ソーシャルワークの意義とは ソーシャルワークの具体的内容と福祉施設
【ソーシャルワークの意義】とは何か
社会福祉の事業・施設・機関は,福祉六法を中心とした制度の体系によって形成されている。
多様な事業に区分され、それぞれの専門性を持った「ソーシャルワーク実践」が展開している。
かつて、社会から「隔離」するかのような「収容」の政策から、地域福祉・医療、地域生活支援の政策へと転換が進んだ。
ソーシャルワーク実践は、コミュニティのなかのニーズを「発見」し、「支援への導入・面接・維持」して、アセスメントから介入し、社会参加の取り組み、作業、レクリエーション等を実践する。これらのプロセスを、ソーシャルワークは順調に・円滑に進める役割を果たしている。ソーシャルワークは、この支援のシステムの第一線として用いられている。
施設・事業は多岐にわたる。
児童養護施設等の児童福祉施設を、利用する子どもたちの生活に関しては、その基底には生活困窮の問題があると考えられる。
安定した家庭生活の条件を欠く子どもたちが、様々な問題を多く持ちやすいことは、生活の中にあるストレス要因と生活とのかかわりを見ることによって明らかになる。
そして、ソーシャルワーク実践の意義としては、例えば児童福祉施設における実践なら、子どものニーズの充足と人間的な成長のために、どのような困難でも共有していこうという価値に基づく。それは、当事者を途中で見放すようなことはしないという決意といっても良く、共感が基盤となる実践である。当事者たちも、その家族も、私達もともに生きている社会を、当事者たちの直面している生活問題や痛みを、共に感じ、手をつなごうとする姿勢こそ不可欠である。社会への視野とアートとも言えるほどの人間的力量が問われる。
また福祉施設はその主な機能から、生活、リハビリテーション、教育,就労、住宅等を主要な性格とする施設に区分することができる。また入所型施設、通所型施設に区分することができる。
社会福祉施設における「生活」は大きく異なり、それによってソーシャルワーク実践の具体的内容が異なってくる。
例えば、同じ生活保護施設でも救護施設と宿所提供施設とでは、ソーシャルワーク実践のあり様はまったく違っている。
なぜソーシャルワーク実践に差違が生じるのか。施設の機能によって対象者が異なり、施設内で行なう行動も、提供すべき支援にも差が生じるからである。対象者と生活によって、支援のあり方が左右される。
救護施設では,心身の障害のために、生活に支援が必要な人びとの、居住環境と生活を援助する職員が必要となる。
それに対し宿所提供施設では,経済的困難を主な理由として住居を確保することが困難な人びとが生活の保障を求めている。そこでは,経済的な問題や就労などについての相談援助と、居住環境の必要があり、ソーシャルワーク実践のあり様に大きな違いのあることがわかる。それぞれのニーズをもつ人びとに応えているのである。
社会福祉施設はさまざまな障害や生活困難のために生活を自立的に維持できない人びとの生命や生活を,物的諸条件を整備,配置したり職員がサービスを提供したりして保障するというソーシャルワーク実践の場である。当事者とサービス提供者を結びつけている。
それは利用者が要求しているものを自動的、一律に提供しているのではない。
当事者の側は、ソーシャルワーカーや自身の家族等とともに、再び社会に参加することに意義をみいだしていると言えるだろう。
言えることは、ソーシャルワーク実践をぬきにして、事業・施設の存在はないのである。
社会福祉士 通信課程 レポート課題
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筆者
by yrx04167
| 2022-06-10 22:39
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