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 生活保護行政と日雇労働者、ドヤ街、寄せ場、簡易宿泊所、飯場 生活困窮者支援とは。当ブログ筆者の20年間の実践をふまえて解説。
 公的扶助分野全般に、特に生活保護受給者やホームレスを含む生活困窮者に深く関わる簡易宿泊所街(ドヤ街)、日雇労働者の寄せ場は深く関わる。
 都市の貧困問題に関連する事柄ではあるが、各社の社会福祉士テキスト(低所得者支援と生活保護制度等)には十分に解説されていない。
 生活困窮者支援や生活保護等、相談の実務に、貧困問題の理解に必須の知識といえるこれらの領域について、当ブログ筆者の 担当講義において概要を解説した。

1.ドヤ街、簡易宿泊所、寄せ場とは 日本の貧困問題の基盤
 簡易宿泊所が集中し、日雇労働市場である「寄せ場」を含む地域を通称「ドヤ街」という。
 今日、「寿町」(横浜市中区)等の簡易宿泊所地域には、高齢者や障害者、精神疾患等生活保護受給者、土木建築を中心とする日雇労働者が一時的か、多くは半定住的に宿泊している。かつてドヤ街は日雇労働者の家族、子どもも居住し、日雇労働の分野も寿町や釜ヶ崎(あいりん地区)では港湾労働も多かった。

*簡易宿泊所とは 社会福祉法の「無料低額宿泊所」ではない
 「簡易宿泊所」とは、旅館業法における4種(ホテル、旅館、簡易宿所、下宿)の旅館営業許可業種のうちのひとつである。
 同法第二条 3 「この法律で「簡易宿所営業」とは、宿泊する場所を多数人で共用する構造及び設備を主とする施設を設け、宿泊料を受けて、人を宿泊させる営業で、下宿営業以外のものをいう」
 社会福祉法の第二種事業の「無料低額宿泊所」(「生計困難者に対して、その住居で衣食その他日常の生活必需品若しくはこれに要する金銭を与え、又は生活に関する相談に応ずる事業」)とは別のものである。無料低額宿泊所は、NPO等が運営し、ホームレスなど生活困窮者の居住の場の一つとして役割を担っている。先進的な生活支援に取り組むNPOの活動もみられるが、課題のある宿泊所も存在した。

*ドヤ街 語源等
 簡易宿泊所街は、「ドヤ街」とも言われているが、ドヤは、宿の逆語であり、旅館やホテルと区別された、日雇労働者の簡易宿泊所を意味する。
 簡易宿泊所街は寿町(横浜市中区)の他、東京(台東区・荒川区)の「山谷」や、大阪(西成区)の「釜ヶ崎」(行政は「あいりん地区」と称する)が同様のドヤ街であり、名古屋市(中村区)「笹島」、川崎、福岡等には日雇労働市場「寄せ場」が存在する。
 こうした地域はまた、「寄せ場」とも言う。寄せ場は、大都市内のドヤの密集地域に位置づく日雇労働者の就労場所をいう。寄せ場では手配師等による求人(相対方式)も常態化している。
 青木(1989)によれば、多くの場合、寄せ場は、周辺スラムとともに複合地域を形成する。寄せ場は、日雇労働者が集まる都市下層地域として、固有の社会と文化(生活様式)をもっているとも言われている。 青木秀男『寄せ場労働者の生と死』 明石書店,1989年

2.「山谷」とは 山谷フィールドワークをふまえて
 台東区と荒川区にまたがる山谷地域は、首都圏・東京都最大の寄せ場であり、ドヤ街が形成されている。かつては、都内には高田馬場等にも寄せ場と簡易宿泊所が存在していた
 山谷地域は、江戸時代には木賃宿等の地域であり、明治以降は労働者が居住していた。
 戦後、空襲の焼け跡の被災者援護のテント村(宿泊所)の集中地域を経て、多数の簡易宿泊所が建設されていった。
 山谷地域の簡易宿泊所(190軒弱)の宿泊者は、1960年代には1万人を超え、家族での居住も少なくなかった。その後、家族への住宅斡旋が行われ,1970年代には単身男性への純化傾向が進んだ(他のドヤ街も同様)。
 また,オイルショック,1990年代の不況を経て、日雇労働者の寄せ場からの就労経路が衰退し,宿泊者も5000人前後と減少した。高齢者が主要な宿泊者となった。高齢者として生活保護を受給している宿泊者も増加し、50歳代の失業者はホームレスへと移行し、隅田川周辺等で野宿生活を送っている。
 加えて、講義において、山谷におけるホスピス「きぼうのいえ」の文献等を回覧しライフヒストリーの概要を解説した。
 またファウラーの「山谷ブルース」等の文献から、民間支援活動の特徴について概説した。

3.釜ヶ崎(あいりん地区)
 190軒程の簡易宿泊所に、約2万人が宿泊(もしくは寄せ場から就労)、日本最大の寄せ場,ドヤ街である。しかし釜ヶ崎という地名はなく西成区萩之茶屋を中心とする。1966年の第五次釜ヶ崎暴動以降,大阪府・市・府警により「あいりん地区」の呼称が使われるようになり,行政機関や報道が用いている。約2万人の日雇労働者が生活しているといわれている。阪神地区の労働市場の産業予備軍、雇用の調整弁として機能してきたが,オイルショック,1990年代の不況を経て,日雇労働者の寄せ場としての機能は衰退しつつある。他の寄せ場と同しく,高齢化が著しい。
 釜ヶ崎地域の特徴としては、生活保護受給者へのサポーティブ・ハウジングや、ホームレス対象のシェルター、就労支援プログラム等が行われている。また地域内外の子どもへの支援も民間団体によって続けれており、子どもが担うホームレスへのアウトリーチ活動、交流と学習活動でもある「こども夜回り」等、先進的な取り組みが行われている。

*簡易宿泊所街・寿町の誕生=1956年
 「寿町」地域とは、横浜市中区の簡易宿泊所街である。上記の記事を参照。
 終戦後、寿町を含む一帯は、米軍によって接収された。一方、横浜港は、軍貨の集積と殻物輸人港として活況を呈し、失業者が仕事を求めて流入した。横浜公共職業安定所と横浜労働出張所があった、桜木町駅周辺、野毛地区には、これらの人々が溢れた。人々は、運河に浮かぶ、はしけ等を改造した「水上ホテル」等に宿泊していた。
米軍は、寿町一帯の接収を、昭和30 (1955)年頃までに解除した(解除時期は諸説がある)。
 昭和31(1956)年、寿町に最初の簡易宿泊所の建築申請が行なわれた。以降、「水上ホテル」は徐々に姿を消し、寿町に簡易宿泊所が建築された。昭和32(1957)年、横浜港公共職業安定所(日雇扱い)が、桜木町駅前から寿町に移転した。それを契機として、寿町地区は、横浜港に近い立地条件等も要因となり、1956年は5軒、57年9軒、58年1軒、59年7軒、60年12軒と簡易宿泊所の建築申請が次々と行なわれた。1961年(昭和36)10月の時点で、簡易宿泊所数は49軒、部屋数は3189室であった。宿泊者数は5141人であり、そのうち単身世帯は3477人、家族世帯が704世帯、1166人であった。また宿泊者のうち、生活保護を受給している世帯は、単身世帯が37人、家族世帯が56世帯、192人であった。
 簡易宿泊所街としての寿町は、1956年の誕生から約5年でその基礎が形成されたと言える。
 しかし、簡易宿泊所街の誕生から後述の1962年まで、公的な支援施策も、また民間による支援活動も無い時期が続いた。

2 寿町の子ども支援活動の開始 未就学児問題、子ども会活動、売血
 1960 (昭和35) 年10月9日付の神奈川新聞の記事は、寿町には未就学児が約50人存在し、市は無策であると報じた。神奈川新聞は、翌1961年には「戸籍のない子を救おう」(5月5日付)と報じた。形成されつつある寿町に関して、児童は救済すべきという世論が推し測れる。同年、寿町内での火災発生や、横浜血液銀行が寿町に移転し、売血の蔓延等もあり、環境の悪化が進んだ。1963年には、簡易宿泊所内での集団赤痢が発生している。

*横浜市青少年相談センターと市職員ボランティアによる子ども会活動
 寿町における福祉行政による施策は、昭和37(1962)年からの中民生安定所の夜間出張相談、翌1963年の「横浜市青少年相談センター」開設により開始された。
 一方、昭和39(1964)年、同センターの若手職員の自主的な実践である「子ども会 ぼっこ」の活動開始が、民間支援活動のはじまりとなった。
 子ども会「ぼっこ」は、行事を軸とした子ども会活動に始まり、会食、キャンプ、スポーツ大会、クリスマスパーティ、子ども会新聞等の活動を展開していった。

*「寿生活館」セツルメントハウスの設置
 昭和40(1965)年、横浜市の隣保施設「寿生活館」が設置され、寿町における福祉行政と民間支援活動の拠点となっていった。
 1972年6月には、寿生活館の3・4階増築部分がオープンした。
 1973年5月、寿生活館は、子ども対象の「絵の教室」と「そろばん教室」を開始した。以降、寿生活館主催の行事のなかに、子ども会活動は吸収されていく 。

 野本三吉は、市職員として寿生活館のケースワーカーの一人となった。
 本書では、寿町の簡易宿泊所に住み込んだ野本(他にも市職員が住み込み支援活動を展開した)の、コミュニティによる子育ての実践と思想の記録である。
 野本の理念は、簡易宿泊所街「寿町」における、コミュニティが子どもを育てる。それは、地域と子どもと大人の関わりの思想でもある。
 野本三吉の(簡易宿泊所の)部屋を訪れる寿町の子どもと大人の人間らしさが文章から伝わってくる。セツルメントとしての側面がある。
 時に野本と労働者・住民・子どもは真正面からぶつかり合う、人間対人間の対等な関係性である。セツルメントが持つ人間的交流を含む。
 日雇労働者父子世帯の事例が挙げられてている。父は夜遅くまで飲み屋に子ども連れ回し、あげく泥酔した父の世話を子どもが焼く。この生活は、社会福祉や教育の専門職との摩擦を生じる。頑固な父が労働者の逞しさを伝えていくが、愛情深さがその根幹にある。野本は、「狩猟民の生活」と称し、かつての非定住狩猟民の逞しさ、生き方、文化を重ね合わせる。
 また、親の病気による家族と生活の不安定、シンナー等の依存症のリスクが事例との関わりから述べられている。家族の不安定は、食生活の質と量の貧困をもたらす
 印象深いのは、不登校傾向の少年が寿町に滞在した際に、日雇労働者の青年が仕事に連れていったり面倒を見るエピソードがある。別れが近くなり、労働者の青年は社会の不正義は許せない、社会の不正を正すため「本当の学問をやれ」と少年に労働者の青年は語りかけ、沖縄海洋博関連の工事に仕事師として出立する。
 また簡易宿泊所街の少女は、生活保護世帯で育ち、生活と環境の影響を受けながら成長していく。様々な大人の只中で、自分の心身を大切にして生きていけるのかが課題となってしまう。
 加えて、簡易宿泊所の環境よりも、自ら児童養護施設への入所を希望する子ども、問題行動を起こして少年院送致になる寿町の少年などの事例も挙げられている。

 1973年8月、寿町における子ども食堂の開始
 この本のなかにも、寿町において1973年の夏休みの子どもの食生活を支えるために行われた「子ども食堂」の記述がある。
 1973年7月14日、17日、22日に寿町の母親たち、横浜市寿生活館職員等を中心に準備会議。23日に食材買い出し。
 1973年7月24日、子ども食堂第一回を、地域内のバプテスト教会(益牧師)を会場に実施し30名を超える子どもたちが集まる。午後は子どもたちを根岸のプールに連れて行く。
 夏休みの期間、継続する。
 8月31日、夏休み子ども食堂最終日。
 1973年9月2日 夏休み子ども食堂反省会。以降、毎週土曜日の開催を決定する。
 詳しくは、後日、報告したい。

*ことぶき共同保育 子どもと家族のコミュニティ 
 1973年9月に開始された「ことぶき共同保育」は、時間を限定した保育の取り組みとは異なり、支援者が寿町に居住と生活の場を置く、セツルメント的な活動の、寿町における確立であった。また、支援者とその家族、寿町の子どもの共同体という面もある。

 1973年7月には、寿町の日雇労働者の集まりである「寿立会」が活動を開始した。同年12月には、その寿立会と寿町自治会の共同による越冬闘争が行われた。この時期、1973年のオイルショックにより、寿町は不況の影響が甚大となっていく。このような状況下、ソーシャルアクションが展開されていく。1974年11月には、 越冬実行委員会が横浜市民生局との団体交渉を行なっている。

*飯場の労働と生活については、「飯場へ」を回覧しながら、解説した。
 従来から「飯場」は、日雇労働と併せて、貧困・生活困窮者支援、生活保護受給者にとって深く関わる就労の場であった。
 寄せ場を経由する飯場への就労、「駅手配」などと呼ばれる駅周辺の路上求人からの就労、「人夫出し(飯場)」と呼ばれる様々な工事現場への労働者派遣型(労働者をプールする飯場)等、特徴的な就労の場である。
 渡辺の飯場への参与観察、インタビューによる質的研究は、今日の飯場が、真面目に働く労働者を経営側も求め、飯場に定着している労働者たちも求めている等の特徴がまとめられている。
 若年の生活困窮者にとって、飯場は就労と住まい、食事等がセットになった開放的労働市場の一つであったが、今日、「真面目さ」、土木建築労働や飯場の生活スタイル、人間関係への適応が求められている=誰にとっても開放されているわけではないことが分かる。

公的扶助論 生活保護制度の解説 続き
1.福祉事務所と生活保護制度
・社会福祉法第14条に規定された,社会福祉全般に関する相談や給付等の実務(現業)を行う第一線の相談機関である。14条の「福祉に関する事務所」をいう。
 福祉事務所は地域における、社会福祉行政の要、フロントラインと言える。

*福祉事務所は、都道府県・市・特別区は必置である。
 都道府県及び市(特別区を含む)は福祉事務所の設置が義務付けられている(=義務設置)

*町村は任意設置
 町村は任意で設置することができる。
 つまり日本には、いずれの福祉事務所の所管区域にも属さない区域はない。

社会福祉法第十四条 都道府県及び市(特別区を含む。以下同じ。)は、条例で、福祉に関する事務所を設置しなければならない。
2 都道府県及び市は、その区域(都道府県にあつては、市及び福祉に関する事務所を設ける町村の区域を除く。)をいずれかの福祉に関する事務所の所管区域としなければならない。
3 町村は、条例で、その区域を所管区域とする福祉に関する事務所を設置することができる
4 町村は、必要がある場合には、地方自治法の規定により一部事務組合又は広域連合を設けて、前項の事務所を設置することができる。この場合には、当該一部事務組合又は広域連合内の町村の区域をもつて、事務所の所管区域とする。
5 都道府県の設置する福祉に関する事務所は、生活保護法、児童福祉法及び母子及び父子並びに寡婦福祉法に定める援護又は育成の措置に関する事務のうち都道府県が処理することとされているものをつかさどるところとする。
6 市町村(特別区を含む。以下同じ。)の設置する福祉に関する事務所は、生活保護法、児童福祉法、母子及び父子並びに寡婦福祉法、老人福祉法、身体障害者福祉法及び知的障害者福祉法に定める援護、育成又は更生の措置に関する事務のうち市町村が処理することとされているもの(政令で定めるものを除く。)をつかさどるところとする。 略

*福祉事務所の組織
 職員体制は、所長、指導監督(スーパーバイザー)、現業員(ケースワーカー)、事務

(組織)
第十五条 福祉に関する事務所には、長及び少なくとも次の所員を置かなければならない。ただし、所の長が、その職務の遂行に支障がない場合において、自ら現業事務の指導監督を行うときは、第一号の所員を置くことを要しない。
一 指導監督を行う所員
二 現業を行う所員
三 事務を行う所員
2 所の長は、都道府県知事又は市町村長(特別区の区長を含む。以下同じ。)の指揮監督を受けて、所務を掌理する。
3 指導監督を行う所員は、所の長の指揮監督を受けて、現業事務の指導監督をつかさどる。
4 現業を行う所員は、所の長の指揮監督を受けて、援護、育成又は更生の措置を要する者等の家庭を訪問し、又は訪問しないで、これらの者に面接し、本人の資産、環境等を調査し、保護その他の措置の必要の有無及びその種類を判断し、本人に対し生活指導を行う等の事務をつかさどる。
5 事務を行う所員は、所の長の指揮監督を受けて、所の庶務をつかさどる。
6 第一項第一号及び第二号の所員は、社会福祉主事でなければならない。

*解説:福祉六法
 生活保護法(1950年),児童福祉法(1947年),身体障害者福祉法(1949年),精神薄弱者福祉法(1960年。99年から知的障害者福祉法),老人福祉法(1963年),母子福祉法(1964年。81年から母子及び寡婦福祉法、現在の母子及び父子並びに寡婦福祉法)を総称して「福祉六法」。

*福祉三法
 戦後、緊急性のある問題(戦後の緊急課題として、生活困窮、戦災孤児、傷痍軍人等)として、昭和20年代に立法化された旧生活保護法(1946年),児童福祉法,身体障害者福祉法の三つの法律を「福祉三法」と称する。その時期は「三法時代」。

*参考:傷痍軍人
 戦闘または軍の公務によって負傷,または発病した軍人。
 世界各国で,戦傷病軍人に対しては特別の保護が与えられている。

*軍事援護事業
 陸軍士官兵卒給俸諸定例(1871年),
瑕疵 (かし) 兵卒家族救助令(1904年),
廃兵院法(1906年),
軍事救護法(1917年),
軍事扶助法(1937年,軍事救護法の改正)など。

