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社会福祉論Ⅱ 第1回 社会政策、福祉政策、公共政策 社会福祉の役割、社会構造の問題とは

社会福祉論Ⅱ 第Ⅰ回 レジュメの概要1
*社会福祉の役割とは何か?
社会の不平等をなくし、誰もが安心して暮らせる社会を目指して。
ソーシャルワークの支援が必要な人々は、何らかの困難、それは社会的な問題や人間関係の問題等を抱える人たちであり、その困難には社会的な要因が存在する。
その要因には、経済的な困窮、失業、ハンディキャップなどによるさまざまな差別、関わりや支援からの孤立などが含まれる。
これらの問題は本人たちだけの責任ではなく、社会に要因がある。
この時代の社会福祉は何のためにあるのか?
ウェルビーイングの実現など様々な目的があるが、本質的には社会の不平等を緩和するためにある。
今日の社会では貧富の格差が生じ、持たざる者は教育や就労の選択肢が狭められる。人間は平等であるべきなのに、おかしいことである。これを緩和するのが社会福祉の役割の一つである。
社会福祉に関連するテーマも、このような本質的な問題を置き去りにして、具体的な活動や事業のみではいけない。

*社会構造の問題とソーシャルワーク
ソーシャルワークの役割の一つは、困難を抱える当事者を支え、状況を改善することだけでなく、現代社会が抱える問題やその残酷さを明らかにすることでもある。
社会の抱える問題を改善しなければ、さまざまな人々を苦しめる社会問題の、根本的な解決には繋がらない。

社会政策(1)
はじめに
福祉政策の概念導入: 2009年の社会福祉士養成課程の見直しで、福祉政策が新たな概念として導入された。
福祉政策の定義: 福祉政策は、福祉を実現するための公共政策。福祉の範囲によって、広義と狭義の福祉政策に分けられる。

1. 社会政策のなかの福祉政策
社会政策、福祉政策、社会福祉政策の関係:
社会政策:経済政策の対概念。広義の福祉を実現するための公共政策。
福祉政策:社会政策の一部。従来の社会福祉政策を基幹とし、様々な社会政策と連携。
社会福祉政策:狭義の福祉政策。社会福祉法に基づく社会福祉事業に関連する公共政策。
福祉政策の理解の重要性: 社会福祉士は、社会政策、福祉政策、社会福祉政策を理解することで、より効果的に仕事を行うことができる。

2. 公共政策の体系
公共政策: 政府が主体となって策定・実行される政策。社会秩序の維持、経済システムの安定と成長、市民生活の安定と向上などを目的とする。
社会政策と経済政策:
社会政策は、市民生活の安定と向上を目的とする。
経済政策は、経済システムの安定と成長を目的とする。
両者は密接に関連しており、相互に影響を及ぼし合う。

まとめ
ソーシャルワーク専門職は、福祉政策を理解することで、自身の仕事の意味をより深く理解し、より効果的に社会貢献できる。
福祉政策は、社会政策、社会福祉政策といった他の概念と密接に関連しており、それらの関係性を理解することで、より広い視野から社会問題に取り組むことができる。

by yrx04167 | 2024-09-29 13:48 | Comments(0)