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社会福祉分野学生(大学)の就職活動とは 近年の傾向 大学の現場から
精神保健福祉士、社会福祉士 学生の就活と福祉採用活動の動向

 下記は、大学学部の精神保健福祉士、社会福祉士の教室において、当ブログ筆者の担当授業でレクチャーした内容を再構成したものである。
 講義の内容は、福祉の就職活動の進め方や留意点、精神保健福祉、障害者福祉施設、各医療機関等の採用と就職後の実践、また具体的なアドバイスと、福祉就職への意欲向上を働きかけた。個別の質問、相談も並行して実施する場合もある。
 大学の現場から見える学生の就職活動の傾向、福祉施設などの採用活動の動向も追加している。
 また、学生からの社会福祉分野の就職活動の関連、福祉の仕事についてなどの質問を踏まえている。

(担当授業におけるレクチャーから)
1.近年の学生の福祉分野就職活動の特徴、福祉施設等採用活動の傾向
 ポイント 学生の福祉就職活動
 福祉施設、団体等の採用活動(関連事業)の早期化、学生の就職活動の早期化
 保護者や学生から人気があるのは、福祉関連企業等<理由 学生や保護者に対する信頼」と「広報力」>
 社会福祉法人のなかには、一般学部学生も歓迎、門戸を拡大も。

なぜ、福祉施設の採用、職員募集に学生が集まらないのか。どこに就職しているのか
福祉施設(障害者、高齢者、児童)の職員不足の傾向と、採用活動の苦戦から、各福祉施設は、早期に人材を確保することを目指す傾向がある。
・また、有料老人ホーム等高齢者福祉関連事業を展開する企業は、早期に採用関連の活動を展開し、学生やその家族からの信頼、人気が高い傾向が続いている。
 福祉関連企業のパンフレットは見やすく、職員対象の住宅等支援の仕組み、新人職員対象の研修制度等教育も充実し、しかも分かりやすくアピールしている。一言で言えば、就活学生に対してアピール力が強く、かつ就活学生(家族)目線で洗練されてもいる。学生に支持を集めていることもある程度、納得できる。また福祉施設の採用活動改善のヒントとも言える。
 例 SOMPOケア、ベネッセスタイルケア、株式会社サンケイビルウェルケア
 つまり、早期に就職活動を開始した、就職に強い意欲を持った学生が、上記のような福祉企業に早期に就職を決めている傾向もみられる。一方で、遠方への転勤には消極的な学生も少なくない。

*福祉以外の一般学部学生歓迎の福祉施設も
 また、「マイナビ」等の就職情報サイトで求人を案内する社会福祉法人も増加している。
 「マイナビ」等の活用も推奨している。
 これらの動向から、福祉以外の学部出身の学生が、高齢福祉分野等への就職も目立つ。
 採用活動を行う社会福祉法人にも、一般学部学生歓迎の傾向もある。

(ブログオリジナル記事 ここから)
*福祉関連学生の就職活動と、福祉施設の採用活動の意義
 採用活動によって、その施設における実践に意欲のある学生が集まり人員が充足され、研修制度、継続した専門職教育、新人職員のサポートが提供されることは、福祉施設として、職員全体の実践力の源泉となり、ミクロからメゾ、マクロ領域にわたる支援の質の向上に繋がるであろう。

2.学生の就職希望の傾向
 精神保健福祉、生活困窮者支援、障害者福祉施設、精神科や総合病院、福祉行政(福祉事務所、児童相談所等)、児童福祉、高齢者福祉(企業)、スクールソーシャルワーカーなどの分野への就職を希望している学生が目立つ。生活困窮者支援は社会の動向としても、ソーシャルワーカーの重要な領域、使命として、学生の関心も高まり、就職活動にも繋がっている。
 また、福祉分野と併せて、一般企業への就職も考えている学生も少なくない。一般企業の就職活動と福祉分野就職活動の並行が、従来よりも目立ってきていると言えるだろう。

*福祉分野への就職は安定重視、専門職志向
 就職先に対する安定志向を持っている学生が多数ではあるが、それは重視しない学生も存在する。
 また、就職先の研修等の成長、職員サポートも、学生は関心を持っている。
 ソーシャルワーク専門職を志向し、就職後の継続した研修等や、プロフェッショナルとしての成長を支援する取り組みによって専門性の向上を目指している。

*一般企業対象就職活動への適応
 総じて、社会福祉領域の学生は、従来よりも、企業対象の就職活動に合わせたスタイルで、早期に就活をはじめている。
 合同就職フェア、インターンシップ、エントリーシートなど、一般的な就職活動から持ち込まれたものは多い。
フクシゴト 就職フェア、インターンシップ案内等、筆者の大学にも届いている。
 また、首都圏の児童養護施設や母子生活支援施設等、施設見学会、説明会の開催等、取り組みが行われている。参加する学生も。

*福祉分野の就職活動もリクルートスーツスタイル化
 全般的に、一般企業等の就職活動の影響を受けている(と言えるだろう)。
 リクルートスーツをしっかりと着て、病院や福祉施設の説明会等に出かけている学生が一般的となった。
 学生の「真面目さ」、行儀の良さとも言えるだろう。
 (当ブログ筆者が学部の学生であった、20数年前と比較したときの特徴である)

*学生生活の多様化
 また、学生生活も多様であり、こども食堂や学習支援等のボランティア、スポーツでの活躍、NPO等の社会活動に打ち込む学生、海外研修プログラムの参加や英語の修得など、アクティブな学生も多い。一方、アルバイトに追われる学生も少なくない。
精神保健福祉士や社会福祉士等の福祉専門職を志願する理由とは、学生自身の身近なところの理由に加えて、共生や社会貢献の社会的使命も抱いている。
 合わせて、人間と関わり、支援する実践の「やりがい」、自己効用感や存在価値、承認が得られ、自分にも他者にも意義のある仕事への希求がある。

*学生の傾向 ミクロ領域重視
 一方で今日の学生は、福祉施設の現場における利用者との信頼関係の大切にしたい等を考えているミクロ領域の直接援助の関わり、コミュニティを含めたつながりを重視していることが分かる。
 学生の声として、生活困窮者支援において、生きづらさ、社会的孤立への支援が必要である。
 困窮した人々に寄り添うような支援が求められている。
 ソーシャルインクルージョン重視の考え方は、学生に定着していると言えるだろう。
 つまり、相談援助やグループワーク等の実践において、質の高い支援を行いたいとの思いを学生は抱いている。また、マクロ領域においては、共生社会づくりも考えられている。

*ワークライフバランスの重要性、 福祉施設の根幹は人にある
 福祉分野におけるワークライフバランスは、福祉施設職員の質の高い実践の持続を支援し、より良い働き方の拡充を促進するためである。個々の職員の心身の健康は、支援の質に影響する。福祉施設全体にとっても、慢性疲労・燃えつき等によって実践が困難になり、更に休職し復職出来ない職員を生じて、職員の人員不足を招くことは、支援の質の低下や事故も招きかねない。
 社会福祉分野、とりわけ福祉施設等のにおいては、事業の根幹は人にある

*社会福祉分野の就職活動中の学生のみなさんへ
 就職活動は、具体的な行動として「何をするか」も重要であるが、どこに進むのかを考えることは更に重要と言える。
 当ブログ筆者は、これまで80ヵ所程の福祉施設に出向き、施設職員研修の講師を務めてきたが、それぞれ特徴があり、施設ごとの違いは大きい。
 現場の職員のサポートや研修に力を入れている施設、スタッフの人間関係がフレンドリーな施設、ワーカーズコレクティブ(協同労働、皆で運営して皆で働く)施設、職員住宅(家賃支援)が充実している施設、家族の会が設立した施設、他業種から参入した社会福祉法人等、個性豊かである。
 先駆的な事業を行う、生活困窮者支援、地域福祉関連のNPO法人も注目されている。
 また、障害者福祉施設の作業も、コミュニティカフェ、パンづくり、弁当、豆腐屋、陶芸、パソコンリサイクル、農業等、多様なかたちで働くことを支えている。
 ダンスやアート、緑化、音楽、スポーツ等の活動に取り組む施設もある。
 他と同じ施設は一つもなく、職員の自分らしい働きやすさも施設ごと異なる。
 学生の皆さん、目指す就職先を考えてみよう。就職活動は、学生の皆さん自身が働きたい場所を探すプロセスでもある。
 関心を持っている分野、テーマから探す方法もある。
 例えば、子どもの貧困、生活困窮者支援、精神保健福祉、スクールソーシャルワーカー、子ども家庭福祉、具体的には家族問題、虐待に関心がある人もいるだろう。
 進路を自分一人で落ち着いて考えることも大切ではあるが、情報に触れながら他者と話し合うと、進みたい方向が更に具体的になることもある。学内、学外の機会を活かしていこう。
 ブログオリジナル記事ここまで

(担当授業におけるレクチャーから)
前提 福祉分野の就職活動を巡って
1.多様な進路、自分らしい生き方、働き方を。
 福祉キャリアの計画性、ヴィジョンを持つこと。できれば一貫性が持てるものを。
 施設見学会に参加した施設、採用試験を受けた病院や企業で、働いている自分をイメージできるか?

2.就職先も学生もお互いがフィットする出会い、就職のために。
 福祉の就活(医療、施設)は、採用側が学生を選抜するプロセスでもあるが、学生がフィットする就職先を探すプロセスでもある。ある意味、視野の広さ、慎重さも必要と言えるだろう。
 就職活動で出会った施設、病院、企業の雰囲気(担当者以外の職員の雰囲気=過度の緊張感、多忙さ、切迫感を感じる組織は、あまりお勧めしない)、フィーリングは判断の材料の1つと言える。

3.人間からの情報、アドバイスも活かすこと。インターネットのみに頼らない。
 多様な視点、長期的な視点でも考えること=自分だけでは限界があり、他者の視点も活かすこと。

成長するキャリアか-求めたいもの
 法人としての研修制度、研修等への参加のサポート等が整備されているか。拡充の方向が打ち出されているか。
 病院や施設等のメンター、スーパービジョンの仕組みは。

(1)障害(精神障害等)分野
 障害者福祉、精神保健福祉は就職分野として学生が注目する分野。
 精神保健福祉、障害者福祉施設、事業は、個々の特徴がある。
 自分の希望する仕事、理念にフィットする施設を探そう理念、事業、地域等)。ワーカーズコープ運営の施設も障害福祉分野にはあり、協同労働の理念によって運営されている。
 障害福祉分野といっても、利用者のハンディキャップ、入所か通所、施設や法人の規模、事業、利用者の作業の内容も様々であるので、どのような福祉施設で、(何を)働きたいのか、自分の中で明確化し、見学も推奨する。
 例 就労継続支援B型。農業、園芸等、自然との共生を志向する作業も普及しつつある。エコな福祉施設のあり方。
 障害者福祉施設等の例 見学会 当日、口頭にて解説

(2)福祉職公務員(福祉行政) <難関突破のために>
 首都圏の採用 横浜市、川崎市、神奈川県、相模原市、横須賀市、都特別区、埼玉県等。
 募集時期の傾向
 地方自治体の社会福祉士・精神保健福祉士取得者(取得見込み)を対象とした募集
 難関と言える。対策が必要である。
 (県立病院において、患者・家族との相談業務や地域連携に関する業務に従事。配属先は、埼玉県立がんセンター又は埼玉県立小児医療センターを予定)

<福祉職公務員になるために 口頭で解説、当日、資料を配布>

 (続く 精神科医療機関、生活困窮者支援、児童福祉施設等)


当ブログ筆者の福祉施設職員対象研修 施設へ出張講義  申し込みはこちら
東京都「登録講師派遣事業 第1期・事業所向け派遣研修」  平成30年5月28日(月)17時 申込締切
 東京都福祉保健局の委託による、福祉・介護・保育事業所対象の職場研修です。
 講師謝金 無料

 福祉施設職員の困難の原因と、ストレス対処方法を事例も用い学びます。
 高齢者介護職や障害者施設の支援員、保育等の施設職員の燃えつきや離職を予防し、心身のセルフケア等により、職員と職場をサポートする研修です。
 <概要>
 福祉施設職員のための心身の慢性疲労のチェックリスト(研修にて実施)
 心身の慢性疲労、メンタルヘルス不調の気づきのポイント。燃えつきやすい性格とは。
 燃えつき症候群の原因を考えよう。
 ストレッサーの分析 自覚から始まるセルフケア
 不安・悩み・ストレスへの直面。福祉施設職員のストレスは総合的問題
 職員のストレスへの対処は、施設のリスク・マネジメント、支援の質の向上の課題でもある。
 燃えつきからの回復プロセス
 セルフケア、自己理解の必要性、福祉施設職員のレジリアンス
 心身の慢性疲労のリミッターとは。弱さの情報公開
 ストレス対処の工夫とは。
 メンタルヘルス休職の職員の復職支援(リワーク)のあり方
 復職のポイント(職場復帰、心身の体調回復)、職場復帰後のフォローアップ

福祉施設職員の人間関係、コミュニケーション 事例から学ぶ 科目番号117
 福祉施設の職員間の人間関係の難しさと改善の方法を、また利用者とのコミュニケーションの課題を、事例も用い学びます。
 障害者・高齢者福祉施設等の人間関係と職場の改善を図り、職員のストレスの緩和を図る研修です。
<概要>
 福祉施設の職員間の人間関係が良くない、コミュニケーションの難しさを、どのように改善したら良いのか分からないという声は頻繁に聴きます。
 福祉施設の職場の課題を、何も変わらないと感じていたり、改善への諦め、無力感が漂っていませんか?
 職員の皆は(自分以外は)無関心だと思っていたり、面倒なことに関わりたくないと避けることもあるでしょう。
 しかし、本当に皆は無関心なのでしょうか。
 身近なところから、皆の関心事から話し始める等、改善への手法があります。
 職員皆の共通点を見い出し、少しづつ人間関係を築き上げていくこと。職員コミュニティづくりの方法とは
 職員間のつながり、職員のサポートネットワーク、繋がりによる相互支援を図ること。
 職員間の面談の留意点。スーパービジョンのあり方。
 感情労働とは、そのサポートの必要性。

<参考>

新聞に筆者のコメントが掲載されました「ルーテル学院大の関屋光泰 助教は、東京都内を中心に約60カ所の障害者施設などで職員向けのストレスケア研修を行ってきた。「忙しい時に利用者への言葉がきつくなり、そんな自分を責めてしまう」、研修の受講者からは、そんな悩みが多く寄せられる。<略>「自分が理想とする支援ができず、自己嫌悪に陥る職員も多い。職員のケアの必要性に目を向けるべきだ」と訴える」抜粋
(やまゆり園事件が残したもの:下)地域に開く、支え合い歩む
2017年7月26日 朝日新聞朝刊 全国


(当ブログ筆者の東京都「登録講師派遣事業」続き)
障害者福祉施設等におけるグループワークの基礎 科目番号63
 グループワークのプロセスや、プログラム立案と実例、形態、考え方等、援助技術の基礎を解説。
 福祉施設や集団の人間関係を深め、生活の活性化を図るグループワークの方法を、事例も用い学びます。
<概要>
 障害者福祉、精神保健福祉におけるプログラムの例
 プログラムの計画と進め方。考え方とは
 グループワークにおけるコミュニケーション技術
 メンバー間の相互作用の理解
 利用者間のコミュニケーションの媒介
 利用者の相互支援システムの形成と活用
 援助関係の構築
 
障害者福祉施設の新人職員等基礎研修 科目番号115
 障害者支援の視点やコミュニケーションスキル、職員の倫理等の基礎を、事例も交え解説します。
 新人職員等の資質向上もテーマに、福祉援助技術の基礎、姿勢、考え方など、障害者福祉施設の職員をサポートする研修です。

初回面接(インテーク)の基礎 初対面の利用者とのコミュニケーション技術 科目番号178
 訪問等における、初対面の利用者とのコミュニケーションや電話相談にも応用可能な、インテーク面接、相談の基礎を、生活困窮の事例も交え解説。
 早期支援により、社会的孤立と危機を防ぐアウトリーチの考え方も扱います。
<概要>
 インテーク面接の技術とは。初対面の利用者の迎え方、関わり方、留意点。
 最初の声の掛け方。相談、訪問の導入部分。その後のプロセス。コミュニケーションの基本的スキル。
 アウトリーチとは、支援に結びついていない対象と出会うために、コミュニティに出向く活動である。
 訪問の技術について。調査のための訪問ではなく、利用者を理解し援助するための訪問である。
 地域における福祉ニーズの発見、掘り起こしを図る。生活の全体性、来談者への全人的、総合的な視点
 社会的孤立を緩和し、アドボカシーを行う。
 電話相談とその課題(頻回相談等)。

貧困、生活困窮者対象のグループワーク実践 科目番号217
 生活保護受給者、生活困窮者等を対象としたグループワークのプログラムと留意点などを、講師の実践や事例も用いて解説。
 アルコール依存症の回復支援等の精神保健福祉、地域生活支援、孤立予防の課題も学びます。
<概要>
 生活困窮者、生活保護受給者等を対象とした精神科グループワークの実践。精神科デイケア
 生活困窮者対象のプログラムの例。アート活動、社会参加、生活の意欲の活性化。
 就労を目指して、農業、緑化活動等のプログラム。社会参加活動。作業による承認の機会。
 自尊感情を支えるグループワーク。多様な「自立」を支援。
 若年の生活保護受給者の課題。世代間連鎖。
 食支援、会食の機会、簡易宿泊所街におけるグループワークにおける食事の重要性