*廃兵院  出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
・(各国においては)戦傷を受けて,生活能力を失った軍人を収容した施設。 1676年フランスのルイ 14世が,特定施設に収容し保護したのが始りという。
 日本では,日露戦争の際,1万 7000人の傷兵を出したことを契機に,1906年東京予備院渋谷分院に設置され,翌年豊島区巣鴨町に移転。その後,厚生省所管の傷兵保護院と改称,第2次世界大戦の敗戦とともに廃止。

<解説 福祉事務所等の歴史 概要>
1945年12月 生活困窮者緊急生活援護要綱
 1945年12月,占領軍(GHQ)からの「救済ならびに福祉計画の件」(SCAPIN 404号)に基づき,戦災者(海外引揚者・在外者留守家族・傷痍軍人とその家族・遺族)や、失業者,その家族を含む生活困窮者への救済を計画的に行うために閣議決定された要綱である。宿泊(施設収容),給食・生活必要品などの現物の給付,生業の斡旋等を,都道府県の計画に基づき,市町村単位で実施することを規定した。

1946年2月、SCAPIN 775号
 SCAPINとは,Supreme Commander for the Allied Powers Instructionの略、連合国最高司令官指令。
 775号は,1946年2月27日に出された公的扶助3原則の指令である。
 GHQは,保護の無差別平等,扶助の国家責任の明確化,最低生活保障の3原則を日本政府に指令した。これらの3原則は、後の生活保護法に原理・原則として組み込まれた。 略

 敗戦後の窮乏と混乱の状態にある国民生活に対する対策についても,占領軍の政策に従う必要があった。戦後のわが国の社会福祉政策の基盤は,ほとんどGHQの指令を通して形成されたといえる。(有斐閣 現代社会福祉辞典)

昭和21(1946)年
 1月4日 GHQが公職追放を指令
2月13日 GHQが憲法改正に関する草案を日本政府へ手交
3月6日 日本政府が「憲法改正草案要綱」発表
5月22日 第1次吉田茂内閣成立

1946(昭和21)年11月3日、日本国憲法公布
 
1946(昭和21)年、「旧生活保護法」制定
 (保護国家責任・無差別平等・最低生活保障など占領軍指令を取り入れるが、素行不良者は不適格などは救護法を引き継ぐ)
旧生活保護法 1946 昭和21年9月9日法律第17号。
 第二次世界大戦後最初に制定された公的扶助法(昭和21年法律17号)。
 無差別平等原則(1条)を規定したが,他方,保護請求権を明記せず,労働能力のある者(労働の意思のない者,労働懈怠 (けたい) 者,素行不良の者),扶養義務者のある者を保護から排除する制限扶助主義を残した(2条・3条)。最低生活保障の規定もなく,民生委員を補助機関とするなど,近代的公的扶助法として不十分なため,1950年に全面改正により現行生活保護法が成立した。
 旧生活保護法 抜粋
第1条 この法律は、生活の保護を要する状態にある者の生活を、國が差別的叉は優先的な取扱をなすことなく平等に保護して、社會の福祉を増進することを目的とする。
第 2条 左の各号の一に該当する者には、この法律による保護は、これをなさない。
 一  能力があるにもかかわらず、勤労の意思のない者、勤労を怠る者その他生計の維持に努めない者
 二  素行不良な者
第5條 民生委員令による民生委員は、命令の定めるところにより、保護事務に關して市町村長を補助する。

*共同募金community chest 有斐閣『現代社会福祉辞典』2003
 1947年から開始された「赤い羽根」をシンボルとした募金活動。国民の助け合いの精神を基調とし,民間社会福祉活動の資金援助を目的としている。制度的には,社会福祉法で規定されており,第一種社会福祉事業である。略

(1948年2月 孤児院エリザベス・サンダース・ホームの設立)
 三菱財閥の創始者・岩崎弥太郎の孫娘である沢田美喜が、岩崎家大磯別邸において、「混血孤児」のための孤児院として設立した。
1953年、学校法人聖ステパノ学園を併設。

1947(昭和22)年、児童福祉法 制定
1949(昭和24)年、身体障害者福祉法 制定
1950(昭和25)年、現行(新)生活保護法 制定 

民生委員法 昭和23年法律198号。

1950(昭和25)年、ケースワーカーとして「社会福祉主事」が制度化
 昭和25年5月「社会福祉主事の設置に関する法律」が制定

1951(昭和26)年、社会福祉事業法(現・社会福祉法)制定
(第1種2種の社会福祉事業制限列挙、社会福祉を援護・育成・更生などの福祉サービスに限定、社会福祉法人創設、福祉事務所の設置、社会福祉協議会設置、民生委員は協力機関に)
 10月、福祉事務所発足(民生安定所改組) 社会福祉主事は福祉事務所に専任職として配置。

1951年、社会福祉協議会の設立
 成り立ちは,第二次世界大戦後のGHQによる社会福祉における公私分離政策に基づく民間社会福祉事業の育成策の一環。
 具体的には,GHQの指導を受けた厚生省(当時)により,旧関連団体である日本社会事業協会,全日本民生委員連盟,同胞援護会等の団体が統合され,中央社会福祉協議会(後の全国社会福祉協議会)が1951年に設立されたのが始まり。

用語解説:社会福祉協議会
 地域住民と公私の社会福祉機関・団体より構成された民間組織。根拠法は社会福祉法。

・1948(昭和23)年から1949(昭和24)年にかけて、占領軍の指導のもと行われたグループワーク講習会。 

*実施機関等
・「実施機関」とは、都道府県知事、市長、福祉事務所を管理(設置)する町村の長
⇒生活保護法実施のための現業機関として福祉事務所(「福祉に関する事務所」)を設置し、保護の決定、実施等に関する権限を福祉事務所長に委任-保護の開始、変更、停止、廃止、被保護者への指導又は指示に関する権限を委任されているのは、福祉事務所長である。

・「居住地保護」と、「現在地保護」
 現在地保護とは、現在、存在している地域で保護の給付を行う。通常は,居住地で保護を行う。しかし、居住地が無いか定かでない,あるいは居住地があるが急迫した事由による場合においては,現在地で給付を行い,実施責任を現在地所管の実施機関が行っている。

生活保護法(実施機関)
第十九条 都道府県知事、市長及び社会福祉法(昭和二十六年法律第四十五号)に規定する福祉に関する事務所(以下「福祉事務所」という。)を管理する町村長は、次に掲げる者に対して、この法律の定めるところにより、保護を決定し、かつ、実施しなければならない。
一 その管理に属する福祉事務所の所管区域内に居住地を有する要保護者
二 居住地がないか、又は明らかでない要保護者であつて、その管理に属する福祉事務所の所管区域内に現在地を有するもの
2 居住地が明らかである要保護者であつても、その者が急迫した状況にあるときは、その急迫した事由が止むまでは、その者に対する保護は、前項の規定にかかわらず、その者の現在地を所管する福祉事務所を管理する都道府県知事又は市町村長が行うものとする。
 略
4 前三項の規定により保護を行うべき者(以下「保護の実施機関」という。)は、保護の決定及び実施に関する事務の全部又は一部を、その管理に属する行政庁に限り、委任することができる。
5 保護の実施機関は、保護の決定及び実施に関する事務の一部を、政令の定めるところにより、他の保護の実施機関に委託して行うことを妨げない。 略 ここまで

・福祉事務所を設置しない町村長には次の役割がある(生活保護法第19条)。
 一、急迫した事由のある要保護者に対して、応急的処置として必要な保護を行う。
 二、保護者を発見し、又は被保護者の生計その他の状況の変動を発見した場合に実施機関又は福祉事務所所長に通報する。
 三、保護の開始または変更の申請があった場合に、これを実施機関に送付する。
 四、実施機関又は福祉事務所所長からの求めに応じて被保護者等に対して保護金品を交付する。
 五、保護の実施機関又は福祉事務所長から求められた場合において、要保護者に関する調査を行う。

以上は、国立武蔵野学院 附属児童自立支援専門員養成所にて、当ブログ筆者の  担当講義のレジュメ、講義の概要より
 HPより引用「児童自立支援専門員養成所とは。非行などの問題を抱える子どもや、虐待などの理由により支援が必要な子どもたちと施設での生活を共にしながら、資格取得に向けて学ぶところです。
 国立武蔵野学院は、大正8年 (1919年) 3月に開設された児童自立支援施設です」
 児童自立支援専門員とは、児童自立支援施設において,生活指導,家庭環境調整等,ソーシャルワークによって、児童の自立を支援する専門職である。国立武蔵野学院に附属児童自立支援専門員養成所が設置されている。


当ブログ筆者の 論文 リンク

関屋光泰(2010)「簡易宿泊所街・横浜寿町地域における民間支援活動-歴史的経緯の概要」『研究紀要』第18 巻第1 号 学校法人敬心学園日本福祉教育専門学校福祉文化研究所,39-48頁


ブログ筆者の新刊 社会福祉士国家試験過去問解説集 第30回社会福祉士国家試験問題解説を執筆 中央法規出版


当ブログ筆者執筆
精神保健福祉援助演習(専門)第2版
精神保健福祉士シリーズ 10
福祉臨床シリーズ編集委員会 編

ISBN978-4-335-61117-9
発行日 2016/02/22 弘文堂

第8章 地域における精神保健問題(依存症と生活困窮)


朝日新聞に関屋光泰コメント掲載 福祉施設介護職員のストレスケアと施設のリスク


公的扶助論 講義概要6 被保護者の権利と義務、不利益変更の禁止、勤労、節約、費用返還義務とは 子ども食堂補助金、調査結果



<参考 第2回 子どもの貧困を考える映画会>
日時:2018年7月16日(月・祝)10時00分~16時20分(9時30分開場)

<最寄り駅>JR中央線、武蔵野線 西国分寺駅南口 徒歩7分
<住所>国分寺市泉町2-2-26  <TEL>042-359-4020

参加費 500円(可能な方から・学生無料)
申込み不要

2回上映・出入自由 映画上映中の入退場はご遠慮下さい。

「なくそう!子どもの貧困」全国ネットワークでは、市民の皆様に「子どもの貧困」について広く・深く考えて頂く機会として、この映画会を企画致しました。
 今回の映画会では、第69回カンヌ国際映画祭でパルムドール(最高賞)を受賞した、『わたしは、ダニエル・ブレイク』 (2016年イギリス/2017年日本公開)を2回上映致します。

プログラム(予定)
9:30 開場
10:00 開会
10:10 『わたしは、ダニエル・ブレイク』第1回上映(~11:50)
11:50 休憩(~12:50)
12:50 トークセッション(~14:20)
     ”声をあげる”~
     『わたしは、ダニエル・ブレイク』に学ぶ貧困問題
     <ゲスト>
     猪熊弘子(ジャーナリスト)氏
     稲葉剛氏(つくろい東京ファンド代表、立教大学特任教授)
     <コーディネーター>
     中塚久美子氏(朝日新聞記者)
14:20 休憩(~14:30)
14:30 『わたしは、ダニエル・ブレイク』第2回上映(~16:10)
16:20 閉会


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公的扶助論 低所得者に対する支援と生活保護制度 その5 ブログ筆者の担当講義
 HPより引用「児童自立支援専門員養成所とは。非行などの問題を抱える子どもや、虐待などの理由により支援が必要な子どもたちと施設での生活を共にしながら、資格取得に向けて学ぶところです。
 国立武蔵野学院は、大正8年 (1919年) 3月に開設された児童自立支援施設です」
 児童自立支援専門員とは、児童自立支援施設において,生活指導,家庭環境調整等,ソーシャルワークによって、児童の自立を支援する専門職である。国立武蔵野学院に附属児童自立支援専門員養成所が設置されている。

1.被保護者の権利及び義務
*被保護者の権利 経緯 「生活保護法の解釈と運用」より
 恤救規則からはじまり、救護法及び旧生活保護法は、これらの救貧制度の(行政側の)運営について定めた法であって、被保護者の権利について十分な規定がなかった。
 また大正14年の「普通選挙法」において、被保護者は選挙権及び被選挙権を持たないと定められた。この被保護者の参政権の制限は、昭和22年の衆議院議員選挙法の改正によって削除されるまで継続された。
 つまり、明治から旧生活保護法までの救貧制度は、被保護者の参政権の制限と並んで、救済を求める権利を認めていなかった
・また、他国の公的扶助制度と比較をしても、被保護者の権利について独立した章を設けて定めている例はない。この現行生活保護制度の被保護者の権利は先進的な形と言える。

<解説>
*恤救規則
 1874年に府県に出された通達(明治7年太政官達162号)である。日本の救貧制度の源流である。「人民相互ノ情誼」が強調され,生活困窮者に対しては血縁・地縁による隣保相扶を優先させた。扶助の対象は無告の窮民に制限され、家族の扶養を受けられない者、極貧の労働不能者等に対象を制限した。1932年の救護法施行により廃止。

*隣保相扶とは、村落共同体を中心とした相互扶助の思想である。江戸時代の五人組制度などもその一形態である。

*救護法
 第一次世界大戦後の不況を背景に,制定された法律(昭和4年法律39号,1932年7月施行)。1946年(旧)生活保護法が制定までの,一般救貧法である。生活扶助,医療扶助,助産扶助,生業扶助(及び埋葬費)。居宅保護を原則とし,(施設への)収容保護,(私人への)委託保護を容認。

*不利益変更の禁止(第56条)
「生活保護法の解釈と運用」より
・保護実施機関の裁量などによる、窓意的な変更は許されないという規定である。
・これは被保護者と保護の実施機関との間の基本的な関係を規定したものである
 保護の実施機関が被保護者に対して保護の開始等を決定したなら、この法に定めるところの変更の手続きを正規に取らない限りは、決定された内容において保護の実施を受けることが被保護者にとっての権利となり、被保護者はその実施を請求する権利を持つ。また、保護の実施機関は、決定した保護を決定通りに実施しなければならない義務を負う
・「正当な理由」:例えば、地方自治体が保護費の予算の不足などによって、保護費の減額を決定することは正当な理由ではなく、この場合の保護費の変更は違法である。

生活保護法第56条では、「被保護者は、正当な理由がなければ、既に決定された保護を、不利益に変更されることがない」不利益変更の禁止が規定されている。

*公課禁止(第57条)、差押禁止(第58条)
・生活保護法第57条と第58条では、公課禁止と差押禁止が明示されている。公課禁止は、被保護者は最低限度の生活であり、租税の余地はない、差押禁止は民事上の債務から保護金品を保障する。
第五十七条 被保護者は、保護金品を標準として租税その他の公課を課せられることがない。
第五十八条 被保護者は、既に給与を受けた保護金品又はこれを受ける権利を差し押えられることがない。

「生活保護法の解釈と運用」より
(国税、市県民税の)公課禁止の規定は、保護費のみを対象とすると解釈できる。

*譲渡禁止(第59条)
・一方、被保護者の義務としては、第59条で、「保護又は就労自立給付金の支給を受ける権利は、譲り渡すことができない」。
 保護を受ける権利は一身専属権で、第三者に譲渡できるものではないことを明示している。

*生活上の義務(第60条)
「生活保護法の解釈と運用」
 この義務に違反した場合、直接的な制裁の規定はないが、保護機関の指導指示に従わない場合は、必要な手続きを行ったうえで保護の変更、停廃止がなされる場合もある。
・生活上の義務「勤労に励む」とは、単に「惰民防止」という見地からではなく、被保護者の自立助長の考え方に基づいて、この規定も定められている。
 生活保護制度の運営について注意すべき点の一つは、被保護者が保護の受給に慣れて、能力があるにも関わらず無為徒食する惰民としてしまわず、また(この影響から)一般の人々の勤労意欲を低下させないようにすることである。
 しかしこれは困難な課題であって、イギリスの救貧法の歴史から見てもこれらの公的扶助の永遠の宿題ともいえるものである。
 ただしここでいう勤労に励むことは、働く能力のない人々に求めているものではない
・「支出の節約を図る」とは、生活保護費の計画的な支出を含む。

・第60条では、「被保護者は、常に、能力に応じて勤労に励み、自ら、健康の保持及び増進に努め、収入、支出その他生計の状況を適切に把握するとともに支出の節約を図り、その他生活の維持及び向上に努めなければならない」。

*届出の義務(第61条)
「生活保護法の解釈と運用」
 「生活の維持及び向上に努め」ていないと判断できる例
 収益を伴わない、また成功の可能性もない研究・発明に没頭するもの、また「気が向かなければ仕事をしない」という態度のものは、生計・生活の維持向上に努めていないということになるであろう。これらの行為の可否は別として。
 同じく労働争議ストライキに参加した場合も、一般的には生計・生活の維持向上に忠実に勤めているタイプとは言えないだろう。これらの行為の可否は別として。

・第61条では、「被保護者は、収入、支出その他生計の状況について変動があつたとき、又は居住地若しくは世帯の構成に異動」があった場合は速やかに保護実施機関に届け出る義務を課している。

*費用返還義務(第63条)
・第63条で費用を返還する義務を課している「被保護者が、急迫の場合等において資力があるにもかかわらず、保護を受けたときは、保護に要する費用を支弁した都道府県又は市町村に対して、すみやかに、その受けた保護金品に相当する金額の範囲内において保護の実施機関の定める額を返還しなければならない」。

