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 社会福祉士の実習がなぜ必要なのか、ソーシャルワーク・相談援助実習の意義
  ソーシャルワークは、生活問題を対象とし、解決・改善をめざして具体的に取り組んでいく実践科学でもある。これらソーシャルワークの学びには、演習、実習を含む。
 ソーシャルワーク、社会福祉援助技術を学ぼうとするとき、理論、知識の学習のみでは、実践のための援助技術は修得できない。つまり演習、実習等の学びがなければ、専門職としての機能や役割が果たすことは難しい。
 実習では、実際にソーシャルワーク実践の現場に出向き,実習期間、学生がソーシャルワークの実習をすることで理論の学習と実践とを結びつける

 相談援助実習のねらい
①相談援助実習を通して、相談援助に係る知識と技術について具体的かつ実際的に理解し実践的な技術などを体得する。
②社会福祉士として求められる資質、技能、倫理、自己に求められる課題把握等、総合的に対応できる能力を習得する。ソーシャルワークの倫理に沿った実践、社会への働きかけ、アドボカシーのアクションが求められている。
③関連分野の専門職との連携のあり方及びその具体的内容を実践的に理解する。

 実習で何を学ぶのか
 社会福祉実践に携わるソーシャルワーカーを目指して,現場で出会う多様で個別性をもつ生活問題を理解し、考察することである。
 生活問題として、就労・経済問題,家族関係の問題,虐待,精神保健福祉,介護問題などがどのような背景から生じてきているのかについて分析・評価する能力が求められている。社会の中で存在する差別、企業の就労においても切り捨てられてしまう場合もあり、また押し付けられるスティグマを乗り越えて、自尊感情を取り戻していくという課題が、基底にはあると言える。
 これらの生活問題に直面している利用者への援助過程において, どのような援助が行われるのか,その過程においてどのような援助技術が必要で,そのときの援助者としての姿勢や活動、技術を身につけることが求められる。

 援助者の態度や行動様式、信頼関係の構築、利用者の態度や表情から感情をどのように理解するのか。
 利用者の直面する多様、個別性のある生活問題を援助するときにはどのような理論モデルを援用して援助を展開していくべきかについての知識も必要である。
 例えば、危機介入アプローチ等を用いるのか。アウトリーチ、関係機関との連携等、具体的な活動によって、地域福祉の課題をどのように解決を目指すのか。

 また障害者、精神保健福祉の根幹に今日でも掲げられている自己決定の尊重、ノーマライゼーション、地域生活等に沿った実践ついて、どのような場面でこれらの理念、精神は活かされているのか、その実際を現場から学ぶ
 利用者に対して、日中の作業・活動、食生活、居住環境、家族や地域との関係等の生活の全体を捉える視点を持ちながら、関わり、実習に取り組む。差別等による諦めではなく、共同性、つながりを獲得していく場でもある。
 利用者のライフステージごとの問題や課題を共有するソーシャルワーク専門職として姿勢を、実践から学ぶ。
ソーシャルワーク、相談援助実習の意義とは 実習で何を学ぶのか_f0206007_14415275.jpg

埼玉県「地域における共助SDGs活動推進事業」 『子ども食堂とSDGs 講座』関屋光泰
こども食堂も、新型コロナウイルスの影響で変わったのか?
多くの子ども食堂は、フードパントリー=食料、必需品の無料提供に転換、もしくは弁当の宅食等に。
感染予防を徹底しながら、生活困窮世帯、子育て世帯支援として拡大している。
経済的困窮は、生活全般、健康等に深刻な影響を及ぼす=様々な問題が雪玉の様に大きく、深刻になる。
若者の社会的排除=新型コロナ貧困は、学生・若者の仕事減、生活困窮に拡大し、退学や休学を余儀なくされる方も。
『子ども食堂とSDGs 講座』筆者の映像講義
 内容抜粋
 日本においては 7 人に 1 人の子どもが貧困と言われている。
 ただ、言えるのが経済的困窮というのだけが問題ではなく、お金がないから病院にかかりづらいという健康にダメージを受けたり、また、お金がないということから、家族関係や社会関係の不調「うまくいかない」、そのため再就職等も難しいといった悪循環に陥ることがあります。
 「多問題家族」という言葉が社会福祉の中にあります。そのような状態になってしまう貧困世帯も少なくないと言うことを覚えておいてください。