貧困、生活困窮者(子ども)支援の考え方 共生社会の課題 科目番号218
 子ども食堂等の地域福祉活動の拡大をふまえ、社会的排除、貧困の捉え方や、生活困窮者・児童支援の考え方、関連する健康問題等の基礎を解説。
 共生社会、ソーシャルインクルージョン志向の活動事例や、アウトリーチ等の課題も解説。
<概要>
公的扶助領域、生活困窮者支援における相談援助
 貧困に関連した生活問題の緩和を目指す相談実践の拡充のために。
 経済的困窮とメンタルヘルス、心身の健康問題。
 アルコール・薬物等の依存症問題。依存症の専門的な治療、リハビリテーション。
・子どもと家族の生活困窮、子ども虐待。地域における見えない生活問題。
 食生活と栄養問題食生活による家族の心身の健康と生活、子どもの成長への影響食育の場としてのこども食堂。
子ども食堂等の地域福祉活動と生活問題
 福祉施設としての地域社会への貢献地域福祉活動との連携、会場の提供。
・社会的排除とエンパワメント。コミュニティへの働きかけ。
 共生社会のあり方。ソーシャルインクルージョンによる支援

面接の基礎 バイステック7原則を基盤に学ぶ援助関係の構築 科目番号179
 相談や訪問における利用者との人間関係の構築、面接技術、相談の基礎を事例を交えて学びます。
 バイステックの7原則を基盤に、利用者との良好なコミュニケーションの方法、姿勢、視点等を解説します。
<概要>
 面接・コミュニケーション技法の基礎
 相談の導入部分
 ライフステージごとの問題や課題を共有
 アンビバレンスな感情

社会福祉の歴史の基礎 福祉援助の源流から学ぶ 科目番号216
 セツルメント等の地域福祉活動、貧困問題と児童福祉、訪問・相談事業など福祉援助の源流を探り、歴史や先人から学びます。
 今日のコミュニティ福祉、共生社会、ソーシャルインクルージョンの課題解決のヒントを歴史から探究する研修です。

福祉施設職員の職業倫理、ハラスメント予防研修 科目番号155
 高齢者や障害者福祉施設等におけるハラスメントの予防を図る、事例やチェックリストを用いた職業倫理の研修です。
 介護職員や障害者施設の支援員に求められる倫理や福祉マインドの基礎を学び、資質向上を図ります。

 上記はブログ筆者 関屋光泰が担当する研修です。
 この講座は、東京都福祉保健局の委託による、福祉・介護・保育事業所対象の職場研修です。講師が施設に出向きます。講師謝金 無料
申込締切日 
平成30年5月28日(月)17:00まで
詳しくは下記をクリック
東京都社会福祉協議会登録講師派遣事業

東京都の「登録講師派遣事業 第1期・事業所向け派遣研修」 

【お問合せ先】東京都福祉人材センター研修室 電話 03-5800-3335




当ブログバックナンバー 社会福祉法人からのご依頼の研修も行います。

面接、相談、個別支援の技術 生活困窮者支援研修1 当ブログ筆者が講師を担当 社会福祉法人研修


障害者施設職員研修報告2 江東区障害者福祉センター社会福祉協議会主催 燃えつきの症状と回復プロセスの事例 当ブログ筆者の研修


国立武蔵野学院 附属児童自立支援専門員養成所にて、ブログ筆者の講義概要(第1日目)

公的扶助論 講義の概要4 生活保護と扶養義務、自動車、対象、無差別平等、第2のセーフティネットとは ブログ筆者の担当講義



職場におけるメンタルヘルス対策 厚生労働省


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 当ブログ筆者は、東京都福祉保健局の委託を受け、福祉施設職員をサポートするための研修を都内80ヵ所程の福祉施設で実施してきました。福祉施設職員のストレスケア研修を中心に、障害者福祉施設や生活困窮者対象のグループワーク等の研修を実施してきました。
 筆者のこれらの研修は、東京都「登録講師派遣事業」として実施しています。この制度は、東京都福祉保健局の委託により、研修講師(筆者)が都内の福祉施設等に出向いて、職員研修を行います(東京都社会福祉協議会がとりまとめ)。
 筆者の約23年間の社会福祉実践(生活困窮者の相談、生活保護受給者等のグループワーク、精神科デイケア、アウトリーチ、地域福祉活動)の経験や事例、研究を活かした研修を行っています。社会福祉士、精神保健福祉士、介護福祉士養成に携わってきた教員としての知識も活かしています。
 多くの福祉施設が、職員の突然で早期の離職と、それに伴う人材不足、実践のストレス、職員間の人間関係の不調、燃えつきや心身の慢性疲労による休職等の困難に直面しています。
 今年度、筆者の研修は、新たなテーマ、科目も拡充しました。これらは、福祉施設の現場をサポートするための研修です。

 福祉施設の現場とつながる研修として、職員の方々の困難に寄り添う研修として、筆者は実施しています。

当ブログ筆者の福祉施設職員対象研修 施設へ出張講義  申し込みはこちら
 東京都福祉保健局の委託による、福祉・介護・保育事業所対象の職場研修です。
 講師謝金 無料

貧困、生活困窮者(子ども)支援の考え方 共生社会の課題 科目番号218
 子ども食堂等の地域福祉活動の拡大をふまえ、社会的排除、貧困の捉え方や、生活困窮者・児童支援の考え方、関連する健康問題等の基礎を解説。
 共生社会、ソーシャルインクルージョン志向の活動事例や、アウトリーチ等の課題も解説。
<概要>
公的扶助領域、生活困窮者支援における相談援助
 貧困に関連した生活問題の緩和を目指す相談実践の拡充のために。
 生活困窮と危機介入の必要性。
 貧困と家族問題。児童虐待、ネグレクト。家族関係、子育てを支援するための課題。
 多問題家族への支援のあり方とは。女性の貧困、ドメスティック・バイオレンス被害による生活の不安定化のプロセス。
 経済的困窮とメンタルヘルス、心身の健康問題。
 アルコール・薬物等の依存症問題。依存症の専門的な治療、リハビリテーション。
 回復の可能性と自助グループへの参加。

・子どもと家族の生活困窮、子ども虐待。地域における見えない生活問題。
経験の貧困、時間の貧困、移動の貧困-安全の問題。情報、繋がりの貧困
・子ども時代の自由な行動と、家庭の経済の制約。いじめの不安。
・教育の格差、学力問題、学習環境の整備、学習支援の必要性。
・不登校、長期間の引きこもりから中高年の引きこもりへ。生活困窮者支援における顕在化。
・子どもの生活困窮と心身の健康問題
 食生活と栄養問題食生活による家族の心身の健康と生活、子どもの成長への影響食育の場としてのこども食堂。
・生活環境の問題
・スクールソーシャルワークの拡大へ。

子ども食堂等の地域福祉活動と生活問題
 子ども食堂、居場所づくりの事例。地域における住民主体の支援。
 福祉施設としての地域社会への貢献地域福祉活動との連携、会場の提供。
 子ども、家族への食支援、調理、食事の場を通じた支援。孤食、栄養の問題。
 子ども食堂の開催時間とは:平日昼間の開催による保育園入園前の親子の居場所、子育て支援の場か。
 もしくは夕方に実施し、小学生以上の食支援と学習支援か。
 こども食堂の会場として、公民館等のフォーマル、インフォーマルの場か、その中間(既存店舗など)。「空家活用」
 高齢者福祉施設等を会場に。多世代交流の場としてのこども食堂
 民生委員を含む地域ボランティアとの協働。
 個別支援と集団支援。グループワークのプログラム例キャンプ等、自然交流。
 子ども食堂の対象は、子ども「誰でも」か、対象が明確か。
 子どもの生活問題の捉え方。子育て支援、社会的孤立の予防、コミュニティの交流も含めた幅広い視野。
 多世代交流型、「誰でも食堂」コミュニティの居場所か。
 誰が調理するのか「食堂」は調理し提供か、みんなでクッキング「共同調理」か。
 プログラムの有無(例 学習支援やレクレーション。もしくはフリー)
 担い手は誰か。コミュニティの非専門職、地域住民の活動の意義と、専門職の役割。

・「社会的排除」、ソーシャルインクルージョン
 社会的孤立、人間関係、コミュニケーション、繋がりの問題
・簡易宿泊所地域の「孤立・孤独死」の事例。
・訪問活動(生活場面面接)・アウトリーチ

・複合的な生活問題、生活困窮。
 例:生活困窮+不安定雇用+多重債務+アルコール依存症+学歴、生育環境による不利
・連鎖的な悪循環
 経済的困窮に重複して、心身の健康破壊と医療格差、虐待・暴力(児童やパートナー)、自殺、子どもの発達・教育格差・非行、家族問題等の、問題の重層化や負の連鎖を招くものである。
・全人的、ホリスティックな問題
 複合的な問題である貧困に対して、全人的・総合的な理解と援助が求められる。

・低い自己評価、自尊感情の貧困、根源的な痛み
・当事者が強いられる沈黙、諦め、諦念。自分らしい生き方を取り戻すワーク。
・グループワークによるアート、音楽、作業等。居場所と生活困窮の背景を探究する教育。

・貧困の捉え方
・絶対的貧困、ラウントリーの貧困線
・相対的剥奪
・社会的排除とエンパワメント。コミュニティへの働きかけ。
 共生社会のあり方。ソーシャルインクルージョンによる支援

初回面接(インテーク)の基礎 初対面の利用者とのコミュニケーション技術 科目番号178
 訪問等における、初対面の利用者とのコミュニケーションや電話相談にも応用可能な、インテーク面接、相談の基礎を、生活困窮の事例も交え解説。
 早期支援により、社会的孤立と危機を防ぐアウトリーチの考え方も扱います。
<概要>
 インテーク面接の技術とは。初対面の利用者の迎え方、関わり方、留意点。
 最初の声の掛け方。相談、訪問の導入部分。その後のプロセス。
 コミュニケーションの基本的スキル。
 アウトリーチとは、支援に結びついていない対象と出会うために、コミュニティに出向く活動である。
 訪問の技術について。調査のための訪問ではなく、利用者を理解し援助するための訪問である。
 地域における福祉ニーズの発見、掘り起こしを図る。生活の全体性、来談者への全人的、総合的な視点
 社会的孤立を緩和し、アドボカシーを行う。
 地域における支援として、孤立死・孤独死予防のために、地域福祉活動の推進と併せて、アウトリーチは重要な役割がある。地域づくりを目指して。
 電話相談とその課題(頻回相談等)。

貧困、生活困窮者対象のグループワーク実践 科目番号217
 生活保護受給者、生活困窮者等を対象としたグループワークのプログラムと留意点などを、講師の実践や事例も用いて解説。
 アルコール依存症の回復支援等の精神保健福祉、地域生活支援、孤立予防の課題も学びます。
<概要>
 生活困窮者、生活保護受給者等を対象とした精神科グループワークの実践。精神科デイケア
 生活困窮者対象のプログラムの例。アート活動、社会参加、生活の意欲の活性化。
 就労を目指して、農業、緑化活動等のプログラム。社会参加活動。作業による承認の機会。
 自尊感情を支えるグループワーク。多様な「自立」を支援。
 若年の生活保護受給者の課題。世代間連鎖。
  多問題の傾向、生き方や情緒的な不安定性
  集団生活の困難さ、コミュニケーションの問題
 アルコール依存症の回復支援
 集団の力、相互作用。メンバー間の協力関係の促進。リーダーシップ
 食支援、会食の機会、簡易宿泊所街におけるグループワークにおける食事の重要性
 グループワークによる、承認の機会の創出.自信の強化
 自尊感情の低さ、誇れない
 利用者のセルフケアの向上を目指して。セルフ・アドボカシー

 福祉施設職員の困難の原因と、ストレス対処方法を事例も用い学びます。
 高齢者介護職や障害者施設の支援員、保育等の施設職員の燃えつきや離職を予防し、心身のセルフケア等により、職員と職場をサポートする研修です。
 <概要>
 福祉施設職員のための心身の慢性疲労のチェックリスト
 心身の慢性疲労、メンタルヘルス不調の気づきのポイント。燃えつきやすい性格
 燃えつき症候群の原因
 ストレッサーの分析 先ず自覚から
 不安・悩み・ストレスに直面している場合。福祉職員のストレスは総合的問題
 職員のストレスへの対処は、施設のリスク・マネジメント、支援の質の向上の課題でもある。
 燃えつきからの回復プロセス
 セルフケア、自己理解の必要性
 福祉施設職員のレジリアンス。職員のストレングス
 心身の慢性疲労のリミッター。弱さの情報公開
 ストレス対処の工夫。
 メンタルヘルス休職の職員の復職支援(リワーク)のあり方
 復職のポイント(職場復帰、心身の体調回復)、職場復帰後のフォローアップ

福祉施設職員の人間関係、コミュニケーション 事例から学ぶ 科目番号117
 福祉施設の職員間の人間関係の難しさと改善の方法を、また利用者とのコミュニケーションの課題を、事例も用い学びます。
 障害者・高齢者福祉施設等の人間関係と職場の改善を図り、職員のストレスの緩和を図る研修です。
<概要>
 福祉施設の職員間の人間関係が良くない、コミュニケーションの難しさを、どのように改善したら良いのか分からないという声は頻繁に聴きます。
 福祉施設の職場の課題を、何も変わらないと感じていたり、改善への諦め、無力感が漂っていませんか?
 職員の皆は(自分以外は)無関心だと思っていたり、面倒なことに関わりたくないと避けることもあるでしょう。
 しかし、本当に皆は無関心なのでしょうか。
 身近なところから、皆の関心事から話し始める等、改善への手法があります。
 職員皆の共通点を見い出し、少しづつ人間関係を築き上げていくこと。職員コミュニティづくり。
 職員間のつながり、職員のサポートネットワーク、繋がりによる相互支援を図ること。
 職員間の面談の留意点。スーパービジョンのあり方。
 感情労働とは、そのサポートの必要性。

<参考>

新聞に筆者のコメントが掲載されました「ルーテル学院大の関屋光泰 助教は、東京都内を中心に約60カ所の障害者施設などで職員向けのストレスケア研修を行ってきた。「忙しい時に利用者への言葉がきつくなり、そんな自分を責めてしまう」、研修の受講者からは、そんな悩みが多く寄せられる。<略>「自分が理想とする支援ができず、自己嫌悪に陥る職員も多い。職員のケアの必要性に目を向けるべきだ」と訴える」抜粋
(やまゆり園事件が残したもの:下)地域に開く、支え合い歩む
2017年7月26日 朝日新聞朝刊 全国


(当ブログ筆者の東京都「登録講師派遣事業」続き)
障害者福祉施設等におけるグループワークの基礎 科目番号63
 グループワークのプロセスや、プログラム立案と実例、形態、考え方等、援助技術の基礎を解説。
 福祉施設や集団の人間関係を深め、生活の活性化を図るグループワークの方法を、事例も用い学びます。
<概要>
 障害者福祉、精神保健福祉におけるプログラムの例
 プログラムの計画と進め方
 グループワークにおけるコミュニケーション技術
 メンバー間の相互作用の理解
 利用者間のコミュニケーションの媒介
 利用者の相互支援システムの形成と活用
 援助関係の構築
 
障害者福祉施設の新人職員等基礎研修 科目番号115
 障害者支援の視点やコミュニケーションスキル、職員の倫理等の基礎を、事例も交え解説します。
 新人職員等の資質向上もテーマに、福祉援助技術の基礎、姿勢、考え方など、障害者福祉施設の職員をサポートする研修です。

面接の基礎 バイステック7原則を基盤に学ぶ援助関係の構築 科目番号179
 相談や訪問における利用者との人間関係の構築、面接技術、相談の基礎を事例を交えて学びます。
 バイステックの7原則を基盤に、利用者との良好なコミュニケーションの方法、姿勢、視点等を解説します。
<概要>
 面接・コミュニケーション技法の基礎
 相談の導入部分
 ライフステージごとの問題や課題を共有
 アンビバレンスな感情

社会福祉の歴史の基礎 福祉援助の源流から学ぶ 科目番号216
 セツルメント等の地域福祉活動、貧困問題と児童福祉、訪問・相談事業など福祉援助の源流を探り、歴史や先人から学びます。
 今日のコミュニティ福祉、共生社会、ソーシャルインクルージョンの課題解決のヒントを歴史から探究する研修です。

福祉施設職員の職業倫理、ハラスメント予防研修 科目番号155
 高齢者や障害者福祉施設等におけるハラスメントの予防を図る、事例やチェックリストを用いた職業倫理の研修です。
 介護職員や障害者施設の支援員に求められる倫理や福祉マインドの基礎を学び、資質向上を図ります。

 上記はブログ筆者 関屋光泰が担当する研修です。
 この講座は、東京都福祉保健局の委託による、福祉・介護・保育事業所対象の職場研修です。講師が施設に出向きます。講師謝金 無料
申込締切日 
平成30年5月28日(月)17:00まで
詳しくは下記をクリック
東京都社会福祉協議会登録講師派遣事業

東京都の「登録講師派遣事業 第1期・事業所向け派遣研修」 平成30年5月28日(月)17:00 申込締切

申込方法

研修企画一覧から受講を希望する科目を選び、東社協研修受付システム「けんとくん」このリンクは別ウィンドウで開きますからお申込みください。

【お問合せ先】東京都福祉人材センター研修室 電話 03-5800-3335


当ブログ筆者執筆

精神保健福祉援助演習(専門)第2版

精神保健福祉士シリーズ 10
福祉臨床シリーズ編集委員会 編

ISBN978-4-335-61117-9
発行日 2016/02/22 弘文堂

第8章 地域における精神保健問題(依存症と生活困窮)