*指示などに従う義務(第62条)
・第62条では、被保護者は原則として保護実施機関の指示に従う義務があり、従わない場合は被保護者に弁明の機会を与えたうえで、実施機関は保護の変更、停廃止を行うことができるとしている。
 被保護者の自由を尊重すべきことも規定されているが、保護実施機関の指導指示権限がぎりぎりのところで上回っているといえる。
62条「被保護者は、保護の実施機関が、第三十条第一項ただし書の規定により、被保護者を救護施設、更生施設若しくはその他の適当な施設に入所させ、若しくはこれらの施設に入所を委託し、若しくは私人の家庭に養護を委託して保護を行うことを決定したとき、又は第二十七条の規定により、被保護者に対し、必要な指導又は指示をしたときは、これに従わなければならない。
2 保護施設を利用する被保護者は、第四十六条の規定により定められたその保護施設の管理規程に従わなければならない。
3 保護の実施機関は、被保護者が前二項の規定による義務に違反したときは、保護の変更、停止又は廃止をすることができる。
4 保護の実施機関は、前項の規定により保護の変更、停止又は廃止の処分をする場合には、当該被保護者に対して弁明の機会を与えなければならない。この場合においては、あらかじめ、当該処分をしようとする理由、弁明をすべき日時及び場所を通知しなければならない」

<続く>

<参考資料 講義関連>
2018/5/21 11:45 日本経済新聞 電子版
 引用「地域住民らが子供に無料や低額で食事を提供する「子ども食堂」の運営を軌道に乗せようと、自治体が支援策に知恵を絞っている。食堂は全国で開設が相次ぐが、資金繰りや食材集めに窮し、閉鎖するケースもある。運営経験の豊富な民間団体に助言してもらったり、家庭で余った食材の提供を呼びかけたりして普及を後押しする。
 大阪府は2018年夏にも、福祉活動の運営実績がある団体を「コンシェルジュ」に任命し、子ども食堂の運営団体にアドバイスする制度をつくる。立ち上げなどの相談に応じたり、運営のノウハウを教えたりする。週3日以上、相談窓口を開くことなどを条件に最大450万円の補助金を出す仕組みだ。
 導入の背景には、子ども食堂の運営の難しさがある。府などによると、集まる子供の数や食材の仕入れが安定せず、短期間で閉鎖してしまうケースがある。「食堂の開設を促し、継続できる環境を整える」(府福祉部)のが狙いだ」抜粋ここまで

関連:子ども食堂補助金、地域福祉活動コーディネート、ファシリテーター、社会資源の開発、ボランティア活動

平成30(2018)年4月10日 神戸新聞 朝刊
 引用「兵庫県内でも広がりを見せる「子ども食堂」。自宅などを開放した小規模なものや、朝食を提供する形も登場し、子どもの貧困対策という意味合いを超え、見守りや学習支援、子育て中の母親のサポート、3世代交流など多様な役割を備え、子どもを核にした「つながりの場」として根付きつつある。一方、自治体の支援には地域差があり、運営費やスタッフの確保、教育・福祉との連携も課題だ。
 「気になる子どもをピンポイントで支援するのは無理。とにかく居心地のいい場所をつくりたい」抜粋ここまで

関連:子育て支援、多世代交流、小地域福祉活動、社会的孤立、ソーシャルインクルージョン、アウトリーチ

平成30(2018)年4月5日 朝日新聞 東京朝刊
引用「朝日新聞社とベネッセ教育総合研究所が共同で実施する「学校教育に対する保護者の意識調査」の結果が4日、まとまった。全国の公立小中学校の保護者7400人に聞いたところ、教育格差について「当然だ」「やむをえない」と答えた人は62・3%となり、4回の調査で初めて6割を超えた。また、子どもの通う学校への満足度は83・8%で、過去最高となった。
 調査では「所得の多い家庭の子どものほうが、よりよい教育を受けられる傾向」について「当然だ」「やむをえない」「問題だ」の3択で尋ねた。
 「当然だ」と答えた人は9・7%で、2013年の前回調査の6・3%から3ポイント以上増えた。1回目の04年、2回目の08年(ともに3・9%)からは6ポイント近い増加だった。また、「やむをえない」は52・6%で、初めて半数を超えた前回の52・8%とほぼ同じ。格差を容認する保護者は計62・3%となった」抜粋ここまで

関連:教育格差、学力格差、福祉国家、福祉社会、貧困の世代間連鎖、社会連帯、社会的排除、セツルメント

毎日新聞2018年4月6日 地方版
引用「子どもの貧困状況を把握し今後の対策に生かそうと、県が「生活実態調査」を初めて実施したところ、小中学生がいる世帯のうち1割近くが困窮状態であることが分かった。所得が低い世帯ほど子どもの教育に関する支出が少ない傾向にあることも判明し、県は市町村などと連携しながら対策を講じていきたいとしている。

関連:コミュニティワーク、住民主体、地域ニーズ

フードドライブ:余っている食品、提供して 子ども食堂に寄付 一宮であす /愛知
2018.02.24 毎日新聞地方版/愛知
引用「一宮市の名鉄一宮駅で25日、利用されない食料品を持ち寄り「子ども食堂」などに寄付しようという「フードドライブ」が行われる。一宮サウスライオンズクラブが企画し、家庭や職場で利用されない食品の提供を呼び掛けている。
 集まった食品は同市の福祉NPO「のわみ相談所」を通じ、子ども食堂などに提供される。
 寄付を呼び掛けているのは、米、缶詰、レトルト食品、インスタント食品、調味料、菓子、飲料など。生鮮食品や冷蔵・冷凍食品、アルコール飲料などの寄付は遠慮してほしいという。同クラブの杉本敏之会長(65)は「食事が満足に取れない子どもが一宮にも大勢いる。協力してほしい」と話している」引用ここまで

OSAKAおお!:大阪・ミナミの子供食堂 水曜日は一緒に食べよう 提供するのは食事と安心感 /大阪
2018.02.19 毎日新聞地方版/大阪
引用「大阪・ミナミの繁華街にほど近い一角で、地域の子供たちに無料で食事を振る舞う「子供食堂」が毎週水曜日の夜に開かれている。付近にはアジアを中心としたニューカマーの住民が多く、子供食堂の利用者も半数程度が外国ルーツだ。温かな食事と心を子供たちに届け、多文化共生の一助にもしようと、有志のボランティアらが取り組みを続けている。
 しま☆ルームは昨年6月にオープンした。代表を務める福井潤一郎さん(62)は元々薬局を営んでいたが、数年前に子供食堂に関する報道に触れて関心を持った。リタイア後、開設準備を進める中で外国ルーツの子供の支援に携わる人たちと知り合い、ニューカマーが数多く暮らすミナミで開くことを決めた。
 大阪市にある私立の建国高校から生徒が栽培した野菜の提供を受けるなど、取り組みに賛同する動きも広がっている。一方、今後の運営には課題もある。会場費は無料だが、食事は契約した近くのマンションの1室で作っているため、賃貸料と材料代で毎月約10万円かかるという。
 現在、個人でこうした経費を負担している福井さんは「一人でご飯を食べる子供を何とかしたい」と話し、安定した継続方法を模索している。
 子供食堂
 一人親世帯の子供らに低価格や無料で食事を提供する取り組み。府によると、府内には昨年9月時点で少なくとも219カ所ある。NPOや福祉団体が公共施設などで運営する形が多い」引用ここまで

夢童:子ども食堂支援プラットフォーム=菅波茂 /岡山
2018.02.16 毎日新聞地方版/岡山
引用「昨年12月23日、岡山市で「AMDA子ども食堂支援プラットフォーム」の設立フォーラムが開催された。「子ども食堂の支援と役割」についてフォーラムがあった。
 子ども食堂の必要性と役割、子ども食堂や利用する子どもたちへの具体的支援を討議した。制限がある中で支援できることの具現化を当プラットフォームの役割と結論付けた。今年中のできるだけ早期の活動開始を予定している。
 このプラットフォームの大前提は子ども食堂を運営しておられる先駆者の方々の意欲と経験を尊重することである。その上で次の3点を考えている。(1)子ども食堂への食材料の提供(2)企業などによる社会参加の機会の提供(3)子どもたちにボランティア活動を提供」引用ここまで

関連:コミュニティ、孤食、貧困家庭

子供食堂向けアンケート調査結果 等

当ブログ筆者が執筆
精神保健福祉援助演習(専門)第2版
精神保健福祉士シリーズ 10
福祉臨床シリーズ編集委員会 編

ISBN978-4-335-61117-9
発行日 2016/02/22 弘文堂

第8章 地域における精神保健問題(依存症と生活困窮)

当ブログバックナンバー
 相談、面接、生活保護受給者訪問調査
 貧困、生活困窮の子どもと家族
 アルコール依存症と生活困窮、精神科医療との連携の必要性

キーワード 生活保護不正受給問題、適正化政策、ワークフェア、バウチャー、貧困家庭一時扶助、私的扶養、ベーシックインカムとは。




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公的扶助論 低所得者に対する支援と生活保護制度 第1日目 その4 当ブログ筆者の担当講義
生活保護法の「基本原理」とは 前回講義レジュメの補足
「基本原理という言葉は、人為によって左右されないという気持ちを表すために用いられている」
 小山進次郎『生活保護法の解釈と運用』1950年
 生活保護は、無差別平等であり、生活に困窮する全ての人のための制度である。保護は国民にとっては権利であり、国家にとっては責務である。
 これらを基本原理として揺るがぬものとして示している。

1.保護の原則
 生活保護法第7条から第10条まで、生活保護制度の運営上の原則(やや具体的な法実施の枠組)である。
 生活保護を具体的に実施していく場合の、行政行為の指針を定めている。
 7条「申請保護の原則」
 8条「基準及び程度の原則」
 9条「必要即応の原則」
 10条「世帯単位の原則」

1.申請保護の原則
 なぜ、生活保護制度は申請主義なのか。申請する権利があるが、原則として申請がなければ給付は開始されない
 「日本の救貧制度は、恤救規則 から旧生活保護法に至るまで、職権保護の原則(建前)がとられてきた。
 保護を受ける側の意思に関わりなく、保護が開始される(もしくは開始されない)。
 現行の生活保護法は、職権による保護の開始から脱し、申請保護の原則により、困窮した人々に保護請求権、申請する権利を認めるものである」

 しかし「申請保護の原則によって、要保護者の発見に対する保護の実施機関の責任がいささかでも軽減されたと考えてはならない待ちの姿勢ではなく、地区担当員が社会調査を実施し、要保護者を積極的に発見する、また民生委員の積極的努力を受け、要保護者について連絡を受ける、保健所、学校などで発見された要保護者につき、速やかに連絡を受けるなどして要保護者と生活保護制度とを結びつけることに最善の努力を払うべきである」

生活保護制度におけるアウトリーチ、生活困窮ニーズの掘り起こし
 実際の貧困、生活困窮問題を考えると、保護の実施機関が来談を「待つ」だけでは、困窮者への有効な支援が実施できない。
 地域における生活困窮ニーズの発見と、ニーズと資源を結びつけるソーシャルワーク的支援が求められている。
 とりわけ出向いていく形の支援、つまりアウトリーチが今日、求められているといえよう。

申請保護の原則は、生活保護法第7条に定められている原則で、
①保護は申請にもとづいて開始すべきこと、
②申講権者の範囲を規定したこと、
③但し書きとして急迫した場合に職権保護が補完的に可能であることの3点がその趣旨である。
 また、保護の開始については、実施機関は保護申諸のあった日から原則14日以内に保護の要否等について通知すべきことが規定されている。

・『生活保護法の解釈と運用』 子どもの生活保護の申請は 
・「被保護者」とは、生活保護を受給している保護者であり、保護を要する者のことをいう。
・「保護率」とは通常人口千人当たり被保護者人員数=パーミル(‰)で表示する。

2.基準及び程度の原則
 この「程度」とは、要保護者の資力で充足することができない、保護基準からの不足を補う程度とする。

 生活保護法第8条に、第3条「健康で文化的な」最低限度の生活を、具休的に決定する場合の手続きや考え方を規定している。その趣旨は、
①保護の基準は厚生労働大臣が決定すること、
②この基準は最低限度の生活に十分である一方、この限度を超えてはならないこと、
③保護の程度はミーンズ・テストを行ってその不足分を補うものであることの3点である。

生活保護の収入認定とは
 要保護者の資力の認定のことを収入認定と呼ぶ
 収入認定においては、冠婚葬祭の場合の祝い金や香典料、社会福祉団体などからの臨時的に送られた慈善的性質の金銭、地方公共団体などからの福祉増進のため条例に基づき定期的に支給される金銭のうち、一定限度以内の額については認定の適用除外として収入として取り扱わない。

3.必要即応の原則
 生活保護を機械的、画一的に運用することなく、制度上認められる限り、要保護者の個別的な必要性を重視する原則である。
 生活保護法第9条に、「保護は、要保護者の年齢別、性別、健康状態などその個人または世帯の実際の必要の相違を考慮して、有効且つ適切に行うものとする」と定めており、保護の実施は要保護者の個別事情の違いに応じて柔軟に対応すること、というものである。

4.世帯単位の原則
 生活保護法第10条に、「保護は、世帯を単位としてその要否及び程度を定めるものとする」と規定し、状況により個人を単位とする世帯分離についても定めている。
 原則として、住居と生計を同一にしている場合を同一世帯として認定する。
 「世帯単位の原則」が規定されているが、個人を単位とする世帯分離も定められている。

*小山進次郎 (1915-72)
 1950年,(現行)生活保護法の制定に参画した。
 1950年の著書『生活保護法の解釈と運用』

 HPより引用「児童自立支援専門員養成所とは。非行などの問題を抱える子どもや、虐待などの理由により支援が必要な子どもたちと施設での生活を共にしながら、資格取得に向けて学ぶところです。
 国立武蔵野学院は、大正8年 (1919年) 3月に開設された児童自立支援施設です」
 児童自立支援専門員とは、児童自立支援施設において,生活指導,家庭環境調整,関係機関との連携等,ソーシャルワークによって、児童の自立を支援する専門職である。国立武蔵野学院に附属児童自立支援専門員養成所が設置されている。

<参考資料 講義関連>
2018/4/10 06:20神戸新聞NEXT 神戸新聞 朝刊
引用「地域の子どもらに無料か低額で食事を提供する「子ども食堂」が、兵庫県内の21市2町で計98カ所運営されていることが、各自治体への取材で分かった。
 子どもの貧困対策や居場所づくりとして認知度が上がったことを背景に、ここ数年で全国的にも急増。自治体による財政支援も開設を後押ししているようだ。
 子ども食堂は2012年に東京で始まったとされ、現在は主に地域住民やNPO法人、民間団体などが運営している」抜粋ここまで

2018年03月24日 06時00分 西日本新聞
引用「「子ども食堂」について、九州の運営者にアンケートしたところ、7割が「来てほしい家庭の子に来てもらえない」とニーズ把握に悩んでいることが分かった。17日に福岡県春日市であった「広がれ、こども食堂の輪! 全国ツアーin福岡&九州サミット」の実行委員会が調査した。
 実行委は「地域や子どものニーズに合わせて食堂の形態を考えていく段階に来ている」と指摘する。
 アンケートは2〜3月に実施。九州7県で子ども食堂を運営する49の団体・個人から回答を得た。
 利用対象者を尋ねたところ、7割以上が「大人を含めて誰でも」。子ども食堂は貧困対策を出発点としてきたが、最近は家庭や地域に居場所のない子の受け皿になった
り、学習支援の場になったりと形態が多様化しており、対象を「生活困窮家庭の子」に限っているのは2カ所だけだった」抜粋ここまで

関連:アウトリーチ、アクセシビリティ、接近困難なクライエント、地域福祉活動、ソーシャルサポートネットワーク、共生社会、ソーシャルインクルージョン

貧困の連鎖、解消狙う 子ども向け学習支援事業、充実 /埼玉県
2018年02月14日 朝日新聞朝刊埼玉全県
引用「県が掲げる課題の一つが「貧困の連鎖解消」だ。負の連鎖を絶つために生活困窮者の子ども向け支援を充実させる。2018年度予算案に、小学生から高校生までの学習支援促進事業費として1億448万円を計上した。
 県は10年から中・高校生向けの学習支援「アスポート事業」を行っているが、日本財団の調査では、貧困による学力差は小学校低学年から生じる。物事に取り組む意欲など生きていく上での力、非認知能力も同様の傾向を示すという。
 県は小学生の早い段階から、学力向上とその土台となる非認知能力の育成が重要と判断。新年度から小3以上の児童を対象に「ジュニア・アスポート教室」を開くことにした。
 社会福祉課によると、県内の生活保護受給世帯の小学生は4025人(15年度)。その他、就学援助が必要と認められる児童も対象となる。
 具体的な活動内容は、支援員やボランティアによる学習・生活支援、キャンプや化学実験などの体験活動、食事の提供など健康支援の三つで、地域のNPOや子ども食堂、フードバンクなどと連携する」引用ここまで

県、「子ども食堂」で数値目標 子どもの貧困対策で行程表 /愛知県
2018年02月20日朝日新聞朝刊名古屋
引用「貧困家庭に育つ子どもの支援策を部局横断で検討する県の「子どもの貧困対策推進プロジェクトチーム(PT)」は19日、2018年度から5年間の施策の進め方をまとめた「子どもが輝く未来へのロードマップ」をまとめた。
県のまとめでは、市民団体などが無料や低額で食事を提供する子ども食堂は17年度に24市町の計56カ所だったが、5年後には県内全域の200カ所に増やせるよう、取り組みを支援していく」引用ここまで

