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精神疾患とその治療、精神保健福祉の理論と相談援助の展開
第23回精神保健福祉士国家試験 解説1
精神疾患とその治療
境界性パーソナリティ障害 borderlinepersonalitydisorder
 例えば一人の相手に対して,愛着や理想化と,憎悪と攻撃を繰り返し,衝動性,破壊性,絶望,自殺企図などの困難をかかえた,人格の問題とも言える。
 パーソナリティ障害のひとつであり,感情,気分,衝動などが以下に挙げるような,著しく不安定な状態を特徴とした人格の問題のことである。
 見捨てられたくないと不安から、なりふり構わずに努力する,他人をほめたり、けなしたりするような不安定な人間関係をつくる,持続的で不安定な自己像(同一性障害)をもつ,自己を傷つけるような衝動的な行動を示す,自殺のそぶりをする,自傷行為を繰り返す,短時間のうちに変化する感情の不安定さを示す,慢性的な空虚感をもつ,不適切で激しい怒りをあらわし,またその怒りを制御できないなどが特徴である。

 パーソナリティ障害とは、認知,感情性,対人関係機能,衝動の制御などの領域において,平均からの偏りが著しく大きく,柔軟性を欠くために,青年期ごろから持続的に苦痛や障害を引き起こす状態。


せん妄 delirium
 急性の意識障害のこと。
 軽度から中等度の意識混濁を基盤とし,認知変化(例:記憶障害,見当識障害,言語障害)に,不穏,不安,焦燥,興奮,幻覚,妄想などの異常体験を伴う。

精神保健福祉の理論と相談援助の展開
精神科リハビリテーション psychiatric rehabilitation
 精神疾患のため、失われた社会的機能を回復し,維持するための活動。精神障害を持つ当事者の「全人間的復権」を目的としてなされるアプローチである。精神障害をもつ人が望む活動を,制限し,参加を阻害する生物学的・心理的・社会的要因を緩和・除去するため,対処技能の強化,生物学的なストレス脆弱性の軽減,環境の調整などを行う。

精神科デイケア  psychiatric day care
 在宅の精神障害者のリハビリテーションを図る活動場面として,1974年に社会保険診療報酬化された。
 精神科リハビリテーションのひとつで,精神科診療と併用して行なわれる社会復帰のためのグループプログラム。
 1日6時間程度をデイケア施設で過ごす。活動内容は,ミーティング,スポーツ,レクリエーション,作業活動,工芸活動,社会技能訓練など多岐にわたる。
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第23回精神保健福祉士国家試験 解説1 精神保健福祉の理論と相談援助の展開 精神疾患とその治療_f0206007_20084626.jpg
 社会福祉士受験支援講座の関屋光泰(東洋大学教員)が、東洋大学ライフデザイン学部にて、第33回社会福祉士、第23回精神保健福祉士国家試験受験対策直前講座で担当した講義の録画を期間限定公開。動画リンクは記事後半。
 低所得者に対する支援と生活保護制度、障害者に対する支援と障害者自立支援制度を社会福祉士受験対策で、その他の共通科目、専門科目を精神保健福祉士受験対策講座にて担当しました
 当ブログ筆者は、明治学院大学、日本福祉大学、山梨県立大学、ルーテル学院大学、日本福祉教育専門学校等の社会福祉士・精神保健福祉士受験対策講義を担当してきました。
 日本福祉教育専門学校において8年間、毎年合格率80%以上を維持し、第23回社会福祉士国家試験では96.1%の合格率を達成しました。
 当ブログ筆者は、毎年、中央法規出版『社会福祉士国家試験過去問解説集 全問完全解説』、『精神保健福祉士国家試験過去問解説集 全問完全解説』一般社団法人日本ソーシャルワーク教育学校連盟=編集の解説を執筆しています。
 低所得者に対する支援と生活保護制度の解説を担当。