 内容

 アルコール依存症からの回復とレジリアンス。

 アルコール依存症、薬物依存症と貧困、生活困窮の実践事例。

 精神科グループワーク、精神科デイケア、地域精神医療による総合的な地域生活支援。

 コミュニティワークとソーシャルサポートネットワークの構築。

 多職種によるチームアプローチ、連携。

 地域の特性。スティグマ。自尊感情の課題。

 人間の根源的な痛みと人間的孤立。


ブログ筆者の新刊 社会福祉士国家試験過去問解説集 第30回社会福祉士国家試験問題解説を執筆 中央法規出版


当ブログバックナンバー 社会福祉法人からのご依頼の研修も行います。

面接、相談、個別支援の技術 生活困窮者支援研修1 当ブログ筆者が講師を担当 社会福祉法人研修


障害者施設職員研修報告2 江東区障害者福祉センター社会福祉協議会主催 燃えつきの症状と回復プロセスの事例 当ブログ筆者の研修


国立武蔵野学院 附属児童自立支援専門員養成所にて、ブログ筆者の講義概要(第1日目)

公的扶助論 講義の概要4 生活保護と扶養義務、自動車、対象、無差別平等、第2のセーフティネットとは ブログ筆者の担当講義



職場におけるメンタルヘルス対策 厚生労働省


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キーワード 生活困窮とアルコール依存症、ギャンブル依存症の回復支援、生活保護受給者のグループワーク、福祉施設の面接、相談の担い手、脆弱性、集団生活の困難、コミュニケーションの問題、家族問題、インフォーマルサポートからの孤立

個別支援、面接、相談の技術 生活困窮者支援研修1 概要
 当ブログ筆者が講師を担当した社会福祉法人研修 後述

1 個別支援、相談、面接の技術 はじめに
 福祉施設における「相談」「面接」とは何か。誰が担うのか。
面接者とは。面接、相談、個別支援、訪問を行う人とは。
・面接の無際限性 。
 人とは基本的に捉え尽くせないもの、無限なもの、『分からない』もの、謎である。
・面接における「先入観」。
・クライエント、来談者の個性、問題、人間関係、家族等。
・専門職としての傾聴、理解、受容等。相談を受ける側に求められている役割。
・来談者の感情のなかに入っていく
・全体像をみる。
・面接者の柔軟性

*面接におけるクライエントの抵抗、関わりの拒否
・問題を自力で解決出来ないことの、恥の感情、苛立ち。
・抵抗。

*クライエントの抵抗の現れ
・自分自身の問題を直視することへの抵抗。

*専門的な援助関係とは
・専門的な援助関係は、援助契約のもと、信頼関係を一から築き、かつ専門的な距離を置く。

*援助関係はケースワークの魂であり、水路である。バイステックによる
・ケースワーク、相談援助は、さまざまな心理・社会的問題をもつ人びとを援助する一つの技法である。
 援助関係はケースワークという臨床過程そのものに流れをつくる水路である。この水路を通して、個人の能力と地域の資源は動員されるのであり、ケースワークの面接、調査、診断、治療それぞれの過程もこの水路に沿って進められるのである。
・人と人との.あいだで営まれるさまざまな関係こそ、人間に真の幸福をもたらす主要な、おそらくは唯一の源泉と考えられるからである 。
・その逆もいえる。すなわち貧しい人間関係こそ、人に不幸をもたらすもっとも重要な唯一の源泉である。  

・良好な援助関係の形成。
 バイスティックは、援助関係を、ワーカーとクライエントの間に生まれる態度と感情による力動的な相互作用と捉え,この関係の目的はクライエントの適応の過程を支援することにあるとした。

・人間関係の重要性
・人格的交流の必要性

*信頼関係とパートナーシップの構築
 望ましい援助関係のためには、援助者と利用者との間の信頼関係が必要となる。
・対クライエントのコミュニケーションは、状況、問題、ニーズ、資源の正確な把握のために必要不可欠なものである。

・クライエントにとって、専門的援助関係によって、コミュニケーション能力や社会的スキルを身につける新たな経験ともなる。

*コミュニケーション 言語・非言語
・「言語コミュニケーション」と「非言語コミュニケーション(表情、視線、態度、うなずきなど)」。
・信頼関係を専門的な援助関係へと高める為に、継続的なコミュニケーションが必要であるることに努める。

*利用者の言葉の二面性
・自分とその感情を、他者の前で表出することの恐れ、信頼感の欠如
 自信、自尊感情の問題

*非言語(ノンバーバル)コミュニケーション

*後光効果

*観察の重要性
 観察について、フロレンス・ナイチンゲールは、「看護は、観察にはじまり、観察に終わる。生命を守り健康と安楽とを増進させるためにこそ、観察をするのである」と述べている『看護覚え書 』。

・言葉にならない表現の観察

*非言語的コミュニケーション行動による援助技法の例-相互性
① 共感性:肯定的な頭のうなずき,顔の表情。
② 尊敬:クライエントと時間を共有する,全身を傾けて向き合う。
③ 思いやり:笑顔,接近 。
④ 純粋性:言葉と非言語行動の一致性(一貫性)。
⑤ 具体性:話の内容を図示したり,身体動作を用いて明確化する,明確かつ適度の音声。
⑥ 自己開示:冷静な表情で真剣に自己を語る姿勢。
⑦ 直面化:冷静な(自然な) 声の調子
⑧ 即時性:その場その瞬間に熱中する姿勢

・言語による情報提供-分かりやすさ、慎重さ

2 生活困窮者支援の課題 どのように対処したらよいのか 概要
*負の連鎖、悪循環、バンドリング
リスク要因
 経済的な困窮、社会的地位の低下

*レジリエンス
 レジリエンスは深刻な逆境の中で、肯定的な適応をもたらす力動的な過程である。自然治癒力、折れない心とも 。
 ポイント:対処能力、自己効力感、自尊心、人間的な強さ、個性(前向きな性格等)、人間関係の維持。
「精神的回復力」「抵抗力」「復元力」「耐久力」

*個別支援(相談)の確立
 多様な自立(幅の広い自立、自己実現)、多様な支援(性別、年齢、専門性、外部)
 医療との連携
 交流相談、居場所スペースの可能性。
 役割の付与
 人間関係重視、成長へ。

*自己開示
・(ある意味)経験と感情等の類似性の自己開示。
・援助者自身の経験や感情など個人的な情報をクライエントに開示すること。
 自己開示は適切に用いる。タイミングと内容、関係性、機関の特性。

*リフレーミング
 事柄の枠組み(フレーム)を再構築すること。

*面接に必要な事項
・ストレングス視点、視座。
 クライエント自身がもっている強さを強調する視点。
 クライエントとは異なる捉え方、視点の提案も行う。捉え方の転換によって、変わるもの。強み、良さを見出し、尊重する。

3 精神障害者、生活保護受給者対象のグループワーク実践 精神科デイケア、地域精神医療 簡易宿泊所街地域における
 概要
 アルコール依存症、ギャンブル依存症、薬物依存症等の回復支援。
 グループワーク、各プログラムの実施。
 コミュニティワーク、地域福祉活動、地域精神医療の展開

*精神科デイケア、グループワークの概要(地域精神医療)
・精神疾患(統合失調症、重症ケースも)
・アルコール依存症(覚醒剤 )
 ハームリダクション
 ミーティングの場
・高齢化と介護保険事業
 簡易宿泊所を含めたコミュニティの課題として。

・若年層
 繊細さ、多問題の傾向(例 いじめ被害の経験、就労先の被害)
 グループ、コミュニケーションの課題
 子ども時代からの生活問題(暴走族等)
 家族問題、インフォーマルサポートの不足、社会的孤立
 非土木・建設労働
 金銭管理、生活管理等の課題。生活の範囲
・プラスの側面
 趣味。コミュニケーションを求める傾向も。
 自己表現、積極的な参加、生活意欲

 以上は、当ブログ筆者が  講師を担当した「生活困窮者への相談援助について」法人研修(2018年2月)の概要です。

 ご依頼を頂いた有隣協会様が報告して下さっています。

 社会福祉法人有隣協会様 ブログ

  有隣協会様、ブログで研修をご紹介して下さり、ありがとうございます。御礼を申し上げます。



 当ブログ筆者は、自身の約23年間のソーシャルワーク実践(生活困窮者や精神障害者対象のグループワーク、相談援助、精神科デイケア等)の経験、事例を活かした研修を下記の東京都「登録講師事業」等で実施しています。社会福祉士や介護福祉士、精神保健福祉士等の養成に携わってきた、ソーシャルワーク教員としての知識も用いています。
 福祉施設の現場を支えるため、職員のストレスケアやグループワークの技術、障害者福祉や生活困窮者支援等の研修を80ヵ所程の福祉施設で実施してきました。

新聞に筆者のコメントが掲載されました「ルーテル学院大の関屋光泰 助教は、東京都内を中心に約60カ所の障害者施設などで職員向けのストレスケア研修を行ってきた。「忙しい時に利用者への言葉がきつくなり、そんな自分を責めてしまう」、研修の受講者からは、そんな悩みが多く寄せられる。<略>「自分が理想とする支援ができず、自己嫌悪に陥る職員も多い。職員のケアの必要性に目を向けるべきだ」と訴える」抜粋
(やまゆり園事件が残したもの:下)地域に開く、支え合い歩む
2017年7月26日 朝日新聞朝刊 全国



 福祉施設職員の困難の原因と、ストレス対処方法を事例も用い学びます。
 高齢者介護職や障害者施設の支援員、保育等の施設職員の燃えつきや離職を予防し、心身のセルフケア等により、職員と職場をサポートする研修です。

福祉施設職員の人間関係、コミュニケーション 事例から学ぶ 科目番号117
 福祉施設の職員間の人間関係の難しさと改善の方法を、また利用者とのコミュニケーションの課題を、事例も用い学びます。
 障害者・高齢者福祉施設等の人間関係と職場の改善を図り、職員のストレスの緩和を図る研修です。

障害者福祉施設等におけるグループワークの基礎 科目番号63
 グループワークのプロセスや、プログラム立案と実例、形態、考え方等、援助技術の基礎を解説。
 福祉施設や集団の人間関係を深め、生活の活性化を図るグループワークの方法を、事例も用い学びます。

障害者福祉施設の新人職員等基礎研修 科目番号115
 障害者支援の視点やコミュニケーションスキル、職員の倫理等の基礎を、事例も交え解説します。
 新人職員等の資質向上もテーマに、福祉援助技術の基礎、姿勢、考え方など、障害者福祉施設の職員をサポートする研修です。

貧困、生活困窮者対象のグループワーク実践 科目番号217
 生活保護受給者、生活困窮者等を対象としたグループワークのプログラムと留意点などを、講師の実践や事例も用いて解説。
 アルコール依存症の回復支援等の精神保健福祉、地域生活支援、孤立予防の課題も学びます。

貧困、生活困窮者(子ども)支援の考え方 共生社会の課題 科目番号218
 子ども食堂等の地域福祉活動の拡大をふまえ、社会的排除、貧困の捉え方や、生活困窮者・児童支援の考え方、関連する健康問題等の基礎を解説。
 共生社会、ソーシャルインクルージョン志向の活動事例や、アウトリーチ等の課題も解説。

初回面接(インテーク)の基礎 初対面の利用者とのコミュニケーション技術 科目番号178
 訪問等における、初対面の利用者とのコミュニケーションや電話相談にも応用可能な、インテーク面接、相談の基礎を、生活困窮の事例も交え解説。
 早期支援により、社会的孤立と危機を防ぐアウトリーチの考え方も扱います。

面接の基礎 バイステック7原則を基盤に学ぶ援助関係の構築 科目番号179
 相談や訪問における利用者との人間関係の構築、面接技術、相談の基礎を事例を交えて学びます。
 バイステックの7原則を基盤に、利用者との良好なコミュニケーションの方法、姿勢、視点等を解説します。

福祉施設職員の職業倫理、ハラスメント予防研修 科目番号155
 高齢者や障害者福祉施設等におけるハラスメントの予防を図る、事例やチェックリストを用いた職業倫理の研修です。
 介護職員や障害者施設の支援員に求められる倫理や福祉マインドの基礎を学び、資質向上を図ります。

社会福祉の歴史の基礎 福祉援助の源流から学ぶ 科目番号216
 セツルメント等の地域福祉活動、貧困問題と児童福祉、訪問・相談事業など福祉援助の源流を探り、歴史や先人から学びます。
 今日のコミュニティ福祉、共生社会、ソーシャルインクルージョンの課題解決のヒントを歴史から探究する研修です。

 上記はブログ筆者 関屋光泰が担当する研修です。
 この講座は、東京都福祉保健局の委託による、福祉・介護・保育事業所対象の職場研修です。講師が施設に出向きます。講師謝金 無料
申込締切日 
平成30年5月28日(月)17:00まで
詳しくは下記をクリック
東京都社会福祉協議会登録講師派遣事業

東京都の「登録講師派遣事業 第1期・事業所向け派遣研修」 平成30年5月28日(月)17:00 申込締切

申込方法

研修企画一覧から受講を希望する科目を選び、東社協研修受付システム「けんとくん」このリンクは別ウィンドウで開きますからお申込みください。

【お問合せ先】東京都福祉人材センター研修室 電話 03-5800-3335

当ブログ筆者執筆
精神保健福祉援助演習(専門)第2版
精神保健福祉士シリーズ 10
福祉臨床シリーズ編集委員会 編

ISBN978-4-335-61117-9
発行日 2016/02/22 弘文堂

第8章 地域における精神保健問題(依存症と生活困窮)

 内容

 アルコール依存症からの回復とレジリアンス。

 アルコール依存症、薬物依存症と貧困、生活困窮の実践事例。

 精神科グループワーク、精神科デイケア、地域精神医療による総合的な地域生活支援。

 コミュニティワークとソーシャルサポートネットワークの構築。

 多職種によるチームアプローチ、連携。

 地域の特性。スティグマ。自尊感情の課題。

 人間の根源的な痛みと人間的孤立。


当ブログバックナンバー

障害者施設職員研修報告2 江東区障害者福祉センター社会福祉協議会主催 燃えつきの症状と回復プロセスの事例 当ブログ筆者の研修


国立武蔵野学院 附属児童自立支援専門員養成所にて、ブログ筆者の講義概要(第1日目)

公的扶助論 講義の概要4 生活保護と扶養義務、自動車、対象、無差別平等、第2のセーフティネットとは ブログ筆者の担当講義



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キーワード 介護職場のストレスと背景、職場いじめ、燃えつきやすい性格、慢性疲労、セルフチェック、職業訓練、介護職のプライベート、リスクマネジメント
江東区社会福祉協議会 江東区障害者福祉センター主催
江東区障害者施設職員研修会報告 平成30年2月
支援の場面でのストレスと職場の人間関係のストレス 事例を用いた研修 当ブログ筆者が講師を担当
福祉施設の職員間の人間関係、コミュニケーションのストレス。職員のサポート。燃えつきからの回復、ストレスケア。
 概要の報告 その2
<事例2 関わりが難しい利用者>
 支援を拒む利用者、私だけが上手く関われない(施設職員30代)。
 職業訓練を経て、グループホームに就職して3年が過ぎました。日常の職務は問題なく行っています。他の福祉施設と同様に、私達の法人も離職率が高めなので、私より経験年数の多い職員は、主任など僅かです。
 一つだけ、職場の同僚や上司にも相談できずに困っていることがあります。
 私が支援しようとしても、拒む利用者がいます。職員として失格ではないかと思いながらも、その利用者に苦手意識を感じてしまっています。
 つまり、その利用者へのケアや関わりが苦手なのです。女性の利用者なのですが、同僚が関わると笑顔がみられます。しかし、私が話しかけても無表情のことが多いのです。それだけではなく、支援を行おうとしても、拒むことがあります。
 例えば、私が食事の介助を担当しても、その利用者はなかなか食事をしようとしません。同僚が介助を行うと、食事をしているとのことです。他の利用者との関係は上手く出来ているのですが、この方とだけは上手く関われません。いつまでも苦手意識を持ったままではなく克服していきたいのですが、この利用者の表情が気になり、ますますぎこちない関わりになってしまいます。 
 最近では、「もしかすると、私は福祉の仕事に向いてなかったのかな」と不安になることもあります。時間に追われ利用者と向き合うことが難しい職場でも、自分なりに利用者への声がけ、コミュニケーションを大切にしてきたのに、無力さ、不全感を感じます。どうしたら良いのでしょうか。

当ブログ筆者が  講師の「福祉施設職員ストレスケア」研修-現場からの反応 抜粋>
・現場職員のメンタルヘルス対策において、管理職、施設の看護師として具体的にするべきことは何か。
・職員を支えている主任が燃えつきないか心配だ
・職員間の接点をどのようにつくるのか、職員が集まる機会、交流の場をどのようにしたら創れるのか。
 コミュニケーション促進の機会を設けることの必要性は分かっているが。
・メンタルが不調で職場に居場所がない。