(りぽーとFUKUOKA)子ども食堂に居場所あるよ 田川の居酒屋、手応えと自問/福岡県
2018年02月26日 朝日新聞朝刊福岡
引用「田川市の居酒屋「花野の香」の入り口にカラフルな「こども食堂」の横断幕が立つ。
「花野の香」は、田川地区で初の定期開設の子ども食堂だ。運営者の山本敬子さん(37)は、2歳の長男の世話をしながら夜の居酒屋と昼のランチ営業を切り盛りする子育て世代。飲食業を営む者として「食」で地域の子どもたちに還元したいと、かねて構想をあたためていた。昨年7月、土曜のランチ営業を取りやめて踏み切った。中学生まで無料、高校生は300円。おかわりもできる。
 応接スタッフは近くの県立大学の女子学生有志がボランティアで務める。調理スタッフは店の従業員ら。
 山本さんは当初、家庭の経済的な事情で満足に食べられない子が来るだろうと想定して身構えていた。だが実際に始めてみると、「お金はあっても、ふれあいが足りない子がいるのでは」と感じる。「本当に必要としている子に『ここに居場所があるよ』と声が届いているか」との思いを常に抱いている。
 運営は、ひと月あたり数万円の自費をかける山本さんの熱意と、話を聞きつけてお米を提供してくれる人や、おつりを寄付してくれる居酒屋の客たちの善意に支えられている。
(子ども食堂は)広がるにつれ、共通の課題も明らかになっている。その一つが、子ども食堂を本当に必要としている子へどう情報を届けるかだ」引用ここまで

関連:ニーズと資源の調整、ニーズの把握・掘り起こし、困難を抱えている子ども・家族、教育の機会の均等、フードバンク、切れ目のない支援、生活保護費の削減、里親、特別養子、居場所づくり、子どもの貧困対策検討会議

2018/4/6 0:15日本経済新聞 電子版 日本経済新聞 電子版
引用「経済的に厳しい子育て世帯に対し、新入学準備や課外活動などの就学援助を強化する動きが都内の自治体で相次いでいる。
 品川区や豊島区などは入学準備金を増額したほか、支給時期も前倒しする。文京区はPTA会費や中学生のクラブ活動費も支援の対象とする。さらなる負担軽減を進めて効果的な貧困対策につなげる。
 就学援助とは、経済的な理由で就学が難しい子どもの保護者に自治体が財政支援する制度。生活保護の家庭と、各自治体が生活保護に近いと判断した「準要保護」の家庭が対象」抜粋ここまで

関連:貧困の世代間連鎖、ヘッドスタート

平成30(2018)年3月23日 神奈川新聞 朝刊
引用「子どもの貧困が社会問題化する中で県が2016年度に設置した「かながわ子どもの貧困対策会議」が、2年間の活動の集大成として提案書をまとめた。
 高校生や大学生の意見も取り入れた内容で、22日、県庁で黒岩祐治知事に提出した。
 同会議は有識者や子どもの支援を担う福祉、教育関係者などで構成。ひとり親家庭へのアンケートや、児童相談所、市町村、自立支援施設などの職員約2千人を対象に
意識調査を行う一方、高校生や大学生らでつくる子ども部会を設置し、当事者の声を吸い上げてきた」抜粋ここまで

関連:利用者主体、エンパワメントアプローチ、マクロソーシャルワーク、政策提言

毎日新聞2018年4月3日 大阪夕刊
 引用「生活保護世帯の子どもが大学に進学するのは、依然としてハードルが高い。
 小さいころから保護を受けて育った大阪府出身の女性(18)はこの春、関西地方の私立大に進んだ。貧困、虐待、家出--。数々の苦難の末に手にした切符だが、進学と同時に保護の対象から外れるため、台所事情は苦しい。「学校の先生になるのが中学校のころからの夢だった。でも、奨学金を返すの大変だろうな」。その胸には、期待と不安が交錯している。
 3歳の時に両親が離婚。家計を支えようと、母親は二つの仕事を掛け持ちした」抜粋ここまで

関連:生活保護の自立支援、生活保護世帯の教育問題、教育格差、教育扶助と生業扶助、世帯単位の原則と世帯分離

2018年5月20日(日)東奥日報 朝刊
引用「2017年度に県内6児童相談所(児相)に寄せられた児童虐待に関する相談件数は
1073件となり、統計を開始した1996年度以降、過去最多を更新したことが19日まで
に、県こどもみらい課のまとめで分かった。同課は全県的に児相通告への意識が高ま
り、件数増加につながったと分析している」抜粋ここまで
児童相談所と警察等の連携

関連:ネグレクト、心理的虐待、多問題家族、子育て支援


当ブログ筆者が執筆
精神保健福祉援助演習(専門)第2版
精神保健福祉士シリーズ 10
福祉臨床シリーズ編集委員会 編

ISBN978-4-335-61117-9
発行日 2016/02/22 弘文堂

第8章 地域における精神保健問題(依存症と生活困窮)

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 相談、面接、生活保護受給者訪問調査
 貧困、生活困窮の子どもと家族
 アルコール依存症と生活困窮、精神科医療との連携の必要性

キーワード 生活保護不正受給問題、適正化政策、ワークフェア、バウチャー、貧困家庭一時扶助、私的扶養、ベーシックインカムとは。

キーワード 最低生活費、セーフティネットとスプリングボード、生活保護制度の在り方に関する専門委員会、垂直的再分配、水平的再分配、地域的再分配、社会連帯、ナショナルミニマム。

<参考>
 『保育料・教育費無償化と子どもの貧困を考える』
 政府は、3歳以上の子どもの保育・幼児教育の無償化に向けて動きをすすめているとされます。
 5歳児については、2019年度から先行されるとの報道もなされていますが、十分明らかにされていません。
 また、保育所・幼稚園に通うには保育料以外の保護者負担分もあり、その点については言及がありません。
 一方、無償とされる義務教育での保護者負担の高さは、これまでにも指摘されています。
 特に給食費については、中学校での実施の有無を含め、自治体ごとの違いが大きいとされます。
 今回は、保育料・教育費無償化をテーマに、学び、議論する機会としたいと思います。
 あわせて、北海道、沖縄の子どもの生活実態調査から、報告をお願いしています。
日時 2018年6月16日(土)13:00~16:10(開場 12:30)
定員 100人
資料代 500円(可能な方より・学生無料)
プログラム(予定)
各地の取り組み
・北海道・札幌市 子どもの生活実態調査から
 松本 伊智朗さん/北海道大学教授

・沖縄県乳幼児調査から
 山野 良一さん/沖縄大学教授

報告
・「保育料無償化と子どもの貧困問題」
  丸山 啓史さん/京都教育大学准教授
・「学校給食と子どもの貧困」
  鳫 咲子さん/跡見学園女子大学教授
主催:「なくそう!子どもの貧困」全国ネットワーク
助成:公益財団法人 キリン福祉財団

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当ブログ筆者(大学助教)が、精神保健福祉士、社会福祉士の国家試験問題(2018年2月実施)の解説を執筆しました。低所得者に対する支援と生活保護制度の解説を担当
一般社団法人日本ソーシャルワーク教育学校連盟=編集
中央法規出版
ISBN 978-4-8058-5661-1 予価 4,104円(税込)

一般社団法人日本ソーシャルワーク教育学校連盟=編集
中央法規出版
ISBN 978-4-8058-5662-8 予価4,104円(税込)

 低所得者に対する支援と生活保護制度
 問題67のポイント(当ブログ筆者が解説を担当)
・保護の実施機関におけるドメスティック・バイオレンスの相談支援の事例。
・生活保護を受給するための要件とは何か。
・母子生活支援施設
・配偶者暴力相談支援センター
・母子・父子休養ホーム
・ドメスティックバイオレンス、暴力の被害、生活困窮等の危機状態
・ドメスティックバイオレンスと離婚、養育費 ポイント後半に続く

*問題67に関して、当ブログ筆者のコメント
 今回の、生活保護に伴う相談における、生活困窮、生活保護受給者とドメスティック・バイオレンスDVの事例問題の出題は、今日の社会の動向に即した優れた出題であると思われる。
 女性、特にシングルマザーの貧困は顕在化しつつあるが、ドメスティックバイオレンスが、その困窮化に密接に関連していること、つまり経済的困窮と家族問題、暴力・虐待の問題等が重複していることが、その特徴の一つである。換言すると連鎖的な悪循環とも言える。

<筆者のヒアリングから ドメスティックバイオレンスと連鎖した困窮化プロセス
 女性のドメスティックバイオレンス被害と並行した困窮化の過程は、以下のものである。
1.経済的な依存の強制、安定したキャリアの中断 DVプロセス
 ドメスティックバイオレンスの過程で、女性は「専業主婦化」を強いられ、経済的に依存させられる。これは、キャリアの中断も意味し、正社員への復帰や以前と同じ給与を獲得することから遠ざけられる。
2.ドメスティックバイオレンスによる安定した生活の破壊
 ドメスティックバイオレンスのエスカレートにより、安定した住居や生活の流れから、避難することを強いられる。子どもを連れ、一時保護やシェルターに避難することは、安定した生活と引き換えに、安全を手にすることであるとも言えるだろう。避難しないまでも、離婚に伴う引っ越し、再就職のための就職活動、子どもの保育園等の入園、子どもを含めた生活環境の変化は、過重な負担を母子に強いるものである。
3.就労等、生活再建の困難
 中断した安定したキャリアに復帰することは容易ではない。また、新たな資格、技能を身につけることは、経済的な負担、保育の確保等、困難なものである。
 これらのプロセスにより、ドメスティックバイオレンスと連鎖した困窮化が進む。
4.再出発した就労先、住まい、生活のDVによる再破壊
 場合によっては、確保した新たな住居や就労先に、ドメスティックバイオレンスの加害者が、追跡(ストーキング)し、再度の避難、就職先の変更を強いられることがある。

 つまり、女性の貧困化、生活困窮は、経済的困窮と、虐待・暴力、多様な家族問題、精神保健福祉の問題等が関連し、連鎖的な悪循環、重複しつつ深刻化する傾向がある。これらにより、更なる困窮化が進行すると考えられる。これらは、シングルマザー等に顕著にみられる。
 ブログ筆者は、貧困、生活困窮とは、複合的な生活問題であると考える。それは、失業等の社会的要因によって経済的困窮に陥り、その影響により、暴力・虐待やアルコール依存症等の家族の問題を生じる傾向がある。逆に、家族の問題が契機となり、失業し経済的困窮を招くこともあるだろう。
 このような貧困を巡り、生活、家族、心身の健康、社会的孤立、キャリア、子育て、教育等の諸問題が重層化する傾向がみられると考えられる。

 川原(2005)によると、女性の貧困問題は、出現の仕方やリスク要因に男性と異なる傾向があると考えられる。その特徴は三点である。
 第一に、核家族において、妻は無償で家事に専従し、経済的には夫に依存するという分担は、家族崩壊がもたらす貧困が、女性により深刻なものになる。
 第二に、家事労働が専ら女性の役割と位置づけられると、女性は家計補助的なパートタイム労働に就く「二流の労働力」として扱われ、賃金等で差別される。社会保障制度等も、男性のフルタイム労働者に有利に諸権利が保障されている。
 第三に、ドメスティックバイオレンス等の、男性からの暴力が要因となり、家族崩壊と失業、経済的困窮、ネットワークの断絶等の諸問題が、連鎖し重層的に女性に出現する傾向がある。
 川原等によれば、この傾向は、女性により優位に出現すると考えられる。

 江口英一による、女性の貧困や労働についての理論を参考としたい。
 江口は、労働省による『1954年個人別賃金調査及び職種別等賃金実態調査』を用い、女性の労働について述べている。
 ここでは、女性の労働市場は、男性とは別に構成されているとして、その要因として三点を挙げている。
 第一に、女性の労働には、家事労働の問題が必然的に含まれる。多くの家庭において、女性が専ら家事労働を担うことが前提になっている。
 第二に、女性の労働市場への参加は、家計補充的、窮迫的性格が強い。それは、所謂「共稼ぎ」によって、女性が得た賃金により家計を補うことを図り、または夫との死別や生別、失業等による困窮によって働かざるを得ないということである。
 第三に、女性労働の職種は「行き止り的」性格を持つ。女性の職種は、熟練を必要としない職種が多く、昇進の道が閉ざされている。他に、女性の職種の特徴として、各産業の付随的、周辺的職種が多いことも挙げられる。
 また、江口が、階層下降者に開放されている不熟練労働市場として挙げている、建設日雇労働の軽作業においても、性別による賃金格差がみられる。女性労働者の賃金は男性の約3分の2弱に過ぎないのである。
 つまり、江口による女性労働の問題点とは、家事労働が女性の本来の役割とする前提で、女性の賃金は家計を補充する程度でよく、その職種も不熟練なものであるから、昇進も無く賃金格差も正当化されているというものである。

 また、江口は、「女子日雇労働者層」の例を挙げて、女性の貧困、階層下降について述べている。
 ここでは、1955年の都内女性失業対策労働者17事例の調査結果を用いている。
 女性失対労働者の出身階層は、上下に幅広い分布である。しかし、独身期に就労した者の当時の職業は、子守や女中、女工等の低賃金労働か、行商や内職といった「例外なく下層に属す」ものである。結婚し、夫が主たる稼ぎ手であった時期は、夫の収入に応じて幅広い分布に戻る。夫との死別や生別等の要因により、女性が主たる稼ぎ手になると、再び下層の社会階層に下降する。その下降の要因とは、7割程が夫との死別であり、1割程が離別や失踪、2割程が夫の疾病や失業である。
 また、生活保護の受給歴は17事例のうち10事例であり、被受給層と低所得層の隣接がみられた。また、その食生活は米食中心ではあるが栄養が不十分であることが推測され、住環境も狭小、劣悪なものである。調査対象の全世帯が有子であるが、女性にとって子の扶養が重い負担であり、困窮した生活は子にも影響をおよぼすという悪循環の構造が考えられる。
 しかし、調査のなかでは、女性たちが子の成長だけに希望を託している傾向がみられた。
 江口による女性の貧困化の特徴とは、夫との死別・生別や、夫の失業により、貧困化が進行し、子の扶養は重い負担となる。その過程において、女性は家族や親族等に職や住まい等の援助を頼り、貧困化への抵抗を図るが、やがて人間関係も断絶され、更なる困窮に陥る。貧困化が進んだ時点で、口伝て等のインフォーマルな経路によって、失対労働に参加した者が多いという傾向がみられた。
 江口英一 1979,1980『現代の「低所得層」 「貧困」研究の方法  上, 中』 未来社
 コメントここまで

問題 67 事例を読んで,生活保護制度における多職種連携に関する次の記述のうち保護の実施機関の対応として,最も適切なものを 1 つ選びなさい。
〔事 例〕
 Hさんは夫との婚姻後,暴力を振るわれるようになった。長男( 2 歳)も夫から虐待を受けるようになったので,長男を連れて別居生活を始めたHさんは生活に困窮し,生活保護を申請した。なお,Hさんの離婚の意思は固いが,夫は離婚に同意せず子どもとの面会を希望している。
1 生活保護を受けるためには,母子生活支援施設へ入所しなければならないと説明した。
2 配偶者暴力相談支援センターに連絡し,援助を依頼した。
3 母子休養ホームに連絡し,長男の一時保護を行うよう依頼した。
4 家庭裁判所に対して離婚の訴えを提起した。
5 家庭裁判所に対して,Hさんと夫との養育費の支払についての話合いの機会を設定するよう求めた。
 答2

問題67 ポイント後半
 ”配偶者からの暴力”とは、「配偶者からの身体に対する暴力(身体に対する不法な攻撃であって生命又は身体に危害を及ぼすものをいう)又はこれに準ずる心身に有害な影響を及ぼす言動をいい、配偶者からの身体に対する暴力等を受けた後に、その者が離婚をし、又はその婚姻が取り消された場合にあっては、当該配偶者であった者から引き続き受ける身体に対する暴力等を含むもの」と定義している。
 また母子生活支援施設とは、児童福祉法に規定された児童福祉施設であり、母子を入所させ保護するとともに、自立の促進のためにその生活を支援し、あわせて退所者について相談その他の援助を行うことを目的とする施設である。 

 杉本(2004)によれば、「貧困の女性化」とは、シングルマザー等女性(とその子ども)が貧困・低所得層の多くを占め、また公的扶助の受給者のなかでも、シングルマザー等女性とその子どもが多くを占める現象を指す。この傾向は、アメリカ合衆国において1970年代後半から明らかになった。シングルマザーの急増と、合わせてこれに対して有効な社会的支援施策を持たない場合に顕在化する。

問題66のポイント 当ブログ筆者が解説
・福祉事務所を設置していない町村の役割等に関して。
・福祉事務所を設置していない町村は、社会福祉主事を置くことができる。
・「保護の実施機関」とは。
・福祉事務所を設置しない町村長の役割。
・「急迫した事由」とは。
・生活保護の開始または変更の申請
・被保護者(受給者)に対する指導又は指示

問題 66 福祉事務所を設置していない町村の役割・機能に関する次の記述のうち,最も適切なものを 1 つ選びなさい。
1 町村は,社会福祉主事を置くことができる。
2 町村は,生活保護法における保護の変更の申請を受け取ったときは,保護の変更を決定することができる。
3 保護の実施機関は,町村に対し被保護者への保護金品の交付を求めることはできない。
4 町村は,被保護者に対し必要な指導又は指示をすることができる。
5 保護の開始の申請は,町村を経由して行うことができない。
 答1

<その他 現代社会と福祉>
問題 31 民生委員制度に 収斂されることになる戦前の方面委員等の仕組み(以下,「方面委員制度」という。)に関する次の記述のうち,正しいものを 1 つ選びなさい。
1 「方面委員制度」は,イギリスの慈善組織協会(COS)よりも早く始まっていた。
2 「方面委員制度」は,方面委員令によって創設された。
3 「方面委員制度」は,恤救規則を実施するための補助機関とされた。
4 岡山県済世顧問制度に続き,大阪府で方面委員制度が設置された。
5 大阪府の方面委員制度は,河上肇を中心に立案された。
 答4