 今回の講義にも、社会福祉士国家試験出題予想・出題必須ポイントも含まています。


精神保健福祉相談援助の基盤 精神科ソーシャルワーク
第23回精神保健福祉士国家試験 解説3
リワークの概要 精神科デイケアにおけるリワーク・プログラム
(1)うつ病リワークとは
 ここでは、五十嵐や秋山による「うつ病リワーク研究会」による文献を参考として、精神科医療機関等が、うつ病等により企業等を休職中の人々を対象に実施している「リワーク」について概要を述べていく。
 なお、福祉施設や民間企業等が実施している復職支援事業は、「リワーク支援」と呼ばれている。
 「リワーク」とは、うつ病・気分障害等、メンタルヘルスに関連する原因で休職した従業員を回復させて職場復帰へと繋ぐ取り組みのことであり、そのために医療機関が提供するものを「リワークプログラム」と呼んでいる。精神科デイケアの枠組みで実施されている、グループによる精神科リハビリテーションである。
 リワークの目標とは、次のものが挙げられている。
一、気分障害等の病状を安定させ、心身の健康の回復を図る。
二、復職準備性を向上させ、職務への復帰を可能とする。
三、不調の再発と再び休職することを予防するため、セルフケア能力を向上させる。
 これらを目標としながら,リワークプログラムを通じて、適応・対処する能力の向上していく。


(2)復職準備性-復職支援の要
 職務を担えるレベルの状態の回復の程度を、復職準備性と呼ぶ。職務によるストレスと、メンタルヘルスの疾病が要因となった休職から、職場に復帰する場合、その時期が職場にとって重要な課題となる。復職の決断が容易ではないのは、心身の状態が回復したことと、職務が可能になることは、同義ではないからでもある。つまり、ここでの不安とは、心身の状態が回復傾向にあると思われても、職務への復帰は成功するのかというものである。もちろん、職務に必要な注意力や感覚、必要とされる様々な能力が回復しているのかは、リスクマネジメントとしても重要な事柄である。
 この復職準備性は、主治医の診断のみではなく、リワークのグループワークにおける行動、課題の達成度等も加えて多面的に、かつ慎重に判断することは、復職の成否の鍵を握っていると言えよう。

(3)リワークプログラムのポイント
 次の4つが、既存のリワークプログラムにおける実施の要点である。
一、通勤と職務の時間帯を模倣して、定期的に通所する場を設ける。
二、ルールのもとで空間的、時間的な拘束を行う枠組みを提供する。
三、課題を課す作業プログラムにより、調整しながら心身への負荷を掛けていく。
四、不調と休職の再発予防を目指すセルフケアへ繋がる心理社会教育プログラムを実施する。
 これらによって、心身を枠組みに慣らしながら、本人の心身の状態に応じて作業によって負荷を掛け、セルフケアの向上を図っていく。

2.リワークプログラムの要素
(1)リハビリテーションのプログラム
 リワークにおいても、休息と精神科医療に加えて、リハビリテーションのプログラムが必要である。その要は、うつ病等の病状の一定程度の改善と、プログラムによる負荷の相互関係を重視する。この負荷とは、日々通所し、一定の時間、プログラムに参加するという時間の、また身体的、心理的拘束である。本人の状態が安定していれば負荷を増して、悪化するならば軽減や中断する必要性があり、その的確な判断が重要となる。また、これらのリハビリテーションを通して、疾病と自己への理解を深める。

(2)グループを活用した支援
 グループにおける協働作業や、役割を通じてのコミュニケーションスキルの向上を図る。
 疾病の特徴やその療養について自己理解促進のプログラムによって、本人の主体的な療養と回復、自己の体調や症状の自己管理、セルフケアによる再発と再休職予防に繋がる。
 また、職場における葛藤場面のロールプレイ等によって、不調でも休むことを申し出ることが出来ないなどの、本人の困難への対処を改善する。
 また、職場において適度な適応を図ること、人間関係の問題への対処、その他、本人の脆弱性をグループワークにおいて支援する。これは、グループにおいて進めるエンパワメントによる支援である。復職に至る前段階のトレーニングとして、グループにおける多様なプログラムを通じ、他者や社会との繋がりを取り戻し、相互援助の意識を高める契機とする。

(3)復職準備性の確認
プログラムへの参加状況と、職務を模した負荷をかけた状況で状態が安定しているかの確認である。また、グループにおける、他のメンバーに対する態度、行動、言動をスタッフによって客観的評価を行なう。これらは、復職の可否、その時期を判断するなかで、重要なものとなる。