<江東区社会福祉協議会にて 研修内容 職員間のコミュニケーション、職員のストレスケア 一部抜粋>
*なぜ福祉施設の職場は、職員間の人間関係が難しいのか。
 問題の置き換え(八つ当たり)
 利用者支援の現実的な問題から、職員の人間関係の問題への置き換え
職務上の無力感、否認等の否定的な感情は、職員の人間関係のなかで噴出する。
 つまり、別の人間関係の問題、葛藤へ置き換えている 。スケープゴート
 八つ当たりのような職員同士の陰口ではなく、感情の気付きの促進、外部者が助ける必要性も 。

 つまり、職員の「誰か」への感情、摩擦は、施設の他の葛藤(介護の困難)が置き換えられている可能性がある。

*介護福祉の職場のストレス(堀之内 高久)
職場のコミュニケーションのトラブル。
 職場いじめ等、悪い方に同質化が進むことも。
・(これらの職場のトラブルから)無力感という自己防衛の殻のなかに閉じこもる職員も。
・「プライベートで困難なものを抱えている新人職員」は、職場に定着しない傾向がみられる。
・職場、職員間の人間関係の問題が及ぼすストレス。

*ストレスの起きる背景
・職員の深いトラウマ (過去と介護実践)
・連鎖的悪循環
 情緒的消耗感⇒利用者への情緒的かかわり力の低下や喪失⇒自分を責める、自己否定的評価
職員が過去の傷から解き放たれること。セルフケアの必要性
 doing から Beingへ。
 ここまで 堀之内高久『介護ストレス解消法』平成16年7月発行 中央法規出版

1.ストレスによる慢性疲労=燃えつき症候群の原因と症状 
フロイディンバーガー(Freudenberger, H. J.)が提唱した概念である。
・まじめで人一倍がんばる勤勉な人が,何らかのきっかけでまるで燃え尽きたように活力を失ってしまう,心身の慢性的疲労状態をさす。
*バーンアウトの具体的な症状として、極度の身体の疲労感や感情の摩滅した状態を経験する。
無気力,抑うつ,しらけ気分,落ち着きのなさ,体力低下,不眠などの症状が現れる。
 利用者からの逃避傾向、喫煙・飲酒量の増加、吐き気、頭痛等

*燃えつきやすい性格とは(フロイディンバーガー 等)
 長時間、かつ熱心に働く、犠牲的でのめり込む人。
 「世話を焼きたい」欲求が強い人。本人の先回り。
 過労であるのに、職場や利用者にとって自分が必要不可欠だ(この人を助けられるのは私しかいないといった思いが強い人。
 相手に対して、思い入れが強い人(この人は私が一番よく知っている)。
 低い自己評価、感情の抑圧、コミュニケーションの課題、脆弱な境界線、完璧主義
 エネルギッシュで,高い理想をもって仕事に励む性格傾向の人に発症しやすい。

*皆にとっての総合的な問題
 燃えつき症候群は、福祉、医療・保健、教育など、対人援助サービスの従事者に多く見られる
・原因は、当人のメンタル等の主体的条件だけに帰せられるのではない。
 職域で対応しなければならない問題が増加する一方で、そのための社会資源や施設外の支援体制が十分でないなど、客体的要因も大きい。
・つまり、福祉職員のストレス・燃えつきは総合的問題である。
 改善のためには、各自のメンタルヘルスのみならず、総合的な対応(心理、健康、社会等)が求められる。
 職員のストレスへの対処は、施設のリスク・マネジメント、支援の質の向上の課題でもある。

*メンタル領域のストレスケア
・セルフチェック

2.燃え尽きのプロセス
段階①「熱中」
仕事への過大な期待(人間に関わる仕事等
福祉の職業選択理由-金儲けや「組織の歯車」ではなく、「自分らしい」仕事=援助専門職
 自分が助けられた体験

段階②「失速、落ち込み」
 新人が失速して不安定となる状態。
・援助者としての希望や願望が失われる。
・なぜ初期のように仕事が出来ないのか-焦り、いらだち。

段階③「欲求不満 」
「本当の介護、援助」をしていない=自分のしたい仕事ではない。
・人を変えることの困難。
無力感-組織を変えること等
・組織からの支持が無い=利用者からの評価を頼りにする。
・他のスタッフに対する失望。
・利用者からの逃避等、精神的引きこもり

段階④「無気力」
・無感動
・経済的な理由による、しがみつき。無気力な仕事を継続する

段階⑤「絶望」
・未解決の葛藤が行き着くもの。絶望は各段階に現れる。
このような思い、危機感を持っているのは、自分だけだ=自分の考えを語らない

 ポイント 燃えつきへの対処(のスタート)-慢性疲労の自覚と、自己理解の必要性。

*燃えつきからの回復プロセス
 ポイント 燃えつきは、福祉職員の働き方、生き方が問われる側面もある 。
 生活と仕事のなかで、何が大切なのか-優先順位の整理。ペースの再検討とシフト。
 ワーク・ライフ・バランスへのシフト

*職員のサポートのための面談時に必要なこと
・面談の場所・時間
 場所:プライバシーが守られる個室が望ましいとされる
 個室が良いとは限らない(緊張感、身構えてしまう)。場所の工夫を(大部屋、屋外、職場外)。
 個別の面談が良いとは限らない。複数の職員の交流、相互作用によって、潜在的な困難を発見することもある。
 時間:本人が余裕を持って話せるよう、時間を確保する。
 無理にではなく、本人が望んだタイミングで語れるように。

*面談時に必ず聴くべきこと
 睡眠状況について (睡眠時間、熟眠感、昼間の眠気)
 食事について (量の増減、おいしさ、食欲)
・「変化」の把握
 基本は、本人の話を、しっかり聴くこと


 当ブログ筆者は、自身の約23年間のソーシャルワーク実践(生活困窮者や精神障害者対象のグループワーク、相談援助、精神科デイケア等)の経験、事例を活かした研修を下記の東京都「登録講師事業」等で実施しています。社会福祉士や介護福祉士、精神保健福祉士等の養成に携わってきた、ソーシャルワーク教員としての知識も用いています。
 福祉施設の現場を支えるため、職員のストレスケアやグループワークの技術、障害者福祉や生活困窮者支援等の研修を80ヵ所程の福祉施設で実施してきました。

新聞に筆者のコメントが掲載されました「ルーテル学院大の関屋光泰 助教は、東京都内を中心に約60カ所の障害者施設などで職員向けのストレスケア研修を行ってきた。「忙しい時に利用者への言葉がきつくなり、そんな自分を責めてしまう」、研修の受講者からは、そんな悩みが多く寄せられる。<略>「自分が理想とする支援ができず、自己嫌悪に陥る職員も多い。職員のケアの必要性に目を向けるべきだ」と訴える」抜粋
(やまゆり園事件が残したもの:下)地域に開く、支え合い歩む
2017年7月26日 朝日新聞朝刊 全国



 福祉施設職員の困難の原因と、ストレス対処方法を事例も用い学びます。
 高齢者介護職や障害者施設の支援員、保育等の施設職員の燃えつきや離職を予防し、心身のセルフケア等により、職員と職場をサポートする研修です。

福祉施設職員の人間関係、コミュニケーション 事例から学ぶ 科目番号117
 福祉施設の職員間の人間関係の難しさと改善の方法を、また利用者とのコミュニケーションの課題を、事例も用い学びます。
 障害者・高齢者福祉施設等の人間関係と職場の改善を図り、職員のストレスの緩和を図る研修です。

障害者福祉施設等におけるグループワークの基礎 科目番号63
 グループワークのプロセスや、プログラム立案と実例、形態、考え方等、援助技術の基礎を解説。
 福祉施設や集団の人間関係を深め、生活の活性化を図るグループワークの方法を、事例も用い学びます。

障害者福祉施設の新人職員等基礎研修 科目番号115
 障害者支援の視点やコミュニケーションスキル、職員の倫理等の基礎を、事例も交え解説します。
 新人職員等の資質向上もテーマに、福祉援助技術の基礎、姿勢、考え方など、障害者福祉施設の職員をサポートする研修です。

貧困、生活困窮者対象のグループワーク実践 科目番号217
 生活保護受給者、生活困窮者等を対象としたグループワークのプログラムと留意点などを、講師の実践や事例も用いて解説。
 アルコール依存症の回復支援等の精神保健福祉、地域生活支援、孤立予防の課題も学びます。

貧困、生活困窮者(子ども)支援の考え方 共生社会の課題 科目番号218
 子ども食堂等の地域福祉活動の拡大をふまえ、社会的排除、貧困の捉え方や、生活困窮者・児童支援の考え方、関連する健康問題等の基礎を解説。
 共生社会、ソーシャルインクルージョン志向の活動事例や、アウトリーチ等の課題も解説。

初回面接(インテーク)の基礎 初対面の利用者とのコミュニケーション技術 科目番号178
 訪問等における、初対面の利用者とのコミュニケーションや電話相談にも応用可能な、インテーク面接、相談の基礎を、生活困窮の事例も交え解説。
 早期支援により、社会的孤立と危機を防ぐアウトリーチの考え方も扱います。

面接の基礎 バイステック7原則を基盤に学ぶ援助関係の構築 科目番号179
 相談や訪問における利用者との人間関係の構築、面接技術、相談の基礎を事例を交えて学びます。
 バイステックの7原則を基盤に、利用者との良好なコミュニケーションの方法、姿勢、視点等を解説します。

福祉施設職員の職業倫理、ハラスメント予防研修 科目番号155
 高齢者や障害者福祉施設等におけるハラスメントの予防を図る、事例やチェックリストを用いた職業倫理の研修です。
 介護職員や障害者施設の支援員に求められる倫理や福祉マインドの基礎を学び、資質向上を図ります。

社会福祉の歴史の基礎 福祉援助の源流から学ぶ 科目番号216
 セツルメント等の地域福祉活動、貧困問題と児童福祉、訪問・相談事業など福祉援助の源流を探り、歴史や先人から学びます。
 今日のコミュニティ福祉、共生社会、ソーシャルインクルージョンの課題解決のヒントを歴史から探究する研修です。

 上記はブログ筆者 関屋光泰が担当する研修です。
 この講座は、東京都福祉保健局の委託による、福祉・介護・保育事業所対象の職場研修です。講師が施設に出向きます。講師謝金 無料
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平成30年5月28日(月)17:00まで
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東京都の「登録講師派遣事業 第1期・事業所向け派遣研修」 平成30年5月28日(月)17:00 申込締切

申込方法

研修企画一覧から受講を希望する科目を選び、東社協研修受付システム「けんとくん」このリンクは別ウィンドウで開きますからお申込みください。

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報告1 職場の人間関係のストレスとは 障害者施設職員研修 江東区障害者福祉センター社会福祉協議会主催 当ブログ筆者の研修


自己覚知、自己理解と他者理解、自己覚知とスーパービジョン、自己理解の方法とは


国立武蔵野学院 附属児童自立支援専門員養成所にて、ブログ筆者の講義概要(第1日目)>

公的扶助論 講義の概要4 生活保護と扶養義務、自動車、対象、無差別平等、第2のセーフティネットとは


公的扶助論 講義の概要1 生活保護の相談、訪問調査、公的扶助ケースワーク、生活困窮者と子どもの危機介入



<当ブログ筆者が執筆 新刊2冊(2018年5月10日発行) 精神保健福祉士、社会福祉士国家試験解説>
 低所得者に対する支援と生活保護制度(公的扶助論)解説を担当。
一般社団法人日本ソーシャルワーク教育学校連盟=編集
ISBN 978-4-8058-5661-1
予価 4,104円(税込)
中央法規出版

一般社団法人日本ソーシャルワーク教育学校連盟=編集
ISBN 978-4-8058-5662-8
予価4,104円(税込)
中央法規出版

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江東区社会福祉協議会 江東区障害者福祉センター主催
江東区障害者施設職員研修会 平成30年2月
支援の場面でのストレスと職場の人間関係のストレス 事例を用いた研修 当ブログ筆者が  講師を担当
福祉施設の職員間の人間関係、コミュニケーションのストレス。職員のサポート。「燃えつき バーンアウト」からの回復、ストレスケア。
 概要の報告 その1
<事例1>
 理想のケア・支援と、施設の現実との間のギャップに悩み、転職も考えてしまいます(支援員、30代)
 大学(文系学部)を卒業後、5年間程、一般企業に勤務しましたが、職場の人間関係に悩んでいました。人間に関わるやりがいのある仕事、自分らしく働ける仕事を求めキャリアチェンジを目指し、社会福祉士養成(通学課程)の専門学校で学び、今の職場に就職しました。
 新設の障害者福祉施設でしたので、就職した当初は何もかもが目新しく、新たな施設を創っていこうとワクワクする日々でした。
 しかし、1年半が過ぎ、私に見えるのは、理想の支援と現実のギャップだけです。専門学校の時から抱いていた「理想の支援、ケア」とは程遠い現実が毎日、施設では繰り返されています。
 例えば、「一人ひとりの利用者の声を大切にします」という理念が掲げられているのに、利用者本位とは思えない言動で対応する同僚が何人もいます。利用者の声に「集団生活なのだから、我慢して下さい!」と強く遮ったり、「ちょっと待って、後でね」等とスルーしています。実のところ私も、周囲の同僚と同じような言動を度々するになってしまいました。こんな自分に罪悪感と自責を感じ、落ち込んでしまいます。
 利用者の自己決定の尊重、自己実現、利用者本位は、施設のどこにあるのでしょうか。社会福祉とは、こんなものなのでしょうか。
 このような問題意識を他の職員と共有することを試みましたが、他の職員は「そんなことを誰がやるの!お願いだからこれ以上仕事を増やさないで」「真面目すぎるよ、若いね。NPOでも立ち上げて自分で活動したら。頑張れ青年!」等と取り合ってくれません。利用者支援への考え方、福祉への思いを共有することが、誰とも出来ない職場は、虚しさを感じます。心身がすり減り、疲れてしまって、もう辞めようかなという気持ちもあります。
 事例ここまで

<当ブログ筆者が講師の「福祉施設職員ストレスケア」研修-現場からの反応 抜粋>
・理想のケア、理想の介護と現実とのギャップがある。これでは、本当のケア、支援ではないのではないか。
・現場の燃えつきそうな職員、疲れきった職員にどのように声を掛けるのか。
 サポートを必要とする職員に関わるきっかけを、どのように作るのか。
 管理職、組織として何をすべきなのか。
・実践に熱心ではあるが「空回り」の傾向の後輩、同僚をどのように気づかせ、支えたらよいのか。

<事例1への対処方法(一部抜粋)>
・実践の困難、慢性疲労の原因を探る。
 当ブログ筆者による「福祉施設職員のためのチェックリスト」
・理想、理念について
 本人の燃えつきバーンアウトや、職員間の人間関係の摩擦になることもある。
 しかし、福祉施設の実践において必要なものである。
・本人へのアドバイス-伝え方の工夫。

<研修内容 職員間のコミュニケーション、職員のストレスケア 一部抜粋>
・職員のメンタルヘルス不調、気分の落ち込みの気づきのポイント(周囲が気付く変化とは)
・ストレッサーの分析 <先ず本人の自覚、自己理解から>
・ストレッサーとは、ストレスを引き起こす因子となるもの。さまざまなものがストレッサーとなりうる。
 ストレッサーとなるかどうか,またどの程度のストレスを引き起こすかは,個人差がみられる。
・自己分析の必要性
 ①何がストレッサーか。
 ②どんな影響か。
 ③緩和する資源は。
 これらと、ストレスコーピング、個性、心身の健康、年齢等が相互に関連する。
・自己理解の必要性-自分自身への理解を深め、ありのままの自己を受容すること
 他者の捉え方、ストレスの感じ方(苦手な場面)について、自己の理解を深める 。
・ストレス対処の方法、リフレーミング
 認識の枠組みを変えること-リフレーミング。
・心身の疲労のリミッター。自分自身の弱さ。
・自分自身への理解、自分自身との対話する能力
・施設職員間のピアサポート
・職員である自分自身をサポートするネットワークを構築すること
<続く>

 当ブログ筆者は、自身の約23年間のソーシャルワーク実践(生活困窮者や精神障害者対象のグループワーク、相談援助等)の経験、事例を活かした研修を下記の東京都「登録講師事業」等で実施しています。社会福祉士や介護福祉士、精神保健福祉士等の養成に携わってきた、ソーシャルワーク教員としての知識も用いています。
 福祉施設の現場を支えるため、職員のストレスケアや面接・コミュニケーション、グループワークの技術、障害者福祉や生活困窮者支援等の研修を80ヵ所程の福祉施設で実施してきました。

新聞に筆者のコメントが掲載されました「ルーテル学院大の関屋光泰 助教は、東京都内を中心に約60カ所の障害者施設などで職員向けのストレスケア研修を行ってきた。「忙しい時に利用者への言葉がきつくなり、そんな自分を責めてしまう」、研修の受講者からは、そんな悩みが多く寄せられる。<略>「自分が理想とする支援ができず、自己嫌悪に陥る職員も多い。職員のケアの必要性に目を向けるべきだ」と訴える」抜粋
(やまゆり園事件が残したもの:下)地域に開く、支え合い歩む
2017年7月26日 朝日新聞朝刊 全国


 福祉施設職員の困難の原因と、ストレス対処方法を事例も用い学びます。
 高齢者介護職や障害者施設の支援員、保育等の施設職員の燃えつきや離職を予防し、心身のセルフケア等により、職員と職場をサポートする研修です。

