<   2018年 07月 ( 3 )   > この月の画像一覧


子ども食堂と、子どもの貧困対策の推進、学校との連携へ
 近年、子どもの経済的困窮を含めた生活問題と、その世代間連鎖に関連し、児童虐待、犯罪被害、いじめ、引きこもり、社会的に孤立した家族等、地域の子どもをめぐる問題が顕在化しつつある。加えて、子育て支援、心身の健康と成長、孤食、子どもの遊び場の不足、自然との交流、地域の伝統の継承等の、子どもに関連するコミュニティの課題がある。
 国としても、2013(平成25)年 6 月に「子どもの貧困対策の推進に関する法律」を制定した。同法第1条において「貧困の状況にある子どもが健やかに育成される環境を整備するとともに、教育の機会均等を図るため、子どもの貧困対策に関し、基本理念を定め、国等の責務を明らかにし、(中略)子どもの貧困対策を総合的に推進する」と目的を示している。また同法第5条は「国民は、国又は地方公共団体が実施する子どもの貧困対策に協力するよう努めなければならない」と示している。

 2014年(平成26)8月には「子供の貧困対策に関する大綱」が閣議決定され、その「基本的な方針」で「子供の貧困対策を進めるに当たっては、国、地方公共団体、民間の企業・団体等が連携・協働して取り組むとともに、積極的な広報・啓発活動等によって国民の幅広い理解と協力を得ることにより、国民運動として展開していく必要がある」と示している。
 つまり、生活に困窮する子どもを支えるのは、国と地方自治体のみならず、民間の組織や市民との協働によってなされるものと位置づけた。

 貧困問題への対応として子ども食堂は、報道される機会も多く、これらも啓発の効果を生み、子ども食堂は増加し、全国のネットワークも結成された。
 地域の子どもをめぐる問題、特に子育ての困難、家族の生活困窮、家族関係、学力やいじめ、不登校等の問題への支援は、学校との連携が必要不可欠である。
 しかし、後述の農林水産省の「子供食堂向けアンケート調査結果」にあるように、教育機関や関連行政機関との連携にも課題がある。
 先日の厚生労働省「子ども食堂の活動に関する連携・協力の推進及び子ども食堂の運営上留意すべき事項の周知について(通知)」も示すように「(子ども食堂への)学校・教育委員会の協力が得られないといった課題を抱えている地域もあるとの指摘があります。略 本通知においては、子ども食堂の意義を確認しつつ、地域住民、福祉関係者及び教育関係者に対し、子ども食堂の活動に関する理解と協力を促すようお願いする」これらが、具体的に地域における子どもを支えることにつながる改善点であると考える。
 例えば、子ども食堂のなかには、会場の継続的な確保が困難なグループもあり、また数人の子どもの参加のみのグループもある。もし、学校の調理実習室等を子ども食堂として使用できるようになれば、これらの課題が一挙に解決する。特に、アクセシビリティの向上は、何にも代えがたい。
 学校との連携は、スクールソーシャルワーカーの学校と子ども食堂との調整や、各地域におけるコミュニティワークに期待したい。これは、教育委員会や学校、教員の課題のみならず、スクールソーシャルワーカーやPTAの、コミュニティと子どもをめぐる問題への意識が問われている。

子ども食堂の課題 全ての子どもにとって身近な相談できる居場所へ ニーズ発見、アウトリーチ、連携
 子ども食堂の今後の課題の一つは、様々な生活や健康、家族の問題を抱えていながら、子ども食堂に来て食べることができない子どももいることを子ども食堂と担い手が認識し、子どものニーズの発見、子どもと家族の傾聴と個別支援、必要な社会資源に繋げていくことが、子どものために求められているのだろう。
 先に述べたように、地域において多くの子どもが、家族や学校以外の居場所と、サポーティブな関わりを必要としている。
 しかし、支援を必要としている子どもが、相談するべき専門職等、場所があっても、子どもに情報が届いていない、アクセスし難い等の課題がある。また、子どもは家族の生活問題や心身の健康問題、食生活の問題、孤立について、自らがおかれている状況を正しく理解できず、支援を求めること、子どもが相談機関等の社会資源にアクセスすることは困難である。
 地域住民主体の活動であり、子どもにとって身近な子ども食堂が、ニーズを発見し、子どもと他の社会資源、学校等との接点、媒介を担っていく必要があると考えられる。
 また、子ども食堂は、支援対象者として子どもとその親のみならず、一人暮らし高齢者も考えている団体も少なくない(農林水産省「子供食堂向けアンケート調査」)。高齢者にとっても、上記のようなサポートが期待される。
 ある意味、子ども食堂を、地域における住民主体の共助による包括的な、しかし身近で誰でも参加できる支援の活動とも捉えることが出来るだろう。