(4)再休職予防という最終目標
 休職前の職場への復帰を目指すのであるから、従来と同じ状況は起こり得る。職場と自己に関して振り返り、優先順位を整理し、再度の悪化を繰り返ささない、これまでと違う働き方、新しい生き方を目指して、歩き出すことを支えることが最重要な課題であろう。

精神保健福祉士国家試験 第23回 解説 リワークプログラム,精神科デイケア,復職準備性 精神保健福祉相談援助の基盤_f0206007_10100716.jpg

社会福祉士受験支援講座の関屋光泰(東洋大学教員)が、東洋大学ライフデザイン学部にて、第33回社会福祉士、第23回精神保健福祉士国家試験受験対策直前講座で担当した講義の録画を期間限定公開。動画リンクは記事後半。
 低所得者に対する支援と生活保護制度、障害者に対する支援と障害者自立支援制度を社会福祉士受験対策で、その他の共通科目、専門科目を精神保健福祉士受験対策講座にて担当しました
 当ブログ筆者は、明治学院大学、日本福祉大学、山梨県立大学、ルーテル学院大学、日本福祉教育専門学校等の社会福祉士・精神保健福祉士受験対策講義を担当してきました。
 日本福祉教育専門学校において8年間、毎年合格率80%以上を維持し、第23回社会福祉士国家試験では96.1%の合格率を達成しました。
 当ブログ筆者は、毎年、中央法規出版『社会福祉士国家試験過去問解説集 全問完全解説』、『精神保健福祉士国家試験過去問解説集 全問完全解説』一般社団法人日本ソーシャルワーク教育学校連盟=編集の解説を執筆しています。
 低所得者に対する支援と生活保護制度の解説を担当。

 今回の講義にも、社会福祉士国家試験出題予想・出題必須ポイントも含まています。

第23回精神保健福祉士国家試験 解説
精神保健福祉の理論と相談援助の展開 ソーシャルワーク
グループワーク・集団援助技術
グループワーク(第14回、第16回試験出題
・ソーシャルワークの体系化された方法の一つで,厳密にはソーシャル・グループワークとよぶ。グループによる意図的なプログラム活動やグループの相互作用を活用して個人の成長をめざし,個人,集団,社会のさまざまな問題への効果的な対応を支援するもの。
・グループワークの援助媒体は,グループワーカーがグループの目的を達成するために用いる手段のことで,主に次の四つがあげられる。①グループワーカーとメンバー間の専門的援助関係,②メンバーの相互作用,③プログラム活動,④社会資源である。特にグループワークに特徴的な援助媒体は,メンバーの相互作用とプログラム活動である。グループワークでは,ワーカーとの援助関係とは異なる,グループ特有のメンバー同士の関係が互いを支え合うことに役立つ。一方,プログラム活動は,グループの目的にそって展開される活動で,メンバーの参加,相互作用の促進,グループ意識の高揚等さまざまな意義がある。