福祉施設職員の人間関係、コミュニケーション 事例から学ぶ 科目番号117
 福祉施設の職員間の人間関係の難しさと改善の方法を、また利用者とのコミュニケーションの課題を、事例も用い学びます。
 障害者・高齢者福祉施設等の人間関係と職場の改善を図り、職員のストレスの緩和を図る研修です。

障害者福祉施設等におけるグループワークの基礎 科目番号63
 グループワークのプロセスや、プログラム立案と実例、形態、考え方等、援助技術の基礎を解説。
 福祉施設や集団の人間関係を深め、生活の活性化を図るグループワークの方法を、事例も用い学びます。

障害者福祉施設の新人職員等基礎研修 科目番号115
 障害者支援の視点やコミュニケーションスキル、職員の倫理等の基礎を、事例も交え解説します。
 新人職員等の資質向上もテーマに、福祉援助技術の基礎、姿勢、考え方など、障害者福祉施設の職員をサポートする研修です。

貧困、生活困窮者対象のグループワーク実践 科目番号217
 生活保護受給者、生活困窮者等を対象としたグループワークのプログラムと留意点などを、講師の実践や事例も用いて解説。
 アルコール依存症の回復支援等の精神保健福祉、地域生活支援、孤立予防の課題も学びます。

貧困、生活困窮者(子ども)支援の考え方 共生社会の課題 科目番号218
 子ども食堂等の地域福祉活動の拡大をふまえ、社会的排除、貧困の捉え方や、生活困窮者・児童支援の考え方、関連する健康問題等の基礎を解説。
 共生社会、ソーシャルインクルージョン志向の活動事例や、アウトリーチ等の課題も解説。

初回面接(インテーク)の基礎 初対面の利用者とのコミュニケーション技術 科目番号178
 訪問等における、初対面の利用者とのコミュニケーションや電話相談にも応用可能な、インテーク面接、相談の基礎を、生活困窮の事例も交え解説。
 早期支援により、社会的孤立と危機を防ぐアウトリーチの考え方も扱います。

面接の基礎 バイステック7原則を基盤に学ぶ援助関係の構築 科目番号179
 相談や訪問における利用者との人間関係の構築、面接技術、相談の基礎を事例を交えて学びます。
 バイステックの7原則を基盤に、利用者との良好なコミュニケーションの方法、姿勢、視点等を解説します。

福祉施設職員の職業倫理、ハラスメント予防研修 科目番号155
 高齢者や障害者福祉施設等におけるハラスメントの予防を図る、事例やチェックリストを用いた職業倫理の研修です。
 介護職員や障害者施設の支援員に求められる倫理や福祉マインドの基礎を学び、資質向上を図ります。

社会福祉の歴史の基礎 福祉援助の源流から学ぶ 科目番号216
 セツルメント等の地域福祉活動、貧困問題と児童福祉、訪問・相談事業など福祉援助の源流を探り、歴史や先人から学びます。
 今日のコミュニティ福祉、共生社会、ソーシャルインクルージョンの課題解決のヒントを歴史から探究する研修です。

 上記はブログ筆者 関屋光泰が担当する研修です。
 この講座は、東京都福祉保健局の委託による、福祉・介護・保育事業所対象の職場研修です。講師が施設に出向きます。講師謝金 無料
申込締切日 
平成30年5月28日(月)17:00まで
詳しくは下記をクリック
東京都社会福祉協議会登録講師派遣事業

東京都の「登録講師派遣事業 第1期・事業所向け派遣研修」 平成30年5月28日(月)17:00 申込締切

申込方法

研修企画一覧から受講を希望する科目を選び、東社協研修受付システム「けんとくん」このリンクは別ウィンドウで開きますからお申込みください。

【お問合せ先】東京都福祉人材センター研修室 電話 03-5800-3335


当ブログ筆者執筆
精神保健福祉援助演習(専門)第2版
精神保健福祉士シリーズ 10
福祉臨床シリーズ編集委員会 編

ISBN978-4-335-61117-9
発行日 2016/02/22 弘文堂

第8章 地域における精神保健問題(依存症と生活困窮)

 内容

 アルコール依存症からの回復とレジリアンス。

 アルコール依存症、薬物依存症と貧困、生活困窮の実践事例。

 精神科グループワーク、精神科デイケア、地域精神医療による総合的な地域生活支援。

 コミュニティワークとソーシャルサポートネットワークの構築。

 多職種によるチームアプローチ、連携。

 地域の特性。スティグマ。自尊感情の課題。

 人間の根源的な痛みと人間的孤立。


当ブログバックナンバー

国立武蔵野学院 附属児童自立支援専門員養成所にて、ブログ筆者の講義概要(第1日目)>

公的扶助論 講義の概要4 生活保護と扶養義務、自動車、対象、無差別平等、第2のセーフティネットとは


公的扶助論 講義の概要1 生活保護の相談、訪問調査、公的扶助ケースワーク、生活困窮者と子どもの危機介入


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ケアマネジャー(介護支援専門員)受験対策
 模擬問題 介護支援分野

問題1 介護保険法における介護支援専門員の義務として正しいものはどれか。2つ選べ。
1 基準遵守義務
2 医療機関指導義務
3 資質向上努力義務
4 要介護度改善義務
5 保険者奉仕義務

問題2 介護保険法における保険者として正しいものはどれか。1つ選べ。
1 年金保険者
2 全国社会福祉協議会
3 国民健康保険団体連合会
4 都道府県
5 市町村及び特別区

問題3 介護保険法に定める保健福祉事業として正しいものはどれか。3つ選べ。
1 介護保険施設の運営事業
2 指定居宅介護支援の事業
3 日常生活自立支援事業
4 指定地域相談支援事業
5 要介護被保険者を現に介護する者の支援のために必要な事業

<解答は、記事の最後に掲載>


当ブログ筆者の公開講座>
「地域にあると嬉しい“サロン”と“居場所”」 ルーテル学院大学教員 関屋 光泰
10月10日(火) 午後1時30分~ 3時30分 を担当します。

介護予防ボランティア養成講座
 介護予防に興味がある方、
 身近に交流する場所を開きたい方、
 地域で何か活動したいという方、ぜひご参加下さい!

◆日時<全4回+実習>午後1時30分~3時30分(毎週火曜日)
 平成29年10月3日、10日、17日、31日
 (および10月4日~10月30日の間に体験実習1日
◆受講料
 無料
◆定員・対象
 20名(申込者多数の場合抽選) 三鷹市在勤、在住、在活動者
◆申込
 9月26日(火)までに、電話またはFAX、メールで①名前②年齢③住所④電話・FAX番号⑤メールアドレス⑥ボランティア経験の有無(有の場合は活動内容)⑦受講動機についてお伝えください。
◆主催、問い合わせ
 電話:0422-76-1271 FAX :0422-76-127


<当ブログバックナンバー>
 2017年7月26日 朝日新聞朝刊 全国 「悩む職員の心のケア」(やまゆり園事件が残したもの:下)
 朝日新聞から取材を受け、障害者福祉施設等において支援、ケアを担う現場職員を支援する必要性を筆者は提言した。
 また、筆者の開発した「福祉施設職員のストレスケア研修」プログラムは、福祉施設の現場を支えたいという想いから開発し、施設職員のストレス対処、感情労働、セルフケアをサポートするために実施を続けていること等をコメントした。 

 介護留学生支援、外国出身の介護福祉士(在留資格「介護」の創設)の増員と並行して行うべきことがある。
 障害者福祉施設の支援員、高齢者福祉のケアワーカー、児童福祉施設の指導員や保育士等、現場の福祉施設職員への支援である。
 介護福祉、社会福祉領域の従事者の離職率の高さ、つまり福祉の現場から人が逃げていくかの様な状況を放置せず、改善を図らなければならない。介護士や支援員等、福祉施設職員の働く環境の問題等の課題がある。
 専門職キャリアの入口の支援だけではなく、職員の研修や個別の支援、メンタルヘルスへのサポートを拡充すべきと考える。
 <「全国社会福祉教育セミナー2016(主催 日本社会福祉教育学校連盟 日本社会福祉士養成校協会 日本精神保健福祉士養成校協会 於:淑徳大学)」における筆者の報告に、加筆したものである>



<参考情報>
「子ども達の選択肢を増やす」方法を一緒に考えましょう!
引用「子どもの未来を一緒に考えましょう
○先生方、教育関係者のみなさん
 学校と家庭の信頼構築に、地域を活用しませんか。
 負担を少しだけ地域に分散しませんか
 
○塾の先生、経営者の皆さん
 多様な学びの中に、塾をしっかり位置づけませんか。
 横の連携を強めませんか

○NPOの皆さん
 地域資源を活用して、持続可能な学習支援に踏み出しませんか

○議員の皆さん
 グローバル時代に生きる子ども達の「未来を支援する政策」を一緒に考えませんか

 専門家や実践家の意見を一度聞いてみましょう。話し合いをしましょう。
 皆で子どものたちの未来を応援するため、知恵を出し合いましょう。

 【講師】
  「多様なキャリア形成を目指して」
  ○道中 隆(関西国際大学教授)
  「フリースクールの実践からみえてきもの」   
  ○北村 真也(京都府認定フリースクール学びの森塾長
 【パネラー】
  ○久下明美(スクールソーシャルワーカー)
  ○山口 真史 (new-look 代表理事、TOB塾 代表)
  ○川本 貴弘(映画監督)

 【日時】 9月30日(土) 13:30~16:30
 【会場】 阪神尼崎駅前 土井ビル4F 会議室
 【対象】 教育・子育てに関心ある人
      ※子連れの方は、年齢等の事前確認をお願いします。
 【参加費】500円(資料代)
 【定員】100人
 【主催】NPO法人シンフォニー/9・30実行委員会(吉田実行員長)
 【後援】兵庫県教育委員会(申請中)、尼崎市教育委員会、近畿ろうきん地域共生室、日本政策金融公庫」引用ここまで 

引用「豊中つばめ塾 9/15開講レポート
豊中つばめ塾では、経済的な事情で塾に通っていない中学生に無料で学習支援をしています。みんなで一緒に勉強しませんか?webサイト、twitterからお気軽にお問い合わせください」引用ここまで

引用「介護福祉士養成専門学校が置かれる状況は、全国的に厳しい。YMCA介護福祉士科にはかつて1学年80人在籍したが、3年前から20人前後しか埋まらない。打開策として、高齢者施設に呼びかけ、賛同を得た5施設と留学生向け奨学金制度を創設。15年秋にベトナムで50人以上を面接して対象者12人を選んだ。今では総勢34人の外国人が通う。
 ベトナムの看護師資格を持つジェムさんらが介護福祉士科に進むのは来年。井之上校長は「彼女らを単なる労働力とは考えていない。施設の将来を担う人材として、人生の最期に触れる介護の意義や価値を教えます」と熱を込める。
 外国人受け入れは、08年に設けられた国の経済連携協定から始まった。対象はインドネシア、フィリピン、ベトナムの3ヵ国。施設で働きながら介護福祉士を目指せ、4年間で資格を取れば、その後も就労可能だ」引用ここまで


<模擬問題 解答>
問題1 答 1 3
介護保険法
(介護支援専門員の義務)
第六十九条の三十四  介護支援専門員は、その担当する要介護者等の人格を尊重し、常に当該要介護者等の立場に立って、当該要介護者等に提供される居宅サービス、地域密着型サービス、施設サービス、介護予防サービス若しくは地域密着型介護予防サービス又は特定介護予防・日常生活支援総合事業が特定の種類又は特定の事業者若しくは施設に不当に偏ることのないよう、公正かつ誠実にその業務を行わなければならない。
2  介護支援専門員は、厚生労働省令で定める基準に従って、介護支援専門員の業務を行わなければならない。
3  介護支援専門員は、要介護者等が自立した日常生活を営むのに必要な援助に関する専門的知識及び技術の水準を向上させ、その他その資質の向上を図るよう努めなければならない。

問題2 答 5
 介護保険における保険者は、市町村および特別区(東京23区)である。

問題3 答1 2 5
1、2、5、が介護保険法の領域である。
 3「日常生活自立支援事業」は社会福祉法の領域、4「指定地域相談支援事業」は障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律で定められている。

 介護保険法とは、老人福祉・保健制度を改善し,介護を社会全体で支えていく仕組みをつくっていくために,ドイツの介護保険制度を参考にしながら,新たな高齢者介護システムの検討が進められて,高齢者介護・自立支援システム研究会の報告書がまとめられた。
 1995年には、老人保健福祉審議会での審議が始まり,1996年11月には、介護保険関連3法案が国会に提出された。
 介護保険法は1997年12月に公布,2000年4月1日に施行(平成9年法律123号)。

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地域福祉活動・まちづくり支援、児童地域支援・子どもの居場所づくり、共助・相互支援促進、大学の地域社会貢献活動
ファシリテーター養成講座 福祉のまちづくりを協働により推進する
ルーテル学院大学

引用「地域福祉ファシリテーターとは?
 地域の福祉課題や地域の中で支援を必要としている人を発見し、自らが持つ能力や人脈、社会資源を生かしながら、具体的な「新たな支え合い」活動を企画・実施する中核となる人々のことを指します。この講座では、講義だけでなく、体験的な演習やフィールドワークを盛り込み、講座修了後には、具体的な「新たな支え合い活動」が実際に展開されることを目標としています」引用ここまで

ルーテル学院大学「ファシリテーター養成講座」8期修了生グループ主催の子ども支援活動
<当ブログ筆者(ルーテル学院大学教員)も参加するイベントのご紹介>
日時 8月22日(火)午前9時から12時 雨天決行
会場 ルーテル学院大学 多目的コート (トリニティホール 264号教室)
参加費 無料

内容:体育の先生やルーテル学院大学の学生ボランティア等と一緒に、おにごっこやフットサル体験など、広いグランドで体を動かしスポーツを楽しみます。
 三鷹市・武蔵野市・小金井市に住む小学生の皆さんが対象です。定員:25名(定員に達し次第締め切ります)
 ぜひ、ご参加ください。

持ち物:帽子・スポーツのできる服装で。水筒、タオル。
 当日は、飲み物とお菓子をご用意しています。

 メール kosaten10@gmail.com

主催:情報の交差点チーム
   (小金井市・三鷹市・武蔵野市3市の地域福祉ファシリテーター養成講座8期修了生のグループ)
後援:小金井市社会福祉協議会・三鷹市社会福祉協議会・武蔵野市民社会福祉協議会

参加申込
イベント(行事)保険加入のため、下記情報が必要となります。
申し込み時の個人情報は当イベント以外使用しません。

参加者氏名(ふりがな):
学校・学年:
保護者氏名:
電話(緊急時連絡がつくもの):
アレルギーの有無:ある ない
 ある場合(                                )
その他:

<当ブログ筆者も参加します。近隣の小学生の皆さん、ぜひ、ご参加下さい>

*情報の交差点チーム 今後の活動 詳細は下記をクリック
 災害発生時、困難に直面する方々の孤立防止に関心をお持ちの方のための情報!
日時:平成29年10月28日(土)14時から16時30分
会場:前原暫定集会施設A会議室
講師:荒井康善さん(小金井市聴覚障害者協会 会長)
参加費:無料
定員:30名(定員に達し次第締め切ります)

主催:情報の交差点チーム
共催:小金井市社会福祉協議会
後援:三鷹市社会福祉協議会・武蔵野市民社会福祉協議会
協力:ルーテル学院大学


<当ブログ バックナンバー>
関屋光泰『職業訓練生たち-1年目職員が感じた介護&ストレス』
「介護人材Q&A 2015年2月号 介護職員「こころの健康管理」その施策と工夫」,産労総合研究所

ブログ筆者の論文 要約
 離職、職業訓練(求職者支援制度)を経て、介護施設へ就職をした元訓練生の介護職員対象のグループインタビュー、ヒアリング等から、彼ら彼女らの介護現場における離職等につながり得るストレス要因について考察したものである。

福祉施設職員のストレスケア、メンタルヘルス、感情労働とは 筆者のコメントが新聞に掲載されました
 2017年7月26日 朝日新聞朝刊 全国 「悩む職員の心のケア」(やまゆり園事件が残したもの:下)

 介護留学生支援、外国出身の介護福祉士(在留資格「介護」の創設)の増員と並行して行うべきことがある。
 障害者福祉施設の支援員、高齢者福祉のケアワーカー、児童福祉施設の指導員や保育士等、現場の福祉施設職員への支援である。
 介護福祉、社会福祉領域の従事者の離職率の高さ、つまり福祉の現場から人が逃げていくかの様な状況を放置せず、改善を図らなければならない。介護士や支援員等、福祉施設職員の働く環境の問題等の課題がある。
 専門職キャリアの入口の支援だけではなく、職員の研修や個別の支援、メンタルヘルスへのサポートを拡充すべきと考える。


<イベント情報>
引用「登校拒否・不登校に、こころをくだいている全国のみなさんが、つどい、語り、学び合い、つながりを育んできた「全国のつどい」。ひとりで悩まず、いっしょに考えていきましょう。
日程  : 2017年 8月 26日(土) 27日(日)  8/26 受付 11:30より 開始 12:30 8/27 開始 9:00
会場 : 多摩永山情報教育センター  東京都多摩市諏訪2-5-1
全大会 : 記念講演 8月26日(土) 13:15~14:45
  「子ども・青年にゆったりとした子ども時代を ~登校拒否・不登校からみえてくるもの~」
  横湯園子さん (元中央大学教授)
 基礎講座や13のテーマの分科会、子どもたちや青年のための「ひろば」もあります。
参加費 : 両日参加 4,000円  (宿泊・大交流会参加費別、学生料金あり)
主催 : 第22回登校拒否・不登校問題全国のつどいin東京実行委員会
      登校拒否・不登校問題全国連絡会」引用ここまで