  経済的困窮が衣食住の不安、また自己評価・自尊感情を失っていく、新たなチャレンジができなくなっていきます。
 また「教育格差」というものも生んでいきます。
 そして文化的な資源の不足によって、自分の適性というものにあわせて進路を選択していくときに、その選択肢の幅が狭くなってしまう、そうなると若者の貧困から、大人の貧困へ、その次の世代の貧困に連鎖をしていってしまう恐れがあります。
 子どもの貧困というところだけをみても、経済的に困ったというだけではなくて、家出などといったかたちで顕在化することもあります。
 家族問題につながることもあります。
 皆さんは、ご自身の子ども時代の休日・日曜日は、楽しかったですか
 楽しければ幸せだった子ども時代ですけども、子どもも大人も貧困のなかに置かれている家庭においては、子どもにとって休日がストレスになる。
 親は、就労で疲れきって、家庭で子どもにあたってしまうこともある。
 そうなると、休日に子どもがストレスを溜めて月曜日に学校に戻ってくることになることにもつながってしまうわけです。
 これは親だけの自己責任とは考えられないと思います。
 私たち社会の皆の問題として、未来を守るために考えなければいけないと思います。

 続けて、「飢餓をゼロに」。
 日本で「飢餓」というのはもう終わった問題ではないのか。確かに私たちの見えるところでは飢餓はないと思われますけれども、ただ栄養の問題だけではありません。
 これは私の専門である社会福祉ではなく、公衆衛生の領域の研究・調査において、このように述べている研究者の方もいるのですが、子どもの貧困というのは栄養も損なわれている、そうすると成長という点も当然、影響を受けますが、将来、中高年になった際の健康リスクにも繋がるのだという研究もあります。
 だから飢餓というのは、なんでも満腹になればよいと言うことではなくて、栄養というものを気をつけなければ、今の子どもたちの栄養を今ここで支えなければ、その子どもたちが中高年になったときに生活習慣病、もっと深刻な病気が待っているかもしれない
 未来の健康を守る、それが食事の支援の子ども食堂・フードパントリーの使命の 1 つと考えられます。
 それから食生活の支援と言うことで、これは社会福祉・生活困窮者生活困窮者支援においても児童福祉においても、実は中心の部分です。
 子ども食堂等の、地域福祉活動の中でも考えていかなければいけないところです。
 大事なことは、何を食べるのか。栄養・健康に良いものを。お金にゆとりがなければ、ついついなんとか今満腹になれば良い。

 また経済的困窮の影響は、時間貧困、子どもや大人から、時間というものを奪っていく
 調理する時間もなくなる、菓子パンなどだけになってしまう、そんな食生活支援を考える時に何を食べているのかということを考えなければいけない。
 それから、誰と食べていますか。
 子どもの孤食という問題がありますし、高齢者の孤食というのも問題です。
 社会的孤立に繋がってしまうのです。
 もちろん感染予防も考えなければいけませんが、いつでも孤食で、これからずっと続くとすれば、こんなに孤独というものはないと思います。
 それからどのように食べているのか。落ち着いて、そして温かく、誰かが心を込めて作ったものを食べていますか。
 それは生活の質に関わるのです。
 飢餓という言葉、日本に関係がないと思われるかもしれませんが、栄養それから食生活の質ということで考えなければいけないテーマ、それは子ども食堂・子どもの居場所活動に繋がってくる大事なテーマであると言えます。

 そして食の持続可能性、SDGs に関連して考えるならば、今日の食事だけではなくて、未来の食事につなげていかなければいけない、安全なものを作らなければいけない。
 そうなると農業の担い手として自然環境と調和した農業、そういうところと農業と食卓をつなぐ食育が、子ども食堂の課題になってくるだろうと思われます。

【動画配信中】「子ども食堂から考えるSDGs」筆者の映像講義



 「すべての人に健康と福祉を」、あらゆる年齢のすべての人々に健康的な生活を確保するということです。
 食が健康の基盤であり、それを地域で支えていきたいというところがあります。
 また、健康というのは体の健康だけではなくて、心の健康というのもあります。
 困っている時に、「誰にも相談できない」ということでは、やかんに全くふたをして火にかけてるのと同じであって、いつか吹き出してしまう。
 やがて専門的な機関につないでいくにしても、最初に困っているのだと話せる場所を作っていく、それが子ども食堂であったり、フードパントリーであったり、居場所活動ということで、最初に受け止める窓口を作っていく必要があると思います。
 子どもの健康と福祉という時のことを考えた時に、どうしても経済的困窮、また失業が子どもの虐待に繋がってしまうのではないかという恐れもあると聴きますが、その予防を果たしていく必要があります。
 新型コロナの下で、「ステイホーム」といいます。
 ホームが安定してる方は良いかもしれません。
 しかし、全ての子ども、全ての人にとって安定したホームばかりではない、健康を損ないかねないところがあるわけです。支えていく必要があるだろうと思います。