解説 アウトリーチとは
 地域において、社会的なつながりから孤立し、関連制度に基づく援助に結びついていない人々を発見し、具体的な支援や制度、社会資源の情報提供を実施する、支援者側が出向く形態の支援の方法である。
 ニーズ発見、ニーズの掘り起こしは、社会福祉等の専門職のみでは困難であり、地域におけるニーズ発見の仕組みが必要である。例えば、子ども食堂で子どもや家族への傾聴、必要に応じての訪問によって、家族の困難を知ることが出来るだろう。その問題を抱え込むのではなく、適切な相談窓口、ソーシャルワーカー等につないでいく働きが求められている。
 地域において、困難を抱える子どもと家族のサポートの推進、全ての人々を対象とする地域共生社会の実現に向けて、包括的な相談支援体制の構築が課題であり、アウトリーチがその要諦である。従来の分野別、年齢別に縦割りだった社会福祉を、子どもファーストの包括的支援へと転換していく。
 社会的に孤立する家族、関連の制度の狭間になって、必要なサポートにつながっていない子どもと家族に、アウトリーチを必要に応じて実施する。
 またアウトリーチ、ニーズの掘り起こしによって把握した地域の福祉ニーズを踏まえて、子ども食堂が呼びかけ、資源開発を行う。それは大掛かりなものではなく、見守り等、住民主体の地域課題解決の力を向上し、地域福祉活動を進めていく。

農林水産省 子供食堂向けアンケート調査 調査の抜粋は太字
 子供食堂の運営者を対象としたアンケート調査結果から、子供食堂の運営実態について
 回答した子供食堂 合計 274 件

子供食堂の活動目的とは 「子供食堂の活動目的として意識していること」
「とても意識している」「どちらかといえば意識している」の割合の合計は、
多様な子供たちの地域での居場所づくり」(93.4%)が最も多く
子育ちに住民が関わる地域づくり」(90.6%)、
「生活困窮家庭の子供の地域での居場所づくり」(86.5%)がそれに次いで多く見られた。

<農林水産省 同調査の事例調査から 活動の目的等>
「貧困家庭や課題を抱えた子供だけでなく、たくさんの子供に来てほしい 略 たくさんの子供が来て楽しめる場所となること」
「貧困支援ではなく、子供の居場所づくりとして取り組みたい」
「震災を経験し、平時から顔の見えるつながりを築くことの大切を学んだ。こども食堂の取組が、貧困の状況にある子供たちだけに向けた取組であるという誤解が定着しないように、全ての子供たちが気兼ねせずに利用できるように」

「農業体験や調理体験、共食の場である居場所づくり
高齢者にとっても、世代間交流できる時間は生きがい
「早起きをして朝ごはんを食べよう」
「地域に関わりを持ちづらく、支援を必要する子供や大人がいる、引きこもり等」
「こども食堂は、困難を抱えている子供たちだけが利用している食堂ではありません」
大人も子供も一緒に集まる場をつくりたい

当ブログ筆者コメント 皆にとっての拠り所、多世代交流の食事の場としての子ども食堂 
 活動目的として「生活困窮家庭の子供の地域での居場所づくり」も掲げる子ども食堂も多いが、目的に貧困対策は掲げない子ども食堂も少なくない。
 「子どもの貧困」報道がきっかけとなって、住民の問題意識から主体的に活動を開始した子ども食堂が目立つ。しかし、経済的困窮家庭の子どもだけが地域住民の関わりを必要としているのではない。「すべての子供を対象とする食を大切にした居場所づくり」(農水省調査事例より)が、共有できる活動目的とも言えるだろう。多様な子ども、多世代の食支援、誰もが尊重される交流の場をコミュニティを住民自身がつくる取り組みであり、今後、「引きこもり」の人々との交流や、自然・社会体験学習プログラム等への支援の拡大が期待される。皆にとっての拠りどころとなるコミュニティを、子ども食堂は目指していると考えることができるだろう。
 根底には、コミュニティが子どもを育てるという意識を、ゆるやかに共有できるのかという課題がある。

<農林水産省 子供食堂向けアンケート調査>
子供食堂の運営形態
 80.7%が自治体や社会福祉協議会の直営や委託ではない「独立した法人等による運営」である。そのうち 42.5%が任意団体、23.1%が NPO 法人、14.9%が一個人が運営する子供食堂である。

スタッフの確保
 子供食堂を運営するスタッフは 1 回につき平均 9 人。分布を見ると 6~10人が最も多い。

スタッフの不足感
 常に足りないと感じている子供食堂は 13.9%、足りない回がある子供食堂は 28.1%。

<農林水産省 同調査の事例調査から 運営形態>
「ママ友4 人が声をかけあって設立した任意団体」
「NPO 法人ー放課後児童クラブ、ファミリーサポートセンターの受託、運営」
「高齢者のデイサービス」
「代表は、有機農業、田舎ツーリズム、農業体験の提供等の活動を長年行ってきた」
「飲食店店主と客である町内会長等が開始」

筆者コメント 子ども食堂担い手の高齢化を超えて 子どもが担い手に
 新聞報道では、飲食店店主が自らの店舗を会場に、開始する事例の数々が紹介されている。総じて、任意団体やNPO等の小規模なグループが、毎回6~10人の担い手で活動している。また筆者のフィールドワークのなかでは、担い手の高齢化が悩みであるとも聴き取っている。
 今後の可能性として「高校生が食べたり遊びに来るだけでも歓迎していますが、ボランティアとして手伝ってくれる高校生も出てきており、好循環ができてきています」(農水省 事例)のように、利用者が担っていく、活動の共助性、相互性の深化が挙げられる。

<農林水産省 子供食堂向けアンケート調査>
子供食堂以外の活動
 子供食堂以外の活動としては「子育て支援」「学習支援」「児童福祉」「高齢者福祉(介護福祉施設等)」が上位に挙げられている。活動が子供食堂のみである団体も21.5%。