 当ブログ筆者のコメント 問題31に関して
 方面委員制度は、1918(大正7)年、大阪府に設けられた。
 その創設には、当時の大阪府知事であった林市蔵と(理髪店における、生活に追われる母子とのエピソードが伝えられている)、かつての監獄官僚、感化事業、社会事業家であった小河滋次郎(大阪府嘱託)が、尽力した。
 社会情勢として、物価は高騰し,米騒動の勃発等、社会問題と運動が広がる状況にあった。
 これに対し、社会による救済、篤志家としての方面委員を、市町村の各方面(区域)に配置し,その区域内の庶民の生活の調査,救護を要する家族の調査と具体的な支援、貯金の奨励、家族への生活安定に向けた支援、これら防貧の方法の研究などが行われた。
 方面委員制度は、小河滋次郎の「社会事業と方面委員制度」(1924年)の理論を、林大阪府知事が採用したものである。
 小河はドイツのエルバーフェルト制度などを研究し、その日本的な展開を図った。支援の方法と組織の理論、実践思想を同書に著した。その実践思想の根幹には、救貧よりも防貧、それよりも庶民の家庭に対する感化・教化(勤労と貯金、節約、禁酒、堅実な家庭生活の考え方、教育、経済よりも精神中心等)の重視があった。
 なお、方面員制度創設の前年である1917(大正6)年に、岡山県の済生顧問制度が創設されている。つまり、本問題の答は4である。
 当時の笠井信一岡山県知事によって設置された(大正天皇御前の地方長官会議におけるエピソードが伝えられている)。済世顧問は防貧活動をその使命とし、その防貧事業は精神上の感化,具体的な生活支援等によって実施された。1918年には,東京府慈善協会による救済委員制度が創設された。 
 
 1928年までに方面委員と同様の制度が全国すべての道府県に設置されたが,名称や制度の内容は全国統一のものではなく,委員の資格や選び方,活動、組織、運営についても地域による違いがあった。
 1932年には救護法が実施され,救護委員に方面委員があたることなった。1936年に全国統一の組織と運営を行うために方面委員令が制定された。方面委員令は、昭和11年勅令第398号であり、第一条「方面委員ハ隣保相扶ノ醇風ニ則リ互助共済ノ精神ヲ以テ保護指導ノコトニ従フモノトス」等と定めた。つまり、恤救規則(1874年)等、日本の救貧制度、事業における中心であった「隣保相扶」、地縁血縁による村落共同体を基盤とした相互扶助、共助の精神、伝統に沿った支援活動を行うことが根幹に定められた。加えて、職務は生活状態の調査、救護等であり社会施設との連絡と補助、方面委員は名誉職であり任期は4年間であることが定められていた。
 戦後、方面委員制度は,民生委員(1948(昭和23)年)に改められ、今日に至っている。民生委員法に規定されている。
 国際的に捉えても、日本の特徴的な、コミュニティワークの方法であり、地域福祉活動を代表する。

<出題傾向>
・ストレングス視点とポストモダニズムの潮流
・行動変容アプローチ 、学習理論のケースワークへの応用
・課題中心アプローチガ短期処遇の明確化、計画的短期性
・プランニングのプロセス、支援計画の策定を行う
・モニタリングの段階支援の効果の評価支援経過の確認などを実施する
・ソーシャルワークの記録の開示
・アカウンタビリティ
・ケアマネジメントの方法に関する問題

・インテークにおけるスクリーニング。支援の対象となるかどうかの判断
・ケアマネジメントにおけるリンケージ。社会資源とつなぐ連携する

・介護相談員
・認知症ケア専門士
・認知症地域支援推進員
・認知症サポーター
・地域福祉コーディネーター
・新・社会福祉協議会基本要項
・全国社会福祉協議会「在宅福祉サービスの戦略」
・福祉公社
・住民参加型在宅福祉サービス団体
・共同募金
・主任児童委員
・福祉サービス第三者評価事業、評価調査者


当ブログ筆者執筆
精神保健福祉援助演習(専門)第2版
精神保健福祉士シリーズ 10
福祉臨床シリーズ編集委員会 編

ISBN978-4-335-61117-9
発行日 2016/02/22 弘文堂

第8章 地域における精神保健問題(依存症と生活困窮)

 内容

 アルコール依存症からの回復とレジリアンス。

 アルコール依存症、薬物依存症と貧困、生活困窮の実践事例。

 精神科グループワーク、精神科デイケア、地域精神医療による総合的な地域生活支援。

 コミュニティワークとソーシャルサポートネットワークの構築。

 多職種によるチームアプローチ、連携。

 地域の特性。スティグマ。自尊感情の課題。

 人間の根源的な痛みと人間的孤立。


当ブログ バックナンバー


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キーワード 生活保護法の基本原理、補足性の原理、扶養の範囲、兄弟姉妹、資産の範囲と処分、就労能力の活用と判断、旧生活保護法の欠格条項、勤労、生計の維持

公的扶助論 低所得者に対する支援と生活保護制度 第1日目 その4 ブログ筆者の担当講義
5.生活保護法の「四つの基本原理」
 生活保護法の1条から4条は、生活保護の「基本原理」といわれ,生活保護法の理念を整理している。
1.国の責任において最低生活保障と自立助長の二つの目的を達すること(1条),
2.無差別平等(2条),
3.最低生活(3条),
4.保護の補足性(4条)であり,生活保護法の基本的な性格づけがなされている。
・目的及び基本となる考え方は、生活保護法の第1条から第4条までに規定されている。
 これらは、「基本原理」と呼ばれるものであり、第5条において、「この法律の解釈及び運用は、すべてこの原理に基いてされなければならない」と規定されている。この法の根幹となるものである。

①国家責任による最低生活保障の原理(国家責任の原理)
 生活に困窮する国民の最低生活保障を国がその責任において行うことを規定した原理である。また、単に最低限度の生活を保障するだけでなく、保護を受ける者がその能力に応じ、自立して社会生活を送ることができるように自立助長を図ることも併せて規定している。
 生活保護法(この法律の目的)
第一条 この法律は、日本国憲法第二十五条に規定する理念に基き、国が生活に困窮するすべての国民に対し、その困窮の程度に応じ、必要な保護を行い、その最低限度の生活を保障するとともに、その自立を助長することを目的とする。

◎保護の実施機関
 生活保護は「国家責任の原理」ではあるが、保護の実施は地方公共団体の長が行なっている。これらを「保護の実施機関」と呼ぶ。

②無差別平等の原理
 生活に困窮している国民であれば、誰でも生活保護を申請することができる。
 保護の請求権は、国民の全てに無差別平等にある。

 戦前の救護法、及び旧生活保護法においては、「勤労を怠るもの、素行不良な者」などについて救護や保護は行わないこととする欠格条項が設けられていた。
 旧生活保護法 「この法律による保護は、これをなさない。
 一 能力があるにもかかはらず、勤勞の意思のない者、勤勞を怠る者その他生計の維持に努めない者
 二 素行不良な者」
 
 しかし、現在の生活保護法は第2条において、「すべて国民は、この法律の定める要件を満たす限り、この法律による保護を、無差別平等に受けることができる」と規定し、生活困窮に陥った原因による差別を否定している。生活に困窮しているかどうかという経済的困窮の状態等に着目して保護が行われる。

*生活保護法の「すべての国民」について 。
 生活保護法1条にいう「国民」とは。

③健康で文化的な最低生活保障の原理(最低生活の原理)
 生活保護法は、日本国憲法第25条の生存権保障を具現するための制度である。その保障されるは、当然、憲法上の権利として保障されている生活を可能にする生活水準でなくてはならない。
(最低生活)
第三条 この法律により保障される最低限度の生活は、健康で文化的な生活水準を維持することができるものでなければならない。

*最低生活とは、国民一般の生活水準、文化水準の変化に伴って変動する相対的なものとして考える必要がある。

④保護の補足性の原理
 第4条は、「①保護は、生活に困窮する者が、その利用し得る資産、能力その他あらゆるものを、その最低限度の生活の維持のために活用することを要件として行われる。②民法に定める扶養義務者の扶養及び他の法律に定める扶助は、すべてこの法律による保護に優先して行われるものとする」と規定している。

*「資産の活用」とは 自動車、家屋、田畑の保有
 生活保護制度においては、資産の概念は幅が広く、土地や家屋だけではなく、生活用品なども含まれると理解されている。
 基本的には、資産を売却などして生活の維持に努めるとされている。
 しかし、最低生活維持のために活用されている、処分するよりも保有している方が生活維持及び自立助長に実効があると認められるものは、処分しなくてよい。
 このような基準によって判断される。具体的には地域住民との均衡から見て取り扱われる。
 田畑については、当該地域の農家の平均耕作面積までの保有を認める。
 生活用品については、当該地域の普及率が70%を超えるものについては保有を認める。
 自動車の保有について。

 つまり、保護を受けるためには、資産を最低生活の維持のために活用しなければならない。しかし、保有している方が生活維持等に実劾が上がるものは処分しなくてよい場合もある。

*「能力の活用」とは 就労の能力の判断
 稼働能力の活用について、単に本人が(働く)能力を持っているか否かのみで判断されるのではなく、実際に稼働能力を活用する就労の場を得ることができるか否か、その稼働能力を活用する意思があるか否かをみて総合的に判断される。

(就労の)能力も活用することが必要とされる。しかし、就労能力があり求職活動を行なっていても就労先が無い場合には、保護を受けることが出来る。

*扶養義務
 直系血族及び兄弟姉妹
*生活扶助義務と生活保持義務
 生活保護法4条2項では「民法に定める扶養義務者」。
民法 (扶養義務者)
第八百七十七条 直系血族及び兄弟姉妹は、互いに扶養をする義務がある。
2 家庭裁判所は、特別の事情があるときは、前項に規定する場合のほか、三親等内の親族間においても扶養の義務を負わせることができる。
3 前項の規定による審判があった後事情に変更を生じたときは、家庭裁判所は、その審判を取り消すことができる。

*この原理は,生活保護の開始決定の前提として,自己の資産・能力等の活用(1項),民法上の扶養義務者の扶養や 他の社会保障制度の給付など(2項)が先行してなされる必要があり,生活保護法による援助はその不足分を補う限りにおいてなされるという趣旨である。これらに関する調査は資力調査(ミーンズ・テスト)を行なう。
 なお4条3項に但し書きとして急迫保護の規定がある。

<解説>
第一のセーフティネット

第二のセーフティネット 生活困窮者自立支援法  求職者支援制度

第三のセーフティネット

<以上、国立武蔵野学院 附属児童自立支援専門員養成所にて、ブログ筆者  が講義(第1日目) 続く>
 HPより引用「児童自立支援専門員養成所とは。非行などの問題を抱える子どもや、虐待などの理由により支援が必要な子どもたちと施設での生活を共にしながら、資格取得に向けて学ぶところです。
 国立武蔵野学院は、大正8年 (1919年) 3月に開設された児童自立支援施設です」
 児童自立支援専門員とは、児童自立支援施設において,生活指導,家庭環境調整,関係機関との連携等,ソーシャルワークによって、児童の自立を支援する専門職である。国立武蔵野学院に附属児童自立支援専門員養成所が設置されている。

当ブログ筆者の論文 リンク

関屋光泰(2010)「簡易宿泊所街・横浜寿町地域における民間支援活動-歴史的経緯の概要」『研究紀要』第18 巻第1 号 学校法人敬心学園日本福祉教育専門学校福祉文化研究所,39-48頁

(概要)

・横浜市中区の「寿町」簡易宿泊所地域の成立過程。現状。

・寿町支援の源流、無戸籍児童、義務教育未就学児の社会問題化。児童福祉の開始。

 子ども会活動、寿町セツルメント。

 保健活動、健診
 夜間銀行の設置
 隣保施設(セツルメントハウス)寿生活館(横浜市)
 ことぶき共同保育
 炊き出し、食の支援
 野宿者のパトロール、アウトリーチ活動
 医療支援
 アルコール依存症回復支援施設
 障害者福祉、就労支援
 外国人労働者支援
 ホームレス自立支援事業
 NPO等、多様な活動へ

当ブログ筆者が執筆
精神保健福祉援助演習(専門)第2版
精神保健福祉士シリーズ 10
福祉臨床シリーズ編集委員会 編

ISBN978-4-335-61117-9
発行日 2016/02/22 弘文堂

第8章 地域における精神保健問題(依存症と生活困窮)

<当ブログ筆者が執筆 新刊2冊(2018年5月10日発行) 精神保健福祉士、社会福祉士国家試験解説>
 低所得者に対する支援と生活保護制度(公的扶助論)解説を担当。
一般社団法人日本ソーシャルワーク教育学校連盟=編集
ISBN 978-4-8058-5661-1
予価 4,104円(税込)
中央法規出版

一般社団法人日本ソーシャルワーク教育学校連盟=編集
ISBN 978-4-8058-5662-8
予価4,104円(税込)
中央法規出版

<関連資料 新聞記事 抜粋>
生活困窮者、生活保護受給者支援住宅 高齢者下宿 北広島「ほっとらんど」 行き場ない高齢者、DV、アルコール依存症…「たどりついた居場所」 /北海道
2018.02.08 毎日新聞 地方版/北海道 26頁
引用「「ここには高齢の人もいれば、病気や仕事でのケガで働けなくなった人、ドメスティックバイオレンス(DV)を受けた人など、いろいろな背景の人たちがいます」。北広島市のNPO法人「ほっとらんど」(盛誠逸理事長)は、そしあるハイムと同じような共同住宅を4軒持ち、現在33人が住んでいる。
 年齢は30~70代と幅広い。就労できずに行き場がなくなった高齢者やアルコール依存症だった人、刑務所から出所してきた人など、既存の制度では生活ができない人たちが、行政や弁護士、他団体からの紹介を受けて身を寄せ合う。
 共同住宅「ハウス西の里」は、朝、夕の食事付きの下宿形式。市には「高齢者下宿」として届け出を出している。
 家賃、食事代、管理費なども含め、月1人約6万5000円。多くは生活保護を受給している。スタッフは基本的に盛理事長と佐々木事務長の2人で、他の3軒の住宅の管理とともに、病院の付き添いや送迎のほか、買い物などもサポートする。
 入居約6年の60代の女性は、夫のDVにあい、支援団体から紹介で住宅に逃げてきた。以前は、パチンコ依存症でお金はなく、今は生活保護を受け、アルバイトもしているが、病院に通院しており、1人で自立できるほどの余裕はない」引用ここまで

子どもの信頼ベースに学習支援 東京のNPO エクセレント大賞 生活保護ケースワーカーや学校と連携
2018.02.03 毎日新聞東京朝刊 13頁 家庭面
引用「
社会課題の解決に尽力するNPO(非営利組織)を顕彰する「第5回エクセレントNPO大賞」の大賞に、貧困や家庭の事情で学習機会が限られた子どもへの学習支援に取り組む「Learning for All」(東京都新宿区)が選ばれた。全国で同様の学習支援団体が増える中で、子どもとの信頼関係をベースに学力向上のための課題解決に取り組んでいる点が特徴的だ。
 「Learning for All」は、2010年に活動を開始。自治体の生活保護ケースワーカーや学校と連携し、公民館や学校などでこれまで5000人以上の子どもたちへ学習支援を行ってきた。

 団体の活動は一定の成果を上げている。今後は、学習支援の前段階の幼少期の支援モデル作りと、団体で培った学習支援ノウハウを各地の団体に提供することを目指している。
 その一環として、小学校低学年の子どもを日本財団などと支援する「子どもの家事業」の全国第1号拠点を16年から運営している。李さんは「我々が中心になって、幼少期から切れ目なく子どもを支援できるモデルが作れたらいい。行政、学校、ソーシャルワーカーと連携して、しんどい子どもたちをすぐに発見し、伴走支援したい。連携して社会全体で子どもたちを支えたい」引用ここまで

自立支援(アフターケア) ひだまりサロン 資金不足で運営危機 若者自立支援施設 事務所を一時閉鎖 /群
2018.02.09 毎日新聞 地方版/群馬 27頁 
引用「児童養護施設や自立援助ホームを退所した若者の自立支援(アフターケア)の事業所「ひだまりサロン」(前橋市)が資金不足で運営の危機に直面している。県内で唯一のアフターケア事業所だが、家賃の支払いが困難になり、3月末まで事務所を一時閉鎖する。
 ひだまりサロンは2014年10月に開所した。貧困や虐待など何らかの事情で、児童養護施設や自立援助ホームで過ごした若者が退所した後、自立できるように生活や就労の相談に乗ったり、時には生活保護の申請のため役所の窓口に付き添ったりして支えている」引用ここまで

厚生労働省、65歳以上も就労支援 生活困窮者対象 働き方改革、高齢者の就業促進
2018.02.04 毎日新聞東京朝刊 1頁 政治面 
引用「厚生労働省は、生活困窮者の就労支援に関し、65歳以上の人も対象とする方針を決めた。原則65歳未満としている年齢要件を撤廃する。少子高齢化による公的年金の給付水準低下や深刻な労働力不足への懸念を踏まえ、政府は高齢者が働き続けられる環境を整える方針で、生活困窮者にも同様に対応する。今年秋にも省令を改正する。

 生活困窮者は、ひきこもりや長期失業者らを想定。生活保護に至る前に支える仕組みとして、2015年4月に生活困窮者自立支援制度が始まった。「人とうまく話せるか不安」など、すぐには職探しが難しい人に、最長で1年間、自治体が農作業体験やパソコン講座、模擬面接など就労準備の機会を提供する。
 当初は働ける人の多い層を支援するため「65歳未満」の年齢要件を設けた。だが、年金額が少ない高齢の生活困窮者は多く、65歳以降も働きたいとの声が上がっていた。政府は「働き方改革」の中で、「高齢者の就業促進」を打ち出した。昨年1月には65歳以上の人も雇用保険の対象者として拡大した。公的年金の受け取り開始時期の選択を70歳超まで広げる方針も示している。
 一方、生活保護制度では、働くのが難しいとの判断から65歳以上の受給者には就労を求めない自治体が多い。生活困窮者が65歳以降も働き続けるようになれば、高齢の生活保護受給者に対しても就労を求める自治体が増える可能性がある」引用ここまで