 加えて、健康を支える福祉というのは、専門職や福祉施設・行政機関だけが支えてるのではなく、自助グループ・セルフヘルプグループ、つまり依存症の方などが支え合うグループというものがあり、依存症の方が健康を維持していくという側面があります。
 しかし、新型コロナの下で社会の目が厳しくなり、なんだあの集まりはということを言われてしまう、言われてしまう恐れというところで集まれない。

 そんな居場所活動、健康を支えるという意味もある居場所活動の困難というものをどうしていくのかというところが、私たち社会の課題と言えます。

 経済的格差が健康格差につながってしまう、命は平等のはずなのにというところがあります。

低所得者に対する支援と生活保護制度(公的扶助論)
生活保護法の「四つの基本原理」
 生活保護法の1条~4条は「基本原理」といわれ,生活保護法の理念を整理している。
 第5条において、「この法律の解釈及び運用は、すべてこの原理に基いてされなければならない」と規定されているように、本法の根幹となる極めて重要なものである。

①国家責任による最低生活保障の原理(国家責任の原理) ⇒第26、27、28回出題
 生活に困窮する国民の最低生活保障を国がその責任において行うことを規定した原理である。また、単に生活に困窮する国民の最低限度の生活を保障するだけでなく、保護を受ける者がその能力に応じ、自立して社会生活を送ることができるように自立助長を図ることも併せて規定している。

②無差別平等の原理  ⇒第28回社会福祉士出題
 救護法及び旧生活保護法においては、欠格条項が設けられていた。
 しかし、現在の生活保護法は第2条において、「すべて国民は、この法律の定める要件を満たす限り、この法律による保護を、無差別平等に受けることができる」と規定し、生活困窮に陥った原因による差別を否定している。
 したがってもっぱら生活に困窮しているかどうかという経済的状態に着目して保護が行われる。

③健康で文化的な最低生活保障の原理(最低生活の原理)⇒第26回社会福祉士出題
 生活保護法は、日本国憲法第25条に規定する生存権保障の理念を具現するための制度であるから、その保障される生活水準は、当然、憲法上の権利として保障されている生活を可能にするものでなくてはならない。このため生活保護法第3条において、「この法律により保障される最低限度の生活は、健康で文化的な生活水準を維持することができるものでなければならない」と規定されている。

④保護の補足性の原理 ⇒第24、27回社会福祉士出題
 第4条は、「①保護は、生活に困窮する者が、その利用し得る資産、能力その他あらゆるものを、その最低限度の生活の維持のために活用することを要件として行われる。②民法に定める扶養義務者の扶養及び他の法律に定める扶助は、すべてこの法律による保護に優先して行われるものとする」と規定している。

◆「資産の活用」とは=保護を受けるためには、資産を最低生活の維持のために活用しなければならない。しかし、保有している方が生活維持等に実劾が上がるものは処分しなくてよい場合もある。  ⇒第24回社会福祉士出題

◎資産の概念は幅が広く、土地や家屋だけではなく、生活用品なども含まれると理解されている。

◆「能力の活用」とは=(就労の)能力も活用することが必要とされる。しかし、就労能力があり求職活動を行なっていても就労先が無い場合には、保護を受けることが出来る。

◎稼働能力の活用について、単に本人が(働く)能力を持っているか否かのみで判断されるのではなく、実際に稼働能力を活用する就労の場を得ることができるか否か、その稼働能力を活用する意思があるか否かをみて総合的に判断される。

*扶養義務  ⇒第28回社会福祉士出題
 家族員の間や親族間の扶養責任に関する法規範,社会的な規範をいう。
・生活保護法4条2項では「民法に定める扶養義務者」となっている
民法(扶養義務者)
第八百七十七条 直系血族及び兄弟姉妹は、互いに扶養をする義務がある。
2 家庭裁判所は、特別の事情があるときは、前項に規定する場合のほか、三親等内の親族間においても扶養の義務を負わせることができる。
 略