筆者コメント 子ども食堂で障害者との交流の推進を
 上記の調査結果のうち、「高齢者福祉(介護福祉施設等)17.9%、障害者福祉(障害福祉施設、作業所等 9.1%」である。子ども食堂の30%弱が、高齢者・障害者福祉事業である。これらの特徴を活かして、子どもと高齢者や障害者との交流の拡大が、福祉教育としても望まれる。

 ガイドブックが紹介する、子ども食堂と関連機関との連携の事例
1 社会福祉協議会(社協) P10
2 児童館・児童センター P12
3 行政(区役所・市役所) P14
4 学校 P16
5 地域の仲間

地域資源
 子ども食堂の活動を行ううえで地域で頼りになる人は?
 町会・自治会
 PTA
 民生委員・児童委員(主任児童委員)

こども食堂を立ち上げたい時は?サポーター
社会福祉協議会
行政の子ども関係の部署

子どもの様子が気になった時は? ニーズを発見し、連携する先
 子ども家庭支援センター
 児童相談所
 スクールカウンセラー
 スクールソーシャルワーカー

子ども食堂の課題 コミュニティのファシリテーター、住民の手作り、参加型の居場所
 まちづくり、コミュニティワークから考えるならば、子ども食堂は、広範な住民が活動に参加し、計画の立案や運営にも可能なかたちで参加することが重要ではないか。課題や目標を共有し、活動を皆で創り、皆で担う住民手作りのプロセスを重視することが求めれている。グループをつくっていくことは、コミュニティとしての成長のプロセスでもある。
 住民の主体的な参加と、話し合いの活性化、子ども等利用者側の自己決定の重視は、コミュニティが力をつけていく、コミュニティ・エンパワメントのプロセスでもある。
 ここで求められているのは、カリスマ型の強力なリーダーシップよりも、コミュニティの動き、話し合いを側面から支え、望ましい動き、変化を促進するファシリテーターたちが必要不可欠と言えるだろう。
 子ども食堂を担う方々からのヒアリング等のなかで、大学や学生への期待を聴かせて頂くことがある。
 学生は、かつてのセツルメントのように、子ども食堂の活動とそのなかの人間的な交流によって、地域づくりの課題に気づき、自らのあり方を問い直し、相互の成長に繋がることが出来るのだろう。
 子ども食堂は、担い手や、学生にとって、気付きや学び、活動の機会を提供している要素も含んでいる。
 今、何が出来るのかよりも、どのようになっていこうとするのかが課題ではないだろうか。


平成30年7月5日 文部科学省HP
文部科学省生涯学習政策局長 常盤豊
文部科学省初等中等教育局長 髙橋道和
抜粋「この度、厚生労働省から各都道府県知事等宛に、略 別添のとおり通知がなされました。
 子ども食堂を含め、子供の育ちを支えるような地域における活動と、学校、社会教育施設や地域住民等が連携することは、学校、社会教育施設と地域が一体となって子供たちの成長を支援していく観点からも重要です。また、子供の安全と安心の観点から適切な配慮を行っている子ども食堂の活動は、地域における食育の観点からも意義があるものと考えられます。
 学校、公民館・青少年教育施設等の社会教育施設、PTA及び地域学校協働本部や、教育委員会等が実施する学習・体験活動等の事業関係者を通じて、困難を抱える子供たちを含む様々な子供たちに地域の子ども食堂の情報が行き届くよう、福祉部局と積極的な連携を図っていただく」抜粋ここまで


当ブログ筆者の最新記事は下記をクリッ 画面左側メニューの研究ブログ






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子ども食堂とは「地域のボランティアが子どもたちに対し、無料又は安価で栄養のある食事や温かな団らんを提供する取組を行う、いわゆる子ども食堂 略 子どもの食育や居場所づくりにとどまらず、それを契機として、高齢者や障害者を含む地域住民の交流拠点に発展する可能性があり、地域共生社会の実現に向けて大きな役割を果たすことが期待」厚生労働省通知

厚生労働省HPより(厚生労働省サイト検索 下記の通知で)
 平成 30 年 6 月 28 日
(宛先 各都道府県知事 指定都市市長  中核市市長殿)
 厚生労働省 子ども家庭局長
 厚生労働省 社会・援護局長
 厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長
 厚生労働省老健局長

<以下、通知本文は「   」内で太字でご紹介します。下線は筆者。それ以外は当ブログ筆者の コメントを付けさせて頂きます(太字以外)。
 総じて、子ども食堂の現場のニーズに応え、縦割りではなく包括的に各地域の活動を支えようという時宜にかなった通知だと筆者は考えます>

通知から抜粋「地域のボランティアが子どもたちに対し、無料又は安価で栄養のある食事や温かな団らんを提供する取組を行う、いわゆる子ども食堂(子どもに限らず、その他の地域住民を含めて対象とする取組を含みます。以下単に「子ども食堂」といいます。)が、各地で開設されています
 子ども食堂は、子どもの食育や居場所づくりにとどまらず、それを契機として、高齢者や障害者を含む地域住民の交流拠点に発展する可能性があり、地域共生社会の実現に向けて大きな役割を果たすことが期待されます」引用ここまで