*コノプカによる14原則
 グループワークの原則は,依拠するモデルによって違いがみられるものの,一般的にはコノプカによる14原則が代表的である。下記に掲げる。
1.グループ内での個別化
 各個人の独自性、相違点を認識し,それにしたがって行動すること
ワーカーはグループの経験が個々の利用者にどのような効果をもたらし、一人ひとりがどのように考え、感じ、行動しているかを観察する
2.グループの個別化
 多種多様のグループをそれぞれ独自のグループとして認識し,それにしたがって行動すること
各グループはそれぞれの特徴をもっている。
3.メンバーの受容
 各個人をその個人独特の長所・短所とともに純粋に受け入れること
*援助者は、自分が利用者を受け入れており、また共感しているという気持ちを言葉や行動で積極的に伝えていくが、積極的に働きかけてこない利用者には、援助者からの働きかけを最も必要としている。
4.ワーカーとメンバーの援助関係の構築
 グループワーカーとグループメンバーとの間に意図的な援助関係を樹立すること
5.メンバー間の協力関係の促進
 グループメンバーの間によい協力関係ができるように奨励し,その実現に力をかすこと
6.グループ過程の変更
 グループ過程に必要な変更を加えること
7.参加の原則
 メンバーが各自の能力の段階に応じて参加するよう励まし,またその能力をさらに高めることができるよう援助すること
ワーカーは利用者が各々の能力に応じて参加できるような活動を考え、メンバー相互の交流が促進されるよう参加を促していく
8.問題解決過程へのメンバー自身の取り組み
 メンバーが問題解決の過程に参加することができるように援助すること
9.葛藤解決の原則
 メンバーが葛藤解決のためのよりよい方法を経験するように援助すること
メンバー自身の、またグループ内での葛藤に対して,メンバーが自分たちで解決できる方法を見出せるように導くこと。
*ワーカーは,メンバー自身やグループが持つ葛藤に気づき,それを抑圧するのではなく,必要に応じてその葛藤を表出させることが必要となる。そして,逃避することなく葛藤を直視し,主体的に取り組めるように支持しなければならない。
*メンバーにとって,ワーカーの支持がある場面で葛藤の解決方法を学べることはきわめて有意義であり,社会的成長を促進させることにつながる。
10.経験の原則
 人間関係をもつことにおいて,また、ものごとを成就することにおいて,多くの新しい経験を与えること
11.制限の原則
 制限を,各個人およびグループ全体の状況に対する診断的評価に基づいて,巧みに用いてゆく。
*利用者が自分や他人の生命を脅かしたり、人間関係を破壊する行動をとったりすることがないよう保護し、利用者の自我を強化し、援助者とよりよい援助関係を保っていく。
12.プログラムの活用
 各メンバー,グループ目的および社会的目標の診断的評価に基づいてそれぞれの状況にふさわしいプログラムを意図的に用いていくこと
13.継続的評価
 個人およびグループ過程について継続して評価を行うこと
14.グループワーカーの自己活用
 グループワーカーは暖かく,人間的に,しかも訓練によってえた方法にしたがって自己を活用してゆくこと
*自己を援助の道具として用いること。援助者は集団のなかで利用者と行動をともにするが、ただ集団の過程を観察するために存在するのでなく、必要な援助をするために存在する。

■グループワークのモデル
・グループワークのモデルは,初期のモデルからの変遷を経て現代では主に次の三つがあげられる。
①社会的諸目標モデル
 最も伝統的なモデルで,コミュニティ・オーガニゼーションに近い。個人およびグループは潜在的に社会問題の解決に影響を及ぼす能力があるとの考えから,ワーカーはグループ過程を促進して,個人やグループを取り巻く環境の変革に取り組む。
②治療モデル
 ヴィンターによって構築されたモデルで,最もリスクの高い問題を抱えるクライエントを対象として,彼らに望ましい変化をもたらすためにグループが意図的に構成される。その後ガーヴィン(Garvin, C.)やグラッサー(Glasser, P.)によって引き継がれ,「予防的およびリハビリテーション的モデル」ともよばれる。
③相互作用モデル
 シュワルツによって発展したこのモデルは,個人と社会を有機的・体系的な相互援助システムと捉え,ワーカーは個人と社会が主体的に望ましい関係を結べるよう両者間の媒介の役割をすることから,「媒介モデル」ともよばれる。

■集団凝集性group cohesiveness (第16回試験)
・集団のなかでメンバーが相互に作用しあいながら形成され,維持されていく,その集団独自の,集団総体としてのまとまりをいう。集団のメンバーが,互いやそのグループに感じている魅力のまとまり,総量ともいえる。集団の凝集性は集団の機能に影響を与え,凝集性が高ければ,集団のメンバーはグループへ参加し続け,より互いに影響を与え合い,また,グループの課題達成やグループが機能していくことに,より責任をもって取り組むようになる。
 一般に、凝集性の高いグループは、メンバー間での相互理解、受容、役割分化、類似した意見・態度などにより特徴付けられる。凝集性の高い集団は動機付けが高いが、場合によってはその高さが決定の柔軟性や情報収集の範囲を狭めることもある。

■波長合わせ tuning-in (第17回試験出題)
・グループワークにおける「相互作用モデル」に立脚したシュワルツによって明確にされた概念である。グループワーク援助における準備段階でのワーカーの役割として,働きかける利用者一人一人を理解し把握しておくことが,その基本的な内容といえる。援助開始に向け,利用者からの合図やメッセージを間違いなく理解していくことを意味している。そのために利用者に関する記録や得た情報から,彼らがおかれている状況や潜在的な問題への理解を深める準備的な行為といえる。