保護の原則
 生活保護法第7条から第10条までの制度運営上の原則(やや具体的な法実施の枠組)であり、主に生活保護を具体的に実施していく場合の行政行為の指針を示している。
 7条は「申請保護の原則」であり,保護は要保護者の申請に基づいて開始されるべきことを趣旨としている。これは生活保護法が国民の保護請求権を認めたうえで,その権利を行使する主体(要保護者)の意思表示を明確にさせる意義を有する。
 8条は「基準及び程度の原則」で,健康で文化的な生活(3条)を保障すべき保護基準の決定権限を厚生労働大臣に託していることなどを規定している。
 9条は「必要即応の原則」で,2条で宣言した無差別平等の理念が,国民生活の個別性や多様性を無視した機械的取扱いにつながらないよう戒める条文である。
 10条の「世帯単位の原則」は,生活の消費単位を世帯と認めて保護の要否や程度を決定することを原則とし,個人単位を補完的に位置づけている。

①申請保護の原則 ⇒第26、27、28回社会福祉士出題
 生活保護法第7条に定められている原則で、
①保護は申請にもとづいて開始すべきこと、
②申講権者の範囲を規定したこと、
③但し書きとして急迫した場合に職権保護が補完的に可能であることの3点がその趣旨である。
 また、保護の開始については、実施機関は保護申諸のあった日から14日以内に保護の要否等について通知すべきことが規定されている。 ⇒第29回社会福祉士出題

◎旧生活保護法までは職権保護の建前を取ってきた。現行の生活保護法において保護請求権を認めたのである。
◎申請保護の原則について-例外としての職権保護が規定されている

②基準及び程度の原則 ⇒第26、27回、28回社会福祉士出題
 生活保護法第8条に、第3条の「健康で文化的な」最低限度の生活を具休的に決定する場合の手続きや考え方を規定しているが、その趣旨は、
①保護の基準は厚生労働大臣が決定すること、
②この基準は最低限度の生活に十分である一方、この限度を超えてはならないこと、
③保護の程度はミーンズ・テストを行ってその不足分を補うものであることの3点である。

◎「程度」とは、保護基準、要保護者の資力で充足することができない、保護基準から考えた不文を補う程度とする。

③必要即応の原則 ⇒第27回、28回社会福祉士出題
 生活保護法第9条に、「保護は、要保護者の年齢別、性別、健康状態などその個人または世帯の実際の必要の相違を考慮して、有効且つ適切に行うものとする」と定めており、保護の実施は要保護者の個別事情の違いに応じて柔軟に対応すること、というものである。

④世帯単位の原則 ⇒第25、26回社会福祉士出題
 生活保護法第10条に、「保護は、世帯を単位としてその要否及び程度を定めるものとする」と規定し、状況により個人を単位とする世帯分離についても定めている。
 原則として、住居と生計を同一にしている場合を同一世帯として認定する。
 「世帯単位の原則」が規定されているが、個人を単位とする世帯分離も定められている。

第33回 社会福祉士国家試験 解説 低所得者に対する支援と生活保護制度 公的扶助論 生活保護法の基本原理、原則_f0206007_04470743.jpg

社会福祉士受験支援講座の関屋光泰(東洋大学教員)が、東洋大学ライフデザイン学部にて、第33回社会福祉士、第23回精神保健福祉士国家試験受験対策直前講座で担当した講義の録画を期間限定公開。動画リンクは記事後半。
  当ブログ筆者は、明治学院大学、日本福祉大学、山梨県立大学、ルーテル学院大学、日本福祉教育専門学校等の社会福祉士・精神保健福祉士受験対策講義を担当してきました。
 日本福祉教育専門学校において8年間、毎年合格率80%以上を維持し、第23回社会福祉士国家試験では96.1%の合格率を達成しました。
 当ブログ筆者は、毎年、中央法規出版『社会福祉士国家試験過去問解説集 全問完全解説』、『精神保健福祉士国家試験過去問解説集 全問完全解説』一般社団法人日本ソーシャルワーク教育学校連盟=編集の解説を執筆しています。
 低所得者に対する支援と生活保護制度の解説を担当。

 今回の講義にも、社会福祉士国家試験出題予想・出題必須ポイントも含まています。

人体の構造と機能及び疾病
第33回 社会福祉士国家試験 解説
人の成長と老化
*新生児  25回、28回、30回社会福祉士試験出題
 出生から満28日未満の乳児。最初の1週間は体重が少し減り,その後体重の増加や,新生児黄疸の消失などがみられる。特に,出生後7~10日間は,周到な保育を要する保護期間でもある。
・出生時の平均身長は約50cm,体重は3000gである。
・原始反射とは、新生児や幼児の時に見られ、成長と共に消失する様々な反応のこと。
4か月頃に消失する。 22回・23回出題
・喃語とは、乳児期の,まだ言語とはいえない意味のない音声。言語習得の最初期における発声。