当ブログ筆者コメント>
1.子ども食堂はなぜ急増し、誰が担っているのか <多世代住民交流の場、地域共生社会への役割>
 報道されたように全国の子ども食堂が2286箇所あるとするならば、各地域において子ども食堂は急速に拡大したと言える。またその「数」のみならず「地域共生社会」という観点から、子ども食堂は子どもと家族を支える地域活動、子育ての相互支援の成功した活動形態と言えるだろう。また、食事の支援を端緒とする住民主体の地域資源の開発という側面もある。しかしながら、子ども食堂の活動における課題も顕在化しつつある。
 子どもの未来のために、行政、民間非営利、営利企業といった様々な力を結集して子ども食堂の継続をサポートする必要があると考えられる。子ども食堂への総合的な協力、連携を求めている今回の厚生労働省の通知は、時宜にかなったものであると考えられる。
 つまり行政機関や社会福祉協議会、企業、社会福祉法人等の機関・組織による、縦割りではない包括的な子ども食堂の支援体制の構築と、これらの機関・組織、特に社会福祉協議会等のソーシャルワーカーによる個別の子ども食堂に対する連携や調整、ファシリテーション等の具体的な情報、組織マネジメントなど技術的な支援の更なる充実が今こそ求められている
 子ども食堂はある意味、地域社会、地域福祉や地域づくりにおいて、今、風が吹いていると言えるだろう。

通知の抜粋「1.子ども食堂の活動に関する連携・協力の推進
(1)子ども食堂の現状
 現在、子ども食堂は全国各地で開設されており、その活動の在り方は、困難を抱える子どもたちへの支援を中心に活動するもの、地域の様々な子どもたちを対象とした交流拠点を設けようとするもの、「地域食堂」等の名称により、子どもたちに
限らず、その他の地域住民を含めて対象とし、交流拠点を設けようとするものなど、多岐にわたります。
 いずれの活動も、困難を抱える子どもたちを含め、様々な子どもたちに対し、食育や貴重な団らん、地域における居場所確保の機会を提供しているという意義を有しているものと認められます」引用ここまで

<当ブログ筆者コメント>
 生活の困難を抱える子どもの支援型、子どもの交流・居場所型、多世代交流の地域食堂型の3つのタイプの子ども食堂を厚生労働省は具体例として挙げている。
 生活の困難を抱える子どもの(個別も含めた)支援か、子どもや多世代の居場所、交流の接点と捉えるか。どちらも今日の地域社会・子ども・家族にとって必要な活動であり、食という生活に不可欠なものが媒介となった、地域を基盤とした民間支援、ソーシャルサポートネットワークづくりともいえる。

 当ブログ筆者が取り組むフィールドワークとヒアリング等により、下記の事柄が明らかになりつつある。これらは途中経過のノートであり、後日、全労済協会 公募委託調査研究報告「コミュニティにおける生活・子育ての相互支援活動としての「子ども食堂」の有用性の研究」関屋光泰として報告する。

2.誰が子ども食堂の担い手なのか <専門職を含めた多様な担い手>
 子ども食堂の担い手は、ボランティア、福祉・医療や教育、調理の専門職等、多様であり、各地域で子どもと家族を支えようと真摯な支援活動を行っている。
 子ども食堂の担い手とは具体的には、地域住民を中心としたボランティア、民生委員・児童委員、地域の小学校PTA、学生ボランティア、高齢者福祉・障害者福祉・児童福祉従事者や保育、教員・退職教員、医療専門職、調理の専門職、市民活動等、多様である。
 なお、子ども食堂のなかには、新たな担い手が集まらないなかで担い手が高齢者のみであることが悩みと語って下さるところもある。子ども食堂活動の継続のために、担い手のサポートも重要な課題である。

 次に、各地の子ども食堂の事例である。
 事例:コミュニティの民生委員を中心として、調理、教育、福祉関連の専門職と、地域住民のボランティアが担っている子ども食堂。地域住民は、同じマンションの住民同士が誘い合ったり、親族に声を掛ける等、地域内の繋がりが強い。子ども食堂と並行して、教員(元教員)とのコラボレーションにより、同じ会場で学習支援を行っている。食事の前に短時間、メニューに関連して食育が行われる。近隣の小学校は、子ども食堂の案内チラシ配布などお知らせ等、積極的に協力、連携している。立ち上げ時に、社会福祉協議会の相談や先行する子ども食堂の紹介、ボランティア希望者等のコーディネート等による支援を受けている。
 事例:医療関連専門職が主催する子どもの居場所・食事会。オレンジカフェやオープンスペースとしての活動も行っている。食事会は、平日昼間の開催のため、保育園入園前の子どもと親、高齢者の参加者が目立つ
 事例:福祉専門職が中心となって設立、運営しており、福祉団体関連の建物を会場としている子ども食堂。グループ活動等も行っている。
 事例:子どもの学習支援活動等を行ってきた僧侶が中心となって開設し、運営している。寺を会場として使用している(。食材の寄付の保管場所にも苦労しない。他の子ども食堂にもプールした食材を提供しサポートが可能である。
 事例:ひとり親の当事者体験を持つ地方自治体議会の議員が中心となって運営する子ども食堂。議員がアクティブに活動を行っている。
 事例:研究者が中心的に運営する子ども食堂。子どもの栄養、健康を支えること、食の安全等を意識した食事の支援を行っている。
 事例:経営者を中心に企業が開設し運営する子ども食堂。企業が所有する建物を使用し、社員も活動に参加している。
 加えて、子ども食堂支援の方針をもつ生活協同組合、社会貢献活動として子ども食堂の支援を検討している社会福祉法人(高齢者福祉等事業)、子ども食堂を開設し運営するワーカーズコープ等の事例がある。

