困難に打ちのめされずに立ち直る力などとの関係を分析したところ、就寝時間が不規則な子は規則的な子に比べてレジリエンスの点数が低く、「多動・不注意」「仲間関係」などの問題行動が多い傾向が出た。一方、規則的な就寝時間の子の中では、午後10時前に寝る場合と10時以降の場合に大きな差がなかった」引用ここまで
平成30(2018)年6月6日 東京新聞 朝刊横浜版
引用「県と横浜、川崎、相模原、横須賀の4市は、昨年度に管轄の児童相談所で受けた児童虐待の相談件数をまとめた。合計で1万3102件(前年度比1651件増)に上り、県によると、データを比較できる2011年度以降、最多。県の担当者は「県民
の虐待への意識が高まり、通報が増えている」と話した。
虐待の種別は、暴言などの「心理的」が6273件、ネグレクト(育児放棄)3246件、暴力などの「身体的」2930件、「性的」116件。被害に遭った子どもの年代はゼロ歳〜就学前が5827件と4割以上を占め、小学生4344件、中学生1858件と続いた。
通報を基に実際に対応した事案(前年度からの継続を含む)は1万3084件。「保護者への面接指導」がほとんどで、「児童養護施設などに入所」「里親への委託」も一部あった」引用ここまで
解答は下記をクリック
問題1 × イギリスの救貧法は長い歴史をもつが,特に中央集権化と貧民監督官の設置を図った1601年のエリザベス救貧法(旧救貧法)と,労役場(ワークハウス)と劣等処遇の原則を定めた1834年の新救貧法が重視される。
問題2 × ビスマルクの「飴と鞭」の政策は,ドイツで実施された政策である。
問題3 × 1935年に世界で最初に制定された社会保障法(Socia1SecurityAct)はアメリカのものである。
問題4 ○ ウェッブ夫妻が提唱したナショナル・ミニマム論は福祉国家の基本理念として世界に大きな影響を与えた。
問題5 × 「ベバリッジ報告」が正しい。
問題6 ○ 正しい。
問題7 × 救護法は1929(昭和4)年に公布されたが、実施されたのは1932(昭和7)年である。
問題8 ○ 「素行不良者・怠惰者などは排除し」…これらを欠格条項という。