引用「教員志望・教育格差に関心のある学生歓迎!
塾に通えない子どもたちの高校入試をサポートするボランティア[タダゼミ]
●タダゼミとは?
 経済的な理由で塾などに通えない中学3年生のに勉強を教えるボランティア活動です。
 集団指導と個別指導で生徒たちをフォローします。

●どんなボランティアなの?
 子どもたちの受験勉強を、大学生メンバーでサポートします。
 メンバーはそれぞれ英数国理社の教科担当に分かれ、自分の教科をうけもちます。
 メンバーと相談しながらカリキュラムを立てて、自分で授業を行います」


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 介護福祉士養成施設入学者の4人に1人は留学生か離職者(社会人経験者)。留学生は倍増。
 介護福祉士養成施設の定員充足率は45・7%、前年比1ポイント減。定員割れ、養成施設の廃止相次ぐ。

<筆者のコメント 課題を放置せず、福祉施設職員への支援の充実を>
 日本出身のケアワーカーや介護福祉士を目指す学生の減少が止まらないから、留学生を増やすことも一つの方向性ではあるだろう。
 福祉施設の現場の文化の多様性を更に豊かにして、福祉実践の力としていくことは意義あることだと思う。
 留学生と
外国出身のケアワーカーを受け入れるならば、各地の福祉施設、地域においてスムーズに定着し、活躍できるように言葉や文化の違いを乗り越えるための教育と支援の整備が求められている。
 筆者もかつての勤務先において社会福祉士、介護福祉士等を目指す留学生を、講義と個別のフォローにより、また学生のピアサポートの支援を通して、留学生支援を行ってきた。

 筆者も一人の教員として、今後も機会があるならば留学生支援、教育、国際交流を更に積極的に行っていきたい。

 介護留学生支援、外国出身の介護福祉士(在留資格「介護」の創設)の増員と並行して行うべきことがある。
 障害者福祉施設の支援員、高齢者福祉のケアワーカー、児童福祉施設の指導員や保育士等、現場の福祉施設職員への支援である。
 介護福祉、社会福祉領域の従事者の離職率の高さ、つまり福祉の現場から人が逃げていくかの様な状況を放置せず、改善を図らなければならない。介護士や支援員等、福祉施設職員の働く環境の問題、また利用者への適正な支援、利用者の人権問題、コンプライアンス等の課題がある。
 専門職キャリアの入口の支援だけではなく、職員の研修や個別の支援、メンタルヘルスへのサポートを拡充すべきと考える。
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福祉施設職員のストレスケア、メンタルヘルス、感情労働とは 筆者のコメントが新聞に掲載されました

 2017年7月26日 朝日新聞朝刊 全国 「悩む職員の心のケア」(やまゆり園事件が残したもの:下)

 離職者、他の職種からの福祉専門職への転職を支援し、社会人への専門職教育、リカレント教育も課題である。
 当ブログ バックナンバー 関連記事
 離職、職業訓練を経た介護職のストレス ブログ筆者の論文要約 離職者に開かれた福祉施設の仕

 関屋光泰『職業訓練生たち-1年目職員が感じた介護&ストレス』
「介護人材Q&A 2015年2月号 介護職員「こころの健康管理」その施策と工夫」,産労総合研究所

 「介護福祉士養成施設の定員充足率は45・7%、定員割れ」という、「人数」の問題は深刻である。
 しかし、筆者が現在勤務するルーテル学院大学は、もともと少人数教育であり、学生一人ひとりと教員が向き合い、関わり合うなかで、学生は主体的に学んでいる。
 人数は少なくても、障害者福祉や児童福祉、精神保健福祉、地域福祉、高齢者福祉等の現場を真っ直ぐに目指す学生が目立つ。
 目に見える「人数」の問題はもちろん重要ではあるが、社会福祉の現場にとって、一人ひとりの職員の内面が、見えないからこそ重要ではないだろうか。


介護福祉士養成校の半分が定員割れ 留学生は倍増
2017年08月07日 福祉新聞

ここから引用「今年4月入学の介護福祉士養成施設の定員充足率が前年と比べて1ポイント減の45・7%であることが、7月26日、日本介護福祉士養成施設協会のまとめで分かった。
 介養協によると、入学定員1万5891人に対する入学者は7258人。このうち学費の一部を雇用保険で補てんされる離職者訓練制度対象者が1307人、外国人留学生が591人に上った。入学者の4人に1人は社会人経験者か留学生という計算になる。
 留学生は昨年の257人から2倍超に増えた。昨年11月に改正出入国管理・難民認定法が成立したことにより、今年9月から在留資格に介護福祉士が追加されることが背景にある。
 介護福祉士を在留資格に位置付けることは、介養協がかねて要望していた。介養協は今後さらに外国人留学生が学びやすい環境を整え、入学者を増やしたい考えだ。
 今年4月1日現在、養成施設の数は373校、397学科。ここ数年は定員割れの学校・学科が多く、廃止が相次いでいる」引用ここまで

<ブログ筆者のコメント:学生と職員の不足を嘆くだけではなく、社会人学生を福祉専門職に> ここから
 「離職者訓練制度」等の給付金の制度があっても、各校の定員の半分にも満たないことに危機感を覚える。
 介護福祉士こそ高齢者福祉のケアの現場の要である。
しかし、後述の社会福祉士養成校の例の、80人の定員充足を8年間続けていた学科とは対称的である。

補足:社会人学生の福祉専門職への転職、感情労働の困難、リカレント教育等の課題とは
 筆者が8年間、専任教員を務めていた社会福祉士養成校等の、社会人の福祉専門職教育についての報告を次に掲載したい。
 この社会福祉士養成校において社会人学生は、(前の)職場におけるコミュニケーションやストレスの問題を抱えて、離職し、もしくは前向きにキャリアチェンジし、人間との関わる仕事を求めて社会福祉士を目指すという学生が目立っていた。
 福祉施設の現場は、利用者への支援、他の職員とのチームアプローチ等、コミュニケーションや自身のストレスを抱えやすい傾向もみられる。
 つまり、自分のコミュニケーションに課題があるから、これらの特徴のある福祉専門職を目指すというのは、実践のストレスを抱えこむ等の困難が予想されるキャリアチェンジとも言える。

 換言すると、社会人学生の「自分探し型キャリアチェンジ」とも言えるだろう。
 課題(人間関係、メンタルヘルス等)が多い学生、全くの他分野からの学生に対しては、通学課程の1年間という期間が十分な時間なのだろうか、まして通信課程のスクーリングの時間のみで実践的に学ぶことが出来るのか、議論が必要ではないかとも思う。この報告のときには専任教員という立場もあり、述べることは出来なかったが、1年間の通学には限界があるのではないかと感じる場合もあったからこそ、議論の必要性を述べておきたい。
 ポジティブな側面として、人間関係等が苦手だからこそ自己の成長を求めての福祉専門職キャリアへのチャレンジという捉え方もある。ある意味、どのような職種の職場も、成長の場、人間成長の道場でもあり、福祉専門職として人間としても磨かれ、成長していくという意味もあるだろう。
 これらの特徴を持つ社会人学生の、感情労働、人間関係が更に求められる福祉専門職へのチャレンジと、リカレント教育のあり方は、考え続ける必要がある。

 もちろん人材不足の課題がある社会福祉領域にとって、社会人学生は貴重な担い手である。職員不足の現状(参考 読売新聞記事)を考えるならば、社会人から更に志願者を募るべきであると思われる。
 多様な経歴、個性を持つ社会人学生が社会福祉の現場に加わり、専門職として成長していくことは、社会福祉全体としても意義がある。

<ここからは、ブログ筆者が昨年、第46回全国社会福祉教育セミナー2016 会場 淑徳大学 
 分科会「一般・短期養成施設や通信課程におけるソーシャルワーカー養成の現状と課題」(2016年10月30日)

 において、関屋光泰「社会福祉士養成校(通学1年 昼間部)におけるソーシャルワーク専門職養成」として報告させて頂いた内容の要旨である。


1 社会福祉領域への「転職」を目指す社会人学生とリカレント教育
 本論が触れる専門学校 社会福祉士養成学科とは、大卒者等を対象とする社会福祉士一般養成施設の1年制の通学課程昼間部の一つである。当該学科は、2004年度に設置された、定員80名の学科である。
 当該学科の学生は、大学において心理、教育、法学、国際分野、経済、社会学等の領域を学び、大学卒業後直ぐに当学科に進学する進路変更か、大学卒業後に社会福祉以外の職種や不安定なキャリア(フリーター)等を経て、当学科に進学する社会人学生の両者で多数を占める。
 当該学科の学生の就職先として、医療機関の医療ソーシャルワーカー等、高齢者福祉、社会福祉協議会、公務員福祉職が主なところであった。
 社会人学生は、社会福祉領域の経験や知識が皆無の状態からの社会福祉専門職への転職である。
 多様な生活歴、職歴等の社会経験による個人差があり、コミュニケーションや社会人基礎力等の学生間の格差は大きい。
 例えば、大学卒業後、中学校等の教員を経て、社会福祉士取得、スクールソーシャルワーカーを目指す学生や、一方、大卒後、フリーター等の不安定なキャリアを経た学生も少なくない。


 当該学科を含む社会福祉士養成校の主要な役割とは、社会福祉専門職の志願者を幅広く募り=入学前、専門職養成教育の実施と福祉領域への就職の促進=在学中、卒業後の継続教育・スーパービジョンとネットワーク構築等のフォローアップであると考えられる。
 これらの社会福祉士養成校の、卒業後の実践へと繋ぎ、媒介する総合的な専門職教育のあり方に関して述べていく。
 それは、専門職への入口であり、転職後も継続した自己研鑽、学習とその資源、ネットワークの媒介となるリカレント教育への提言である。単なる職業訓練に留まらない、社会福祉実践と連結した専門職教育とも言える。

2 社会福祉士養成校、社会人学生の社会福祉士への転職パターン
(1)大学(学部、大学院)卒業直後の転進-大学卒業⇒資格取得⇒就職
 例:心理学部、教育学部、法学部、国際分野、経済、社会学部等を卒業⇒本校に通学して社会福祉士取得⇒福祉職公務員等である。
大学院博士前期課程修了(修士)等(理系が目立つ、文系)、司法試験や公務員等を挑戦していた人も含む(少なくない)。
 大学院(他分野)、司法試験受験からの進路の転進、再チャレンジである。

(2)異業種からの転職=キャリアチェンジ
 大卒⇒ 一般企業への就職(例 システムエンジニア、アパレル、販売) ⇒ 退職 ⇒ 社会福祉士取得 ⇒ 社会福祉協議会等に転職である。
・フリーター(外食産業、販売)等。公務員を中途退職して入学する学生も。
・フリーターと、システムエンジニアが目立つ、専門職キャリアへの転職、正規雇用へのチャレンジである。

(3)専門性の拡充=スキルアップ
例:大卒⇒小・中学校の教員(非正規を含む)、塾等の教育・関連職、ケアワーカー、保育士 ⇒退職⇒ 社会福祉士取得 ⇒ スクールソーシャルワーカー等。
例:大卒⇒医療事務等医療機関職員・製薬企業社員 ⇒ 退職 ⇒ 医療ソーシャルワーカーに転職等である。
 例:大卒(福祉学部以外)⇒有料老人ホーム等介護職⇒退職⇒社会福祉士取得⇒高齢者福祉施設。
・高齢者福祉はケアワーカー、児童福祉は保育士、医療事務から医療ソーシャルワーカー等、キャリアの拡充が目立つ。

(4)キャリアの再構築-定年退職後のセカンドキャリア、女性のキャリア再構築
 大卒⇒企業勤務⇒「専業主婦」⇒社会福祉士取得⇒児童福祉領域に転職等である。
 定年退職等による、セカンドキャリアの再構築を含む。
・学生の子育てや家族介護との両立と、学校としての支援が課題となる。

*フリーターやニートから福祉専門職に
 これらに加えて、フリーター等の不安定なキャリアの社会人学生の正規職員キャリアの支援であり、職歴なし、ニートであった学生の社会参加、就労支援の側面が専門学校にはある。

 働きづらさ(働く上でのストレス、コミュニケーション、メンタルヘルス等の困難)、生きづらさからの引きこもり生活、「何もかもうまくいかない」等の当事者でもある。
 多様な社会人学生に対する、サポーティブな専門職養成のあり方が求められている。

3 入学の動機 当事者性と、人と関わる仕事への憧れ
 上記の専門性の拡充と正規雇用キャリアの再構築に加えて、次のような動機を持って入学に至る。
(1)「福祉の仕事」への憧れ 福祉専門職への転職の源流
 人生のどの段階で抱いたものかは個人差があるが、人間と関わり直接的に支える「福祉の仕事」への漠然とした憧れが、転職の検討段階で復活し、動機を構成している。
 多くは相談等の個別援助に魅力を感じ、福祉施設の運営管理、経営に関心を持つ学生も少ないながらも存在する。

(2)女性のキャリアの再構築 結婚・出産・育児等を経て専門職キャリアへの途中参入
 女性の場合、結婚(離婚)や出産、育児等による生活の変化に応じて、キャリアの再構築を図る。
 キャリアとライフプランの再構築の場合もある。
 専門性、専門職としてのやりがい、自己効用感、安定した正規雇用を求めての再出発である。

(3)広義の「当事者性」傾向-家族介護・育児の経験と人生の転換点
 きょうだいや祖父母等のハンディキャップを持つ家族のケアを親や自身が担った経験である=家族ケア・介助の当事者性。
 また、自身の心身の健康問題や事故による負傷の経験と、医療やリハビリテーション等を受けた被援助経験も含む。
 加えて、自身のハンディキャップ、メンタルヘルス、いじめや家族問題、前職におけるストレス、人間関係の問題からの転職等、健康、家族、社会生活上の困難を体験し、乗り越えてきた当事者の場合もある。
 これらが関連して、他の職種や領域から、福祉専門職を志願することになる。

*生きづらさの当事者から福祉専門職に
 様々な当事者性、マィノリティの側面を持つ人々が福祉専門職という進路に活路を見出している。
 社会福祉の領域には、様々な「生きづらさ」の当事者の参加をサポートする使命がある。
 根底にあるのは、当事者性から出発した、人間を支援する仕事への願望と、やりがい、自己効用感への希求が、社会福祉士への転職の意欲を生み出しているとも言えよう。
 痛みの連帯、自らの支えられた経験を専門職として、またコミュニティの一員としての支援の力にしていくことは、重要なテーマである


4-1 現場と繋がるソーシャルワーク教育、フィールドワークと専門職教育
 相談援助実習指導、演習において、筆者自身の地域における実践を活かした事例検討やディスカッションを実施し、現場と直結した福祉専門職教育を行ってきた。
 約20年間の地域精神医療、公的扶助領域におけるソーシャルワーカーとしての実践経験と、その実践知や事例、エピソード等を講義において活用し、学生の福祉実践力の養成を図ってきた。担当する講義において、専門職としての倫理や知識と、現場との往復を重視した実践的な教育を目指してきた。


 また、簡易宿泊所街「寿町」(横浜市中区)のフィールドワークとして、地域の医療機関や福祉施設の訪問プログラムを、地域福祉を学ぶフィールドワークとして2003年から実施してきた。
 地域福祉、地域精神医療の現場を学生が体験し、また簡易宿泊所や福祉機関・施設への訪問を実施し、地域生活支援等の現状と課題を体験から学ぶプログラムとして継続していた。

 加えて、児童福祉施設の見学会のプログラムも2014年6月から実施している。

4-2 ソーシャルワークの視点と思考を育てる実習・実習指導
 「相談援助実習指導」は、社会福祉士養成課程において、現場への配属実習の準備と事後の実習報告等の学習を行い、実習は学生とフィールドとの出会いの機会であり、学生の就職意欲や、その後の実践にも影響を与える。
 2015年度、筆者が担当する同科目は、前期、実習先の各領域とその実践の現状の解説や、事例を用いたアセスメントや支援計画立案の演習、面接のロールプレイ、グループワークの解説等を実施した。
 
<演習テーマ 反響の大きかったもの>
*ターミナル・緩和ケア
*アルコール・薬物依存症からの回復
*女性の貧困・DV問題
*子どもの貧困、養護問題
*リワーク支援
*福祉施設職員の燃え尽き、ストレスケア


 後期は、学生からの実習報告とその共有を中心として、発表、事例検討やグループディスカッションによって、学生のこれまでの生活歴や日常との地続きの問題としての、ソーシャルワークの今日的なテーマを考察した。

 これらに加えて、教員であり実践者でもある筆者の実践を、フィールドとの連結を図るために組み込んだ。主に、貧困に関連する精神疾患等の諸問題や、当事者の生と死、自尊感情、関わりが困難な事例など、グループワークや訪問におけるエピソードを授業に活かしている。

4-3 ソーシャルワークの視点と思考を育てる
①価値の源流を伝える。

 社会福祉の歴史の重視。

②価値観を揺るがす問いかけ。
  例 死生観、「自立」、多様性の尊重。
  
③視野、知識の幅を拡げる。
 ⇒参考文献の紹介、回覧

5 社会人学生の専門職教育の課題
(1)「社会人学生」間の格差が大きいこと。相互理解の困難。
 時に、学生の交流によって摩擦が生じることもある。「社会人経験」といっても、様々な企業、生活歴、学歴、地域の特性、個性、視野があり、格差が大きい。
 ハンディキャップを持つ学生への理解や配慮、寛容さが十分ではないこと、一方、他の学生への適応が難しいこともある。