3.各子ども食堂の理念
 コミュニティの皆で子どもを育てよう・子育てを地域で支えよう孤食の解消を含めての家族支援、子どもを含めた多世代の地域交流・繋がりの場、子どもの食の安全と食育食支援を出発に農業体験・自然との交流、食文化の継承など子ども食堂の理念、目指すものは多様である。
 各子ども食堂の目指すもの、理念も重要であると考えられる。何を目指すのかは、活動がどこに向かうのかに関わる重要なものだからだ。
 これらの理念の源には、子育てを経験して、同じ子育て中(経験者)として何かをしたいという子育ての当事者意識や、同じ地域の生活者としてという地域性からのゆるやかな連帯意識、同じコミュニティの住民であり身近な地域で「他人事ではない、放っておけない」という意識がある

4.「子ども食堂」の多様な活動の形態 <食堂か居場所か学習支援か>
 「子ども食堂」は多様な形態がある。農林水産省の「子供食堂向けアンケート調査」平成29年によれば、月1回から2回の開催が73%を占める。しかし、常設型(朝食、昼開催)食堂も少ないが存在している。
1 高齢者給食拡大型 子ども食堂
 従来からの高齢者の食の支援(会食型の「老人給食活動」)が、子どもと家族に対象を拡大した食支援活動である。子ども食堂のうち、数多いと思われる。

2 学習支援・子どもの居場所づくり&食堂型
 子どもの居場所づくり、学習支援、グループ活動に伴って食の支援を行う子ども食堂である。
 近いものとして
3 創造活動・クッキング・自然(農業)体験学習プログラム&食堂型
 農園や自然体験、屋外活動、調理体験学習等を志向する食堂である。
 児童福祉分野のグループワークとして、自然との交流、体験学習重視は伝統的な支援の手法である。

4 子育てピアサポート志向・親子カフェ型
 保育園入園前からの子育て世代の交流、相互支援(ピアサポート)に伴って、親子の調理体験や食事の場を設ける。

5 多世代交流・地域交流志向型
 誰でもコミュニティ食堂、一人暮らし高齢者やハンディキャップを持つ当事者を含む多世代交流を目指す。
 これらが挙げられる。

 子ども食堂の利用者と開設時間、会場は関連があり、計画段階で想定される対象者に合わせて設定する必要がある。 
 夕方以降開催の子ども食堂は、小学生が中心となるが、親子(乳幼児)も参加する。小学生等への学習支援、グループ活動を併せて行う食堂もある。小学生以上の子どもの食支援を含む生活支援、食育、学習習慣の確立など、多くの成果が期待できる。一方、送迎等の支援が必要となる。
 平日昼の開催は、保育園入園前の乳幼児と家族、高齢者が中心となる。子育て支援のための親子の居場所であり、子育て中の住民の相互支援(緩やかなピアサポート)、保育園待機児童の支援、多世代交流による子育ての知恵と経験、知識の共有等の意義がある。
 子ども食堂の会場は地域差がみられるが、公民館、社会福祉福祉施設、企業(社員食堂)、店舗、個人宅、寺、キリスト教会等である。
 地域福祉領域では、地域活動への空き家活用が注目されている。
 多くの場合、会場 公民館等、フォーマルな施設は制約がある。
 他方、都内においても空き家を活用してコミュニティのオープンスペースにしようという取り組みもある。
 会場の構造によって、大広間で皆で会食するかたちか(給食的な会食)、飲食店等の会場では、テーブルごとに別れて食堂によっては一斉に食事ではない(カフェ形式)になる。

 一方、子ども食堂の「対象」に関する難しさもヒアリングのなかで挙げられている。
 子ども食堂をはじめるきっかけとして、報道によって子ども食堂の活動や子どもの生活困窮、食の困難に対して「何とかしなければ」というやむにやまれぬ思いによって開始する、という場合が多い。
 しかし、子ども食堂を開始すると、実際、集まる子どもは、経済的に困窮している子どもとは限らない。当初、考えていた対象と異なる等と考えている間に、数十人以上の子どもや大人が参加するようになり、一つの会場で対応出来る人数を超えて、実施回数を増やす、複数会場で実施する等の対応を行っている子ども食堂もある。一方、数人の子どもたちしか利用しないという子ども食堂も少なくない。
 地域社会において、サポートを必要としている人々は、当然ではあるが、経済的困窮世帯だけではない。フィールドワークにおいても、普段は孤食になりがち(であろうだろう)子ども、野菜が苦手な子ども、乳児を抱え子育てで多忙そうな母親と子ども等に出会った。
 また、子育ての難しさ、子育てや家事の多忙さから食生活を充実できないこと、心身の健康問題、家族関係の難しさ、地域や学校との関わりの難しさ、学習の心配等の生活の悩みも抱えながら、社会的に孤立の傾向もあって、気軽に相談できる相手がいない。ほかの課題として、地域における子どもの遊び場の減少、自然との関わり、食生活と栄養を考え子どもの現在と未来の健康をつくる、健康を支えるということが挙げられる。
 総じて、子ども食堂の対象とする課題は、経済的困窮だけではない。生活困窮も、社会的孤立、家族問題、人間関係の困難、心身の健康問題、雇用等多様な側面がある。地域のなかには、様々な子育てのしづらさがある。子ども虐待の予防も地域において専門職と連携しながら取り組むことは有効である。
 子どもも大人も孤立しがち、生きづらさもあるなかで、つながりを創る居場所、交流による気付き、支えあいづくりが求められている。