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 相談、面接、生活保護受給者訪問調査
 貧困、生活困窮の子どもと家族
 アルコール依存症と生活困窮、精神科医療との連携の必要性

キーワード 生活保護不正受給問題、適正化政策、ワークフェア、バウチャー、貧困家庭一時扶助、私的扶養、ベーシックインカムとは。

キーワード 最低生活費、セーフティネットとスプリングボード、生活保護制度の在り方に関する専門委員会、垂直的再分配、水平的再分配、地域的再分配、社会連帯、ナショナルミニマム。

自己覚知、自己理解と他者理解、自己覚知とスーパービジョン、自己理解の方法とは

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キーワード 最低生活費、セーフティネットとスプリングボード、生活保護制度の在り方に関する専門委員会垂直的再分配、水平的再分配、地域的再分配、社会連帯、ナショナルミニマム。
現代社会における公的扶助(生活保護制度)の役割とは 貧困概念

公的扶助論 第1日目 その3 低所得者に対する支援と生活保護制度 ブログ筆者の担当講義
*公的扶助の意義と役割
 最低生活保障の制度化は、第2次大戦後、先進国において発展した。
1.ナショナル・ミニマム

 ナショナルミニマムとは、国民的最低限(国民最低限)と訳される。全ての人々に保障される生存、生活水準であり、国家が、その最低限の生活を保障すべきという理念である。今日では、医療保障をはじめ、教育、住宅環境などの生活関連の公共施策を含めて考えられるようになった。
 ウェッブが最初に提唱したとされている。ウェッブは,ナショナル・ミニマムは,所得保障だけではなく,最低限の教育,衛生,余暇を含むものであり,関連する領域で,国や自治体がナショナル・ミニマムを保障する必要があると主張した。
 今日、ナショナルミニマムを保障していく社会における合意形成、世論の喚起が課題である。

*最低生活費
 最低限度の生活を営むのに、必要な生活費のことである。
 最低生活水準の考え方には、絶対的水準論と相対的水準がある。

*ウェッブ夫妻 Webb, Sidney (1859-1947) / Webb, Beatrice (1858-1943 )
 イギリス、フェビアン協会のメンバーとして活動し,労働組合運動や消費組合運動の発展、社会改良をめざした。最低賃金,労働条件の改善や,住宅,医療,教育,年金などを包括するナショナル・ミニマムの保障を主張した。また,救貧法改革王立委員会の少数派報告をまとめ,第二次大戦後の英国福祉国家の誕生にも大きく貢献した。
[主著] The History of Trade Unionism, 1894 ; Industrial Democracy, 1897.

フェビアン主義とは、1884年にロンドンで結成されたフェビアン協会(Fabian Society)が推進した思想・理論をさす。民主的な方法により漸進的な社会改良を目指した。

2,セーフティネット
 様々な生活上のリスクによって,失業等、労働市場から排除された人々を最終的に支える制度である。
 「生活保護制度の在り方に関する専門委員会」が、公的扶助制度改革に伴い、セーフティネット機能に加えスプリングボード(跳躍台)機能を重視すべき方向として提示している
 つまり生活保護制度のあり方を、国民の生活困窮の実態を受け止め、その最低生活保障を行うだけではなく、生活困窮者の自立就労を支援する観点から見直すこと、被保護世帯が安定した生活を再建し、地域社会への参加や労働市場への再挑戦を可能にするためのバネとしての働きを持たせることが重要であると述べている

3.生存権保障
 生存権とは、生存、生活のために必要とされる諸条件の維持を要求する権利である。
 日本国憲法25条は,その第1項で「すべて国民は,健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」と規定し,第2項で「国は,すべての生活部面について,社会福祉,社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない」と規定する。この条項を一般的には「生存権」規定と呼ぶ。
 ここで保障される生存権は,「健康で文化的な最低限度の生活」であって,単に生存のみ、生命維持をさすものではない。
 プログラム規定説

・公的扶助の制度は、一夜にして形成された制度ではない。市民の権利として、その生存、生活だけではなく,自己実現,社会参加を支援する制度である。
 生存権の保障は,単なる生存の保障ではない。
 公的扶助制度を発展させるうえで,各国の市民の要望、世論、運動も、推進力の役割を果たした。

 また日本の社会福祉の全体、そのあり方を考えるうえで,日本国憲法に掲げられた生存権保障の思想は,最も基本的な拠りどころである。

4.所得再分配
 公的扶助制度は、社会保障制度の一環として、累進課税の制度と並んで所得の再分配機能を持つ。
 高所得層から低所得層へという垂直的再分配の典型である。
 国民から集めた税金を、低所得者に配分することを行い、社会としての相互扶助、社会連帯の実現を達成しようとしている。資力を持つ者と持たざる者との容認しがたい格差、不平等の是正、社会的公正を図る上で重要な役割を持つ。
 同一所得階層内の所得の移転は、水平的再分配と言われる。
 また、経済的に繁栄した地域から、経済が停滞した地域への地域的再分配もあり得る。
 本来、再分配とは、国家などが個人、もしくは集団に対し、資源を必要に応じて第二次的に分配することをさす。

 世代間再分配とは、世代間の所得の分配に不平等があるときに,国家が社会保障制度などを通じて不平等の緩和を図ることをさす。

*所得とは、ヘイグ(Haig, R.)とサイモンズ(Simons, H.)の定義によると,消費とその期における資産の純増の合計のことである。

*社会連帯 social solidarity [E] ; solidarité sociale [F]
 社会における協同、社会的責任、諸個人間の相互依存関係をさす。社会連帯思想は,19世紀末から20世紀初頭にかけて,フランスを中心に形成された。デュルケーム(Durkheim, É.),ブルジョワ(Bourgeois, L.)等が論じた。社会保障の基本理念の一つである。日本では1920年代に社会事業の中心的思想として強調された。

・社会的統合機能
・制度的再分配モデル


 過去も現在も、貧困に対する否定的な視点として、「怠惰」としての捉え方(「自業自得」等)、生活の自己責任等の視点を超えて、公的扶助、ナショナルミニマム等に関する議論を深めていくことが求められているだろう。

<以上、国立武蔵野学院 附属児童自立支援専門員養成所にてブログ筆者が講義(第1日目) 続く>
 HPより引用「児童自立支援専門員養成所とは。非行などの問題を抱える子どもや、虐待などの理由により支援が必要な子どもたちと施設での生活を共にしながら、資格取得に向けて学ぶところです。
 国立武蔵野学院は、大正8年 (1919年) 3月に開設された児童自立支援施設です」
 児童自立支援専門員とは、児童自立支援施設において,生活指導,家庭環境調整,関係機関との連携等,ソーシャルワークによって、児童の自立を支援する専門職である。国立武蔵野学院に附属児童自立支援専門員養成所が設置されている。

<当ブログ筆者が執筆 新刊2冊(4月発行予定) 精神保健福祉士、社会福祉士国家試験解説>
 低所得者に対する支援と生活保護制度(公的扶助論)解説を担当。
一般社団法人日本ソーシャルワーク教育学校連盟=編集
ISBN 978-4-8058-5661-1
予価 4,104円(税込)
中央法規出版

一般社団法人日本ソーシャルワーク教育学校連盟=編集
ISBN 978-4-8058-5662-8
予価4,104円(税込)
中央法規出版

当ブログ筆者の論文 リンク

関屋光泰(2010)「簡易宿泊所街・横浜寿町地域における民間支援活動-歴史的経緯の概要」『研究紀要』第18 巻第1 号 学校法人敬心学園日本福祉教育専門学校福祉文化研究所,39-48頁


当ブログ筆者執筆
精神保健福祉援助演習(専門)第2版
精神保健福祉士シリーズ 10
福祉臨床シリーズ編集委員会 編

ISBN978-4-335-61117-9
発行日 2016/02/22 弘文堂

第8章 地域における精神保健問題(依存症と生活困窮)


当ブログ筆者が講師を担当した「生活困窮者への相談援助について」法人研修(2018年2月)を報告して下さっています。

社会福祉法人有隣協会様 ブログ

 講義の大まかな内容

 生活困窮とメンタルヘルス。関わりの技法の基礎。

 アルコール依存症の回復支援について。精神科医療機関へどのようにつなぐか。

 生活保護受給者、精神障害者対象のグループワーク実践から

*福祉施設と福祉専門職は、生活困窮者にどのように関わり、支援したらよいのか。
 生活保護受給者、生活困窮高齢者の支援の課題とは。
 生活困窮、生活保護受給者のレジリアンス。

*個別支援、相談の技術。面接と訪問。
 アウトリーチ活動の課題。
 個別支援、相談体制の構築。
 精神疾患、精神障害と貧困、生活困窮。
 コミュニケーション問題。人間的孤立。

*若年者の生活困窮、ホームレス生活、住居の喪失
(「社会的排除にいたるプロセス~若年ケース・スタディから見る排除の過程~」)
 社会的排除リスク調査チーム 内閣官房社会的包摂推進室/内閣府政策統括官(経済社会システム担当)  平成 24 年 9 月

*簡易宿泊所地域における精神障害、生活保護受給者対象のグループワーク実践から
・精神科デイケアの概要
 地域精神医療と生活保護受給者、生活困窮者、ドヤ街
・精神疾患(統合失調症、アルコール依存症・覚醒剤)
 繊細さ、脆弱性(全人的な不安定性)、多問題家族の傾向
 子ども時代からの生活問題(世代間連鎖)
 家族問題(解体)、インフォーマルサポートからの孤立。社会的孤立。

 有隣協会様、ブログで研修をご紹介して下さり、ありがとうございます。御礼を申し上げます。


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 貧困、生活困窮の子どもと家族
 アルコール依存症と生活困窮、精神科医療との連携の必要性

キーワード 生活保護不正受給問題、適正化政策、ワークフェア、バウチャー、貧困家庭一時扶助、私的扶養、ベーシックインカム、ミーンズテスト、各国の公的扶助制度、定義とは。


ソーシャルワーク専門職のグローバル定義 2014年7月
 「ソーシャルワークは、社会変革と社会開発、社会的結束、および人々のエンパワメントと解放を促進する、実践に基づいた専門職であり学問である。社会正義、人権、集団的責任、および多様性尊重の諸原理は、ソーシャルワークの中核をなす。ソーシャルワークの理論、社会科学、人文学、および地域・民族固有の知を基盤として、ソーシャルワークは、生活課題に取り組みウェルビーイングを高めるよう、人々やさまざまな構造に働きかける。
この定義は、各国および世界の各地域で展開してもよい」 2014年7月IFSW(国際ソーシャルワーカー連盟)


<子ども食堂 関連記事の紹介>
「夕張こども食堂」で交流 放課後の居場所作りに市民協力 昨年4月スタート /北海道
2018.01.31 毎日新聞地方版/北海道 
引用「子どもたちの放課後の居場所として、夕張市で「夕張こども食堂」が月1回開かれている。地域おこし協力隊の若者や地元の主婦が運営に当たり、子どもたちは遊んだり、夕食を共にしたりして、交流の輪を広げている。
 子ども食堂は昨年4月から始まった。運営費は市が補助する。小学生を中心に、高校生まで毎回30人前後集まる。子どもの居場所のほか、年配の住民たちが昔遊びを教えたり、地域交流の拠点としての役割も生まれてきている。地域おこし協力隊の山口さん(25)は「一人でも多くの子どもが集まって、住民を含めた地域交流の場にしたい」と話している」引用ここまで

フードバンク:広げよう 久原本家が食品寄贈 県内3団体と合意書締結 子ども食堂などに活用 /福岡
2018.02.14 毎日新聞地方版/福岡
引用「食品メーカーの久原本家グループ(久山町、河辺社長)が県内のフードバンク3団体に食品を寄贈することになり、合意書の締結式が13日、県庁であった。提供された食料はフードバンクを通じて子ども食堂などに届けられる。
 フードバンクは、食べられるのに印字ミスなどで販売できなくなった食品を、生活に困った人や社会福祉施設などに無償提供する活動。同社は、だしやしょうゆなどの調味料や鍋スープを提供する予定で、食品保管場所までの配送も負担する。
 河辺社長は「これを機にさらに地域に貢献したい」とあいさつ。NPOフードバンク福岡の雪田千春理事長は「本物のだしの味を子供の舌にのせるのは重要なこと。子供たちの心が開く大きな一歩になると思う」と感謝した」引用ここまで

講演会:皆が支え合う社会に こども食堂の在り方考える 鳥取 /鳥取
2018.03.02 毎日新聞地方版/鳥取
引用「こども食堂から見える貧困や社会的孤立について考える講演会が1日、鳥取市であった。市の主催で食堂運営者ら38人が参加。北九州市の認定NPO法人「抱樸(ほうぼく)」理事長の奥田知志さん(54)が講師を務め、食堂の役割や支援の在り方を語った。
 奥田さんは、子どもは支援を必要としていても相談する場が無かったり、自らの状況を把握できなかったりしてSOSを発することが難しいと指摘。食堂に来られない子がいることを大人が認識する必要があると訴えた。
 その上で、相談できる人を見つけ、問題が解決しなくても生きていける社会にすることこそが食堂の役割だと強調。「地域食堂」として根付かせ、多面的な視点で支援をしていくべきだと語った」引用ここまで


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キーワード 生活保護不正受給高齢者問題、生活困窮者向け下宿型共同住宅、生活困窮者向け老人ホーム(無届け有料老人ホーム)、適正化政策、ワークフェア、バウチャー、貧困家庭一時扶助、私的扶養、ベーシックインカム、ミーンズテスト、各国の公的扶助制度、定義とは。

公的扶助論 第1日目 その2 低所得者に対する支援と生活保護制度 ブログ筆者の担当講義
3.公的扶助の概念と範囲
公的扶助とは、救貧(貧困、困窮に至った後に事後的に対応する)制度であって、公的責任において実施する。つまり、国家にとっては生存権保障、公的扶助は責務であり、市民にとっては権利である 。また、公的責任とは、憲法25条などを軸に国家責任に基づいた公的扶助制度の実施のことである。それは、財政の責任を国・地方公共団体が負うこと、支援の実施責任等である。
 公的扶助とは、人々の日常生活、人間らしく生きる権利とも言える生存権を守るセーフティネットである。
 また、社会保障制度を基盤から支える役割が公的扶助にはある。
 背景には、人間の歴史のなかで、貧困の原因を個人だけの問題から社会の問題として捉える考え方の転換があった。
 
*各国の公的扶助制度に共通する特質
公的扶助の対象は、法制的に、原則として全ての市民である。しかし、実質的に、低所得者、生活困窮者、つまり貧困な生活状態にあり、自力ではそこから脱することができない、要保護状態の人々が対象となる。

②要保護状態にあることを確認するため、資力調査(ミーンズ・テスト)が、給付開始前に実施する。

*「資力調査」とは何か。公的扶助を適用する要件である要保護状態であることを確認するため、資産や収入を把握するための調査である。
*解説:ミーンズ・テスト
 公的扶助において,その要否、程度を審査するため,申請者の収入、資産、稼働能力,扶養の調査である。資力調査ともいう。収入に限定した調査は,インカム・テストと呼ばれる。
 しかし、過剰な調査は、スティグマを生じる可能性がある。

③公的扶助の給付は、社会保険のように画一的な二一ドに対し画一的な給付を行うのではなく、(公的扶助の)申請者の個別的二一ドに対する個別的な給付であり、不足する生活需要に対する補足的な給付である。

*公的扶助は、最低生活需要に対する補足的な性格を有する給付である。

公的扶助の財源は国や地方自治体の一般歳入によってまかなわれ、本人からの保険料の拠出はなく全額公費負担による。

⑤他の社会保障制度による給付が先行し、他の制度、法律等あらゆるものの活用後(他法他施策優先)、国が定める最低生活保障水準が維持できない場合の、最終的な公的生活保障制度である。

*私的扶養
 扶養は、社会的扶養と私的扶養に二分される。私的扶養は、個人に対し,支援を家族の内部で行うものである。扶養は,経済的,情緒的なもの等から構成される。現代の家族は,一般的に扶養の機能が脆弱化したと言える。一方、家族問題で顕在化もみられる。

*公的扶助の範囲
 日本の公的扶助制度の中心になっている制度は、生活保護法に基づく生活保護制度である。
 広義には、児童扶養手当等の社会手当も公的扶助制度に含める考え方もある。

*公的迭助の定義
 資力調査をその前提条件として、貧困な生活状態にあり独力で自立した生活ができない要保護状態にある者の申請に基づき、国が定めた自立した生活を送るのに不足する生活需要に対して、国や地方自治体が全額公費負担によって実施する補足的給付であり、人々の最低生活の保障を目的とする、最終的な公的生活保障制度である。

*解説:漏救
 特に公的扶助(生活保護)の給付が,受給要件を満たす者に行われていない状態である。生活保護制度の場合は,申請保護の原則,スティグマ,情報格差等が原因である。

*捕捉率とは、公的扶助(生活保護)の受給資格のある世帯(人員)のうち,実際に生活保護を受給した割合である。テイクアップ率とも言う。

*解説:濫救
 特に公的扶助(生活保護)の給付が,本来は保護の必要のない人々に行われている状態である。生活保護の不正受給問題がその代表例である。

*不正受給とは、公的扶助(生活保護)を,不正な手段や、不正な申請で受給し,もしくは他人に受給させることである。

*スクラウンジャーフォビア
 不正受給や生活保護の濫用、「怠惰」等への大衆の反発が高まること「スクラウンジャーフォビア(scroungerphobia)」と言う。