◆集団(グループ)規範
・グループのある事態への対応はその規範に基づいて行われる。メンバーが独自にそれを了解し、把握し、処理することを可能にする共通の判断枠組みとなるもの。成立した規範はメンバーの行動を規制していく。

◆同調、グループ圧力
・同調とは、あるメンバーの行動、態度、判断を、そのグループやほかのメンバーが期待する方向に変化させること。変化させるように働く影響力をグループ圧力という。
 同調には種類があり、一つは、グループ・集団規範によって、示された基準に合うようになることから、規範的影響とよばれる。
 また、より適切な判断や行動を取りたいという動機に基づいて、他者の持つ比較的客観的と思われる情報や知識を参考に変化していく場合を、情報的影響とよぶ。

◆われわれ感情
・グループのメンバーがもつ仲間意識や一体感のこと。グループとしてのまとまりを生み出すものとして役立つ。具体的にはメンバーがグループ内で共有する意識や感情のこと。

◆サイコドラマ
・ソシオメトリーと同様にモレノが創始した集団精神療法の一技法。即興的に舞台でさまざまな役割を患者に演じさせることで、内的葛藤、洞察へと導き、新しい役割を学習させていくことをねらいとしている。役割交換法、鏡映法などがある。

*ソシオメトリー
 集団内の社会関係,心理的関係や集団構造に関して、モレノが考案した理論。文字通り「社会測定」という意味であり、今日ではその技法のひとつであるソシオメトリック・テストを意味することが多い。
 ソシオメトリーによる分析は、集団を相互に比較することを可能にし、人間関係の結合の強さを数量的・客観的に表示できるため、その後の社会心理学の研究に大きな影響を及ぼした。

◆サブ・グループ(下位グループ)
・一つのグループ内部に分化してできたグループを包括的(上位)なグループとの関係でサブ・グループ(下位グループ)という。上位グループと比べて、人間関係もより緊密となり、独自の行動様式を発達させる。

精神保健福祉士国家試験第23回 解説 精神保健福祉の理論と相談援助の展開 グループワーク、波長合わせ、集団規範とは _f0206007_00061462.jpg
 社会福祉士受験支援講座の関屋光泰(東洋大学教員)が、東洋大学ライフデザイン学部にて、第33回社会福祉士、第23回精神保健福祉士国家試験受験対策直前講座で担当した講義の録画を期間限定公開。動画リンクは記事後半。
 低所得者に対する支援と生活保護制度、障害者に対する支援と障害者自立支援制度を社会福祉士受験対策で、その他の共通科目、専門科目を精神保健福祉士受験対策講座にて担当しました
 当ブログ筆者は、明治学院大学、日本福祉大学、山梨県立大学、ルーテル学院大学、日本福祉教育専門学校等の社会福祉士・精神保健福祉士受験対策講義を担当してきました。
 日本福祉教育専門学校において8年間、毎年合格率80%以上を維持し、第23回社会福祉士国家試験では96.1%の合格率を達成しました。
 当ブログ筆者は、毎年、中央法規出版『社会福祉士国家試験過去問解説集 全問完全解説』、『精神保健福祉士国家試験過去問解説集 全問完全解説』一般社団法人日本ソーシャルワーク教育学校連盟=編集の解説を執筆しています。
 低所得者に対する支援と生活保護制度の解説を担当。

 今回の講義にも、社会福祉士国家試験出題予想・出題必須ポイントも含まています。

精神保健福祉の理論と相談援助の展開 ソーシャルワーク
第23回精神保健福祉士国家試験 解説
アセスメント等、ケースワークの援助過程
*インテーク

・申請者のニーズを吟味し,サービス提供の可否を決定するために行われる援助過程の入口をいう。サービス提供に該当する場合には,利用者のニーズをケース処遇に合わせて評価するアセスメントへと移行する。また該当しない場合には,他機関への紹介などニーズに対応しうる地域の社会資源につなげる。受理は援助の開始期であり,利用者の動機づけを高めるために重要な段階である。
・この面接では,クライエントの抱える問題の性質とその社会福祉機関の専門性と機能を総合的に検討し,主に,①クライエントに援助を受ける意思があるか否か,②クライエントに本当に援助が必要か否か,③その社会福祉機関がそのクライエントを援助できるか否か,④他社会福祉機関へ紹介する必要性があるか否か,以上の4点を明らかにする目的がある。