*加齢に伴う心身の変化
・老化は加齢に伴って生じる不可逆的な全身機能の低下である。
生理機能が低下する度合いは個人差が大きく,それまでの生活習慣や環境が影響する。

・嚥下機能:加齢により、咀しゃく力の低下、嚥下筋の筋力低下、味覚の低下、注意・集中力の低下等を要因として嚥下機能が低下する傾向。

*老人性難聴:高音域が聞き取りにくくなる。 22回・25回、30回出題

・高齢者は、脱水状態になると意識障害が生じる。他にも嚥下機能の低下,皮膚の乾燥,意識障害によるせん妄などが生じる場合がある。脱水は,水分の摂取不足や,尿などの水分排泄量の増加,大量の嘔吐や下痢により生じる。 30回出題

・高齢女性に多いのは腹圧性尿失禁である。腹圧性尿失禁は,咳やくしゃみ,重いものをもち運ぶ,跳ぶ,走るなどの動作によって起こる。
 溢流性尿失禁が多いのは,男性である。膀胱に尿が充満して尿道から尿が漏れ出てくる失禁を溢流性尿失禁という。

・動脈硬化とは、加齢などにより動脈の血管が硬くなり、内側に汚れがついて血液が詰まりやすくなること。
(老化により)収縮期血圧(最高血圧)は上昇するが、拡張期血圧(最低血圧)の変化は少ないため、その差である脈圧が大きくなる。

・一般に,40歳代半ばごろから,辞書のような小さな文字が見えにくくなる。
・視力の低下に対しては,足下灯などの配慮をする。
・一般に,味覚に対する感受性が低下するので,濃い味つけを好むようになる。
・唾液の分泌の低下に対しては,口腔ケアを心がける。

・高齢者は深いノンレム睡眠が減少し,睡眠時間が短くなる。 23回出題
 睡眠には,浅い眠りのレム睡眠と深い眠りのノンレム睡眠がある。レム睡眠中の脳は比較的活発に活動しているが,ノンレム睡眠中は脳の活動が大きく低下する。

健康の概念
 1946年にWHO(世界保健機関)が,「健康とは,たんに疾病がないとか虚弱でないだけではなく,身体的・精神的・社会的にも完全に良好な状態をさす」という新たな概念を提示し(WHO憲章前文),健康観における転換がみられた。「健康は,身体的状態のみによって決定されるものではない。精神的・社会的な状態も十分に考慮される必要がある」という全体的な考え方を示した点で,この健康観には,大きな意義がある。
⇒健康の定義は,狭義のものから,徐々に包括的で広義なものへと変わりつつある。広い視野から捉えられた健康概念は,QOL(生活の質)の概念と密接に関わっている。
第33回 社会福祉士国家試験 解説 健康の概念、人の成長と老化 人体の構造と機能及び疾病_f0206007_04205956.jpg
社会福祉士受験支援講座の関屋光泰(東洋大学教員)が、東洋大学ライフデザイン学部にて、第33回社会福祉士、第23回精神保健福祉士国家試験受験対策直前講座で担当した講義の録画を期間限定公開。動画リンクは記事後半。
 低所得者に対する支援と生活保護制度、障害者に対する支援と障害者自立支援制度を社会福祉士受験対策で、その他の共通科目、専門科目を精神保健福祉士受験対策講座にて担当しました
 当ブログ筆者は、明治学院大学、日本福祉大学、山梨県立大学、ルーテル学院大学、日本福祉教育専門学校等の社会福祉士・精神保健福祉士受験対策講義を担当してきました。
 日本福祉教育専門学校において8年間、毎年合格率80%以上を維持し、第23回社会福祉士国家試験では96.1%の合格率を達成しました。
 当ブログ筆者は、毎年、中央法規出版『社会福祉士国家試験過去問解説集 全問完全解説』、『精神保健福祉士国家試験過去問解説集 全問完全解説』一般社団法人日本ソーシャルワーク教育学校連盟=編集の解説を執筆しています。
 低所得者に対する支援と生活保護制度の解説を担当。