(2)当事者性(広義の)を持つ学生の支援
 様々な当事者性(心身のハンディキャップ、メンタルヘルス、社会的マイノリティ、いじめの経験等)の自己理解(自己覚知)、自らの個性を受け容れた生き方が出来るか。
 福祉専門職への適性、周囲への適応、コミュニケーション等、社会参加に課題がある場合も。
 学校生活や実習に困難があり、学生相談等で支援する。

(3)社会人学生は何を学びたいのか、どのように教えるのか
 例 「資格試験に合格できればよい」専門職養成よりも資格試験受験対策を望む学生もいる。
 実際は、社会福祉士等のライセンスは専門職のスタートラインに過ぎず、専門性、実践の力量こそ求められるのだが。
 加えて今日、教育に求められているアクティブラーニングの活用であり、単なる「資格の学校」、職業訓練は社会的にも求められていない。

(4)社会人学生が一皮むける学びを
 学生間の格差が大きいが、価値観と視野の狭さ、他者への許容範囲が狭い社会人学生も散見される。
 更生保護領域に対して、その存在意義の理解が進まない等、課題がある。
 相談等の実践の担い手になったときに、自己の内面の障壁(偏見、不寛容)を自覚し、乗り越えることが出来るのか。
 社会人として出来上がった価値観と、福祉専門職(ソーシャルワーク)の価値との摩擦、せめぎ合いを自覚し、内省することから挑戦ははじまる。

*社会人経験よりも生活者目線が活かされる
 他産業の職業スキル、社会人の経験は活用できるのかという課題がある。
 これらを前向きに評価している、活用の具体的な方法を提示している文献は、稀ではないか。
 「生活者」としての視線は、活かされる(社会福祉士テキスト)。
 
・社会人学生による、社会福祉分野のNPO等の、社会的起業を期待したい。
 就労支援等の領域で、社会人経験が活かされることもあるだろう。経営の経験も活用できる。
・社会との媒介としての役割。地域生活支援において、生活者視点が活かされる。

(5)社会福祉の価値の内在化こそ必要 小手先のスキルよりも重要なもの
 社会人学生にとって、社会福祉士等の資格・ライセンスは、専門職としてのキャリアのスタートラインである。
 資格試験合格のみが重要だ、というのは正しくはない。
 資格取得の先の、専門職としてどのような実践を行うのかこそ重要である。
 実践の姿勢、基盤の構築のためソーシャルワーク関連科目において、学生に対してソーシャルワークの価値・倫理の内在化を図ってきた。
 倫理の今日的な課題や、生命倫理の領域を含めて、講義で扱う必要がある。福祉専門職の実践には、価値・倫理が宿っていなければならない。
 求められるのは、現実と価値との往復であり、価値に立脚しつつ現状から出発する、しなやかな実践のあり方である。
 社会福祉を巡る状況の複雑化、多元化に対して、また倫理的なジレンマにも対応するために、倫理・価値の内在化、それに基づく思考、柔軟性を持った調整が求められる。

(6)自分のフィールド、ミッションの探求-実習・就職支援の課題
 社会人を経て学ぶ途上にある学生にとって、視野の拡大がなければ、社会福祉専門職としての使命感を抱くことは不可能である。
 実習は、学生の視点、思考、姿勢といった従来の枠組みを問い直す機会でもある。特に、社会人学生にとっては必要である。
 異なる特質を持つ他者、とりわけマイノリティへの視点を、理解を拡大することが課題である。これらは、実習において、職員や利用者との直接的な関わりから教えられ、投げかけを与えられてこそ得られるものであろう。
 また、当事者に対する差別、格差等のマクロの問題の理解を深めることも求められる。これを促進するためには、社会福祉に関連する今日的なテーマを、講義の中でも扱う必要がある。
 実習に向けた細やかな指導と、個々の学生へのスーパービジョンに重きを置いた実習指導を、多様な社会人学生に対してサポーティブな姿勢で実施することも求められている。

<補足>
 福祉専門職として就職後にも継続した学び、スキルアップ、フォローのための研修が必要である。
 また、学びの場の新たなかたちとして、専門学校から専門職大学へ(専門職大学・専門職短期大学 文部科学省HP)も注視していきたい。

 以上は、筆者が報告させて頂いた。
第46回全国社会福祉教育セミナー2016 会場 淑徳大学 「ソーシャルワーク教育の新たな発展をめざして」
分科会第4 『一般・短期養成施設や通信課程におけるソーシャルワーカー養成の現状と課題』2016年10月30日

コーディネーター: 空閑浩人氏(同志社大学)
発題者: 山本由紀氏(上智社会福祉専門学校)
     明星明美氏(日本福祉大学福祉経営学部 通信教育)
     関屋光泰 (当ブログ筆者)
主催 日本社会福祉教育学校連盟 日本社会福祉士養成校協会 日本精神保健福祉士養成校協会

分科会報告 関屋光泰「社会福祉士養成校(通学1年 昼間部)におけるソーシャルワーク専門職養成」 抄録155頁から162頁


当ブログ筆者の論文
関屋 光泰「福祉施設職員のストレスケア サポーティブ研修プログラムの開発」
日本福祉教育専門学校 研究紀要第23巻1号 37頁から55頁 平成27年4月
抜粋「福祉施設において、有効な離職予防策を打ち出せないまま職員の人員不足を招くことや、燃えつき等によって充分に能力を発揮出来ない職員を生じることは、現場に更なる負担をかけ、過失や事故等に繋がる可能性に直結する。施設と個々の職員のストレス・マネジメントは、リスク・マネジメントでもあり、施設の運営管理にも大きく関わる課題である。
 良い福祉施設、良いサービスは、職員の心身の健康の維持と、実践と生活の拡充によって実を結ぶ。福祉施設においては、事業の根幹は人にある。だからこそ、着手が可能なところから、現場職員の支援策と、サポーティブな職場づくりを開始する必要がある」

福祉施設職員のメンタルヘルスの支援 職員のストレスマネジメントと施設のリスクマネジメント
当ブログ筆者の論文 関連業績一覧


当ブログ筆者の論文
「福祉専門職への転職と実践を支えるアクティブ・ラーニング」 『研究紀要』第22巻第1号,2014年


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関屋光泰『職業訓練生たち-1年目職員が感じた介護&ストレス』
「介護人材Q&A 2015年2月号 介護職員「こころの健康管理」その施策と工夫」,産労総合研究所

ブログ筆者の論文 要約
 離職、職業訓練(求職者支援制度)を経て、介護施設へ就職をした元訓練生の介護職員対象のグループインタビュー、ヒアリング等から、彼ら彼女らの介護現場における離職等につながり得るストレス要因について考察したものである。
 対象者は、2012年に開講された求職者支援制度による介護職員基礎研修の受講者であり、聴き取りの実施時期は研修終了から1年である。

離職者に開かれた介護の仕事 介護職への転職の理由
 元訓練生は介護職という全く未知の領域へ転職しようとした理由について、「40代の自分(女性)であっても、正規職員になれるから」等、他の業種・職種に比べて介護職など福祉施設職員の正規雇用に採用される年齢等の幅の広さを挙げている。
 また、「介護職員として就職できたことで、1人で子供を抱えている自分も自立できた」など、シングルマザー等にとって介護職は開かれた職業・職場
であることが分かる。
 加えて、「(職業訓練の)前は引きこもりの生活であったが、介護の仕事によって自らの生活も安定した」、「(離職)前の職場では周囲と人間関係がうまくいかなくて仕事が続かなかった」と語ってくれた人もいた。これらは離職を経た職業訓練の特徴とも言えよう。
 さらには「利用者とお互いの痛みを持った人間同士のつながりを持ちたかった」、「誰かの役に立つ仕事をしたかった」、「人が喜んでくれる仕事がしたかった」等の職業選択の理由は、介護職という人をケアする意義ある職業を現しているのではないだろうか。これらも介護職領域の特性の1つといえるかもしれない。

介護の職場のストレス要因
 特徴的であるのは、「自分の考えていたような介護ができない」という悩みであった。
 例えば、認知症高齢者の行動特性を踏まえたマンツーマンによる関わりの徹底によって、質の高いケアを追究することができているなど、介護職として着実に歩んでいるケースもある。
 しかし、大半は職業訓練で学んだことと現実の介護現場との「落差」が大きいことにショックを受けている。さらに「利用者に寄り添うことによる緊張感」や、利用者の看取りなど、喪失に関わることもストレスにつながる。
 ストレス要因に挙がっていたのは、職員不足の傾向に対するものである。「多くの利用者に対して職員1名では、単にこなすだけの作業になってしまう。きめ細やかな介護ができない」といった訴えである。また「モチベーションがあまり高くないかn様な職員もいることが残念」、「職員の離職率が高い」等である。
 それでは、介護実践のストレスはどこから来るのか。大半が職員間の人間関係が大きいと答えている。
 次に多いのが「自分が思っていたような介護ができない」という意見である。利用者の主体性の尊重など、自立支援に対して「学んできた介護倫理の観点とはギャップがある」という。

 例えば、施設理念の中に「自立支援」を目標として掲げているわりには、実際は、利用者の中には付き添いがあれば歩いてトイレに行けるかもしれない人がいるにもかかわらず、職員は食事介助などの多忙のため、最初から車いすに乗せてしまう。また利用者の自己決定の尊重という面でも、本来ならば利用者が「こうしたい」とするいう希望をじっくりと聴き、受け入れる時間が必要である。しかし、それを待つだけの時間がなく、利用者の意思にかかわらず、対処せざるを得ない。

介護技術だけでなく職員のサポーティブ研修が必要
 各施設において職員研修は行われている。しかし、介護技術のスキルアップ研修が多いようである。
 技術だけではなく、職員のセルフケアを支えるという面で、研修のもう1つのスタンスを「サボーティブ研修」として位置づけ、また研修以外にも職員が気軽に専門家に相談できる窓口との連携、職員のサポートネットワークなどの整備が急がれる。

 総じて、聴き取り対象の元訓練生の介護職員たちは、再就職のために職業訓練を経て介護職員として「人間を支える仕事」の道を選んだ。
 ヒアリングでも「利用者のためになる仕事だから頑張れる」、「前職に比べ人間的な仕事だ」など、介護職員として日々の実践から自己効用感を得て、介護という仕事の意義を内在化して働いていることが分かる。

当事者性を持つ介護職の居場所としての福祉施設
 失業を脱するための職業訓練から出発し、再就職出来た介護職員は、自らの失業・生活困窮や家族問題、メンタルヘルス等の当事者性を持っている。そして、安定した雇用と自己実現、やりがい、繋がりを得られる居場所が、福祉施設の職場であるという側面がある。
 自己実現、繋がり、自らの居場所等を獲得した人たちが、困難があっても、離職せずに介護職員に定着しているとも言えよう。

 こうした離職を経た元訓練生の介護職員の意欲を維持し、成長を支えていくためにも、これまで以上に施設側のきめ細かな施策を期待したい。

付記

離職からの再スタートのキャリアとしての介護職
 この論文で触れた介護職員は、長期の離職や困窮、引きこもりなど生活や心身の健康、家族の問題を経験し、乗り越え、再スタートした人々である。

支援を受けた経験をケアの力へ
  人生の一時期、支えられた経験を持つ人が、支える側へと成長していくことは、ソーシャルワークにおいて、提起されてきた(クライエントだった人をワーカーとして活用する)。当事者性を持つスタッフによる支援は、これまで、依存症からの回復支援、精神保健、障害者支援、生活困窮者支援などの領域のなかで先駆的に取り組まれてきた。更なる拡大がもたらすのは、自立、社会参加、自己実現に繋がり、かつ社会への貢献でもある。

「求職者支援制度」は、離職者対象の職業訓練と経済給付制度であり、その一環として介護職員養成も行われている。
 求職者支援制度のほか、東京都のTOKYOチャレンジネット 介護職就職コースは、特筆すべき対策である。
 他の産業の失業者、住居喪失者(そのおそれのある)、生活困窮者を介護職員として養成する。サポートする事業である(対象「解雇・雇い止めによる離職者等であり、住居喪失状態または住居喪失状態となるおそれのある方」等)。
民間の支援団体による、ホームレスを介護職員にする活動もあった。

 再スタートの介護職員を福祉施設として受け入れ続けることは、意義がある。しかし、フォローを施設だけに任せるのではなく、外からの支援として研修、相談、コンサルテーション、継続した学びの機会の提供(リカレント教育など)等が必要である。
 また、各施設のスーパーバイザーや現場のリーダー、職員研修の講師等、対策を担っている専門職、研究者の対応の実際と課題、実践知の共有を進めることも必要であると考えられる。

職員の多様性をゆたかなものへ
 福祉施設職員の多様性のゆたかさを現場の力へ、ケアの質へ、個人と組織のレジリアンスに転換していくことが求められている。

当ブログ筆者の論文
関屋 光泰「福祉施設職員のストレスケア サポーティブ研修プログラムの開発」
日本福祉教育専門学校 研究紀要第23巻1号 37頁から55頁 平成27年4月

抜粋「福祉施設において、有効な離職予防策を打ち出せないまま職員の人員不足を招くことや、燃えつき等によって充分に能力を発揮出来ない職員を生じることは、現場に更なる負担をかけ、過失や事故等に繋がる可能性に直結する。施設と個々の職員のストレス・マネジメントは、リスク・マネジメントでもあり、施設の運営管理にも大きく関わる課題である。
 良い福祉施設、良いサービスは、職員の心身の健康の維持と、実践と生活の拡充によって実を結ぶ。福祉施設においては、事業の根幹は人にある。だからこそ、着手が可能なところから、現場職員の支援策と、サポーティブな職場づくりを開始する必要がある

福祉施設職員のメンタルヘルスの支援 職員のストレスマネジメントと施設のリスクマネジメント
当ブログ筆者の論文 関連業績一覧


<当ブログ筆者の論文>
関屋光泰「福祉施設職員のメンタルヘルスとリワークの支援」
日本福祉教育専門学校 研究紀要 55頁から73頁


<ブログ記事 バックナンバー>
当ブログ記事バックナンバー 福祉施設職員研修


当ブログ筆者執筆
精神保健福祉援助演習(専門)第2版
精神保健福祉士シリーズ 10
福祉臨床シリーズ編集委員会 編

ISBN978-4-335-61117-9
発行日 2016/02/22 弘文堂

第8章 地域における精神保健問題(依存症と生活困窮)

筆者のコメントが新聞に掲載されました 福祉施設職員のストレスケア、メンタルヘルス、感情労働とは
新聞に筆者のコメントが掲載されました「ルーテル学院大の関屋光泰 助教は、東京都内を中心に約60カ所の障害者施設などで職員向けのストレスケア研修を行ってきた。「忙しい時に利用者への言葉がきつくなり、そんな自分を責めてしまう」、研修の受講者からは、そんな悩みが多く寄せられる。<略>「自分が理想とする支援ができず、自己嫌悪に陥る職員も多い。職員のケアの必要性に目を向けるべきだ」と訴える」抜粋
(やまゆり園事件が残したもの:下)地域に開く、支え合い歩む
2017年7月26日 朝日新聞朝刊 全国


東京都福祉保健局(委託の研修事業)登録講師派遣事業 講師派遣を希望する事業所の方へ


ファシリテーター養成講座 福祉のまちづくりを協働して推進する
ルーテル学院大学

引用「地域福祉ファシリテーターとは?
 地域の福祉課題や地域の中で支援を必要としている人を発見し、自らが持つ能力や人脈、社会資源を生かしながら、具体的な「新たな支え合い」活動を企画・実施する中核となる人々のことを指します。この講座では、講義だけでなく、体験的な演習やフィールドワークを盛り込み、講座修了後には、具体的な「新たな支え合い活動」が実際に展開されることを目標としています」引用ここまで


「フクシゴトフェス @東京 福祉をもっと、好きになれ」

福祉人材戦略フォーラム


福祉人材確保対策 厚生労働省

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新聞に筆者のコメントが掲載されました「ルーテル学院大の関屋光泰 助教は、東京都内を中心に約60カ所の障害者施設などで職員向けのストレスケア研修を行ってきた。「忙しい時に利用者への言葉がきつくなり、そんな自分を責めてしまう」、研修の受講者からは、そんな悩みが多く寄せられる。<略>「自分が理想とする支援ができず、自己嫌悪に陥る職員も多い。職員のケアの必要性に目を向けるべきだ」と訴える。 悩む職員の心のケア」抜粋
(やまゆり園事件が残したもの:下)地域に開く、支え合い歩む
2017年7月26日 朝日新聞朝刊 全国
 朝日新聞から取材を受け、障害者等の福祉施設において支援、ケアを担う職員を支援する必要性を提言しました。
 また、筆者の開発した「福祉施設職員のストレスケア研修」プログラムは、福祉施設の現場を支えたいという想いから開発し、施設職員のストレス対処、感情労働、セルフケアをサポートするために実施を続けていること等をお話しました。
 関心をお持ちの方、ご連絡下さい。