*適正化政策とは、本来は生活保護の濫救・漏救の防止を目的とする政策である。実際は、過剰な濫救対策とも言われている。

*ワークフェア
 一定の就労を義務付け、給付を労働の対価とし、就労による自立を促す考え方である。給付と働くこと、就労支援をセットとした制度であると言える。
・米国民主党のクリントンは,困窮、貧困家庭が勤労・職業訓練へ参加しなければ給付を受けることが出来ない「貧困家庭一時扶助」(TANF)を取り入れ,「要扶養児童家庭扶助」(AFDC)を廃止した。

*アメリカ合衆国の公的扶助制度の特徴とは。先述の公的扶助制度の共通する特徴から。

*公的扶助と就労を巡って
 就労は、単に収入のためだけではなく、就労の機会によって社会参加を通じて自己実現を果たすという意義もある。あくまでも就労の一側面であり、個人差があるが。公的扶助の受給者にとって、社会参加の機会としての就労の意義もあると考えられる。
 また労働市場における、本人の希望、能力(技能、体力)と雇用の機会とのマッチングの問題もある。雇用のミスマッチ、公的扶助における就労と福祉サービスとの狭間の問題である。
 就労に過剰に押し出すことは、労働問題を生じる可能性が生じる。どのような仕事、職場でも良いのではなく、ディーセント・ワーク、自立支援の視点、ハンディキャップを含めた多様性を尊重する職場、理解と配慮のある就労先が求められている。
 また、生活保護受給者の子育て、家事労働等のアンペイド・ワークの価値、意義もある。
 既に先進的な活動も取り組まれているが、オルタナティブな就労の場を創ること、またワーカーズ・コレクティブ、協同労働の形態による雇う・雇われるという関係を超えた就労の機会にも、可能性があると言えるだろう。
 
*バウチャー
 公共政策の手段としての「バウチャー」とは,金券や利用券等の証票の形をとる個人を対象に補助金を交付する方法のことであり,一定の選択権の付与,使途制限,譲渡制限という特徴をもつ。

*ベーシック・インカム構想
 すべての人に無条件で一定額の基本所得を支給するという考え方であり、ロールズの格差原理を理論的基礎として考え出されたものである。
 ベーシックインカムは、資力調査や就労の要請なしに、すべての人々に無条件で支給される所得である。

<以上、国立武蔵野学院 附属児童自立支援専門員養成所にてブログ筆者が講義(第1日目) 続く>
 HPより引用「児童自立支援専門員養成所とは。非行などの問題を抱える子どもや、虐待などの理由により支援が必要な子どもたちと施設での生活を共にしながら、資格取得に向けて学ぶところです。
 国立武蔵野学院は、大正8年 (1919年) 3月に開設された児童自立支援施設です」
 児童自立支援専門員とは、児童自立支援施設において,生活指導,家庭環境調整,関係機関との連携等,ソーシャルワークによって、児童の自立を支援する専門職である。国立武蔵野学院に附属児童自立支援専門員養成所が設置されている。

<関連資料 新聞報道 抜粋>
千葉県、生活保護不正受給1840件 16年度 10年で6.5倍、目立つ高齢者受給者の不正
2018.03.23 読売新聞東お京朝刊千葉
引用「2016年度に県内で確認された生活保護費の不正受給件数が1840件に上り、10年前の約6・5倍となったことが、県と千葉市のまとめでわかった。不正受給の総額も約8億3888万円と高止まり。
 県と千葉市によると、不正受給の件数は06年度、281件だったが、08年のリーマン・ショック後、受給者が増えるにつれて急増。11年度には1000件を突破して1411件に上り、近年は1800件前後で推移している。不正受給の総額も06年度は約2億8325万円、11年度は約7億6926万円と増加。ピークは13年度の約9億5956万円だったが、最近も8億円台が続いている。
「年金が足りない」などの理由で生活保護費を受給するようになった高齢者が、雇用情勢の改善による人手不足の中、短時間働いて得た収入を申告しなかったケースが増えたと同課はみている。同課の担当者は「たとえ少額であっても、収入があればきちんと申告するよう受給者に説明していきたい」と話している」引用ここまで

生活保護不正受給 ギャンブル3000万円
2018-01-24・産経新聞 大阪夕刊・8ページ
引用「厚生労働省は、生活保護受給者がパチンコや競馬といったギャンブルで得た収入を申告せず、自治体が不正受給と認定した金額が平成28年度、全国で3056万円だったと公表した。
 都道府県や市など、約900自治体を対象に実施した。
 生活保護法に基づき、不正受給として徴収が決定したのは100件、計3056万円。内訳は競馬が2266万円、パチンコが287万円、ボートレースが211万円だった。ギャンブルをする受給者に、自治体が指導や助言をした件数は3100」引用ここまで

11人死亡火災 同種の下宿 28施設 札幌 160人生活 生活困窮者向け下宿型共同住宅、無届け有料老人ホーム=北海道
2018.03.17 読売新聞
引用「札幌市東区の生活困窮者向け共同住宅「そしあるハイム」で入居者11人が死亡した火災を受け、札幌市は16日、有料老人ホームに該当せず、法的な位置付けのない同種の下宿型共同住宅が28あるとの調査結果を公表した。28の下宿にはそれぞれ2〜18人が住み、住民は計160人。
 市保護自立支援課によると、28のうち2施設は、1975年以前に建てられた木造2階建て以上の建物
 調査は、各区のケースワーカーが、生活保護受給者らが2人以上利用し、食事代金などを徴収している施設を対象に行った。対象となった255施設(入所者計2487人)のうち、無届け有料老人ホームが半数の128、法的位置付けのない施設が127だった」引用ここまで


<当ブログ筆者が執筆 新刊2冊(4月発行予定) 精神保健福祉士、社会福祉士国家試験解説>
 低所得者に対する支援と生活保護制度(公的扶助論)解説を担当。
一般社団法人日本ソーシャルワーク教育学校連盟=編集
ISBN 978-4-8058-5661-1
予価 4,104円(税込)
中央法規出版

2019精神保健福祉士国家試験過去問解説集 第18回-第20回全問完全解説
一般社団法人日本ソーシャルワーク教育学校連盟=編集
ISBN 978-4-8058-5662-8
予価4,104円(税込)
中央法規出版

当ブログ筆者執筆
精神保健福祉援助演習(専門)第2版
精神保健福祉士シリーズ 10
福祉臨床シリーズ編集委員会 編

ISBN978-4-335-61117-9
発行日 2016/02/22 弘文堂

第8章 地域における精神保健問題(依存症と生活困窮)

 内容

 アルコール依存症からの回復とレジリアンス。

 アルコール依存症、薬物依存症と貧困、生活困窮の実践事例。

 精神科グループワーク、精神科デイケア、地域精神医療による総合的な地域生活支援。

 コミュニティワークとソーシャルサポートネットワークの構築。

 多職種によるチームアプローチ、連携。

 地域の特性。スティグマ。自尊感情の課題。

 スピリチュアルペインと人間的孤立。


当ブログ筆者の論文 リンク

関屋光泰(2010)「簡易宿泊所街・横浜寿町地域における民間支援活動-歴史的経緯の概要」『研究紀要』第18 巻第1 号 学校法人敬心学園日本福祉教育専門学校福祉文化研究所,39-48頁


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 相談、面接、生活保護受給者訪問調査
 貧困、生活困窮の子どもと家族
 アルコール依存症と生活困窮、精神科医療との連携の必要性

「子ども食堂」の多様な形態、開催
 学習・居場所づくりと食の支援
 子ども食堂の対象、会場、担い手
 子ども食堂の意義:子育て支援、保育園待機児童問題、多世代交流等の意義
 子ども食堂活動は、何を目指しているのか

筆者のコメントが朝日新聞(全国版)に掲載されました 福祉施設職員のストレスケア、メンタルヘルス、感情労働とは

新聞に筆者のコメントが掲載されました「ルーテル学院大の関屋光泰 助教は、東京都内を中心に約60カ所の障害者施設などで職員向けのストレスケア研修を行ってきた。「忙しい時に利用者への言葉がきつくなり、そんな自分を責めてしまう」、研修の受講者からは、そんな悩みが多く寄せられる。<略>「自分が理想とする支援ができず、自己嫌悪に陥る職員も多い。職員のケアの必要性に目を向けるべきだ」と訴える」抜粋
(やまゆり園事件が残したもの:下)地域に開く、支え合い歩む
2017年7月26日 朝日新聞朝刊 全国


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 生活保護法とケースワーカー、相談、面接、受給者訪問調査。アルコール依存症と生活保護。貧困、生活困窮の子どもと家族、生活保護受給世帯への支援。危機介入としての公的扶助ケースワーク。生存権のセーフティネットとしての生活保護制度とケースワーク。キーワード。

公的扶助論 第1日目 その1 ブログ筆者の担当講義
1.はじめに 低所得者に対する支援と生活保護制度(公的扶助)とケースワーク
・筆者の24年間程の生活困窮者支援の実践から、貧困問題の変遷
 日雇労働者・ホームレスモデルから、多様な生活困窮者(子ども、女性、若者等)モデルへ。
 かつては、土木・建築関連の日雇労働者、飯場の労働者が失業(アブレ)、高齢、病気や負傷、障害のため働けなくなり、野宿生活になったホームレスの人々が顕在化していた。
 今日、地域で暮らす子ども、家族、高齢者、シングルマザー、またネットカフェ居住者等が顕在化している。多様化である。
 ブログ筆者のこれまでの実践
 1.ホームレス、日雇労働者への医療ソーシャルワーク(名古屋市)
 2.簡易宿泊所街の生活保護受給者、精神障害者への精神科ソーシャルワーク、精神科デイケア、コミュニティワーク(横浜市)
 3.ホームレス等生活困窮者へのアウトリーチ(名古屋市、新宿区)
 4.緊急一時保護事業の相談員(東京都)
 5.ホームレス、日雇労働者、簡易宿泊所地域の調査(名古屋市、横浜市。厚生労働省「ホームレスの実態に関する全国調査(生活実態調査)」参加)
 6.求職者支援制度の職業訓練講師、シングルマザー等のヒアリング
 7.ホームレスと市民共同の演劇ワークショップ(東京都)
 これらの経験と実践知、調査活動の24年間から上記は言えることである。

・「貧困」のイメージとは。
 これまでのグループディスカッションでは、周囲の友人等で身近に感じる、実感が持てない、これまでの仕事が生活困窮者との関わりがあった、なぜ貧困になるのか、予防は出来ないのか疑問、街のホームレスの人々、非正規雇用、他国の貧困地区等が挙げられる。

◎生活保護制度と公的扶助ケースワーク
 生活保護制度の運用は、相談援助=ケースワークの面接、訪問を伴う。
 生活困窮者への支援、また生活保護受給者への自立支援等において、面接・訪問などの形態による個別支援は必要不可欠である。

*複合的な生活問題と総合的支援
 生活保護を必要とする人(要保護者)、生活保護受給者(被保護者)は、心身の健康問題・障害、家族問題、失業など様々な問題を抱えている。
 金銭給付だけではなく、個人・家族へのソーシャルワークによる総合的な支援が必要とされる。
・この科目において、可能な限り、公的扶助ケースワークなど、関連する社会福祉援助技術についても解説する。

*公的扶助ケースワークとは
 生活保護制度、公的扶助分野における、社会福祉援助活動のことである。
 生活保護は、ケースワーカーが貧困・低所得状態にある要保護者に対し、生活保護費の給付とともに、社会福祉援助を実践する。その支援は、人々の生活と問題の背景、地域の特性(雇用等)、生活ニーズを把握、具体的な生活課題の緩和・解決を図るソーシャルワークによる援助である必要がある。

*ケースワーク
 クライエント(個人や家族)が抱えている生活問題、社会生活や人間関係の困難、医療・生活・居住ニーズに対して,その問題解決やニーズの充足を支援するために,ケースワーカー(ソーシャルワーカー)によって用いられる専門的な援助技術である。ソーシャルワーク専門職の価値・倫理と専門知識に基づく。

*生活保護費の給付とソーシャルワーク実践
 生活保護費を受給者に手渡す(給付する)ことも重要な職務であるが、それだけではない。相談、訪問、医療機関や社会資源との調整等、ソーシャルワークの専門職であることが求められている。
 必要に応じて医療機関の受診、入院に同行すること、社会資源の利用を支援する(入所予定の福祉施設の見学に同行等)、金銭管理の側面的支援等の具体的な支援が、行われている。
 様々な地方自治体の福祉事務所の現状があるが、多くの場合、1人のケースワーカーは100世帯位(超える場合も)の受給者を担当している。受給者の生活、生存権を保障し、生活保護制度の実務を担う重要な職務であるが、多忙を極めている。

*生活困窮者・子ども・家族の生命、生活、生存権の守り手としての公的扶助ケースワーク
 公的扶助ケースワークは、住民の「生存権のセーフティネット」としての役割、使命がある。
 言い換えれば、ケースワーカーの一人一人が住民の生命の、人間らしい暮らしの、権利の守り手である。
 貧困は、住民、子どもと家族の生活の全般を脅かし、健康を人間関係をも破壊してしまう。公的扶助ケースワーカーは人間の尊厳を守り、ヒューマニズムなどの実践思想と共にあるべき社会福祉専門職である。
 ヒューマニズムとは、人道主義と訳され、博愛、人類愛の精神に基づいて、人間、人類全体の福祉の実現を図っていくスタンスである。

 救貧法、公的扶助制度の源流は、エリザベス救貧法 Elizabethan Poor Law 1597年法および1601年法として成立した法にある。イギリスの救貧諸立法を集大成した公的な救済制度の基本法となった。
 日本における救貧制度の源流は、恤救規則にある。1874年に府県に出された通達(明治7年太政官達162号)である。
 支援活動の源流は、スコットランドのチャルマーズChalmers, Thomas (1780-1847)。スコットランドの長老派教会牧師、教区の貧困家庭に対する隣友運動・友愛訪問活動(friendly visiting)を実施した。その後,ロンドンの慈善組織協会(COS)の活動に友愛訪問は継承された。
 ドイツのエルバーフェルト制度は、岡山県の済世顧問制度、大阪の方面委員、戦後の民生委員活動の源流である。

*危機介入としての公的扶助ケースワーク
 生活困窮という、人々の暮らしにとって待ったなしの危機、生活の破壊に対して公的扶助ケースワークは、支援の手を差し伸べる。つまり生活、時に生存の危機の中にある人々に寄り添う人間支援の専門的である
 リンデマン(Lindemann, E.)、キャプラン(Caplan, G.)による危機理論がベースにある

*住民と受給者ファーストの姿勢を
 生活困窮者、生活保護 受給者と共にある公的扶助ケースワークが求められている。それは、相談者中心、相談者ファーストの姿勢であり、倫理観に基づく対応である。過去には福祉事務所への相談に対する権利侵害の事件もあった。一人ひとりと真剣に向き合う人間的な関わりが求められている。

*アルコール依存症と生活困窮、精神科医療との連携の必要性
 また公的扶助ケースワークにとって、アルコール依存症は支援の重要な課題の一つである。 依存症からの回復を側面から支援することが求められている。
 精神科医療機関のアルコール依存症外来、専門病棟における治療に繋げること、通院と服薬等を継続すること、自助グループ(セルフヘルプグループ)への参加を支援することが具体的な支援である。アルコール依存症であることを最初から自覚する依存性者が少ないなかで、人によっては幻覚等の重い症状もあり、これらの支援は容易ではない。
 実際は、アルコール依存症からの回復は、断酒後も再度の飲酒(スリップ)等のアクシデントもありながら、回復に進んでいく。ソーシャルワークの専門性を持ち、かつ寄り添う姿勢の支援が不可欠である。
 アルコール依存症以外の精神疾患、精神障害を抱える生活保護受給者も目立つ。公的扶助ケースワークにとって精神科医療との連携が、重要な課題である。貧困、生活困窮とメンタルヘルスは密接に関連すると言えるだろう。

*生存権のセーフティネットとしての公的扶助ケースワーク
 生活困窮の背景には、不安定雇用、地方の経済と雇用の問題、雇用のミスマッチ、正規と非正規雇用の格差等の社会問題がある。
 切実な生活、福祉ニーズに対して、迅速かつ公正な支援が基本となる。
 公的扶助ケースワークは、多様な生活問題に対して、総合的なアプローチが求められていると言えるだろう。

<以上、国立武蔵野学院 附属児童自立支援専門員養成所にてブログ筆者が講義(第1日目) 続く>
 HPより引用「児童自立支援専門員養成所とは。非行などの問題を抱える子どもや、虐待などの理由により支援が必要な子どもたちと施設での生活を共にしながら、資格取得に向けて学ぶところです。国立武蔵野学院 附属児童自立支援専門員養成所」



当ブログ筆者の論文 リンク

関屋光泰(2010)「簡易宿泊所街・横浜寿町地域における民間支援活動-歴史的経緯の概要」『研究紀要』第18 巻第1 号 学校法人敬心学園日本福祉教育専門学校福祉文化研究所,39-48頁


当ブログ筆者執筆
精神保健福祉援助演習(専門)第2版
精神保健福祉士シリーズ 10
福祉臨床シリーズ編集委員会 編

ISBN978-4-335-61117-9
発行日 2016/02/22 弘文堂

第8章 地域における精神保健問題(依存症と生活困窮)