通知抜粋「(2)子ども食堂の活動への協力
 厚生労働省においては、子ども、高齢者、障害者など全ての人々が地域、暮らし、生きがいを共に創り、高め合うことができる地域共生社会の実現を目指し、地域に
おける取組への支援を進めています。
 こうした観点から、(1)で示したような子ども食堂の意義について、行政のほか、子ども食堂を取り巻く地域の住民、福祉関係者及び教育関係者等が、運営者と認識を共有しながら、その活動について、積極的な連携・協力を図ることが重要す。このため、日頃から運営者等と顔の見える関係を築くよう努める」

<当ブログ筆者コメント>
5.地域共生社会のファシリテーター
 子ども食堂を含む民間の地域活動は、公的施策のみではなしえない、ボランティアの特徴も持っている。家族でもなく、教育・福祉機関の専門職とも違う、コミュニティの大人による関わり、支援である。多世代の住民相互の支援を生み出す場でもある。つながりを生み出す接点、支え合いのきっかけ、相互支援のファシリテーションの場でもある。
 また、子ども食堂は具体的な活動だけではなく、地域社会のなかに繋がり、相互理解、支え合いの雰囲気を創っていく活動でもあるべきだと考える。換言すれば、子ども食堂の不可視の側面である。子どもや他者に無関心なコミュニティではなく、子どもを中心にして、多様な隣人がゆるやかに支え合う共生のコミュニティへの道のりとも言える。
 子ども食堂の取り組みには、賀川豊彦の「相愛互助の精神」が生きているとも言える。賀川は「社会事業というものは、人間相互のたすけあいによって、個人あるいは社会をよくしてゆこうという働きである」と述べている。
 一方、子ども食堂のなかには、子どもの参加者が広がらないという困難に直面している地域もある。教育機関の広報への協力を得られないことなど、今回の厚生労働省の通知でも示している困難である。子ども食堂ボランティア、教育機関、福祉の「顔の見える関係」の構築、認識の共有の必要性は通知が示す通りだと考えられる。
 しかし、各地域の子ども食堂と、地域福祉関連の社会資源、教育機関(スクールソーシャルワーカー)、各団体、福祉施設、企業等との連携も広がりつつある。子どもを中心として、多くの人々のサポートの輪が広がっている。
 例えば、子ども食堂・居場所づくりの会場や食材の協力等として、個人、社会福祉協議会、NPO(フードバンク)、社会福祉法人、デイサービス等介護保険事業所、病院・診療所、生協・生活クラブ・パルシステム、寺院や教会等である。

「(3)活用可能な政府の施策
 厚生労働省において実施している以下のような施策と連携し、又は一体的に実施することで、子ども食堂の活動についてより効果的に展開することが期待されます。
生活困窮者自立支援制度における子どもの学習支援事業 等
 略
2.子ども食堂の運営上留意すべき事項
(1)食品安全管理に関して留意すべき事項
 略
(2)その他留意すべき事項
① 安全管理に関して留意すべき事項
 子ども食堂の活動を始め、ボランティア活動中に不幸にして、怪我や食中毒等の事故が起きることがあります。万一の備えとして、個人や団体向けの保険に加入することが考えられます。保険加入については、最寄りの市区町村社会福祉協議会などで相談することが可能です。

<当ブログ筆者コメント>
6.社会福祉協議会の役割、ボランティア保険等の活用
 食品安全管理は、徹底しなければならない。社会福祉分野では、福祉施設(通所介護、障害者支援施設等及び行事)、高齢者給食(食支援)、高齢者等サロン活動、障害者福祉や様々な当事者活動によるコミュニティカフェ等、食事の提供が各地で継続して取り組まれている。これらの資源、知識、経験等を共有しながら万が一の事故の予防に取り組む必要があるだろう。先行する地域の食に関わる福祉施設、活動団体は情報、知識等のサポートを提供することが地域社会への貢献でもあると考えられる。
 これらのコーディネートは社会福祉協議会の役割でもある。
 そもそも子ども食堂活動は、住民主体の地域福祉活動の今日的な動きである。社会福祉協議会としてサポートすることは、使命とも言えるだろう。子ども食堂の担い手と、子どもと家族の支援に関わる広範な人々と組織のネットワークの構築、繋がりを創ることも社会福祉協議会の役割だと考える。
 ボランティア活動にとって身近な保険として、社会福祉協議会が窓口の「ボランティア保険、行事保険」が先ず想起される。保険の活用促進も社会福祉協議会の具体的な支援と言える。
 各地域の子ども食堂の継続は、地域福祉、様々な領域からの支援、経済的のみならず技術的な支援、民間の助成の活用等によって、更に有効に支えることが出来るはずだと考える。「保険もない」という声、また農林水産省の子供食堂調査の「活動資金もボランティアが負担」といった各地の孤軍奮闘の状態におかれている子ども食堂の孤立の解消が課題である。今回の通知の通りだと考えられる。
 子ども食堂等、地域のソーシャル・インクルージョンの現場における、保育、教育と福祉、医療等の連携による総合的な支援が必要とされている。