<以下、記事に関連して。筆者の補足コメント> 
1 福祉施設職員のメンタルヘルス、慢性疲労の実際
 筆者が講師として研修で出会う障害者福祉施設や高齢者福祉施設等の職員の方々のうち多くは、利用者を全力で支援し、現場の様々な困難、人員不足等のなかでも、施設に踏みとどまっている。支援、ケアの実践のなかで、利用者の痛みに真摯に向き合い、専門職として寄り添いながら支援する上で、職員自身の慢性的な心身の疲労感、痛みを抱えていることも少なくなかった。
 しかし、職員が職務のストレスからメンタルヘルスや、身体的な不調を抱えても、職員への支援は十分とは言えない。ケア、支援する職員が心身の健康を失っても、支える人がいないと言っても過言ではない。
後述する。
 福祉施設は、人間が人間を支える場である。支える側=職員、支えられる側=利用者の双方があって成り立つ。出会い、関わり合い、認め合い、支え合う、活かし合う場である。

2 福祉施設職員の「いきなり退職」、その働き方等の問題
 多くの福祉施設に共通する問題とは、職員の突然の退職である。支援員、介護士等の職員自身のメンタルヘルスが密接に関わる「いきなり退職」は、現場を去る側には「逃げた」かのような退職の罪悪感を、残される職員には、退職職員の困難の抱え込みを気付かなかったこと、サポート出来なかったことの自責を、組織には職員不足、人材確保の困難をもたらす。
 当然ではあるが、「いきなり退職」はメンタルヘルスの問題のみならず、複合的な要因が顕在化したものであり、多様な側面がある。

3 メンタルヘルス休職と復職支援の課題 介護職等福祉施設職員
 研修実施先などにおいては、慢性疲労や、職務上の困難を抱える職員を、周囲がどのように支えていくべきかという課題が挙げられた。
 また、メンタルヘルス等の要因から、休職中の職員の復職の支援(リワーク)をどのように進めていくべきかという具体的な課題が目立った。福祉施設職員のリワークについては、後述する。

4 福祉施設職員のセルフケアを支援する研修 レジリアンスとは
 筆者が開発し講師として障害者福祉施設等で実施している「福祉施設職員のストレスケア研修」のポイントを述べたい。
 第一、福祉施設職員の燃えつきバーンアウト=総合的な問題
 福祉施設職員のストレス、燃えつきは総合的問題である。福祉職員の心身の健康、働き方、生き方の質が問われる側面もある。ストレスの緩和のためには、各自のメンタルヘルスのみならず、総合的な対応が求められる。
内省しながらの実践によって成長し、かつ自らの生の拡充を図る。
 第二、職員間の人間関係という最重要事項
 福祉施設の職員チームの人間関係は、職務のストレッサーとなり得るものであり、またストレスを緩和する要ともなる重要なものである。

 第三、福祉施設職員のレジリアンス
 ストレスを皆無にすること(ストレスフリー)は出来ないが、ストレスマネジメント、ストレスに対処し、復元、回復する力、レジリエンスを高めることは出来る。
 レジリアンスとは、困難においても適応する力、自然治癒力等の側面もある概念である。レジリアンスには、内省的な思考力と、感情のコントロール、弱さを隠さず助けを求める力、人間関係の維持、想像する力、柔軟性等も含まれる。
 第四、相互支援のつながりの職場へ、実践ストレスからの拠り所
 ストレスからの拠り所となるのは、職場の内外の相互支援のネットワークと、個別職員への支援である。実践知の共有や多様性を尊重する対話、実務とメンタル両方の相互支援の促進が課題である。
 これらにより、ストレスに職員個人、職員チーム、施設として対処し、実践を持続可能なものとしていく。
 つまり、福祉施設職員の、ストレスからの悪影響を緩和するストレス対処スキル、自己効用感の向上等の、セルフケアの支援を目指している。また、困難を抱え込み孤立する傾向がある職員の繋がり、孤立した声を繋ぐ研修でもある。

5 福祉施設職員のストレスケア研修内容、プログラム 燃えつきとは
筆者の実施するストレスケア研修の具体的な内容
を挙げる。
⑴福祉施設職員のメンタルヘルス、燃えつきバーンアウトとは。
 福祉施設職員の燃えつきは総合的問題である。改善のためには、各自のメンタルヘルスのみならず、総合的な対応(心理、健康、社会等)が求められる。
 マスラックらは,バーンアウトを3つの因子に分けて捉えることを提案した。
 ①情緒的疲弊、②脱人格化、③個人的達成感の低下
⑵‌ストレスから復元する力であるレジリアンスの重要性。
⑶実践ストレスのセルフケアのプロセスの概要。
⑷ストレッサーの自己分析の方法。
⑸‌援助者のエモーショナル・リテラシーの向上と、ストレス場面への対処の方法。

⑹援助者のストレングスと自己への受容的語りかけ。
⑺リフレーミングとアサーティブの方法。
 リフレーミングは、視点、捉え方の転換・再構成
 ①人間であることを許す。あるがままの自他を受容する。
 ②状況の再構築。経験の意味を落ち着いて考える。
 ③広い視野で捉える。柔軟に考える。
⑻自省的フィードバックと実務上の対策。
⑼職場の総合的ストレス・マネジメントの推進。
⑽‌燃えつきのストッパー、職員間の人間関係の二つの側面。
⑾‌援助者のカタルシスと語りの場、「くぐり抜け体験」の共有化、意味づけによる困難の克服。

⑿‌相互支援のファシリテーション、リーダーによるファシリテーションの重要性。
⒀‌協同による実践と、「疲労リミッター」、「弱さの情報公開」。
⒁‌新たな働き方、ワーク・ライフ・バランスの確立、自然体で働くということ。


6 福祉施設職員のメンタルヘルス チェック項目 抜粋
 筆者が開発した福祉施設職員のストレスケア研修において、ストレスの自覚、ストレス理解を促すチェックリスト、質問項目がある。筆者自身の20年間程のソーシャルワーク実践における困難やストレスの経験や、社会福祉や介護、看護、教育等、関連領域の専門職のストレスケア、燃えつき(バーンアウト)の文献・論文、また研修受講者のコメント等を参考にして、筆者が作成したオリジナルなものである。
 ケア関連のチェック項目から一部を紹介する。
・ゆとりが無いときに、呼び止める利用者に対して「ちょっと待って」「後でね」等と言ってしまう。
・忙しいと利用者に対する言葉がきつくなる。
・援助者(介護士、支援員、ケアマネージャー、ソーシャルワーカー等)の役割の矛盾、仕事の曖昧さがある。
・自らの熱意と、ケア・支援・相談の仕事の達成感との間にギャップがある。
・理想のケアや使命感と、今の仕事の現実との間にギャップがある、本物のケアではない。
・他の専門職(例:看護師)との間で利用者の支援について、方針が食い違う。
・職場のなかで、率直に相談したり、困難を打ち明けることが出来る同僚や先輩が誰もいない。
・利用者等から、乱暴な言葉を受ける、大声で怒られる。
・自らが、十分には利用者の気持ちの支えになっていないのではないかと感じる。
・親しくしていた利用者が亡くなることがある。自分を責めてしまう。


7 福祉施設職員の感情労働 介護職等の情緒的な疲労
 職員に共通する困難として、福祉施設職員としての支援、ケアの実践が「感情労働」の側面を持つことが、一つの要因である。
 感情労働とは、自分の深層もしくは表層の感情をコントロールし、利用者に適応した態度と言葉、表情、振舞い、配慮等で対応することにより、報酬を得る労働のことである。

 ホックシールドによれば「この労働を行う人は、自分の感情を誘発したり抑圧したりしながら、相手のなかに適切な精神状態をつくり出すために、自分の外見を維持しなければならない。この種の労働は精神と感情の協調を要請し、ひいては、人格にとって深くかつ必須のものとして私たちが重んじている自己の源泉もしばしば使いこむ」。
 例えば、利用者の態度や感情が怒りを含めたどのようなものであっても、職員側はあたたかさ、受容的な態度と対応、配慮をするための、自身の感情の統制である。職員側は、常に情緒的な安定を維持することがその基盤にある。
 しかし、職員も感情を持つ人間であり、自らの感情を統制し、時に操作、規制することは、困難があり、疲労が蓄積されていく。加えて、職務の忙しさによって時間と精神的なゆとりが減少すると、感情労働の切り詰めや、わりきりが行わざるを得ない。支援、ケアの実務にはスケジュールが過密になる、人員不足の場合の、悪循環である。
 総じて、福祉施設職員を含む社会福祉、介護、看護等の対人援助領域全般が、感情労働としての側面も持つ。深層演技は、職員の情緒への負担、疲労の蓄積に繋がり、その限界から情緒が摩滅するならば、実践の質に影響が生じる。
 求められているのは、感情労働の疲労等を表現する場であり、職員チームとして支え合うことである。


8 介護職等のストレスマネジメント、働き方の課題とは
 筆者の「福祉施設職員のストレスケア研修」は、東京都福祉保健局の委託を受け、「事業所に対する育成⽀援事業 登録講師派遣事業」として都内の施設で実施した。この事業は、筆者を含む大学等の教員を、小・中規模の福祉施設の要望に応じて派遣し、個々の施設の課題に合わせ研修を実施するものであり、東京都社会福祉協議会が東京都から委託を受けて実施している。
この東京都委託の研修以外の福祉施設研修を合わせて、これまでに60施設で研修を実施してきた。
 筆者が、この研修を開発し、実施する理由は、障害者福祉施設の支援員や高齢者福祉施設の介護職員が提供するケアが更に質が向上し、利用者の生きること、尊厳を支える、人間的な支援が持続出来ることを目指している。また、職務の困難を抱え込む傾向の人が多い福祉施設職員を支えたい、より良い働き方、生き方の拡充を促進するためである。

9 相互支援の職場・職員集団へ=ストレスからの拠り所を持つ
 個々の職員の心身の慢性疲労、メンタルヘルスの不調は、支援の実践に影響するという側面もある。
 実践上の困難のなかでも感情を表現し合うこと、職場内の相互支援によって、個々の職員の自立した実践が成り立つとも言えよう。利用者の人々も職員集団も共に過ごす福祉施設においては、相互に影響を与え合い、双方と施設全体が成長を遂げる可能性がある。
 メイヤロフによれば、ケアというものは、対象者の人間的な成長のためのものであり、ケアの提供者もケアの実践を通じて成長することが出来る。そしてケア提供者は、対象者から必要とされることによって、世界のなかでその場所に自らの居場所を獲得する。

介護職員等の人間関係はなぜ難しいのか
 なぜ、福祉施設など対人援助領域は、職員間の人間関係の問題が生じるのか。ストレッサーになるのか。
 支援、ケアの職務上の無力感、利用者への否定的な感情は、職員の人間関係に転嫁される。
 つまり問題の置き換えであり、実践の現実的な問題から、職員の人間関係の問題、葛藤へ置き換えている。
 しかし、職場の人間関係は、ストレッサーともなり、またストレス緩和の要ともなる。
 良い職員集団は、相互支援を行う。同僚を支えるという視点、姿勢が求められる。
 職員のインフォーマルグループの関係性が、職員の働きやすさ、チームアプローチ、サービスの質に直結する。
 ソーシャルサポート=繋がりによる支えは、社会的・心理的葛藤の心身への悪影響を緩和する。
 仲間による支援=フェローシップが、職員集団に切実に求められている。


介護職等、福祉施設職員のサポートを 介護職リワークの必要性
今後も筆者は、福祉施設やその職員の方々、現場からのフィードバックを得ながら、福祉施設職員のメンタルヘルスと実践を支えるプログラムを改善していきたい。
 当然ではあるが研修のみでは限界があり、福祉施設職員対象の個別相談やスーパービジョン、組織と職員に対する継続的なコンサルテーション、メンタルヘルス休職職員対象のリワークのグループプログラム、継続した学びの場なども必要とされている。


福祉施設職員の支援、メンタルヘルス等のサポートの現状
1.地方自治体の研修事業(社会福祉協議会等民間団体に委託し実施)

 研修による職員支援、得にスキルアップは、現在の対策の一つと言える。
・筆者の研修プログラムも、東京都の福祉保健局が、東京都社会福祉協議会に委託した「登録講師派遣事業」の一つの研修メニューとして実施している。
 東京都福祉保健局、東京都社会福祉協議会・福祉人材センターの事業は、先駆的なものといえる。


2.地方自治体の相談等支援事業(後述)
 一部の実施にとどまり、東京都が民間(東京都社会福祉協議会 東京都福祉人材センター)に委託して実施。
 また、地方自治体が「潜在介護職員復職支援事業」埼玉県等を、民間(人材派遣事業者など)に委託して実施している。

<民間の対策>
3.個々の福祉施設・社会福祉法人による研修等の対策

 施設・法人がそれぞれ実施する職員の支援、スキルアップの研修も主要な対策の一つである。施設・法人が自前でグループワーク等による研修を実施するか、研修講師(団体)に依頼して実施している。

*EAPへのメンタルヘルス支援の委託
・一部の施設は、外部の団体にEAP(Employee Assistance Program)従業員支援プログラムを委託し、職員のメンタルヘルス支援を実施している。
 内容は、EAPのカウンセラーによる、リフレーミング等を用いた相談を、希望者に実施するとのことである。

4.専門職団体(介護福祉士会など)、社団法人、ネットワーク等の民間の研修
・職場外における研修。

・総じて、支援員、介護士等の福祉施設職員への支援は、入り口は手厚いが、入職後の支援には課題があるといえる。
 つまり、福祉施設職員の志願者を募るための介護職員の仕事の広報、就職説明会、インターンシップ(例 「フクシゴトフェス @東京 福祉をもっと、好きになれ」、専門職養成の支援(ヘルパー資格の無料講座 例:東京都の「介護職員初任者研修資格取得支援事業」、介護福祉士養成等の支援給付金 例:東京都の「介護福祉士等修学資金貸与事業」)など、福祉キャリアの入り口は手厚い。
 しかし、入職後は地方自治体が民間に委託して実施しているスキルアップのための研修が主要なものである。メンタルヘルス支援は、一部にとどまる。
 福祉施設、社会福祉法人がそれぞれに研修を実施、また職場内でメンタルヘルスを自前でサポートに努めている。
 介護職等の福祉施設職員とその働き方への、更なる総合的支援が必要とされている。



福祉施設職員のための、こころの電話相談窓口 以下、引用
<東京都社会福祉協議会 東京都福祉人材センターHP 引用>

引用「福祉の仕事に関する悩みを相談する
仕事のコト、将来のコト、その他福祉の仕事に関する悩みを相談したい
相談無料です。
福祉のしごとに詳しい専門の相談員がご相談をお聞きします。
会って相談していただくこともできます。
○相談場所
東京都福祉人材センター千代田区飯田橋3-10-3
東京しごとセンター7階(飯田橋駅徒歩7分)
予約なしでもご相談いただけます。ただし、予約の方優先なので、お待ちいただくことがあります。

こころのモヤモヤはなしてみてください
福祉職場で働くあなたのための
こころスッキリ相談 フリーダイヤル0120-981-134

•電話相談・面接相談 毎日9時~22時、面接予約受付 平日9時~21時、土曜日9時~16時
•相談無料です(お一人様年間5回まで。6回目以降は有料)。
•臨床心理士・産業カウンセラー等がご相談をお聞きします。
•外部機関に委託して実施しています」引用ここまで
東京都社会福祉協議会 東京都福祉人材センター


当ブログ筆者の論文
関屋 光泰「福祉施設職員のストレスケア サポーティブ研修プログラムの開発」
日本福祉教育専門学校 研究紀要第23巻1号 37頁から55頁 平成27年4月

抜粋「福祉施設において、有効な離職予防策を打ち出せないまま職員の人員不足を招くことや、燃えつき等によって充分に能力を発揮出来ない職員を生じることは、現場に更なる負担をかけ、過失や事故等に繋がる可能性に直結する。施設と個々の職員のストレス・マネジメントは、リスク・マネジメントでもあり、施設の運営管理にも大きく関わる課題である。
 良い福祉施設、良いサービスは、職員の心身の健康の維持と、実践と生活の拡充によって実を結ぶ。福祉施設においては、事業の根幹は人にある。だからこそ、着手が可能なところから、現場職員の支援策と、サポーティブな職場づくりを開始する必要がある

福祉施設職員のメンタルヘルスの支援 職員のストレスマネジメントと施設のリスクマネジメント
当ブログ筆者の論文 関連業績一覧


<当ブログ筆者の論文>
関屋光泰「福祉施設職員のメンタルヘルスとリワークの支援」
日本福祉教育専門学校 研究紀要 55頁から73頁


『職業訓練生たち-1年目職員が感じた介護&ストレス』
「介護人材Q&A 2015年2月号」,産労総合研究所

<ブログ記事 バックナンバー>
当ブログ記事バックナンバー 福祉施設職員研修


当ブログ筆者執筆
精神保健福祉援助演習(専門)第2版
精神保健福祉士シリーズ 10
福祉臨床シリーズ編集委員会 編

ISBN978-4-335-61117-9
発行日 2016/02/22 弘文堂

第8章 地域における精神保健問題(依存症と生活困窮)


ファシリテーター養成講座 福祉のまちづくりを協働して推進する
ルーテル学院大学



(やまゆり園事件が残したもの:上)
差別・障害「私は伝えていきたい」やまゆり園事件1年
2017年7月24日 朝日新聞

引用「障害者施設「津久井やまゆり園」(相模原市)で19人の入所者の命が奪われた事件から、まもなく1年を迎える。事件とどう向き合い、その教訓をどのように伝えていくのか。模索している人たちを訪ねた」引用ここまで

19のいのち NHK 「19のいのち」をたどって

福祉人材確保対策 厚生労働省

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