社会福祉士実習目標・実習計画記入例 モデル 相談援助実習指導 筆者の講義レジュメ

当ブログ筆者が講師を担当した「生活困窮者への相談援助について」法人研修(2018年2月)を報告して下さっています。

社会福祉法人有隣協会様 ブログ

 講義の大まかな内容

 若年者の生活困窮の特徴。若年ホームレスの生活歴と困窮の関連。調査等から。

 精神疾患、精神障害を抱えた利用者への対応方法。

 生活困窮とメンタルヘルス。関わりの技法の基礎。

 アルコール依存症の回復支援について。精神科医療機関へどのようにつなぐか。

 生活保護受給者、精神障害者対象のグループワーク実践から


 有隣協会様、ブログで研修をご紹介して下さり、ありがとうございます。御礼を申し上げます。


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第29回社会福祉士国家試験、精神保健福祉士受験対策 直前講座
 地域福祉の理論と方法 ポイント確認問題
 精神保健福祉士共通科目


問題1 コミュニティに関する次の記述のうち,正しいものを一つ選びなさい。

1 マッキーヴァーは,国家はアソシエーションであり.家族はコミュニティであるとした。
2 ベヴァリッジは, 5つの巨悪と呼ばれる人々のニーズのうち,窮乏に対してはコミュニティによる対応が有効であるとした。
3 ウェルマンは,コミュニティの定義の多くが社会的相互作用 と共通の絆から成り立っているとした。
4 ヒラリーは、都市化はコミュニティを近隣社会から解放し,地域という空間的枠組みを超えたネットワーク形成を促すとした。
5 パットナムは.ソーシャル・キャピタルを,個人間のつながりである社会的ネットワークとそこから生じる互酬性と信頼性の規範が強くかかわっているとした。

問題2 日常生活自立支援事業に関する次の記述のうち,正しいものを一つ選びなさい。

1 成年後見制度として開始され,平成19年度より日常生活自立支援事業に名称が変更された。
2 認知症高齢者,精神障尊者のうち判断能力が低下している者を対象としており,知的障書者は対象外とされている。
3 日常生活自立支援事業は,地域包括支援センターにおける地域支援事業の必須事業として位置づけられている。
4 要援護者本人からの相談だけでなく,家族,介態支扱専門員.民生委員,保健師、行政機関等からの連絡も含め,多様な相談に対応できる体制が求められている。
5 住民の立場に立って相談に応じ,必要な支援を行っている民生委員が実施主体とされている


<当ブログ筆者より>
 第29回社会福祉士、精神保健福祉士国家試験を受験する学生、当ブログ受講生の皆様。
 この年末年始は、受験対策のラストスパートです。
 まだ着手していない方は、必ず社会福祉士、精神保健福祉士の過去問題集(中央法規やメディックメディア等)で過去問を解きながら要点を確認して下さい。
 限られていますが、まだ時間はあります。
 当日まで応援を続けます。


低所得者に対する支援と生活保護制度 国家試験過去問題
<社会福祉士・精神保健福祉士国家試験受験対策・共通科目>


問題3 生活保護法の基本原則に関する次の記述のうち,正しいものを一つ選びなさい。
1 保護は,要保護者とその扶養義務者の申請にもとづいて開始することを原則とし,それ以外の同居の親族等による申請は認められない。
2 無差別平等が原則なので,個々の世帯状況に配慮して保護の種類や方法の決定を行うことは許されない。
3 保護基準は,最低限度の生活水準を超えるものでなければならない。
4 生活保護の要否や程度の決定は,原則として世帯を単位として行うが,ここでいう世帯とは,同じ住居で居住し,生計を一つにしている親族を意味している。
5 保護基準には,保護の要否を判定するとともに,保護費の支給の程度を決定するという2つの機能がある。


当ブログ筆者の説明会
社会福祉協議会における社会福祉士
支え合うコミュニティを創る地域福祉

2017年1月14日(土)13:30から16:00
社会福祉士養成学科(通学1年昼間部)
社会福祉士養成科(夜間1年)〔トワイライトコース・ナイトコース〕
日本福祉教育専門学校本校舎

 学校と学科の説明、キャンパスツアーの他に、当ブログ筆者が下記の内容のミニ講義のプログラムを担当します。
 社会福祉士は、相談援助等のソーシャルワークの専門職です。地域への働きかけであるコミュニティワークも重要な仕事の一つです。
 その役割をいくつか挙げると、次のようになります。
 住み慣れたコミュニティで暮らし続けるため、ケアを必要とする高齢者や障害者、子ども、家族、生活困窮者を支えるためのソーシャルサポートネットワークを構築する、
 相談援助の専門職として総合相談を行う、
 共に生きるコミュニティづくり、見守りや支え合いの活動を推進し、地域福祉活動と専門職の相談やアウトリーチによって社会的孤立を防ぐ、
 ボランティアを必要とする人、志願する人を繋ぎ、コーディネートを行い、交流を促進する
 障害者等への理解を広げるため、子どもや住民に福祉教育プログラムを実施する。
 
 つまり、共生のコミュニティ、福祉のまちづくりを進めることに、社会福祉協議会の社会福祉士の実践の中心があります。
 今回のオープンキャンパスでは社会福祉協議会について、当ブログ筆者が、分かりやすくご説明いたします。
 社会福祉協議会には、毎年、当学科の学生も数多く就職しています。
 社会福祉士の仕事について知りたい、社会福祉協議会のことを知りたいという方、ぜひご参加ください。

地域包括ケアシステムの構築、コーディネーション、連携、協働とは 相談援助の基盤と専門職 当ブログ筆者の講義レジュメの概要

貧困問題と相談援助 当ブログ筆者の講演 音声記録の一部を公開中

当ブログ筆者の論文
『福祉施設職員のストレスケア サポーティブ研修プログラムの開発』
日本福祉教育専門学校 研究紀要第23巻1号
37頁から55頁 平成27年4月
ISSN 0919-2034


当ブログ筆者執筆の新刊
精神保健福祉援助演習(専門)第2版
精神保健福祉士シリーズ 10
福祉臨床シリーズ編集委員会 編

ISBN978-4-335-61117-9
発行日 2016/02/22 弘文堂

第8章 地域における精神保健問題 依存症と生活困窮(pp.171-178)


<コミュニティと社会福祉 ニュースリンク>
ボランティア活動が本格化 糸魚川大火から1週間
2016/12/29 23:20 【新潟日報】

上記の記事から引用「糸魚川大火の発生から1週間となった29日、被災地では県内外から駆けつけたボランティアの活動が本格的に始まった。
 糸魚川市社会福祉協議会には火災直後からボランティアの希望が寄せられていた。この日は約70人が集まり、本格的に動き出した」ここまで引用


解答は下記をクリック

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低所得者に対する支援と生活保護制度、
社会理論と社会システム・社会学 練習問題

社会福祉士・精神保健福祉士共通科目・受験対策

問題1 貧困研究に関する次の記述のうち,適切なものを一つ選びなさい

1 タウンゼント(Townsend,P.)は,文化人類学の観点から,貧困者に共通して形成・継承される生活様式である「貧困の文化(culture of poverty)」を浮き彫りにし,それが世代的に再生産されていくことを描いた。
2 ルイス(Lewis,O.)は,ある人々や地域が,失業,低所得,劣悪な住居や健康状態,家族の崩壊といった問題群をまとめて被っている貧困状態を「相対的剥(はく)奪(relative deprivation)」と定義した。
3 篭山京は,生活構造論の視点から貧困研究を行い,労働者の生活時間の配分や,「低所得層」や「被保護層」の生活水準について論じた。
4 中鉢正美は,労働市場と社会階層の分析を行い,働いている生活困窮者(working poor)を含めた「低所得=不安定就業階層」の問題を通して,現代の低所得層における貧困をとらえた。
5 江口英一は,人間の生活には一定の生活構造があり,家計支出もこの生活構造の枠内で機能することに着目し,収入の増減が支出の増減にすぐさま結びつかず一定の抵抗を示す現象から「生活の履歴効果(アフターエフェクト)」を発見した。

問題3 近代の社会変動とそれによって形成される現代社会に関する次の記述のうち,正しいものを一つ選びなさい

1 高度産業化の進行に伴い,第一次産業を中心とした産業構造となる。
2 国民国家の確立と強大化は,選挙権の普及を阻害する傾向にある。
3 管理社会では,暴力的威嚇によって自発的服従の獲得が図られる。
4 世俗化と呼ばれるように,社会と文化の諸領域が,宗教の制度や象徴の支配から離脱する過程が見られる。
5 高度大衆消費社会では,大衆の商品選好が画一化され,生産者によって専ら操作される。

生活保護法

*解答・解説
 相対的剥奪、タウンゼント
エイベル- スミス 『貧困層と極貧層』(The Poor and the Poorest, 1965)、
貧困の文化 貧困の再発見 テイクアップ率(捕捉率)
社会政策 世俗化 等は 記事下方をクリック


<社会福祉士国家試験受験対策 重要ワードの確認 高齢者に対する支援と介護保険制度>
 高齢者、後期高齢者の定義
 介護保険制度の経緯
 ドイツの介護保険制度
 高齢者介護・自立支援システム研究会 報告書
 介護保険法
 介護保険の保険者
 第1号被保険者
 第2号被保険者
 保険料の徴収方法
 社会保険診療報酬支払基金

・ 介護保険法の特定疾病
 がん末期,関節リウマチ, 筋萎縮性側索硬化症, 後縦靱帯骨化症,
 骨折を伴う骨粗鬆症, 初老期における認知症,
 進行性核上性麻痺, 大脳基底核変性症及びパーキンソン病, 脊髄小脳変性症,
 脊柱管狭窄症, 早老症, 多系統萎縮症,
 糖尿病性神経障害, 糖尿病性腎症及び糖尿病性網膜症, 脳血管疾患, 閉塞性動脈硬化症,
 慢性閉塞性肺疾患, 両側の膝関節又は股関節に著しい変形を伴う変形性関節症



日刊 福祉施設 社会起業ニュース 関連情報クリップ
ひとり親世帯就職サポート事業 研修開始 那覇市
2015/08/04 10:26 琉球新報

引用「未成年の子を育てているひとり親世帯の求職者の安定した雇用形態への就職を支援する県の「ひとり親世帯就職サポート事業」の本年度の第1期生の事前研修が3日から始まった。求職者と企業を説明会や面接を通じて引き合わせ、事前研修や職場訓練を経て就職につなげていく。子育てで時間の制約などでパートや非正規などの不安定な雇用形態となることが多いひとり親の就職支援を図り、県全体の失業率改善も目指す。
 同事業は子育て中のひとり親世帯の父母が一般事務やコールセンター、観光業、介護職などの企業の説明会や面接後、基礎的技能を身に付ける事前研修を行う。3カ月間の職場訓練を経て就職することを目指す」引用ここまで

ホームレス路上販売雑誌「ビッグイシュー」、仙台発売10周年 ホームレス販売員の自立後押し トークイベント
2015/07/23 14:14 【河北新報】

引用「ホームレスが路上で販売し、自立の足掛かりにする雑誌「ビッグイシュー日本版」が、仙台で発売されてから10周年を迎えた。これまでの活動を振り返るトークイベントが25日、仙台市のカトリック元寺小路教会大聖堂である。
 ビッグイシューは毎月1、15日発行。英国発祥で1冊350円のうち180円が、販売員を務めるホームレスの収入になる。A4判カラー32ページの最新号は、クラゲの展示で知られる加茂水族館(鶴岡市)の特集を組んでいる。
 仙台ではホームレス支援団体が中心となり、2005年7月に販売が始まった。これまでに20人を超えるホームレスが販売員となり、その多くが自立を果たした。現在は男性2人が、青葉区で路上販売をしている」引用ここまで

心身に障害ある子ども 軽井沢で避暑を 軽井沢キッズケアラボ 佐久総合病院が連携 26日から
2015/07/23 07:16 【信濃毎日新聞】

引用「心身に重い障害がある子どもに、軽井沢町で夏を過ごしてもらう「軽井沢キッズケアラボ」が26日、同町で始まる。主催する福井市の一般社団法人「オレンジキッズケアラボ」が8月16日まで同町の古民家で子どもを預かり、共催する県厚生連佐久総合病院(佐久市)の医師らが常駐して支援する。同法人は主に重症心身障害児を日中預かって親など介護する人を支援しており、普段は難しい旅行や避暑を楽しんでもらおうと計画した。
 同法人と交流がある同病院の小松医師(38)が協力。福井市から7人の子どもが参加する予定で、長野県内の障害児や家族らにも利用を呼び掛けている。
 利用できるのは午前10時~午後5時で、予約が必要。利用料は3時間まで千円など。8月9日は「キッズケアサミット2015」を同病院佐久医療センターで開く。子ども向け在宅医療の現状を考えるシンポジウムを予定している。「小児の在宅医療の問題は周知がまだ不十分。軽井沢やサミットで一緒に考えて」と小松医師。オレンジキッズの伊藤さん(35)は「旅行という挑戦を楽しんでほしい」と話している。運営資金はインターネットで少額出資を募る「クラウドファンディング」で賄う 略 」引用ここまで

滋賀の障害者雇用 希望者倍増で採用追いつかず 精神障害者の就職は増加
2015/08/03 13:00 【京都新聞】

引用「滋賀県内の企業に就職する障害者が増えている。2014年度は944人が県内のハローワークを通して就職し、その数は05年度の2倍になった。それでも、県内の障害者就職率は全国下位にあり、就職を希望する障害者の増加に採用側が追いついていない現状が浮き彫りになっている。
 滋賀労働局によると、14年度に新規求職した障害者2070人に対し、944人の就職が決まった。就職者が467人だった05年度に比べ2・02倍になった。特に精神障害者の伸びが大きく、05年度の65人から14年度は366人と、5・63倍になった。
 その一方で、新規求職者のうち何人が就職できたかを示す障害者就職率は、ほとんど変動がない。14年度の就職率は45・6%で、05年度の44・1%と1・5ポイントしか変わらなかった。全47都道府県の中で、滋賀は41位に低迷している。
 企業に障害者の雇用を義務づける障害者雇用促進法は少なくとも5年おきに見直すとされており、13年度からは法定雇用率(従業員総数に占める障害者の割合)が1・8%から2・0%に引き上げられた。対象企業も従業員56人以上から50人以上に拡大された。
 法律の拡充を背景に、新たに就職を希望する障害者は05年度の1059人から14年度は約2倍に増えた。だが、県内の産業別障害者雇用率(14年6月時点)は医療・福祉が2・48%、運送業・郵便業が2・11%と法定雇用率を超えているのに対して、製造業は1・76%しかなく、全産業の障害者雇用率は1・87%にとどまる 略 」引用ここまで

福祉のしごと学び体験ツアー 施設利用者と中学生らが交流 伊豆の国と沼津体験ツアー
2015/08/08 09:10 【静岡新聞】

引用「静岡県社会福祉人材センターは6日、県東部地区の福祉施設を巡る中高校生対象の「福祉のしごと学び体験ツアー」を実施した。保護者や教諭を含めた30人が、現場で学んだ。
 参加者は、伊豆の国市と沼津市の就労支援事業所をバスで巡回した後、沼津市大平の高齢者施設「和みの郷」を訪れた 略 」引用ここまで

<関連資料 バックナンバー>
貧困・低所得・生活保護 : 社会福祉士受験支援講座・教員日記


貧困問題と相談援助:当ブログ筆者講演の音声記録の一部を公開中


ブログ閲覧中の皆様、卒業生、学生、福祉施設や機関の職員の皆様にお知らせ
ソーシャルワーク実践研究会 卒業生社会福祉士の実践報告 公開
関心をお持ちの方、どなたでも参加可能です。
日本福祉教育専門学校社会福祉士養成学科 主催
参加無料 参加申し込み不要、直接会場へ
2015年8月29日(土)14時半から16時半


講義レジュメ ストレッサーのアセスメントとは 生活困窮者アルコール依存症者支援による援助者のストレス

講義レジュメ 支援計画事例、生活保護受給者の金銭管理支援とは 生活困窮者のコミュニケーション問題

福祉施設職員のストレス セルフケア研修 講義レジュメ 問題解決意欲モチベーション向上、援助契約

低所得者支援と生活保護 練習問題 扶養義務者、自立助長とは 生活困窮者料理教室、障害児通所支援事業所

新刊 当ブログ筆者が試験問題解説を執筆 
「2016社会福祉士国家試験過去問解説集 第25回─第27回全問完全解説」日本社会福祉士養成校協会編集 ISBN 978-4-8058-5161-6
 中央法規出版 2015年5月10日発行

 450問を選択肢ごとに詳しく解説し、科目別ポイントを収載。第27回を含む過去3年分の国家試験全問題を掲載した問題集。過去2年分も最新の制度や数値にアップデートし、次回試験に完全対応。基本の理解、実力試し、傾向対策、総復習で着実に学習効果を発揮。 中央法規出版


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<ブログ閲覧中の皆様へ 当ブログ筆者の説明会>
社会福祉士国家試験合格率81.9%(合格者数全国1位)が高い理由と社会福祉士国家試験問題の実際 説明会
8/20(木)18時から19時半 参加無料
会場 日本福祉教育専門学校 高田校舎

 2015年社会福祉士の国家試験合格率が81.9%と合格者数全国1位の社会福祉士養成学科。圧倒的な実績の理由と、社会福祉士国家試験問題にも触れていただける受験対策体験説明会。
 社会福祉士の国家試験問題の実際や、受験対策の方法等の疑問に当ブログ筆者(社会福祉士養成学科 学科長)がお答えします。
 関心をお持ちの皆様、お気軽にご参加下さい、参加無料

*日本福祉教育専門学校 社会福祉士養成学科は、4年制大学卒業(見込)等の方々が対象の、1年制の社会福祉士の養成コースの昼間部(通学)です
お問い合せは 日本福祉教育専門学校 電話:0120-166-255


*解答と解説 下記をクリック

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