*アセスメント
・ソーシャルワークやケアマネジメントの過程において,クライエントや家族,仲間,地域社会における状況について情報収集し,問題の所在や問題の相互作用を分析し,解決への方向性を得るプロセス。
介護保険制度におけるケアマネジメントでは,解決すべき課題(ニーズ)を導き出すために,介護や支援を必要とする背景や要因を引き出す目的で,利用者や介護者に関する情報を収集・調査し分析することをいう。調査対象は生活に関係する分野で,心身の健康,ADL,IADL,住環境,家族・介護者の状況,経済状態,社会参加,近隣関係など幅広い領域におよび,必要な調査項目のチェックもれがないように各種の団体等がアセスメントチャートを開発している。
 ニーズ・アセスメントとは、社会福祉実践において,サービス提供の前段階においてなされる評価のうち,中核になる部分である。当事者や家族などから情報収集を行い,専門職は,これら当事者や家族が述べる生活問題を一定の基準に照らし合わせて理解する。多角的に集められた情報は,専門職によって包括的に捉えられ,明確化される。ニーズ・アセスメントとは,この段階で行う生活問題の背景の特定(要因分析)である。分析の際,当事者のライフコース,ストレッサー,コーピングの力や,現存する対処資源,周囲の支援システムやコミュニティと当事者の関係,について考慮する必要がある。このような背景(要因)の特定化によって利用者や家族のニーズの個別性の把握が可能になり,より利用者にフィットしたサービスが提供できるようになる。

*プランニング
・クライエント・システムの抱える問題のアセスメントが終了し,クライエントとの間で援助契約が結ばれた後,どのようなかたちでクライエントの問題解決を行っていくかという援助方法の計画をすること。クライエントの抱える問題の種類によって,援助プランニングの内容は変わってくる。援助プランニングでは,次の段階である介入が正確に行われるよう,誰が何をいつどのように実施していくかを明らかにしておくことが必要である。

*介入
「介入」は,利用者主体の援助方法を意味する用語であり、「計画の実行」を指す。その意義は,生活者としての利用者の「生の過程」をこれまで以上に尊重し,社会福祉の「援助の過程」を,契約に基づいて利用者の「生の過程」に「介入」するものと位置づけることにある。

*モニタリング
・提供された援助の内容の評価を行なう。
 計画通りにサービスが提供されているか、また援助の効果測定・判断を行なう。場合によっては再アセスメント・プランニングのために必要である。

*過程の遡及性
・援助が期待された効果を上げなかった場合、過程をさかのぼってアセスメント、プランニングが行なわれる。

*ターミネーション
・援助過程の最終段階である。アフターケアの計画を立て、新たな問題が生じた場合に受け入れ準備があることを伝える必要がある。
・対象問題が解決された、もしくは改善された場合に終結となる。問題解決・終結に対する判断が援助者、利用者間で合致することが必要である。
・今後の課題は残るが、利用者自身で解決可能な場合も終結となる。自己解決の見込みが援助者、利用者間で合致する必要がある。

*スティグマ stigma
 社会学者のゴッフマンは,この概念を障害や人種といった「好ましくない」とされる社会的アイデンティティ全般に拡張し,スティグマを有する者のたんなる身体的属性ではなく,スティグマを付与する者と付与される者との関係性に注目して,両者の対面的な相互行為についての詳細な分析を行った。

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第23回精神保健福祉士国家試験 解説 アセスメント、スティグマ 精神保健福祉の理論と相談援助の展開_f0206007_08332671.jpg


精神保健福祉相談援助の基盤、ソーシャルワーク
第23回精神保健福祉士国家試験 解説
ソーシャルワークにおけるアドボカシーの概念
アドボカシーとは,クライエント・当事者の意思の代弁をするだけではなく,自己決定を援助し,利用者の生活と権利を擁護する。エンパワーメント介入である。
*介入のレベル(マクロ、ミクロ)
 アドボカシーとは,当事者の代弁のみならず,当事者の自己決定を援助し,利用者の権利を擁護する活動である。
 エンパワーメントによる介入、支援である。