通知の抜粋「② 生活困窮者自立支援制度との連携
 運営者におかれては、その活動を通じて、生活に困窮する子どもや家庭を把握し、支援が必要と考えられる場合には、最寄りの生活困窮者自立支援制度の自立相談支援窓口にご連絡ください。
 ③ 社会福祉法人との連携
 社会福祉法人は、社会福祉法(昭和 26 年法律第 45 号)第 24 条第2項の規定に基づき、地域ニーズ等に応じて、自主性・創意工夫の下、「地域における公益的な取組」に取り組むこととされており、その一環として、地域住民の交流や協働の場の創出等(子ども食堂の運営を含みます。)に取り組んでいる場合があります。(別添9参照)
 運営者におかれては、こうした地域の社会福祉法人の取組と連携して活動を展開していくことも効果的と考えられます。
養育に支援が必要な家庭や子どもを把握した場合の対応
 運営者におかれては、その活動を通じて、保護者の養育を支援することが必要と考えられる家庭や子どもを把握した場合、速やかに、市区町村の子育て支援の相談窓口又は児童相談所にご連絡ください。
 なお、市区町村や児童相談所におかれては、相談を受けた場合は、関係機関が連携しながら早期に必要な支援を行うことができるよう、ご協力をお願いいたします」引用ここまで 

<当ブログ筆者コメント>
7.子ども食堂による子どものニーズの発見、アウトリーチ活動
 子ども食堂における子どもと家族への支援的な関わりから福祉ニーズを発見すること、ニーズを掘り起こすこと、支援や関わりを必要としている子どもを待つだけではなく、出向くというかたちのアウトリーチの支援が行われている事例もある。
 地域において子どもに関連する問題を共有化し、一部の家族が抱える問題から、地域の皆の普遍的な課題へと転換する場になることも、子ども食堂への期待なのだろう。
 これらの子どもへの支援活動は、社会福祉協議会や行政機関、地域包括支援センター、地域の社会福祉法人等の専門職の技術的支援、アドバイス、連携による具体的な協働の拡大が求められている。社会福祉法人は、社会福祉の歴史の中で、様々な事業を開拓してきた。今日、その使命と公益的な活動・社会貢献からも、子ども食堂へのサポートを、各地の社会福祉法人の側でも前向きに考えているだろうと期待したい。
 また、子ども食堂は、地方においても都会であってもコミュニティづくりという側面があり、多世代交流を創り出す活動も期待されている。このようなコミュニティにおける世代間の人間的な交流こそ、子育てや子どもの進路にとって有用な情報をもたらし、各世代の社会的孤立を防ぐ効果が期待できる。子どもと家族の深刻な生活問題の予防にも直結する有効な資源である。
 これは、地域において住民が担う、ソーシャル・キャピタルを創る、繋げる支援とも言えるだろう。
 地域のなかの住民間の人間関係、地域の社会資源との関わりを調整し、支援を必要とする子どもと家族を支えるネットワーク(ソーシャルサポートネットワーク)の構築という側面もある。

8.子ども食堂の継続、多様性を支えるために
 子ども食堂の担い手は、地域の生活者、子育て等の当事者性、地域性からのゆるやかなコミュニティの連帯意識によって活動を行っている。多様な担い手がいるなかで、大きな理由と言うよりは、身近な理由、動機から活動に加わり、コミュニティの身近な子ども、家族と交流し、支え合う等身大の活動として子ども食堂の意義がある。子ども食堂は、多様な子どもの成長のために、食事を共に食べながら家族以外の大人と関わる多世代交流のコミュニティ、居場所でもある。
 それは一方的に大人が困窮する子どもを助ける活動ではなく、双方向の関わり、相互支援、相互成長の場でもある。他者を支えながら、自分も支えられ、人間的な交流から相互に成長している。その活動には、相互性も含んでいる。当事者同士のピアサポートの側面もある。
 加えて、実施回数を増やすという意味ではなく、月1回の子ども食堂を、その機会のみの非日常の共助、共生の活動から、コミュニティの日常へと拡大、深化していくという拡大の方向性が求められているのだろう。コミュニティの共生、共助の文化を創るとも言える。
 子ども食堂が各地に燎原の火のように拡大した。その形態、活動内容の多様性が子ども食堂の力の源泉とも言えるだろう。しかし、活動の継続性が求められている。集う子どもたちの人数として顕在化していなくても、子ども食堂に期待する子どもたち、家族がいる。その期待に応えることを、活動を継続することによって果たしていくべきではないだろうか。これは、子ども食堂の課題のみならず、連携し協力する側の課題である。
 今回の厚生労働省の意義ある通知によって、子どもの未来のために、行政、民間非営利、営利企業といった様々な知恵と力が子ども食堂を中核としたコミュニティの集いに結集することを期待したい。
 以上 当ブログ筆者のコメント


当ブログ記事 続き


追記 平成30年7月5日 文部科学省HP
文部科学省生涯学習政策局長 常盤豊
文部科学省初等中等教育局長 髙橋道和
抜粋「この度、厚生労働省から各都道府県知事等宛に、略 別添のとおり通知がなされました。
 子ども食堂を含め、子供の育ちを支えるような地域における活動と、学校、社会教育施設や地域住民等が連携することは、学校、社会教育施設と地域が一体となって子供たちの成長を支援していく観点からも重要です。また、子供の安全と安心の観点から適切な配慮を行っている子ども食堂の活動は、地域における食育の観点からも意義があるものと考えられます。
 学校、公民館・青少年教育施設等の社会教育施設、PTA及び地域学校協働本部や、教育委員会等が実施する学習・体験活動等の事業関係者を通じて、困難を抱える子供たちを含む様々な子供たちに地域の子ども食堂の情報が行き届くよう、福祉部局と積極的な連携を図っていただく」抜粋ここまで