 今回の講義にも、社会福祉士国家試験出題予想・出題必須ポイントも含まています。

地域福祉の理論と方法
第33回 社会福祉士国家試験 解説
民生委員法 昭和23年法律198号。
 民生委員は、制度化されたボランティアであり、児童委員を兼ねる。
 社会奉仕の精神をもち,住民の立場にたって相談に応じ,必要な援助を行い,社会福祉の増進に努める民間奉仕者である民生委員に関する法律である、民生委員法によって規定されている。
 民生委員法は、1948年に制定,2000年に改正されたが,主な改正内容は,①基本理念の変更(1条),②民生委員の位置づけの明確化(10条),③職務内容の明確化(14条),④児童委員としての活動の重視(児童福祉法における要保護児童発見の通告先)等である。

1951(昭和26)年、社会福祉事業法(現・社会福祉法)制定
(第1種2種の社会福祉事業制限列挙、社会福祉を援護・育成・更生などの福祉サービスに限定、社会福祉法人創設、福祉事務所の設置、社会福祉協議会設置、民生委員は協力機関に)
 10月、福祉事務所発足(民生安定所改組) 社会福祉主事は福祉事務所に専任職として配置。

<方面委員から民生委員への経緯>
*1917(大正6)年、岡山県の済生顧問制度設置。
◎民生委員制度の源といわれる済世顧問制度は,1917年に岡山県において当時の笠井信一知事によって創設。済世顧問は防貧活動をその使命とし、防貧方法は精神上の感化,物質上の斡旋等によって行った。1921年には済世顧問を補充する制度として「済世委員制度」も設けられた。
 なお,済世顧問が創設された翌年,東京府慈善協会による救済委員制度が創設された。

*1918(大正7)年、大阪府の方面委員制度設置。
◎方面委員制度は1918年に大阪府に設けられた制度で,当時の大阪府知事林市蔵と、社会事業家であった小河滋次郎がその制度創設に尽力した。当時の社会・経済状況は物価の高騰,米騒動の勃発など社会不安が広がる状況にあったが,方面委員を市町村の小学校通学区域に配置し,区域内の生活状態の調査,改善・向上方法の攻究,要救護者の状況調査と救済方法の攻究,生活安定の方法の攻究などが行われた。

・小河滋次郎の「社会事業と方面委員制度」(1924年)の理論を林市蔵知事が採用したものである。小河はドイツのエルバーフェルト制度などを研究し、それを日本的に適用しようとした。
 その後,1928年までに同様の制度が全国すべての道府県に設置されるようになったが,必ずしも制度内容は全国統一のものではなく,資格や選び方,職務についても違いがあった。1932年には救護法が実施され,救護委員に方面委員があたることとされたので,1936年に全国統一の組織と運営を行うために方面委員令が制定された。
 方面委員制度は,戦後,民生委員制度(1948(昭和23)年)に改められる

*1932年、全日本方面委員連盟の設立
 全国の方面委員の連絡機関。救護法実施促進運動の過程で全国的な方面委員の大会が開かれるようになったことをきっかけに,全国組織の必要が認識され設立されるに至った。初代会長は渋沢栄一で,1937年に財団法人となった。全国の方面委員相互の連絡・調整および指導,方面事業の後援,方面事業や庶民生活に関する調査研究を行った。
 1946年の民生委員令(勅令第426号)の公布に伴い全日本民生委員連盟と改められた。

*1936(昭和11)年、方面委員令(勅令第398号)により、方面委員は制度化され、全国統一の運営となった。
(勅令とは、日本においては天皇が発した法的効力のある命令を指す。大日本帝国憲法第9条に規定されていた)

社会福祉士国家試験 第33回 解説 地域福祉の理論と方法 民生委員、済生顧問制度、方面委員とは_f0206007_08461342.jpg

社会福祉士受験支援講座の関屋光泰(東洋大学教員)が、東洋大学ライフデザイン学部にて、第33回社会福祉士、第23回精神保健福祉士国家試験受験対策直前講座で担当した講義の録画を期間限定公開。動画リンクは記事後半。
 当ブログ筆者は、明治学院大学、日本福祉大学、山梨県立大学、ルーテル学院大学、日本福祉教育専門学校等の社会福祉士・精神保健福祉士受験対策講義を担当してきました。
 日本福祉教育専門学校において8年間、毎年合格率80%以上を維持し、第23回社会福祉士国家試験では96.1%の合格率を達成しました。
 当ブログ筆者は、毎年、中央法規出版『社会福祉士国家試験過去問解説集 全問完全解説』、『精神保健福祉士国家試験過去問解説集 全問完全解説』一般社団法人日本ソーシャルワーク教育学校連盟=編集の解説を執筆しています。
 低所得者に対する支援と生活保護制度の解説を担当。

 今回の講義にも、社会福祉士国家試験出題予想・出題必須ポイントも含まています。