・アドボカシーは,個人または家族に対して行われる活動であるケース・アドボカシー(パーソナル・アドボカシー)と,
 同じような問題に直面する特定の集団に対して行われるクラス・アドボカシー(class advocacy コーズ・アドボカシー)に大別される。

・アドボカシーには、担い手による分類としてセルフ・アドボカシー、シチズン・アドボカシー、リーガル・アドボカシー等がある。

<最新情報は、当ブログ筆者のTwitter>

・家庭、企業、社会-権利侵害の場は異なるが、抑圧されていた当事者が、権利と自分自身、自尊感情を取り戻す取り組みとも言えよう 。アドボカシーは、束縛などの権利侵害から解放され、自由の回復を支援する過程でもある。自分の生き方は自分で決める=自己決定の支援でもある。


◎解説:セルフ・アドボカシー
 当事者が権利を自ら主張するのがセルフ・アドボカシーであり, 略 「エンパワーメント」の支援が,権利擁護においては特に重要となってくる。

◎解説:ペイシェント(患者)アドボカシー
 「患者とともに患者権利の擁護のために闘うこと」とされる。
◎患者の権利 patient's rights とは
 権利内容は,統一されてはいないが,おおむね患者の自己決定権,情報アクセス権(カルテ開示請求権等),同意権,治療拒否権,プライバシー権,苦情申立権などがある。
 医療制度に関するもの(例えば,医療サービスアクセス権)などを含む。

<受験対策 社会福祉士等の国家試験における出題実績>
◎権利擁護者(advocate)の役割として,クライエントが資源やサービスを利用する権利を擁護し,さらには,個々のクライエントやクライエント集団に不利益をもたらすプログラムや政策を変えていくことを支援する。第16回社会福祉士国家試験出題
◎セルフ・アドボカシーにおいては,当事者自身が自ら自己変革を遂げ,直接主張し行動していくことが重要である。
◎クライエントの行為が本人や他者に害を及ぼす危険があるときには,クライエントの自己決定権にソーシャルワーカーが干渉する場合がある。
◎自立とは,経済的自立のみならず,多様性や個別性を尊重する社会の中で,必要な支援を受けつつも,主体的に生活を行うことをも意味している。第15回社会福祉士国家試験出題
◎アドボカシーを行うソーシャルワーカーは,サービス提供機関などの方針とクライエントの意向が対立する場合,クライエントの立場を優先的に考える。(第20回社会福祉士国家試験出題)
◎アドボカシーを行うソーシャルワーカーは,専門的知識と技術を用いて,クライエントを支持し,クライエントの最善の利益に向けて行動する。 (第20回)
◎ワーカーがクライエントの訴えを聴き,それを関係者に伝えてクライエントの権利を擁護する機能である。 (第21回国家試験出題)

B.ソーシャルワークにおけるアドボカシーの範囲
・ミクロレベルにおける権利侵害からの回復を図る権利擁護
 事例:児童虐待の、被害児童の擁護
・マクロレベルにおける権利侵害からの回復を図る権利擁護
・ソーシャルアクションとして、権利の擁護、制度の要求運動、社会資源の創設。

・権利侵害を予防する擁護活動
 予防的なソーシャルワーク実践。

*補足:ソーシャルワーク実践としての権利擁護
 権利擁護の専門的機能として,利用者の側にたって,①発見,②調整,③介入,④対決,⑤変革があげられている。
・「対決」を巡って。

*権利侵害からの回復を図るソーシャルワーク実践
・クライエントの主張を代弁し、調整、交渉が、アドボカシー実践の有効な手段である。
・調整、交渉の段階では、関係者の多様な意見、視点を尊重し合うよう促す。
 交渉によって相互理解を追求し、共通の基盤や一致点、現実的な解決策を協働でを見出す。

C.ソーシャルワークにおけるアドボカシーの意義
・マイノリティの不可視化-見えない人権侵害、見えない困窮-見えなくされて主流から排除された人々―周縁化。
・クライエントの権利と自尊心を取り戻し、新たな道を開く(自己実現)の働きかけ

*相談援助における契約と権利擁護
*権利侵害からの回復を図る権利擁護
 アドボカシーを担う人のことを、アドボケート advocateと呼ぶ。

*制度、事業、業務としての権利擁護
・成年後見制度
・虐待対応・予防
・日常生活自立支援事業(旧称 地域福祉権利擁護事業)

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