通知に関連して
東京都地域公益活動推進協議会
引用「子ども食堂に関する通知が、平成30年6月28日付で厚生労働省より発出されました。
 取組まれている法人におかれましては、ご参照ください」


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基礎練習問題 現代社会と福祉

 正しいものは○、誤っているものは×で解答しなさい。
問題1 1601年にイギリスで制定された救貧法は,救貧行政の中央集権化を確立するとともに,劣等処遇の原則を確立した。

問題2 ビスマルクの「飴と鞭」の政策は,19世紀後半に労働者保護と社会主義運動の取締りを目的として,デンマークで実施された政策をいう。

問題3 社会保障という名称を持つ法律は,世界恐慌後の1935年にスウェーデンにおいて世界で最初に制定された。

問題4 イギリスのウェッブ夫妻によって20世紀初頭に提唱されたナショナルミニマム論は,福祉国家構想に影響を与えた。

問題5 イギリスでは、第二次世界大戦後、「チャルマーズ報告」にもとづき、社会保険でナショナル・ミニマムの基本二一ズを保障し、不足する部分を公的扶助で、超遇する部分は任意保険でまかなうという方法で、福祉国家が成立した。

問題6 日本では、幕末維新による窮民の増加のため、1874(明治7)年、恤救規則が制定されたが、相互扶助を重視し、国家責任や貧困の社会性を否定した、制限の強いものであった。

問題7 日本では大正末期から昭和初期は不況であり、貧困問題が顕在化し、恤救規則ではこの問題に対処できず、1929(昭和4)年に救護法が公布され、同年に実施された

問題8 日本では1946年、旧生活保護法が交布されたが、国家責任による無差別平等の扶助をはじめて示したものの、素行不良者・怠惰者などは排除し、保護請求権・不服申立て権を認めないものであった。

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【参加費】3,000円(学生は1,500円)弁当つき
【主催・問い合わせ】一派社団法人 全国食支援活動協力会(03-5426-2547)
【プログラム】
 オープニング「来て、見て、知って つながる食の居場所
      子どもから高齢者まで、さまざまな食支援の取組みポスター展示
セッション1 〔高齢者の栄養問題を見つめて〕
 地域における食支援のこれから
  講師 熊谷 修さん(東京都健康長寿医療センター研究員) 

セッション2 〔施策・先進事例を知る〕
 食・居場所を通じた生活支援の取り組み
 《話し手》三政 貴秀さん(秋田県小坂町役場町民課)
      松本 春美さん(社福)青山里会栄養管理部 部長/四日市市)
      山崎 美貴子さん(東京ボランティア・市民活動センター所長)  

セッション3 〔グループワーク〕
 仲間が増える活動の伝え方 活動の価値や効果をうまく伝えよう
 《ファシリテーター》鈴木 訪子さん(荒川区社会福祉協議会) 

協賛 ジョンソン・エンド・ジョンソン社会貢献委員会 明治安田生命保険相互会社 株式会社安田保険センター


<参考資料>
平成30(2018)年6月6日 毎日新聞 東京朝刊
引用「子どもの就寝時間は「遅い」ことより「不規則」なことの方が、問題行動などにつながりやすいとの論文を、東京医科歯科大の研究チームがオランダの学術誌に発表した。小学1年生約4000人を対象にした調査で、平日の就寝時間が不規則な子は、逆境を乗り越える力が低い傾向があったという。
 チームは東京都足立区の協力を受け、2015年に区立小69校の1年生(6〜7歳)の保護者に、国際的に広く使われている「子どもの強さと困難さアンケート」などを配布。4291人から有効回答を得た。このうち13.6%の児童は平日の就寝が午後10時以降で、7.5%は就寝時間が不規則だった。
 こうした睡眠の習慣と、「レジリエンス」と呼ばれる困難に打ちのめされずに立ち直る力などとの関係を分析したところ、就寝時間が不規則な子は規則的な子に比べてレジリエンスの点数が低く、「多動・不注意」「仲間関係」などの問題行動が多い傾向が出た。一方、規則的な就寝時間の子の中では、午後10時前に寝る場合と10時以降の場合に大きな差がなかった」引用ここまで

 平成30(2018)年6月6日 東京新聞 朝刊横浜版
引用「県と横浜、川崎、相模原、横須賀の4市は、昨年度に管轄の児童相談所で受けた児童虐待の相談件数をまとめた。合計で1万3102件(前年度比1651件増)に上り、県によると、データを比較できる2011年度以降、最多。県の担当者は「県民
の虐待への意識が高まり、通報が増えている」と話した。
 虐待の種別は、暴言などの「心理的」が6273件、ネグレクト(育児放棄)3246件、暴力などの「身体的」2930件、「性的」116件。被害に遭った子どもの年代はゼロ歳〜就学前が5827件と4割以上を占め、小学生4344件、中学生1858件と続いた。
 通報を基に実際に対応した事案(前年度からの継続を含む)は1万3084件。「保護者への面接指導」がほとんどで、「児童養護施設などに入所」「里親への委託」も一部あった」引用ここまで


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